物語生成システムの文献学的研究体系の構想 ―流動と

27G-08
日本認知科学会
文学と認知・コンピュータ II 研究分科会 (LCCII)
第 27 回定例研究会
2012 年 3 月 3 日
静岡県三 島市 ・Z 会文教町ビル
物語生成システムの文献学的研究体系の構想
―流動と固定(16)―
小方
孝
岩手県立大学ソフトウェア情報学部
1 全体の見取り図
物語生成システムは,狭義の物語生成システムすなわちコンピュータプログラムとして
の物語生成システムだけではなく,広義の物語生成システムすなわち社会学的/文学理論
的観点より人間及びその集合体としての社会を,象徴的に,物語生成システムとして把握
する方法の両者を一体化した構想であるが,そのような学問体系が既に存在する訳ではな
く(今後も存在しないかも知れない),それをせいぜい私の個人的なレベルでは存在せしめ
るために,様々なことをしなければならないが,そのひとつ に文献学的研究がある.狭義
の,技術としての物語生成システムに関する研究には既に諸種のものが存在し,単行本や
博士論文もかなりの量が出ており,それらの中には多くの参考文献,関連文献が紹介され
ている.それらを総合的にまとめ且つ整理する作業は必要であるが ,そしてその作業はこ
れから述べる私の物語生成システムの文献学的研究 の一要素を成すことになるだろうが,
同時にそれは体系的な文献学的研究にとっての一部を構成するに過ぎない.広義の物語得
生 成 シ ス テ ム の 領 域 を も 包 含 す る 文 献 学 的 体 系 で あ る た め に は , そ れ 以 外 に も 多 様 な領
域・範囲の参照が必要となる.最近の物語生成システム研究ではようやく物語論や文学理
論との学際性が重視されるようになって来て,それらの文献をかなり系統的に参照する論
文も既に発表されているおり,当然私の研究ともかなりの部分で重複する文献をカバーし
ているが,物語生成システムが私の物語生成システムであるためには,その程度の範囲で
はまだ不足である.
小方孝「「物語論の情報学」の実践としての物語生成システム」(『知能と情報』, Vol.23,
No.5, 2011)に基づいて全体の見取り図を述べれば,私はこの包括的な物語生成システム
研究の関連領域を図 1 に示すように,5 つの領域に分類・整理することを試みている.
1
図 1:物語生成システムの文献学的研究体系の構想
この図の最も内側の核の部分には技術としての物語生成システムの研究が存在 する.こ
れは最も狭い意味での物語生成システムに関連した文献の領域であり,主に情報学(情報
科学,情報工学等)や人工知能(知能情報処理学,知能工学等)や認知科学等の分野に含
まれる.
その外側には,文学領域及び情報領域における関連研究が存在する.
物語研究の主要部分はそもそも文学研究として行われて来たものであるので前者の文
学領域の研究は考えられる限り豊富であるが,ここで想定しているのは特に狭義の物語研
究,すなわち物語論(ナラトロジー)や文学理論において形式的・構造的色彩を強く帯び
ている諸研究であり,詩学もその中に含まれる.これまでは構造主義やロシアフォルマリ
ズムによる文学研究等から追いかけて来たが,劉勰の『文心雕龍』(小説家の高橋和巳はまさ
にそれをアカデミックに研究した中国文学の専門家でもあり,かつて私もその論考を幾つか呼んだ
筈なのだが,今まで自分の研究の中には入れ忘れて来た)や夏目漱石の『文学論』や吉本隆明
の『言語にとって美とはなにか』等もこの分類の中に含まれて然るべきであろう.図にお
いては「人文物語論」と表現しているが,実情からは,
「人文・社会物語論」とした方が良
いであろう.
一方情報領域における関連研究で意味するのは,狭義の物語生成システムそのものを対
象とする訳ではないが,その構築のための基礎を与える理論や方法である. 従来数多く利
用されて来たのは,プランニングやスキーマ系統の意味論的人工知能が盛んであった一時
代前の理論や方法であり,それらがこの領域の中心の部分を占めるが,同時に,物語生成
システム研究一般では使用されていなくても個々のシステムで取り上げられている理論や
方法も積極的に摘出して整理しておくべきであろう.そもそも物語生成システムの研究は
量的にまだ多いとは言えいないのでアイディアの百家争鳴の時期であり,何 が真に有効な
のか既に決まった訳ではないからである.
次に,これらの中間に「学際物語論」というひとつの範疇を加えた.物語論そのものが
そもそもは極めて学際的なものであるが,ここで言う学際物語論とは,主に情報物語論と
2
人文社会物語論との融合において構成される新しい物語論を意味する.情報物語論自体が
既に情報学と物語論との融合と理解される表現であるが,こちらは,もともとは物語論と
は関係がない人工知能や認知科学の理論・方法で,物語生成システムにおいて利用されて
来たという理由で私が勝手に物語論という言葉をくっ付けたものである.しかし学際物語
論の方は,物語論たることを,あるいは物語論的であることないし物語論への応用である
ことを,程度の差はあれはっきりと意識しているタイプの研究を指す.但し,狭義の専門
領域としての物語論そのものを意識しているかどうかを追及し過ぎると分類が成立しなく
なる恐れがあるので,その辺の規定はかなり緩やかである. その中には,物語論側からあ
るいは人文社会科学の側から情報に接近する行き方と,逆に情報学の側から物語論や物語
研究の方へ接近しようとする行き方があり,極めて稀に,どちらかに足場を置くのでは必
ずしもないタイプの研究も見られる.
そのさらに外側の「諸分野の物語論的アプローチ」というのは, 以上のような,物語生
成システムや物語論を直接の研究対象,研究主題としていたり,直接それに接触するよう
な研究ではないが,
「物語」という概念を意識的に取り上げたり,あるいは物語という概念
を積極的に重視することをしている多様な分野の研究を意味し,その分野の中には, 民俗
学,文化人類学,歴史学,社会学,哲学,心理学,マーケッティング・広告論,経営学,
建築学,生物学等々が含まれる.しかし,例えば民俗学の中でより直接的に物語論的であ
る研究(例えばプロップの『昔話の形態学』のようなもの)は上述の人文社会物語論の中
に含まれる.
最も外側には「最も広い意味での関連諸研究」という内容を指定するのではない曖昧な
名称を付けたが,これは上記の何処にも含まれないが何らかの形で広義物語生成システム
に関連する残余を収納するための措置である.例えば,野家啓一の歴史物語論に関連する
文献は「諸分野の物語論的アプローチ」の中に含めて考えるべきであるが,野矢茂樹の『哲
学航海日誌』や『語りえぬものを語る』のような哲学書になると,どちらに収納すべきか
迷う.この例の場合は,やはり「諸分野の物語論的アプローチ」の中に入れるべきであろ
う,という考えに傾くが,ウィトゲンシュタインの『論理哲学論考』等になると,それは
やはりこの最後に範疇に分類すべきと考えられる.
2 拡張文学理論
以前からこれらの文献学的研究の向う方向を個人的に「拡張文学理論」と表現して来た.
単に狭義物語生成システムを含む物語生成システム研究の関連研究と言えば良いのに拡張
文学理論などという大袈裟な言葉を用いた理由,また拡張物語論ではなく拡張文学理論と
した理由こそが極めて個人的なものであることが,結局この概念がずっと個人的なものに
留まっている理由なのであるが.まず,拡張文学理論という言葉の中に,文学理論を情報
学の方法によって拡張するという思いを込めたのは確かであるが, 上記の学際物語論の類
の単なる両分野融合ではなくそれが「私の物語」に向かう方向付けを持ったものであるこ
とを明らかにするために,拡張「文学」理論という言葉を用いたことを今確認する. 科学
の研究が普遍性を指向するのに対して,拡張文学理論はあくまで私の物語の方向に向けら
れたものであり,その意味でその「理論」なるものは個人的なものであり,もし個人的な
3
ものを理論と命名することが適切ではないとすれば,例えば拡張文学指針ないし拡張文学
方針あるいは拡張文学ヴィジョンのようなものであっても構わない. また,それが指向す
るのは無論単に関連文献を収集し整理することではなく,それによって ,あるいはそこか
ら,具体的な物語が生成されて来るような基礎・基盤を,文献学的研究という体裁を採り
ながら,確立することである.そうした意味では,純粋に学術的な文献のみが含まれる上
述のような体系だけでは拡張文学理論にとっては不足である可能性もある. 具体的には,
実際の個別的な物語や文学作品を包含するようなもうひとつ異なる範疇が設けられるか追
加されるかする可能性についても考える必要がある.しかしこの論考はその可能性の領域
には及ばない.今回の研究会(第 27 回文学と認知・コンピュータ 2 研究会)に発表するも
うひとつの予稿(「物語生成システム研究体系の計画―流動と固定 (15)―」)の中でそれに
ついては触れる.
本稿では,以下,図 1 の各範疇ごとに,それぞれの文献学的研究のための計画について
記す.
3 「狭義物語生成システム」の文献学的研究へ
狭義の,すなわちプログラムとしての物語生成システムの文献学的研究のために,比較
的新しい関連論文を網羅することを試みた.以下, 本格的な文献の収集・整理に向けて,
佐藤春菜『物語生成システム研究の文献・資料の収集と整理 ―研究室内での共有及び一般
公開のために―』(岩手県立大学卒業論文,2010 年 3 月)の中の関連する部分の引用・整
理を通じて議論を進める.
以下の 3 つの方法で関連する論文を収集した.
まず,物語生成システムに関するキーワードや著者名をキーとして検索を行った.検索
には,Google の論文検索エンジン Google Scholar(http://scholar.google.co.jp/)や,CiNi
(http://ci.nii.ac.jp/),J-STAGE(http://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja)等を利用
した.またキーワードとしては,”Narratology”,”Narrative Generation”,”Interactive
Fiction System”等を用いた.
もうひとつは,学会の雑誌に直接当る検索である.日本語の論文に関しては,認知科学
会,人工知能学会,情報処理学会等から収集を行い,英語は主に AAAI( Association for the
Advancement of Artificial Intelligence)からの収集を行った.
最後は,参考文献として挙げられている文献情報から の収集である.特に,物語生成の
分野で多くの研究を行っている 4 名の著者の次の論文からの収集を試みた.
・Gervás, P.: プロップの昔話形態学を用いたプロット生成に関する論文 [Gervás 2004].
・ Montfort, N.: Interactive Fiction/Narrative ( 双 方 向 性 小 説 / 物 語 ) に 関 す る 論 文
[Montfort 2006].
・Pérez y Pérez, R.: MEXICA(Storytelling のモデル)を用いたストーリー生成システム
に関する論文 [Pérez y Pérez 2001].
・ Peinado, P.: プ ロ ッ プ の 昔 話 形 態 学 を 用 い た プ ロ ッ ト 生 成 や , Interactive な
Storytelling に関する研究 [Peinado 2005b].
4
今回収集した論文は特に 2009 年以前の過去約 10 年間の論文であり,表 1 はその内訳で
ある(しかしこれは論文数の客観的調査結果ではなく,それ以前の論文が尐ないというこ
とを意味しない).
