2009 年7月 1 日 VOL.4 発行:社会保険労務士法人 給 付 大槻経営労務管理事務所 〒104-0061 東京都中央区銀座 1-16-7 友泉銀座ビル 4 階 を受けられます TEL 03(5524)1701(代表) FAX 03(5524)1708 毎月控除される健康保険料・・・病院での診療以外にもいろいろな給付を受けらます。そこで、今月から数 回にわたり主な給付について取上げます。今回は『出産』を巡る給付について。 出産育児一時金 :健康保険の被保険者(または被扶養者)が出産したときに支給されます。 ① 支給額は38万円(※1):「産科医療補償制度(※2)に未加入の病院等で出産した場合」、「平成20年12月 31日以前に出産した場合」の支給額は35万円(※1)です。 (※1)健康保険組合によっては、附加金が加算されます。 (※2)「産科医療補償制度」・・・平成21年1月から新たにスタートした制度です。この制度に加入している病院等は、「産科医療補償 制度加入機関」と表記されたシンボルマークが院内に掲示してあります。 ② 「事前申請」が必要:病院等が被保険者に代わって「出産育児一時金」を受けとる制度(受取代理制度)を利 用する場合は、「(原則として)出産予定日前1ヵ月∼出産するまでの間」に『出産育児一時金請求書(事前申請用)』 を保険者(「協会けんぽ」または「健康保険組合」)に提出します。この制度を利用すると、出産費用と出産育児一時 金との差額が生じた場合にのみ、その額を病院等に支払うことになります。 一方、従来どおり被保険者が受けとることも可能です。その場合は、「出産後」に『出産育児一時金請求書』を保険 者に提出します。この場合は、出産費用の全額を窓口で支払うことになります。 例えば「平成21年7月20日」「(産科医療補償制度に加入している)病院」で出産し、費用が「40万円」の 場合、次のようになります。 受取代理制度(事前申請)を利用した場合 ⇒ 被保険者は(病院の)窓口で2万円(=40万円−38万円)を支払 (「38万円」は、保険者から病院に支払われる) 従来どおりの場合 ⇒ ⅰ)被保険者は窓口で40万円を支払う。 ⅱ)その後「出産育児一時金(38万円)」として保険給付を受ける。 ※出産費用が出産育児一時金(含、附加金)未満の場合は、その額が保険給付として被保険者に支給されます。 ※産科医療補償制度未加入の病院等で出産した場合は、「38 万円⇒35 万円(窓口負担は 2 万円⇒5 万円)」です。 さらに! 支給額が引上げられます! 出産日が「平成21年10月1日∼平成23年3月31日」の場合 ⇒ 支給額は 「42万円」 に (産科医療補償制度に未加入の場合は 39万円) 出産手当金:被保険者が出産のために事業所を欠勤し、(その間の)報酬を受けられないときに支給されます。 ① 対象となる期間:出産日以前(※1)42日(※2) ∼ 出産の翌日以後56日 (※1)実際の出産が予定日以降であった場合は、「出産予定日以前」となります。 (※2)多胎妊娠の場合は「42 日 ⇒ 98 日」となります。 ② 支給額:「標準報酬日額」の 2/3 (※)「標準報酬日額」とは、「標準報酬月額」(先月号を参照してください)の 1/30 の額です。 (「標準報酬日額」の一例) 標準報酬月額 180,000 円 200,000 円 240,000 円 280,000 円 320,000 円 標準報酬日額 6,000 円 6,670 円 8,000 円 9,330 円 10,670 円 手続き洩れにご注意を! ・ 各給付を受けるためには所定の手続きが必要です。 ・ 手続きは2年以内に。各支給要件に該当後2年を経過すると、給付を受けられなくなります。
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