二元制度デュアルシステムの課題

二元制度デュアルシステムの課題
宮城高専
序
二元制度 duales System については、見か
たが二つに分かれよう。すなわち、うまく機能
しているという見かたと、問題を孕んでいると
いう見かたである。あい異なる見解であるが、
いずれの見かたも妥当範囲をそれぞれ限定す
れば正しい。小論では、第一に一つの問題点を
取り上げ、第二に 2005 年に発効した職業教育
法 BBiG; Berufsbildungsgesetz の改正に触れ、
第三にその問題点が法の改正にて如何に扱わ
れているか概観する。すなわち、小論の関心は
次の点である。二元制度の問題点は、法の改正
によって、狙い通りに解決されるのであろうか。
1-1、職業教育法の改正
うまく機能している例として次の二つが示
されよう。一つは、ドイツ国内で若い世代の失
業率が低いという点である。2006 年 1 月から 9
月までの失業率は 13,5%から 11,4%へ推移して
いるのに対して、20 歳以下では 6.7%から 7.8%
である。[Statistisches Bundesamt 2006 の資
料による。]二つ目は若い世代の失業率の国際比
較である。資料は少し古いが、1996 年当時、
25 歳以下の失業率がドイツでは 8.0%であるに
対して、アメリカ 12.0%、イギリス 14.7%、
フランス 26.3%、
スペイン 42%となっている。
[Deutscher
Lehrerverband­Aktuell;
Von
Josef Kraus]
失業の問題は、ひとり職業教育制度にのみ負
わすことのできない複雑な社会全体の問題で
ある。しかし、その解決は職業教育に負わせら
れた一つの課題である以上、かかる観点から評
価されざるを得ない。一定程度は、失業問題に
寄与していると解せられよう。
反対に、二元制度に手直しが必要になってい
たのもまた事実である。如何なる制度も完全で
はあり得ない。二元制度には法的な裏づけとし
て職業教育法があるが、その法は 1969 年に制
定された。従来の職業教育の条件を整備した画
期的な法であった。今日においても連邦国家と
しての大きな枠組みは同じである。ドイツの基
本法 GG の下、自由国家と社会国家という規定
である。しかし、東西ドイツの統合、ソビエト
の解体、機軸通過ユーロの登場、EU の拡大と
­1­
佐藤
安功
いう変化のみならず、とりわけ通信情報技術の
展開、世界規模の経済とめまぐるしい変化が相
次いだ。ドイツ政府は、30 数年を費やして職業
教育を調査研究してきた。所轄庁は連邦教育・
研究省 BMBF である。満を持して法案は起草
され、2005 年 1 月 27 日に連邦議会にて可決さ
れた。次いで同年 2 月 28 日に連邦参議院で可
決。同年 4 月 1 日発効。さて、何が問題となっ
て法の改正が行われたのであろうか。
1-2、教育・訓練の席
二元制度の問題点とは何か。端的に示せば、
それは二元制度に基づいて提供される教育・訓
練の席 Ausbildungsplaetze の不足である。わ
たしたちは NRW 州 Blomberg にある Phoenix
Contact 本社工場を見学する機会を得た。そこ
には募集する数の二倍の応募者が集まる。当然
選抜が行われ、あぶれる人が出てくることとな
る。多少例外的ではあるが、スイスのある情報
関係の企業のように、訓練の手当てを支給する
のではなく、教育・訓練を受ける生徒から逆に
代金を請求するところもあらわれたという。
[vgl.,Wikipedia;Duale Ausbildung]
その背景は簡単ではない。企業は、教育・訓
練の席を提供しているが、第一に教育・訓練に
かかる費用の高騰がある。年間一人当たりの費
用 は 正 味 8,700 ユ ー ロ [vgl.,Institut der
deutschen Wirtschaft Koeln 以 下 iw と 略
称.Nr.32,07.August,2003]である。その負担に
企業の相当数が耐えられなくなったという事
情である。第二に企業の経営の変化である。教
育・訓練を有効な投資としてみなせなくなって
いる。三年半あまりも引き受けるわけであるが、
先々まで経営の見通しが立たなくなっている。
第三に教育・訓練を受けるべき生徒の資質の低
下である。一例として、85,000 から 90,000 人
の基幹学校終了者 Hauptschulabgaenger が基