表 1:論文の年代別収集結果
年代
英語
日本語
計
2009
4
8
12
2008
20
4
24
2007
36
5
41
2006
18
5
23
2005
12
4
16
2004
14
5
19
2003
6
4
10
2002
6
0
6
2001
2
3
5
2000
1
1
2
1999
28
1
29
1998
0
2
2
1997
0
4
4
1996
0
1
1
1995
0
1
1
1994
1
0
1
1993
0
2
2
1992
0
3
3
1991
0
2
2
1990
0
0
0
1989
1
0
1
1988
0
0
0
1987
0
0
0
1986
0
0
0
1985
1
0
1
年代不明
2
0
2
計
152
55
207
論文情報の閲覧ページを作成したが,そこに Key-Word 情報を付加した.Key-Word の抜
き出し方法としては,もともと Key-Word が表記されている論文の場合はその Key-Word を
抜き出し,それ以外の論文に関しては,”Abstract(要約)” や ”Introduction(導入)”を読
んで Key-Word と判断される用語を抜き出した.文章の中に「~を用いて」や「~を基に
して」と表現されている Word や,何に関しての研究かという主題が書かれている部分を
基準に Key-Word としての抜き出しを行った.さらに,章題名も参考にした.Key-Word そ
5
のもの(熟語)の集計結果は次のようである―Narratology(13),Interactive Storytelling(12),
Narrative(8),Story generation(8),Storytelling(8),Ontology(7),Game(6),Case-based reasoning
(CBR)(5),Character(5),Interactive fiction(IF)(5),Interactive Narrative(5),Ludology(5),Plot(5),
Automatic story generation(4),MEXICA(4).一方,抜き出した Key-Word をすべて 1 単語ずつ
に分解して集計した結果は次の通りである―Narrative(44),Interactive(42),Story(41),
Storytelling(25),Generation(23),Narratology(15),Game(14),Character(13),Ontology(10),
Plot(10),System(10),Agent(9),Environments(9),Computer(8),Automatic(7).
以上のようにまだ小規模な収集・整理であり,今後これをもとに体系的に拡大して行く
予定であるが,現在の段階で言えることは次のようなことである.まず,主題としては,自
動生成システムの他,ゲーム的なインタラクティブシステムの研究が多かった.その他,物語作成支
援,映像やマンガ等の表現技術,物語の抽出や要約等理解寄りの研究,物語生成のためのデー
タベースやオントロジー,評価,物語論との学際研究や認知モデル等があった.また応用としては,
インタラクティブな研究がゲームや娯楽への応用を目指している他,教育・学習環境,対話・HCI,
WEB との結合,広告生成等があった.応用に関しては,筆者はかつて(『物語生成―物語のため
の技法と戦略に基づくアプローチ―』,東京大学,1995),広い観点から,ヒューマンインタフェース,
マルチメディアインタフェース,ゲーミング・シミュレーション,教育 ,発想・思考支援,意思決定支援,
社会的プランニング,各種テクストの作成支援,ゲーム等娯楽,電子出版等新しい本メディア,物
語創作過程の支援等に渡る構想を議論しており,これは Mateas & Sengers が提唱する narrative
intelligence の守備範囲と重複する部分がある.
以下に,論文の一覧を,英語論文と日本語論文に分けて掲げる.それらの言語以外の言語で書
かれた論文も存在するので,将来的にさらに視野を広げて行く必要がある.特にこのような分野で
は,英語で書かれた論文の中に最も優れたものが含まれているとは限らない.
[Alani 2003] Alani, H., Kim, S. & Millard, D. E. & weal, M. J.: “Automatic Ontology -based
Knowledge Extraction and Tailored Biography Generation from the Web”, II IE Intelligent
Systems, 14-21, 2003.
[Alvarado 2008] Alvarado López, J. & Pérez y Pérez, R.: “A Computer Model for the Generation of
Monophonic Musical Melodies”, Proceedings of the 5th International Joint Workshop in
Computational Creativity, 2008.
[Aylett 1999] Aylett, R.: ”Narrrative in Virtual Environments-Towards Emergent Narrative”, Narrative
Intelligence: Papers from the 1999 AAAI Fall Symposium, Technical Report FS -99-01, 83-86,
1999.
[Bailey 1999] Bailey, P.: “Searching for Storiness: Story-Generation from a Reader‟s Perspective”,
Narrative Intelligence: Papers from the 1999 AAAI Fall Symposium, Technical Report FS -99-01,
157-163, 1999.
[Balas 2008]Balas, D., Brom, C., Abonyi, A. & Gemrot, J.: “Hierarchical Petri Nets for Story Plots
Featuring Virtual Humans”
[Barros 2005]Barros, L. M. & Musse, S. R.: “Introducing Narrative Pribciples Into Planning -Based
Interactive Storytelling”, , 2005.
[Barros 2008]Barros, L. M. & Musse, S. R.: “Towards Consistency in Interactive Storytelling: Tension
6
Arcs and Dead-ends”, ACM Computers in Entertainment, Vol.6, No3, 186 -193, 2008.
[Bers 1999]Bers, M. U.: “Narrative Construction Kit: “Who Am I? Who Are You? What Are You?” ”
Narrative Intelligence: Papers from the 1999 AAAI Fall Symposium, Technical Report, FS -99-01,
44-52, 1999.
[Bickmore 1999]Bickmore, T.: ”Small Talk and Conversational Storytelling in Embodied
Conversatinal Interface Agents”, Narrative Intelligence: Papers from the 1999 AAAI Fall
Symposium, Technical Report FS-99-01, 87-92, 1999.
[Boella 1999]Boella, G., Damiano, R. & Lesmo, L.: “Understanding Narrative is Like Observing
Agent”, Narrative Intelligence: Papers from the 1999 AAAI Fall Symposium, Technical Report
FS-99-01, 17-20, 1999.
[Bringsjord 1999]Bringsjord, S. & Ferrucci, D.: “BRUTUS and the Narrational case against Church‟s
Thesis”, Narrative Intelligence: Papers from the 1999 AAAI Fall Symposium, Technical Report
FS-99-01, 105-111, 1999.
[Brom 2007]Brom, C., Sisler, V. & Holan, T.: “Story Manager in „Europe 2045‟ Uses Petri Nets”
[Cai 2006]Cai, Y., Miao, C. & shen, Z.: “Fuzzy Cognitive Goal Net for Interactive Storytelling Plot
Design”, ACM International Conference Proceeding Series; Vol.226, Ar ticle No.56, 2006.
[Cai 2007]Cai, Y., Shen, Z., Miao, C. & Tan, A.: “S -MODE: Interactive Storytelling Architecture
Through Goal Execution and Decomposiotion”, Intelligent Narrative Technologies: Papers from
the 2007 AAAI Fall Symposium, Technical Report FS -07-05, 17-20, 2007.
[Cardier 2007]Carier, B.: “The Story Molecule: Narrative as Information”, Intelligent Narrative
Technologies: Papers from the 2007 AAAI Fall Symposium, Technical Report FS -07-05, 21-24,
2007.
[Carnielli 2009]Carnielli, E. & Pittarello, F.: “Interactive Stories on the net: a model and an
architecture for X3D worlds”, Web3D, 91-99, 2009.
[Cassell 1999]Cassell, J & Smith, J.: “The Victorian Laptop: Narrative Engagement through Place and
Time”, Narrative Intelligence: Papers from the 1999 AAAI Fall Symposium, Technical Report
FS-99-01, 72-77, 1999.
[Catarino 2007]Catarino, J. O., Moreiras, T., Lopes, P. F., Esmerado, J. & Alexandre, I. M.: “How Can
We Be Serious in a Game?”, Intelligent Narrative Technologies: Papers from the 2007 AAAI Fall
Symposium, Technical Report FS-07-05, 25-28, 2007.
[Cavazza 2002]Cavazza, M., Charles, F. & Mead, S. J.: “Interacting with Virtual Characters in
Interactive Storytelling”, International Conference on Autonomous Agents Proceedings of the
first international joint conference on Autonomous agents and multiagent systems: part 1,
318-325, 2002.
[Cahng 2008]Chang, H. -M. & Soo, V. –M.: “Simulation-based story generation with a theory of mind”,
Proceedings of the Fourth Artificial Intelligence and Interactive Digi tal Entertainment Conference,
16-21, 2008.
[Crawford 1999]Crawford, C.: “Assumptions Underlying the Erasmatron Interactive Storytelling
Enrine”, Narrative Intelligence: Papers from the 1999 AAAI Fall Symposium, Technical Report
FS-99-01, 112-114, 1999.
7
[Crow 2002]Crow, D., Pan, P., Kam, L. & Davenport, G.: “M -Views: A System for Location-Based
Storytelling”
[Dautenhahn 1999]Dautenhahn, K.: “The Lemur‟s Tale -Story-Telling in Primates and Other Socially
Intelligent Agents”, Narrative Intelligence: Papers from the 1999 AAAI Fall Symposium,
Technical Report FS-99-01, 59-66, 1999.
[Davis 1999]Davis, M. & Travers, M.: “A Brief Overview of the Narrative Intelligence Reading
Group”, Narrative Intelligence: Papers from the 1999 AAAI Fall Symposium, Technical Repor t
FS-99-01, 11-16, 1999.
[Dena 2007]Dena, C.: “Capturing Polymorphic Creations; Towards Ontological Heterogeneity and
Transmodiology”,
[Diaz 2004] Diaz, B., Gervás, P. & Peinado, F.: “A Case Based Reasoning Approach to Story Plot
Generation”
[Drooglever 2001]Drooglever, J.: “Narratives Argument for Interaction Models: Or how our unstable
double-agent found its way into the textual machine ”,
[Elson 2007]Elson, D. K. & McKeown, K. R.: “A platform for Symbolically Encoding Human
Narratives”, Intelligent Narrative Technologies: Papers from the 2007 AAAI Fall Symposium,
Technical Report FS-07-05, 29-36, 2007.
[Fagerjord ]Fagerjord, A.: “Linearity and multicursality in World Wide Web documentaries.”,
[Fairclough 2004] Fairclough, C. R. & Cunningham P.: “AI STRUCTURALIST STORYTELLING IN
COMPUTER GAMES”, Proceeding of The International Conference on Computer Games:
Artifical Intelligence, Design and Education (CGAIDE 2004), ページ数 , 2004.
[Francisco 2007]Francisco, V., Gerv´as, P. & Peinado, F.: “Ontological Reasoning to Configure
Emotional Voice Synthesis”, Lecture Notes in Computer Science, 4524, ISSN 0302 -9743, ページ,
2007.
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[Gervás 2004]Gervás, P., Díaz-Agudo, B., Peinado, F. & Hervás, R.: “Story Plot Generation based on
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Narratology Meets Artificial Intelligence”, Proceedings of Satellite Workshop: Toward
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[Gheorghe 2004]Gheorghe, M. & Mitrana, V.: “A formal language-based approach in biology”, 2004.
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知能学会第 19 回全国大会論文集,1E3-02, 2005.
