補助事業番号:17-11-062 補助事業名 :平成17年度国際映画祭の開催補助事業 補助事業者名:財団法人 日本映像国際振興協会 1.補助事業の概要 (1)事業の目的 国際映画祭の開催とともに、「新しい才能の発掘と育成」を目的にしており、新 進監督の登竜門としてのコンペティションや、映画祭を盛り上げるための特別招待 による最新話題作の上映、振興めざましいアジア映画の上映などを行うほか、映画 に関するシンポジウム・研究会も併せて行う。世界の優秀な映画の紹介と顕彰なら びに若手才能の助成および顕彰を通じて、国際交流の促進と映像文化の新興に努め る。 (2)実施内容 第18回東京国際映画祭は平成17年10月22日(土)から10月30日(日)までの9日間、 渋谷Bunkamuraと六本木ヒルズをメイン会場とし、その他都内の会場を使って開催 された。昨年の映画祭から開設されたマーケット部門(TIFFCOM2005)は、六本木ア カデミーヒルズ40階で開催されたビジネスマーケット「アジア・パシフィック・ エンタテインメント・マーケット」を中心に、東京コンテンツマーケット(東京国 際フォーラム)等3企画が開催され、また一般参加者を対象に「秋葉原エンタまつ り」が秋葉原駅前と電気街を中心に開催され、両会場とも大変な賑わいを見せた。 今年の東京国際映画祭の特徴は、昨年に引き続き経済産業省、文化庁、総務省、 経団連などが積極的に東京国際映画祭の各分野に参加され、官民挙げての国際的行 事となったことで、今後の方針を築く指針となったことにある。今映画祭の企画 総数は36、動員数は272,711名(18回180,666人)、上映した作品は286作品となった。 【主要上映企画】 <1>「コンペティション」 本映画祭が発足当初より重点を置いている「明日の映画界を担う新しい才能の 発掘と支援」に軸足を置きながら、2004年7月以降に完成した35ミリ長編作品を 対象に世界各国から公募した。今年は世界65の国と地域から586本にものぼる作 品が寄せられ、その中から厳正な予備選考を経た15本を期間中上映した。各作品 の上映後に招聘したゲスト(作品関係者)によるティーチインを行い観客との交 流の輪を広めた。国際映画製作者連盟の規約に従い、映画プロデューサーを含む 6人で構成される国際審査委員会を設けて作品の審査を行い、東京サクラグラン プリ、審査員特別賞、最優秀監督賞、最優秀女優賞、最優秀男優賞、最優秀芸術 貢献賞の6賞が10月30日の閉会式会場で発表され、東京サクラグランプリには10 万ドル、審査員特別賞には2万ドル、そのほかの賞に5千ドルが賞金として贈られ た。東京サクラグランプリ作品には東京都知事から賞状とトロフィー(麒麟像) が贈られた。また、みなと委員会の協力により、一般観客の投票による観客賞が 設けられ、賞金1万ドルが1作品に贈られた。 ●上映数:15作品、動員数:14,693名 ●コンペティション国際審査委員 審査委員長ٛٛٛٛٛٛ チャン・イーモウ(監督) 審査委員 ロナルド・ハロウェイ(映画評論家) 桃井 かおり(女優) 鈴木 光司(作家) バリー・M・オズボーン(プロデューサー) ゲイリー・フォスター(プロデューサー) ●受賞作品及び受賞者 東京 サクラ グランプリ 「雪に願うこと」 監督 審査員特別賞 「女たちとの会話」 監督 根岸 吉太郎 ハンス・カノーサ 最優秀監督賞 根岸 吉太郎(作品「雪に願うこと」) 最優秀主演男優賞 佐藤 最優秀主演女優賞 ヘレナ・ボナム・カーター(作品「女たちの会話」) 浩市(作品「雪に願うこと」) ジン・ヤーチン(作品「私たち」) 最優秀芸術貢献賞 「ドジョウも魚である」 監督 観客賞 「雪に願うこと」 根岸 吉太郎 監督 ヤン・ヤーチョウ <2>「特別招待作品」 国内未公開の話題作品を選び上映した。招聘した作品ゲストによる舞台挨拶や イベント参加などで華やかに盛り上げ、東京国際映画祭のPRと観客動員に貢献し た。 ●上映数:22作品、動員数:16,990名 オープニング作品「単騎、千里を走る。」(監督 チャン・イーモウ) クロージング作品「力道山」(監督 ソン・ヘソン) 世界の映画界で、現在最も活気のあるアジア各国や地域で製作された優れた作 品を選び上映した。上映された作品の中から、アジア映画の発展を支援する目的 で設けられた「最優秀アジア映画賞」がアジア映画賞審査委員により1作品が選 ばれ、賞金1万ドルが贈られた。併せて渋谷区から区長賞の楯が贈られた。 ●上映数:37作品、動員数:23,797名 ●アジア映画賞審査委員 石坂 健治(国際交流基金フィルム・コーディネーター) 松岡 環 (アジア映画研究者) 江戸木 純(映画評論家) ●最優秀アジア映画賞 「細い目」 監督 ヤスミン・アフマド <4>「日本映画・ある視点」 活況を増している日本映画の中から、ある角度に焦点を絞って、一般観客を始 め、海外からのゲストにも新しい日本映画の躍動を紹介する企画で、個性に溢れ た多様性のある作品を選定して上映した。上映作品の中から、作品賞と特別賞を 選び賞状と各100万円を贈り表彰した。 ●上映数:11作品、動員数:5,611名 ●審査委員 大高 宏雄 (映画ジャーナリスト) 稲垣 都々世 (映画評論家) マーク・シリング(スクリーン・インターナショナル記者) ●受賞作品及び受賞者 作品賞 「カミュなんて知らない」 監督 柳町 光男 特別賞 「スキージャンプ・ペア」 監督 企画チーム <5>「ニッポン・シネマ・クラシック」 日本映画史上不朽の名作や一世を風靡した映画などを選び上映し、日本映画の新し いファン層と潜在観客層の掘り起こしを図った。 ●上映数:7作品、動員数:890名 ●共催:(社)映画産業団体連合会 ●期日:平成17年10月25日(火)∼28日(金) ●会場:ル・シネマ1、シアター・コクーン <6>「animecs TIFF ∼TIFFアニメCGフェスティバル∼」 テレビアニメから誕生した劇場用アニメ映画も、熱心なファンと共に大きく成長 し、独自な発展をしている。今回も新しいテーマの下に作品上映とファンとの交流 を図った。 ●上映数:28作品、動員数:3,083名 ●期日:平成17年10月23日(日)、29日(土)、30日(日) ●会場:VIRGIN TOHO CINEMAS 六本木ヒルズ ほか 映像系部門としては以上のほか、以下の企画が行われた。 <7> 「第18回東京国際女性映画祭」 <8> 「東京国際ファンタスティック映画祭2005」 <9> 「ショートショートフィルム・フェスティバル受賞作品上映」 <10> 「第2回みなと上映会」 <11> 「第2回東京ネットムービーフェスティバル2005」 <12> 「コリアン・シネマ・ウィーク2005」 <13> 「digital T!FF」 <14> 「第2回東京アジア・ミュージックマーケット(TAM)」 <15> 「朝日新聞×横浜シネマテーク フィルムフェスティバル フランス映画への 旅」 <16> 「川島雄三監督特集上映 サヨナラだけが人生だ」 <17> 「ジャック・ドゥミ没後15周年記念特集」 【セミナー関連企画】 <1>「第2回文化庁映画週間−Here & There−」 (ア)「第3回文化庁映画賞贈呈式および受賞記念上映」 (イ)「日本映画名作鑑賞会−日本映画の巨匠たち」 (ウ)「文化庁メディア芸術祭優秀作品上映」 (エ)「第2回世界映画人会議」 (オ)「第3回文化庁全国フィルムコミッション・コンベンション」 (カ)「第1回コミュニティシネマ・コンベンション」 <2>「アジアコンテンツ産業セミナー」 <3>「シンポジウム“コンテンツ、今そこにある危機”」 <4>「シンポジウム“ SIGGRAPH,Gateway to Success ” ∼SIGGRAPHを突破口にするビジネス戦略∼」 <5>「コンテンツビジネスと知的財産権」 <6>「国際エンタテインメントビジネスセミナー 特別プログラム」 <7>「中国映画生誕100年記念 ∼日中友好映画の夕べ∼」 【マーケット部門】 昨年の「東京国際フィルム&コンテンツマーケット2004」と「東京国際エンタテイ ンメントマーケット2004」を一つの企画に纏めた「TIFFCOM 2005」をはじめ以下の 企画を実施した。 <1>「TIFFCOM 2005 ∼アジア・パシフィック・エンタテインメント・マーケット」 <2>「東京コンテンツマーケット2005」 <3>「ロケーションマーケット」 <4>「Tokyo Project Gathering」 <5>「秋葉原エンタまつり」 【その他企画】 <1>「ジェームス・ディーン没後50周年記念特集」 <2>「第18回東京国際映画祭プレイベント」 <3>「東京国際映画祭 Special Selection in 幕張」 2.予想される事業実施効果 年々拡がりを見せている「コンペティション」部門、アジア地域の代表として東京か らアジア映画の魅力を世界に発信する「アジアの風」部門、「日本映画・ある視点」部 門では自国の映画に重点を置き、日本映画の海外展開に寄与している。それぞれの作品 選定にあたっては、上映作品の一層の充実・強化を心掛けた結果、芸術性が高く商業性 も豊かで、配給・興行会社が着目するような話題作が揃い、観客のニーズに応えること が出来た。また、昨年から映画祭に併設されたマーケット部門も2年目を迎えて、出展 社、バイヤーとも増加し、国際交流の促進、映画をはじめとするコンテンツ産業の振興 に大いに貢献できたと考えている。その結果、昨年の18万人を大きく上回る27万人以上 動員数を記録し、回を重ねる毎に着実に人々の間に浸透してきていると確信している。 当映画祭は次回で19回を迎えるが、節目となる20回に向けて更に内容の充実を図り、飛 躍を目指したいと念願している。 3.本事業により作成した印刷物等 ポスター(B1,A,B) 1,600枚 チラシ(日本語、英語) 200,000枚 公式プログラム 8,000部 予告編(都内主要館で上映) 233本 本編先付け、後付け(予告編、映画祭上映作品) 375本 プレス発表資料 1,000部 デイリーニュース 13,500枚 入場券 130,000枚 公式記録 1,500部 4.事業内容についての問い合わせ先 団体名: 財団法人日本映像国際振興協会 住所: 104-0045 東京都中央区築地2丁目15番14号 築地安田ビル5階 代表者: 理事長 高井 英幸(タカイ ヒデユキ) 担当部署:経理(ケイリ) 担当者名:栗野 隆充(クリノ タカミツ) 電話番号:03-3524-1081 FAX: 03-3524-1087 E-mail: URL : [email protected] http://www.tiff-jp.net/
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