自己点検評価報告書 - 青森中央学院大学

青 森 中 央 学 院 大 学
自己評価報告書・本編
[日本高等教育評価機構]
平成21年6月
青森中央学院大学
青森中央学院大学
目
次
Ⅰ.建学の精神・大学の基本理念、使命・目的、大学の個性・特色・・・・・・
1
Ⅱ.青森中央学院大学の沿革と現況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
Ⅲ.
「基準」ごとの自己評価・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
基準
1.建学の精神・大学の基本理念及び使命・目的・・・・・・・・・・
4
基準
2.教育研究組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
基準
3.教育課程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
基準
4.学生・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
基準
5.教員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・51
基準
6.職員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・58
基準
7.管理運営・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・62
基準
8.財務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・70
基準
9.教育研究環境・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・75
基準10.社会連携・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83
基準11.社会的責務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・89
Ⅳ.特記事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93
1. 国際交流・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・93
2. 少人数教育・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・105
3. キャリア支援教育の取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・106
青森中央学院大学
Ⅰ.建学の精神・大学の基本理念、使命・目的、大学の個性・特色
1.青森中央学院大学の建学の精神
昭和 21(1946)年設立以来、青森田中学園の歩みは、第二次世界大戦時の空爆で廃墟と化
した青森のたくましい復興とともにあった。その半世紀を超える学園の歴史と伝統の中に
生きる青森田中学園の建学の精神は、平成 10(1998)年に設立された青森中央学院大学にも
確実に受け継がれている。本学の建学の精神は、
「愛あれ、知恵あれ、真実(まこと)あれ」
である。これは教育基本法の精神や学校教育法第 9 章に掲げられた大学の目的をも包含す
るものである。学問を使命とする大学においては、学術の中心として、広く知識を授ける
とともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させる努力
が重要である。
2.青森中央学院大学の教育目的と教育方針
学部としては、日本で最初の経営法学部として出発した本学は、その建学の精神に基づ
き、
「愛あれ、知恵あれ、真実あれ」が三位一体となって具現化される幅広い教養と専門的
知識を具備した豊かな人格の養成を目指している。その上で、経営学と法学、それに関連
分野(経済学・政治学)を三本柱とした「法律的な知識や思考をもって経営的な意思決定
を総合的に行える倫理性の高い職業人」の養成を、教育の目的としているのである。
この「倫理性の高い職業人」に求められる能力とは、
「経営的な意思決定過程」に「法的思
考と知識」を織り込んだ総合的な意思決定を成し得る、より実践的な能力のことであり、
これを実現するために、本学の教育目的は、
「法律的な知識や思考をもって経営的な意思決
定を総合的に行える倫理性の高い職業人」
と規定している。
この教育目的を実現するため、
以下のことを教育方針としている。
(1) 学生が主体的に問題意識を深め、自ら学習を継続し、明日を創造する能力を育む。
(2) 学ぶ側に立ち、学生が着実に理解し、身に付く教育を行う。
(3) 知識を単に学ぶだけでなく、知識の活用を図り、生きた知を教える。
(4) 教員同士が連携を保ち、教育内容及び教育方法の有機的なつながりをもって教育を
行う。
3. 青森中央学院大学の特色
本学では、開学以来「地域貢献」
・
「国際化」
・
「少人数教育」に力点を置き、教育を展開
している。
「地域貢献」については、地域密着型教育の実践である、地域の知的中核拠点と
して、産官学の連携の下に、地域産業の振興に積極的な連携を進めている。
「国際化」につ
いては、現在 7 ヶ国からの留学生が在籍し、海外の提携教育機関も 10 校を数えるまでに
なった。また、提携教育機関に留学する日本人学生も毎年増加し、本学は地域の国際化進
展の原動力になっている。また、学生教育においては、小規模大学の利点を生かし、
「少人
数教育」を徹底しており、特にゼミナールなどの演習系科目は、入学早々1クラス 10 名
程度の規模で編成し、密度の濃い双方向教育を行っている。
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青森中央学院大学
Ⅱ.青森中央学院大学の沿革と現況
1.青森中央学院大学の沿革
昭和 21(1946)年 6 月
昭和 31(1956)年 3 月
昭和 45(1970)年 1 月
昭和 45(1970)年 4 月
昭和 46(1971)年 4 月
昭和 49(1974)年 4 月
昭和 55(1980)年 4 月
昭和 56(1981)年 4 月
昭和 63(1988)年 4 月
平成元(1989)年 4 月
平成 10(1998)年 4 月
平成 11(1999)年 4 月
平成 12(2000)年 10 月
平成 13(2001)年 8 月
平成 15(2003)年 4 月
平成 16(2004)年 1 月
平成 16(2004)年 4 月
平成 18(2006)年 4 月
平成 19(2007)年 3 月
平成 19(2007)年 5 月
青森珠算簿記学院(現 青森中央経理専門学校)並びに青森
裁縫学院(現 青森中央文化専門学校)創立
学校法人田中学園 設置認可
学校法人青森田中学園に組織変更
青森中央女子短期大学開学(現 青森中央短期大学食物栄養
学科)
青森中央女子短期大学附属第一幼稚園(現 青森中央短期大
学附属第一幼稚園)開設
青森中央短期大学幼児教育学科(現 青森中央短期大学幼児
保育学科)開設
青森中央短期大学附属第二幼稚園開設
青森中央短期大学附属第三幼稚園開設
青森中央短期大学経営情報学科開設
青森中央短期大学専攻科福祉専攻開設
青森中央学院大学(経営法学部経営法学科)開学(青森中央
短期大学経営情報学科学生募集停止)
本部棟・図書館棟・プール棟・国際交流会館竣工
経営法学部に教職課程(中学校社会・高等学校公民)を設置
青森公立大学と単位互換協定締結
大連外国語学院(中国)との交流に関する協定を締結
上海大学(中国)短期留学プログラム開始
平成 14(2002)年 10 月 学術交流会館竣工
野球場・陸上競技場・サッカー場・テニスコート完成
アメリカ留学プログラム(南メイン大学他)開始
ボクシングジム完成
タイ国立カセサート大学との交流に関する協定を締結
青森中央学院大学大学院(地域マネジメント研究科)開設
青森中央学院大学地域マネジメント研究所開設
経営法学部に教職課程(高等学校商業)を設置
地域マネジメント研究科に教職(専修)課程(中学校社会、
高等学校公民・商業)を設置
上級秘書士課程を設置
柔道場完成
青森中央短期大学看護学科開設・7 号館竣工 図書館増設
ベトナム国立貿易大学と交流に関する協定を締結
運城学院(中国)と交流に関する協定を締結
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青森中央学院大学
平成 20(2008)年 2 月
青森県十和田市と連携協力協定を締結
青森地域大学間連携協定を締結
学習支援センター開設
国際語学サポートセンター開設
吉林化工学院(中国)と交流に関する協定を締結
青森中央学院大学開学 10 周年記念総合運動場完成
戦略的大学連携支援事業の共同実施に関する協定を締結
平成 20(2008)年 4 月
平成 20(2008)年 5 月
平成 20(2008)年 6 月
平成 20(2008)年 9 月
2.青森中央学院大学の現況
(1)大学名
青森中央学院大学(Aomori Chuo Gakuin University)
(2)所在地
青森県青森市大字横内字神田 12 番地
(3)学部等の構成
学 部 経営法学部 経営法学科
大学院 地域マネジメント研究科 地域マネジメント専攻(修士課程)
(4)学部及び大学院の定員
(人)
学部・研究科
学科・専攻
入学定員
編入学定員
収容定員
経営法学部
経営法学科
175
20(2 年次)
20(3 年次)
800
10
―
20
185
40
820
地域マネジメント研究科
合
地域マネジメント専攻
(修士課程)
計
(5)学部及び大学院の学生数(平成 21(2009)年 5 月 1 日現在)
経営法学部
550 名
地域マネジメント研究科 26 名
(6)教職員(平成 21(2009)年 5 月 1 日現在)
専任教員数
31 名
専任職員数
20 名
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Ⅲ.
「基準」ごとの自己評価
基準 1. 建学の精神・大学の基本理念及び使命・目的
1-1. 建学の精神・大学の基本理念が学内外に示されていること。
《1-1 の視点》
(1) 1-1 の事実の説明(現状)
1-1-① 建学の精神・大学の基本理念が学内外に示されているか。
本学の建学の精神は「愛あれ、知恵あれ、真実あれ」に示されており、この建学の精神
について、教職員に対しては、毎年 4 月 1 日に実施されている青森田中学園辞令交付式・
学園合同研修会において、理事長が学園教職員全員に対して講話し、その具現化である学
園事業計画が示される。それを受けて、学長が大学において建学の精神がカリキュラムや
学生支援にどのように具現化されているのか、また具現化してほしいかを教員研修会にお
いて説明している。さらに教授会、部局長会議においても大学が実施する諸事業が本学の
建学の精神に照らして、
妥当なものであるか、
いかなる価値があるのかを日常的に検証し、
周知徹底を図っている。
学生に対しては、入学式・新入生オリエンテーション・ガイダンス等における学長講話、
学園創立記念日、学園感謝祭、学位記授与式等の行事の際に示されるとともに、日常の活
動においてもどのような意味があるのかを学生自身に理解させるように努めている。
あわせて、在学生だけでなく、本学入学希望者及び保護者等学外に対しては、ホームペ
ージ(http://www.aomoricgu.ac.jp)
、大学案内等配布物の「学長からのメッセージ」でよ
りわかりやすく周知を図っている。
(2) 1-1 の自己評価
建学の精神は学生便覧に示され、大学ホームページ及び大学パンフレットにおいて公開
されている。教職員に対しては教職員研修会によって、学生には入学式の学長式辞をはじ
めとしてオリエンテーションやガイダンスで周知徹底されている。
さらに建学の精神は
「愛
あれ、知恵あれ、真実あれ」という言葉によって表わされており、校歌の歌詞や学園シン
ボルマークとなっている。これらのことから建学の精神は学内外に十分に示されている。
(3) 1-1 の改善・向上方法(将来計画)
建学の精神の周知については、今までの方策を継続しつつ、学内諸会議において積極的に
その周知方法を検討していくと同時に受験者等学外に対しては、オープンキャンパスや入
試説明会、広報媒体等の積極的利用を図り、さらにその方策を進める。
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1-2. 大学の使命・目的が明確に定められ、かつ学内外に周知されていること。
《1-2 の視点》
(1) 1-2 の事実の説明(現状)
1-2-① 建学の精神・大学の基本理念を踏まえた、大学の使命・目的が明確に定められ
ているか。
本学の建学の精神「愛あれ、知恵あれ、真実あれ」に基づき、経営学と法学、それに関
連分野(経済学、政治学等)を三本柱として「法律的な知識や思考をもって経営的な意思
決定を総合的に行える倫理性の高い職業人を養成する」ことを本学の使命・目的としてい
る。
この使命・目的を踏まえて、本学学則第1条に「本学は、教育基本法に基づき、学校教
育法の定めるところに従い、広く知識を授けると共に深く専門の学芸を教授研究して、知
的・道徳的及び応用的能力を展開させ、国際社会、国家及び地域社会の生活、文化の向上
と産業経済の発展に貢献する人材の養成を目的とする。経営法学部は、法律的な知識や思
考をもって経営的な意思決定を総合的に行える倫理性の高い職業人の養成を行うことを目
的とする」と使命・目的を明確に定めている。
1-2-② 大学の使命・目的が学生及び教職員に周知されているか
本学の使命・目的については、教職員研修会によって教職員に、オリエンテーションや
ガイダンスによって新入生並びに在学生に周知徹底がなされている。また毎年度 4 月に発
行している「学生便覧」に本学の使命・教育目的、教育方針が明記されている。また、諸
式典においても学長等の講話の中で触れることで周知に努めている。
1-2-③ 大学の使命・目的が学外に公表されているか
本学の使命・目的は、ホームページに「教育目的」という項目で掲載され、大学パンフ
レットには、学長メッセージとしてより具体的な教育目標が明示されている。大学パンフ
レットは教職員の高校訪問や大学進学説明会、オープンキャンパスにおいて高校生や保護
者、高校教員に配布し広く公表している。
(2) 1-2 の自己評価
本学の使命・目的については、明確に定められており、その周知についてもホームぺー
ジやパンフレットなどを通じて十分に学内外に周知されている。今後より一層の周知に努
める。
(3) 1-2 の改善・向上方策(将来計画)
本学の使命・目的の学内への周知は、現在の方策を継続しつつ、新たな広報媒体を発行
する際は、それらの積極的な利用を図る。特にガイダンスなど直接学生に伝達できる機会
を利用して周知に努める。学外への周知についても、現在の方策を継続しつつ、さらに入
試広報等の機会を利用し、積極的な周知に努める。
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【基準 1 の自己評価】
「愛あれ、知恵あれ、真実あれ」の言葉に要約される建学の精神、大学の使命・目的は明
確に定められており、それらは、学長講話、学生便覧、各種刊行物への掲載・媒体を通じ
て周知されている。
【基準 1 の改善・向上方策(将来計画)
】
本学の取り組みをさらに充実させるとともに、全学的な取り組みとして、より具体的な
周知方法を検討する。
本学は平成 20(2008)年度に開学 10 周年を迎えたことから、今後オープンキャンパス、
各種広報媒体等を利用して、建学の精神、大学の使命・目的をさらに積極的に周知を図り
たい。
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基準 2. 教育研究組織
2-1. 教育研究の基本的な組織(学部、学科、研究科、附属機関等)が、大学の使命・目
的を達成するための組織として適切に構成され、かつ、各組織相互の適切な関連性が
保たれていること。
《2-1 の視点》
(1) 2-1 の事実の説明(現状)
2-1-① 教育研究上の目的を達成するために必要な学部、学科、研究科、附属機関等の教
育研究組織が、適切な規模、構成を有しているか。
1) 経営法学部経営法学科
本学は経営法学部経営法学科の単一学部単一学科である。さらに、本学には、大学院(地
域マネジメント研究科地域マネジメント専攻)
、研究所(地域マネジメント研究所)が設置
されている。
経営法学部・経営法学科の学生定員は、入学定員 175 名、編入学定員 2 年次 20 名、3
年次 20 名であり、収容定員は 800 名となっている。学則第 7 条に基づき、学長、教授、
准教授、講師、助教、事務職員、技術職員を置くことになっており、教育職員(以下、
「教
員」
)に関しては、専任教員数は 31 名であり、そのうち、教授 13 名、准教授 7 名、講師
10 名、助教 1 名という構成になっている。また、非常勤講師数は、35 名である。それに
対して、事務職員は 20 名である。その他、附属機関としては、図書館情報センター、国
際交流センター、入試広報センター、学習支援センター、キャリア支援センター、学生相
談室、学生会館(学生寮)がある。
2) 大学院地域マネジメント研究科
本学大学院地域マネジメント研究科〈地域マネジメント専攻〉 (Graduate School of
Regional Management) は、平成 16(2004)年 4 月、本学経営法学部を基礎として、入学
定員 10 人(収容定員 20 人)とする修士課程として開設された。地域マネジメント研究科
の目的は、
「法律的な思考と知識を経営的な意思決定過程に織り込み、創造的・応用的・総
合的なマネジメントを成し得る高度な職業人を養成すること」にあり、大学院学則第 2 条
では、
「教育基本法及び学校教育法の定めるところに従い、学部における一般的並びに専門
的教養の基礎の上に、高度にして専門的な学術の理論及び応用を教授・研究し、もって社
会の進展に寄与することを目的とする」と謳われている。
21 世紀の到来とともに、地域においても国際化の影響が強まり、経済社会が大きな変化
の局面を迎えるに至り創造力と行動力を備えたリーダーの養成が急務となっている。地域
マネジメント研究科は、このような社会的要請をふまえて、幅広い教養と豊かな人間性に
加え、高い専門能力と技能を身につけた高度職業人の育成を目標としている。
地域マネジメント研究科では、学部卒業生のほか、キャリアアップを目指す会社員、地
方公務員等の社会人のリフレッシュ教育を目的の一つとし、柔軟な思考力・創造力・行動
力を身につけ、地域経済の振興を担う人材を育成しようとしている。社会人の再教育機関
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としての役割を期待されている地域マネジメント研究科は、昼夜間・土曜日開講制を採用
するとともに、社会人のための特別入学制度を設けている。
3)地域マネジメント研究所
地域マネジメント研究所は、平成 16(2004)年 4 月に大学院地域マネジメント研究科と同
時に開設された。地域社会に開かれた研究機関として地域の経済、産業、行政、法律、社
会、文化活動などの諸問題やグローバル社会との関わりなどを調査・研究する機関として
設立された。研究所は本学の実学志向を反映して、実際に地域に貢献できる研究・事業を
実践することを目的としている。
研究所の運営は、本学学長の下で開催される企画評議会で年間の研究方針が決められ、
具体的な研究及び各種事業は研究所所属の研究員によって構成される運営委員会によって
決定している。研究所には専任研究員のほかに、本学教員や青森中央短期大学教員、国内
外の客員研究員が在籍している。
研究所は様々な研究成果を研究年報として発行するとともに、学内外に共同研究の場を
提供し、行政機関などからの委託調査等の受託組織として機能している。また、公開講座
やシンポジウムなども開催しており、地域の企業との研究会なども実施している。
4)附属機関
ⅰ) 図書館情報センター
図書館情報センターは、学園共通の組織として、学部の研究・教育活動をサポートする
重要な機関である。教員の研究はもちろん、学生の学習に対して良好な環境を提供してい
る。なかでも学部のカリキュラムの一翼を担うコモンベーシックス科目群における情報処
理演習や基礎演習などにおいて、情報処理機器の扱い方や研究図書の扱い方(調べ方)な
どを教員と職員が連携しながら学生に周知徹底させている。こうした取り組みは、課題レ
ポート作成や卒業論文作成に大きく貢献している。
ⅱ) 国際交流センター
国際交流センターは学園共通の組織として、学園に在籍する外国人留学生に対する学習
面ならびに生活面におけるサポート拠点となっている。また海外の提携大学に留学を希望
する日本人学生および留学後帰国した日本人学生に対しても、留学情報の提供や提携大学
との連絡などのサポート業務を行っている。本センターの構成員は、大学および短大の教
職員と日本語教員からなり、大学教員は同時に学務委員会内の国際交流小委員会に所属し
ている。国際交流センターは、大学の各種委員会や学園の各部局と連携を取り合って留学
生の個別状況にきめ細かく対応しながら、学園の国際交流活動を強力に推進する要となる
組織である。
ⅲ) 入試広報センター
入試広報センターは学園共通の組織として、アドミッションポリシーに従って高校訪問
やオープンキャンパス、入学試験実施などの入試業務を円滑に実施できるよう、教授会の
下部組織である入試広報委員会を様々な側面からサポートしている。具体的には、各種パ
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ンフレット作成やテレビコマーシャル作成、ホームページの作成ならびに更新などの広報
業務を、入試広報委員会と連携しながら推進している。
ⅳ)学習支援センター
学習支援センターは学園共通の組織として、学生たちのより良き「学び」を支援するこ
とを目的として設置された。授業に関すること、サークル活動や海外留学に関することな
ど、学生たちが抱える様々な問題に、教員と職員からなるセンターのスタッフが一緒にな
って取り組み、解決を目指す活動を展開している。
ⅴ) キャリア支援センター
キャリア支援センターは学園共通の組織として、学生の就職にとって欠かすことのでき
ない求人情報の提供や就職資料の作成支援、インターンシップやキャリア・ガイダンスの
実施を教員と職員の連携のもとに行っている。本学は「キャリア・プランニング」の講義
をコモンベーシックス科目群に配置し、学生のキャリア開発に教職員一丸となって取り組
んでいる。
ⅵ) 学生相談室・健康管理室
学生相談室・健康管理室は学園共通の組織として、経験豊富なスタッフや看護師が常駐
し、
学生個々の悩み事や心配事の相談業務を行うとともに健康相談の業務にあたっている。
また学生相談室は、学生全体を対象としたアンケートを実施することによって、学生の学
習および生活の状況を把握するとともに、教職員に情報を提供することによって、教育方
法研究の一助となっている。
ⅶ) 学生会館
学生寮としては、キャンパス内に学術交流会館(5 階~11 階)
、国際交流会館(3 階~10
階)
、自適館の 3 棟が設置されている。いずれの会館においても、学生が学業に専念し、
安心快適な学生生活を送れるよう支援する設備が完備されている。
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青森中央学院大学
青森中央学院大学の教育研究組織図は図 2-1-1 のとおりである。
自己点検評価委員会
部
局
青森中央学院大学
長
会
議
大
学
院
地 域 マネジメント研 究 科
地域マネジメント専攻
研 究 科 委 員 会
経営法学部・教授会
学
務
委
員
会
(国 際 交 流 ・FD 含 む)
青森中央学院大学
地域マネジメント研究所
事
務
入 試 広 報 委 員 会
局
キャリア支援委員会
図書館情報センター
図書館情報システム委員会
国際交流センタ ー
入試広報センタ ー
学習支援センタ ー
教職課程指導委員会
研 究 推 進 委 員 会
(研究紀要含む)
キャリア支援センター
地域社会活動委員会
学
学
生
生
相
談
会
室
館
図 2-1-1 青森中央学院大学 教育研究組織図
2-1-② 教育研究の基本的な組織(学部、学科、研究科、附属機関等)が教育研究上の目
的に照らして、それぞれ相互に適切な関連性を保っているか
本学経営法学部は、図 2-1-1 のとおり教授会を中心に各種委員会を編成し、教育研究上
のあらゆる問題に対応できる体制を整えている。教授会は教授会規程に基づき運営されて
おり、学長、教授、准教授、講師の全ての専任教員が出席して、原則として毎月1回、開
催されている。これにより、大学全体の運営方針等が全教員に浸透し、組織としての対応
が円滑に行われている。
地域マネジメント研究科は、研究指導を担当する教授 8 名と准教授 1 名の合計 9 名の教
員で構成され、研究科委員会は原則として毎月 1 回開催され、研究科の教育と研究に関す
る一切の事項が審議される。
同研究科は、経営法学部を基礎とする研究科であるから、当然のことながら、研究科委
員全員が学部教授会に出席している。したがって、研究科と学部の連絡・連携は適切かつ緊
密である。また、研究科委員の大多数は「部局長会議」のメンバーでもあり、学内のさま
ざまの動向についても常時・的確に把握している。
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青森中央学院大学
部局長会議は、理事長、学長、研究所長・各センター長、各委員会委員長、事務局長、
事務局次長及び学長が指名するものによって構成しており、大学運営の基本的事項及び教
授会附議事項について協議調整している。
各種委員会は、全学委員会として、
「自己点検・評価委員会」
「学務委員会」
「入試広報委
員会」
「キャリア支援委員会」
「図書館情報システム委員会」
「教職課程指導委員会」
「研究
推進委員会」
「地域社会活動委員会」を設置し、必要がある場合は、各委員会に小委員会等
を設置してそれぞれの規定に基づいて運営されている。
「地域マネジメント研究所」は企画評議会及び運営委員会をもって円滑な業務運営を可
能としている。
(2) 2-1 の自己評価
本学の教育研究の基本的な組織は、その目的を達成するために 1 学部 1 学科及び 1 研究
科、1 研究所、各センター等の附属機関で構成されている。これらの組織は相互に適切な
連携を保ち順調に運営されている。
学部・研究科は、少人数教育の実現、柔軟なカリキュラムの提供により、適切な規模で運
営されている。
各センター・研究所は、学園全体に横断的に関わる課題の調整及び研究に携わる組織で
あり、充分にその機能を果たしている。
本学の教育研究組織を実質的に運営する委員会は、教員数等を勘案し、適切な規模で運
営されている。
(3) 2-1 の改善・向上方策(将来計画)
時々刻々と変わる政治経済をはじめとする現代社会の動きを的確に把握分析できる能
力が今後ますます要求される。
今後の社会における一層の教育環境の変容及び高度化と、政治、経済、環境などに関す
る複合的な課題群に適切に対応するため、より専門的に教授することができる組織の編成
を検討する。
2-2. 人間形成のための教養教育が十分できるような組織上の措置がとられていること。
《2-2 の視点》
(1) 2-2 の事実の説明(現状)
2-2-① 教養教育が十分できるような組織上の措置がとられているか。
本学が使命・目的としている「倫理性の高い職業人」の育成を実現させるためには、専
