2 著作物の利用と使用

(資料編)インターネット社会における著作権等の保護
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著作物の利用と使用
先生:
皆さん、著作物の利用と使用には区別があることを知って
いますか?
利用するには、作った人の許諾が必要となります。
使用には、許諾は要りませんが、使うときのルールを守る
必要があります。
学生1:
先生:
へえ、そんなことはじめて知りました。
それでは例をあげて説明しよう。
例えば、自分の Web ページに音楽CDの曲をBGMとし
て取り込む場合が《利用》ですね。
《使用》は、音楽DVDを買って、その音楽を聴く、演奏
を見るなど、当然の行為を言います。
C
○
2004-2005 社団法人私立大学情報教育協会
学生1:
だから、利用には許諾が必要なんだ。
学生2:
どうやって許諾をとればいいんだろう。
-1-
先生:
許諾をとる必要のないものもあるんだよ。それはね、作っ
た人が権利を放棄して、自由に使っていいよ、と言っている
場合です。これを自由利用と言って、これについては許諾を
とらなくてもいいんだよ。
学生1: これは便利だね。皆がこのマークをつけるようになれば、
皆の知恵を生かして、新しい物が沢山生まれるよね。
学生2:
先生:
そうそう、物作りのスピードもアップするよね。
自由利用マークの他にも許諾をとる必要のない例外がある
んだ。
学生1:
先生:
へえ、どんな例外ですか?
例えば、テレビ番組を録画して自分で見るなど 、使用する
本人がコピーする場合、インターネットの著作物をダウンロ
ーしたり、プリントアウトする場合など、私的使用のための
複製は認められているんだ。
また、教員が資料などをコピーして、本人が担当する授業
で使用する場合や、遠隔授業でWeb上の教材などを配信し
てダウンロードする場合にも認められているんだ。ただし、
ソフトウェアなど、個々の学習者が購入することを想定して
いるものについては例外の対象とはならないんだよ。
他にも、公立図書館でのコピー、報道のための利用、行政
の広報資料への転載、既に公表されている作品などを引用す
る場合も例外として認められているんだ。
著作権法の「権利制限規定」にあるので、調べてみてね。
C
○
2004-2005 社団法人私立大学情報教育協会
-1-
先生:
でも、著作物を作った人はどうやって生活しているんだろ
うね。
学生1: そう言われてみると 、作った人にお金が入らないと、困
るよねえ。
学生2: そうそう。だから 、作った人の権利を守るためのルール
が必要なんだよねえ。もし自分だったら、そうしてもらいた
い。
先生:
ところで、
《使用》には、許諾が要らないんだけど、買っ
た時に、いろいろ 使い方について注意があること 、知って
る?
学生1:
そういえば、音楽CDを買った時に、「個人的 に楽しむ
などの場合を除き、著作権法上、無断複製は禁じられていま
す」って書いてあった。
先
生:
本などディジタルでない著作物の使用については、特に
条件を付けていないけれど、ネットワークなどで使用するデ
ィジタル著作物については、使用回数を制限したり、アクセ
ス回数に応じて課金する場合もあるんだよ。
それ以外は、特に制限はないから、
《利用》と《使用》の違いを
理解しておく必要があるんだ。
C
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2004-2005 社団法人私立大学情報教育協会
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