[中小路 2004] 中小路久美代・山本恭裕: 創造的情報創出のためのナレッジインタラクション
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[中野 2006] 中野俊亮・鬼沢武久:物語を面白くアピールするあらすじの生成,第 22 回ファジ
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17
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[奥村 2009] 奥村泰章・白井英俊:”談話構造コーパスの提案”,日本認知科学会第 26 回大会発
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[大野 2006] 大野陽介・鴨崎真直・ラック ターウォンマット: 物語生成システムにおける感
情を持った NPC の動作の適切さの検証,情報処理学会エンターテインメントコンピューテ
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[佐藤 2008]佐藤真・田中克明・赤石美奈・堀浩一 : “物語構造モデルに基づき話題の遷移を分析
する手法を提案 ”, 人工知能学会第 22 回全国大会論文集, 3C2-03, 2008.
[関口 2009] 関口海良・堀浩一: 「言説による設計」の支援システムにおける多元 的評価手法
に関する研究,人工知能学会全国大会(第 23 回)論文集,2F2-3,2009.
[角 2009]角薫: “物語作成による知識自動抽出の試み ”, 人工知能学会第 23 回全国大会論文集,
3M1-OS1-2, 2009.
[鈴木 2009]鈴木光司・飯田広基・榎夏秀次 : “物語テキストからのアニメーション自動生成をめ
ざして”, 日本認知科学会第 26 回大会発表論文集 , P1-10, 2009.
[田村 2008] 田村和香子・和泉憲明・小林一郎・橋田浩一:シーン間関係に基づく動画オーサ
リング,人工知能学会第 22 回全国大会論文集,3K3-1,2008.
[中田 2004] 中田豊久 ・國藤進: データから物語の生成,人工知能学会第 18 回全国大会論文
集,2F1-03,2004.
[馬野 2007]馬野祐一・長井裕梨花・和間健典, 中津良平 : “ストーリー生成のためのデータベー
ス構築の検討”, 電子情報通信学会総合大会講演論文集 , D-12-156, 2007.
[山田 2009] 山田和明・中小路久美代・山本恭裕:マルチエージェントシミュレーションを用
いた持続的知識コミュニティのためのインタラクションデザイン,人工 知能学会第 23 回
全国大会論文集,2E1-OS5-7,2009.
18
4 「情報物語論」の文献学的研究へ
前傾の「知能と情報」に掲載した論文において,物語生成システムの構成要素とその実現技術と
の大まかな対応付けとして表 2 を示した.
表 2:物語生成システムの構成要素と技術との対応(
物 語 生 成システ
内訳
実 現 技 術例
ムの 構 成要 素
語られるべき
登場人物(外面的
フレーム
内容の生成
特徴 ,内面 的 特徴)
意味 ネットワーク
事象
ルールベース
事件・出来 事・挿話
ストーリーグラマー
世 界 (物 理 的 ・精 神
その他知 識表 現
的対 象/関係)
エージェント
ストーリー(物語 内容)
概念 体 系・オントロジー
主題
問 題 解 決 ・プランニンク・推
論゙
事例 ベース推 論
格文 法
談話 理 論
語りの方 法①
プロット・構成
構造 変 換
言説 技 法
文法的・修辞的知識構
ジャンル
造
言語 表 現
自然 言 語生 成
映像 表 現
映像メディア技 術
音楽・音声 表 現
自動 作 曲・変 奏・編 曲
語りと受 容の
語り手・作 者
エージェント
担い手
聴き手・受 け手
各種 知 識表 現
態
生成 制 御
語りの方 法②
これは一般的なものと言うより,かなりの程度私自身の物語生成システムの枠組みに制
約された案である.前述の物語生成システムの設計・開発に関する論文によって,実際は
どうなのかを調査するのは今後の作業になる.
この表において,物語内容の側面に関する内訳はかなり詳細に及んでいるが,その他の
側面における「物語生成システムの構成要素」の内訳は荒っぽく,分節化の程度が低い.
考察や調査が不足しているせいもあるだろうが,最も大きな理由は恐らく,物語生成シス
テムの研究が物語内容中心に行われて来た・いる点に求められるだろう.
「語りの方法①」は物語言説の機構を意味するが,その内訳は貧弱で,対応する「実現
技術例」における「構造変換」も「文法的・修辞的知識構造」も特定の AI 技術を指すも
19
のと言うよりもっと漠然とした指定に過ぎない.プロット構成を初めとする物語言説技法
の定義は既存の技術を利用して行う作業である以前に,そもそもそれが何であるのかとい
う問題自体の規定が行われるべき段階にある.また,このような枠組みではない,私が物
語言説と呼んでいる機構に対応付けられる機構が別の方法で規定され得る可能性もあり,
AI の何らかの技術がそこに導入され得る可能性もある.物語言説は表現の修辞の側面であ
るから,それを定義する角度を変えれば,発想的な方法や比喩のような創造性に関わる技
法や手法を使用出来る可能性もある.寧ろ,物語生成システムの一般的なイメージにおい
てはその種の発想的・創造的技法の果す役割が大きいと認識されているのではにないかと
も思われる.
また,「音楽・音楽表現」に対応付けられた「自動作曲・変奏・編曲」の技術は物語生
成システムの技術とは比較にならない位既に発展しているものと考えられ,従ってより具
体的な手法や技法が表中のこの升目に書き込まれるべきである.
「映像メディア技術」につ
いても同じようなことが言えるが,但しこの場合は,物語生成システムが目指す,物語の
生成に同期して映像を動的に生成・表現する機構は,それ程発展した領域とは言えないと
考えられる.
以上のように,この領域においては,様々な問題がまだ解決されていないが,当面の作
業のひとは上述のように物語生成システム関連の論文の調査から帰納的に,現在までの物
語生成システムの具体例においてどのような物語生成の領域ないし機能分割が行われ,そ
れらを実現するためにどのような技術や手法が実際に利用されているのかを明 らかにする
ことであるが,同時に,やはり,私の立場から理想的な物語生成システムのアーキテクチ
ャを思い描き技術との対応付けを図って行く作業も必要と考える.その両面作戦で行きた
い.
5 「人文社会物語論」の文献学的研究へ
物語論や関連する文学理論に関してはこれまでの多くの論文の中で系統的に,または断
片的に,論述して来たが,しかしながら一部のものを除いて詳細な調査・分析,物語生成
システムへの導入可能性やその観点からの発展を具体的に考察しながらの詳細な調査・分
析にまでは手が届いていないのが実情であり,今後は人文社会物語論のより体系的・系統
的な研究に歩を進める必要があると考えている.
この領域の諸研究に関して物語生成システムの観点から比較的体系的に論述を行って
いる論文は,『説明に基づく物語生成システムに関する研究』(筑波大学, 1992),『物語生
成―物語のための技法と戦略に基づくアプローチ―』
(東京大学,1995),
「物語の多重性と
拡張文学理論の概念―システムナラトロジーに向けて I―」及び「拡張文学理論の試み―
システムナラトロジーに向けて II―」
(ともに『複雑系社会理論の新地平』所収.専修大学
出版局,2003),『物語論の情報学序説―物語性の思想と技術を巡って―』(学文社, 2010)
等である.
また,物語生成システムとの関連においてこれまで取り上げたことがあるがまだまだ未
消化に終っているものも幾つかある.以下に,それに相当する,
『知能と情報』掲載の上述
の論文にペース数の都合から掲載できなかった部分を載せる.
20
(1) アリストテレースの詩学:有賀・小方(1998)は,アリストテレース(1997)の『詩学』に
おける悲劇の筊が決まった順序で規定できると考え, 「問題発生(根本問題=主題か
ら最上位問題が投影され,主人公がその問題に直面すること) ―目的設定(主人公が
問題を判断し,原因究明か問題解決か何れかを目的にすること) ―行為(目的達成の
ための方法を考え,問題解決のために行動すること) ―結果(失敗の場合,下位問題
が発生する場合がある.目的が達成される場合は悲劇ではない) ―認知(原因が分る
こと,または解決不可能だと分ること)―不幸(初期の状態より不幸になること)」
という手順を仮定した.3 節に述べたようにアリストテレースによる「物語論」は非常
に包括的であり,且つこの筊の問題を含め物語生成システムの観点からの再検討にも
開かれている.
(2) フロイトの夢分析:Freud の『夢判断』によれば,夢は人間が持つ願望を充足させよう
として心が作り上げる物語である.この願望は,寝ている人間が肉体的に受けている
刺激に反応するような直接的なものと,心の奥に抑圧された願望に対するものとがあ
る.後者では,充足すべき願望が夢の内容からは容易に推測できない.これ は願望を
充足させまいとする心の働き=心の検閲のためである.この検閲が行われているのは
意識と無意識の領域の間においてであり,ここを通り抜けたものだけが意識に浮び上
がる.そのために,夢の内容は本来の目的である願望充足と関連を持ちつつ,それを
容易に想起させないように偽装が施され,歪曲される.この過程で行われる操作を夢
の作業と呼び,その生成物であり人間が実際に見る映像としての夢を顕在内容または
夢内容と呼ぶ.これに対し,歪曲される前の夢を潜在内容または夢思想と呼ぶ.後者
を物語 内容 ,前 者を 物 語言説 と考 えれ ば, 物 語生成 過 程 にも 応用 で きる (斉 藤・小 方,
1998).Minsky の『心も社会』(1988)はこれを踏まえて,心の社会モデルの中に「人が
何を考えないか」の仕組みである検閲エージェントを設定している.
(3) バフチンの多声性の理論:Bakhtin(1963)の『ドストエフスキイの詩学』は,ドストエフ
スキイの小説における語り手を多層的なものと捉え,その物語を多声的な音楽になぞ
らえた.これに対してトルストイの小説は単声的であり,ひとりの語り手によって全
体が統御されるとする.ドストエフスキイの小説の場合は,語り手の他に各登場人物
が統御されないそれぞれの声を持って存在し,全体は矛盾と混乱に満ちたものになる
が,逆にそれが物語としてのダイナミズムにつながる.小方・矢澤 (1999)はこれを物語
生成システムに適用する方法を探った.物語生成システムにおける語り手は必ずしも
一個と考える必要はなく,語り手の他多くの登場人物に語り手機能が分散されるモデ
ルを考えることは可能であろう.
(4) ヤウスの受容理論:伝統的な文学研究は作者を中心に行われて来た.作者の伝記的事
実,作者を取り巻く社会的・文化的状況やその心理学的特性や意図等から,文学作品
の読解や解釈に接近する立場である.これに対して 20 世紀後半以降,読者や受容に定
位した文学研究すなわち受容理論ないし読者中心批評が現れた.読者は文学作品の生
21
産に積極的に関わる存在として把握されるだけでなく,読者こそがその中核の地位に
置かれる.Barthes(1968)による「作者の死」の主張はこのひとつの象徴であり,日本に
も外山滋比古(1964)による読者論等先駆的な試みが存在した.Jauss (1970)は,読者の「期
待の地平」という概念を基礎に,それとの作品の離反及びそれ自体の受容過程を通じ
ての変容という観点から文学史を構想する受容美学を提唱した.秋元・小方 (2009)はこ
れをヒントに Genette(1972)の『物語のディスクール』を援用した物語言説機構の駆動
を物語内部の語り手と聴き手によって制御する物語言説のモデルとシステムを提案し
た.
