平成28年度 社会福祉法人掛川社会福祉事業会 事業計画書

平成28年度
社会福祉法人掛川社会福祉事業会
事業計画書
近々の高齢者福祉事業をめぐる状況として、団塊世代が後期高齢者になる、2025年
をターゲットとして地域包括ケアシステムの構築に向けた医療介護施策が進められるな
か、都道府県、さらには市町村ごとにその状況に応じた事業、取り組みが必要となってき
ています。介護保険制度においても重点化効率化が進められる一方で、新しい総合事業へ
の移行が始まり、市町村ごとに新たな介護予防・地域支援事業のしくみづくりが進められ
ています。
また、社会保障・税一体改革が進められるなかで、政府では一億総活躍社会の実現を旗
印に、介護離職ゼロを目指し、介護施設の整備等の施策を進める方針を示しています。し
かしながら、介護をはじめとしてサービス提供を担う福祉人材の確保については、各事業
者依然として厳しい状況が続いています。こうした状況において、社会福祉法人において
は、国会で継続審議中となっている社会福祉法改正案による社会福祉法人制度改革への対
応を契機として、組織の強化を図りつつ地域の状況応じた自律的な事業経営を進めていく
ことが必要です。
法人におきましても、制度改正も踏まえ、平成26年に策定しました法人10カ年計画
の諸施策を具現化するため、可能な限り事業方針、目標に盛り込んで行くと共に、施設の
存在価値を高めるために専門性のある介護、根拠あるケア、科学的介護を行って一層の利
用者サービスに努めて参る所存でございます。
また、養護老人ホーム(ききょう荘)は、老朽化の著しい建物の改築・移転も視野に入
れ今後の方針を市と協議していきます。
さて、昨年度は法人開設30周年の節目の年でありましたが、本年度は、次に繋げる3
0年のスタートに向けて初心を忘れず「笑顔のわ」を一層広げていく所存でございます。
なお、28年度の当法人の重点目標・方針は下記の通り5項目といたしました。
(1)法人10ケ年計画の具現化
①法人の参入・規模の拡大・退出等の在り方を探る
②ガバナンス(企業管理)の確立、経営能力の向上
③社会福祉のニーズを的確に捉え事務事業の見直し、及び改善に努める
④新たなサービスを取り入れるなど、常に経営努力に努める
⑤ききょう荘の将来の在り方検討
⑥省エネ、コスト削減に努める
(2)職員の人材育成と明るく笑顔の絶えない職場づくり
①各種研修会等への積極的参加、参画によるスキルアップに努める
②利用者、家族、地域から信頼される職員を目指す
③あいさつ運動の励行、職員相互のコミュニケーションを図る
(3)社会貢献、地域貢献から福祉の実践
①地域セーフティネットワークづくり(施設のマンパワーの利活用)
②地域包括支援センターを核に開かれた施設への展開と地域連携
③地域福祉への貢献
(4)広報活動の推進
①広報活動推進のため情報公開に努め、広報委員会を中心に情報誌の発行やホームペ
ージの充実を図る
今日、社会福祉法人を取り巻く環境が大きく変革されようとしています。また社会貢献、
地域貢献が求められています。そのためには今一度法人に求められる役割を再認識し、明
るく笑顔の絶えない職場づくり、人づくり、地域づくりに、職員一丸となって取組んで参
りますので、理事並びに評議員の皆様方のご指導、ご協力を賜りますようお願い申し上げ
ます。
平成28年度
特別養護老人ホームかけがわ苑
事業計画書
事業方針
特別養護老人ホームかけがわ苑は法人設立 30 周年の節目を越え、さらなる 30 年へと繋
げるため、「温故知新」を念頭に置きながら、今後実践される「地域包括ケア」の中で一
層の公益的価値のある施設となるため、専門性を備えた科学的介護の充実に取り組んで参
ります。また国の方向性が「一億総活躍社会」の実現に向けられていく中、在宅介護者の
介護軽減を進めることができるよう、地域への貢献事業や中重度者の支援など、特別養護
老人ホームに求められているニーズに応える努力をして参ります。
そのためにも、職員の定着と新たな人材を確保する方法を研究し、サービス利用者や地
域住民に安心を与えられる、高品質のサービスが提供できる組織運営を目指します。