門教育の基礎として、国際社会や環境問題などに対する深い関心と理解とともに、人間尊
重と社会的正義を踏まえ健全な判断をなし得る人格の形成と豊かな個性を備えた職業人の
下地を養うことが不可欠である。
本学の教養教育は、大学における学習の基盤と深い人間性を形成するものである。社会
において必須の技能を身につけるコモンベーシックス科目群と、人間や社会への関心と理
- 11 -
青森中央学院大学
解を深め、知的視野を広げて物事を多角的に見る力を養う教養科目群がある。
コモンベーシックス科目群の外国語では、
「英語」以外に「中国語」
、
「ロシア語」
、
「韓
国語」が選択できる。なかでも英語は、初級段階においては習熟度別のクラス編成による
きめ細かな対応をしている。また中級・上級段階においては興味・関心別のクラス編成に
よって学習意欲の向上につなげている。
情報処理演習については、情報処理機器の基本的な知識・操作だけではなく、実際の実
務に則した文書の作成、データ処理、情報の収集と発信について繰り返し学習できるよう
に配慮されている。
また、
「基礎演習」においては、問題解決と対人関係の能力を養うコミュニケーション
スキルを向上させるため、読む・書く・話す訓練を徹底し、その他、外部講師による消費
者問題セミナーなども実施している。
さらに、キャリア・プランニング科目を置き、自己発見レポート、就職常識試験および
論作文模試、インターンシップ体験報告会、個人面談といったキャリア・ガイダンスを 1
年次から実施している。社会科学分野の基礎学力(地理・歴史・政経)向上のためのプロ
グラムも実施している。
教養科目群は、
「人間の理解」
、
「現代社会と国際理解」
、
「科学技術と環境の理解」から
構成される。
「人間と哲学」をはじめとする「人間の理解」では、人間とは何かという根源
的な問いかけを哲学、心理、教育、歴史、文学、芸術、宗教との関わりの中で学習し、人
間に対する深い洞察力を磨くことを目指している。
「民主主義と政治」をはじめとする「現
代社会と国際理解」では、日本のみならず、現代社会の多様な地域、文化を理解し、グロ
ーバル化時代にふさわしい国際感覚を身につけることを目指している。
「生命の科学」をは
じめとする「科学技術と環境の理解」は、生命活動の源である生物、文明を形成する源で
あるエネルギー、それに伴う諸問題などについて認識を深めることを目標としている。
2-2-② 教養教育の運営上の責任体制が確立されているか。
本学では、学務委員会の下部組織として、コモンベーシックスについては、基礎演習担
当者会議・英語科目担当者会議・情報処理科目担当者会議、日本語科目担当者会議を設置
し、教養教育科目については学務委員会が所管し、運営方針や演習内容について議論する
場となっている。学務委員会では、そこで検討された課題を議題として取り上げ、教養教
育を適切に行うための計画立案や実施体制の管理等についての責任を負っている。
なお、本学は規模の小さな大学であるために、専任教員の専門外の教養教育科目につい
ては、
必要に応じてその教科にふさわしい教員を外部から非常勤講師として招聘している。
(2) 2-2 の自己評価
近年、わが国では知識や技術が高度化すればするほど人間として持つべき教養はますま
す必要とされるとの観点から、従来の専門教育システムへの一元化路線の反省の上に、教
養教育の意義を改めて見直す傾向が強まっている。この点、本学では開学当初から教養教
育の意義重視を基本に置き、コモンベーシックス科目群、教養科目群ともかなり潤沢な科
目を設定し、教員陣もそれぞれ経験豊富な教員を配置して時代の要請に応えてきた。
こうした教養教育重視路線はそれなりに実効を挙げてきたと自負しており、この基本路
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線は大学全入時代を迎えてなお堅持し、充実させていきたい。
(3) 2-2 の改善・向上方策(将来計画)
近年「学ぶ」ことに対する学生の意欲と対応能力が劣化していることも踏まえ、本学は
この部分での補強を目的に、学務委員会と基礎演習担当者会議の連携のもとにコモンベー
シックス科目群にキャリアデザイン科目と基礎演習を設定し、対応に注力している。かつ
てはいわゆる教養とは何かという議論や教養課程を設置して関連する多くの授業がなされ
てきたが、教養という人間形成に重要な役割を果たす科目に対する学生の「学びの姿勢」
は必ずしも強くはなかった。学生の「学び」に対する意欲づけに全学的な体制を確立する
必要があり、そのために学務委員会が FD を主催して授業方法の改善研究や読書力の向上
を検討することなどを中心とした定期的な検討会を開いた。さらにシラバスなどの説明の
際に教員が求めている予習復習などのあり方を具体的に示すことなどを検討している。
2-3.教育方針等を形成する組織と意思決定過程が、大学の使命・目的及び学習者の要求
に対応できるよう整備され、十分に機能していること。
《2-3 の視点》
(1) 2-3 の事実の説明(現状)
2-3-① 教育研究に関わる学内意思決定機関の組織が適切に整備されているか。
大学の運営は教授会、研究科委員会、部局長会議の検討・審議・決定に基づいて行われて
いる。また、学務・入試・キャリア等に関する事項については、それぞれの委員会を設置し
て、基本方針の策定や日常的な運営・処理・解決に当たっている。
1) 教授会
学部の教育・研究に関する重要事項は教授会で審議・決定される。教授会は学長、教授、
准教授、講師の専任教員によって構成され、毎月 1 回、定例開催している。教授会で審議
される主な事項は、大学の教育・研究に関すること、学生の入学・卒業等に関すること、学
部・学科の設置改廃に関すること等である。また、学生の入学試験に伴う合否判定会議等の
ために臨時の教授会を開催している。なお、教員人事については、学長および教授のみで
構成される教授会によって審議される。
2) 研究科委員会
研究科の運営に関する重要事項は研究科委員会で審議・決定される。研究科委員会は 8
名の教授と 1 名の准教授によって構成され、毎月 1 回定例開催している。
3) 部局長会議(P11.再掲)
部局長会議は、理事長、学長、研究所長・センター長、各委員会委員長、事務局長、事
務局次長及び学長が指名する者によって構成しており、大学運営の基本的重要事項及び教
授会附議事項について協議調整している。
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4) 各種委員会
上記の他に、学内におけるあらゆる問題に対応できるよう各種委員会を組織している。
それぞれの委員会における審議内容は部局長会議の審議を経て最終的に教授会に報告され、
学内の意思決定が円滑に行われている。
2-3-② 教育研究に関わる学内意思決定機関の組織が大学の使命・目的及び学習者の要求
に対応できるよう十分に機能しているか。
教育研究にかかる様々な問題については、その内容により専門の委員会で審議され、上
部の組織へと審議が付される。大学として意思決定を行うべき事項については、部局長会
議で十分な審議をした上で、最終的に教授会で審議・決定を行っており、十分に機能してい
る。
本学は規模が小さいため、学内の情報の流通が円滑であり、教育研究に関わる学内の意
思の決定は、複雑なプロセスを経ることなく大学の使命・目的に沿いながら教授会等にお
ける判断が可能となっている。
また、学習者の要求への対応については「基準 4.学生」の項で詳述するが、様々な要
求は、教員と学生の日常的な会話の中から取り上げられるもの、
「オフィスアワー」
「学生
相談室」
「学習支援センター」に寄せられるものなど、複数の窓口で受けることができるよ
うにしている。そして、その内容により、学務委員会で協議を行い対応している。
学習者の意見等を定期的に確認するために、
「学生による授業評価アンケート」を毎年度
実施している。さらに、本学を卒業する学生に対して「卒業生アンケート」を行い、在学
期間全体を通じての本学に対する評価を確認している。
これらの調査は本学の自己点検・評価委員会が実施し、調査結果の集計・分析結果は教授
会に報告される。個別の授業に関する集計結果は、当該授業の担当教員にフィードバック
され、以降の授業改善に役立てている。
(2) 2-3 の自己評価
教育研究に関する事項を審議する教授会は、月例で開催され、その出席率はきわめて高
く、構成員が一堂に会しての十分な議論が可能な規模であるため、会議での審議事項、報
告事項等について、
大学の使命・目的を意識しながら十分な検討を行い機関決定がなされて
いる。また、教授会、各委員会の連携についても部局長会議を中心に円滑に機能している。
学習者の要求に対しても様々な窓口を用意しており、大学生活が学生にとって有意義な
ものとなるよう組織的対応を行っている。
(3) 2-3 の改善・向上方策(将来計画)
本学の教育研究組織は、大学の使命・目的及び学習者の要求に充分対応できるよう整備
され、運用されているが、今後各組織の効率化や適切な組織運営を図っていかなければな
らない。また学習者の要求については、適切な組織で対応しているが、一層学生一人ひと
りを大切にする姿勢で取組む。
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【基準 2 の自己評価】
本学の教育研究組織は、適切な規模、構成を有しており、地域密着と国際性という教育
研究上の目的を実現するために教授会、地域マネジメント研究科委員会、部局長会議、各
種委員会、地域マネジメント研究所などの組織が相互に適切な連携を保っている。
人間形成のための教養教育については、一般教養科目に加えて外国語、情報処理、キャ
リアデザイン、基礎演習を配置することによって対応しており、十分な組織的な措置が取
られている。また運営上の責任体制は、英語科目担当者会議、情報科目担当者会議、基礎
演習担当者会議が適宜開催され、その結果を学務委員会において審議検討し、適切に運営
管理ができる体制が取られる。
教育研究に関わる学内の意思決定は、各種委員会、部局長会議、教授会の審議を経て行
われる。また、各会議には教授以外の教員と職員も出席するため、意思決定に現場からの
意見が反映され適切に機能している。
【基準 2 の改善・向上方策(将来計画)
】
本学の教育研究組織は、大学の使命・目的を達成するために適切な規模と構成を有して
いる。今後は各委員会等組織間の連携を強化し、より実効性のある教育研究組織体にして
いく。
教養教育については、引き続き重要課題として、その内容について審議継続するが、特
に中央教育審議会大学分科会で審議されている
「学士力」
も視野に入れながら検討を行う。
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基準 3. 教育課程
3-1. 教育目的が教育課程や教育方法等に十分反映されていること。
《3-1 の視点》
(1) 3-1 の事実の説明(現状)
3-1-① 建学の精神・大学の基本理念及び学生のニーズや社会的需要に基づき、学部、学
科又は課程、研究科又は専攻ごとの教育目的が設定され、学則等に定められ、かつ
公表されているか。
本学の「愛あれ、知恵あれ、真実あれ」の建学の精神は、広く知識を授けると共に深く
専門の学芸を教授研究して、知的・道徳的及び応用的能力を展開させ、国際社会、国家及
び地域社会の生活、文化の向上と産業経済の発展に貢献する人材を養成する、という教育
目的に具現化されている。今なお全国で最低レベルの厳しい経済水準にある青森という地
域において、急務となっている地域経済の活性化についての困難な課題を解決していくた
めには、
「豊かな人間性を備えた、広い視野に立って物事を判断し行動できる、創造性と進
取性を備えた良識ある職業人の養成」が必要であり、まさにその点にこそ本学設立の趣旨
がある。
良識ある職業人として、適切で創造的な意思決定を行えるようになるには、一方におい
て当該意思決定に係わる的確な概念構成、知識、技能などの経営的な能力とセンスが必要
であると同時に、他方において当該意思決定の背景もしくは前提となる規範や当為の問題
の知識や法的思考能力を身につけることが要求されてくる。
そこで、本学学則には、
「経営法学部は、法律的な知識や思考をもって経営的な意思決定
を総合的に行える倫理性の高い職業人の養成を行う。
」と定められ、かつ学生便覧へのその
掲載を通じて本学のこの教育目的は学生に周知されている。
さらに研究科では、
「広い視野に立って精深な学識を授け、専攻分野における研究能力ま
たは高度の専門性を要する職業等に必要な高度の能力を養うこと」
、そして、
「教育基本法
及び学校教育法の定めるところに従い、学部における一般的ならびに専門的教養の基礎の
上に、高度にして専門的な学術の理論及び応用を教授・研究し、もって社会の進展に寄与
することを目的とする」を目的とし、その名称も「地域マネジメント研究科」とされてい
る。
3-1-② 教育目的の達成のために、課程別の教育課程の編成方針が適切に設定されている
か。
3-1-①で記述している実践的な諸課題に対処するには、伝統的な経営学部、法学部と
いう単一の学部によってはその全体の性格や相互の関連性は把握しきれないのではないか
と考える。経営学部でもなく法学部でもない、経営法学部としてその両側面を総合的に教
育・研究できる教育課程が求められる。したがって、経営学系の科目と法学系の科目を中
心とする専門科目が設定され、かつその両者にとってそれぞれ密接な学問領域としての経
済学系および政治学系の科目が関連科目として配置されている。専門科目、とりわけ経営
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学と法学は、基礎科目群(1 年次)
・基幹科目群(2 年次)
・展開科目群(3・4 年次)におい
て、それぞれの単一学科におけるとさほど変わらない科目が配置され、体系的に学べるシ
ステムをとっている。
職業人としての基本的素養を養成するコモンベーシックスでは、英語・情報処理および
キャリアデザインに加えて初期導入の意味を含めた「基礎演習」において、基本的スキル
の鍛錬がなされる。
「広い視野」に立った幅広い教養を身につけた職業人の養成に欠くこと
ができない、人文・社会・自然科学からなる伝統的な教養科目が配置されている。また、留
学生に向けて日本の諸事情を理解できるための科目(
「日本の政治と経済」
・
「日本の歴史と
文化」
)を用意している。
研究科において前述のような教育目的・目標を達成するため、地域マネジメント研究科
の教育課程は、講義科目 1 科目と演習科目 3 科目のみを必修科目とし(ただし、当然のこ
とながら、専攻科目は、事実上、必修になる)
、他は選択科目として、学習の自由度を高め
ている。
また職業をもつ社会人を積極的に受け入れるため、開講時間はおおむね夕刻以降とし、
学生の希望があれば夜間・土曜日も開講することにしている。
3-1-③ 教育目的が教育方法等に十分反映されているか。
「法律的な知識や思考をもって経営的な意思決定を総合的に行える倫理性の高い職業人
を養成する」上で重要なことは、幅広い専門領域を前にしてその中で教えるべき内容を絞
り込み、
学生が着実に理解し自分のものにできる教育を行うことであろう。
そのためには、
必要とされる概念枠組、知識および技能に関する基礎的内容を徹底して学ばせること、そ
して生きた知、使える知として現実の諸問題に適用・応用できる力を付けさせること、さら
には学生自身が問題を発見しその解決手段を選択できる能力を持たせることなどが求めら
れる。
このような教育方針の貫徹には、大衆型の大講義形式だけでは限界があり、少人数によ
る授業(講義)や演習を相互に関連させて基礎的知識・概念枠組の修得がなされるべきで
ある。すなわち、基本的な概念や理論の理解のためには集団を対象とした講義形式が採用
され、課題の設定・問題解決の方法や結果の発表のためには、演習が採用される。また、
コモンベーシックスではより効果的に行うことが求められるため、
英語・情報処理では習熟
度別のクラス編成がなされている。さらに、特に公務員志望者に向けては、学生の将来の
進路別に対応したカリキュラムおよびエクステンション科目が設定されている。
この他通常の授業科目とは別に、基礎学力の補強のために、
「読む・書く・話す」力の養
成あるいは計算能力の向上を企図した、いわゆるリメディアル教育にも力を入れている。
(2) 3-1 の自己評価
「創造性と進取性に富む良識ある職業人」
、具体的には、
「法律的な知識や思考をもって、
経営的な意思決定を総合的に行える倫理性の高い職業人」を養成するために、教養・コモン
ベーシックス科目による基本的スキルの修得と経営系・法律系・関連系の専門領域の総合
的な学習がなされている。在学中に法律系・経営系の資格を取得する者も現れており、就
職状況についても民間企業や公務員分野にも一定の成果をあげている。
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(3) 3-1 の改善・向上方策(将来計画)
経営系と法律系を中心に相当に広い範囲から専門を選んで学習できるシステムはそれな
りに成果をあげていると評価している。しかし国家公務員二種や大学院進学を目指す学生
に十分なサービスを提供できているとはいい難い。今後はこれらの領域に対しても対応可
能とするシステムを構築することによって、青森という地域社会におけるより有為な人材
の発掘・要請に努めることが望まれる。他方、少子化と進学率の上昇に伴い基礎学力の不十
分な学生の入学許可も容認せざるを得ない。しかしかかる学生に、より良い進路・就職を可
能にしていくには、基礎学力を含めた大学教育の最低水準が保証されねばならない。
したがって、将来的には学力優秀者に向けたより専門的に深いメニューを策定すると共
に、基礎学力の不十分な学生に対する支援策が不可避的な課題となってくるので、全体的
に意欲のある学生に、やりがいのある学習が形成されるよう努力しなければならない。
3-2.教育課程の編成方針に即して、体系的かつ適切に教育課程が設定されていること。
《3-2 の視点》
(1) 3-2 の事実の説明(現状)
3-2-① 教育課程が体系的に編成され、その内容が適切であるか。
学則 11 条によると、本学は上記の「教育目的達成のために必要な授業科目を自ら開設
し、体系的に教育課程を編成し、かつその教育課程の編成に当たっては専門の学芸を教授
すると共に、幅広い教養および総合的な判断力を培い、豊かな人間性を涵養するよう適切
に配慮する」とある。
専門科目のうち必修科目は、経営系 8 単位、法学系 8 単位、関連科目 6 単位および専門
演習 6 単位と卒業論文 2 単位で合計 30 単位となっている。残り 52 単位は選択科目となる
が、そのうち経営系 6 単位、法学系 6 単位および関連系 4 単位(合計 16 単位)が分野別
取得単位の下限となっている。したがって、これを超える部分については学生の任意の選
択に委ねられるため、総合的に学習しようとする者にもまた特定領域を専攻しようとする
者にも対応できるようになっている。専門科目はそれぞれの分野ごとに、1 年次に基礎科
目(必修)
、2 年次に基幹科目(選択)
、そして 3・4 年次に展開科目(選択)を配置してい
る。
「コモンベーシックス」は、必修が「外国語」8 単位、
「情報処理」4 単位、
「キャリア
デザイン」2 単位、
「基礎演習」2 単位(合計 16 単位)で、選択はこの領域から 4 単位と
なっているので、総計 20 単位が卒業要件である。
「教養科目」は、すべて選択であるが最
「現代社会と国際理解」が 8 単位、
「科学技術
低履修単位数が、
「人間の理解」が 10 単位、
と環境の理解」が 4 単位で、総計 22 単位が卒業要件である。留学生については、
「現代社
会と国際理解」
が 4 単位に削減される代わりに留学生科目 4 単位の取得が義務付けられる。
本学では、まず大学生としての基本的な力を養成する「コモンベーシックス」
、人間や
社会への関心と理解を深める「教養科目」
、経営学・法学とその関連科目を学ぶ「専門科目」
の 3 つの科目群による 3 層構造で教育課程が編成されている。
専門的職業人として活躍するためには、専門的知識が必要だが、1 年次においてはその
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基盤となるコミュニケーションスキルの習得に重点を置き、
「コモンベーシックス」で外国
語、情報処理、基礎演習の 3 科目群を徹底して学ばせる一方、
「教養科目」で幅広い教養
を身につけさせるべく計 18 科目にわたる教養科目を開講し、学生の多様な知的ニーズに
対応している。
さらに 2 年次以降の専門科目履修の総論、導入科目として経営学・法学・政治学・経済
学の入門篇ともいうべき「概論」をそれぞれに設定し、2 年次以降のステップ・アップが
円滑に行われるような仕組みとなっている。
また、本学では 1 年次から必修科目として、7~10 人の少人数編成による「基礎演習」
を設け、ゼミナール形式で指導教員を囲みながら「考え、書き、発表する」という大学生
として有すべき基礎的学習能力を修得する参加・課題解決型の学習に重きを置いているの
が特色となっている。
2 年次以降は、本学の独自性の 2 本柱であり、専門的職業人として必須の「経営学」と
「法学」を密度濃く履修する一方、隣接する「関連科目」の「政治学」
・
「経済学」と併せ
て 3 分野の専門科目をバランスよく履修できるように教育課程が設定されており、こうし
た履修システムを通して課題を抽出し、調査、分析を加え、解決策を導き出せる能力が身
に備わるような仕組みになっている。
また専門科目群には、学生個々人の将来の目標に合わせ、選択科目の中から自らの選択
により経営学系と法学系の科目のいずれかに比重を置いた履修モデルも設定されており、
学生の志望に応じた可変的弾力的モデルとなっている点が特色といえる。
研究科は昨年度のカリキュラム改訂に続いて、本年度も次のようなカリキュラムの改訂
を行った。本年度は、これら改訂の成果が期待通り得られるよう最善を尽くしたい。
履修希望者が比較的多い経営学分野のカリキュラムを強化するため、平成 21(2009)年度
から新たに 4 単位の「経営戦略特論」を研究指導科目(専攻科目)として開設することに
した。また、この科目と演習を担当する教員 1 名を研究科委員として発令した。
講義科目としては当研究科の唯一の必修科目である「地域マネジメント論」
(2 単位)を
研究科委員全員が分担するオムニバス科目にすることとした。現在、研究科委員は 9 名な
ので、全員が少なくとも 1 コマ担当することとし、教員の意向によって複数コマを担当す
ることとした。この地域マネジメント論は新入生を対象にして年度初めに集中的に開講し
て、当研究科の教育理念・研究教育の目標等を学生に理解させ、あわせて学生の履修計画の
立案を指導することにしている。
3-2-② 教育課程の編成方針に即した授業科目、授業の内容となっているか。
<経営法学部経営法学科>
1) コモンベーシックス
ⅰ) 外国語
a) 英語
本学では 1・2 年次に必修科目として「英語Ⅰ~Ⅳ」を配置しており、入学時の TOEIC
等によるプレースメントテスト及び学生アンケートにより、基本グラマーの徹底攻略を行
うクラス、基礎学力の高い学生に対しての TOEIC でのより高得点を目指すクラスと公務
員試験に対応したクラスの 3 種類のクラスを開講している。さらに上級の学習を希望する
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学生に対しては、3、4 年次で選択科目として、
「英語上級Ⅰ~Ⅲ」を設け、外国人講師に
よる会話を中心としたクラスと公務員試験に対応したクラスを開設している。
b) その他の外国語
本学では英語のほかに地理的特性を考慮した「中国語」
「韓国語」
「ロシア語」が開講さ
れている。担当はそれぞれネイティヴの外国人講師により、現状、週 2 コマ、1 セメスタ
ーの履修となっている。
また、上海大学〈中国〉への短期語学研修を実施しており、語学研修の修了者には、
「中
国語」の単位を認定している。
c) 日本語
留学生の新入生は、1 年間「日本語Ⅰ・Ⅱ」を必修として、日本語能力のレベルアップ
を図っている。
「日本語Ⅰ・Ⅱ」は、留学生のレベルに合わせて初級(週 8 コマ)、中級(週 5
コマ)、上級(週 2 コマ)、学術日本語(週 2 コマ)の、4 段階のレベルに分けられている。2 年
生以上には「日本語Ⅲ」として中級(通年、週 2 コマ)、上級(通年、週 2 コマ)のクラスを
設けて、日本語教育を継続的に行っている。
また、日本語能力試験 1 級の合格を目指すために、日本語能力試験対策講座を後学期に
週 10 コマ程度開講し、平成 20(2008)年度は 1 級 13 名の合格者を輩出した。
ⅱ)情報処理
情報化社会といわれる現代において、高度な専門知識を持った職業人の育成を目標に掲
げる中、
情報処理のスキルを身につけることは必要不可欠である。
しかしながら現状では、
個々のレベルに相当ばらつきが見られる。そこで、就職時に最低限必要とされる情報処理
技術を、全員に習得させることを目的としてカリキュラムを構成している。1 年次の前・
後期を必修としており、ワープロ、表計算、パワーポイント、電子メールなどコンピュー
タ・リテラシーを中心とした演習を行う。また、2・3 年次は選択であるが、1 年次で得た
基礎スキルを定着させ、さらに応用力を高めるため、表計算の高度な機能について学ぶ。
1 年次の授業においては、事前にアンケート調査を行い初級・中級・上級の 3 つの能力
別クラスを設定し、TA 制度を用いるなどして、理解が深まるような工夫をしている。
ⅲ)キャリアデザイン
本学では、学生自らが主体的に自身のキャリアプランをデザインし、卒業後に希望に沿
った進路へ進むことができるよう 1 年次よりキャリア形成を意識し、生き方の発見や大学
生活の目標設定に努めると同時に、就職活動に必要である様々な知識の修得と訓練を行う
ための「キャリア・プランニング(CP)」を開講している。1 年次の「CPⅠ」(前学期)、
「CP
Ⅱ」(後学期)は必修科目になっていて、そこでは、自己発見、高校までの知識の確認、大
学での授業に無理なく参加するための基礎学力の充実が図られ、併せて民間企業志望者、
公務員志望者ともに必須の筆記試験対策を行っている。
2 年次の「CPⅢ」
「CPⅣ」では、就職関連模試の他、論作文演習、企業研究などを付加
し、
3 年次においては、
就職戦線の突破に向けた力を身につけるための SPI 模擬試験対策、
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就職活動の基本、自己 PR の作り方、自己分析、情報収集、業界・業種の会社研究、資料
請求・エントリー・シート対応、履歴書作成、志望動機の作り方、就職活動マナーなど基
本的な手段を多角的に学ぶメニューを豊富に備えている。
ⅳ) 基礎演習
本学における基礎演習は、本学学生であることを自覚した上で、大学生として有すべき
必須の基礎的学習能力を育成することを目的とする。
内容は、以下の 6 つである。ⅰ) 問題(テーマ)選定・設定、ⅱ) 調査、文献検索、イン
ターネット検索等、ⅲ) 読む・書く―レポート等の発表資料作成、ⅳ) 発表、ⅴ) 討論・
質問、ⅵ) ゼミナール運営を通じ組織運営を考える。
進め方は、各担当教員の研究室で行う個別演習と、1 年生全員に対して行う全体演習と
し、相互に連携をとりながら展開している。個別演習はゼミナール教員が担当し、全体演
習は、本学の教員や必要に応じて外部講師を招いて行っている。
2) 教養科目
本学では、卒業所要単位として、全 124 単位中、22 単位を教養科目から取得すること
が義務づけられている。
教養科目は留学生向けの科目を除けば、
「人間の理解」
、