幹学校修了証 Hauptschulabschluss を取得せ
ずに学校を去るという事態である。
[vgl.,a.a.O.Nr.43,21,Oktober,2004]
教育・訓練の席の不足の結果、無理にでも教
育・訓練の席に着こうとして、希望に反する職
種につく場合、多少不満のくすぶる場合も増え
ているようである。約半数以上があてがわれた
職種に問題をおぼえている。1995 年当時はそ
の割合が 13.6%であったが、2004 年において
72.4 % と い う 高 い 数 字 に な っ て い る 。
[KonsortiumBildungsberichterstattung,Bild­
ung in Deutschland, S.19,Frankfurt am
Main,02.Juni2006]従って、当該職種に関心が
薄 い 場 合 は 、 人 に よ っ て は Fachschule や
Hochschule に 進 学 す る 場 合 も あ る 。
[iw,Nr.8,19.November2003]この場合は、商工
会議所 IHK の主宰する職業教育訓練修了試験
は受けられないことになる。
また、二元制度の下にある生徒においてすら、
完全に教育・訓練の場を企業に得ているとは限
らない。職種によるが、おおざっぱにみて約
30%がそれに該当する。[a.a.O.]
1-3、不足数
教育・訓練の席の不足数を問題にするに際し
て、そもそも全体で如何ほどの席が提供されて
いるのであるか。2003 年の経済雑誌 iw の記述
によれば、応募者 720,000 人の登録があった。
ドイツ労働総同盟 DGB の語るところでは、
485,000 席が提供され、ざっと 200,000 席ほど
不足しているという。しかし、企業の中には自
前で見習いの生徒を探し契約に及ぶ場合もあ
る。それは、時に監督庁 Arbeitsamt に届けが
提出されないので、提供数が 485,000 席よりは
多 い と、 そ の雑 誌は 見 込ん でい る 。さ て 、
Bundesanstalt fuer Arbeit という役所の数字
によれば、2003 年 9 月末の時点で、未だ訓練
の席についていない者が 35,000。
後ほど 14,800
人が席の世話を受け、不足数は差し引き 20,200
席という計算である。[a.a.O.]
2004 年 は 、 Ausbildungsstatistik der
Bundesagentur fuer Arbeit によれば、2003
年と比較して企業によって届け出られた席は
21,600 席少ないという。あるいは、商工会議所
の数字は、概してあまり深刻さを示していない。
政策の基礎になるこの教育・訓練の席について
の数字は、なかなか把握しがたいところがある。
しかも、数字が大きく食い違っている。これは
如何に理解すべきであるのか。それは季節の変
動から示唆が得られると思われる。例年 9 月 1
日から開始されるが、
確かに 10 月の時点では、
希望者数と提供される席の差は少ない。翌年の
5 月 で は 、 2001/2002 の デ ー タ に お い て は
130,566 の差 2002/2003 においては 171,296
の差が示されている。その数字は席の不足を表
している。8 月では、それぞれ 77,827、113,063
である。9 月になって、また新しい契約の時期
を向かえ、5,378 という数字に減っている。実
­2­
科学校、基幹学校の卒業の時期を迎えると、教
育・訓練の席の不足は最大の値を示す。
不適切な配置、あるいは二元制度をあきらめ
て の 進 学 、 す な わ ち schulelische
Berufsausbildung にある者、さらには二元制
度 に は 準 備 や 資 格 が 足 り ず に
Chancenverbesserungssystem に在籍せざる
を得ない者の数を勘案すれば、DGB の語る
200,000 席の不足はさほどはずれた数字ではな
い。教育・訓練はいわば自由な市場であって、
需要と供給とで成り立つ。自由な競争によるつ
りあいの変動は構造的であり、今に始まったこ
とではない。むしろその競争が活気を生んでき
た面もあろう。ただし、社会国家として行政に
よる介入と補正が必要であるについては当然
である。
2、法改正の目的と方法
職業教育法の改正は、連邦政府の大きな政策
の中に位置づけられる。所轄庁連邦教育・研究