また、今後も地球に優しく、施設の経費支出を抑えるための取り組みを風化させず、継
続して参ります。
事業目標
① 利用者の確保・維持
安定した経営状況を確保するため、稼働率 98.5%(1 日当たり 78.8 人)を目標とする。
② 利用者処遇の充実
要介護状態の重度化に伴う個別ケア、認知症ケアへの取組みを一層前進させる。処遇
計画及び経過記録については、コンピューターソフトの活用を徹底し、関係者間の情
報共有に万全を期す。
③ 委員会活動を通じたサービスの充実
利用者処遇に重大な結果を及ぼす取組に際しては、それぞれの委員会組織を継続し、
重点的な対応を図る。
④ 感染症対策・予防の徹底
利用者の健康状態を左右する感染症の発症を未然に防ぐため、予防対策を万全にする。
⑤ 有事の際の利用者の安全確保
利用者の生活に支障を及ぼす災害への対処として、既存マニュアルの確認と定期の訓
練実施により、対応能力の向上を目指す。
⑥ 施設における公益的な取組の充実
地域包括支援センター等、関係機関との連携により、施設の社会化を進め、地域包括
ケアの役割を担う。
取組項目
①退所後の空床を最小限に抑えるため、入所待機家族との調整を早期に着手し、入退所計
画に万全を期す。
②介護職員の利用者担当制を確立し、個別ケアの視点で、施設ケアプランと介護、看護計
画書との有機的な連動を図る。特に、アセスメント力を高め、「24 時間シート」を活用
し、個々の利用者の生活歴や趣味、特徴を把握することで、個別ケア、認知症ケアの充
実に活かす。
嚥下機能・咀嚼力の低下した利用者には、ソフト食を提供するとともに、多職種協働に
て口腔ケアを実践し、口腔機能の維持向上に努める。
③委員会指針に基づき、法令に準拠した活動を継続する。28 年度は、実習生対応のための
新たな委員会を設置し、実習生受入れ体制を構築する。
④感染症対策の基本である、感染源の排除、感染経路の遮断を念頭に感染症対策を実施。
利用者及び職員に対して、インフルエンザ予防接種の奨励と、感染拡大期における手洗
い、マスク着用の徹底を図る。
⑤自然災害や火災を想定した訓練を強化し、職員個々の即応力を高める。また、二次災害
の予防と事業継続のためのマニュアルの再確認と机上訓練を取り入れる。
⑥これまで実施してきた公益的取組を整理し、地域ニーズに基づく活動を追加、推進する。
実習生やボランティアの積極的な受け入れはもとより、広義の人材育成の視点で、教育
的要素を取り入れる。
平成28年度
かけがわ苑短期入所生活介護事業所
事業計画書
事業方針
掛川市内の短期入所生活介護事業所は 8 事業所あり、掛川市内のベッド総数は 194 床と
なっています。平成 27 年 12 月の利用実績は平均利用率 50.6%ということで、1 日あたり
平均利用者数は 98.3 人です。その内、かけがわ苑のベッドは 7 床、平成 27 年 12 月の稼
働率は 94.3%、平均利用者数は 1 日あたり 6.6 人です。
短期入所生活介護サービスの利用目的は、在宅介護に携わる人の「一時的な休息(レス
パイト)」が多くを占めてきました。今後、要介護高齢者の増加に比例して、こうしたレ
スパイトニーズはさらに高まるものとみられます。現状では、掛川市においては、
「需要」
に対して「供給」が超過している状況です。そのような中、今後もこれまで稼働率を維持
していくためには、レスパイト需要の受け皿としてだけではなく、健康を保ちながら在宅
生活を送るために必要な介護サービスとして、要介護状態の改善に取り組むなど、サービ
スの価値を高めていく必要があります。自宅や地域で安心した暮らしを支える地域包括ケ
アの理念に基づき、新たな事業の在り方を研究し実践して参ります。
事業目標
①稼働率を月平均 90%以上(1 日当たり 6.3 人)とする。
②サービスに対するニーズを的確に捉える。
③運動機能向上に係る新たなサービスを導入する。
④「元気になる短期入所生活介護」をかけがわ苑ブランドとして確立する。
⑤在宅生活の継続を目指し、担当介護支援専門員と情報を共有する。
取組項目
