私は理科が好きになった理由 科学教育ボランティア 大木武昭 小学生時代には良く虫とりなどしていました。特にトンボやセミとりが大好きで多くの 種類があることを知りました。 竹の先に輪を作り蜘蛛(くも)の巣を網のかわりにし、高いところのセミもらくらく捕 まえられました。蜘蛛(くも)の糸はネバネバが強くトンボやセミでも一度糸に触(さ) わると逃げられません。どこにいけば蜘蛛(くも)の巣がとれるかが大きな楽しみでもあ りました。ネバネバのある蜘蛛(くも)の巣の上を自由に歩き回る蜘蛛(くも)はなぜ自 分の糸にくっつかないのか不思議でたまりませんでした。雨の日には蜘蛛の巣はとけてな くなりませんが、手に触れて見るとあまり手につきません。また、蜘蛛(くも)は設計図 の様に巣を見事にはりめぐらしています。この巣に蝶(ちょう)などの獲物がかかると巣 はズタズタにこわれますが、あっと言う間に元通りになります。 多くの遊びから昆虫の不思議や知恵(ちえ)に興味をもち、理科がだんだん好きになり ました。 大人になってから、ものをくっつける接着剤の研究を行ってきましたが、木と木をくっ つける木工用ボンドやあらゆるプラスチックをくっつける接着剤は蜘蛛(くも)の糸から ヒントを得ました。 蜘蛛(くも)の様にくっつかない様にするワックス(スキー板では雪がつかない様に重 要な部分となります。)や離型剤(りけいざい)(金型の枠から簡単にはがせる様に使用し ます。携帯電話など金型は成型性が重要な部分です。)などの研究をおこなってきました。 小学生や中学生時代の遊びや体験を通して多くの不思議な現象がまだまだあります。理 科に限定しないで自然界の現象に「なんでやねん!(関西弁ですが)」と考えて見てはど うでしょうかみなさん。
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