こちら - 東北大学 21世紀COE プログラム

【氏名】八代 尚
【専攻】地球物理学専攻 博士後期 3 年
【指導教員名】中澤 高清
【研究グループ名】流体地球・惑星圏研究グループ(気候変動ダイナミクス)
【学会参加報告】
参加学会:Joint CACGP/IGAC/WMO symposium
開催日程:2006 年 9 月 17 日‐22 日
開 催 地:ケープタウン(南アフリカ共和国)
講演タイトル:Temporal and Spatial Variations of Tropospheric Carbon Monoxide
over Japan (ポスター発表)
会議 HP:http://www.atmosphericinterfaces2006.co.za/
COE 地球科学「海外国際学会参加支援プログ
ラム」の援助を受け、南アフリカ共和国のケープ
タウンで行なわれた、CACGP(大気化学および地
球規模汚染委員会)/IGAC(国際地球大気化学研究
計画)/WMO(世界気象機関)共催シンポジウムに
参加しました。
400 人を超える研究者が世界中から集まり、
70 程度のオーラル発表、560 程度のポスター発
表の中で活発な議論が交わされました。今年の学
図 1:カンファレンスの行なわれたケープタウン市街
会は「Atmospheric chemistry at the interfaces」
というテーマが掲げられ、化学物質の大気-海洋
間や大気-陸上生物圏間での循環、エアロゾル-雲間
のやり取りやその中での化学反応など、テーマに
沿ったセッションが設けられました。また最近活
発な研究がなされている化学天気予報や汚染物質
の大陸間輸送、森林火災の全球的な見積もりにつ
いても大きなトピックとして取り上げられました。
図 2:オーラル発表の様子
東北大学 21 世紀 COE プログラム「先端地球科学技術による地球の未来像創出」
私は「大気観測」のセッションにポスター発
表という形で参加しました。内容は、日本上空
で行なった観測で得られた、ここ 10 数年にわた
る対流圏での一酸化炭素濃度の変動を解析し、
加えて地球フロンティア研究センター他によっ
て開発された全球大気化学モデルでの計算結果
との比較を行なった結果の報告です。
近年世界ではいくつかの観測衛星が一酸化
炭素やその他の主要な大気化学成分についての
広範囲な観測を実現し、実際にデータを出して
図 3:ポスター会場の隣のディスカッションスペース
きています。また複雑な大気化学反応過程を組
み込んだ全球大気モデルの結果もどんどん報告されてきて
います。しかしこれらのデータと比較するための実際の大気
観測のデータはそれほど多くなく、私の研究は重要性が高い
ものであると改めて実感しました。
また、急速な発展を遂げているアジア域での大気汚染物
質の放出は、多くの研究者が注目しているトピックであるこ
とも強く感じました。
この貴重な経験を無駄にせず、更なる研究を進めていき
たいと思います。
最後に今回の学会参加の支援をしていただいた 21 世紀
COE プログラム、今回発表の機会を与えてくださった中澤
高清教授と青木周司教授、事務手続き関係でお世話になりま
した COE 事務の皆様方にこの場をお借りして厚く御礼申し
図 4:ポスター前の様子
上げます。ありがとうございました。
東北大学 21 世紀 COE プログラム「先端地球科学技術による地球の未来像創出」