①稼働率を上げるために利用予約段階で 95%以上になるよう、居宅介護支援事業所へ空
き情報を細やかに発信する。あわせてホームページにおいても情報を公開する。
また、利用者が緊急にサービス利用を希望される場合は、積極的に受け入れる。
②入浴ニーズに対応する為、日曜日に入浴時間を設定する。また利用者アンケートを実施
する中で、平成 28 年度からは、居宅介護支援専門員に対してもアンケートを実施し、
客観的な事業評価を取り入れ、サービスの見直し及び改善に努める(9 月実施)。
③利用者一人ひとりの希望や状態に即したレクリエーションやフットケアを実施する。
④利用者の日常生活動作の変化を把握し、専門性のある介護、根拠あるケア、科学的介護
を提供する。
⑤担当介護支援専門員へ、個別短期入所介護計画書・退所時連絡票を提出することで、サ
ービス利用に係る情報の共有化を図り、事故予防・緊急対応・支援体制の向上に努める。
平成28年度 かけがわ苑
訪問介護・介護予防訪問介護事業所 事業計画書
事業方針
掛川市の要介護高齢者の数は年々増加傾向にあり、介護サービスを利用される高齢者も増
加しておりますが、在宅サービスの多くは通所介護サービスに流れる傾向にあります。
しかしながら、今後、2025 年に向けて要介護高齢者の急速な増加も見込まれていくこと
を考えますと、在宅介護を希望される高齢者も増え、訪問介護のニーズも高まることが十
分予想されます。住み慣れた地域で在宅生活が継続できるよう、社会福祉法人が経営する
事業所として民間営利事業所が敬遠するニーズに対しても積極的に対応致します。
また、平成 29 年度より制度改正が見込まれております、
「生活援助」への給付切り離しに
対する準備を進めて参ります。
事業目標
①利用者の確保・維持
安定した経営状況を確保するため、訪問介護事業における 1 ヶ月あたりの延べ利用件数
目標を 239 件とする。また、予防訪問介護事業においては、1 ヶ月あたりの利用者実人
員目標を 10 名とする。
さらに、実利用者総数目標を 37 名(平成 28 年 2 月現在 32 名)とする。
②法改正への対応及び地域支援総合事業移行への準備
生活支援サービスの見直しに対応するため、予定される法改正の内容を精査し、利用者
対応への事前準備を整える。
掛川市が平成 29 年 4 月に予定としている地域支援総合事業に対して、要支援対象者の
利用機会の確保を図るため、介護予防訪問介護事業を円滑に移行するための準備を図る。
③訪問介護人材の確保と育成
現場実習を最大限活かし、訪問先利用者との関わりの中で、訪問介護の魅力や重要性を
伝え、就業への動機付けに繋げる。
④サービスの質の向上
関係法令に沿った適切なサービス提供はもとより、福祉、介護の専門職としての自覚の
もと、常に研究心を持ち、利用者サービスの向上を図る。
⑤在宅サービス推進のための調査研究
法人 10 ヵ年計画に基づき、地域ニーズに応える在宅サービスの充実を目指す。
事業取組
①関係事業所に対して、ヘルパー待機情報の提供を実施(月 3 回以上)
②法改正及び地域支援総合事業移行に係る研修参加及び関係機関、保険者からの情報を収
集
③実習生受入れマニュアル及び標準的な指導テキストの作成及び指導体制を確立
④サービス向上に資する外部研修参加と内部研修を実施(年 4 回)
⑤内部研修用マニュアル、テキストを作成
⑥全利用者へのモニタリング実施(月 1 回以上)等、ヘルパーのサービス提供状況を確認
⑦利用者満足度及び在宅サービスの充実を目的としたアンケートを実施(年 1 回)
平成28年度 かけがわ苑
かけがわ苑居宅介護支援事業所 事業計画書
事業方針
今後、2025 年に向けては、団塊の世代が 75 歳以上になっていくことに伴い、要介護の高
齢者の急速な増加が見込まれています。高齢者のみの世帯や一人暮らしの高齢者も増え、
地域全体で高齢者を支える仕組み作りが急務となっています。
介護支援専門員は介護保険制度を運用する要として重要な役割を担っておりますが、昨今、
資質やケアマネジメントの質の向上についても、様々な課題が指摘されております。