「現代社会と国際理解」
、並びに
「科学技術と環境の理解」という 3 つの教養科目群に分けられており、概ね人文科学、社
会科学、自然科学分野の科目が配当されている。各科目とも半期の履修で 2 単位が取得可
能な選択科目であり、グループ毎の開設科目数と卒業に必要な単位数は、表 3-2-1 の通り
である。
表 3-2-1 教養科目の構成
科 目 群
開設科目数
卒業要件単位数
解
8科目
10単位
現代社会と国際理解
6科目
8単位
科学技術と環境の理解
4科目
4単位
人
間
の
理
上記の通り「人間の理解」の比重が若干重く、自然科学分野の「科学技術と環境の理解」
の比重が軽くなっている。
「人間の理解」は、専門科目である社会科学系教科目の理解を助
け、その土台ともなる学問分野であることから、哲学、心理学、歴史学、文学、宗教学、
芸術学、教育学の分野の科目が配置されている。
これに対し、
「現代社会と国際理解」では、専門教育科目との有機的関連性を有した現実
社会の分析など、より総合性、学際性が高い科目(現代社会論)が開設されている。また
「科学技術と環境の理解」では、自然科学の初歩的知識を学習しながらも、生命科学、エ
ネルギー、環境など、産業技術という面から現代社会の主要なテーマに焦点があたる科目
開設がなされている。
以上、科目編成上は比較的バランスが取れており、社会科学分野を専門とする本学の学
生に対して、諸領域の学習が可能となるように配慮されている。
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3) 専門科目
ⅰ) 経営学
a)経営法学部における経営学
倫理性の高い職業人とは、経営者の感覚で意思決定できる人材であり、経営者の考えや
気持ちを理解して、
物事を冷静に判断し、
かつ物事に果敢に挑戦できる有為な人材である。
これは、企業のみならず、行政、病院、学校、非営利組織など、あらゆる組織に必要不可
欠な能力である。経営者の感覚で意思決定できる人材を育成するには、ヒト・モノ・カネ・
情報といった経営資源に対する知識を深め、これをマネジメントするための経営理論を学
習することが不可欠である。
しかし、経営学分野の学習だけでは、現実の問題に十分対処できない。法学分野の視点
や関連分野の視点が備わることで、
総合的・実践的で即戦力となりうる職業人の養成が可能
となる。そのため本学においては、学生が経営環境の動向を探究する能力を養うことがで
きるように法学系科目と関連系科目が幅広く用意されている。
b)経営学科目の科目構成
経営学系科目は、法学系科目と関連系科目との有機的なつながりを考慮し、1 年次に基
礎科目、2 年次に基幹科目、3・4 年次に展開科目を配置している。
基礎科目には、経営学分野における最も基本的な思考方法と知識を修得させるために必
要な「経営学概論」
、
「経営学特別講義」
、
「経営管理論」と会計分野の「簿記論」
、
「会計学
概論」の 5 科目を配置している。
「経営学概論」は、経営学入門の位置づけであり、大学で初めて学ぶ学生が経営学の全
体像を体系的に理解し、2 年次以降の基幹科目、展開科目を学習するための基礎知識を習
得する科目である。
「経営管理論」は、管理過程論を基礎としてリーダーシップやモチベー
ションなど、専門性を一歩進めた内容であり、
「経営学特別講義」は、
「経営学概論」で取
り上げない経営基本機能や現代的課題を学習する科目である。会計分野においては、
「簿記
論」において複式簿記を学習し、会計の基礎を修得してから「会計学概論」を学習するよ
う科目を配置している。
基幹科目には、基礎科目を拡充し、経営学分野の幹を形成する科目として、経営学の中
核的な領域を占める「経営戦略論」
、
「経営組織論」
、
「マーケティング論」および高度情報
化時代に不可欠な「経営情報論」を、会計分野においては「財務会計論」と「原価計算論」
を配置している。
次に基礎・基幹科目により専門知識の基礎を固めたうえで、現代の社会的ニーズに対応
する専門性の高い理論を学習するのが展開科目である。
例えば、
「企業行動論」では近年多発している企業不祥事などの経営行動を防止するため
の企業統治、
「経営人事論」ではイノベーションの源泉となる「人的資源開発」
、
「新事業構
築論」では地域経済再生を実現するためのビジネスモデルの創造、
「国際経営論」ではグロ
ーバル経済時代に求められる国際戦略や異文化マネジメントなど、現代の企業経営におけ
る様々な問題に対処するために必要不可欠な最新の理論を学習できるように配置している。
- 22 -
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ⅱ) 法学
a)経営法学部における法律学
経営実務における具体的な意思決定の局面において外部的条件として存在する法的規範
についての理解に主眼が置かれる。企業経営および運営の実務上有為な人材を養成する上
での法律学の意義は、社会において発生する諸問題に対して、適切妥当な解決を与えるた
めの分析力・論理的思考力・応用力を鍛錬することにある。すなわち、リーガルマインドの
養成である。
本学の法律系のカリキュラムは、現代の実際の企業経営と密接に関連する諸領域をカバ
ーすることが基本構想となっている。その意味では、民法・商法の諸科目が基礎・基幹科目
となり、経済社会法の諸科目が展開科目として配置されている。さらにその他法学的素養
にとって不可欠な諸領域にも配慮して、選択科目が用意されている。
b)法律科目の科目構成
基礎科目としては、経営法学を理解するための基礎となる、法学分野における最も基本
的な思考方法と知識を修得せしめるために必要な本学で開講する法律系科目のガイドライ
ンを示す法学入門の意味を含めた「経営法学概論」と民法全体とりわけ財産法領域に共通
する諸問題を扱う「民法総則」が 1 年次前期に、そして国法秩序における最高かつ根本規
範たる「憲法Ⅰ(人権)」、民法の財産法分野における一つの柱である「物権法」、そし
て、商法領域における総則的意味合いを含めた「商取引法」が 1 年次後期に配置されてお
り、これらは必修科目となっている。
基幹科目としては、基礎科目を拡充し、法学分野の幹を形成する科目として、民法領域
では財産法のもう一つの柱である債権法について「債権総論」「債権各論」、また経営法
学の法学側のいわば中核的位置を占める商法分野の「会社法」並びに「有価証券法」、公
法領域の「憲法Ⅱ(統治)」・「行政法」および社会法領域の「労働法」が配置されてい
る。そして法律学において民事法と対照される二大分野の一つである刑法・刑事訴訟法・刑
事政策を総合的に講義する「刑事法」が配置されている。法律科目は一部を除きほぼ必修
となっている分野である。
展開科目では、法学専門教育の応用関連科目として、先ず民法領域では身分法領域の「親
族相続法」、債権法領域における消費者問題に焦点を合わせた「消費者法」、経済取引上
重要な物権法領域の「担保物権法」、公法領域では「地方自治法」、「税法」が配置され
ている。また社会経済法領域では「社会保障法」、「知的財産法」、「経済法」、企業経
営上関連の深い民事裁判の実務に関する「民事訴訟法」、「民事執行法」、国際的紛争な
ども対象とする「国際関係法」、「国際私法」、そして比較的新しい理論法学分野の「法
と経済」が配置されている。
また、本学では企業経営の実務に関係する側面だけでなく、国家公務員二種や地方公務
員上級職における受験科目が開講科目上も揃っていることから、公務員対策の意味が含ま
れている。これに関してはエクステンションにおいて特別の講座が開催されている。教育
課程の中でも、1 年次・2 年次通年で「特別講義」が 4 つ(各 1 単位)用意されている。こ
れには、1 年では法学・民法・憲法・刑法、2 年では法学・民法・憲法・行政法のそれぞれ
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基礎領域を総合的に講義することによって、法学系の資格試験・公務員試験受験のための
準備的意味合いも持たせている。
4) 関連科目
関連科目は、経済系科目と政治系科目から構成されている。企業や行政などで活躍する
人材には、激動する時代潮流を見極め、新たなパラダイムを思い描きながら意思決定し、
日常業務を日々に高付加価値化していくことが求められている。このためには、現実社会
の挙動を的確に捉え、次の展開を想定するための幅広い知識と基本的な分析能力が不可欠
である。この関連科目では経済領域と政治領域の基礎的な知識を学ぶことから始め、現代
の経済活動や政治現象を理解していく理論枠組みを修得し、それぞれの立場における価値
判断で重要となる経済的センスと社会常識の獲得を目指している。
ⅰ) 経済系科目
現在のグローバル化が進んだ市場経済では、地球の裏側の事件が日々の取引や消費活動
に大きな影響を与える。新聞や TV、雑誌などで毎日経済情報が大量に発信され、何を信
じて行動すればよいか分かり難い状況となっている。
本学では経済活動の基本メカニズムを理解し、経済情報の整理ができるようにするため、
基礎科目として「経済学概論」や「ミクロ経済学」
、
「マクロ経済学」を設けている。また、
様々な経済政策や経済計画の意図を察知し、その政策効果や現実経済への影響などを想定
できるようになるため、
「経済政策論」や「財政学」
、
「金融論」などを配している。さらに
現代のような情報社会においては、数値の持つ意味は重要であり、
「統計学」では経済デー
タの見方や処理の仕方などを学ぶ。
現実世界では、金融資金が世界を巡り、貿易活動が地球全体に広がっている。このよう
なグローバル経済の実態を理解し、日々のビジネスに役立てるため、
「国際経済学」や「ア
ジア経済論」を学習する。また、一方では地域産業の振興が大きな課題となっており、地
域の活性化策が様々な姿で報じられている。地域経済の構造を知り、必要とされる政策に
ついて議論できるようになるため、
「地域経済論」や「地域産業論」
、
「観光産業論」などが
配置されている。
ⅱ) 政治系科目
政治系科目については,若者の政治離れや低投票率現象を考えると,大学における政治
学講義では単に学説を講義するだけでなく,学生に対する政治に対する啓蒙としての側面
も持たねばならず,同時に現実の政治も取り上げる必要がある。前者が政治学系であり,
後者を現代政治論系として,
それぞれ領域区分を行い,
バランスよく配置がなされている。
「政治学概論」では,古代ギリシャから現代に至る政治の歴史的展開が,各時代を代表
する哲学者・理論家の所説をまじえて解説される。これを通じて,学生は,政治への興味
関心を喚起されるとともに,それを分析する視座を修得する。また、「現代政治論」では,
喫緊の解決を要する現代日本の政治課題を取り上げることを通じて,時事問題を理解・考
察する感覚を学生に修得させている。
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5) 教職課程
ⅰ)教職課程の指針
教員養成のカリキュラムは、教育職員免許法によって基本的に決められているが、
可能な限り選択科目を設置して教師として幅広い教養を修得させる方針である。
授業科目は講義、演習、実習をバランスよく配置し、特に地域の学校をはじめとす
る社会的資源の活用を図り、演習、実習を重視している。
ⅱ)教職課程の現状
a)課程認定
本学では、教員免許状の所要資格を取得させるための課程としての認定を受けてお
り、中学校教諭一種免許状(社会)、高等学校教諭一種免許状(公民・商業)の申請資
格を取得することができる。
b)学校サポーター制度
この制度は、本学と青森市教育委員会が協力関係を結んで、教師を希望する学生の
意欲と教育実践力を高めることを目的とするものである。学生の活動は、学校の教
育現場に出向いて、教師の指導活動をボランティアとしてサポートすることである。
この活動は原則として、ⅰ) 5 月の第 2 週から翌年の 3 月初めまで、決められた曜
日に、ⅱ) 教師の勤務時間帯において、ⅲ) 教師による指導活動の補助及び生徒の
学習活動の支援を内容とするものである。
c)学校生活体験
学生は、空き時間を利用し近くの学校で学校生活を体験し、教職への意欲を高め
る。単位化されていないが、本学教職課程ではこれを奨励している(平成 18(2006)
年度より)。
<大学院地域マネジメント研究科>
1)授業科目等
地域マネジメント研究科のカリキュラムは、基本科目、演習及び研究指導から構成さ
れている。
そのうち基本科目としては、当研究科が経営法学部を基礎とする研究科であることを
反映して、①直接的に地域を対象として教育・研究を行う科目とともに、②経営学・経
済学・法学・政治学の各分野にわたる専門科目を設定している。
前者に属する科目としては、
「地域マネジメント論」
「
、地域開発特論」
「地域産業特論」
、
、
「アジア地域経済特論」
、
「地域政治特論」
、
「地方財政特論」などがあり、後者の専門科
目としては、以下のように、経営学・経済学分野と法学・政治学分野にわたって多数の
科目を用意している。
ⅰ)経営学・経済学分野
「経営管理特論」
、
「経営組織特論」
、
「意思決定特論」
、
「人的資源管理特論」
、
「マーケ
ティング特論」
、
「企業危機管理特論」
、
「国際経営特論」
、
「会計学特論」
、
「環境マネジメ
ント特論」
、
「ベンチャービジネス特論」
、
「非営利企業特論」
、
「パブリック・マネジメン
ト特論」
、
「財政学特論」
ⅱ)法学・政治学分野
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「企業法特論」
、
「国際労働関係法特論」
、
「労働法特論」
、
「知的財産法特論」
、
「租税法
特論」
、
「現代政治特論」
、
「地域政治特論」
これら科目群のうち、
地域マネジメント論は地域の課題を総合的・システム的に理解さ
せるための総論・導入科目として、当研究科の講義科目の中で唯一の必修科目になって
おり、研究科委員全員がオムニバスで担当している。地域が抱える問題の構造と本質を
捉えて解決する糸口について多角的・理論的に指導している。
コンピュータ関連では、研究と論文執筆に必要なインターネット関連の操作やワード
プロセッサーの利用について基本的な訓練をするために「情報処理特論」を設けている。
「演習」は 1 年次と 2 年次にそれぞれ必修科目として配置するとともに、さらに 2 年
次に合同演習として「特別演習」を設けている。学生は、自らの研究の成果を発表する
とともに、他ゼミの学生の研究の進行具合を知ることができる。「演習」はすべて必修
である。
学生は、自ら選択した研究テーマに応じて、入学直後から研究指導教員を選択し、そ
の指導の下で修士論文や「特定の課題研究」に対する構想を練り、担当教員のマンツー
マンの指導を受けて修士論文あるいは「特定の課題研究」の作成を進める。当研究科で
は、通常の修士論文に代えて、特定の課題研究を選択することもできるように工夫して
いる。これは、多忙な社会人等に対する配慮であるとともに、IT にかかわる事業経営の
問題など、高度に技術的なテーマについては、サーベイ段階で終わらざるを得ないから
である。
以上の授業科目の中から、基本科目 18 単位以上、演習 12 単位、合計 30 単位以上修
得し、さらに必要な研究指導を受けて修士論文または特定の課題研究を提出して修了が
認定される。
地域マネジメント研究科で取得できる学位・資格・免許等としては、修士(地域マネ
ジメント)
、税理士試験一部科目免除、中学校専修教員免許状(
「社会」
)
、高等学校専修
教員免許状(
「公民」
「商業」
)などがある。また、他専門分野を学んできた大学院生の
ために、学部の専門科目も履修できるように配慮している。
- 26 -
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表 3-2-2 平成 21 年度経営法学部経営法学科授業科目一覧表
科目群
コモンベーシックス
1 年次
2 年次
3 年次
4 年次
外国語
英語Ⅰ・英語Ⅱ
中国語
英語Ⅲ・英語Ⅳ
韓国語・ロシア語
英語上級Ⅰ
英語上級Ⅱ
英語上級Ⅲ
日本語(留学生)
日本語Ⅰ・日本語Ⅱ
情報処理
キャリアデザイン
基礎演習
情報処理演習Ⅰ 情報処理演習上級Ⅰ 情報処理演習上級Ⅲ
情報処理演習Ⅱ 情報処理演習上級Ⅱ 情報処理演習上級Ⅳ
キャリア・プランニングⅠ・Ⅱ キャリア・プランニングⅢ・Ⅳ キャリア・プランニングⅤ・Ⅵ
基礎演習
健康と余暇
人間行動と心理
人間と哲学
人間の歴史
人間と文学
人間と宗教
人間と芸術
人間と教育
現代社会と
国際理解
郷土と文化
民主主義と政治
現代社会論
縄文と現代
現代マスコミ論
社会福祉論
科学技術と
環境の理解
生命の科学
人間の理解
教養科目
日本語Ⅲ
留学生科目
科目群
科学と技術
地球環境論
日本の政治と経済
日本の歴史と文化
1 年次/基礎科目
経営学系
宇宙とエネルギー
経営学概論
経営学特別講義
経営管理論
2 年次/基幹科目
経営組織論
報論
経営情
国際経営論 企業行動論 農業経営論
経営戦略論
経営人事論 経営倫理論 公益事業論
マーケティング論
簿記論
会計学概論
3・4 年次/展開科目
財務会計論
原価計算論
経営財務論 中小企業論 新事業構築論
経営分析論 国際会計論
管理会計論
インターンシップ
経営法学概論
商取引法
法学系
専門科目
会社法 有価証券 経済法 国際私法 知的財産法
法 労働法
社会保障法 税法
民法総則
物権法
債権総論
債権各論
親族相続法 担保物権法 消費者法
憲法Ⅰ(統治)
憲法Ⅱ(人権) 行政法
国際関係法 地方自治法
刑事法
法学特別講義Ⅰ・Ⅱ
関 連
経済学概論
マクロ経済学
ミクロ経済学
民事訴訟法 民事執行法 法と経済
法学特別講義Ⅲ・Ⅳ
金融論
統計学
財政学
経済政策
アジア経済論 地域産業論
地域経済論 観光産業論
論 国際経済学
専門基礎Ⅰ・Ⅱ
政治学概論
行政学 国際関係論 現代政治論
経済学特別講義Ⅰ
経済学特別講義Ⅱ
外書購読
専門演習
専門演習Ⅰ
卒業論文
専門演習Ⅱ
専門演習Ⅲ
卒業論文
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表 3-2-3 平成 21 年度地域マネジメント研究科授業科目一覧表
授業科目の名称
基礎
科目
基
本
科
目
課題
研究
科目
地域マネジメント論
配当年次
1
単位数
必修
選択
[履修方法及び修了条件]
2
地域マネジメント論 2 単
経営管理特論
1・2
4
位を含む講義科目 18 単位
国際経営特論
1・2
4
以上と演習科目 12 単位を
経営戦略特論
1・2
4
修得しなければならない。
会計学特論
1・2
4
労働法特論
1・2
4
国際労働関係法特論
1・2
4
地域政治特論
1・2
4
地域産業特論
1・2
4
地域開発特論
1・2
4
マーケティング特論
1・2
2
意思決定特論
1・2
2
パブリック・マネジメント特論
1・2
2
環境マネジメント特論
1・2
2
現代政治特論
1・2
2
企業危機管理特論
1・2
2
人的資源管理特論
1・2
2
経営組織特論
1・2
2
財政学特論
1・2
2
地方財政特論
1・2
2
企業法特論
1・2
2
行政法特論
1・2
2
租税法特論
1・2
2
知的財産法特論
1・2
2
ベンチャービジネス特論
1・2
2
非営利企業特論
1・2
2
アジア地域経済特論
1・2
2
調査方法特論
1・2
2
情報処理特論
1・2
2
演習Ⅰ
1
4
演習Ⅱ
2
4
特別演習
2
4
- 28 -
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3-2-③ 年間学事予定、授業期間が明示されており、適切に運営されているか。
年間学事予定、授業期間は、前年度末までに教授会の議を経て定められ、年度の初めに
学事暦として印刷、配布され、全学生に周知される。1 年間の授業期間が定期試験等を含
めて 35 週が確保されている。
また、本学は、4 月 1 日から 8 月 31 日までを前学期、9 月 1 日から翌年 3 月 31 日まで
を後学期とするセメスター制をとっており、各学期、15 回の授業期間を確保している。ま
た休講による補講も徹底し、
シラバスに明示している授業期間・内容を保障するとともに、
学生の学習する権利を保障している。
3-2-④ 単位の認定,進級及び卒業・修了の要件が適切に定められ、厳正に適用されてい
るか。
1) 経営法学部
授業科目の単位の認定,卒業・修了の要件を含む履修方法・卒業に関する事項について
は,学則第 6 章に定められている。
授業科目の単位は試験に合格した者に与え,表 3-2-4 の成績評価基準に基づき適正に
運用している。履修科目の成績評価は、この基準に従って、定期試験の成績を主としなが
ら、出席状況、授業中に実施する小テストやレポート、提出物などの平常の学習状況を加
味して、各科目担当者が評価している。各授業科目の成績評価の方法は、授業計画書(シラ
バス)に個別に明示されている。
表 3-2-4 成績評価基準
評価
100~80点
79~70点
69~60点
59点以下
成績表示
A
B
C
D
判定結果
合格
不合格
本学を卒業するために必要な最低単位数は、124 単位である(学則第 18 条)
。表 3-2
-5 は、卒業に必要な最低単位数を示したものである。
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表 3-2-5 卒業に必要な最低単位数
科 目 群
区
単 位 数
分
必修
語
8
理
4
キャリアデザイン
2
基
2
外
国
情
コモンベーシックス
報
処
礎
演
習
留学生
外
国
語
8
日
本
語
4
理
4
情
報
処
選択
4
合計
20
2
20
キャリアデザイン
基
科
目
8
科学技術と環境の理解
4
の
10
現代社会と国際理解
4
科学技術と環境の理解
4
間
目
の
学
生
営
法
科
理
解
人
経
門
2
現代社会と国際理解
間
留
専
習
10
留学生
養
演
解
人
教
礎
学
学
理
科
目
22
4
系
8
系
8
関
連
科
目
6
専
門
演
習
6
卒
業
論
文
2
卒 業 所 要 単 位
( 留 学 生 )
22
52
82
46
78
124
(54)
(70)
(124)
2)大学院地域マネジメント研究科
授業科目の単位の認定、修了の要件を含む履修方法・修了に関する事項については、学
則第 6 章・第 8 章に定められている。
授業科目の単位は、試験に合格した者に与え、表 3-2-6 の成績評価基準に基づき適正
に運用している。
表 3-2-6 成績評価基準
評価
100~80点
79~70点
69~60点
59点以下
成績表示
A
B
C
D
判定結果
合格
- 30 -
不合格
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3−2−⑤履修登録単位数の上限の適切な設定など,単位制度の実質を保つための工夫が行わ
れているか。
年次別履修科目の上限は学則とは別に履修要項に定めている。各年次において、一般入
学者及び 2 年次編入者については年間 50 単位、3 年次編入者については年間 62 単位を超
えて履修できない。なお、進級要件は設けず、在学学期を満たせば、次の年次へと進級す
る制度である。
3-2-⑥ 教育内容・方法に、特色ある工夫がなされているか。
1)経営法学部
民間企業、公共機関、各種諸団体など組織が直面する諸問題の構造と本質を的確に把握
し、誤りなく対処、解決するためには経営学的、法学的センスと知識を併せ持ち、複眼的
な視点からアプローチして問題解決に当たっていくという
「経営法学部」
の理念と目的は、
まさに時代の要請に適ったものである。
具体的には、
「専門科目」が「経営学系」
「法学系」
「関連(政治・経済)系」の 3 つの
科目群でバランスよく構成され、すべての学生が 3 系統それぞれの基礎的な科目を「必修
科目」として履修した上で、学生個々人の希望進路に対応して各系科目の構成比等を選択
的に決定するというシステムが教育課程の基本に据えられている。
2)大学院地域マネジメント研究科
研究科の履修モデル
学生はさまざまの目的をもって大学院に進学してくる。学生が目指す将来の進路も
多様であるが、たとえば目的に応じて、次のように専攻科目を選択することが考えら
れる。
①ビジネスリーダー・企業家を目指す学生
経営管理特論専攻、経営戦略特論専攻
②地域リーダー・非営利組織リーダーを目指す学生
地域開発特論専攻、地域産業特論専攻、地域政治特論専攻
③国際的なビジネスマンを目指す学生
国際経営特論専攻、国際労働関係法特論専攻
④税理士・公認会計士を目指す学生
会計学特論専攻
⑤公務員を目指す学生
労働法特論専攻、地域政治特論専攻、地域産業特論専攻、地域開発特論専攻
3-2-⑦ 学士課程、大学院課程、専門職大学院課程等において通信教育を行っている場合
には、それぞれの添削等による指導を含む印刷教材等による授業、添削等による指
導を含む放送授業、面接授業もしくはメディアを利用して行う授業の実施方法が適
切に整備されているか。
本学では通信教育を行っていない。したがって本視点における評価には該当しない。
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(2) 3-2 の自己評価
専門領域が経営学と法学の両方にまたがり、さらにはそれぞれが関連領域の学習を伴う
ことから、学生にとってみれば相当幅広い範囲について履修できる利点はあるものの、反
面広く浅くに終わっていないかを検証していく必要がある。
完成年度直後とその数年後にカリキュラム改編がなされ、徐々に必修科目を減らし選択
科目を増やす措置がなされた。
従来専門科目 82 単位のうち 52 単位が必修であったものが、
現在では必修が 30 単位で 52 単位が選択となっている。それに応じて、各学問系列におけ
る最低限履修すべき単位数も、経営(12)
・法学(12)
・関連(6)から経営(6)
・法学(6)
・
関連(4)にほぼ半減している。
そのことにより、学生の履修方法が専門性を意識せず比較的履修しやすい科目を中心に
選択し、いわば安きに流れる傾向にないか、経営法学部としての学士力を確保できている
かを検証する必要がある。
また、1 年間で 50 単位まで取得できる現状の制度では、3 年生のうちにほぼ卒業に必要
な単位を取得してしまう学生もみられ、4 年生の学習機会をいかに効果的に活用できるか
が課題であると理解している。
以上の課題解決のために、学務委員会を中心として取り組みを継続しているが、現行の
キャップ制の見直し・GPA 制度の導入と共に、厳格な成績評価のあり方が現在検討されて
いる。
その具体的対応の一つとして、平成 21(2009)年度より必修科目を中心とした成績評価の
厳格化を更に進めると共に、あわせて、定期試験不合格者については、一定の補講受講を
義務付けた上で、再試験に臨ませることにした。
(3) 3-2 の改善・向上方策(将来計画)
本学は平成 10(1998)年、
「進取性に富み良識ある職業人を養成する」という教育目標を
掲げ開学した。しかし、開学 2 年目の平成 11(1999)年度の学生募集は、当初見込んだ募集
目標を達成できない厳しい結果となり,平成 12(2000)年度に学長の諮問機関として「危機
突破のための戦略会議」を設置、平成 13(2001)年度以降も随時、教育方法検討委員会を発
足させ、大学改革に取り組んできた。平成 18(2006)年 12 月には,① コース制導入と導入
に伴う新たなカリキュラム案 ② リメディアル、キャリア科目の抜本見直し案 ③ スポ
ーツ系学生などへの対応策の 3 点が「最終答申」として学長に提出された。
現在,こうした過去の取り組みを踏まえて,学長の下にプロジェクトチームを組織し,
学習意欲の低い学生に対する学習支援体制の構築と学力・意欲の高い学生の能力を伸ばす
