乳熱の予防について

四変部会から
乳熱の予防について
う 立 て な く な っ て い る。﹁ こ れ か ら
からいざミルカーを、と思ったらも
予防法として現在主流なのは、乾
乳期のカルシウム給与制限と分娩予
だ 後、﹁ お 疲 れ さ ん ﹂ と 一 声 掛 け て
熱だと思います。全力で子牛を産ん
けるのが分娩後の腰抜け、つまり乳
代にも変わらずに酪農家を悩ませ続
古今東西、四変に限らず酪農家の
悩みは数多くありますが、いつの時
ません。
もと﹂といっても言い過ぎではあり
つながることから、まさに﹁万病の
たり、胃の収縮が弱くなって四変に
不振になったり、後産の排出が遅れ
も消化管運動の低下から極度の食欲
ということです。
齢に関わらずその作用が期待できる
作用があります。注目すべきは受容
然にカルシウムを浸透させるような
高い消化管から濃度の低い血中に自
AⅢは細胞の隙間を広げて、濃度の
作用するのに対して、オリゴ糖DF
す。ビタミンD3が受容体を介して
体を介さないという点で、つまり年
稼 い で も ら わ な き ゃ な ら ん の に ⋮﹂ 定日一週間前のビタミンD3製剤の
に含まれるカルシウム量によっては
ウム給与を制限しても、他の飼料中
ルシウム吸収促進のオリゴ糖DFA
つはボトルに入った液状飼料で、カ
とぼやきつつ獣医さんに電話。畜主
の 疲 れ 倍 増。﹁ や れ や れ ⋮﹂ と い っ
飼料全体のカルシウム濃度を抑える
Ⅲとカルシウム、エネルギー源とな
投与だと思います。しかし、カルシ
現在、オリゴ糖DFAⅢを含む飼
料は2タイプ発売されています。一
たところだと思います。
のが難しいことが多く、充分に制限
体内で筋肉の収縮に関与する重要な
ませるところです。カルシウムは生
なることがなく、我々獣医も頭を悩
発生してしまったりと、決して無く
が難しかったり、予防したとしても
ていても、実際に予防策を講じるの
カクカクシカジカ⋮﹂と頭で理解し
下することが原因であり、予防には
るので、歳をとってビタミンD3受
ビタミンD3受容体を介して作用す
て、ビタミンD3製剤は細胞の中の
う充分な効果が得られません。加え
まれてしまった時などは投与に見合
り、予定より早く、あるいは遅く産
までに一週間ほどのタイムラグがあ
ビタミンD3製剤は体内で作用する
所の獣医師にお尋ねください。
料に混合給与します。詳しくは診療
二週間前から分娩後一週間まで、飼
嗜好性が高いことが特徴です。分娩
飼料のベースがビートパルプなので
吸 着 さ せ た サ プ リ メ ン ト 飼 料 で す。
ビートパルプにオリゴ糖DFAⅢを
で き て い る と は い え ま せ ん。 ま た、 る糖蜜を含んでいます。もう一つは
﹁乳熱は分娩後に乳生産が始まる
と血中のカルシウム濃度が急激に低
成分であり、体を動かす骨格筋はも
容体そのものが減少してくると、効
鮎川
悠︶
︵ 音別白糠支所家畜診療課
ちろんのこと、消化管の筋肉にも作
果が少なくなってきます。
用します。つまり、分娩後の低カル
そこで最近我々が注目しているの
シウム状態は、起立不能に陥るのは
がオリゴ糖DF AⅢ という成分で
もちろんのこと、起立状態であって
かけはし 196
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