介護支援専門員不要論も取りざたされている中ではありますが、当該職種の存在価値を証
明するためにも、
「利用者本位」
「自立支援」を基本に適切なアセスメントを行い、保健・
福祉・医療機関等と連携し、地域の社会資源を含めた居宅サービス計画の作成と多職種協
働のもと、利用者とそのご家族が、住み慣れた地域で安心して在宅生活が送れるよう支援
して参ります。
事業目標
①利用者の確保・維持
安定した経営状況を確保するため、介護支援専門員 1 人当たりの担当件数 35 件を維持
し、1 ヶ月当たりの事業所合計 180 件(平成 28 年 1 月現在 175 件)を目標とする。
②適正な居宅サービス計画策定に向けたケアマネジメントの質の向上
ケアプラン適正化事業の主旨に則り、各ケアプランの内容について適正性を検証する。
③法人 10 ヵ年計画に基づく在宅サービス推進
地域における福祉、介護ニーズの掘り起こしと新たな事業展開の可能性を研究する。
④サービスの質の向上
介護保険事業の要となる介護支援専門員の専門性を一層向上する。
事業取組
①利用者紹介シートを活用し、計画的に、地域包括支援センターを始めとする関係機関に
対し、ケアプラン策定受入れ情報を提供
②介護認定訪問調査件数を月 10 件受託
③特定事業所加算Ⅱの継続実施
④困難ケース対応力習得に向け、事業所内定例会議への地域包括支援センター専門職員の
協力を要請
⑤介護報酬請求事務等、基準的業務の標準化と効率化のためのマニュアルを作成
⑥行政、他事業所との連携のもと、大規模災害発生における体制を整備
平成28年度
掛川市西部地域包括支援センター
事業計画書
事業方針
第6期介護保険事業計画の基本理念である、「高齢者が安心して地域に住み続けられ
るまちの実現」及び「介護を要する状態になっても、精神的に自立した質の高い生活を
送り、最後まで人間としての尊厳を全うできるまちの実現」に向け、西部地域包括支援
センターは、市が示す運営方針を遵守するとともに、本事業計画に定める事項に従い、
事業を推進します。
また、地域包括ケアを支える中核機関として、保健・医療・介護などの関係機関の多
職種連携体制や地域住民の「互助」
「共助」における地域包括支援ネットワークに努め、
地域住民の様々なニーズに応じることのできる高齢者福祉の地域における拠点となる
ことを目指します。
事業目標
(1) 専門職(保健師・主任介護支援員・社会福祉士)に加え看護師を増員し責務を自覚
し、職員相互の情報共有を心掛け、「チーム」としての連携・協働を図り、地域包
括ケアの提供に向けて運営を行います。
(2)「西部ふくしあ」入所団体はじめ地域内の医療・介護・福祉サービス、その他ボラ
ンティアやインフォーマルサービスとも積極的に連携を図るとともに、当法人にお
ける社会貢献事業との協働、連携も図りながら、高齢者が住み慣れた地域において
安心して暮らすことの出来る地域づくりを目指します。
(3)平成29年度開始となる「介護予防・日常生活支援総合事業」及び「生活支援体制
事業」がスムーズに移行されるよう関係機関と協働した取り組み、体制づくりに努
めます。
(4)認知症になっても住み慣れた地域で安心して暮らせるよう、認知症患者や家族への
支援のほか、地域医療や介護の連携強化を図ります。
(5)西部圏域の高齢者生活実態に沿った、有事に備えた災害時対策を、掛川市の計画に
反映させます。
事業内容
① 総合相談支援
(ア)初期段階での総合相談
利用者、家族、近隣の住民、地域のネットワーク等を通じた様々な相談を受け付け、
的確に状況を把握することで、専門的または緊急の対応が必要かどうか判断し、相
談内容に即したサービス又は制度に関する情報提供、関係機関の紹介等を行います。
(イ)継続的・専門的な相談支援
初期段階の相談対応で専門的・継続的な関与又は緊急の対応が必要と判断した場合
には、当事者への訪問や関係者からの情報収集を行い、当事者に関する課題を明確
にし、保健・福祉・医療サービスをはじめとする適切なサービスに繋げていきます。
② 権利擁護業務
権利擁護の観点から支援が必要とされる場合には、その高齢者の判断能力や生活状