(5) 間テクスト性(Intertextuality):文学的な創造性との関連で間テクスト性の概念が
提唱された.それによれば,ある物語は既存の物語の利用・変形によって形成され,
物語の創造性はその利用・変形の中にこそ現れるとされる.中嶋・小方 (2006)は物語の
要素を分割しそれぞれの水準での間テクスト的処理により生成を行う方法について考
察し,土橋・小方(2009)は既存の小説の文章の引用を変形して筊が通る話に仕立てるた
めの試案を示した.この発想を利用して阿部(2010)は自動生成された小方らの物語の粗
筊を大江健三郎らの小説の文章で肉付けすることで魅力的なも のになるかの実験を試
みており,間テクスト性の利用であると共に,物語生成システムを創造支援として利
用するアイディアでもある.
さらに,これまで取り上げてきた物語論や文学理論は主に西欧由来のものであった.そ
もそも狭義の物語論や文学理論の概念自体が西欧社会において発案され発展したものであ
るところから,それは一面では当然のことであるが,一方で,その概念をより広く捉えれ
ば,当然文学(という言葉では必ずしも呼ばれなかった芸能的・娯楽的作品をも含むコン
テンツの世界)の伝統において相当程度に豊かであると考えられる我々の文化圏ないし言
語圏においても,物語や文学に関する理論的・方法的な考え方は存在した.近代における
そうした広い意味での我々の文学理論や物語論の多くのものは西欧的物語論・文学理論の
影響下に構成されたものが多いが,一方でそれ以前の文学的・文化的伝統を踏まえた非西
欧的な広い意味での文学や物語の考え方や方法が存在することも事実である. 我々の文学
や物語が我々の社会的文脈の中で現在まで継続されて来たことは確かであり,それに具体
的な意味で親近的なのは独自の広い意味での文学的・物語的方法であろう.このような意
味でのより広い意味での文学や物語の方法を探究することが今後の重要な課題のひとつと
なる.
また,物語に関連する映画理論や音楽理論やメディア論の多くはこの人文 社会物語論に
含まれるが,映像技術や音楽情報処理や技術的なメディア論は情報物語論の中に配置され
るべきであろう.
6 「学際物語論」の文献学的研究へ
伝統的な物語論・文学理論(ここでの人文社会物語論)と情報諸学との融合において構
成される学際物語の構築は今現在進行形で進められている. プロップの研究がその強力な
22
起源となり,その後,それを援用した物語生成システム研究(Klein, Aeschlimann et al., 1974),
Ryan(1991)によるスクリプト等の知識表現研究の成果等を取り入れた新しい文学研究方法
の提唱等が行われ,そして近年では様々なグループがそれを推進している. Meister(2003)
に よ る , 人 工 知 能 ・ 認 知 科 学 と 物 語 論 の 他 ド イ ツ 観 念 論 哲 学 の 考 察 を も 取 り 入 れ た 行為
(action) の 構 造 モ デ ル event-parser プ ロ グ ラ ム の 構 築 や , Stockwell(2002) , Gavins
&
Steen(2003)による認知詩学(詩学,修辞学,文体論等の伝統的な文学研究と認知科学とを
融 合 し て 文 学 テ ク ス ト の 構 造 や 理 解 の 機 構 を 解 明 し よ う と す る 試 み ), Mateas &
Sengers(2003)による物語をベースとしたインタフェース,エージェントデザイン,データ
ベース,対話システムや生成システム等の研究を包括する”narrative intelligence”の構想等
がその例であり,より個別的な研究として日本でも竹野・高田(2009)によるコンピュータ
ゲームにおける物語の訴求構造を二項対立をベースとする深層の意味構造という形で定義
し文学理論における物語構造分析の方法を応用してその抽出手順の概略 を提示する研究等
が行われている.
1998 年以来,文学と認知・コンピュータ研究会を拠点に進められ来た我々のグループの
研究もその一翼を担うものであり,その予稿集やテクニカルレポートによって,研究内容
の傾向を見ることが出来る.研究会の第一期(1998 年~2001 年)の予稿集の全タイトルは,
「外のレトリックとしての”LCC”の顛末―我が非/反・組織論的組織論」(小方孝,『日
本認知科学会文学と認知・コンピュータ研究分科会 II (LCCII) 第 13 回定例研究会予稿集』,
13W-02. (http://www.ogata.soft.iwate-pu.ac.jp/LCC2_Web/Proceedings(14).html) , 2007 年 11
月 10 日,at キャンパスポート大阪)に,記録とともに掲げてある.ここでは以下に,そ
の内容を将来に向けて総括するための資料として, 第二期(2005 年~現在すなわち 2012
年)のすべての予稿集の全発表タイトルのリストを掲げる.
「日本認知科学会
回定例研究会
文 学 と 認 知 ・ コ ン ピ ュ ー タ 研 究 分 科 会 II (LCCII)
第 13
予 稿 集 」( 2 0 0 7 年 1 1 月 1 0 日 発 行 )
13G-01(6 頁)
岩垣守彦:感覚刺激の観点から感情喚起の方法を探る
13G-02(6 頁)
藤田米春・西島恵介(大分大学工学部):会話と地の文の論理
13W-01(10 頁)
森田均(県立長崎シーボルト大学):内と外の修辞のために
13W-02(93 頁)
小方孝(岩手県立大学):外のレトリックとしての “LCC”の顛末―我が非/
反・組織論的組織論―
13W-03(4 頁)
小田淳一(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所)
:俗語の個別的修
辞学
「日本認知科学会
回定例研究会
文 学 と 認 知 ・ コ ン ピ ュ ー タ 研 究 分 科 会 II (LCCII)
第 14
予 稿 集 」(2 0 0 8 年 3 月 8 日 発 行 )
14G-01(2 頁) 志村和彦・小方孝(岩手県立大学ソフトウェア情報学部):広告におけるストー
リーとブランド ―分析と試作―
14G-02(10 頁) 小田淳一(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所):レシピ言語の規
23
範と偏差
14G-03(23 頁) 佐藤秀樹・小林厚太・安田孝道・小方孝(岩手県立大学ソフトウェア情報学部):
物語生成における文章表現に向けて
14G-04 三宅芳雄(中京大学情報理工学部):鑑賞の過程に関わる表象概念の検討
14G-05(40 頁) 岩垣守彦:「物語原型・原型的エピソード展開」の探索 ――附.『私の男』につ
いて
14G-06(6 頁) 藤田米春(大分大学大学院工学系研究科):小説記述の階層と論理
14G-07(6 頁) 小川有希子(筑波大学大学院図書館情報メディア研究科):物語映像を符号化す
る方法論の検討-状況モデル表象と情報量の観点から-
14G-08(15 頁) 有馬朊和・草島雄太郎・小方孝(岩手県立大学ソフトウェア情報学部):物語生
成における映像構成と撮影技法
14W-01(1 頁) 森田均(県立長崎シーボルト大学国際情報学部)
:
「外の修辞」のアウトライン(付
録 1:「外 1」,付録 2:「外 2」)
14W-02(4 頁) 金井明人(法政大学社会学部):映像環境の修辞学へ
14W-03(24 頁) 小方孝・真部雄介・秋元泰介・中嶋美由紀・大石顕裕他 38 名(岩手県立大学ソ
フトウェア情報学部):映画と小説の技法 ―小説の映像化を巡る考察 ―
14W-04 加藤仁資(埼玉県社会福祉事業団)
:物語の生成変容理論 ―意義と内と外からの変容過
程について―
「日本認知科学会
回定例研究会
文 学 と 認 知 ・ コ ン ピ ュ ー タ 研 究 分 科 会 II (LCCII)
第 15
予 稿 集 」(2 0 0 8 年 7 月 1 1 日 発 行 )
15G-01(12 頁) 小田淳一 (東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 ):楽曲演奏におけ
る修辞的技法 -モロッコのアラブ=アンダルシア音楽の事例-
15G-02(10 頁) 岩垣守彦:言語情報の観点から日英両語の対応関係をさぐる(0)
15G-03(12 頁) 内海彰 (電気通信大学):グループμの「隠喩の二重提喩論」再考 -(二段階)カ
テゴリー化理論との関係-
15G-04(12 頁) 土橋賢・小方孝 (岩手県立大学 ):小説の引用と加工による物語文章生成素案 ―
間テクスト的物語生成の一側面 ―
15G-05(12 頁) 加藤仁資 (埼玉県社会福祉事業団 ):物語の生成と変容―拡張物語理論
構造分析と変容
物語の
パラダイム論とトランスメディア ―
15G-06(10 頁) 真部雄介 (千葉工業大学):物語を自動で映像化する方法
―行為表現オントロ
ジーの構築―
15G-07(5 頁) 川村洋次 (近畿大学経営学部):広告映像の内容技法のパターンの分析
15W-01(2 頁) 岩垣守彦:「勝手読み」ということ
15W-02(2 頁) 森田均(長崎県立大学):「文学」を成立させるための仕掛けと演出
15W-03(1 頁) 小田淳一(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所):諸々の数関係
15W-04(1 頁) 三宅芳雄(中京大学情報理工学部):ワークショップ:ポジションペーパー
15W-05(4 頁) 小方孝(岩手県立大学):流動と固定 (2)
15W-06(8 頁) 阿部明典( ATR 知識科学研究所)
:実は、作品は鑑賞者が創る ? 介在者がつくる????
24
「日本認知科学会
回定例研究会
文 学 と 認 知 ・ コ ン ピ ュ ー タ 研 究 分 科 会 II (LCCII)
第 16
予 稿 集 」(2 0 0 8 年 1 1 月 1 5 日 発 行 )
[一 般 発 表 ]
15G-01(12 頁) 小田淳一 (東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所 ):楽曲演奏におけ
る修辞的技法 -モロッコのアラブ=アンダルシア音楽の事例-
16G-01(12 頁) 岩垣守彦:内海さんの「赤い声」を生かすためには ――メタファーと要件の創
出
16G-02(4 頁) 小林龍生(ジャストシステム デジタル文化研究所)・山口琢(ジャストシステ
ム):パラレルナラトロジーから、クロスナラトロジーへ ―物語分析支援のための構造化
文書技術の試み ―
16G-03(9 頁) 真部雄介・田中大輝・長塚大・宮本瑠美・菅原研次(千 葉工 業大学情 報科学 部):
物語を自動で映像化するシステムの設計 -行為表現オントロジーの構築 (2)16G-04(5 頁) 渡辺光一(関東学院大学経済学部):価値観にかかわる体験談の交換のためのフ
レームワークとデータ分析
16G-05(26 頁) 阿部弘基・小方孝・花田健自(岩手県立大学ソフトウェア情報学部 ):テレビ広
告のショットにおけるブランド導入レトリックの分析 ―広告の物語生成システムの一機
構のために―
16G-06(21 頁) 中嶋美由紀(岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学 研究科)・小方孝(岩手県
立大学ソフトウェア情報学部):行為と状態の相互変換に基づく物語内容機構の研究
16G-07(5 頁) 藤田米春・小林剛・西島恵介(大分大学工学部)
:Hobbs の連接関係の形式化につ
いて
16G-08(8 頁) 小田淳一(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所):ネット ワーク概
念による旋律比較
16G-09(6 頁) 小杉麻李亜(立命館大学先端総合学術研究科一貫制博士課程):イスラームの聖
典クルアーンの朗誦実演の計量分析 ―メロディ、リフレイン、ポーズと章句理解の表現 ―
[ 連 続 ワ ー ク シ ョ ッ プ : 文 学 の 情 報 ( 工 ) 学 に 向 け て ( 第 2 回 ): 創 作 , 鑑 賞
の理論―「勝手読み」の視点から―② ]
16W-01(1 頁) 金井明人(法政大学社会学部):映像と多重制約
16W-02(3 頁) 内海彰(電気通信大学電気通信学部):聞き手は修辞表現を自己中心的に解釈す
るのか?
