年3月発行 - 兵庫県立図書館

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第81号
平成26(2014)年3月発行
兵庫県立図書館
〒673-8533 明石市明石公園1番27号
TEL(078)918-3366
レファレンス専用 918-3377
http://www.library.pref.hyogo.lg.jp
http://www.library.pref.hyogo.lg.jp/i_top.html
「黒田官兵衛とその時代」
黒田家譜(貞享本・宝永本)
「黒田家藩主所用石餅紋前立火事兜」他
第3回講座 中元 孝迪氏
第2回講座 神澤 輝和氏
黒田官兵衛は、1546年、姫路城をあずかる黒田氏の嫡子として播磨国姫路に生まれました。平成26年NHK大河
ドラマに「軍師官兵衛」の放映決定を機に、当館では、「ふるさと兵庫」の歴史をより広く紹介するため、官兵
衛についての企画展示や関連講座を開催しました。
(平成25年11月21日~平成26
年2月19日)当館所蔵の関連書
籍約400冊のほかに、姫路市妻鹿の「播州・黒田武
士の館」の協力を得て、『黒田家譜』、『黒田家
秘書』(文政7年(1824)写)といった古書をはじ
め、官兵衛の妻・光姫が食事の際に使用したとされ
る「懸盤」、「黒田家藩主所用石餅紋前立火事兜」
や、足軽・近習に貸与されていた「黒田氏家中黒田
家備具足」など、黒田家ゆかりの貴重な品々をあわ
せて展示。
とくに、『黒田家譜』は、江戸時代の儒学者で福
岡藩士だった貝原益軒が、藩主・光之(官兵衛の曾
孫)の命により編纂に取り組み、貞享4年(1687)に
完成、その後も改訂が加えられ、宝永元年(1704)
浄書を終えましたが、この貞享本と宝永本を、翻刻
図書とともに展示するなど、図書館としては一歩踏
み込んだ内容となりました。
企画展示
展示をより深く理解いただくた
め、3回のリレー講座を実施しまし
た。第1回は、遺跡調査報告を中心とした「官兵衛
とゆかりの城」とビデオ上映。第2回は、大阪府立
中之島図書館より明治期の講談本を借用し、講談
「官兵衛ものがたり」の上演と播州・黒田武士の
館館主による「妻鹿・国府山城と官兵衛ゆかりの
品々」の解説。そして、第3回は「官兵衛の魅力」
をテーマに官兵衛の人物像についてお話をいただき
ました。いずれの会も好評で、延べ300名を超える
参加がありました。
今回の企画展示を機に、「ふるさと兵庫」ゆかり
の黒田官兵衛に一層親しんでいただくため、兵庫
県立図書館キャラクター「クロダ・カンベッチョナ
イ」を作成しました。今後はカンベッチョナイがみ
なさまに本の道案内をいたします。
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講座
く す の 木 № 81
飛び出す! みんなの図書館
兵庫県立図書館が兵庫県の各地に飛び出し、図書館の可能性を拡大するモデル事業を展開。
子どもから大人まで、すべての年代で利用し楽しめる図書館モデルを提示してきました。
えほん de ピクニック
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子どもも大人もどなたでも、絵本に囲まれた中で自由に絵本との出会いを楽しめるの
が「えほんdeピクニック」。ピクニックシートを敷いて本を並べると、たちまちそこが
小さな図書館に早変わり。お絵かきしたり、お互いに読み合ったり、時にはお話を聞い
たり…。そこを訪れた人は、本に抱かれた空間で、不思議な旅に誘われます。
たかいよしかず読書講演会
本の妖精 ピクヨミ
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えほん作家のたかいよしかず氏の講演「僕が絵本作家に
なった理由(わけ)」の後、76名の参加者みんなが、たかい
さんとビブリオ堂ちんげんさいのお話にあわせてその場で巨
大絵本を完成させ、記念撮影を行いました。
えほん de ピクニック in ひとはく
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県立人と自然の博物館(三田市)の「ひとはくフェス
ティバル」で、自由なお絵描きや、似顔絵コーナーな
ども設けて実施。260名の親子(特に乳幼児たち)が訪
れ、本との出会いで心を解き放つ時間を楽しみました。
アートショカン 本のピクニック 恐竜ワールド
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明石文化芸術創生財団主催の「あかしアートフルウィーク2014」
のプレイベントとして、アスピア明石で実施しました。恐竜や化石
について並べられた約100冊のお出迎えコーナーを通って会場に入
り、本の道案内やブックトーク、ポップダンゴブラザーズの講談、
恐竜大ジオラマ作成、化石レプリカ作りと盛り沢山なメニューを親
子83名が体験しました。本番は、以下のとおり「あかしアートフル
ウィーク2014」の中で実施されます。
「アートショカン ― ホントノアートびっくり箱 ― 」
兵庫県立図書館40周年プレイベント
期日
会場
3月21日~23日 明石市生涯学習センター学習室3
「みなくる」明石市子ども図書館
アート本のピクニック、アート本道案内、巨大絵本クロダ・カンベッチョナイものがたり、タヨ
内容
ウ星人×ブンカソウ星人わーるど、似顔絵屋ちんげんさい、アンモナイトレプリカ作り、光る星
座カード工作、あなたは縄文人?弥生人?、ミューブラリークイズ等
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く す の 木 № 81