況等を把握し、成年後見制度を利用する必要があるか判断を行い、申し立てにつなげ
るための支援を行います。申し立てを行える親族がいないと思われる場合や親族があ
っても申し立ての意思がない場合は、速やかに掛川市の担当者へ高齢者の状況等を報
告し、市長申し立て等適切な対応を行います。
また、関係機関からの通報などを通し、虐待等が疑われる事案を把握した場合は、速
やかに当該高齢者を訪問するなどして状況を確認し、専門職としての視点で内部協
議を行いその状況に即した適切な対応をとって参ります。
圏域のケアマネジャーに対しても、予防的機能が図れるよう周知し、協力依頼をし
ていきます。
③ 包括的・継続的ケアマネジメント業務
(ア)日常的個別支援
地域の介護支援専門員が抱える支援困難事例について、地域ケア会議を開催し関
係者、関係機関との連携の下で、具体的に支援方針を検討し、指導・助言を行う
とともに、そこから見えてくる地域課題を抽出し必要な支援ネットワークを構築
してゆきます。
(イ)多職種連携体制の構築
施設・在宅を通じた地域における包括的・継続的なケアを実施するために、医療
機関を含めた関係機関との連携体制を維持し、地域の介護支援専門員と関係機関
の連携を支援します。
(ウ)介護支援専門員のネットワーク支援
地域の介護支援専門員の日常的な業務の円滑な実施を支援するために、介護支援
専門員相互の情報交換等を行う場を設定するなど、介護支援専門員のネットワー
ク作りを促進します。
・合同ケアマネサロン:年3回
・西部圏域ケアマネサロン:年1回(*前年度名称:ほくほく)
④ 介護予防生活支援サービス
二次予防対象者(個別訪問看護指導)
総合相談、訪問活動から対象者を把握・抽出しケアマネジメントを行います。
目標:年 5 件
介護予防・日常生活の支援の推進に向けた地域資源の洗い出しを行います。
新しい総合事業に向けた連携会議:年 12 回
⑤介護予防支援業務
予防給付
介護保険法に基づき要支援1、要支援2に認定された利用者の予防給付に関する
ケアマネージメントとケアプランの適正性チェックを行います。
直営:月10件
委託:月90件
⑥広報等周知活動
「西部ふくしあ」入所団体と共に地域の医療、保健、福祉、介護の総合支援拠点として、
民生委員をはじめ、地域における関係会議等を通して、在宅医療、在宅介護、生活支援
の
充実が図れるよう情報提供を積極的に実施し、地域の課題の掘り起こしをして参ります。
お便り「ほっこり」発行
年2回
⑦認知症地域支援推進委員業務
認知症ケアパスを活用し広く市民に周知・啓発することで、認知症予防についての意識
向上に努めます。
地域住民に向けた啓発活動として「認知症サポーター養成講座」等の開催を積極的に取
り組んで参ります。
認知症施策推進会議:年 6 回
⑧生活支援サービスの基盤整備
サービスの担い手の発掘やサービス事業者のネットワークの構築など関係者と連携し基
盤整備を図ります。
「生活支援コーディネーターと協議体」の発足と活動進捗を行政に確
認し、社会福祉協議会とともに地域アセスメントを実施します。
⑨災害時における対応等の検討
担当地域内の災害時の具体的な対応について、関係者と検討しその体制の構築に努めま
す。
平成28年度
ききょう荘事業計画書
事業方針
養護老人ホーム「ききょう荘」は、平成 11 年より施設運営管理を掛川市から受託しそ
の後指定管理制度に移行となりました。1回目(平成 18 年度~平成 22 年度)、2回目(平
成 23 年度~平成 27 年度)が終了となり、本年度より3回目(平成 28 年度~平成 32 年
度)として継続して管理運営することになります。これまでの蓄積と経験を活かし、地域
や利用者との信頼関係を発展させ法人理念のもと、ききょう荘を愛していただけるよう施
設管理運営に努めてまいります。
具体的には、インフルエンザやノロウイルス等感染症による集団感染が危惧されている
ところでありますが、入所者個々の病気や事故等の対応など 24 時間生活の場を如何に取
り組んでいくか、入所者の意思及び人格を尊重し、その立場に立った処遇を行うよう努め