16W-03(4 頁) 小方孝(岩手県立大学ソフトウェア情報学部):流動と固定 (3)
「日本認知科学会
回定例研究会
文 学 と 認 知 ・ コ ン ピ ュ ー タ 研 究 分 科 会 II (LCCII)
第 17
予 稿 集 」(2 0 0 9 年 3 月 1 日 発 行 )
[一 般 発 表 ]
17G-01(16 頁) 真部雄介・田中大輝・長塚大・宮本瑠美・菅原研次(千葉工業大学情報科学部) :
物語を自動で映像化するためのツールの試作 ―行為表現オントロジーの構築( 3)
25
17G-02(14 頁) 岩垣守彦: 作品を「自己完結的美的宇宙」ととらえた場合の「文学の構図」(そ
の3)――「③表層(表現様態)」について
17G-03(13 頁) 秋元泰介(岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)・ 小方孝(岩手県立
大学ソフトウェア情報学部) : 物語言説機構の試作と考察 (1)
17G-04(3 頁) 戸梶亜紀彦(広島大学大学院社会科学研究科) : 職務動機づけを高めた体験にみ
られる内容の分析
17G-05(13 頁) 中嶋美由紀(岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)・ 小方孝(岩手県
立大学ソフトウェア情報学部) : ストーリーラインと物語世界 ―行為と状態の相互変換に
基づく物語内容機構の提案 ―
17G-06(20 頁) 植阪友理(日本学術振興会・東京工業大学)・ 光嶋昭善(岡山県真庭市立天津小
学校): 創作と鑑賞の一体化を取り入れた俳句指導~国語における新たな単元構成の提案
~(差し替え(20 頁) 植阪友理・光嶋昭善: 創作と鑑賞の一体化を取り入れた俳句指導 ―国
語における新たな単元構成の提案 ―
[ 連 続 ワ ー ク シ ョ ッ プ : 文 学 の 情 報 ( 工 ) 学 に 向 け て ( 第 3 回 ): 創 作 , 鑑 賞
の 理 論 ―「 勝 手 読 み 」 の 視 点 か ら ―③ ]
17W-01(8 頁) 小田淳一(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所) : 視覚テクストの
「読み」-ザンジバルの土産絵-
17W-02(2 頁) 川村洋次(近畿大学経営学部) : 映像編集のシステム化
17W-03(1 頁) 戸梶亜紀彦(広島大学大学院社会科学研究科): 感動する者としない者との解釈
の違いについて
「日本認知科学会
回定例研究会
文 学 と 認 知 ・ コ ン ピ ュ ー タ 研 究 分 科 会 II (LCCII)
第 18
予 稿 集 」(2 0 0 9 年 7 月 1 8 日 発 行 )
[一 般 発 表 ]
18G-01(8 頁) 立花卓(岩手県立大学大学院)・小方孝(岩手県立大学): ルールによる『東京物
語』のカメラワークのシミュレーション ―映画論・物語論の新しい方法の提唱 ―
18G-02(8 頁) 秋元泰介(岩手県立大学大学院)
・小方孝(岩手県立大学): 物語言説論のシステ
ム化に向けて―ジュネットとヤウスの拡張文学理論 ―
[ 連 続 ワ ー ク シ ョ ッ プ : 文 学 の 情 報 ( 工 ) 学 に 向 け て ( 第 4 回 ): 創 作 , 鑑 賞
の 理 論 ―「 勝 手 読 み 」 の 視 点 か ら ―④ ]
18W-01(8 頁) 藤田米春・ 西島恵介(大分大学) : 勝手読みの論理
18W-02(2 頁) 三宅芳雄(中京大学): 勝手読みのメカニズム:生成と中心化
18W-03(3 頁) 岩垣守彦 : メディア・テクノロジーと「勝手読み」 ―これからが始まり
18W-04(3 頁) 小方孝(岩手県立大学): 生成の駆動力としての文学理論外部の領域について ―
流動と固定(4)―
18W-05(3 頁) 森田均(長崎県立大学): 受容理論は生成の夢を見るか? --秋元氏へのオマージ
ュ
続・勝手読みのために
「日本認知科学会 文学と認知・コンピュータ研究分科会 II (LCCII)
26
第 19 回定例研究会
予
稿集」(2009 年 11 月 7 日発行)
[一般発表]
19G-01(6 頁) 秋元泰介(岩手県立大大学院)
・小方孝(岩手県立大): 物語言説システムの評価
について―評価方法の調査と予備評価 ―
19G-02(7 頁) 岩垣守彦: 想像の量―想像力と原初的事象展開と「間引き」について
19G-03(3 頁) 浜田秀(天理大) : 話法論からみた「語り」
19G-04(10 頁) 宮本瑠美・真部雄介・菅原研次(千葉工業大): 子供向け昔話テクストを題材と
した物語構造と文章表現の抽出
19G-05(9 頁) 真部雄介・宮本瑠美・菅原研次(千葉工業大): 行為フレーム構造の改良と行為
連鎖生成法の検討―行為・行為連鎖知識ベースの拡充 ―
[連続ワークショップ:文学の生成 ]
19W-01 三宅芳雄(中京大): 勝手読みから生成へ
19W-02(5 頁) 岩垣守彦 : 何をどこからどう見せるか ――「視点の問題」について
19W-03(4 頁) 小方孝(岩手県立大): 物語生成の哲学的及び文学的基礎雑感、多元的生成 ―流
動と固定(5)―
19W-04(9 頁) 森田均(長崎県立大): 言説生成の場としての中継番組
19W-05(1 頁) 内海彰(電通大) : 意味空間を用いた比喩生成の試み
19W-06(2 頁) 川村洋次(近畿大) : 映像ショットの不連続と音響のリズム
19W-07(5 頁) 戸梶亜紀彦(広島大): 感動体験の生成に必要な要因の検討 ―職務上での実体験
調査から―
「日本認知科学会 文学と認知・コンピュータ研究分科会 II (LCCII)
第 20 回定例研究会
予
稿集」(2010 年 3 月 5 日発行)
[一般発表]
20G-01(14 頁) 岩垣守彦: 言語変換のための日英対応関係(3)―動詞関連(1)―日英両語の
論述様態(1) ―
20G-02(4 頁) 関口就彬・天沼博・松澤和光 (神奈川大学大学院工学研究科電気電子情報工学専
攻): TwitterBot を用いた口コミ型情報提供の一構想
20G-03(10 頁) 小田淳一(東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所): ライムンドゥス・
ルッルス再々考Ⅲ-『大技法』における修辞-
20G-04(8 頁) 大澤幸生(東京大学工学系研究科)・西原陽子(東京大学工学系研究科)・新田克
己(東京工業大学総合理工学研究科)・久代紀之(三菱電機
㈱)・前野義晴(ソーシャル
デザイン・グループ)・吉田隆久(東京大学工学系研究科)・中村潤(プライスウォーター
ハウスクーパース株式会社;金沢工業大学) : 都合学に取り組む3つの理由
20G-05(4 頁) 森田均(長崎県立大学国際情報学部) : 桃太郎:いじくられた物語をいじくる
20G-06(26 頁) 小方孝(岩手県立大学ソフトウェア情報学部): ボトムアップとトップダウンに
よる統合物語生成システムの計画 ―流動と固定 (7)―
20G-07(1 頁) 三宅芳雄(中京大学情報科学部) : ものの見方の生成性について
27
20G-08(4 頁) 立石昂・天沼博・松澤和光 (神奈川大学大学院 工学研究科 電気電子情報工学専
攻): 入力誤り修正による福祉情報工学へのアプローチ
20G-09(2 頁) 小林達哉・天沼博・松澤和光 (神奈川大学大学院工学研究科電気電子情報工学専
攻): Twitter 上での対話知識獲得
20G-10(7 頁) 田中洋平・五味壮平(岩手大学人文社会科学部): Wikipedia シソーラスを利用し
た新書推薦システムの構築
20G-11(4 頁) 鈴木奈々・天沼博・松澤和光(神奈川大学 工学部 電子情報フロンティア学科):
俳句を用いた天気予報表現法
20G-12(6 頁) 山口広樹・大澤幸生・西原陽子(東京大学大学院工学系研究科) : 被放置発言か
らの物語マイニング
20G-13(4 頁) 戸梶亜紀彦(広島大学大学院社会科学研究科) : 職務動機づけを向上させた体験
の内容分析 -ネット調査による自由記述の分析-
20G-14(4 頁) 内海彰(電気通信大学電気通信学部システム工学科) : 理解時間の制約がメタフ
ァーの観賞過程に与える影響
20G-15(5 頁) 渡辺光一(関東学院大学経済学部)
・弓山達也(大正大学人間学部)
・黒崎浩行(國
學院大學神道文化学部) : 素朴な体験談とそのコンセプトのコミュニケーションの研究の
方法論
[連続ワークショップ:文学の生成 ]
20W-01(5 頁) 真部雄介(千葉工業大学情報科学部) : TVML による演技映像生成システムの試
作
20W-02(5 頁) 金井明人(法政大学社会学部)・堀光一(法政大学大学院社会学研究科) : 「わ
かりにくさ」と映像生成
20W-03(1 頁) 秋元泰介(岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)・小方孝(岩手県立
大学ソフトウェア情報学部) : 物語言説論と受容理論の思想を取り入れた物語言説生成シ
ステムの試作における生成能力
20W-04(1 頁) 小野寺康・熊谷友子・小方孝(岩手県立大学ソフトウェア情報学部) : 物語内容
の一部としてのストーリー世界を作るシステムの試作と小説分析によるその拡張の検討
20W-05(1 頁) 小野淳平・小方孝(岩手県立大学ソフトウェア情報学部): 物語内容の一部とし
てのストーリーラインを作るシステムの試作
20W-06(1 頁) 花田健自(岩手県立大学ソフトウェア情報学部)・高橋良寿(岩手県立大学ソフ
トウェア情報学部)・大石顕祐(岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)・小方孝
(岩手県立大学ソフトウェア情報学部) : 物語生成システムのための概念オントロジーの
基礎と広告の商品導入の修辞を用いた単一事象生成機構における利用
20W-07(1 頁) 高橋雄大(岩手県立大学ソフトウェア情報学部)・秋元泰介(岩手県立大学大学
院ソフトウェア情報学研究科)
・小方孝(岩手県立大学ソフトウェア情報学部): 物語と音
楽の相互変換システムにおける循環の拡張
20W-08(5 頁) 阿部明典( NTT コミュニケーション科学基礎研究所) : 小説の生成に就いて
20W-09(9 頁) 岩垣守彦 : 画像・映像による情報の伝達を考える
「日本認知科学会 文学と認知・コンピュータ研究分科会 II (LCCII)
28
第 21 回定例研究会
予
稿集」(2010 年 5 月 15 日発行)
21G-01(8 頁) 小田淳一(東京外語大) : 映画タイトルの修辞学 I-データと基本的分析-
