天野 一哉

記載日 2015
年
3 月
31 日
教育研究業績書
氏名
研究分野
天野 一哉
研究内容のキーワード
教育学 社会学
教育学 教育社会学 社会学
研究指導における担当内容の概要
「初等教育における「主体的学び」の促進」を小学校教員に、「生活指導理論から考察した道徳教育実践論」を大学教員に、「21
世紀型高等学校の在り方を検証し提案する」を高校教員に、「看護基礎教育におけるシミュレーション学習の有効性」を看護学
校教員に指導。
研究業績等に関する事項
著書,学術論文等の名称
単著・
発行又は
発行所,発表雑
共著の
発表の年
誌等又は発表学
別
月
会等の名称
概要
(著書)
米国でチャータースクール制度を現地の学校を取
材するとともに日本での、その可能性を探ったルポル
タージュ。市民と自治体が契約を交わして学校を運営
1『子どもが「個立」できる学校-日米
するチャータースクールは、革新的なカリキュラムが
2001 年 7
チャータースクールの挑戦・最新事
単著
角川書店
実行でき、市民の学校参画が容易になる。日本での
月 10 日
情』
チャータースクール制度を導入する教員等の市民運
動もレポートし、チャータースクール制度が日本の教
育改革(特に「教員の役割」)の1つのモデルとなること
を主張した。
IT を活用した「脱物質化」による生産性の向上が、
環境負荷の低い「循環型の社会」を実現する可能性
を探ったルポルタージュ。「環境学習」の節では、米国
2『ITが地球環境を救う-「情流」がも
2003 年 2
単著
たらす環境革命』
ダイヤモンド社
と我が国の先進的な事例を取材報告し、ITを活用し
月 27 日
た「総合学習」が 21 世紀の教育に必要不可欠である
ことを主張した。また教員がITを活用した授業を展開
するときの資料や協力機関等を示した。
東京都で初めての民間人公立中学校長、藤原和博
氏(元リクルート社)との共著で、藤原氏の校長就任ま
での軌跡を追い、現在の学校教育の問題点と 21 世
紀の教育の姿を展望したルポルタージュ。
2003 年 4
3『民間校長、学校改革に挑む』
共著
日本経済新聞社
執筆ページ
月7日
pp13〜15、pp18、pp23〜33、pp35〜42、pp46〜47、
pp52〜62、pp64、pp68、pp77〜82、pp95〜98、pp107
〜108、pp112〜117、pp121〜122、pp124〜131、
pp136〜139、pp142〜147、pp151〜155、pp157〜
160、pp163〜165、pp172〜173、pp175〜178、pp198
〜203、pp206〜208、pp213〜221、pp224〜230、
pp235〜239、pp251〜252、pp257〜258
PISA(2009 年)で、数学、科学、読解の3領域すべて
においてトップとなった中国(上海)を取材したルポルタ
ージュ。科挙型を脱し、新しい「素質教育」が成果を生
4『中国はなぜ「学力世界一」になれ
2013 年 6
たのか-格差社会の超エリート教育
単著
んでいる。創造力・実践力を養う欧米型の学力観、幼
中央公論新社
月7日
稚園からの英語教育、IT 機器を駆使した授業など。
事情』
あわせて、日本の教育との比較、「21 世紀型(スキル
キー・コンピテンシー)」等、世界の教育潮流も報告し
た。
(学術論文)
文部科学省の「学校における情報教育の実態等に
教育開発研究所
関する調査結果」をもとに、国立大学付属小学校、一
『教職研修 12 月号
般の公立校、民間の教育活動など数件の事例を調
増刊・学校全体で
査し、「教職の意義及び教員の役割」「教員の職務内
取り組む“子どもの
2004 年 1
1「IT 環境と子どもの学び
単著
容」の観点から、ビキタス社会における児童生徒並び
チカラ”向上作戦第
月
に教員に求められる資質・能力を分析した。当時はま
4 巻「いのち★から
だ IT 学習と言えば「IT を学ぶ」が主流で「IT で学ぶ」
だ★こころ」の本質
が未発達であった点を指摘、デジタルデバイドが拡大
的な学び』編集:上
する社会において、教員の責任の重大さを主張した。
杉賢士
執筆ページ pp84〜87
