副産物情勢 - JA全農ミートフーズ株式会社

 副産物情勢
平成28年5月9日 JA全農ミートフーズ株式会社
内 容
備 考
1.内臓 ①国産牛 ○平成28年3月成牛と畜頭数は、84.6千頭(前年比92.3%)となり、12ヶ月連続で前年割れとなった。
内訳を見ると、和牛が34.6千頭(前年比90.4%)、交雑牛17.6千頭(同91.8%)、乳牛去勢(含、乳雄)16.5千頭(同92.6%)であった。
平成28年3月の稼働日数は前年と同じ日数でもあり、出荷頭数減少が継続傾向であることを明確に表している。
○平成28年4月の成牛と畜頭数は、速報値(4/28まで集計)で93.4千頭(前年比97.5%)であった。農畜産産業機構が4月22日に公表した 牛肉の
需給予測によると、平成28年4月は稼働日数が前年を1日下回るため、前年比4.7%減少と予測していたが、速報値はそれを上回ると畜頭数で あった。また、5月は和牛が前年割れで交雑牛と乳牛の増加が見込まれることから前年比0.2%の微増と予測している。
○需要動向については、焼き物需要の高まりも手伝って、需要は全体的に上向きである。
レバーの荷余り感も払拭され、すべての部位において需要があり、在庫もタイトになっている。
今後、と畜発生数の増加が全品種ともに見込めないことと、行楽シーズンに入ったこことから、今後も需要は継続すると思われる。
②国産豚 ○平成28年3月度全国の肉豚出荷頭数は1,445千頭(前年比105.7%)となった。農水省2月29日更新の当初出荷予測では、1,413 千頭(前年比103%)
と公表されていたが、それを上回る結果となった。
○平成28年4月の全国と畜頭数は、速報値で1,373千頭(4/30まで集計)、前年同比100.3%となっている。 稼働日は前年より1日少ない20日間であり、
1日当たりの平均と畜頭数は速報値段階で、前年同比65,217頭に対し、本年が68,650頭と上回っている。
○農水省の予測によると、5月から8月の出荷は7月を除き、前年を上回る予測である。
○需要動向については焼き物需要の高まりで、特にGW以降、スソ物(頭肉・ハラミ)を中心に需要は上向きとなっている。
しかし、レバーとシロモノは一定の需要があるものの在庫過多の状態が続くと思われる。
また、スソ物(頭肉・ハラミ)は比較的比較的安定した流れも、為替(円高)を背景とした輸入豚肉の動向に注視が必要と思われる。
③輸入牛 ○平成28年3月の輸入通関実績は、輸入量合計で36.2千㌧(前年比103.0%)であった。
内訳は、チルドが17.1千㌧(前年比99.8%、前月比110.0%)、フローズンは19.0千㌧(前年比106.0%、前月比103.5%)であった。
チルドは、豪州9,504㌧(前年比9.0%減)、米国6,879㌧(同 19.1%増)、NZ456㌧(同 3.6%増)となったが、豪州は2月に現地食肉パッカーの休業の影響でた。
下回り、米国は現地相場安定と為替円高で増加した。フローズンは、豪州6,867㌧(同 11.0%減)、米国9,609㌧(同 27.2%増)であった。豪州はチルドと同
理由から減少したが、米国は前年に少なかったバラの輸入が回復し、全体では大きく増加した。
○平成28年3月の冷凍輸入牛レバーは105.1㌧(前年比190.6%)と、前月の大幅減少の反動で増加した。 国別では、米国産が69.7㌧(前年比173.1%)、
豪州産は14.8㌧(同141.9%)と、両国とも増加しするとともに、メキシコ産が20.6㌧(同463.3%)急激に伸張した。
2.原皮 ①牛原皮 ○平成28年3月の輸出実績は、18,215枚(前年比55.6%、前月比97.5%)で、前月同様、前年を大幅に下回った。輸出平均価格は6,169円/枚
(前年比-2,740円、前月比-649円)となった。 国別実績は、韓国3,725枚(前年比29.9%)、タイ7,600枚(同60.9%)、香港4,590枚(57.0%)。