ための教育体制の強化を中心に実施案の検討を行っている。
3-3.教育目的の達成状況を点検・評価するための努力が行われていること。
《3-3 の視点》
(1) 3-3 の事実の説明(現状)
3-3-① 学生の学習状況・資格取得・就職状況の調査、学生の意識調査、就職先の企業ア
- 32 -
青森中央学院大学
ンケートなどにより、教育目的の達成状況を点検・評価するための努力が行われて
いるか。
毎学期開始時に、キャリア支援委員会・キャリア支援センターが担当となり、学生の適
性・学習状況の調査を行っており、調査結果は学生の進路指導の資料等として充てられて
いる。その他にも在学生に対する各種調査は学内ポータルサイトを利用し、毎年定期的に
行っている。
就職先の企業については、平成 18(2006)年度から学生の就職先の人事担当者を招き就職
懇談会を実施して、就職先企業における本学学生の状況をヒアリングし、教育目的の達成
状況を確認している。
(2)3-3 の自己評価
小規模校の特色を活かし、学生からの情報は、教職員に比較的容易に伝達されており、
学習状況・資格取得状況・就職活動状況等については、適時把握されており教育内容の改
善等に役立てられている。
就職後の本学学生の評価については、卒業生の多くが、地元企業等に就職しており、キ
ャリア支援センターは就職先企業の多くの人事担当者等との交流を持っており、逐次卒業
生の情報を集めている。
平成 21(2009)年度より、全卒業生に対しての卒業後の調査や、就職先企業に対する書面
でのアンケートを実施している。
(3) 3-2 の改善・向上方策(将来計画)
平成 21(2009)年度には全卒業生・就職先企業に対するアンケートを実施し、教育目的の
達成状況を点検・評価していく。また今後も定期的にアンケートを実施し、本学の教育目
的の達成状況を調査し、データを蓄積しながら教育活動の改善に役立てていく。
【基準 3 の自己評価】
本学は、建学の精神に基づき、教育目的及び目標を定め、学則、学生便覧にも明確に規
定している。その教育目的や目標を達成するために教育課程の編成方針や教育方法を継続
的に検証している。外部評価員による評価会議を実施した。
【基準 3 の改善・向上方策(将来計画)】
教育課程の全体的な枠組みは現行を継続して行う予定であるが、教養教育の方向性につ
いて、本学の学生にとって必要な教養とは何かを検討し、専門教育に結びつけていく方策
を考える。
また、
「学士力」についても、本学の卒業生が持つべき資質という観点から点検し、教育
の質の保証に応えるための教育課程の編成の在り方についても検討し、その達成状況の点
検・評価も継続して実施する。
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基準 4. 学生
4-1. アドミッションポリシー(受入れ方針・入学者選抜方針)が明確にされ、適切に運用
されていること。
《4-1の視点》
(1) 4-1 の事実の説明(現状)
4-1-① アドミッションポリシーが明確にされているか。
1)経営法学部
建学の精神や教育目的にのっとり、本学では、法律的な知識や思考をもって経営的な意
思決定を総合的に行える倫理性の高い職業人の養成を目指している。倫理性の高い職業人
の養成とは、本学のカリキュラムに即して具体的に言い換えるならば、法律的な知識・思
考と経営的なセンス・スキルを併せ持った人物の養成である。
以上を踏まえた本学のアドミッションポリシーにより、入学者としてふさわしい人物を
次のように定めている。
・経営学や法学の専門知識を活かし、地域社会、国際社会のなかで活躍しようという意
欲をもつ人
・人間性豊かで、責任感のある人
・旺盛な知的好奇心を持ち、自ら積極的に学習や研究に取り組む意欲をもつ人
・学問のみならずサークルやボランティア活動で独自の優れた個性を発揮する意欲をも
つ人
アドミッションポリシーは、高校教員対象入試説明会、オープンキャンパス、パンフレ
ット、ホームページ等の機会や媒体を用いる他に、学長と入試広報委員長が県内全高等学
校を訪問し、本学のアドミッションポリシーを高等学校長に説明している。また県外にも
高等学校訪問時等で、適切にその概要を示している。
アドミッションポリシーを明確にしているので、本学への入学を希望する者は、学業の
みならず様々な分野で積極的に活躍しようとする意欲と向上心を強くしている。本学は地
方都市の小規模私立単科大学として、地元志向の強い、多種多様な夢と希望を持った学生
や地域社会の要請に適切に対応するため、大学において成長する可能性を秘めた学生を多
く入学させることに主眼を置く。加えて、アドミッションポリシーを具現化するために、
学生各人の要望に合致した教育・指導を可能にするため、少人数教育が施されている。
2)大学院
大学院のアドミッションポリシーは、高度の専門的な知識・技能を身に付けた専門的職
業人となり、地域の発展に貢献できる人を受け入れることとしている。アドミッションポ
リシーは、募集要項やホームページ等に掲載され、大学院生募集の際に、入学希望者に周
知している。
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4-1-② アドミッションポリシーに沿って、入学者選抜等が適切に運用されているか。
アドミッションポリシーに沿った、本学及び大学院における入学者の選抜方法と仕組み
は、以下の通りである。
1)経営法学部
ⅰ) 推薦入学
高等学校長又は中等教育学校長の推薦を受けた生徒を対象とする入学者特別選抜であり、
複数の教員による書類審査と面接によって合否を判定している。面接では、アドミッショ
ンポリシーを示した上で、本学への志望動機や将来の目標・希望する職業などについて質
問し、本学への適性と入学の意志を確認している。推薦入学の一つの条件として、本学へ
の専願であることがあげられる。推薦入学の方法には、公募推薦(学力要件あり)と指定校
推薦(学力要件なし)の 2 つの方式がある。
ⅱ) スポーツ推薦入学
スポーツ推薦は平成 15(2003)年から導入され今日に至っている。入学者選抜方法は、前
記ⅰ)推薦入学と同じである。受験者には、
「サークル活動で独自の優れた個性を発揮する
意欲をもつ人」というアドミッションポリシーを明確に示した上で、スポーツと学業の両
立を前提に本学として強化を図る指定スポーツ種目の体育系サークル活動での顕著な成績
と、
大学入学後 3 年以上の当該部活動の継続を要件として、
総合的に合否を判定している。
ⅲ) 一般入学試験
第 1 期は、選択Ⅰグループ(国語、英語)から 1 科目選択、選択Ⅱグループ(数学Ⅰ・A、
地理 B、日本史 B、世界史 B、政治・経済、簿記)から 1 科目選択、計 2 科目選択(各 1 時間)
計 200 点満点で行われる。第 2 期は、国語、英語及び数学Ⅰ・A から 1 科目選択(各 1 時
間)100 点満点で行われる。
一般入試は、試験成績による学力評価を合否判定とする選抜方式である。学部の専門領
域との関連で、政治・経済と簿記も受験科目に加えている。また、特待希望者については、
面接試験を課して、本学のアドミッションポリシーに沿って評価項目を設定し、合否を判
定している。
第 1 期は広い選択科目から得意科目を選ぶ方式となっており、普通高校と専門高校等の
校種を問わず、試験教科・科目の適切な選択が保たれるように配慮されている。第 2 期は
受験者のほとんどが国公立大学の受験者であることなどを考慮に入れ、第 1 期よりも少な
い得意科目 1 科目で合否を判定している。
なお、第 1 期の試験会場は、受験者の利便性を考慮し、キャンパスのある青森市以外に
函館市、盛岡市、秋田市及び仙台市にも設置している。
ⅳ) 大学入試センター入学試験
国語、地歴歴史(世界史 A、世界史 B、日本史 A、日本史 B、地理 A、地理 B)、公民(現
代社会、倫理、政治・経済)、数学Ⅰ(数学Ⅰ、数学Ⅰ・A)、数学Ⅱ(簿記・会計、情報関係
基礎)、外国語(英語)の中から 2 科目選択し、1 科目 200 点満点に換算して計 400 点満点で
判定している。さらに、アドミッションポリシーとの関連で、現代社会、政治・経済、簿
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記、会計及び情報関係基礎科目を受験科目としている。
センター試験を前・中・後期日程に分け計 3 回実施している。合否判定は、大学入試セ
ンター試験の成績だけによって行われ、学力試験・面接試験は行わない。ただし、特待生
希望者については、
一般入試と同様のアドミッションポリシーを考慮に入れた観点・方法で
面接試験を課している。
ⅴ)AO 選抜入学試験
AO 選抜入学試験は、選抜方法や実施時期について、大学の特徴を活かした裁量的な設
定が可能である。本学では開学当初から対話重視型の AO 選抜入学試験を実施している。
AO 選抜入学試験では、志願時までの面談と受験時の面接の機会を通して、本学のアドミ
ッションポリシーに沿って入学者選抜が適切に運用されている。
平成 21(2009)年度入学試験からは、AO 選抜の学生に対して目的志向型支援プログラム
を実施している。これは、目的志向の高い合格者に対して入学前から目的に合わせた学習
支援を行うプログラムで、海外留学志向型、大学院進学志向型、公務員志向型、地域リー
ダー志向型、教員指向型及び文化活動志向型の 6 つがある。これら 6 つの中から合格者に
一つを選択させ、入学前に学力試験を課さない試験システムに対応するとともに、入学後
のアドミッションポリシーの具現化に接続させている。
ⅵ) 特別入学試験
アドミッションポリシーを踏まえて、次のような特別入学がある。
① 編入学試験:2 年次・3 年次への編入希望者に対して、推薦入学選抜、一般入学選抜及
びAO選抜を課す。
② 帰国子女選抜入学試験:帰国子女に対して、一般入学選抜、AO 入学選抜を課す。
③ 社会人選抜入学試験:高等学校卒業後 2 年以上経過した者等に対する入試制度で、一
般入学選抜、AO 入学選抜を課す。
④ 留学生入学試験:現地での AO 入学選抜と本学での一般入学試験を課す。
ⅶ) 入学試験時に行う特待生(授業料免除)選抜試験
本学では、一般入試(第 1 期・第 2 期)の特待希望者及びセンター入試(前・中・後期)の
受験者のうち、希望者に対して、アドミッションポリシーを考慮に入れた特待選抜(授業料
全額・半額・3 割免除)試験を行っている。一般入試の受験者を対象とする特待生選抜試験
では、推薦入試・スポーツ推薦入試等の合格者も受験できるようにしている。
この試験方式は、
特待生になるための受験の機会均等(公平性)の要請を満たすと同時に、
推薦入試等合格者の入学前指導の一環として、学習へのインセンティブ付与の意味も含ま
れている。
2)大学院
研究科の入試制度は、アドミッションポリシーを考慮に入れた入試制度である一般入試
と AO 入試とに分かれる。一般入試は、国内で、9 月、11 月、2 月の 3 回、行っている。
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いずれも日本人志願者については、研究計画書を含む書類の審査と面接試験によって合否
を決めている。外国人留学生については、日本語作文の試験を加えて、総合的に合否を判
定している。
AO 入試は国内試験に加えて、アジア諸国における現地試験も行っている。国内では、
社会人などの都合に合わせて、面談の上、随時願書を受け付け、2 週間以内に試験を行っ
ている。これに対して、海外における現地試験は、本学の国際交流委員会の教員・職員が現
地に赴いて面接している。面接では、研究の意図や日本語能力を判定して、その結果にも
とづいて研究科委員会で最終結論を出している。
さらに、学生の特性と進学目的に対応して、当研究科は多数の履修コースを用意してい
る。また、学部卒業生のほか、アドミッションポリシーの具現化を図りキャリアアップを
目指す社会人(会社員、公務員、教員等)のリフレッシュ教育も目的の 1 つとしている。
当研究科では、社会人学生の履修の便宜を図るため、昼夜開講制を採用し、さらに入学
資格や修了条件の緩和などの配慮をするとともに、最長 4 年間で修了する「長期履修生制
度」も設けている。この制度は、入学時に申し出れば、通常の授業料の 2 分の 1 の金額を
4 年にわたって支払えばよいとするものである。しかも、2 年ないし 3 年で順調に必要単
位を取得し、修士論文(または課題研究)を書き上げることができた場合には、2 年分の
通常の授業料を支払うことを条件に、4 年を待たずに修了できるという制度である。現在、
3 名の学生がこの制度を利用している。
さらに昨年度、当研究科と青森県社会保険労務士会との話し合いを通じて、毎年、同会
から会員を学生として派遣する希望があった。現在、2 名の社会保険労務士が在学してい
る。
4-1-③ 教育にふさわしい環境の確保のため、収容定員と入学定員及び在籍学生数並びに
授業を行う学生数が適切に管理されているか。
1)経営法学部
ⅰ)収容定員と入学定員及び在籍学生数
本学の平成 21(2009)年度の入学定員は 175 人、2 年次編入 20 人、3 年次編入 20 人、収
容定員が 800 人である。
平成 21(2009)年度の在籍学生数は 550 であり、収容定員充足率は 68.7%である。入学
者数は 134 人であり、入学者定員充足率は 76.5%となっている。また、2 年次編入 4 人、
3 年次編入 26 人が入学した。
過去 3 年間の入学者の推移をみると、全体的には横ばいの状況にある中で、日本人学生
の入学者がむしろ増加する傾向にあり、今後積極的な学生募集をすることにより、より適
切な学生数の確保に努める。
ⅱ)授業を行う学生数の適切な管理
本学は、小規模校であることのメリットを最大限に生かし、学生に目が届く範囲内での
少人数授業を中心にきめ細かな指導を行っている。授業では、建学の精神、教育目的、ア
ドミッションポリシー等を実現するために、学生の評価・視点を踏まえつつ、学習者本位の
授業計画・実践・評価を行っている。
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在学者数が 550 人で、本学の専任教員が 31 人なので、専任教員 1 人当たりの学生数は
17.7 人と、授業の適切な管理が行いやすい環境にある。
表 4-1-1 授業科目別・学生数別クラス数分布(平成 21(2009)年度前学期)
授業科目体系
学生数
授業科目
コモンベー
外国語
情報処理
シックス
キャリアデザイン
教養科目
専門科目
合 計
基礎演習
人間の理解
現代社会と国際社会
科学技術と環境の理解
専門科目
専門演習
1 人~
19 人
20 人~
39 人
3
3
11
4
40 人~
59 人
60 人~
79 人
80 人~
99 人
100 人 ~
120 人 ~
119 人
149 人
2
150 人
以上
1
18
1
5
50
79
1
1
1
4
7
7
1
3
21
7
8
4
1
2
1
4
7
7
7
8
11
合 計
14
7
3
18
4
3
2
44
50
145
2)大学院
大学院地域マネジメント研究科の平成 21(2009)年度の入学定員は 10 人、収容定員は 20
人である。これに対して、本年度の在籍学生数は 1 年次が 10 名、2 年次が 16 名で、合計
26 名である。したがって、本年度の入学定員充足率は 100%、収容定員充足率は 130%で
ある。ちなみに研究指導と研究科の管理運営を行う教員、すなわち研究科委員は現在 9 名
であるから、研究科委員 1 人当たりの学生数は 2.9 人となる。
在学生 26 名のうち、日本人は 13 人で、うち 7 人が社会人、6 人が学部卒業後に引き続
き進学してきた学生である。他大学の卒業者も 1 人含まれている。
社会人の職業を見ると、会計事務所の勤務者が 4 人、社会保険労務士が 2 人、管理栄養
士が 1 人となっている。
他方、外国人留学生は 13 人で、その内訳は、タイ 4 人、中国 4 人、ベトナム 2 人、台
湾 2 人、マレーシア 1 人となっている。このほか、ベトナムからの留学生 1 人が 9 月入学
で来日することになっている。
専攻科目別に見ると、経営管理特論 2 名、国際経営特論 3 名、会計学特論 5 名、労働法
特論 3 名、国際労働関係法特論 4 名、地域政治特論 3 名、地域産業特論 2 名、地域開発特
論 3 名、現代政治特論 1 名となっている。
また在籍者の性別は、男性 15 名に対して女性 11 名である。さらに日本人と外国人留学
生、社会人と一般学生の両面でも比較的バランスがとれている。留学生の出身国も特定の
国に集中することなく分布しているし、さらに専攻分野も広く分散している。
(2) 4-1 の自己評価
本学のアドミッションポリシーが明確に示されており、これを踏まえた様々な入学試験
制度を利用した学生が入学し、海外からの留学生を含め、本学には、経営法学の専門の知
識を生かして、地域社会や国際社会の中で、活躍しようという意欲をもった学生が入学し
てきている。入学試験では、入試広報委員会を中心として、入試準備委員会(部局長会議)
、
合否判定会議(教授会)を経て厳格・公平に合否判定を行っている。
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本学は、開設時に定めた入学定員の 175 人のままで今日に至っている。18 歳人口が減
少し、
「大学全入時代」を迎え、厳しい学生募集環境にあるが、入学定員充足率の一層の向
上を目指して、全教職員が努力している。
収容定員と入学定員及び在籍学生数の関係についても、最近、改善されつつあると言え
る。入学定員が 175 人と学生数が少ないことのメリットを生かし、学生に目が届く範囲内
での少人数授業を中心にきめ細かな指導を行っており、授業を行う学生数を適切に管理す
る環境が整っている。
大学院においても、アドミッションポリシーに従って、国内外から様々な学生を受け入
れるよう、多様な入学制度を設け、入学試験については、研究科委員会を中心に公正な合
否判定が行われるように努めている。
本学も、地方都市という立地条件の中で、学生確保の環境には厳しいものがあり、入学
定員割れや学生充足率の 100%未満の状況を解消して行く方策を見出す努力が緊要な課題
となっている。
(3) 4-1 の改善・向上方策(将来計画)
少子化等の影響による受験者数の減少という状況の中で、入学定員の確保は大学の使
命を果たすためにも最も力を注ぐ事項である。
アドミッションポリシーをこれまで以上に学外に対して明確に示すとともに、今後 5
ヵ年の入学定員充足計画に基いて受験者数及び入学者数の確保を図る。
4-2. 学生への学習支援の体制が整備され、適切に運営されていること。
《4-2の視点》
(1) 4-2 の事実の説明(現状)
4-2-① 学生への学習支援体制が整備され、適切に運営されているか。
1) ゼミナール制による指導
本学では、1 年から 4 年の全学年において、1 ゼミナールあたり 10 名程度の学生が所属
し、教員が学生の生活態度や単位取得状況に目を配り、指導を行う体制を整えている。教
員は、学内ポータルサイトでゼミナール生の単位取得状況表を閲覧できるようになってお
り、単位取得数の低い学生を即時把握し、それに対応した指導ができる仕組みがとられて
いる。
2) オリエンテーション・キャンプ(1 年次)
本学では、平成 17(2005)年度から新入生を対象に、建学の精神を理解するとともに、仲
間意識を強め、大学生活にスムーズに溶け込むために必要な様々なことについて学び合う
ことを目的として、1 泊 2 日のオリエンテーション・キャンプを実施している。
3) オフィスアワー
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授業内容等に関する学生からの質問や相談を受ける時間として、各教員は、オフィスア
ワーを設けている。学生掲示板に、オフィスアワーと研究室、電話番号を掲示している。
4) 図書館
開学以来、蔵書の増冊、学習スペースの拡張など、学習環境の整備に力を入れている。
そのため図書館は、平日の他に土曜開館日を設置している。また図書の購入については、
「学生リクエスト」制度や教員指定の「学生用開架図書」制度が設けられ、利用者である
学生のニーズに応じた運営を行っている。
5) キャンパスネットワーク
学内全体に情報ネットワークが整備されており、教育研究、学生の成績確認など様々な
目的で利用されている。入学時に、全学生に ID、パスワード、電子メールアドレスが貸与
され、情報の共有、学内外の連絡等に利用されている。
平成 19(2007)年度後学期よりインターネットを活用した教務システム(学内ポータルサ
イト)が導入された。これにより学生への情報提供の個別化・迅速化が実現された他、成
績などを学生本人と担当教員がいつでも把握できる体制となっている。
4-2-② 学士課程、大学院課程、専門職大学院課程等において通信教育を実施している場
合には、学習支援・教育相談を行うための適切な組織を設けているか。
本学では通信教育を行っていない。したがって本視点における評価には該当しない。
4-2-③ 学生への学習支援に対する学生の意見等を汲み上げる仕組みが適切に整備されて
いるか。
1) ゼミナール制
ゼミナール担当者は、学生の勉学・生活全般にわたる指導の中で、学生の意見・要望を
聴取する窓口として機能している。意見や要望は、必要に応じて学務委員会など各関係部
署へ伝えられ、速やかな対応を行う体制が整備されている。
2) 学友会組織
学生生活や課外活動に関する学生からの意見・要望等は、学年会やサークルの部長会で
聴取され、学友会役員がそれを取りまとめる体制となっている。学友会役員は、学生の中
から学生によって選ばれ、
必要に応じて学務委員会など関係各部署へ意見・要望等を伝え、
対応を求める体制が整備されている。
3) 授業評価アンケート
本学は、科目ごとに学生による授業評価アンケートを実施しており、学生の授業・学習
支援に関する意見を聴取するシステムがとられている。
4) 学習支援センター
センターには専任職員が常駐し来所する学生に対応するとともに、教員がローテーショ
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ンにより学生の相談を受ける時間を設けるなど、
学生へのきめ細かな対応に心がけている。
また、こうした対応を通じて把握した学生のニーズ等はセンターのスタッフ会議で随時検
討され、運営に活かすとともに、必要に応じて関係部署と連携をとり改善に努めている。
。
(2) 4-2 の自己評価
学生と教員の距離が非常に近いという小規模大学の利点を生かし、ゼミナールやオフィ
スアワーを通じて教員個々が行う学習支援は、適切かつ丁寧に行われている。また昨年度
新たに「学習支援センター」を設置したことにより組織的な支援体制が強化され、成績不
振等の学生に対する積極的な支援を行うこととした。
学習支援に対する学生の意見は、ゼミナール担当教員、学習支援センター、事務局等を
とおして汲み上げ、特に授業に関しては、前学期及び後学期に実施する「学生による授業
評価アンケート」により汲み上げている。また、ポータルサイトから得られるデータにつ
いての分析などを活発に行いきめ細かい指導に利用する。
(3) 4-2 の改善・向上方策(将来計画)
各教員が、ゼミナールやオフィスアワーを通じて個々に行う学習支援については継続し
て行い、今後更に学習支援センターを充分に活用した学習支援体制を整える。
学習支援に対する学生の意見等を汲み上げるシステムとして、学生の授業評価アンケー
トをより積極的に利用し、授業に関して学生と教員の双方向の意見交換が出来るようにす
る。
平成 21(2009)年度より学務課における教務システムのグレードアップがなされ、積極的
な学生支援を進めていく。
4-3. 学生サービスの体制が整備され、適切に運営されていること。
《4-3 の視点》
(1) 4-3 の事実の説明(現状)
4-3-① 学生サービス、厚生補導のための組織が設置され、適切に機能しているか。
本学は、学生サービス、厚生補導のための学務委員会、事務組織として学務課及び学習
支援センターを設置し、様々な事項について連携し、企画・協議および執行に当たってい
る。特に学務委員会は、学生の福利厚生と学生生活の充実発展を目的として、様々な問題
について検討し、改善を図っている。また、学習支援センターが平成 20(2008)年度新たに
開設し、様々な学生相談、リメディアル講座の開設、サークル活動等の課外活動の支援等
を行っている。
各組織は、主に次の業務を行っている。
①学務委員会の学生サービス、厚生補導に関する審議事項
・学生の厚生・補導に関する事項
・学生の賞罰に関する事項
・学生のアルバイトに関する事項
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・学校行事に関する事項
・国際交流に関する事項
・エクステンションに関する事項
・その他学務に関する事項
②学務課の学生サービス・厚生補導に関する業務
・学生の生活指導(大学生活への適応支援他)
・学友会活動への支援
・奨学金・アルバイト等の紹介、その他学生の経済的支援
・学生教育研究災害傷害保険等の手続き
・学生会館(学生寮)の管理
・学生の健康管理(健康診断、予防接種含む)
・車両通学、スクールバス等に関すること。
・ボランティア活動
③学習支援センターの業務
・学生からの各種相談
・リメディアル学習の実施
・サークル活動の支援
また、本学には外国人留学生が在籍していることから、学務委員会の中に小委員会とし
て国際交流委員会を設置し、外国人留学生の学習及び生活に関する事項について、定期的
及び臨時に会議を開催し、企画・協議の上その執行に当たっている。
4-3-② 学生に対する経済的な支援が適切になされているか。
学生に対する経済的な支援については、各種奨学金や学生寮などがある。
1) 奨学金制度
本学独自の奨学金として「特待生規程」に基き、特待生試験の結果により学費の減免
を行なっている。 留学生については、
「私費外国人留学生学費減免規程」に基づき、学部
在学生全員の学費を減免している。
学外の奨学金については日本学生支援機構や青森市奨学金など地方公共団体で実施し
ている各種奨学金制度をホームページ、掲示板等により学生に周知し、利用希望者のため
に申し込み等についての説明会を開催している。留学生の大学応募型の各種奨学金につい
ては、留学生に広く通知し、大学推薦者枠の学内選考を国際交流センター会議で公正に行
い申請しており、留学生対象の給付型の奨学金に毎年 20 名程度が採用されている。平成
21(2009)年度は日本学生支援機構の学習奨励費に 38 名が採用された。個人応募型の各種
奨学金についても、留学生へ情報提供を行っている。
なお、平成 20(2008)年度に奨学金を受けた学生は、計 378 名で、内訳は表 4-3-1 の通り
である。
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表 4-3-1 平成 20(2008)年度奨学生数一覧表
奨学金
人数
備考
47 学内・給付
114 学内・給付・留学生
特待生
留学生学費減免制度
45 貸与
142 貸与
日本学生支援機構 一種
二種
2 貸与
1 貸与
青森市奨学金
あしなが育英会奨学金
1 貸与
20 給付・留学生
青森県教育厚生会奨学金
日本学生支援機構 学習奨励費
(財)ロータリー米山記念奨学金
(財)佐川留学生奨学金
3 給付・留学生
1 給付・留学生
(財)平和中島財団奨学金
2 給付・留学生
合
378
計
2) 学生寮
大学構内に、学術交流会館・国際交流会館・自適館の 3 つの学生会館があり、その中に
学生寮を設けており、学業に専念できる環境を整えるとともに、通学交通費等の負担が生