21G-02(9 頁) 岩垣守彦: 俳句と英語の詩行の相違 ―詩行の生成を視野に入れて
[連続ワークショップ:文学の生成 ]
21W-01(16 頁) 秋元泰介(岩手県立大学大学院)・小方孝(岩手県立大学) : 物語言説システム
の成果の現状と今後の計画-物語言説システムから統合物語生成システムへ向けたノー
ト-
21W-02(1 頁) 小方孝(岩手県立大学) : 歌舞伎座の芝居と機械,非人間 ―流動と固定(8)―
21W-03 三宅芳雄(中京大学) : 視点と文学生成
21W-04 森田均(長崎県立大学) : 内部・外部と文学生成
21W-05 内海彰(電気通信大学) : 比喩生成システム
21W-06 川村洋次(近畿大学) : 広告と文学生成
21W-07 金井明人(法政大学) : 映像と文学生成
21W-08(3 頁) 小田淳一(東京外語大) : 音楽と文学生成
21W-09(2 頁) 岩垣守彦 : 言葉と文学生成
「日本認知科学会 文学と認知・コンピュータ研究分科会 II (LCCII)
第 22 回定例研究会
予
稿集」(2010 年 7 月 17 日発行)
[一般発表]
22G-01(11 頁) 石井満(尚美学園大学芸術情報学部) : 流行歌番組の映像表現について
22G-02(16 頁) 秋元泰介(岩手県立大学大学院)・小方孝(岩手県立大学) : 物語言説システム
における物語言説技法の体系的再考察 ―種類の拡張と方法の再検討 ―
22G-03(1 頁) 森田均(長崎県立大学) : 語り直す『実世界とテクスト』
22G-04(23 頁) 小方孝(岩手県立大学): 下向的/上向的統合物語生成システムについて ―流動
と固定(9)―
22G-05(5 頁) 金井明人(法政大学): 認知映像論の射程
22G-06(4 頁) 川村洋次(近畿大学): 広告映像の内容技法と編集技法
22G-07(2 頁) 三宅芳雄(中京大学): 言葉と知識:意味の呪縛を超えて
[連続ワークショップ:文学の生成 ]
22W-01(4 頁) 清藤綾香・小方孝(岩手県立大学): 音楽と物語の相互変換による循環的物語生
成システムにおける多様な言説技法の導入と結果の評価
22W-02(5 頁) 及川春香・小方孝(岩手県立大学): 登場人物の認知情報を持った物語内容機構
実現に向けて -小説の分析とシステムの提案 22W-03(9 頁) 小野寺康・小野淳平(岩手県立大学大学院)・小方孝(岩手県立大学) : 状態‐
事象相互変換による物語内容機構における相互変換ルールの改善と多様な生成方法の検
討
「日本認知科学会 文学と認知・コンピュータ研究分科会 II (LCCII)
29
第 23 回定例研究会
予
稿集」(2010 年 11 月 12 日発行)
[ワークショップ :「文学」の「生成」 ]
23W-01(11 頁) 森田均(長崎県立大学) : 実世界から作品へ
23W-02(3 頁) 海老澤弘明・天沼博・松澤和光(神奈川大学大学院 ): 諺を用いたニュース見出し
生成法
23W-03(6 頁) 石井満(尚美学園大学): 流行歌番組のカメラワークについて ―第 16 回 NHK 紅
白歌合戦を対象とした事例分析 ―
23W-04(10 頁) 阿部明典(NTT コミュニケーション科学基礎研究所) : 小説の作家像
23W-05(13 頁) 藤田米春・西島恵介(大分大学) : 数学教科書の物語化-物語生成における論
理構成について-
23W-06(4 頁) 鈴木雅実( KDDI 研究所) : ソーシャルメディアを通じた創作コラボレーション
への一考察
23W-07(2 頁) 金井明人(法政大学): 映像と規範、その生成
23W-08(6 頁) 小田淳一(東京外国語大学 ): 映画タイトルの修辞学 II-映画タイトルの翻訳を巡
って-
23W-09(30 頁) 小方孝・秋元泰介・及川春香・清藤綾香・千田潤(岩手県立大学 ): 「統合物語
生成システム」の統合的物語化のためのノート(続)
:統合物語生成システム第 0.2 版、音
楽と概念的物語の相互変換システム、三島由紀夫『午後の曳航』の分解と再構成、映像技
法のルール化などを焦点として ―流動と固定(11)―
23W-10(7 頁) 立石昂・天沼博・松澤和光(神奈川大学大学院): 福祉情報工学へのアプローチ
2:方式評価の枠組み
23W-12(7 頁) 真部雄介(千葉工業大学 ):ストーリー映像生成のためのセレクティブ・アニメー
ションからの行為と動きの抽出
23W-13(15 頁) 加藤隼也(上智大学大学院)、川端亮・伊藤潔(上智大学 ): システム分析のため
のダイアグラム記述におけるオントロジの利用
23W-14(6 頁) 佐藤俊輔・鈴木一弘・木下宏揚・松澤和光(神奈川大学大学院 ): オリジナルオン
トロジーを用いた民具のデータベース化
23W-15(3 頁) 廣松新也(長崎県立大学大学院)、森田均(長崎県立大学 ): 絵本における基本的
構造と表現技法の抽出
23W-16(6 頁) 戸梶亜紀彦(東洋大学): 動機づけ向上のためのシナリオ作成 ―説得研究やマイン
ド・コントロール研究を応用した物語生成は可能か ―
[一般発表]
24G-01(9 頁) 大友一紀・金井明人(法政大学社会学部): 善悪の映像認知
-西部劇の決闘にお
ける人物像 24G-02(20 頁) 小方孝(岩手県立大学ソフトウェア情報学部) : 物語生成の内容的統合に向け
て:物語/文学/芸能、歌舞伎/三島/「私」、小説-流動と固定 (12)-
24G-03(26 頁) 木下誠史郎(芝浦工業大学大学院工学研究科電気電子情報工学専攻)・杉本徹・
榎津秀次(芝浦工業大学工学部情報工学科) : 映像制作支援をめざしたシナリオからの絵
コンテ自動生成 ―ショットサイズ決定子としての行動素 ―
30
24G-04(5 頁) 戸梶亜紀彦(東洋大学社会学部) : 動機づけ向上のためのシナリオ作成(2)
24G-05(5 頁) 川村洋次(近畿大学経営学部) : 広告映像編集システムの試み-ショットから広
告へ-
24G-06(14 頁) 岩垣守彦: 単位情報の観点から情報伝達の道具としての音・音声・画像・文字を
再考する
24G-07(9 頁) 秋元泰介(岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科)・小方孝(岩手県立
大学ソフトウェア情報学部) : 受容理論を援用した物語言説制御機構の統合物語生成シス
テムの制御機構への拡張に向けて
24G-08(2 頁) 森田均(長崎県立大学国際情報学部) : 作者問題再考
「日本認知科学会 文学と認知・コンピュータ II 研究分科会 (LCCII)
第 25 回定例研究会
予
稿集」(2011 年 7 月 9 日発行)
5G-01(6 頁) 秋元泰介(岩手県立大学大学院)・小方孝(岩手県立大学) : 統合物語生成システ
ムに向けて―構造変換としての側面を中心に ―
25G-02(100 頁) 小方孝(岩手県立大学) : 物語生成システムは如何に機能するか ―社会の物語
生成と私の物語生成への序:流動と固定 (13)―
25G-03(3 頁) 大石顕祐・小野寺康・小野淳平・張一可(岩手県立大学大学院)・小方孝(岩手
県立大学): 物語生成システムのための概念体系構築に向けて ―構想と部分的実装 ―
25G-04(8 頁) 内海彰(電気通信大学) : 隠喩理解の統合的理論に向けて
25G-05(7 頁) 竹内孔一(岡山大学): 項構造レベルの動詞の類義・差違を考慮した言語処理の
ための動詞シソーラスの構築
25G-06(6 頁) 和田恵美(龍谷大学大学院理工学研究科)
・野村竜也(龍谷大学理工学部): 音楽
聴取による人のストレス認知の変化
25G-07(12 頁) 岩垣守彦: Gペンの英習字から英語をはじめて,今も万年筆で美しく英文を書き
たいと思いながら,英文を作ることのできない人のために(1)
25G-08(6 頁) 上野未貴・森直樹・松本啓之亮(大阪府立大学工学研究科) : 対話システムにお
ける絵情報のモデル化および対話の構造化についての 検討
「日本認知科学会 文学と認知・コンピュータ II 研究分科会 (LCCII)
第 26 回定例研究会
予
稿集」(2011 年 11 月 12 日発行)
[一般発表]
26G-01(6 頁) 今渕祥平・小方孝(岩手県立大学) : プロップに基づく階層的ストーリーグラマ
ーによるストーリー生成システム ―物語生成システムの一要素として ―
26G-02(7 頁) 張一可・小野淳平・小方孝(岩手県立大学) : 名詞・動詞概念体系と動詞概念制
約を利用した広告物語生成機構
26G-03(12 頁) 岩垣守彦: Gペンの英習字から英語をはじめて,今も万年筆で美しく英文を書き
たいと思いながら,英文を作ることのできない人のために(2)
26G-04(2 頁) 小川有希子(筑波大学大学院図書館情報メディア研究科 PD): 映像作品における
31
表現と心の問題に架かる研究の展望と可能性
26G-05(1 頁) 大石顕祐・小方孝(岩手県立大学) : 物語生成システムのための名詞概念体系と
動詞制約体系の構築の中間報告
26G-06(4 頁) 戸梶亜紀彦(東洋大学) : 感動体験の類型化に関する検討-感動対象との関係性
に基づいて-
[ワークショップ:物語論の情報学 ―物語・修辞・文学 ―]
26W-01(5 頁) 岩垣守彦 : 「物語論の情報学」に対する私の立ち位置
26W-02(16 頁) 小方孝(岩手県立大学) : 「物語論の情報学」の実践としての物語生成システ
ム―流動と固定(14)―
26W-03(4 頁) 森田均(長崎県立大学) : 文学の情報学的立場
26W-04(2 頁) 金井明人(法政大学): 意図を抹殺するために
以上の発表者や主題の統計的解説などをするつもりはないが, 多くの発表を継続的に行
っている発表者はかなり尐数(十人以下)であり, しかも徐々にその人数が減尐していて
数量的な見地から見るなら徐々に活動が先細りしているとも言える.従って,研究主題も
また小数の研究者による主題に偏っており,それが現状におけるこの種の研究世界の動向
を反映しているものなのかどうかに関しては確かなことは言えない.と言うより寧ろ, こ
こで多く取り上げられている主題の傾向は現在の情報学的研究世界の流行からはかなり遠
く離れているということが予想される(あるいは確信される)位である. だからと言って
逆に,ここで取り上げられている主題が,あるいはそのあるものが 将来の何らかの学術集
団やそのネットワークにおけるメジャーな主題になり得るかを考えると,そうはならない
ような気もする.そのようなことを期待してこの研究会と接触した研究者は,恐らく既に
ここからは消えているのではないかと考えられる(別の事情で消えてしまった人もいるが).