一方、ウエットブルーの輸入は、58.2千枚(前年比112.6%)と増加したが、牛大判皮は24.9千枚(前年比90.1%)と減少した。
○国内動向については、輸出向けの不振(中国バブルの崩壊等)により姫路向け一極集中が続いており荷余り状態の展開と思われる。
国内発生量の増加が今後も見込めないことから物の流れは今のところ順調(?)も予断を許さない状況かと思われる。
輸出向けに依存している原皮商は、為替(円高)基調から、ここ最近の急激な円高が追い討ちとなっている」。
②豚原皮 ○平成28年3月の輸出合計は、1,204,190枚(前年比102.8%、前月比101.9%)と、前年に比べ増加した。 輸出価格は701円/枚で
前月比微減で、引続き前年同月より57円のマイナスとなった。 国別実績は、台湾509千枚(前年比95.8%)、タイ624千枚(同125.4%)、
韓国46千枚(同57.0%)、香港25千枚(同75.3%)となった。 ベトナムは3ヶ月連続で輸出が無かった。
○輸出動向については、ヌバック(靴表皮)需要が例年5月くらいで落ち込むが、今年はしばらく需要が見込める模様、しかしその先の動向は不透明である。
EU諸国の経済不況、為替(円高)、原油相場の下落(人工皮革との競合)等が不安要素となり東京市場の生皮価格が4月より20円/枚の値下げと
なった。 輸出先はタイ・台湾・韓国向けに集中しており香港ルートの早期再開が待たれる。
3.レンダ ①油脂等 ○5月渡しの国内産食用加工油脂向け価格は、豚脂が前月比保合いで93円(前年比100.0%)、牛脂は前年に比べ5円アップの93円(同105.7%)。
リング
○5月マレーシア産パーム油相場は、昨年のエルニーニョによる乾燥天候の影響から4月以降生産量回復見込みで軟調に、101円。
○4月の関東飼料用油脂は75円/kgと前年比8円安で、工業用油脂も52円/kgの前年比8円安。
○4月のUCオイル(ローリー)飼料用の関東標準価格は、引き続き66円~69円/kg辺り。前年比8円安。
1.東京市場内臓価格 単位:円/枝肉kg
価格改定 年 月 日
牛内臓
豚内臓
平成20年4月14日
50/枝kg
8/枝kg
平成23年5月26日
34/枝kg
8/枝kg
平成24年7月6日
30/枝kg
8/枝kg
平成24年11月19日
30/枝kg
7/枝kg
平成26年6月9日
30/枝kg
9/枝kg
平成26年11月10日
35/枝kg
9/枝kg
*豚正貫物
2.大阪市場内臓価格 単位:円/枝肉kg
価格改定 年 月 日
牛内臓
豚内臓
平成19年4月9日
40/枝kg
3/枝kg
平成20年3月10日
50/枝kg
3/枝kg
平成20年5月1日
50/枝kg
5/枝kg
平成23年6月20日
40/枝kg
5/枝kg
平成24年7月13日
30/枝kg
5/枝kg
平成26年11月10日
35/枝kg
5/枝kg
*H23.4.1から枝重500kg以上が510kg未満に改定
3.東京市場原皮価格 単位:円/枚
価格改定 年 月 日 牛原皮(和牛)
平成23年7月1日
1,000/枚
平成25年2月1日
1,000/枚
平成25年6月3日
1,000/枚
平成26年1月6日
2,000/枚
平成27年4月1日
2,000/枚
平成28年4月1日
2,000/枚
豚原皮
110/枚
140/枚
160/枚
200/枚
170/枚
150/枚
*交雑牛含む
4.大阪市場原皮価格 単位:円/枚
価格改定 年 月 日 牛原皮(和ヌキ)
平成23年2月21日
1,300円/枚
平成23年7月11日
1,300円/枚
平成25年2月8日
1,300円/枚
平成25年6月10日
1,300円/枚
平成26年1月6日
2,300円/枚
平成27年4月13日
2,300円/枚
5.油脂価格/kg(食用向け)
価格改定年月日
牛脂
平成26年6月1日
88
平成26年8月1日
88
平成27年7月1日
91
平成27年8月1日
93
豚原皮
30/枚
70/枚
100/枚
120/枚
160/枚
130/枚
豚脂
88
93
93
93