じないように配慮している。留学生については、全員が学生会館に入館できるようにして
おり、留学費用等の負担を減らすため、学費だけではなく寮費についても減免措置を行っ
ている。
その他の経済的な支援として、時間及び職種に制限を設け、学生にふさわしいアルバイ
ト情報を掲示、紹介を行っている。留学生のアルバイトについては、資格外活動の申請が
必要となることから、必ず事務局で詳細を確認して手続きを行うよう指導している。
3)提携教育ローン
平成 20(2008)年度より、地域の金融機関 2 行と本学独自の優遇低金利提携教育ローンを
開始した。平成 20(2008)年度 19 件の利用があった。
4)教育ローン利息補助奨学金制度
提携教育ローンを利用して、学費を完納した保護者に対して、教育ローンの年利息額を
奨学金(上限 5 万円)として支給する。
5)スクールバス
学生の通学経費の支援として、JR 青森駅から本学までのスクールバスを毎朝 2 台無料
で運行している。
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青森中央学院大学
4-3-③ 学生の課外活動への支援が適切になされているか。
1) 学生組織
本学に在籍するすべての学生は、
「学友会」に所属している。学友会は、大学の教育方針
と学則に従って学生生活を充実させることを目的に、学生が民主的かつ自主的に運営して
いる。役員会が学友会の中心となり活動している。役員会を支援する組織は、学年ごとに
組織される学年会、サークルの部長で構成される部長会である。図 4-3-2 は、学友会の構
成図を示したものである。
学友会
【学年会】
(構成員:本学に在籍するすべての学生)
構成:
[学年毎の]委員長、副委員長、
書記、実行委員
【役員会】
役割:各学年の諸活動を行い、役員会に提起す
る事項を検討する。
構成:会長、副会長、書記、会計、監事
役割:大学の教育方針と学則に従って、
民主的自主的に各種学生活動の
企画・調整・実施を行う。
【部長会】
構成:文化系・スポーツ系サークルの部長
役割:サークル活動の活発化、
役員会が定める部長会への出席、
学校行事への協力など。
※この他に、規約・会員名簿・活動計画を添えて「学生団体結成願」を役員会に提出し、役員
会の認可を得れば学生団体を設立できる。
図 4-3-2 青森中央学院大学 学友会構成図
2) 課外活動
ⅰ) サークル
本学では、学生生活を充実させ、人間形成や友人関係を醸成させる機会を提供する
場と位置づけて奨励し、小規模大学のなかにあって比較的活発なサークル活動を行っ
ている。平成 10(1998)年の開学以来野球場、サッカー場、テニスコート、ボクシング
ジム、柔道場、トレーニングジム、ハンドボールコート等順次施設設備を充実してい
る。また、活動に必要な経費については、学生自治会の学友会だけではなく、大学か
ら経費の支援を行っているほか、遠征試合時には大学所有スクールバスを使用し学生
の経費負担を軽減させている。成果として各部とも創部して日が浅いながらも東北地
区の大会で上位の成績をあげ、全国大会へ出場(ボクシング部、柔道部、テニス部)
する部もあらわれ、平成 20(2008)年は国体で 3 位入賞(ボクシング部)した。
文化系団体もねぶた囃子方部や、FSA(国際交流サークル)
、カタリバサークルな
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青森中央学院大学
ど地域の中で活発な活動を行っているサークルをはじめ様々な団体が活動を行ってい
る。
随時新規サークルの創設を奨励しており、地域の要請もあり、平成 21(2009)年度か
ら、新たにカーリング部、ボウリング部、ハンドボール部が結成され、地域の諸団体
の支援を受けながら活発な活動を行っている。
ⅱ)ボランティア等
上記文化系団体を中心として、学生によるボランティア活動も比較的活発に行われ
ており学務課が窓口となり、教職員が各種サポートをしながら外部団体と連携をとり
ボランティア活動を行っている。特に留学生によるボランティアは活発であり、平成
20(2008)年度に専門の窓口として、国際語学サポートセンター(特記事項に別掲)を
開設し留学生のボランティア・社会連携活動の支援をおこなっている。
平成 20(2008)年度の主なボランティア・社会連携活動としては、老人ホーム等への
ねぶた囃子慰問、学校サポーター(小中学校での教育活動補助)
、稲わらフリーデン(田
圃での稲わら収集ボランティア)
、カタリバ活動(高校生へのピアサポート)
、明るい
選挙推進活動、地震被災者への募金活動、G8 エネルギー省会議参加等のボランティ
ア活動に参加した。
3) 学園祭
本学の学園祭は「翔麗祭(しょうれいさい)」と称し、開学以来、毎年 9 月末の土曜・日
曜の 2 日間開催している。学園祭は、大学キャンパス内に併設している青森中央短期大学
や、青森中央文化専門学校ならびに青森中央経理専門学校との共催で、学校法人青森田中
学園全体としての重要なイベントに位置づけられている。
学園祭の開催にあたっては、学生組織である翔麗祭実行委員会を、青森中央学院大学学
友会執行部に所属する学生を中心にし、学年会および公認サークルの支援を受けながら企
画・運営を行っている。この組織は、併設の青森中央短期大学学友会執行部に所属する学
生や、青森中央文化専門学校ならびに青森中央経理専門学校の学園祭実行担当の学生と共
に組織している。
学園祭開催については、設置校所属の各教職員から構成された学園横断組織である学園
祭運営委員会が実施を支援している。大学からは、学務委員会・学務課所属の担当教職員
が学園祭運営委員会へ参加し、学生への支援を実施している。
4)エコキャンパス活動
学生の環境への啓蒙を目的とし、エコキャンパス活動を実施している。ゴミの分別の指
導、キャンパス内の省エネルギーだけでなく、学生の提案を取り入れペットボトルのキャ
ップや、古着の収集、エコボトル・エコバック等の環境関連商品の販売等を行い環境につ
いての取り組みをおこなっている。
5) 学生教育研究災害傷害保険
正課授業、学校行事及び課外活動(大学の認めた学内学生団体の活動)中における、不慮
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青森中央学院大学
の事故による負傷・疾病・死亡といった不測の事態に備えて、本学の全学生は学生教育研
究災害傷害保険に加入している。
4-3-④ 学生に対する健康相談、心的支援、生活相談等が適切に行われているか。
1) 定期健康診断
本学の学生全員を対象とし、年 1 回(4 月)定期健康診断を実施している。実施内容は、
内科検診及び X 線検査である。
2) 学生相談室・健康管理室
学生が、学校生活で生じる様々な悩みや体調など、精神的なもの肉体的なもの両面につ
いて解決の方法を見出し、より充実したキャンパス・ライフを送れるように、学生相談室・
健康管理室を設置し支援を行っている。相談体制は、学生相談室アドバイザーが相談室に
待機、相談に応じている。相談内容によっては、臨床心理士が直接対応する体制をとって
いる。健康管理室は看護師が常駐し、学生の健康相談・事故等の緊急対応をしている。詳
細については、学生便覧、ホームページに掲載の他、前・後学期の始業ガイダンスの際に、
学生に周知徹底している。
4-3-⑤ 学生サービスに対する学生の意見等を汲み上げる仕組みが適切に整備されている
か。
本学は、日本語に未習熟な一部の留学生を除くすべての学生の、ゼミナール所属が義務
づけられている。ゼミナール担当教員は、学生とのコミュニケーションを図り、きめ細か
な指導を行っている。またオフィスアワーを設け、教員は授業に関することのみならず、
学生の様々な要望・意見に耳を傾けている。さらに、学友会役員は、学年会・部長会及び
一般の学生から直接意見を聴取している。これらを通して、学生サービスに関する意見を
汲み上げ、
必要に応じて学務委員会などが各関係部署に連絡し、
適切に対応を行っている。
(2) 4-3 の自己評価
学務委員会・学務課は、学生生活を支援するための様々な業務を、各種委員会や科目担
当教員と連携をとりながら、積極的かつ円滑に遂行できるよう努力している。本来、学友
会は自主的に運営されるべき組織であるが、学務委員会は、学年会・役員会の選出におい
てゼミナール担当教員からの推薦などを受け、学友会の組織作りの後押しを行っている。
また、課外活動においても、サークルからの要望をヒアリングし、施設の充実に努めてい
る。新入生には入学時に「1 人 1 サークルに入ろう」と呼びかけ、課外活動の活性化を推
進している。さらに、ガイダンスや授業において、交通安全や悪質商法への対処など、学
生生活や社会生活で身につけるべき基本的な知識も教えている。
また家庭の事情により、就学費用が十分でない学生に関しても、奨学制度を推奨するこ
とにより、経済的な負担を軽減するよう配慮している。
本学は、学生教育研究災害保険に全学生を加入させており、年度初めのガイダンスの際
に、定期健康診断を実施、学生全員が受診を義務づけられている。
学生相談室は、勉強の悩み・心身の健康に関する悩み・人生についての悩みや、またハ
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ラスメントの被害の相談など、多岐にわたる問題を受け付けている。そのため、相談員を
置き、各種問題に対応できる危機管理体制をとっている。
(3) 4-3 の改善・向上方策(将来計画)
学生サービスの体制については、学習支援センター、学務委員会、学務課の連携のもと
に機能的かつ適切に運営されているが、社会状況の変化の中で、経済的に困窮する学生、
心理的な悩みを抱える学生が増加する傾向にある。これらの学生に対する支援については
学内外の奨学制度の拡充や、学生相談室の機能強化等を図り、さらに充実させていく。
学生の意見については平成 19(2007)年度の後学期から、インターネットを使った学内ポ
ータルサイトが導入され、このシステムを活用しながら学生との情報交換を密に行ってい
る。このシステムは、各種アンケートを行う機能も備え、従来の授業アンケートに加え、
学生生活に関する様々な調査を行っており、今後自己点検評価委員会との連携のもと、学
生の意見をより多く受け付けるようにしていく。
4-4. 就職・進学支援等の体制が整備され、適切に運営されていること。
《4-4 の視点》
(1) 4-4 の事実の説明(現状)
4-4-① 就職・進学に対する相談・助言体制が整備され、適切に運営しているか。
1)キャリア支援委員会
本学では平成 12(2000)年 4 月、第 1 期生が就職活動準備期の 3 年次を迎えたのを機に、
就職委員会が発足し、学生への就職支援活動を開始した。
当初は新設大学ということもあり、就職指導という点では未経験で、全くのゼロからの
スタートだったが、討議を積み重ね、学生の資質、能力に対応した独自のプログラムを作
成、他大学にない新機軸を相次いで打ち出すに至った。
就職委員会は発足以来、法人組織である就職指導室と一体となって就職支援活動を行っ
てきたが、同指導室が平成 18(2006)年 4 月、
「キャリア支援センター」と名称変更したの
に伴い、委員会名も「キャリア支援委員会」と改称し、活動内容の一層の強化に努めると
ともに、学校法人内の他設置校と連携して、就職支援力を強めてきた。
2)就職・進学に対する指導、支援活動の理念
学生の指導にあたっては、本学の学生についての能力と適性に見合った就職活動支援を
重要課題の一つとして、
個別アドバイスなどについてゼミナール担当教員との連携を強化、
学生の就職に対するモチベーションの盛り上げや情報の伝達など、日常的・多角的な支援
を関係機関との密接な協議を通じ実施している。
4-4-② キャリア教育のための支援体制が整備されているか。
1)就職指導方法の改革と単位化
平成 15(2003)年度から実施した就職指導方法及び内容の改革の主な項目を以下に列挙
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する。
① 正規講義の枠外の扱いで、
「任意出席」方式であった就職ガイダンスを、3 年次学生
を対象とした「企業研究」(経営学関連科目、新規開講)に切り換え、単位化(選択科
目、前後期各 1 単位)した。
②「企業研究」は選択科目ではあるが、前・後期授業開始の履修ガイダンスで、重要な
科目であることを力説し、可能な限り全員履修を目指した。
③出席率を重視し、出席率の低い学生には追跡調査を行い、出席を励行させた。
④3 年次前学期には、委員全員が分担して全学生の個別進路面談を実施、進路に関する
意識調査と同時に、就職への意欲を高めるよう徹底した指導を行った。
⑤「企業研究」への切り換えを機に就職指導メニューを刷新し、新たにインターンシッ
プの導入と体験報告会の開催、SPI 対策模擬試験、インターネットによる就職情報検
索講習、リクルート・マナー講座、ビジネス・メイク講座などを加え、より一層きめ
細かい指導内容とした。
⑥本学の学生の就職活動は県内外で随時開催される企業就職説明会、セミナー参加を第
一段階とし、次いで企業訪問、各個別就職試験といった流れで行われるが、学生の就
職活動機会を増やすため、本学独自主催の企業就職セミナー(官公庁、団体を含む)を
開催した。
⑦さらに、平成 17(2005)年度より、就職指導の対象を 1 年次まで拡大早期化し、
「企業
研究」を「キャリア・プランニングⅠ~Ⅵ(以下 CPⅠ~Ⅵ)
」と改称した(1 年次の
み必修、他学年選択科目、各学年とも前後期各 1 単位)
。
⑧学年に応じた段階的なプログラムを構築し、特に初年次においては就職への動機づけ、
2 年次にはコミュニケーションスキルの涵養、3 年次には実践的な就職情報の提供と
模擬試験の実施等、学年毎の目的を明確化した。
⑨地域・企業と連携した、
「課題解決・参加型」プログラムを暫時導入して、専門教育の
内容を実践的に活用するキャリア教育の比重を増加させてきた。
この結果、
「企業研究」ならびに「CP」への出席率は飛躍的に向上し、就職意欲の希薄
な学生の意欲向上に一定の成果を得ることができた。
2)ゼミナールとの連携強化を中心とした、4 年次活動のフォローアップと 3 年次活動の早
期化
学生個々人に応じたきめの細かい就職支援のためには、ゼミナールを始めとした関連部
署との緊密な連携によって、情報収集、動機づけ、告知を積み上げていくことが必須とな
る。特に就職活動を行う 4 年次学生の活動状況を把握し、キャリア支援センターへ足を運
ぶように促す役割を担うのは、キャリア支援センターがゼミナール担当教員に依頼せざる
を得ない。また採用時期の早期化に合わせて 3 年次の活動をスタートさせるためには、実
際に「志望企業を定めて履歴書を完成させる」という課題に早期に取り組ませて、これに
対するフォローアップを行っていく必要があり、ここでもゼミナールにおける指導教員の
役割が重要となる。本学では従来からゼミナール担当教員の理解と協力のもとに就職支援
活動を展開してきたが、平成 19(2007)年度よりゼミナール担当教員との一層の連携強化を
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青森中央学院大学
図り、
キャリア支援委員会が学生に課した課題に対応したサポートを実施してくれるよう、
繰り返し協力要請した。
また、情報処理関連科目担当教員や基礎演習担当教員とも連携して、就職活動時に要求
されるコンピュータ・リテラシーの強化に関する取り組みも実施した。
3) 就職指導、支援活動の成果
以上のような取り組みを積み上げた結果、平成 18(2006)年春卒業した第 5 期生の就職決
定率(平成 17(2005)年度実績)は 94.32%の好成績を収め、文系大学ベスト 100 の 31 位に
ランキングされた(
「週刊東洋経済」平成 18(2006)年調査による)
。また、平成 19(2007)
年春卒業の第 6 期生については、前年実績をやや下回ったものの、90.83%(平成 18(2006)
年度実績)と 90%台を維持した。さらに平成 20(2008)年春卒業の第 7 期生は 96%(平成
19(2007)年度実績)
、平成 21(2009)年春卒業の第 8 期生は 96%(平成 20(2008)年度実績)
を各々超え、進路未内定者数は極めてわずかとなった。
これらの実績は、継続的な就職指導、支援活動内容の改革の成果であり、今後もこの方
向性を堅持して、一層内容の充実、強化に取り組んでいかねばならない。
(2) 4-4 の自己評価
本学就職支援は平成 15(2003)年度までに、初年次から 3 年次まで一貫した指導をキャリ
ア支援委員会が統括する単位化科目 CP において行うという基本的な枠組みを完成させる
ことができた。平成 17(2005)年度以降は、この受け皿の上に盛るプログラムのブラッシュ
アップに努め、学生の学士力、社会人基礎力を高める教育を試みている。
とりわけ、地域・企業と連携した「課題解決・参加型」プログラムの拡充に力を入れた
結果、学生の支援教育へのコミットメントは高まり、就業意識涵養につながっている。
また、これらの支援教育は、実際に個別の就職相談に応じるキャリア支援センターと一
体化して実施されていることはもちろん、専門演習Ⅱ・Ⅲ(3・4年次)の担当教員に対する
所属学生の就職活動状況把握・指導要請や,就職活動に不可欠なコンピュータ・リテラシ
ーの強化について情報処理部門や基礎演習(1年次)の担当教員に対する協力要請を行う等、
他の各部署との連携の度合いも高い改善がみられた。
以上を通じて、卒業時の進路決定率は全国的にみてもきわめて高い実績をあげている。
しかし、一方で、青森県内の有効求人倍率の低さや求人票公開の遅さから、例年、内定
獲得の出足が必ずしも速くないこと、就業意識やキャリア支援プログラムへの参加姿勢等
について学生間の意識隔差が解消できていないこと、学生の産業社会に対する知見の不足
から職業選択の幅が限定されており、就業後に安易に離職しないマッチングの点で不満が
残ることなど、なお、改善に努めるべき点が残されている。
(3) 4-4 の改善・向上方策(将来計画)
各種問題点を改善していくための基本は、本学が独自に開発を進めている、地域・企業
と連携した「課題解決・参加型」プログラムを中心としたCP教育の一層の充実、実効性の
向上にある。
最大の課題である学生の意識隔差の解消は、履修や出欠席の状況を分析して,プログラ
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青森中央学院大学
ムへの参加率を高めるとともに、CPの意味が感じられ、意欲がわき、スキル向上につなが
る内容へと、プログラム全体に改良を加える努力をおいて他にない。このため、平成
21(2009)年度も複数の新規プログラムを導入予定である。
地域経済の不振に起因する全国最低レベルの有効求人倍率といった県内雇用事情に対
応して卒業生の雇用先を確保するためにも、今後一層の連携を県内外の企業と深める必要
がある。企業懇談会を通じて、すでに採用実績がある企業に対して種々の教育プログラム
への直接的支援・参加を呼び込みうる程度の関係を構築するとともに、逆にプログラムを
通じて、本学の取組と学生をアピールし、採用実績へとつなげていく等、双方向の連携を
強化していきたい。
また、県内就職希望が主流を占めることも、本学の学生にとって大きな制約となってき
た。今後、県外での就職について学生に対する動機付けを継続するのみならず、保護者と
もコミュニケーションを図っていく必要がある。また、学生の産業社会に対する知見と受
験選択肢を広げるために、平成21(2009)年度より主体的に取り組む課題型の業界研究・企
業研究プログラムを導入予定である。
【基準 4 の自己評価】
本学のアドミッションポリシーは、募集要項等で明確に定められておりオープンキャン
パスや高等学校へ説明訪問の際には受験者、高等学校の教員等に周知を図っている。入学
要件等はアドミッションポリシーを踏まえて設定され、
入学試験は適切に実施されている。
学生数については、定員を満たしていない現状にあり、今後積極的な募集体制を確立す
る。
学生への学習支援については、平成 20(2008)年度から学習支援センターを実質的に立ち
上げて、積極的な学習支援活動を行っている。
学生サービスの体制については、教員組織である学務委員会により学生に対して様々な
サービス提供、厚生補導等の企画、協議、執行がなされ十分に機能している。また、学生
に対しての経済的支援についても学習奨学金や学生寮を完備し、かつ適切に運用されてい
る。
就職、進学支援についてはキャリア支援センターを中心にゼミナール担当教員の全面的
なバックアップ体制が整っている。
【基準 4 の改善・向上方策(将来計画)
】
アドミッションポリシーの周知について、高校訪問の一層の充実を図るとともに、各広
報媒体を利用して、より積極的に展開する。
学生数について、定員を満たしていない状況にあるので、今後入学定員充足計画に基き
積極的な学生募集に努める。
学生支援について、学習支援センターと連携をとり、教務システム(学内ポータルサイ
ト)の有効活用を図り、より積極的な学生支援ができるよう検討する。また、増加傾向に
ある学生の心理的相談に十分な対応ができるように、体制の充実を図る。
就職・進学について、さらにキャリア教育の充実を図り、学生のキャリアアップを図る。
経済的支援について、
現在の方策を継続しつつ、
利用促進と併せて他の方策も検討する。
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青森中央学院大学
基準 5.教員
5-1. 教育課程を遂行するために必要な教員が適切に配置されていること
《5-1 の視点》
(1) 5-1 の事実の説明(現状)
5-1-① 教育課程を適切に運営するために必要な教員が確保され、かつ適切に配置されて
いるか。
本学における全専任教員数は 31 名となっており、これは大学設置基準上の必要専任教
員数 26 名に対し、5 名増で基準を満たしている。
表 5-1-1 は、本学における教員数の表である。学部に係るもの及び大学全体に応じ定
められた大学設置基準数を満たしており、適切に配置している。
表 5-1-1 平成 21(2009)年度教員配置表
設置基準上必
学部名等
学科名等
教 授
准教授
講 師
助 教
計
経営法学部
経営法学科
13
7
10
1
31
26(13)
地域マネジメ
8
〔8〕
1
〔1〕
―
―
9
〔9〕
―
6
〔6〕
―
―
―
6
〔6〕
―
大学院
研究所
ント研究科
地域マネジメ
ント研究所
要専任教員数
※( )は必要教授数
※大学設置基準上必要専任教員数は大学設置基準第 13 条「別表第 1」学部の種類経済学関
係収容定員400~800 人14 名に「別表第2」大学全体の収容定員800 人12 名を加算した数。
※〔 〕兼担教員数を示す。
5-1-② 教員構成(専任・兼任、年齢、専門分野等)のバランスがとれているか。
表 5-1-2 は、学部学科等における専任教員と兼任教員の比率である。大学全体として
は専任比率が 47.0%、兼任比率が 53.0%となっており、バランスはとられていると考える。
表 5-1-2 専任教員と兼任教員の比較
学部名等
学科名等
専任教員数
兼任教員数
計
経営法学部
経営法学科
31(47.0%)
35(53.0%)
66
大学院
地域マネジメント研究科
9(47.0%)
10(53.0%)
19
表 5-1-3 は、教員の年齢構成表である。全体にバランスがとれていると考える。
表 5-1-4 は、専任教員の学部学科等における男女比の表である。大学全体としては、
- 51 -
青森中央学院大学
男性 87.1%、女性 12.9%となっている。
表 5-1-3 教員の年齢構成
学部名等
学科名等
71‐80
61‐70
51‐60
41‐50
31‐40
21‐30
計
経営法学部
経営法学科
5
5
6
5
9
1
31
7
10
8
6
3
1
35
兼任教員
表 5-1-4 専任教員の学科等別男女比(女性/全体)
学部名等
学科名等
教授
准教授
講師
助教
計
%
経営法学部
経営法学科
0/13
1/7
2/10
1/1
4/31
12.9
(2) 5-1 の自己評価
教育課程を適切に運営するために必要な教員は、大学設置基準上の必要専任教員数を満
たしており確保されている。教員構成についても、適切に配置している。
(3) 5-1 の改善・向上方策(将来計画)
本学の特色及び専門分野全体を視野に入れながらまた男女比についても考慮に入れ教
員の配置を行う。特に、構成については偏りができないよう、退職者補充等の際にもその
構成に配慮していく。
5-2. 教員の採用・昇任の方針が明確に示され、かつ適切に運用されていること。
《5-2 の視点》
(1) 5-2 の事実の説明(現状)
5-2-① 教員の採用・昇任の方針が明確にされているか。
教員採用人事は公募・推薦により行われている。学長より人事教授会(全教授で構成さ
れる)が招集され、その席で教員の採用の案件が出され、審議の日程を決め、次に著書・
論文の審査つまり本学が要求した研究分野であるかどうか、また講義との関連性などを検
討するメンバーが選定される。選出された教授は、期日までに審査して人事教授会に審査
結果を報告する。審査結果の報告に加え、候補者の業績全般および社会的活動について検
討され、最終的に投票によって決定される。採用予定者を理事会が承認したのちに採用の
発令を行っている。
学内教員の昇任人事に関しては、教員選考(採用・昇格)内規により、学長は教育・研
究の成果、学生指導に対する熱意、校務貢献、建学の精神の理解等を総合的に検討のうえ、
理事長と教員の定員や配置について協議する。その後人事教授会に提出し採用人事と同じ
ような手順で審査され昇格の可否が決定される。また、定年退職した教員は、1 年間任用
(更新可)する「特任教員」の制度を設けている。
- 52 -
青森中央学院大学
5-2-② 教員の採用・昇任の方針に基づく規程が定められ、かつ適切に運用されているか。
教員の採用・昇任は、5-2-①で述べた方針により、
「青森中央学院大学教員選考(採用・
昇格)規程」及び「青森中央学院大学教員選考(採用・昇格)に関する内規」を定め、こ
れに基づき適切に運用されている。
(2) 5-2 の自己評価
教員の任用・昇任の方針は明確に示されており、この方針を基に作成した「青森中央学
院大学教員選考(採用・昇格)規程」及び「青森中央学院大学教員選考(採用・昇格)に
関する内規」に従って、適切に運用されている。
(3) 5-2 の改善・向上方針(将来計画)
教員の採用・昇任については、今後とも現在の方針を継続しつつ、今後の大学運営を視
野において、学部の在り方、教育課程の見直し等を含め、人事計画(定年制や給与規程の
見直し等)の策定をしていきたい。
5-3. 教員の教育担当時間が適切であること。同時に、教員の教育研究活動を支援する体
制が整備されていること。
《5-3 の視点》
(1) 5-3 の事実の説明(現状)
5-3-① 教育研究目的を達成するために、教員の教育担当時間が適切に配分されているか。
本学では、各専任教員の週当たりの平均教育担当コマ数は 6 コマ前後で、教員間に大き
な差異はない、教育研究目的を達成するために、過度の偏りがないよう適切に教育担当時
間を配分している(表 5-3-1)
。
又、専任教員は担当授業時間の他、オフィスアワーを設けて、講義以外でも教育指導、
あるいは相談事に対処している。
表 5-3-1 専任教員の 1 週当たりの担当授業時間数(コマ数)
<経営法学部>
教
授
最
高
8.5 コマ
最
低
3.3 コマ
平
均
6.0 コマ
※大学院担当科目を含む
准教授
7.5 コマ
3.5 コマ
5.5 コマ
- 53 -
講
師
8.5 コマ
5.0 コマ
6.6 コマ
助
教
12.0 コマ
12.0 コマ
12.0 コマ