連携!! ミライ★トショカン
兵庫県下の博物館等施設・学校・公共図書館等とともに、図書館を利用した新しい学習モデルを実践。
県下に発信できるよう取り組んでいます。
夏休み自由研究大応援
天体望遠鏡工作教室
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明石市立天文科学館の
井上学芸員とともに、天
体望遠鏡作りの講座を開
催。165名の参加者は、本
の紹介、レポートづくり
の方法を学んだあと、実
際に天体望遠鏡を作成し
て、明石公園の森や空を
眺めました。
ナマズウシ先生の防災学習講座
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地球の営みを学ぶお話を聞いて、自分のナマズウシ
キャラクター立版古を作った後は、県立人と自然の博物
館の加藤研究員の指導のもと、ドミノ倒しや模型作りを
通して、地震の仕組みを体感しました。
震災関連学習講座
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県立図書館を会場に、明石市立明石小学校の4・5年生児童151
人が、御蔵通5・6丁目まちづくり協議会(神戸市長田区)元会長
の田中保三さんのお話を聞いた後は、仮想避難所体験として救命
ロープワークや新聞トイレ、毛布担架などのワークショップを実
施、最後に震災についての本やパネルも観覧しました。
ナマズウシ先生の巡回展示文庫
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宍粟市立図書館において、活断層のはぎとり標本や地震の歴史や仕組みについて学ぶ
パネルやそれを案内するキャラクターナマズウシを展示しました。
2月8日には県立人と自然の博物館の加藤研究員による講座や謎の講談師による講談・
ワークショップも実施。小学生から大人まで約50人が参加しました。
ミライ★トショカンあたためませんか(淡路学校図書館教育研究大会)
淡路地区の小・中・高等学校の図書館担当職員が集い、今後
の図書館のあり方について考える講演とパネルディスカッショ
ンを実施しました。パネリストとして淡路市立東浦図書館司
書、南あわじ市立倭文中学校教諭も壇上に上がり、今後の連携
のあり方について意見を交わしました。図書館と学校の連携に
ついては、「図書館と学校」連携交流会(子どもの読書活動推
進連絡会)の第2回を3月6日に実施し、兵庫県下での取組の交流
を継続しています。
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く す の 木 № 81
レ フ ァ レ ン ス
あ れ こ れ
松平忠明
の 花 押
「寛永16(1639)年から姫路藩主となっ
た、松平忠明(ただあきら)の花押が見た
い」というレファレンスがありました。
松平忠明は、天正11(1583)年の生まれ
で、母は徳川家康の長女亀姫です。天正16
(1588)年、家康の養子となり、三河作手城
主などを歴任しました。大坂冬の陣の後、大
坂城総堀埋めを指揮し、夏の陣の後は大坂城
をまかされ、同地の復旧にあたっています。
寛永16年播磨姫路藩主松平(奥平)家初代とな
りました。寛永21(1644)年3月25日姫路で死
去。62歳。初名は清匡(きよただ)。(参考文
献:『講談社日本人名大辞典』(当館資料請
求記号:281/479))
まず、『国史大辞典』(210.03/43)を調
べました。この資料には、肖像や花押など
も多く掲載されていますが、松平忠明の花
押はありませんでした。次に『姫路市史』
(216.44/20、216.44/122)など姫路に関
する資料を調べると、『新訂姫路城史 中』
(216.44/210/2)p91に総社文書の制札の翻刻
があり、「松平下総守 清匡 花押」と記載
されていました。少なくとも、「清匡」の花
押のついた文書があることはわかりました。
『花押大集成』(210.08/106)など花押につ
いての資料、『大阪府史』(216.3/45)など
藩主となった地域の資料等を調べたところ、
『新修大阪市史第3巻』(216.3/148/3)口絵
に松平忠明の文書が掲載されており、花押も
松平忠明書状『新修大阪市史 第3巻』より
ありました。
また、インターネット上で見ることができ
ないか調査すると、東京大学史料編纂所の
データベース(『大日本史料』など、多くの
古文書が検索・閲覧できる)の「日本古文
書ユニオンカタログ」に「清匡」の花押が
見つかりました。先にご紹介した『新訂姫路
城史 中』p91には、「(慶長4(1599)年に
「忠明」と改名しているが、寛永16(1639)
年の)この制札によれば、この当時なお「清
匡」の名を併せ用いたか」との記述があった
ため、『新修大阪市史第3巻』とともに、こち
らもご紹介して、このレファレンスを終了し
ました。
(黒住 由美子)
兵庫県立歴史博物館では、
「2014年NHK大河ドラマ特別展 軍師官兵衛」を開催しています
期間は、平成26年3月21日(金・祝)~5月6日(火・休) 詳細は、歴史博物館HPで。
http://www.hyogo-c.ed.jp/~rekihaku-bo/
利用案内
●開館時間
9:30~18:00
●貸 出
1人10冊まで、3週間以内
●休 館 日
毎週月曜日・毎月第3木曜日
年末年始(12/29~1/3)
館内整理期間(2週間以内)
●調査相談
調査・研究のための資料調べや
利用相談に応じています
※平成26年3月10日(月)~3月20日(木)館内特別整理のため休館します
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