ると共に個別計画書を作成し、自立した日常生活を営むことができるよう支援して参りま
す。また、家族との三者面談を実施し、入所者の生活状態や健康状態・金銭管理・今後に
ついて話し合うなど、家族と密接に連携を図って参ります。
行事(外出行事、納涼祭・合同グラウンドゴルフ大会など)については、明るく家庭的
な雰囲気作りに努めるとともに地域との関わりを持つよう心掛けて参ります。また、入所
者の自立に繋がる行事に努めるとともに、楽しく安定した集団生活が営まれるよう支援し
て参ります。
事業目標
養護老人ホームは地方自治体の措置施設であります。定員 50 名のところ現在 40 名で入
所者が少なくなっています。引き続き措置機関や包括支援センター等と連携を図り対応し
て参ります。処遇につきましては、各専門職と毎月ケース会議を開催し、個別処遇計画の
作成・見直しを行い、家族や保証人等と連絡を密にして入所者が安定かつ安心した生活が
送れるよう支援して参ります。
1、生活支援
(1)入所生活の充実
入所者の意向を聞き、ケース会議に基づいて個別計画書を作成し、本人の意向に
沿った生活ができるよう努めて参ります。また、共同生活を円滑に行うためにも
毎朝の全館清掃・体操・日常的な作業への参加を促します。四季の行事や外出行
事なども取り入れ、入所者が楽しめる時間を共有して参ります。生活相談につい
ては、個々の相談に耳を傾け解決策を講じ、自立した生活ができるよう助言して
参ります。
(2)家族との関わり
入所者の生活状態や健康状態など三者面談を通じて、関わりを保つようにして参
ります。また、生活の自立が維持できない方については、介護保険の申請や他施
設への入所申し込みを促すようにして参ります。緊急入院や生活上のトラブルが
あった際には、家族の協力を得ながら改善に努めて参ります。
(3)地域との連携
地域との関わりを持つために、施設の行事である納涼祭やグラウンドゴルフ大会
への地域住民の招待や水垂地区祭り屋台の受け入れ、地域防災訓練会場など交流
を深め、連携に繋げて参ります。
(4)介護保険の導入
入所者の生活状態・健康状態の変化を見極め、適宜介護保険の申請を行い、介護
サービスの利用を促して参ります。
(5)他施設との交流
毎年恒例となっている四施設合同運動会に参加し、他施設との交流を図ると共に、
運動機能の維持に努めて参ります。また職員と入所者が協力し合う中で、団結力、
絆を深めて参ります。
(6)失踪・行方不明対応
毎日の定時の確認と記録を行い、入所者の行動や言動などを職員が共有し、マニ
アルに基づいた対応を行って参ります。
2.健康管理
健康であればこそ、毎日の生活を元気に過ごすことができます。入所者の健康状
態を管理するために、以下のことを実施致します。
(1)嘱託医を中心として医療・健康相談を行い、部署間の連携を密にし、健康保持
に万全を期します。
(2)協力歯科医院への通院または往診により、義歯などの治療及び管理を行って参
ります。
(3)毎年2回の健康診断と月1回以上血圧と体重測定を行い、管理栄養士と連携し
て健康管理に努めて参ります。またインフルエンザ予防接種の実施を行います。
(4)積極的な健康づくりとして、毎月の歌、朝の体操・荘内歩き・棒体操・施設周
辺の散歩等を促して参ります。
(5)感冒・インフルエンザ・ノロウイルスなどの感染予防のために、手洗い・うが
いの徹底や居室、トイレ等の消毒液噴霧を実施します。また、定期的時間に換
気を行い、感染予防に努めて参ります。
(6)感染症及び食中毒の予防及び蔓延防止のため、感染予防マニュアルを整備し、
毎月1回感染症及び食中毒防止対策検討委員会を行い、職員への周知徹底を図
ります。
(7)服薬が正しく行われているか、常に確認・指導を行います。
3.栄養管理
毎日の食事を摂取することは、生活するためのエネルギー源であり、生活の質の
向上や健康の維持増進のため、欠かせないことです。その中でも、食べることは
楽しみや生きがいの一つとなっております。
そのため、皆様が楽しめる食事を提供できるように努めて参ります。また、安心
して安全な食事を摂取していただくための衛生管理や健康維持のための栄養管理