青森中央学院大学
5-3-② 教員の教育研究活動を支援するために、TA(Teaching Assistant)
・RA(Research
Assistant)等が適切に活用されているか。
本学には、教員の教育研究活動を支援するための TA の制度が設けられている。TA 制度
は、大学院学生のうち成績優秀なものを研究科及びその基礎となる学部教育において教育
訓練の機会を提供し、併せて教育的補助業務に従事させることにより大学院学生の教育・
研究能力の向上に資するとともに大学院及び学部の教育の充実を図ることを目的とした制
度である。 TA 制 度 は 、 「青 森中央学院大学ティーチング・アシスタント取扱規程」に 基
づ き 運 用 さ れ る 。 TA は研究科委員会で決定され、優秀な TA が確保されている。平成
18(2006)年度から情報処理演習において TA 制 度 を 活 用 し て い る 。
RA については、平成 16(2004)年度に大学院の開設と同時に開設された、地域マネジメ
ント研究所の外部からの委託による調査・研究が活発になるにともない、大学院生を RA
として、調査・研究スタッフとして活用している。
5-3-③ 教育研究目的を達成するための資源(研究費等)が、適切に配分されているか。
専任教員の研究費は、本学から配分される「学内研究費」と、本学以外の機関より交付
を受ける「学外研究費」とに分かれる。外部研究費は科学研究費や産学官連携等があり、
次の通り配分されている。
1) 学内研究費
ⅰ)個人研究費
開学年度より平成 17(2005)年度までは、専任教員に対し一律 80 万円が支給されてき
たが、平成 18(2006)年度より、ⅱ)の制度が採られ、70 万円になっている。内訳は、研
究旅費が 20 万円で、研究費が 50 万円であるが、研究旅費と研究費間の流用は可能とな
っている。また、国際学会等の海外出張については、20 万円を上限とし、年 1 回に限り
個人研究費の中から旅費として計上することが認められている。
ⅱ)共通研究費
共通研究費は、専任教員の研究推進を図るため、研究課題の明確な研究活動ならびに
研究成果の発表について、助成を行うことを目的とした使途に供されている。この共通
研究費は、個人研究費では賄いきれないテーマや、教員間の共同研究費に対して、全学
的に財源を確保し、研究費を臨機応変に支出して、教員の研究推進に資することとされ
ている。支出対象となるものは、次のようなものである。
1.全学教員が共通に受益する研究費の支出
2.個人研究費では賄いきれない研究費の支出
3.教員が執筆した学術書の出版助成
4.その他、この研究助成の目的に適う研究で学長が適切であると認めたもの
助成額については、原則として 1 件あたり 75 万円の上限が定められている。共通研
、
究費の支給を受けた教員は、助成の対象となった課題の研究終了後、本学の「研究紀要」
あるいはその他の刊行物において、成果を公表しなければならない。また年度末には、
研究の経過を教授会で報告することが義務づけられている。
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青森中央学院大学
2) 学外研究費
科学研究費も含め、産学官連携による研究活動費や地方公共団体から提供される研究費
である。
本学地域マネジメント研究所の発足が、平成 16(2004)年度であり、それと同時に地域発
展を目的とした研究助成金が増大している。特に、青森県では中国におけるビジネス開発
振興に力を入れており、それに伴うプロジェクトの要請を受けて、これに関連した研究を
通して県との研究開発における提携関係が深まっている。
(2) 5-3 の自己評価
教員の授業コマ数の上限は定められていないが、学期毎の担当授業平均コマ数 6 コマ前
後という妥当な数値に落ち着いている。
TA 制度は適切に機能を果たして、教員の支援にも効果を上げており、大学院学生の資
質向上に貢献している。
大学の教育研究全体の質の低下を招かないよう十分な配慮を行っている。
(3) 5-3 の改善・向上方策(将来計画)
学事運営や学生指導、役職を有する教員に対する配慮、及び一部の教員に学内運営業務
が集中する傾向があるので、役割分担の公平化をはかった。さらに各センターとの密接な
連絡体制の構築と業務の効率化を図らなければならない。
TA 制度は平成 17(2005)年度から開始されたが、情報処理演習で成果を上げていること
から、他の科目でも採用を推奨していく。
今後、業績に応じた傾斜配分を視野に入れた研究費の配分と、研究活動が停滞している
教員の研究活動の活性化を促すことが急務である。また研究意欲のある教員のさらなる研
究推進をはかるための制度の整備をする。
科学研究費の申請については、若手を中心とした個人研究のレベルでの申請を積極的に
奨励していく。
5-4.教員の教育研究活動を活性化するための取組みがなされていること
《5-4 の視点》
(1) 5-4 の事実の説明(現状)
5-4-① 教育研究活動の向上のために、FD 等組織的な取組みが適切になされているか。
1) FD 研修会
平成 19(2007)年度より徐々に FD に関する教員間の意識が根づきつつあり、平成
19(2007)年度は、
「法学研究の新しい地平線―法と経済の統合について」
,
「研究方法論あれ
これ―会計学を中心に」と題して 2 件の教員向け研究動向の紹介と質疑応答や討論の時間
を持った。
平成 20(2008)年度は,学内外の講師により青森中央学院大学主催「第三者評価について
- 55 -
青森中央学院大学
(私学高等教育研究所研究主幹)」
,
「学士力について(学長)」の 2 回,青森中央短期大学との
共催で,
「科学研究費補助金制度について(山形大学教授)」
,大学院地域マネジメント研究
科主催「地域について(本学教授)」の合計 4 回の FD 研修会を実施した。また,青森中央
短期大学主催での「授業改善について(山形大学教授)」
,
「ラーニングポートフォリオの活
用(弘前大学教授)」にも教職員が参加した。
2) 辞令交付式
毎年 4 月 1 日に行われる辞令交付式は、建学の精神や当該年度の重点目標、事務的な手
続きなどに関し、共通理解を得ることを目的として行われる。辞令交付式とは別に、本学
教員を対象にした研修会が開かれ、各委員会から年度計画と問題点等の提示があり、対応
が説明される。
3)教育活動報告会
平成 20(2008)年度から、
教員相互に教育方法の報告を行う、
教育活動報告会を実施し、
担当科目、授業の状況、成績・評価、担当科目についての専門性等をそれぞれ報告し、
お互いの授業改善につながるようにしている。この会は平成 21(2009)年度から FD 研修
会として学務委員会の業務として組織的に行いこれまで以上に充実させる。
5-4-② 教員の教育研究活動を活性化するための評価体制が整備され、適切に運用されて
いるか。
1) 学生による授業評価
平成 13(2001)年度より、毎年前学期・後学期の授業最終日に、質問紙の項目に答える形
で学生による授業評価が行われている。これは、授業技術の向上やカリキュラムの改善を
目指すものである。平成 19(2007)年度からは、ポータルサイトの導入により、従来の質問
紙より、コンピュータ使用による回答形式とした。
2) 基礎演習担当者会議
平成 18(2006)年度、学長より「基礎演習」運営方針が提示され、新たに担当者会議が設
けられ、学務委員会の下部組織とされたことにより、担当者会議が定例化され、一貫した
教育方針のもと、内容の充実に向けた話し合いを重ねながら、
「基礎演習」の創意工夫が努
められている。4 年間の学業生活を充実させるためにも初年次教育は重要であるとの点か
ら、入学早々1 泊 2 日のオリエンテーション・キャンプなども 4 年間の大学生活について
新入生との話し合いの時間を設けている。学業生活の充実度を上げるため外部講師による
「悪徳商法の被害を防ぐために」などの講演を取り入れたりした。平成 19(2007)年度は、
前年度の路線を踏襲し、
「基礎演習」のさらなる充実が図られた。
3) 学内研究会
本学で行われている学内研究会には、法学系の教員による「判例研究会」がある。
平成 10(1998)年に始められたこの研究会のねらいは、各分野の専門領域における研究活
動の促進をはかることである。
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青森中央学院大学
(2) 5-4 の自己評価
平成 20(2008)年度は教員研修会などの FD 活動が行われたが、これら学究上の研修に加
え、教育方法の研修へと範囲を広げ、教員に対する倫理意識、危機管理意識の醸成等の大
学教員としての総合的立場を視野に入れた FD 活動を行った。
この中で、大学の講義を含めた業務を効率的に遂行するための研修が行われている。そ
の年度の教育研究を含めた学事予定や目標へ学部全体の共通認識を高め業務を効率化して
いる。今後初任者、経験年数ごとの研修の実施も求められる。
授業評価に関していえば、授業の目標はどこにあるのか、それをどのような観点から評
価するのか、そこで得られた評価情報がどのように利用されるのか等が明確化されていな
い。さらに、学生の自己評価項目の選定と利用の仕方にも問題がある。また、ポータルサ
イトによる評価方式に代わったことで、評価アンケートの回収率が 5 割台に下がったこと
が問題であり、ポータルサイト活用のさらなる浸透が必要である。
(3) 5-4 の改善・向上方策(将来計画)
FD は大学が自ら設定した教育理念及び教育目標に基づき、授業内容・方法を改善し、
向上させる組織的な取り組みである。とかく研究面や事務面に重点が置かれ教育面は教員
の懇談会形式に偏る傾向がこれまでは多かった。
また FD も話を聞いて終わりという面があ
る。FD 活動努力義務規定から義務規定化への移行にともない、本学が抱える問題の改善
につながる中身の濃い研修を早急に検討する。
【基準 5 の自己評価】
教育課程を遂行するために必要な教員が十分に確保され、かつ適切に配置されている。
また、教育担当時間の配分、教育研究にかかる資源なども適切に配分されており、全体の
バランスは適切である。
また、教員の採用・昇任についても規定に基づいて適切に行われており、教育研究活動
を活性化する仕組みも組織として対応しており適切と考える。
【基準 5 の改善・向上方策(将来計画)
】
教育課程を遂行するための充実した教員体制を今後も維持するとともに、教育研究活動
の活性化のための工夫を積極的に行う。
研究費は適切に配分されているが、
教員の研究活動を活性化させ、
研究向上に資する為、
学内における研究の交流や研究費の傾斜配分を導入する。
特に活動の資源となる補助金等の外部資金獲得については、なお一層の努力をする。
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青森中央学院大学
基準 6. 職員
6-1. 職員の組織編制の基本視点及び採用・昇任・異動の方針が明確に示され、かつ適切
に運営されていること。
《6-1 の視点》
(1) 6-1 の事実の説明(現状)
6-1-① 大学の目的を達成するために必要な職員が確保され、適切に配置されているか。
本学では、
「学校法人青森田中学園組織規程」において、事務組織、職制、職務及び事務
分掌を定めている。事務組織は、事務局長の下に総務課(総務・庶務・経理・管理関係)
学務課(教務、学生、国際交流、図書館情報関係)
、学生支援課(学習支援・就職支援)
、
入試広報課に事務職員を配置して、教育・研究の支援を行っている(表 6-1-1)
。
各部署には、業務内容等に応じて専任職員を中心に必要な人員を適切に配置している。
表 6-1-1 課室別職員数
事務局
専任職員
嘱託職員
パート職員
計
1
0
0
1
総務課
4
0
1
5
学務課
7
0
1
8
学生支援課
2
2
0
4
入試広報課
2
0
0
2
16
2
2
20
事務局長
事
務
局
計
6-1-② 職員の採用・昇任・異動の方針が明確にされているか。
職員の採用・昇任・異動については、学園理事会あるいは大学の部局長会議等において
大学として取り組む重点目標、課題等の審議を踏まえ、また学園全体及び大学全体の予算
等を考慮の上、6-1-③に記述する規程等に基づき適切に実施している。
6-1-③ 職員の採用・昇任・異動の方針に基づく規程が定められ、かつ適切に運用されて
いるか。
職員の採用は、欠員補充、新規事業の実施等の場合、本学を設置する学校法人青森田中
学園が制定した「学校法人青森田中学園就業規則」
「学校法人青森田中学園一般職員等の採
用に関する手続き要項」に基づき、採用候補者をハローワーク等を通じ広く公募を行い応
募者に対し面接及び適性試験を行い候補者を選定し、理事長に採用の申請をし理事長が採
用を決定する。
昇任は「学校法人青森田中学園一般職員の人事考課の取り扱い」に基づき、事務局長が
昇任候補者の意見を聴くとともに、必要に応じて、昇任候補者の面接を行い理事長に申請
し理事長が決定する。
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青森中央学院大学
人事異動は、事務局長が人事異動対象者の職務歴、能力、適性、勤務状況、自己評価書
及び当該部署の運営状況等について関係課長等の意見を聞き、人事異動原案を作成し、理
事長の承認を得て決定している。
(2) 6-1 の自己評価
職員の組織編制は、各部署の業務内容等に即して、必要な人員が配置され、適切かつ効
率的な運用が図られている。
採用・昇任・異動は、各部署の運営状況等を事務局長が日常的に把握しながら、適時、
適切な人事を行っている。また部署を超えた行事・事業を遂行する場合や、緊急の課題の
解決を要する場合は、適宜部署を横断したチーム編成を行って、業務の推進を図っている。
(3) 6-1 の改善・向上方法(将来計画)
大学に対する社会のニーズの多様化に伴い、大学運営も複雑化しており、学校法人の運
営や教学組織を支援する職員の業務も範囲が拡大し、特に大学運営の担い手となる人材の
養成が急務となっている。
今後、職員の能力及び意欲の向上を図る組織作りを行い、大学の業務向上につなげてい
かなければならない。
6-2. 職員の資質・能力の向上のための取組み(SD 等)がなされていること。
《6-2 の視点》
(1) 6-2 の事実の説明(現状)
6-2-① 職員の資質・能力の向上のための研修、SD 等の取組みが適切になされているか。
本学における職員への教育方法は、OJT(On the Job Training)を基本としているが、
これ以外に学外団体が主催する研修会や会合への参加及び学内で実施する研修会への参加
が積極的に行われている。
毎年 3 月には、新年度に向けて、先ず各課係のリーダー会議を実施し、新年度の職務分
掌・人員配置の確認を行い、リーダー自らが事務局全体を把握した上で、職員全員による
事務局研修会を実施している。日常的には、毎月リーダー会議を開催し、部門間の連携・
問題意識の共有化を図っている。また、職員は職員研修会だけでなく、教員研修会への参
加も積極的に行っており、
教員との接点を多くすることにより教員と職員の連携が深まり、
さらに単に事務的な側面だけでなく、大学の全体像を捉えられるようにしている。
平成 20(2008)年度においては、私学高等教育研究所から講師を迎え、第三者評価の役割
についての講演及び質疑・応答を行い、同評価についての知識を深める研修会に職員のリ
ーダーも参加した。さらに、他大学から講師を招き、科学研究費補助金に関する説明を受
け、同補助金に関する知識を深めたり、ラーニングポートフォリオの活用についての説明
を受け、学習効果を高める方法について教員と職員が共通認識を図った。
また、平成 21(2009)年度に入ってから、外部機関から講師を招き、事務局リーダーによ
る職場管理者研修会を実施した。
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青森中央学院大学
(2) 6-2 の自己評価
学内外における研修は、職員の意識向上、専門性の向上、さらに組織の機能強化等に有
効に機能している。
(3) 6-2 の改善・向上方法(将来計画)
今後更なる職員の資質能力の向上を図るためには、事務局全体で取り組んでいくことが
必要であり、専門的スキルを持った人材養成を図るための研修会をより計画的・効果的に
実施することにしている。
6-3. 大学の教育研究支援のための事務体制が構築されていること。
《6-3 の視点》
(1) 6-3 の事実の説明(現状)
6-3-① 教育研究支援のための事務体制が構築され、適切に機能しているか。
本学の教育研究支援のための事務組織は、
「学校法人青森田中学園組織規程」に基き、運
営上の事務組織、職制、所掌事務を定め、総務課(総務、庶務、経理、管理関係)
、学務課
(教務・学生、国際交流、図書館情報関係)
、学生支援課(学習支援・就職支援)
、入試広
報課を設置することにより事務体制を構築している。
教育支援の事務体制は、主として学務課の職員が担っており、入学時のガイダンス、学
生への履修指導、学生生活支援、教員との連携による授業支援、学生の保護者への情報提
供等が適切に行われている。
留学生並びに海外提携大学への留学希望者の対応については、国際交流の担当職員が、
国際交流委員会との連携の下、
綿密なサポート体制をとり、
充実した支援が行われている。
図書館情報関係業務において、平日開館時間を午後 8 時から午後 9 時に延長し、運用面
の効率化と利用者への便宜を図っている。更に、教務関係システムの運用・管理・情報教
育に関して、情報関連機器の管理、教材作成への技術支援等により、教育支援を行ってお
り、学生及び教員からの質問への対応などに十分な体制を整えている。
学習支援・就職支援の事務体制は、学生支援課が担当しており、学習支援委員会、キャ
リア支援委員会との連携の下、各種プログラムを通して支援を行っている。
研究支援の事務体制は、総務課・学務課との連携で、各種補助金の申請、研究支援事務
を行っている。さらに、事務局窓口を午後 7 時まで延長することにより、積極的な学生支
援・教育支援に対応している。
これらの事務体制によって、教育研究支援のために事務局が一体となり、大学の業務運
営が行われている。
(2) 6-3 の自己評価
教育支援を担当する職員は、学生の教育、就学、就職等の業務について関係委員会に参
画するほか、教員との日常的な連携を通じて、教育支援を行っている。また、多様化する
学生ニーズに対する学習環境の整備・充実への対応も行っている。
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青森中央学院大学
研究支援を担当する職員は、
外部研究資金の獲得に関して教員へ各種の情報提供を行い、
研究活動の活性化に貢献している。
(3) 6-3 の改善・向上方法(将来計画)
学生ニーズの多様化に伴い、きめ細かいサポートが求められていることから、教育支援の
充実を図るために教員組織と事務組織の連携をさらに深めるようにする。
職員は、日頃から大学を取り巻く変化に関心を持ちつつ大学の現状分析等を行い、大学
運営に積極的に参画していくことが重要である。そのためには、研修会等を計画的に実施
して、職員の資質・能力の向上を図り、事務組織の組織力を高める。
【基準 6 の自己評価】
事務組織は、業務内容等に即して必要な人員が配置され、適切かつ効果的な組織編成と
なっている。
職員の採用・昇任・異動の方針は、大学の運営方針、各部署の運営状況を勘案して適切
に運用されている。
教育研究支援のための事務体制は、教育研究に関する各種委員会等において教員と日常
的な連携が図られており、教育研究支援は適切に機能している。
【基準 6 の改善・向上方策(将来計画)
】
大学を取り巻く厳しい環境を踏まえて、これからの事務組織は意思決定の迅速化と、よ
り一層の実行力ある組織が求められる。また職員の資質向上とさらなる研修支援が求めら
れる。人事制度面では、個々の職員の能力・意欲の向上と合わせ、大学の業績向上を追及
し、教育の質の向上とともに、良質な学生サービスの提供を図っていくこととする。
- 61 -
青森中央学院大学
基準 7. 管理運営
7-1. 大学の目的を達成するために、大学及びその設置者の管理運営体制が整備されてお
り、適切に機能していること。
《7-1 の視点》
(1) 7-1 の事実の説明(現状)
7-1-① 大学の目的を達成するために、大学及びその設置者の管理運営体制が整備され、
適切に機能しているか。
本学の設置者である「学校法人青森田中学園」は、
「学校法人青森田中学園寄附行為」
(以
下「寄附行為」という。
)等に基づき、設置する学校を管理運営している。その設置校の一
つである本学は、
「青森中央学院大学学則」等に基づき、学内の管理運営体制を整備してい
る。本学の目的を達成するために、法人及び大学のそれぞれの運営組織が果たすべき役割
を明確にし、有機的な関係を保ちながら効率的な運営ができる体制を構築している。
図 7-1-1 は法人と大学の関係を表したものである。
法
評
議
員
人
本
部
会
総
務
部
管
理
部
図書館情報センタ ー
国 際 交 流 セ ン タ ー
学校法人青森田中学園
理
事
会
青 森 中 央 学 院 大 学
青 森 中 央 短 期 大 学
監
事
入 試 広 報 セ ン タ ー
キャリア支援センター
学 習 支 援 セ ン タ ー
青 森 中 央 短 期 大 学
附 属 第 一 幼 稚 園
青 森 中 央 短 期 大 学
附 属 第 二 幼 稚 園
学
学
青 森 中 央 短 期 大 学
附 属 第 三 幼 稚 園
青森中央文化専門学校
青森中央経理専門学校
図 7-1-1 学校法人青森田中学園 組織図
- 62 -
生
生
相
談
会
室
館
青森中央学院大学
自己点検評価委員会
部
局
青森中央学院大学
長
会
議
大
学
院
地 域 マネジメント研 究 科
地域マネジメント専攻
研 究 科 委 員 会
経営法学部・教授会
学
務
委 員
会
(国 際 交 流 ・FD 含 む)
青森中央学院大学
地域マネジメント研究所
事
務
入 試 広 報 委 員 会
局
キャリア支援委員会
図書館情報センター
図書館情報システム委員会
国際交流センタ ー
入試広報センタ ー
学習支援センタ ー
教職課程指導委員会
研 究 推 進 委 員 会
(研究紀要含む)
キャリア支援センター
地域社会活動委員会
学
学
生
生
相
談
会
室
館
図 7-1-2 青森中央学院大学 組織図
1) 法人全体の管理運営体制
法人全体の管理運営は、寄附行為に定められている理事会、評議会、監事等が当該
寄附行為等により行っている。
ⅰ)理事会
理事会は、理事 8 名以上 10 名以内(現員 8 名)
、監事 2 名の役員を置き、理事の
うちから 1 名を理事総数の過半数の議決により理事長として選任し、理事長がこの
法人を代表し、その業務を総理している。
業務決定機関は理事会であり、以下の事項に関して審議及び決定を行っている。
① 予算、借入金(当該会計年度内の収入をもって償還する一時の借入金を除く)
基本財産の処分、運用財産中の不動産及び積立金の処分並びに不動産の買受
に関する事項。
② 予算外の新たな義務の負担又は権利の放棄に関する事項
③ 寄附行為の変更
④ 私立学校法第 50 条第 1 項、第 3 項に掲げる事由による解散
⑤ 合併
⑥ 残余財産の処分に関する事項
- 63 -
青森中央学院大学
⑦ 寄附金品の募集に関する事項
⑧学則変更及び学長、学校長の任免に関する事項
理事会は通常 5 月、9 月、12 月、3 月の年 4 回定例会議を開催しており、その
他に理事長の招集による臨時理事会も適宜開催されている。
ⅱ)評議員会
評議員会は、定数 17 名以上 21 名以内(現員 17 名)の評議員によって構成さ
れ、理事長が召集する。通常 5 月、3 月に定例会議がある他、必要により臨時に
開催している。
理事長が、下記事項についてあらかじめ評議員会に説明し意見を聴いている。
①予算、借入金(当該会計年度内の収入をもって償還する一時の借入金を除く)
及び基本財産の処分並びに運用財産中の不動産及び積立金の処分
② 事業計画
③ 予算外の新たな義務の負担又は権利の放棄
④ 寄附行為の変更
⑤ 合併
⑥ 目的たる事業の成功の不能による解散
⑦ 寄附金品の募集に関する事項
⑧ その他この法人の業務に関する重要事項で理事会において必要と認めるも
の
ⅲ)監事
監事は、学校法人の業務、財産状況を監査し、その状況について毎会計年度監
査報告書を作成した上で理事会、評議員会に出席し報告している。また監査法人
と適宜会議を持つとともに、理事会常時に出席し意見を述べている。
2) 大学の管理運営体制
教学部門における重要事項については、大学の運営及び改善に関して企画・調整を
行う「部局長会議」
(教授会に付議すべき事項の整理を行う職分も併せ持つ)で協議調
整し、教授会の審議を経て、学長が決定している。また、大学の各種諸問題を審議、
立案する各種委員会を設置している。
事務局はこれらの組織が円滑に運営されるようにサポートしている。
ⅰ)教授会
本学の「教授会」は 1 学部 1 教授会で運営され、構成員については、専任の
教授、准教授、講師を以って構成し、合理的かつ円滑に運営されている。教授
会の審議事項については、教授会規程第 2 条に定めている。
ⅱ)研究科委員会
大学院地域マネジメント研究科には「研究科委員会」が設置され、学長、研
究科長、研究科に所属する教授、准教授をもって構成し、研究科におけるすべ
ての事項について審議している。
- 64 -
青森中央学院大学
ⅲ)部局長会議
「部局長会議」は、理事長、学長、研究所長・センター長、各委員会委員長、
事務局長、事務局次長、及び学長が指名する者によって構成しており、大学運
営の基本的重要事項及び教授会附議事項について協議調整している。
ⅳ)各種委員会
教育課程を審議する「学務委員会」
、入学者の選抜を審議する「入試広報委
員会」
、就職に関する審議を行う「キャリア支援委員会」
、図書館運営を審議す
る「図書館情報システム委員会」
、教職課程を審議する「教職課程指導委員会」
、
研究推進を審議する「研究推進委員会」
、公開講座等を審議する「地域社会活
動委員会」等が組織され、それぞれ関連規程に則り運営されている。
また、人事についても「学長選考規程」
「教員選考規程」等を定め、厳格に
行っている。
ⅴ)事務局
事務局は、
「学校法人青森田中学園組織規程」により適切に組織編制されて
おり、教育研究の各種組織をサポートする体制が構築され、教員組織と事務局
が協働し大学運営を推し進めている。
7-1-② 管理運営に関わる役員等の選考や採用に関する規程が明確に示されているか。
法人の役員選任等については、寄附行為で定めている。
1) 理事の選任
理事の定数は、寄附行為第 5 条第 1 項で 8 名以上 10 名以内(現員 8 名)とされ、
選任については、寄附行為第 6 条により(1)大学の学長、(2)短期大学の学長、(3)青森
中央経理専門学校の校長、(4)評議員のうちから評議員会において選任した者 2 名以
上 3 名以内、(5)学識経験者のうち理事会において選任した者 3 名以上 4 名以内と規
定している。
任期は、寄附行為第 8 条で 4 年と定めている。
2) 監事の選任
監事の定数は、寄附行為第 5 条第 1 項で 2 名とされ、選任については、寄附行為第
7 条により、監事はこの法人の理事・職員(学長、学校長、教員その他の職員を含
)又は評議員以外の者であって理事会において選出した候補者のうち
む。以下同じ。
から、評議員会の同意を得て、理事長が選任すると規定している。
任期は、寄附行為第 8 条で 4 年と定めている。
3) 評議員の選任
評議員の定数は、寄附行為第 19 条第 2 項で 17 名以上 21 名以内(現員 17 名)とさ