省 BMBF の政策は次のような大項目からなっ
ている。1、Hightech­Strategie、2、教育、
3、研究、4、科学、5、国際協力関係。その
教育という大項目の中の第一番目の中項目が
教育・訓練である。それは、さらに小項目に分
かれ、教育・訓練の攻勢 Ausbildungsoffensive、
技術革新、職業教育研究、職業教育報告、職業
教育に関する法律、と続く。その法律の項目の
中に新しい職業教育法 BBiG­Novelle がある。
BMBF によれば、法改正の狙いはおよそ次の
ようにしるされている。すなわち、改革の目的
は、若い世代に対して、教育・訓練を改善しか
つその機会を確実ならしめる。また、地域、門
地、出自に関わりなく、高い質の教育・訓練を
提供する。ドイツ全体にてこの目的を達成せし
めるのが、連邦政府の使命である。然るべく教
育・訓練せられた後継者の力を待ってこそ、経
済における技術革新と企業の競争力が達成さ
れる。かように謳われている。[ Materialien zur
Reform der beruflichen Bildung,2005]
次いで、各論の項目名の一部をしるす。1、
技術革新―地域の協力によって。よりたくさん
の教育・訓練席、より質の高い教育・訓練を。
企業と職業学校の協力によって。2、技術革新
―急速な現代化によって。若い人々によりたく
さんの教育・訓練の機会を。経済により専門的
な人材を。3、技術革新―ネットワークによっ
て。より多くの国際性。4、技術革新―すべて
の人に教育・訓練の機会を施すことによって。
5、技術革新―透明性によって。職業教育法に
おける構造の明確化、試験の広範な現代化。
BMBF の腐心しているところは、明らかであ
る。それは、技術の革新と教育・訓練席の増大
の二つである。小論においては、後者が問題と
なる。それを果たすべき方法を検討してみる。
第一に、教育・訓練席を増やす措置として、
企業における教育・訓練の指導員の資格に関す
る緩和措置がある。すなわち、「教育・訓練者
の 適 格 に 関 す る 規 則 の 適 用 」 AEVO;
Aussetzung
der
Anwendung
der
Ausbilder­Eignungsverordnung が、今回の職
業教育法に含まれている。従来、教育・訓練を
施しえなかった中小の企業に対して、それに参
加を促す方策が講じられたわけである。これに
より、新たに教育・訓練席の数を増やし、かか
る企業の技術面での後継者の育成を図る算段
である。
そのために§、
28 が新たに加えられた。
事実上の運用の面においては、2003 年半ば以
降、教育・訓練せんとする者には、適確試験合
格の必要がはずされていた。その措置を立法し
たわけである。§、30 には、従来の正式の適格
条件が規定されている。
なるほど、企業の規模が小さい場合、指導す
る資格を有する人員は限られている。指導員の
幅を広げんとするものである。確かに、間口が
広がり、教育・訓練席は増えよう。しかし、指
導内容からみると、問題なしとはいえない。
第二は、教育・訓練席を増やすために、企業
の負担を減らす措置である。負担軽減のために、
いくつかの企業が負担を分担するやり方であ
る。すなわち、数社が共同で運営に当たる教
育・訓練所 Ausbildungsverbund と UBS を充
実させるやり方である。昨今、中小の企業では、
全面的なかつ高度な教育・訓練を施すのはなお
難しくなっている。また、そうしようとすれば、
負担が大きくなりすぎる。かような理由に基づ
きこの施設が営まれるわけである。
この施設では、それぞれの企業にとって難し
い教育・訓練を効果的に能率的に施すことがで
きる。従って、教育・訓練の機能が十分でない
企業や、また従前は教育・訓練生を引き受けた
ことがない企業が、新たに関与することができ
るようになる。この方式は、二元に非ずして、
三元制度 triales System と俗に称せられる。
以上は、§、2 において、授業の場の規定
として精度を増して記述された。。また、§、
10 において、契約者の規定として一項目が新た
に加えられている。その第 5 項目に曰く。
「教
育・訓練に関して契約の責務を果たすべく、い
くつかの自然的かつ法的人格は、一つの教育・
訓練の連合 Ausbildungsverbund において、共
同して事に当たることを得る。
」
­3­
また、企業の負担を減らすべく、企業の果た
