ペルセウス座流星群 ~この夏のチャンスをつかもう~

ペルセウス座流星群
~この夏のチャンスをつかもう~
流れ星ほど人をひきつけ広く親しまれる天体現象はありませんが、見るタイミングと観察条件によ
りインパクトは全く違います。この夏休みのペルセウス座流星群はほぼベストコンディションで流れ
星を見る好機といえます。
ペルセウス座流星群
ペルセウス座流星群は夏の季節にみえるベストの流星群といえるでしょう。ペルセウス座流星群
は、8 月 12~13 日ころに、短時間にたくさんの流星がペルセウス座の一点から四方に飛散するよう
にみえる流星群です(図)。別表(裏面)のようにいくつかの有名な流星群がありますが、ペルセウス
座流星群は、①毎年流れる、②数が多い(1 時間に 30 個前後)、③明るい流星が多い、など、観察
に適した流星群の一つです。
流星群に適した観測条件は、①晴れていること、②空が暗い場所、③空が開けている場所、④
月明かりがないことです。月明かりがあると暗い流星がみえなくなり、みえる流星の数が格段に減っ
てしまうのです。今年は流星群当日が新月直後で月明かりがなく、観察に最適の条件といえます。
ぐんま天文台でもイベントを予定しており、説明会で流星群の解説の後、観察会では、天気がよけ
れば、涼しい高原の暗い空の好条件のもとでたくさんの流星がみられるでしょう。初めての人も多く
の参加者と一緒に不安なくわいわい観察できるのも観察会ならではといえます。観察用具は不要
です。
◎流星群説明会
日時 8 月 12 日(木)午後 3 時~3 時 40 分と午後 6 時 30 分~7 時 10 分(同内容)
会場 ぐんま天文台映像ホール
費用 無料(ただし、入館料(大人 300 円、中学生以下無料)が別途必要)
定員 各回先着 80 名
◎流星群観察会
日時 8 月 12 日(木)午後 8 時 ~翌朝午前 4 時
会場 ぐんま天文台観察広場(屋外)
費用 無料 (入館料も不要)
定員 制限無し、晴天時のみ開催します。
◎問い合わせ先
県立ぐんま天文台
〒377-0702 群馬県吾妻郡高山村中山 6860-86
電話 0279-70-5300
FAX 0279-70-5544
<参考情報> 流星と流星群
「流星(流れ星)」とは、0.1mm から数 mm の大きさの「ダスト(砂粒のようなチリ)」が、秒速数 10km
の猛スピードで地球の大気に突っこみ、地球大気が発光する現象です。発光する高度は上空
100km 前後で、これを地上で見ると、一瞬で星が夜空を駆け抜けるように見えるので“流れ星”と呼
ばれますが、太陽や一等星のような恒星が流れて動くわけではなく、彗星とも異なります。
流星の原因となるダストは、太陽系の中に広く散在して太陽を巡っています。このようなダストに
加え、彗星や小惑星などの母天体の軌道付近には母天体が起源の太陽を巡るようになったダスト
がたくさんあり(下図参照)、「ダストの軌道」に地球が突入すると、短時間に多くの流星が流れること
になります。これが「流星群」です。地球は一年で太陽の周りを一周していますが、ダストの軌道と
接近するのはほぼ同じ位置です。したがって、流星群で流星がもっとも頻繁に流れる日付(流星群
のピーク)は、どの年でもほぼ同じになります。
その軌道上にまんべんなくダストがある場合には毎年安定して現れる流星群(定常群)となり、ダ
ストの分布にムラがある場合には突発的に現れる流星群(突発群)となります。「しぶんぎ座流星群」、
「ペルセウス座流星群」、「ふたご座流星群」の3つは、毎年安定した数の比較的明るい流星が出現
して3大流星群と呼ばれるのに対し、「しし座流星群」は 2001 年の流星雨が記憶に新しいものの、
その後はあまり活発な流星現象がなく、突発群、周期群と呼ばれます。
流星群名
母天体
活動期間
極大日
しぶんぎ座
マックホルツ彗星
1月2日~5日
1月3~4日
ペルセウス座
スイフト・タットル彗星
8月7日~15日
8月12~13日
おうし座
エンケ彗星
10月23日~11月20日 11月4~7日
しし座
テンペル・タットル彗星 11月14日~19日
ふたご座
ファエトン(小惑星)
12月11日~16日
月齢
印象度
18
○
3
◎
29
△
11月17~18日
12
?
12月12~13日
8
◎
表1: 有名な流星群一覧。月齢は2010年の流星群極大日の月齢。