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2013年12月1日
VOL.57
発行:
発行:社会保険労務士法人大槻経営労務管理事務所
〒 104104-0061東京都中央区銀座
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今回は給与明細(賃金台帳)について取上げます。普段何気なく見ていませんか・・・?
Ⅰ: 控除額等の算出方法は?
実際に支給される「差引支給額」。その計算の基になるのは「支給」「控除」の各項目です。
給与計算例
基
本
条
件
Aさん ( 35歳、扶養 : 1人、 標準報酬月額 : 340千円 )、 健康保険 : 協会けんぽ東京支部に加入 賃金締日 : 10日〆、 賃金支給日 : 当月25日払、 1日の所定労働時間数 : 7時間
月平均所定労働日数 : 20日、 月平均所定労働時間数 : 140時間 支給年月
支給年月日
出勤日数
所定労働時間数
所定外労働時間数 1
勤
法定外労働時間数 2
年次有給休暇
怠 休日出勤日数(時間)
欠勤日数
遅早時間
基本給
職務手当
家族手当
支
給
額
通勤手当
所定外労働時間手当
法定外労働時間手当
深夜手当
休日出勤手当
合計
欠勤控除
支給合計
健康保険料
介護保険料
厚生年金保険料
控
除
額
雇用保険料
社会保険料合計
非課税支給額
課税対象額
所得税
住民税
控除合計
差引支給額
25年12月
25.12.25
19
140
a
6
b
10
c
1
1 (7) d
0
0
250,000
30,000
5,000
12,500 →
12,000 →
25,000 →
0 →
18,900 →
353,400
0
353,400 ① →
16,949 →
0 →
29,104 →
1,767 →
47,820 ②
12,500 ③ →
293,080 ④ →
6,520 ⑤ →
15,000 ⑥ →
69,340 ⑦ →
284,060 ⑧ →
【 法定? 所定? ・・・ 】
○ 労働基準法の割増賃金の対象になるのは
・ 「法定労働時間 (原則:8時間/日、40時間/週)」
「法定労働時間 (原則:8時間/日、40時間/週)」を超える労働時間をいいます。
・ 「法定休日 (原則:1日/週 または4日/4週)」における労働時間をいいます。
または4日/4週)」
○ 就業規則でそれぞれ定める「所定労働時間」と「所定休日」
「所定労働時間」と「所定休日」
「所定≦実労働時間<法定」の場合、法定に満たない労働時間については、各社の
「給与規程」等に基づいて算出されます。
【 通常の賃金とは? 】 割増賃金の単価となる「通常の賃金」
「通常の賃金」
○ 月給制の場合 「月により定められた賃金(*1)」÷月の(平均)所定労働時間数(*2)
(*1) 原則として、家族手当、住宅手当、通勤手当は算入しない
(*2) 「1日の所定労働時間数」×「月平均所定労働日数」
1ヵ月定期代
(250,000+30,000)÷140H(a)×1.0×6H(b)
(250,000+30,000)÷140H(a)×1.25×10H(c)
★ 割増率はなしと規則に規定してある場合(*3)
★ 割増率は通常の賃金の「2割5分以上」(*4)
★ 午後10時~午前5時に勤務した場合の割増賃金は、通常の賃金の「2割5分以上」
(250,000+30,000)÷140H(a)×1.35×7H(d)
★ 割増率は通常の賃金の「3割5分以上」
(*3) 「所定労働時間を超える場合は、2割5分の割増賃金を支払う」等規定
されている場合は、(250,000+30,000)÷140H(a)×1.25×6H(b) となる
12月分の総支給額 (*4) 大企業の場合、超過時間が「60時間」を超える場合の割増率は「5割以上」
標準報酬月額 340千円 × 99.7/1000 ÷ 2(労使折半)
他の協会けんぽ、健保組合ごとに
★
料率は異なる
料率:15.5/1000 (40歳以上65歳未満が控除対象)
標準報酬月額 340千円 × 171.20/1000 ÷ 2(労使折半)
支給合計 353,434 × 5/1000 (建設業、農林水産・清酒製造業の場合は 6/1000)
★ 通勤手当は、非課税通勤費と課税通勤費に分けられる
非課税通勤費(上限10万円/月)
④=①-②-③
その月の社会保険料等控除後の課税対象額④及び、税法上の扶養親族数によって算出
前年(平成24年1月~12月)の所得の累計に基づいて、市町村ごとに算出
⑦=②+⑤+⑥
⑧=①-⑦
Ⅱ: 「年末調整」について
毎年1月から12月までの月々の給与と賞与等の総支給額に対して、それぞれの支給ごとに概算で所得税が
計算され控除されています。この控除された税額と、扶養の人数や年間の生命保険料・損害保険料等も踏まえ、
年末に再計算された税額との差額を精算する作業が年末調整です。
詳しいことは、担当者までお問い合わせください。