この研究会における議論において,研究の新規性とか普遍性とか生産性等の研究制度にお
ける通常考えられている類の価値が称揚されるということはついぞなかったように思う.
それにも拘らず,あるいはそれ故に,上のリストは私の物語論や私の物語にとっては,そ
れが極めて個人的・私的なものであっても,その個人性や私性が最小限の共同性(それは
同時に制約でもあるが)を持ち得るということの証明として,大きな価値であり,そこに
参加することだけではなく,その研究リストを時々総括して記録しておくことは,私の責
任であると同時に物語生成システムが最も本質的な意味での学術性と接触する場を構築し
確保する仕事につながることだと感じている.しかしながらそれを年代記的な出来事とし
て後説法で語ることを超えて,現場という地点から将来に向けて再組織化して行く作業の
必要であろう.その際,(これはほぼ個人的な感想に過ぎないが),我々の文化が民俗学的
対象として観察されるか,あるいは見当違いの方向で突発的に称揚されるかするだけだ,
という事実を認識しながら,自分を「消えて行く言語」の側に置き続けることが出来るか,
という点が勝負所だろう.何れにせよ,学際物語論の範疇では,上述の個人的研究会での
研究発表の体系的整理も含めた文献学的体系化を図って行く予定である.
7 「諸分野における物語論的アプローチ」の文献学的研究へ
32
現状では,これまでの諸範疇に含まれない最も広い意味での物語論的研究,つまり余剰
の部分をここに一括する.上と同じように,この範疇の調査結果は,
『説明に基づく物語生
成システムに関する研究』
(筑波大学,1992),
『物語生成―物語のための技法と戦略に基づ
くアプローチ―』
(東京大学,1995),
「物語の多重性と拡張文学理論の概念―システムナラ
トロジーに向けて I―」及び「拡張文学理論の試み―システムナラトロジーに向けて II―」
(ともに『複雑系社会理論の新地平』所収.専修大学出版局,2003),『物語論の情報学序
説―物語性の思想と技術を巡って―』
(学文社,2010)等に,漸進的に拡張しながらまとめ
ているが,その内訳は主に,
「民俗学と文化人類学」,
「歴史学と哲学」,
「心理学と精神療法」,
「社会学と社会思想」及び「その他」であり,その他の中には最後の文献の段階で,経営
学,会計学,法律学,生物学や脳科学,マーケティング論と広告論等が含まれている.こ
の構成の大枠は基本的に変化していない.それに対しても疑いを差し向ける余地はあるの
だろうが,ここでは従来のこの分類を取り敢えず以下に反芻してみることにする.
(1) 民俗学と文化人類学
神話,伝説,民話等直接的に物語を扱っている研究と,通過儀礼,革命,宗教等に潜む
物語論的構造や扱う研究,そらにその種の社会的現象をより広い意味での物語論的方法で
扱う研究などが含まれる.第一のタイプの研究の中にプロップやレヴィ=ストロースのも
のも含まれるように,民俗学から物語論(ここでは人文社会物語論の領域)へ超越して行
った研究も存在し,それらは人文社会物語論の中に含まれるものと考える.より具体的に
は,具体的な対象テクストの調査・研究,具体的な地域に関する調査・研究,研究者や文
献に関する論考,民話や神話を巡る理論的論考,日本における土俗的な民俗現象の調査と
考察,社会現象の物語論的解釈,やや広く物語的テクストも関わる民俗学的・人類学的論
考,フィールドワークの变述に関わる研究,日本民話の研究法に関する総合的指南書 等々
の書物が近年公刊されている.また,認知科学ないし認知心理学の分野において口頭伝承
の語りの構造や実践方法を実証的に取り扱った研究もあり,情報物語論とこの領域との境
界領域に相当する.
なお,日本の民俗学を論じる場合,柳田國男や折口信夫や南方熊楠や関敬吾等が出て来
ないのはおかしい,という問題もある.個々の作品を見て行けば例外もあるが,これらの
作者による民俗学は比較的に形式的・構造的な部分において参照可能な部分を含むものと
言うより,その全体として,作者の抽象的思想を含めた全体性において,参照されなけれ
ばならないという特徴を持つと,私は考えている.その意味でこれらの名前は私(の物語
生成システム)にとって,例えば三島由紀夫という名前と同じ性格を持つ. そして,その
ような個人としての作者ないしある特定の作者の作品群の全体像を対象とする範疇は,作
品そのものの範疇とともに,現在(まで)の物語生成システムの文献学的構想の中には存
在しない.今のところ,それらは拡張文学理論としての文献学的体系の外側に位置を占め
ると考えている.
「それら」の中には,特定の作者,個別的な作品,そして関連する評論や
批評が含まれ,その世界は,狭い意味での文学の領域,制度的なものにも支えられた文学
の領域に接近し,あるいは重なり合う.問題は,その背後に拡張文学理論が存在するかど
うかである.柳田のような例とは異なるが,大塚英志による物語やプロップを題材とした
33
擬似民俗学的著述の類は,評論・批評の分野に含めた方が良いが,その最も形式的な著述
の一部は,実践的な物語論(ここでは人文社会物語論)の中に含めて考えても良いと考え
ている.
(2) 歴史学と哲学
このふたつの分野をひとつの項目にまとめて来たのは,
「歴史物語論」という恐らく哲学
の中のひとつの小領域が存在し,歴史学における物語論的意識も必ずその主題に重なると
判断していたためである.前掲の諸論文において参照している文献の主題には,歴史变述
に関する理論的検討,物語論の立場から歴史を論じたもの,歴史 と虚構の境界領域を巡り
歴史小説や歴史の物語化を題材とする論考,特定の歴史テクストや対象の物語論的観点か
らの分析・解釈,歴史变述と物語性を巡る理論的考察,小説中の物語变述の考察,一時代
の文学と歴史との境界領域の考察,等が含まれる.また,
「公共哲学」構築のベースに物語
論を置く研究も存在する.このように,必ずしも狭義の歴史物語論を名乗らなくても,歴
史と物語を巡る考察は哲学的になる傾向がある.
この領域でも,上述のことと似て,ではヘーゲルの『歴史哲学』等々の過去の歴史に関
する哲学の考察は含まれないのか,という問題がある.まだそこまで及ばない,というの
は単なる感想であるが,アリストテレスの『詩学』や『源氏物語』の「蛍」の帖を取り上
げている以上,やがては歴史上の広義歴史哲学的問題に議論が及ばなければならないのは
必然であろう.
またより分りやすいものとして,「歴史物語」ないし「歴史小説」はどうなのか?
そ
の よ う に 呼 ば れ な く と も , 歴 史 上 の 事 象 に 題 材 を 取 っ た 小 説 や 文 学 作 品 は ど う な の か?
これについても上述の議論と同様,人文社会物語論や情報物語論やさらに学際物語論に 接
近する理論的・学術的色彩の強い文献は拡張文学理論の基盤を成すものとして位置付けら
れ,特定の作者や作品(ジャンルを含めて)等個別的な対象を取り扱う領域はそれとは別
の範疇を成す,と考えている.
(3) 心理学と精神療法
ここで「精神療法」と呼んでいるのは,フロイトに起源を持つ精神分析やさらにユング
やラカンらの名前と結び付いて理解されている精神分析的なアプローチのことを意味する.
実験的で実証的で科学的な「心理学」と対比して,これは科学とは呼ばれず,経験的な技
能の体系と理解されている傾向が強い.従って,両者を同じ範疇の中に押し込めて扱うこ
とには問題があるかも知れないとは,前々から感じていた.
同時に奇妙なことに,ある種の人工知能や認知科学研究者は(その代表者は Minsky),
心理学ならぬフロイト由来の,あるいはフロイト自身の精神分析に多大な興味と関心を持
っているという事実もある(Minsky が変っていて,その範囲に含まれるのは彼だけだとい
う可能性もあり,その場合はこの議論は無意味になりかねないが). Minsky 自身はその著
『心の社会』とフロイトの精神分析学(特に『夢判断』)との近縁性を語っているが,その
ことは寧ろ Minsky の理論が科学ではないことを示しているものかも知れない.
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しかし,心理学の一種である認知心理学は認知科学の一本の大きな源流としてスキーマ
という物語論との媒介項となった概念を提唱していて,必ずしも心理学と精神分析の対立
の構図が正しいと一概に言うことも出来ない.但し,認知心理学の系統の物語論的研究は
私の体系では情報物語論の中に入ることになる.また,精神分析的な物語療法の範囲に留
まらず,医学や医療における語りの問題を対象とする研究も現れ始め,精神療法への物語
論の適用の研究範囲は拡大しており,その出自がフロイトやユングにあるとは限らなくな
っているとの印象も持つ.
この領域を広く取ると,具体的には,夢の物語論的分析を手掛りとした精神療法の理論
的論考,精神治療において要となる対話に照準を据えた哲学的考察 ,芸術ジャンルを対象
とした精神分析的論考,芸術一般に対する心理学の構想(ヴィゴツキイ),子供の言葉の獲
得やファンタジーから現実構成の問題,質的心理学における方法論的支柱としての变述や
物語の問題,人生を一種の物語と見立てた心理学的考察,人生の物語の諸パターンの分類,
現実の自白の变述の構造を心理学の立場から分析,等の主題が見られる.
ここには,質的心理学という言葉もあるように,今や心理学も一枚岩ではなく,物語論
的アプローチも精神分析起源のもの以外のものを含む.
結論として,(他の領域に対するのと同様に),この領域においても,心理学や精神療法
や関連する物語論的アプローチの動向をより包括的且つ精緻に調査する作業が求められて
いる.その結果領域細分化が必要(ないし可能)になる可能性もある.
(4) 社会学と社会思想
社会学は他の社会科学諸分野と比べて新しい分野であり,また既存の領域に含まれない
多様な問題を取り扱っているためその主題も非常に多様であり, 同時に方法が分野を規定
しているという訳でもなく計量的方法から思弁的・哲学的方法まで様々な方法を含み,物
語という概念も物語論的方法も対象としての物語も,多様な形と意味,位置付けにおいて
社会学と関わっている.またメディア論のような近年独立したひとつの研究領域を形成し
つつあるように見える分野とも接しておりその主要な部分は社会学と重複するが,技術的
な側面を主体とするメディア論における物語論的アプローチは寧ろ情報物語論の中に含め
て考える.
これまで具体的な研究として次のようなものが行われて来た―噂や流言の生成や流通に
おける物語論的な意味付与過程の検討(民俗学とも重なる),対話や日常生活に潜む無意識
の修辞や意味生成のための実践的技巧の分析(エスノメソドロジー等),政治を初めとする
社会的諸行為の物語論的ないしドラマ論的分析(民俗学や文化人類学による社会的儀礼分
析の現代版とも言える),大衆的小説の分析に基づく社会像の解明,ニュース報道の分析,
物語療法の方法論を社会学的に展開したものとしてソーシャルワークの実践モデルへの物
語論的方法の導入,質的变述に基づくフィールドワークや生活史研究の方法論,諸種の生
活史の物語状の記述(一種の質的社会学の実践),噂やユーモアのような心理学的対象への
社会学的接近,民話の変容過程におけるイデオロギーの役割の分析(対象は民俗学的),物
語論的方法を取り入れた社会学の理論的構築,文学や芸術に対する社会学的研究の様々な
試み,社会構成主義(物語・語り・变述の問題と不可分),メディア論的研究との接点にお
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いて物語論を援用したテレビ番組の構造及び内容の 分析,テクストからある時代のある切
面における社会構造を浮上させる試み,そのより経営学的・組織論的な試み(後述の経営
学に重なる),国家的な単位での物語(神話)生成の問題 (上述の政治分析と関連),社会
や心理との境界領域である教育学の分野に物語論的方法を適用した試み.