日本の「教師塾の是非について」(特に自治体の運
営するものと教員有志による自主的研修の二種類に
ついて)、プロジェクト学習を基盤とするアメリカ合衆国
慶應義塾大学出
2「教師力を培う可能性〜米国の学
の学校協同組合(Ed Visions)の学習プログラム・学校
版会『教育と医学』
運営・教員研修の調査をもとに、「教職の意義及び教
6 月号 第2特集
員の役割」「教員の職務内容」を踏まえ、教員養成プ
「 教 師 塾 の 是 非に
ログラムとその講師の力量、教員に必要とされる資
ついて」
質・能力を分析。教育現場の実践と教育学研究の成
2007 年 6
単著
校協同組合のケースから〜
月
果を総合する形の新しい教員養成課程が必要である
ことを主張。
執筆ページ pp87〜93
経済産業省経済
経済産業省の文部科学省、厚生労働省との連携に
産業政策局産業人
よる『地域自律・民間活用型キャリア教育プロジェク
材参事官室
ト』等を調査し、コーディネーターに必要な意識・知識・
委託先:株式会社ベ
スキル等の資質・能力を、経済産業省の「社会人基
ネッセコーポレーシ
礎力」「シティズンシップを発揮するために必要な能
ョン
力」、文部科学省の「職業観・勤労観を育むための学
再委託先:株式会
習プログラムの枠組み(例)」の「4 領域・8 能力」、経
3『平成 19 年度産業競争力強化人材
育成事業委託費「キャリア教育のコ
2008 年 3
共著
ーディネート機能等に関する調査」報
月
告書』、同別冊
社 C&E
済協力開発機構(OECD)の「キー・コンピテンシー」を
もとに分析。このコーディネーターに必要な資質・能
力は、本来は教員が持つべきものであり(その委譲の
ための研修も始まっている)、その意味で、「教職の意
義及び教員の役割」「教員の職務内容」とリンクしてい
る。
執筆ページ pp1〜9、pp61〜63
別冊全ページ
監修ページ
報告書、同別冊全ページ
碓氷尊、ハーバーマスの論考をもとに、シティズンシ
4「〈共生〉と教育コーディネーション
日本共生科学会
―米国チャータースクールの事例か
単著
ップ教育、教育コーディネーションを米国チャータース
2011 年
『共生科学』第二号
クールの事例から考察し、21 世紀の教育における
ら―」
「共生」の重要性を主張した。
(その他)
拙著『子供が「個立」する学校』の続編のルポルター
ジュ。アメリカに再び取材し、全米初のチャータースク
ールであるシティ・アカデミーやプロジェクト学習で有
2003 年 1
1「チャータースクールの魔力と魅力
岩波書店『世界』1
単著
名になったニューカントリー・スクールなどをめぐり、
月
月号
教員の役割、教員研修等、その後のアメリカの教育
事情をレポートし、チャータースクールの利点と欠点
を明らかにした。
米国のチャータースクール制度を概観し、企業系
「フランチャイズ型」のチャータースクールと市民系
「個人商店型」チャータースクールを比較分析するこ
とによって、米国の学校改革(主に市場化と民主化)の
2「アメリカの『学校改革』をめぐる対
2009 年 12
『人間と教育』
単著
抗と批判」
課題(利潤優先・競争原理)と卓越性(マイノリティの教
月
2009 冬号
育機会の拡大・新規教授法の開発)を示した。さらに
上記に基づいて、日本の教育改革、特に学校、市民
団体、保護者等のアクターのコラボレート・コーディネ
ーションにとっての示唆について論述した。
前掲『中国はなぜ「学力世界一」になれたのか-格
3「学力世界一の上海から日本の大
2012 年 2
『中央公論』2012
差社会の超エリート教育事情』のもととなった雑誌論
単著
学改革の欠点が見える」
月
年 2 月号
文。中国の高等教育の質的、量的拡大と日本の大学
改革を比較した。
「小・中学校の教育課程実施状況の実態と今後の
教育調査研究所
2014 年 6
4「プロジェクト学習の可能性」
単著
課題」について、「中国等の教育課程実施の動向」を
『研究紀要』 第 94
月
中心に欧米の事例も含めて、世界の教育潮流である
号
「プロジェクト学習の可能性」について提言した。
基礎情報
学位:文学士
最終学歴:早稲田大学第一文学部史学科東洋史専修
所属学会:日本共生科学会