れ、選任については、寄附行為第 23 条により、
① この法人の職員で理事会において推薦された者のうちから、評議員会において
選任した者 4 名
② この法人の設置する学校を卒業した者で年齢 25 歳以上の者のうちから、理事
会において選任した者 3 名以上 6 名以内
③ 評議員から選任された理事以外の理事 3 名以上 4 名以内
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青森中央学院大学
④ 学識経験者又は本法人の功労者で、前 3 号に規定する評議員の 3 分の 2 以上に
より選任された者 7 名と規定している。
任期は、寄附行為第 24 条で 4 年と定めている。
大学の管理運営に関わる学長及びその他の教員管理職の選任は次のとおりである。
① 学長の選任
学長の選任は、
「青森中央学院大学学長選考規程」に定めており、学長候補者選
考委員会で学長候補者 1 名を選定し、教授会に付し、同意を得た上で理事会に答
申する。理事長は理事会の議決を得てこれを任命する。
学長の任期は 4 年である。
② 研究科長の選任
研究科長の選任は、
「青森中央学院大学大学院研究科長選考規程」に定めており、
研究科長候補者選考委員会で、研究科長候補者 1 名を選定し、研究科委員会に付
し、同意を得た上で、理事会に答申する。理事長は理事会の議決を得てこれを任
命する。研究科長の任期は 2 年である。
③ 役職者の選任
各種委員会の委員長等の役職者については、
「各委員会規程」により学長が委嘱
する。
任期は 1 年としている。
(2) 7-1 の自己評価
本学の目的を達成するため、法人及び大学の管理運営体制は、寄附行為や学則をはじめ
とする諸規程にて整備しており、適切に機能している。
理事会において、年度予算、決算、学部・学科の新設や改組及び法人の財産管理、運営
に関する方針等を決定し、
「部局長会議」
「教授会」に伝達する一方、法人本部、大学事務
局と連携を図りながら、適切な管理運営を行っている。
理事会、評議員会においては、学長は理事・評議員として参加し、法人運営に大学の意
向を適切に反映させている。さらに、理事会、評議員会とも学外から有識者が選任されて
おり、大学の管理運営に関しても大所高所から幅広い視野で適切な判断がなされている。
(3) 7-1 の改善・向上方策(将来計画)
法人及び大学の管理運営体制は適切に整備され運営されている。しかし、急激な社会変
化に伴う私学経営及び教育環境の変化に即応するため、より迅速な対応と柔軟な管理運営
体制が求められる。これに対応すべく、常に現在の組織体制を点検し、見直しを行ってい
く。また監事の役割と責任が大きいことから、監事制度の充実・強化を図っていきたい。
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7-2 管理部門と教学部門の連携が適切になされていること。
《7-2 の視点》
(1) 7-2 の事実の説明(現状)
7-2-① 管理部門と教学部門の連携が適切になされているか。
寄附行為第 6 条第 1 項第 1 号により、教学部門の最高責任者である学長を理事とし、研
究科長を寄附行為第 23 条第 1 項第 1 号により評議員としている。このことにより、管理
部門である理事会の意思が教学部門に伝達され、また教学部門の最高意思決定機関である
教授会の意向が理事会・評議員会に伝達され連携がとれるようにしている。
また、理事長、学長はじめ各委員会の長及び事務局長、次長の出席により、毎月 1 回定
例で開催している「部局長会議」で大学の様々な問題について、協議・調整を行って、管
理部門と教学部門の十分な連携を保っている。
(2) 7-2 の自己評価
大学学長は寄附行為第 6 条により理事と定められ、また、他にも大学関係者 1 名(教授・
研究科長)が評議員に就任している。これら学長及び大学関係者が理事会・評議員会に出
席していることから、理事会・評議員会と大学とは緊密な関係が維持されている。
また、
「部局長会議」が毎月定例で開催され、実務に関わる重要案件が協議されており、
管理部門と教学部門との連携が適切に行われている。
(3) 7-2 の改善・向上方策(将来計画)
法人役員、教職員が一体感を持ち、自己点検結果を今後の教育研究活動の改善に生かす
よう、さらに組織的な取組みを行う。
7-3 自己点検・評価のための恒常的な体制が確立され、かつその結果を教育研究をはじめ
大学運営の改善・向上につなげるシステムが構築されていること。
《7-3 の視点》
(1) 7-3 の事実の説明(現状)
7-3-① 教育研究活動をはじめ大学運営の改善・向上を図るために、自己点検・評価の恒
常的な実施体制が整えられているか。
本学では、平成 10(1998)年 4 月、開学と同時に「自己点検・評価委員会」を設置し、自
己点検評価活動のための体制作りを行った。この委員会においては、本学の現状と課題に
ついて多くの視点から検証を行い、この検証の結果が平成 16(2004)年の青森中央学院大学
大学院地域マネジメント研究科設置に大きく反映されている。平成 13(2001)年度以降は
「学生による授業評価アンケート」を毎年度 2 回(前学期・後学期)定期的に実施し、教
育研究活動の改善に取り組んでいる。
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さらに、平成 20(2008)年度からは、
「教育活動報告会」として各教員が自己の授業展開
についての問題点や対応の仕方等を発表し、授業方法の改善等に取り組んでいる。
本学の自己点検評価委員会は、部局長会議がその役割を担っており、教育研究活動をは
じめとする大学運営の諸問題への対応並びに自己点検評価への実施体制は恒常的に構築さ
れている。
7-3-② 自己点検・評価の結果を教育研究をはじめ大学運営の改善・向上につなげるシス
テムが構築され、かつ適切に機能しているか。
平成 20(2008)年度に、自己点検評価結果をもとに、学生の学習や履修方法などに派生
する問題や学業生活に付随する経済的な障壁や学生に特有な精神的な悩みなどを積極的
に取り上げることを業務とした、学習支援センターを発足させ、学生に係る諸問題の改
善に取り組んでいる。
また各委員会の委員長から構成される部局長会議のメンバーは全員自己点検評価委員
会のメンバーになっているため、教育研究、国際交流、地域貢献等学内外の諸活動を掌
握しており、大学運営の改善・向上に充分機能している。
7-3-③ 自己点検・評価の結果が学内外に適切に公表されているか。
自己点検評価委員会が作成した「自己点検評価報告書」は、学内の教職員に配布し、学
外に対しての公表は本学図書館での配架・閲覧で対応している。
本学において、シラバスは開学の平成 10(1998)年度から冊子に作成し、平成 18(2006)
年度からはホームページでも公開している。また、
「学生による授業評価アンケート」結果
は、各教員に配布されており、学生の意見等は、学務委員会を経て、自己点検評価委員会
で審議されている。
教員の教育研究活動、社会活動等における自己点検評価活動の取組みは、研究紀要・学
園報「こぶしの花」などで学内外に公表されている。
(2) 7-3 の自己評価
自己点検・評価活動については、平成 10(1998)年以降の取組みが始まり、その内容や方
法も年を経るごとに充実してきている。
これらの評価の結果を、関連委員会と連携をとるとともに、全教職員に周知を図り、教
育研究の改善に反映させている。
(3) 7-3 の改善・向上方策(将来計画)
本学では、FD 活動については、これまでは研究推進委員会が実施してきたが、平成
21(2009)年度に学務委員会が中心となって担当し、今後も自己点検・評価委員会と連携を
とりながら、効果的に実施していく。
また、授業評価等、自己点検・評価の学内外への周知方法については、ホームページ等
を利用した広報について積極的に検討する。
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青森中央学院大学
【基準 7 の自己評価】
大学の目的を達成するために、寄附行為や学則をはじめとする諸規程を明確に定め、そ
れらの規程に基づいて選出された管理運営に関わる役員等により、各組織は適切に機能し
ている。特に、理事長、学長等で組織している「部局長会議」は、理事会と教授会の意思
疎通にとって重要な役割を担っている。
自己点検・評価については、大学開学後、委員会を設置し取組んでいる。
【基準 7 の改善・向上方策(将来計画)
】
大学及び設置者の管理運営体制は整備され、適切に機能している。また、管理部門であ
る理事会と教学部門である教授会の連携は適切になされており、円滑な体制が整えられて
いるが、今後さらなる一層の機能強化を図っていく。
法人役員、教職員が一体感を持ち、自己点検結果を今後の教育研究活動の改善に生かす
よう、さらに組織的な取組みを行う。
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基準8. 財務
8-1. 大学の教育研究目的を達成するために必要な財政基盤を有し、収入と支出のバラン
スを考慮した運営がなされ、かつ適切に会計処理がなされていること。
《8-1 の視点》
(1) 8-1 の事実の説明(現状)
8-1-① 大学の教育研究目的を達成するために、必要な経費が確保され、かつ収入と支
出のバランスを考慮した運営がなされているか。
本学は平成 10(1998)年に開学しており、教育研究上必要とする設備備品等教育環境は充
分に整備されてきた。その後平成 18(2006)年度において、開学 10 周年記念事業の一環と
して総合運動場の整備充実を図ってきた。
これらの資金については各年度の収支とこれまでの蓄積を充て、借入をせずに自己資金
で賄ってきた。
学校規模に応じた設備投資を実施してきており、年度ごとの収支結果は基本金組入の大
小により、均衡はしていないが、今後、より安定した学生数を確保することにより、財政
基盤の安定化を目指していく。
表 8-1-1 過去 5 年間の収支状況推移
(単位:千円)
年度
科目
平成16
平成17
平成18
平成19
平成20
(2004)年度
(2005)年度
(2006)年度
(2007)年度
(2008)年度
法人
大学
法人
大学
法人
大学
法人
大学
法人
大学
帰属収入合計
1,535,491
852,634
1,605,716
805,659
1,677,751
771,872
1,773,414
743,909
1,922,699
790,728
基本金組入額
△532,510
△23,765
△577,176
△35,208
△417,840
△45,544
△156,720
△67,546
△212,921
△58,459
消費収入合計
1,002,981
828,869
1,028,540
770,451
1,259,911
726,328
1,616,694
676,363
1,709,778
732,269
消費支出合計
1,285,859
771,734
1,389,437
746,246
1,426,908
670,759
1,460,188
708,224
1,531,244
706,344
当年度消費収入超過額
△282,878
57,135
△360,897
24,205
△166,997
55,569
156,506
△31,861
178,534
25,925
前年度繰越消費支出超過額
460,961
178,083
△182,814
△349,811
△193,305
翌年度繰越消費支出超過額
178,083
△182,814
△349,811
△193,305
△14,771
8-1-② 適切に会計処理がなされているか。
本学では、学校法人会計基準に準拠しつつ、学校法人青森田中学園経理規程に則り、ま
た監査法人の指導のもと、正確かつ迅速な会計処理を行うことで、経営状況を明らかにし
ている。会計処理上の疑問や判断が難しいものについては、担当している公認会計士に、
その都度質問や相談を行い、回答と指導を受け、正確さを第一の基本として会計処理を行
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青森中央学院大学
っている。
年度ごとの予算編成については、
教育・研究及び事業計画の方針に基づき編成している。
理事長は、学園運営の基本方針に基づき、次年度事業計画案及び予算案を作成し、理事長
が評議員会に諮問したのち、寄附行為第 17 条の所定の手続きを経て理事会において決定
している。
8-1-③ 会計監査等が適切に行われているか。
本学園はロイヤル監査法人に委嘱し、公認会計士による共同監査を受けている。この監
査では、理事会及び評議員会議事録、試算表、諸帳簿、伝票、証憑等を細部にわたり突合
し、取引内容等の確認を行うとともに、理事長からのヒアリングも実施されている。毎年
度、決算終了後に監査法人から「決算書類は適正」との監査報告書の提出を受けてきてい
る。
監事による監査では、学外監事 2 名が寄附行為第 15 条(監事の職務)に基づき、学校
法人の業務及び財産に関し監査を行っており、結果を踏まえて業務改善等の指摘や指導に
あたっている。監事は、公認会計士と連携し、当該年度決算に関わる最終監査に立会い、
5 月に「監査報告書」を作成し、決算等が付議される理事会、評議員会に出席して監査報
告を行っている。
(2) 8-1 の自己評価
本学は、学生総定員 800 人に対して、平成 21(2009)年度の学生数 550 人であり、ここ
数年横ばいの状況にあり、これに伴い学生生徒納付金収入等、収入面でも横ばいの状態に
ある。一方経費については、過大投資を避けて経費削減に努め、現状では、私学平均(日
本私立学校振興・共済事業団「今日の私学財政(平成 20(2008)年度版)
」
)との比較におい
ても財務面で遜色なく、財務の健全性を維持してきている。
表 8-1-2 消費収支計算書関係比率(大学部門)
〈単一学部 社会科学系学部〉
平成 19(2007)年度比較
人件費率
(%)
人件費
依存率
教育研究
経費比率
管理経費
比 率
借入金等
利息比率
帰属収支
差額比率
私学平均
51.1
63.2
32.7
12.7
0.7
1.9
本
45.7
60.3
43.4
5.9
0.0
0.5
学
消費収支
比 率
学生生徒等
納付金比率
寄付金比率
補助金比率
基本金
組入率
減価償却費
比 率
私学平均
109.1
80.8
1.5
9.2
10.1
13.2
本
104.7
75.8
0.0
17.1
100.0
14.9
学
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表 8-1-3 貸借対照表関係比率(法人全体のもの)
〈1~2 千人規模別大学法人〉
平成 19(2007)年度比較
固定資産
構成比率
(%)
有形固定資産
固定比率
その他の固定
資産構成比率
流動資産
構成比率
固定負債
構成比率
流動負債
構成比率
私学平均
81.8
61.2
20.6
18.2
10.7
6.2
本
83.1
66.2
17.0
16.9
1.3
6.8
学
内部留保
構成比率
自己資金
構成比率
消費収支差額
構 成 比 率
固定比率
固定長期
適 合 率
流動比率
私学平均
21.9
83.1
-17.0
98.5
87.2
293.4
本
25.7
91.9
-2.0
90.5
89.2
247.6
学
総負債比率
私学平均
本
学
負債比率
前受金
保有率
退職給与
引当預金率
基本金比率
減価償却
比率
16.9
20.3
492.8
38.5
96.0
46.1
8.1
8.9
313.2
100.0
100.0
35.1
(3) 8-1 の改善・向上方法(将来計画)
大学数の増加や少子化等の影響により、本学を取り巻く状況には厳しいものがあるが、
教育改革、広報活動、補助金等の確保、資金運用等収入の確保及び増加に努め、人件費・
経常経費の節約を実施する必要がある。予算の執行に十分な検証を行い、教育研究に必要
な資金の確保を図っていく。
会計処理については、引き続き学校法人会計基準をベースに本学の経理規程を遵守し、
適切に会計処理を行う。
8-2. 財務情報の公開が適切な方法でなされていること。
《8-2 の視点》
(1) 8-2 の事実の説明(現状)
8-2-① 財務情報の公開が適切な方法でなされているか。
私立学校法の改正により、公開を義務づけられた財務情報の公開に対応するために、
「財
務書類等閲覧規程」を制定し、学校法人会計基準により作成された財産目録、貸借対照表、
収支計算書、事業報告書及び監査報告書を事務局内に常備し、利害関係者の閲覧請求に備
えている。また、平成 18(2006)年度からは、学園広報誌「こぶしの花」に資金収支計算書、
消費収支計算書、貸借対照表、決算の概要を掲載した。平成 19(2007)年度からは、学園ホ
ームページ上において事業報告と決算報告・財産目録・貸借対照表・監査報告書を公開し
た。このように財務情報の公開を行うことにより、在学生、卒業生、保護者、教職員等の
大学に対する理解及び協力度が高まってくるものと考えている。
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青森中央学院大学
(2) 8-2 の自己評価
開示方法や公開の内容については法令を順守し、
「学校法人青森田中学園財産目録等閲
覧規程」に基づき、請求があった場合は、財務情報の公開にかかわる書類を閲覧に供し、
ホームページ等で公開することによって適切に対応している
(3) 8-2 の改善・向上方法(将来計画)
財務情報は、学校法人が公共性を有する法人として説明責任を果たし、関係者の理解と
協力をより得られるようにしていくという観点から公開しなければならない。今後、財務
情報をより積極的に提供することにより、透明性を高めていきたい。
8-3. 教育研究を充実させるために、外部資金の導入等の努力がなされていること。
《8-3 の視点》
(1) 8-3 の事実の説明(現状)
8-3-① 教育研究を充実させるために、寄附金、委託事業、科学研究費補助金、各種 GP(Good
Practice)などの外部資金の導入や収益事業、資産運用等の努力がなされているか。
外部資金の導入については、地域マネジメント研究所が中心となり、平成 20(2008)年度
は青森県庁、青森県市町村戦略会議等から委託事業を受託した。科学研究費補助金をはじ
め各種研究補助金については、研究推進委員会が中心となり、全教員に公募情報を伝え、
申請方法の説明会や、FD 研修の中で外部講師を招き科学研究費補助金についての講習を
行うなど、受入金額の増額に向けて取り組んでおり、財団法人青森学術文化振興財団、社
団法人日本内部監査協会、財団法人中島国際交流財団等から、研究・教育に関する助成金
を受けた。各種 GP については、各プログラムに積極的に応募し、平成 20(2008)年度青森
県立保健大学他青森市内 7 大学と連携して申請した戦略的大学連携支援事業が採択された。
(2) 8-3 の自己評価
補助金収入のうち、私立大学経常費補助金(特別補助)については、学生一人当たり補
助額が比較的高い補助を受けているが、科学研究研究費補助金、各種 GP といった、競争
的補助金の分野については実績が乏しく、一層の工夫と努力により獲得を推進していく必
要がある。その他の受託研究、受託事業等については、積極的に応募し、採択を受けた結
果、収入の増加につながっている。また、資産運用については、元本返還が確実な方法で
運用している。
(3) 8-3 の改善・向上方法(将来計画)
寄付金、受託研究事業、科学研究費補助金といった、研究資金としての外部資金を獲得
するための努力をより一層積極的に行う必要があり、
今後その体制を強化・促進していく。
補助金収入は、一般補助が削減されていくことから、特色ある大学教育支援プログラム
等の大学教育改革支援に係る補助金、私立大学等経常費補助金等に積極的に応募し、収入
の増加に努めていく。
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青森中央学院大学
【基準 8 の自己評価】
教育研究目的を達成するための教育研究設備や校舎等の施設設備には、必要な経費が確
保されている。財務状況についても、健全な状態にあり、会計処理ならびに会計監査も適
切に実施されている。また財務情報の公開は、法令に基づき、学園報「こぶしの花」に掲
載し、教職員ならびに学生・保護者・卒業生に公開しているとともに、インターネット等
の電子媒体の活用を図り、積極的に提供している。
教育研究を充実させるための外部資金導入については、補助金収入が主なものとなって
いるが、これと併せて事業収入等の拡大を積極的に推進していく。
【基準 8 の改善・向上方策(将来計画)
】
収入の柱となる学生納付金収入の安定を図るために、定員確保に向けて努力を行う。ま
た、外部資金受入のため、各項目ごとに各種方策を分析・検討し、積極的に取り組んでい
く。
資産運用については、安全性の高い適切な商品へのきめ細かい運用を心がけていく。
支出については、適切な予算管理を行い、各項目で適正なコスト管理を行っていく。
情報公開は、引き続き現状を維持しながら、より分かりやすい情報提供を行っていきた
い。
- 74 -
青森中央学院大学
基準 9. 教育研究環境
9-1. 教育研究目的を達成するために必要なキャンパス(校地、運動場、校舎等の施設設備)
が整備され、適切に維持、運営されていること。
《9-1 の視点》
(1) 9-1 の事実の説明(現状)
9-1-① 校地、運動場、校舎、図書館、体育施設、情報サービス施設、附属施設等、教育
研究活動の目的を達成するための施設設備が適切に整備され、かつ有効に活用され
ているか。
本学の現在の校地面積は 130,961.88 ㎡で、大学設置基準上必要とされる面積の 8,200
㎡(収容定員 820×10 ㎡)を充足している。主として校舎敷地として活用している。1 号館、
2 号館、3 号館(体育館)、5 号館(情報処理棟)、6 号館、7 号館(図書館棟・看護棟)、プール
棟、国際交流会館、学術交流会館、運動場等としてそれぞれの目的にあった特長を生かし
た使い方をしている。体育館は体育の授業等で使用するのは当然としてその他にも入学式
や卒業式、就職活動時の企業説明会など種々の用途に利用されている。
現在の校舎面積は 21,106.31 ㎡で、大学設置基準上必要とされる面積の 5,024 ㎡を充足
している。平成 16(2004)年度は、7 号館を建設したと同時に図書館も増設された。なお、
本キャンパス内には、法人を同じくする「青森中央短期大学・青森中央文化専門学校・青
森中央経理専門学校」の校舎等も設置されている。
- 75 -
青森中央学院大学
1)図書館
図書館では、“ミッションステートメント”を掲げ、到達目標を明確にし、その使命を果
たすため努力している。“図書館ミッションステートメント”とは、学生および教職員の教
育・研究活動を支援すること、ならびに地域に奉仕することを使命としている。それに基
づき、本学園の建学の精神「愛あれ、知恵あれ、真実(まこと)あれ」に通じた関連図書
を多方面から収集している。
図書館の面積は、平成 16(2004)年度に拡張工事を実施した結果、約 2 倍の 1,307 ㎡とな
り、蔵書数が増加している。また、将来の蔵書数の増加にも、十分に対応可能である。座
席数は演習室内を含め 186 席設けている。
所蔵数は 71,188 冊(平成 21(2009)年 5 月 1 日現在)
、平成 20(2008)年度の年間入館者
数は 74,892 人、貸出冊数 4,110 冊あり、年々、入館者数・貸出冊数共に増加し、255 日開
館し、入館者数が 1 日平均 293 人、貸出冊数が 16 冊、年間学生一人あたり 約 5 冊貸出
を行った。
年間図書館予算の決定は図書館情報センター会議にて行われ、各専門分野担当教員が図
書の選定を行っている。今年度は図書(AV 資料含む)で 420 冊の購入があった。学術雑誌に
ついては、127 タイトルを購入している。
その他学生用の一般図書選定に関しては、学生が取り組む調査課題に必要なレファレン
ス書籍が不足しているという意見があり、辞書・事典・白書・時事問題関連書籍等の見直
しを平成 20(2008)年度末に行い、最新版を早急に配架するように努めている。また、授業
と図書館の連携を重視するという視点から、シラバス掲載参考図書コーナーを新設した。
講義期間中は帯出禁止とし、特定の学生のみが参考図書を占有することのないように配慮
している。
司書数、司書の能力、図書検索システムなどを含む図書館のサービス体制については、
次の通りである。
① 図書館の運営は、司書有資格者の専任職員 3 名、パート職員 2 名を配置している。
また図書館の開館時間は、平日 8:50~21:00 まで、土曜日は 8:50~17:00 までとして、
夜間の図書館利用にも対応している。
② 図書検索システム(以下、OPAC)には情報館 v.6 を採用しており、全図書の検索が
可能である。館内にパソコン 20 台設置し、Web-OPAC 機能により、館内外どこからで
もインターネットを介して所蔵を検索できるようになっている。
平成 20(2008)年度にサーバのリプレイスを行った後は、検索のレスポンスが早くなっ
たとの評価を得ている。
③ 学生の図書館利用を活発にするために、学生入学時のオリエンテーションにおいて、
図書館利用方法やマナーについてのガイダンスや、図書館カウンターにて図書館利用案
内プリントを配布・説明を行っている。利用方法については、基礎演習・専門演習(ゼ
ミ)で来館した際、再度説明を行っている。
ゼミ学習での利用が活発なため、15 人収容可能な個室を 3 室設け、グループ討論が可
能なよう配慮している。他分野ゼミ同士での、図書館内資料を活用した合同利用も、行
われており、調査・研究によく利用されている。
また、学部学科ごとに調査方法をまとめた「パスファインダー(検索例)
」を作成し、
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青森中央学院大学
学生が自主的に図書・資料を探せるように提供している。
昨年度からは、学生の要望をとらえるため「図書館満足度アンケート」を実施してい
る。来館者へ任意で実施して、回答率は約 50%だったが、図書選定に関わる事、利用し
やすい配置など、学生の意見を直接反映させられるため、今後も実施していきたい。
④ 利用促進のため、従来の読書推進活動である、月間リクエスト制度および月次ベスト
セラー本の購入・展示は継続して行っているが、新たな試みとして、一般書籍において
特集する題材を決め、関連図書・資料を収集しコーナーを設置し配架する特集図書コー
ナーを平成 19(2007)年度末より開始し、スポーツ関連図書・キャリア支援関連・論文レ
ポートの書き方、などの特集を組んでいる。
⑤ 図書館ホームページのトップページのリニューアルを行い、学内外の利用向上に努め
ている。研究紀要のデータ化を行い、ホームページ上にて公開することで広く研究成果
を発表することができるようになった。
⑥ 国立情報学研究所 NACSIS-CAT/ILL へ参加している。他の図書館との相互利用活動
(平成 20(2008)年度 ILL 利用実績)は、文献複写依頼が 348 件、現物貸借依頼が 23 件
であった。平成 20(2008)年度は、論文作成時期のみ学生に対しても複写依頼を受付し、
67 件の文献を提供した。
⑦ 他図書館との連携としては青森県高等教育機関図書館協議会がある。平成 20(2008)
年度は、協議会主催の研修会・講演会の担当館となり「デジタル学術情報の長期保存―
図書館界の現代的課題―」と題し、併設の青森中央短期大学 専任講師が講演を行った。
今年度は、総会を担当する。従来から積極的に参加し、図書館運営に関わる情報交換等、