す役割の一部を法的に職業学校に移すやり方
がある。学校における授業が企業における教
育・訓練に算入される。かつての規定では、連
邦政府の所轄省の決定事項であったが、法の改
正によって州政府の権限となった。それは§、
7 の規定である。機動性と運用性の面で大きな
可能性が開けたといえよう。当然、職業学校の
権限と役目が増える。それは、企業の権限が減
少することでもある。
3-1、教育・訓練と研究の連関
BMBF は、職業教育法の改正によって、技術
革新と教育・訓練席の増大を狙ったわけである
が、実は、その謳ってある二つの目的は相反す
るのではあるまいか。教育・訓練席の増大は、
様々工夫はあるとしても、敷居を下げ間口を広
げることによる。時には、失業あるいは雇用対
策、青少年育成問題、障害者や移民の人々をも
視野に入れての社会政策が課されている。その
条件を含んだ上での数の確保が、技術革新的内
容の保証と如何にして結びつくのか。また、そ
れが、何時、如何なる形で、技術革新や
Hightech­Strategie に結びつくのか。二兎を追
うことになる懸念はないのか。
そこには、BMBF という役所の立場がある。
何といっても教育と研究二つを同時に所轄し
なければならないという事情がある。二つの方
向の異なる目的を掲げざるをえない。二元制度
が異なる官庁、例えば、現在副首相の管轄たる
労働・社会省にあったと仮定すれば、自ずと違
った扱いになったかもしれない。しかし、教育
と研究を一つの省に託したのは、連邦国家の大
きな意思決定があってのことである。教育と研
究の二つを矛盾の相にみるのではなく、統合す
る展望の下に、政策を行うのが行政の法律上の
責務となるのである。従って、教育・訓練席の
増加は、技術革新並びに Hightech­Strategie
と統一的に捉えられなければならない。前者は
後者の前提たることが要請されるのである。こ
れが、二元制度の大枠での課題である。
3-2法改正の行方
次いで、Ausbildungsverbund と UBS の件
である。確かに、能率的に高度な教育・訓練が
可能となる。しかも、各々の企業の負担は少な
い。この施設は、二元制度に資するのか、ある
いは反するのか。今の時点では予断を許さない。
また職業学校の権限増大についても、二元制度
に資するものであるか、あるいは反するのか。
なるほど、二元制度の維持が目的ではない。
しかし、二元制度が変化せざるを得ない状況
にあって、それが優れた方向へ制御可能であろ
うか。将来見極めが必要になるであろう。
さらに、職業教育法の改正についてであるが、
今回の改正で、謳われている目的が本当に達成
できるであろうか。確かに、昨年改正されたば
かりである。連邦政府から、州政府の段階へ、
企業の段階へ、そして職業学校の段階へと波及
するには時間を要するであろう。しかし、抜本
的な改革を真に狙ったものであろうか。
教育・訓練を行う企業とそれを行わない企業
との間で公正さを実現する効果的な方策は採
られていない。この問題はかつてから指摘され
てきた。この問題が解決されずに、教育・訓練
席の抜本的増加は期待されようか。これは経営
の判断ゆえ個々の企業に委ねられているのは
基本であるが、何がしかの是正措置が長く検討
され議論されてきたのである。今回の改正は、
その問題と如何に連関するのであろうか。
各党派の改革案は、教育・訓練に貢献してい
ない企業から税金 Abgabe を徴収すべきである
という意見である。それは、社会民主党、緑の
党、あるいは DBG­IG Metal の政策提案である。
なるほどこの問題は、BBiG の枠を越え、別の
立法に待たねばならない。それ故、今回の法改
正の限界は、自ずと明らかである。 Berufliche Schulen, Schulen und Klassen nach Schularten Schuljahr Schulart 2002/ 03 2003/ 04 2004/05 absolut VÄ in % Schulen Berufsschulen 1 System im dualen 1 727 1 713 1 691 ­1,3 Berufsvorbereitungsjahr 950 r 967 949 ­1,9 Berufsgrundbildungsjahr 564 r 586 540 ­7,8 28 26 24 ­7,7 3 402 2 460 2 557 3,9 Fachoberschulen 