Library Pocket Guide Update: 2016.10 情報収集の環境を自分で整える 根拠に基づく看護ケアを行いたいと思っても、なかなか文献を検索して入手することが難しいといえます。特 に課程修了後は、整備されていない環境の中で、自分の力で新しい情報を獲得していかなければならない方が多 いのではと思います。そこで、比較的、個人がアクセスしやすい国内の情報源等をご紹介します。 1. 国内で個人がアクセスしやすい文献データベース 2. 国内の電子ジャーナル 3. 雑誌文献の複写サービス 1. 国内で個人がアクセスしやすい文献データベース (1) Minds ガイドラインセンター (URL:http://minds.jcqhc.or.jp/ 日本医療機能評価機構) 無料 70 以上の診療ガイドラインが登録されています。一部の診療ガイドラインは全文を閲覧することができます。 (2) CiNii Articles (URL: http://ci.nii.ac.jp/ 国立情報学研究所(NII) ) 無料 国内の学協会刊行物・大学研究紀要・国立国会図書館の雑誌記事索引データベース掲載された約 1,700 万件の 論文情報を検索できます。そのうち約 400 万件は本文まで読むことができます。医中誌 web や PubMed のよう にシソーラス用語はなく、履歴検索ができないので、大まかに全領域を検索したいとき、特に心理や教育、組織・ 経営等について、人文・社会科学系の文献を探したいときに利用するとよいでしょう。 (3) 医中誌パーソナル Web (URL:http://www.jamas.gr.jp/ 医学中央雑誌刊行会) 有料 国内最大の医学文献データベースである『医中誌 Web』の個人向けサービスです。月額 8 時間 2,000 円と、 月額 20 時間 4,000 円の契約の 2 つがあり、いずれも超過した場合の料金は 1 時間 800 円です。 (4) 最新看護索引 web (URL:https://direct.nurse.or.jp/jna_system/JNA_ninsyou.asp 有料 日本看護協会の会員のが会員用サイトに登録すると無料で利用できます。 『最新看護索引 web』は 1987 年以降 に国内で発行された看護分野の雑誌、紀要等に掲載された看護の実践・研究・教育に関する文献を収録していま す。 ★『日本看護学会論文集』は第 42 号(2012)から冊子の発行を中止し、このデータベースでのみ公開される ようになりました。 (5) JDreamIII (URL: http://jdream3.com/ 株式会社ジー・サーチ) 有料 国内外の医学・薬学・科学技術分野の文献を探せるデータベース。個人で契約すると費用は従量制で、年会費 (1000 円)に、検索料金(50 円~/回)と検索結果の表示料金(30 円~/1 件)が利用に応じて加算される。 (6) コクランライブラリー(The Cochrane Library) (URL: http://www.cochranelibrary.com/ Wiley 社)一部有料 ©St.Luke’s International University Library. このガイドはすべて図書館スタッフの手作りです。無断転載を禁じます。 1/1 The Cochrane Collaboration(英)の発行する 7 つのデータベースの集まりです。医療行為について意思決定 をする際の判断材料として利用できる、質の高い情報だけを選択しており、EBM(N)に用いられます。 主なデー タベースに、The Cochrane Database of Systematic Reviews (CDSR)があり、ランダム化比較試験のシステマ ティックレビュー文献が収載されています。 (7) PubMed (URL: http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed 米国国立医学図書館) 無料 生物医学、生命科学系雑誌の論文を探せるデータベースです。米国の国立衛生学研究所にある国立医学図書館 が無料で提供しています。 2. 国内の電子ジャーナル 以上、ご紹介したデータベースでは、ほとんどの場合、文献の情報までしか知ることができないので、文献の 全文を読むためには、別途手続きが必要となります。 (1) J-STAGE (URL: https://www.jstage.jst.go.jp/ 国立研究開発法人 科学技術振興機構) 無料 国内の学協会が発行する雑誌を電子化、インターネットで配信している。 (2) メディカルオンライン (URL:http://www.meteo-intergate.com/index.html メテオ) 有料 900 以上の国内の学会・出版社発行の雑誌に掲載された医学文献を入手することができます。 『医中誌 Web』 と連携しており、検索結果から探し出した文献を PDF ファイル、FAX で入手することができます。抄録を見る ためには、基本料金を月ぎめで 1,000 円支払うか、1 件ごと 80 円支払うという 2 つの料金制があり、いずれも それに加えて本文をみるためには PDF ダウンロード料金が 1 件 550 円~となっています。 (3) Medical Finder (URL:http://www.bitway.ne.jp/ejournal/so-net/ 医学書院) 有料 医学書院および提携学会等が出版する雑誌の論文を閲覧できるサービスです。利用するには、雑誌を年間購読 する際に、メディカルファインダーオプション付きの価格で購入して利用するか、論文 1 件閲覧するに当たり 1,200 円で購入する方法があります。 (4) Pier Online (URL: http://www.pieronline.jp/ ㈱サンメディア) 有料 国内の医学・薬学学術雑誌を年間講読あるいは、1論文ずつ購入できるサイトです。看護系雑誌では、メディ カ出版の雑誌が提供されています。 3. 雑誌文献の複写サービス 電子ジャーナルで本文が入手できない場合は、文献の複写物を取り寄せることもできます。日本看護協会の会 員であれば、日本看護協会図書館の郵送文献複写サービスを利用することができます。 ©St.Luke’s International University Library. このガイドはすべて図書館スタッフの手作りです。無断転載を禁じます。 2/2 その他、利用料金はかかりますが、JDreamIII を提供している株式会社ジー・サーチの文献複写サービス (http://jdream3.com/service/jdream.html#jdream_point4_section) 、医中誌 web を提供している医学中央 雑誌刊行会(http://www.jamas.or.jp/service/service_o/copy.html#02) 、また国際医学情報センター(IMIC) (http://www.imic.or.jp/services/copy.html)でも、文献複写サービスを行っています。身近に図書館・図書室 がない場合は、ひとつの手段となるでしょう。 国立国会図書館の遠隔複写サービス(http://www.ndl.go.jp/jp/service/copy3.html)は、まず利用者登録をし ておく必要がありますが、インターネットで複写を申込み、希望するところに郵送してもらえます。利用者登録 をしていない場合、あるいはインターネットの環境がない場合でも、 「国会図書館の所蔵資料であること」 、 「資料 中の複写希望箇所」の二つがわかっていれば、身近な図書館を通じて複写を申し込むことができます。 お近くの 図書館にて国立国会図書館の遠隔複写サービスを利用できるかご確認ください。 ©St.Luke’s International University Library. このガイドはすべて図書館スタッフの手作りです。無断転載を禁じます。 3/3
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