ニューヨーク発 最新 FOODNEWS ★話題の食品、注目の新製品、食をめぐる最新トレンド etc. 健康食材としてニーズが急騰しているチア・シード シードの方がオメガ 3、カルシウムなど プス、シリアル、ミールバー、飲料、プ の成分でもあるグルコマンナンを含んで た加工食品&飲料が増えているが、今 紀初頭からおよそ1 世紀にわたるアス て10 倍以上に膨らむため、減量に最 が登場することが期待されている。 や関節炎などの痛みを軽減する効果 ゴマに似た形というところもフラック ボリビア、アルゼンチン、ペルーなど。 チア・シードはシソ科の植物の一種 であるチアの種子で、メキシコをはじ め中南米で古くから栽培され、そして 食されてきた歴史の長い食品。15 世 テカ文明時代にはすでに、滋養強壮 の含有量が多い。しかも、コンニャク おり、体内で水分を吸収することによっ 適であることもその評価を高めている。 が認められていた。 ス・シードと同様だが(チア・シードの 植物の種として通信販売などで販売さ そのまま食しても栄養分を無駄なく摂 ディングなどのデザート類など、チアを使っ 後もさらにユニークなチア・シード製品 現在、チア・シードの主な生産地は アメリカでニーズが急速に伸びている 方がやや小ぶり) 、外殻が硬くないため、 ことから、これらの国における生産量 れるのが大きなメリット。挽かなければ も栽培が始まっている。また中南米以 浴び、健康食品としてもてはやされるよ フラックス・シードより簡便なうえ、酸 の生産国として浮上してきている。 ガ3 脂肪酸のα-リノレン酸(ALA) 、食 なお、チア・シードには黒、茶色、 アメリカでは長年、室内向けの観用 れていたため、“チア”という名前を知る 人は少なくないが、その効能が脚光を うになったのはこの4〜5 年のこと。オメ その栄養を十分に摂ることができない 化する速度も遅く、日持ちがいい。 物繊維、ポリフェノール、良質のタンパ クリーム色など色の異なる種類がある 気が上昇し、今では“スーパーフード”と またフラックス・シードよりさらに味 ク質などに富んでいることから急速に人 や匂いに癖がないこともその人気を高 のエキスパートも、2014 年における注 グルトやスープ、朝食用シリアル、ジュー の名を挙げている。 にプラスし、無理なく摂ることができる。 クス・シードとよく比較されるが、チア・ 食品や飲料も急増。パン、菓子、チッ 目の食材のひとつとしてチア・シード 同じような効能のある種子であるフラッ 外では、オーストラリアがチア・シード NY 在住 フードビジネス・コンサルタント 野辺久美子 お問い合わせ:[email protected] が、栄養価に大差はない。 してもてはやされるようになった。 多くのアナリストや健康・栄養関連 が増えると同時に、パラグアイなどで めている理由のひとつ。そのままヨー スなど、様々な食べ物、料理、飲料 この数年、チア・シードを使った加工 粒のまま、粉末のものを含めた袋入りのチア・ シード製品は、多くのメーカーから発売され るようになった。 新製品紹介 「スナックのお供」として登場したチョコレート味のスプレッド ハーシーズ “ スプレッズ ” ヘーゼルナッツのペーストをベース ンド『ハーシーズ』から発売になったこ 乳化剤などを配合したスプレッド “ヌテ 新商品として注目を浴びている。 に砂糖、ココア、スキムミルク、香料、 ラ”は、イタリアのチョコレートメーカー の “スプレッズ”は、ヌテラに対抗する ンゴなどのフルーツ、プレッツェルやクラッ シンプルなチョコレート味のスプレッド 「スナックのお供」として訴求している。 であるフェレロ社の人気商品。イタリア をはじめ、それにアーモンドのペースト、 メリカでも長年人気を得ているが、市 加えたものの 3 種類。いずれも主材料 をはじめとするヨーロッパ各国同様、ア 場調査会社、ユーロモニター・インター ヘーゼルナッツのペーストをそれぞれ シ油が使われている。 倍以上に急騰しているということ。 パンケーキなどに塗ることが多いが、発 こうした中、チョコレートのトップブラ 92 カーなどにディップのようにつけて食べる テーブルスプ ーン2 杯(37g)で、 190〜200kcal。 である植物性油脂は、ヒマワリ油とヤ ナショナルによると、全米における同製 品の年間売上高は、過去 5 年間で3 同製品を、野菜スティック、イチゴやリ この種のスプレッドは、パン、トースト、 売元のザ・ハーシー・カンパニー社は 発売元:ザ・ハーシー・カンパニー社 @ 371g、$3.48 食品と開発 Vol. 49 No. 5
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