842 867 843 ­2,8 Fachgymnasien 524 532 538 1,1 89 93 156 67,7 1 649 1 488 1 455 ­2,2 81 80 78 ­2,5 Insgesamt 9 856 r 8 812 8 831 0,2 1 645 1 613 ­1,9 ­1,1 Berufsaufbauschulen Berufsfachschulen Berufsober­/Techn. Oberschulen Fachschulen Fachakademien Nachrichtlich: Schulen des Gesundheitswesens 1 615 Klassen Berufsschulen 1 System im dualen 86 741 84 752 83 806 Berufsvorbereitungsjahr 5 313 5 216 5 369 2,9 Berufsgrundbildungsjahr 2 023 2 275 2 229 ­2,0 Berufsaufbauschulen 29 28 26 ­7,1 Berufsfachschulen 19 784 22 420 24 260 8,2 Fachoberschulen 4 461 4 884 5 102 4,5 2 ­ ­ ­ ­ 513 564 727 28,9 7 693 7 776 7 542 ­3,0 304 351 317 ­9,7 Insgesamt 126 861 128 266 129 378 0,9 Fachgymnasien Berufsober­/Techn. Oberschulen Fachschulen Fachakademien Nachrichtlich: Schulen des Gesundheitswesens 5 934 6 044 6 077 0,5 1 Einschl. Berufsgrundbildungsjahr in kooperativer Form. 2 Kein Nachweis der Klassen wegen Kurssystem. r = Korrigierte Daten Aktualisiert am 28. Dezember 2005 © Statistisches Bundesamt Deutschland 2005 統計資料、法令については以下を参考にした。 http://www.destatis.de http://www.bmbf.de http://www.iwkoeln.de Berufliche Schulen, Schüler/innen nach Schularten Schuljahr Schulart Einheit 2002/03 2003/04 2004/05 absolut VÄ in % Insgesamt Berufsschulen im dualen System 1 1 000 1 733,2 1 685,3 1 672,0 ­0,8 Berufsvorbereitungsjahr 1 000 79,5 79,3 80,6 1,6 Berufsgrundbildungsjahr 1 000 43,2 49,2 48,1 ­2,2 Berufsaufbauschulen 1 000 0,7 0,7 0,7 ­ Berufsfachschulen 1 000 452,3 498,3 541,8 8,7 Fachoberschulen 1 000 106,1 117,0 121,7 4,0 Fachgymnasien 1 000 108,9 114,5 117,5 2,6 Berufsober­/Techn. Oberschulen 1 000 12,5 13,7 17,5 27,7 Fachschulen 1 000 156,0 160,1 155,2 ­3,1 Fachakademien 1 000 7,2 7,4 7,5 1,4 1 000 2 699,7 2 725,5 2 762,6 1,4 1 000 1,8 2 Insgesamt Nachrichtlich: Schulen des Gesundheitswesens 1 2 113,4 117,6 119,7 Einschl. Berufsgrundbildungsjahr in kooperativer Form. Abweichungen durch Rundungen möglich. 5
­4­