これを見ると,それ以外の領域にはぴったりしないありとあらゆる対象,定量的なもの
から定性的なものに至るありとあらゆる方法が,物語ないし広義の物語論を媒介に (それ
がどの程度の理論的・方法的重要性ないし本質性を有するのかは様々ながら)緩やかに関
係し合った領域が,社会学における物語論的領域を構成しているように見える.また,社
会学的単位を対象とする認知科学も存在するが,それは情報物語論に分類される.
(5) その他
ひとつの分野とするには,物語の概念ないし物語論的方法の使用がそれ程広範に及んで
いないか本質的でない例を一定程度以上含む領域,しかしながらそれらが偶然ないし言葉
上でのみ使用されている訳でもない領域があり,
「その他」の中に複数の下位分類を収めよ
うとした.
例えば,米国の経営学では 1980 年代頃から narraive という用語・概念がかなり頻繁に使
用されているが,日本の経営学でもそれに遅れて「物語」とか「ストーリー」とかいう用
語が修辞的な言い回しではなく専門的な概念のレベルで使用されるようになっている .コ
ンテンツやゲーム産業等直接的な調査対象としての広義物語を扱う研究 やシナリオプラン
ニングの例は分り易いが,その種のものとは異なり,より抽象的ないし象徴的な意味で物
語という概念を使用する一定数の研究が存在する.例えば,効果的な経営戦略を一種の物
語生成と捉えその構造を分析的且つ規範的に解明しようとする研究,経営者や企業人の語
りの分析を通じて優れた組織経営に関する示唆を獲得しようと試みる研究 (文化人類学や
社会学のフィールドワークの現代企業版とも言える),経営行動シミュレーションの中に語
りや視点の多様性を導入しようとする萌芽的な試み,トリックスター論のような広義物語
論を導入して経営行動の分析と規範作成を試みる研究のような例が存在する.
私の考えるところでは,これらの研究において物語や物語論は,必ずしも必須の分析 及
び概念創出装置として機能しているとは言えないと思う .その重要性の感覚はかなり広く
共有されていながら,強力且つ形式的な学問装置としてそれが十分有効に機能していると
は言えないように感じる.物語論を具体的な,実際の物語に適用することを超えて ,組織
や経営行動のような現実的対象に広げる時,その適用は必然的に比喩的なものになる. 確
かに,それは分析のための理論や方法と言うよりも ,現実をより良く,あるいは通常とは
異なる視角から解釈するために導入ないし挿入される一種のレンズである.この種の解釈
装置としての物語ないし物語論の利用は,上述の社会学においても行われているが,大ま
かな傾向として,社会学における社会的対象の物語論的分析ないし解釈は, 批判的な視角
から遂行される.すなわち,通常の視角においては隠されている社会的構造や社会的機構
を比較的形式的な方法で暴露するための装置として物語論が機能するのである.そこに何
らかの社会的対象に対する物語論的分析における一種の迫力が生じる. これに対して経営
学は一般に支配と運用の学であり,物語概念や物語論の使用目的や使用方略も自ずから異
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なって来ると考えられる.大雑把に言えば,現実肯定のための方法として物語を使用する
訳であるが,そもそも物語論自体の出自はそうしたものではなく, それは大雑把な意味で
の現実否定のための力を内包し,そのようなものとして発展して来た.従って,経営学に
おける物語ないし物語論の使用も,否定の方向へのベクトルを伴う必要があるのではない
かと私は考えている.私自身が経営学の研究者である訳ではなく,またここでの目的は各
分野における物語論的アプローチのあり方の規範を議論することではなく ,謂わばその実
相を知って整理することであるから,以上の議論は異なる土俵に滑り込んだものと言うべ
きだが,かつて「経営民俗学研究会」という非公式な研究集団に参加していた者として,
この分野における(物語論的)動向は特に気になる.
社会科学において物語の概念や物語論的方法が重視されている分野としては,他に,マ
ーケティング・広告論や法律学の他があるが,その他会計学でもそれは僅かに行われてい
る.『物語論の情報学序説―物語性の思想と技術を巡って―』(学文社, 2010)の第 7 章で
マーケティング・広告論における物語論的研究の一時的な総括を行ったが,その中にも,
実際の広告作品という実体的なコンテンツを対象にその物語論的構造や技法を調査分析す
るタイプの研究と,マーケティングや広告における諸過程を物語概念を基軸に 分析したり,
その有効性を物語性に求める研究等が存在する.後者に関しては経営学と同じような問題,
すなわち,もともと社会現象における隠れた構造を暴露する道具として開発されて来たと
も言える物語論を効果的な経営のための道具に逆立ちさせて転用する ことから生じる不徹
底性という問題が生じる.一方前者に関しては,広告作品そのものはまさに物語そのもの
であるため,物語としての及び物語論的方法を導入してのその解析は当然可能であり必要
である.さらに,広告は優れて戦略的・実践的な物語でもあるため,物語論的分析に基づ
いた創造への示唆やその支援は現実的に重要な課題となる.但し実状を見ると,学術的な
研究として広告コンテンツの物語論的な分析やその創造への援用を行っている研究は尐な
く,大部分は経験則の開陳か良くてその組織化に留まっていることが現状であることも,
現在までの予備的な文献調査を通じて分っていることである.さらに我々も実際にテレビ
広告の分析によって確認したように,その物語の基調は「 非写実性」
( 非現実性,空想性・・・)
であり,広告を可能とする論理や心性を経営やマーケティングにおける実践的目的性に求
めるのではなく,神話的論理や民話的論理に類似したものの中に求めることも出来る と私
は考えた.広告とは現代において圧倒的な民衆に対する影響力を持つ一種の民話であり,
この意味ではそれはマーケティング的・経営的対象であると同時に, 民俗学的対象でもあ
る.そして,この民俗学的な物語の一タイプの構造や論理をマーケティング戦略や広告戦
略に援用するという研究のあり方が可能であると同時に,それを純粋に民俗学的対象とし
て研究するという方向もあり得るであろう.さらにまた,俗流マーケティングにおいて物
語を持ち出す文献もかなりあり,これらは物語論的研究としては 素朴物語論ないし実践的
素朴物語論とでも言うべき立場に立つもので学術的なものとは言えないが,物語を広い意
味で人々がどのように捉えているのかを調べるための,これも民俗学的な対象になり得る.
広告が物語であるなら,法律学が対象とする訴訟記録の類はまさに現実を対象とした,
歴史学の対象とは異なるタイプの物語そのものである.実際,物語論の広範な領域に渡る
動向を整理して法学研究の一基礎に据えようとする研究もあり,文学作品を法的に解 釈す
る研究も複数存在し,微視的に法律テクストの言語的・物語論的分析を試みる研究もある.
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また法律や訴訟や裁判は,ドストエフスキイの『カラマーゾフの兄弟』やカフカの『審判』
をはじめ実際の多数の文学作品の素材として使用されているという特徴を持っている.
以上のような謂わば文系的物語論応用に対して理系的な応用もいろいろな分野(現在ま
でに調べた範囲では,生物学,脳科学,ロボット工学,科学論等)で物語ないし物語論と
関連する文献が見られる.生物学では特に進化論と関連付けたものが多い.ロボット工学
者前野隆司による何冊かの著作は工学と哲学の接点での考察内容であり,情報物語論の中
に含めても良いかも知れない.
8 「最も広い意味での関連諸研究」の文献学的研究へ
前節の分類項目が余剰分の収納庫であってもあくまで物語や物語論的研究を直接取り扱
っている研究であるのに対して,ここにはさらに広くそこにも含まれない理論的著述が含
まれる.要するにその他全てのごった煮であるが,私が拡張文学理論と呼んでいるものが
単に従来の物語論的・文学理論的研究の集成であることを超えたひとつの 独立した構想の
下に構築されるためには,現在のところまだ何がその理論的基盤や発想の起点や根拠にな
るかは未知数であり,従って,直接関係がないと思われる書物群のある程度の体系的整理
は必要である.例えば,かつて熱中して読んだルソーやマキャベリ等々の思想家による著
述は直接的には物語論的研究分野に収まるものではないが, 私の理論にとって必須のもの
になる可能性もある(実際はないかも知れないが).また,吉本隆明やその他例えば橋川文
三や武田泰淳や高橋和己や埴谷雄高や三島由紀夫や野間宏等々の評論文は,柳田國男に関
連して前述したように,個人としての作家による評論として今論述している拡張文学理論
のための文献学的体系とは異なる体系の中に含まれるものになるという可能性は勿論ある
が,同時に,個別的な作家や対象を扱った評論とは異なる文章,例えば埴谷の 「永久革命
者の悲哀」や三島の「文化防衛論」や最近では柄谷行人の「世界史の構造」のようなより
一般的な著述は,それらの発想や展開の基盤に文学的発想や広義物語論的発想があること
は言うまでもないとしても,独立した理論的著作としてこの最外縁の範疇の中に分類して
おくべきものである.この範疇の中に含まれる文献の数は膨大になることが予想され,ま
だ殆ど分節化されていないその内容を整理して行くことは今後の課題である.その過程で,
何か新しいことが起るようなこともあるかも知れない.
9 拡張文学理論再説
最後に,明瞭な議論はまだ出来ないので,あくまで今からの課題として,以上のような
文献調査とその体系的整理を通じて構築されてゆくべき拡張文学理論が,どのように単な
る文献調査・体系化とは異なるのかを明らかにすることがある.
まず,「理論」が私を超えた一般世界において成立する普遍的なものであるとすれば,
拡張文学理論における理論はそのようなものではなく,従って用語選択に誤りがあるかも
知れないことをここで私は認める.拡張文学理論は異なる多くの文学作品や文学現象を一
貫した方法で分析ないし解釈するための方法を提示しようとするものではなく,私に特化
した,私が物語を作るために必要な文献的情報を収集し,組織化するしようとするもので
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ある.
「私が物語を作るため」と言うと漠然としているので,それを幾つかの段階もしくは
要素に分け,特に,私が物語生成システムを作るために必要な文献的情報の収集・組織化
を通じて構築されるべきものを拡張文学理論と呼ぶ.繰り返し述べているように,ここで
物語生成システムというのは,狭義の技術としてのそれを超えたより広い概念であるが,
その中核にはやはり技術としてのそれが位置付けられる.従って,その組織化の中に理論
ならぬ理論としての特徴が集約される筈であり,段階的には,その組織化や体系化を通じ
て,何らかのメタレベルの思想が醸成されて行く筈である(それを期待している).その意
味では,今はまだ第一段階の助走に入ったばかりのところだと言える.
執筆:2012 年 2 月 4 日(新潟市)~2 月 25 日(盛岡)
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