を行っていくために、以下のことを実施致します。
(1)四季を感じる献立、栄養バランスの取れた献立を作成し、入所者が楽しみにな
る食事提供に努めます。
(2)食材の検品から調理・提供に至るまで厨房内の衛生環境の徹底に努めます。
(3)糖尿病や高血圧などの病態別の食事対応を致します。また、咀嚼や嚥下等の問
題のある方については、他職種との情報共有により食事形態を随時変更し、対
応に努めます。
(4)入所者の嗜好やアレルギー食などを調査し、偏ることがないよう代替食を提供
するよう努めて参ります。
(5)体重管理など医務と連携し、健康状態を把握し食生活指導を致します。
4.災害対策
自然災害はもとより、多くの入所者が集団生活をされているため、災害リスクを想
定しておく必要があります。高齢者では、自力での避難が困難なため、日頃の訓練
を行い、意識を高めて参ります。毎月違った想定に基づいて訓練を実施致します。
(1)防災訓練の月別実施予定
4月
防災訓練(職員図上訓練)
5月
防災訓練(地震想定)
6月
防災訓練(火災訓練)
7月
防災訓練(地震想定)
(職員訓練)
8月
防災訓練(火災訓練)
9月
防災訓練(地震想定・炊き出し訓練)(職員訓練)
10月
防災訓練(火災想定)
11月
社会福祉施設総合防災訓練(職員・宿直管理人合同)
12月
防災訓練(居室・非常持ち出し品点検)
29年 1月
防災訓練(火災想定)
(職員訓練)
2月
防災訓練(火災想定)
3月
防災訓練(地震想定)
(職員訓練)
夜間は夜勤と宿直管理人の二人体制になるため、訓練を重ね、災害に備えて参りま
す。
また、備蓄食料の管理を行い、万全を期して参ります。
5.ききょう荘環境整備の対応
ききょう寮(昭和30年~54年)が木造平屋建てで建設され、その後に現在の
ききょう荘(昭和55年~現在)3階建て鉄筋コンクリートを建設、耐震工事を平成
12 年に実施している。建設後 36 年が経過し、計画的な改修や修繕を実施し、建物の
長寿命化を図る必要がある。平成 27 年度に市役所担当課においてききょう荘改修基
本計画を策定したので、市と連携を図り計画的に実施できるよう取り組んで参ります。
具体的な取り組みとして、改修計画の内照明器具のLED化については法人予算に
おいて平成 28 年度に実施します。
6.市の業務要求水準を達成する方策について
(ア) サービス内容に対する満足度を高める具体的な方策について
・入所者の現状に対しての要求や要望を常に把握し改善して参ります。
・入所者の健康状態を常に把握し、関係機関との連携を密に対応します。
・家族や保証人等へ常に情報を伝え、共に支え合って参ります。
・入所者にあっては食事が一番の楽しみであるため、要望を取り入れた献立に工夫して
参ります。
(イ) 職員の応対(接遇)に対する満足度を高める具体的な方策について
・入荘者や来荘者へは挨拶を基本とし、特に慰問者へは気配りや心配りをし、ボランテ
ィア活動を手助けします。
・朝礼、企画会議、職員会議、職員研修会、全体研修会等において職員の質を高めます。
(ウ) 施設の安全対策に対する満足度を高める具体的な方策について
・事故防止は事故事例の原因を正し、再発防止の対応を行います。
・情報管理は個人財産や書類などの管理を徹底します。
・法令等を常に確認・研修し、万全を尽くします。
・有事の際の危機管理は、市の対応に基づく行動を取ります。
・24 時間生活の場であるため、常に点検や修理等を行います。
・建物所有者である市と協議しながら進めます。
(エ) 施設の美観・清潔感に対する満足度を高める具体的な方策について
・建物及び敷地において、入荘者の協力の基に毎日の清掃や計画的な修理を行います。
・園芸クラブ員を主に花壇等には季節の草花や畑には野菜等を入所者が中心となって行
います。
(オ) 上記(ア)~(エ)や人材育成を含め、施設の管理運営全体の満足度を高める方策につ
いて
・掛川社会福祉事業会(ききょう荘)職員として、研修等に参加し情報と技術を身につ
け誠心誠意努めます。
・指定管理者との連携や他施設の状況や取組を常に把握し、より高いレベルを求めます。