有益な活動を行ってきた。
⑧ 地域開放に対する推進策も行っており、地域開放周知のチラシを作成し、学外者への
周知、ホームページ等へ掲載し利用増大を図っている。図書館利用証の発行を受ければ、
在学生と同等のサービスを受けることができるので、オープンキャンパスで学園来校の
高校生、本学卒業生の同窓会などでも、案内を配布し、学外利用者の拡大推進に努めて
いる。
2) 情報サービス施設
情報機器を設置するパソコン教室、マルチメディア教室、LL 教室、学生自習室等の整
備については、以下の通りである。
① 情報処理演習室については、5 号館の情報処理棟 1 階に 2 室、3 階に 1 室の演習室を設
けている。これらの演習室は主に情報処理演習の授業に使用されるほか、インターネ
ットを用いた就職活動の指導、司書課程科目である情報検索演習に使用される。表
9-1-1 は、パソコンの整備状況について示したものである。
② 全てのパソコンに、Microsoft Office 2003 Professional がインストールされており、
レポートや卒業論文、そして発表資料の作成等に活用されている。
③ 全てのパソコンは、学内ネットワークを介してインターネットに接続可能である。学
生の電子メール使用は、インターネットブラウザ上で行うことが可能であるため、演
習室はメールチェックの場としても使用される。キャリア支援センターと併せて、イ
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青森中央学院大学
ンターネットを用いた就職情報の検索にも利用されている。
④ また、1 階の情報処理演習室は、授業で使用している時間帯を除き、学生の自由使用
を認めている。表 9-1-2 は、情報処理演習室の利用等について示したものである。
表 9-1-1 学生用パソコンの整備状況
511演習室
(5号館情報処理棟1階)
パソコン(HITACHI FLORA)
48台
プリンタ(EPSON PM-730C等)
16台
512演習室
(5号館情報処理棟1階)
パソコン(EPSON TYPE-SZ等)
40台
プリンタ(EPSON PX-V600等)
13台
532演習室
(5号館情報処理棟3階)
パソコン(HITACHI FLORA)
50台
プリンタ(EPSON PX-B500)
2台
表 9-1-2 情報処理演習室の利用について(511・512 演習室)
利用時間
授業期間中 月~金 8:50 ~ 17:40 (図書館で21時までパソコン使用可)
休業期間中 月~金 8:50 ~ 17:40
ただし、卒業研究等により時間外使用の希望がある場合は利用可能であり時
間の延長等、積極的に対応している
授業で使用されていなければ、特に届け出なく入室可能である。
利用方法 学生は学生便覧に記載の演習準備室利用規則に従い、情報機器を使用すること
ができる。
支援体制
隣接する情報処理演習準備室(サーバ室)に情報処理担当職員が常駐しており学
生に対する支援業務を行っている。
授業用の AV 機器・備品については、ビデオ、スクリーン、OHP 等は、主要教室に設置
している。また、スライド映写機、ビデオカメラ、ポータブル DVD 等は、移動して使用
できるようにしている。表 9-1-3 は、AV 機器・備品の整備状況について示したものである。
なお、整備等については、学務課と総務課とで常時対応できる体制を整え、授業に有効活
用できるよう配慮している。
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表 9-1-3 AV 機器・備品の整備状況
機器・備品名
台数
テレビ
6
ビデオデッキ
10
OHP
スライド映写機
4
1
オーディオデッキ
6
ビデオカメラ
2
ポータブルマイクアンプ
4
ポータブルDVD
1
スクリーン
8
プロジェクター
11
5
3)研究科の学生研究室
学術交流会館の 4 階には、教員の研究室に加えて、学生用研究室が 2 部屋(26 人収容)
と大学院生用講義室が用意されている。学生用研究室には、学生ひとりひとりに机が割り
当てられている。さらに、各部屋に数台のパソコンが設置されており、いずれもインター
ネットに接続されている。
共用ノートパソコン
4) 体育施設
運動場や体育館については、適切な広さと内容を確保した施設を整備している。表 9-1-4
は、体育施設の一覧を示したものである。体育館については 3 号館内に設置されており、
体育の授業・サークル等に利用している。運動場については、陸上競技場、サッカー場、
野球場、テニスコート 3 面、ハンドボール場 2 面等がキャンパス内に整備されている。野
球場は少年野球や一般の野球大会の会場、テニスコートは、地域のジュニアスクールの会
場、サッカー場も各種サッカー大会会場等、広く一般にも開放している。また平成 20(2008)
年には、総合運動場とトレーニングルームを新たに整備した。
表 9-1-4 体育施設一覧
体育館
981.97㎡ × 1棟
野球場
14,161.1㎡ × 1面(外野天然芝)
サッカー場
14,382.2㎡ × 1面(クレイ)
陸上競技場
400m × 8コース
テニスコート
ハードコート × 3面
ハンドボール場
2面
柔道場
2面
ボクシングジム
1面
室内プール
20m × 3コース
サークル部室
10部屋
トレーニングルーム
14種類のトレーニング機器
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青森中央学院大学
9-1-② 教育研究活動の目的を達成するための施設設備等が、適切に維持、運営されてい
るか。
施設設備等の維持及び運営について、清掃業務、警備業務、植栽等の維持管理業務、電
気関係業務、空調設備業務及び消防設備、エレベーター設備、電話交換設備等の保守点検
業務は、それぞれ専門業者と委託契約を結び、定期に点検を実施し、関係法令を遵守する
よう安全管理に努めている。
情報関係施設や設備の運営・整備については、専門業者と保守契約を結ぶとともに、連携
をとって維持・管理を行っている。
(2) 9-1 の自己評価
図書館については、学部生、大学院の社会人院生や地域住民への利用を考慮して、平日
図書館の開館時間を夜 21 時まで延長した。
開学以来、年々キャンパス内施設の拡充を行い、特に授業やスポーツ系サークルのため
の環境は著しく向上していると見ることができる。また、平成 20(2008)年度は、新たにグ
ランド拡張工事を行い、開学 10 周年記念総合運動場が完成した。
また、スポーツ系サークルに所属していない学生に対する授業以外の活動でキャンパ
ス・ライフを楽しむための「居場所づくり」として、1 号館及び図書館前の空間を利用し
て、学生の休憩場所を設置した。
(3) 9-1 の改善・向上方策(将来計画)
サークル活動等に参加する学生も増えていることから、
拡張工事が完了したグランドや、
トレーニングルームの有効利用を目指していく。
また、学生の主体的な活動を促すためにも、サークル部室の更なる拡充や、自習室・集
会室・談話室等いわゆる「憩いの場」などを作り出すことが急務であり、今後は学生のリ
ラクゼーションの面からも検討する。
9-2. 施設設備の安全性が確保されていること。
《9-2 の視点》
(1) 9-2 の事実の説明(現状)
9-2-① 施設設備の安全性(耐震性、バリアフリー等)が確保されているか。
本学の開学は平成 10(1998)年であり、開学後まだ 10 年を経過したばかりであるので、
老朽化の問題はまだないが、常に安全性の問題から点検を行っており主な施設設備の安全
性は確保されている。また、キャンパス内にある開学前に設置された建物の耐震性におい
て全て基準をクリアしている。
さらにアスベストについても専門業者の点検を行った結果、
全ての建物について問題がないことを確認している。
また、
バリアフリー対応については、
本部棟などの主要建物入り口にスロープを設置している。また障害者用トイレを本部棟、
3 号館、学術交流会館、国際交流会館、グランド等に設置し、バリアフリーに積極的に対
応している。
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安全性への配慮については、以下の 3 つの対策を行っている。
① 火災等災害対策については、自衛消防組織を編成し、避難器具等の自主点検及び火元
責任者を設け、日常的に防災点検を行っている。また、学籍簿・重要書類は、耐火金
庫に保管し、災害の回避を図っている。
② 防犯対策としては、夜間・休日の耐火金庫について、警備会社による機械警備を行っ
ている。学外からの来客に対しては、全て事務局で受け付けている。
③ 主に火災を対象とした、学生、教職員等の避難対策は、全学生・教職員等全学規模の
避難訓練を年 1 度、地元消防署の協力の下に行っている。その際、避難訓練の講評を
もうけ消火器の特性などの説明も受ける。公表や災害時対応避難経路の確認を行って
いる。また避難経路図を各教室に掲示し、日頃から避難経路の確認をするよう指導し
ている。
(2) 9-2 の自己評価
本学の施設・設備等の安全性については、担当教職員と委託業者が連携をとりながら、
法定点検、保守点検等を実施し、適切に確保されている。
(3) 9-2 の改善・向上方策(将来計画)
施設・設備の安全性の確保については、今までの方法を継続して実施し、施設の安全性
へ適切な処置は当然であるが、留学生が多い点や積雪寒冷地帯という点から再検討をする
必要がある。
9-3. アメニティに配慮した教育環境が整備されていること。
《9-3 の視点》
(1) 9-3 の事実の説明(現状)
9-3-① 教育研究目的を達成するための、アメニティに配慮した教育研究環境が整備され、
有効に活用されているか。
平成 17(2005)年度に本部棟の教室、研究室の冷房化工事を行い、教育研究環境の充実を
図っている。また、教育環境整備の一環として、分別用のゴミ箱の増設や、ゴミの分別が
しやすいゴミ収集所をキャンパス内の目に付く場所に新設し、環境に対する学生・教職員
への意識づけを行っている。
また、スポーツ系サークルに所属していない学生に対する授業以外の活動でキャンパ
ス・ライフを楽しむための「憩い場」として、1 号館及び図書館前の空間を利用して、学
生の休憩場所を設置した。
(2)9-3 の自己評価
教室・研究室の冷暖化を実施し、教育研究環境の充実を図った。また、快適なアメニティ
空間としての教育環境の充実として、学生の「憩いの場」などを整備してきている。
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青森中央学院大学
(3)9-3 の改善・向上方策(将来計画)
快適なアメニティ空間としての教育研究環境をさらに充実するためには、校舎内外の施
設・設備の美的整備に注力したい。教室はもちろん、トイレ、洗面所などのアメニティグ
ッズの整備など積極的に検討する。
【基準 9 の自己評価】
本学の校地・校舎は、大学設置基準を満たしており、教育研究目的を達成するための図
書館・運動場施設などキャンパス内の施設・設備は適切に整備されている。これらの施設・
設備は学生・教職員によって有効に活用されている。これらの施設・設備は、定期点検によ
る保守点検作業を実施し、環境に配慮し安全性と快適性を確保している。
【基準 9 の改善・向上方策(将来計画)】
本学のキャンパス環境は、常に改善整備されてきており、維持・管理も適切に行ってい
る。
しかし施設・設備・環境の中長期計画を考える中で、
さらに適切な整備に心がけていく。
特に、本学の特色である少人数教育に対応できる教室・情報設備やスポーツ関連活動を十
分に行える体育施設など、アメニティに充分配慮した環境のもとに学生に十分な満足を与
えられるような施設・設備の充実を目指す。
- 82 -
青森中央学院大学
基準 10. 社会連携
10-1. 大学が持っている物的・人的資源を社会に提供する努力がなされていること。
《10-1 の視点》
(1) 10-1 の事実の説明(現状)
10-1-① 大学施設の開放、公開講座、リフレッシュ教育など、大学が持っている物的・人
的資源を社会に提供する努力がなされているか。
本学は、保有する物的・人的資源を積極的に社会に提供している。
施設の開放として、図書館サービスは図書館情報センターが中心になり、近隣の一般市
民に対し、所定の手続きにより学内関係者と同様の図書館サービスを行っている。平成
20(2008)年度の利用登録者は 67 人となっている。
その他の施設・設備の貸出は、講義室などは商工会議所主催の各種検定試験、国・県等
の行政機関による国家試験、進学塾による模擬試験の会場等に開放している(平成
20(2008)年度 34 件)
。
体育関係のものとしては、バスケットボール部・柔道部・ボクシング部等が中心となり、
近隣高校の各部との対抗戦を企画し、本学の体育館・柔道場・ボクシング練習場を利用し
ている。また地元の少年野球チームへの野球場の貸出しやジュニアアカデミークラブへの
テニスコートの貸出しを行っている。
本学では地域社会活動委員会が中心となり、積極的に地域社会活動を実施している。平
成 20(2008)年度は、本学において公開講座 5 回、留学生による語学講座(中国語・タイ語・
ベトナム語・マレー語・韓国語)を 5 回にわたり実施した。また学外においては、開学 10
周年記念特別講演会、記念フォーラム、世代の架け橋講座(青森県 2 カ所・2~3 日)等を
実施した。
平成 21(2009)年度から始まった、教員免許状更新講習の開催については、本学の卒業生
は未だ免許状更新の対象とはならないが、教職課程を持つ大学として、青森県教育委員会
他地域の要請もあり、
「選択領域」について全学校種の教員を対象として、社会的に関心の
深い「労働」
「消費者」
「企業」をテーマとし、学部の特性を活かして経営学と法学の教員
が分担してそれぞれの視点からの講習の実施を予定している。
「必修領域」については、今
年度は弘前大学主催の講習に本学を青森市内会場として協力し、
将来的に本学単独または、
青森地域の大学コンソーシアムで開催できるようノウハウを蓄積している。
その他に、本学では、国及び地方自治体等の要請を受けて、本学教職員を各種委員会や
審議会等に委員として派遣している。平成 20(2008)年度に委嘱を受けた委員会等の主な名
称は表 10-1-1 のとおりである。
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青森中央学院大学
表 10-1-1 教職員が委嘱を受けている主な委員等
委 嘱 元
委員会等名称
役職等
文部科学省
中央教育審議会(生涯学習分科会)
臨時委員
国立教育政策研究所
生涯学習政策の変動とその評価に関する研究会
委員
公正取引委員会
独占禁止政策協力委員会
委員
情報・システム研究機構 遺伝子組換え実験安全委員会
国立遺伝子研究所
委員
青森県農林水産部
青森県農産物加工指導センター運営協議会
委員
独立行政法人雇用能力
開発機構青森センター
青森県独立行政法人雇用・能力開発機構運営協議会
委員
青森労働局
労働関係紛争担当
参与
青森家庭裁判所
青森家庭裁判所委員
委員
青森県青森市
青森市教育委員会
委員
青森県青森市
青森市情報公開・個人情報保護審査会
委員
青森県青森市
青森市健康福祉審議会
委員
青森商工会議所
青森ジョブ・カードサポートセンター連絡会
委員
(財)いわて産業振興
センター
「微細形状を有するプラスチック成形金型へ高離型性を
付与する薄膜」
委員
(2) 10-1 の自己評価
本学が保有している、物的・人的資源を社会に提供する努力については、10-1-①の記述
のとおり、大学の施設・設備の開放や貸し出し及び公開講座の実施等を通じて幅広く行っ
ている。
特に留学生による語学講座は、市民の方々の好評を得ているので、今後も積極的に実施
していきたい。
教職員が個々に委嘱を受けている委員等については、それぞれの専門分野に合わせて引
き受けており、関係各方面と幅広く密接な関係を構築している。
(3) 10-1 の改善・向上方策(将来計画)
公開講座はより地域貢献、地域啓発に資する内容とするとともに、地域の経済団体やマ
スメディア、高等学校等と共催することにより、受講者の範囲は拡大しているが、地域の
拡大も考慮して利用度を高めることも必要であり検討する。
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青森中央学院大学
10-2. 教育研究上において、企業や他大学との適切な関係が構築されていること。
《10-2 の視点》
(1) 10-2 の事実の説明(現状)
10-2-① 教育研究上において、企業や他大学との適切な関係が構築されているか。
1)企業との連携
ⅰ)インターンシップ
本学では平成 13(2001)年度から、インターンシップを実施しており、本学独自
で協力を依頼した企業を中心に青森県経営者協会と連携をとりながら実施している。
ⅱ)青森県中小企業同友会との連携
青森県中小企業同友会の実施している勉強会に本学の学生が参加し、討議発表を行
う「キャリア・ワークショップ」を平成 20(2008)年度から実施している。
ⅲ)コラボ産学官青森支部(青森県信用金庫協会)との連携
青森県内の信用金庫と信用金庫の取引先組織であるコラボ産学官青森支部と連携し
て、
「しんきん地域力連携拠点事業」
(経済産業省委託事業)の一環として、
「マッチン
グ・カフェ」(信金取引先の中小企業の商談会)等への学生の参加等を行い、個別企業
とも様々な取組みを行っている。
ⅳ)各種ビジネススクールの開講
地域マネジメント研究所が青森県商工労働部から委託を受け、各種ビジネススクー
ルを開講している。平成 20(2008)年度は平成 22(2010)年の新幹線青森延伸を踏ま
えた観光人材育成講座「あおもりツーリズム人づくり大学・はやて」を 8 回開講し、
好評により平成 21(2009)年度も引き続き委託を受け、開講することとなった。また、
過去に実施した海外ビジネススクールの参加者を中心に、海外ビジネス研究会の立ち
上げの準備をしている。
2)大学間連携
ⅰ)海外教育機関との提携
開学以来、海外高等教育機関との提携については積極的に取り組んでおり多くの大
学と学術交流協定を結び、活発な国際交流を行っている。
(特記事項)
ⅱ)青森公立大学との単位互換
近接する青森公立大学(経営経済学部)と平成 11(1999)年に単位互換協定を結び、
平成 20(2008)年度までで延べ 630 名の学生が単位互換科目を履修した。
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青森中央学院大学
ⅲ)青森地域大学間連携(大学コンソーシアム青森)
青森市内さらには県内の大学との連携を強化することを目的として、平成 20(2008)
年 2 月に本学を含む 8 大学間で「青森地域大学間連携協定」が締結された。8 月には
文部科学省「戦略的大学支援事業」(総合的連携型・地元型)に本学を含む青森市内 7
校の取組み「現代の北のまほろば!! 青森に根づく知の循環型社会の形成」が選定され、
教育連携、研究連携、地域連携の各部会を中心にコンソーシアムセンター設置や ASCa
カード(Aomori Student Card)の導入などの具体的事業を展開した。
ⅳ)青森県高等教育図書館協議会
青森県内の大学・高等専門学校の図書館の連携組織である青森県高等教育機関図書
館協議会に加入し、大学間相互利用の実施とともに図書館の活性化、図書館の地域開
放推進等について本学が青森市内の大学の中心的な役割を担い、定期的な研修・情報
交換を行っている。
ⅴ)青森県留学生交流推進協議会
青森県内の留学生を受け入れている高等教育機関の連携組織である青森県留学生交
流推進協議会において、弘前大学とともに毎年当番校として、留学生の受け入れに関
する研修・情報交換・交流行事の運営を行っている。
(2) 10-2 の自己評価
教育研究上における企業や他大学との連携については、本学は第 1 期生からインターン
シップを実施し他大学と比べ比較的早い時期からキャリア教育を実施し、内容についても
年々充実してきている。キャリア教育の主要な取組みの企業と学生との交流・連携も地域
の中小企業を中心に、単なるガイダンス、セミナーだけでなく協働しながら様々な取組み
を実施している。
海外教育機関との提携については、開学以来積極的に取り組んでおり、一定の国に偏る
ことなく広く提携を実施している。また地域の大学の連携としては、単位互換等を実施し
て、積極的に地域大学との連携を図っている。
(3) 10-2 の改善・向上方策(将来計画)
企業との連携については、順調に実施されており、学生の職業意識も確実なものとなり
つつあり、地域の企業からも評価されてきている。今後も企業等との交流・連携を継続し
ながら、内容を充実させていく。
他大学との連携は、平成 20(2008)年 2 月締結の「青森地域大学間連携協定」に基づき、
各方面での実績を積み上げていく中で、
「戦略的大学連携」の具体化を図っていく。
10-3. 大学と地域社会の協力関係が構築されていること。
《10-3 の視点》
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青森中央学院大学
(1) 10-3 の事実の説明(現状)
10-3-① 大学と地域社会との協力関係が構築されているか。
本学が建学以来実践している地域密着型教育からすれば、大学と地域社会の協力は当然
の行動原則となっており、地域社会に貢献できる「進取性に富み良識ある職業人」育成の
ための教育・研究はもちろんのこと、地域貢献の一環としての公開講座開催など様々な分
野で地域と大学の協力関係強化を図っている。自治体や地域団体との具体的な協定締結を
重視し、平成 20(2008)年 2 月に本学と青森県十和田市との間でグリーンツーリズムの振興
に向けた連携協力に関する協定を締結した。平成 21(2009)年度体験型学習の一環とし
て、
「学生発未来への挑戦プロジェクト」と題して、青森県基本計画について青森県企画政
策部企画課の協力を得ながら、
学生が学び、
調査研究した成果を発表することとしており、
ゼミナールへの県職員の参加や、青森県庁を訪問し県職員との勉強会を開くなど、年度末
に予定している青森県知事への報告へむけて様々な活動を行っている。
さらに、地域・大学における危機管理体制強化の一環として、学生団体による「災害&
緊急支援チーム」DEST(Disaster Emergency Support Team)が結成され、地域の高齢
者世帯の屋根の雪降ろし等に積極的に取り組んでいる。
平成 20(2008)年 4 月に国際語学サポートセンターを設立し、本学の留学生を、地域の教
育支援、通訳・翻訳、イベントの支援等に派遣し、好評を博している。
また、平成 20(2008)年度より「市長村長リレートーク」と題して、市町村長を講師とし
た公開講座を開催し、地域との協力関係の維持につとめている。平成 21(2009)年度も青森
県知事をはじめ、県内の市町村長のトークが予定されている。
本学では開学当初から毎年、郷土の文化・伝統を知り、親しむことを目的に、地域を代
表する祭りであるねぶた祭りに参加している。平成 20(2008)年は、青森市消防第二分団ね
ぶた会のねぶたに、跳ね人と囃し方として参加し、大学と地域社会との連携を密にしてい
る。
(2) 10-3 の自己評価
本学の様々な物的・人的資源の社会提供は,ほとんどが地域社会に向けられたものであ
る。教員さらには学生もボランティア活動等を含めた地域社会との連携を当然のことと理
解しており,社会的ニーズに対応するための大学施設等の利用要請にも積極的に対応して
いる。また,比較的留学生の多い本学の特色を活かし様々な事業を通じて地域の国際交流
推進にも大きく貢献している(特記事項)。
総じて大学と地域社会との協力関係は良好に構築・維持されていると評価して良い。
(3) 10-3 の改善・向上方策(将来計画)
本学の規模からすれば、多数の自治体と協力協定を締結することに限界があるが、個々
の協定内容を確実に実行することで地域との信頼をかちとり、協力関係を強化していく。
また現在は、大学から地域へのアプローチが中心となっているが、将来的には本学の実
績が評価され、解決すべき課題の存在を最も確実に把握している地域から本学への協力要
請を受けられるような体制の構築が必要となる。そのためにも、大学・企業との協力関係
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青森中央学院大学
を強化する。
【基準 10 の自己評価】
本学の施設・設備の開放については、地域等の要望を踏まえて積極的に提供している。
市民を対象とした公開講座をはじめ、留学生による外国語講座等広く開放している。企
業との協力関係については、インターンシップやキャリアデザイン講座の開設等があり、
単に大学が社会に協力するということのみならず、地域社会から学生への実際的な教育と
して大きな力を与えられているという見方も成り立つ。また、他大学との協力関係につい
ては、青森公立大学との単位交換制度の実施、
「青森地域大学間連携協定」に基づく連携な
ど、円滑な関係が保たれている。
地域との協力関係については、青森県十和田市との「連携協力協定」等協力関係を築い
ており、地域密着型教育は、単に大学が社会に協力するということのみならず、地域社会
から学生への教育上、現実社会を知るということ、多くの人達との交流から人間の多様性
など教室では得られない交流、就職活動への多大な知識など教育効果が大なるものあると
評価している。
【基準 10 の改善・向上方策(将来計画)】
本学が地域社会のニーズに応え、連携を強化していくためには本学自身の対応力強化、
地域社会との具体的かつ密接な関係強化が必要となる。これまでも、地域社会との連携強
化には最大限の努力を払ってきたが、単科大学としての物的・人的資源の制約により、一
定の限界があったが、平成 19(2007)年度には、
「青森地域大学間連携協定」の締結、平成
20(2008)年度には、青森県十和田市との「連携協力協定」が締結される等、地域連携が具
体的に進行してきているので、今後さらに社会連携を進めたい。
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青森中央学院大学
基準 11.社会的責務
11-1.社会的機関として必要な組織倫理が確立され、かつ適切な運営がなされていること。
《11-1 の視点》
(1) 11-1 の事実の説明(現状)
11-1-① 社会的機関として必要な組織倫理に関する規定がされているか。
本学は、社会的機関としての責務を果たすために、必要な組織倫理に関し、
「学校法人青
森田中学園寄附行為」
「青森中央学院大学学則」を基本規則とし、管理運営、総務、人事、
経理、学務、図書館情報、学習支援、キャリア支援、入試広報の各センター等の項目を体
系的に整理した「学校法人青森田中学園組織規程」を定め、全ての教職員が高等教育機関
としてふさわしい社会的機関の使命を持ち、法令遵守(コンプライアンス)に努めている。
本学における組織倫理に関する規定として、主に次のものを制定している。
・学校法人青森田中学園 寄附行為
・学校法人青森田中学園 組織規程
・学校法人青森田中学園 職員就業規則
・学校法人青森田中学園 危機管理規程
・青森中央学院大学 危機管理委員会規程
・学校法人青森田中学園 防災規程
・学校法人青森田中学園 個人情報保護基本方針
・学校法人青森田中学園 個人情報の保護に関する規程
・青森中央学院大学「ハラスメントの防止に関する規則」
・学校法人青森田中学園 公益通報等に関する規程
・青森中央学院大学 利益相反マネジメント規程
11-1-② 組織倫理に関する規定に基づき、適切な運営がなされているか。
上記の 11-1-①に記載した組織倫理に関する各規程等に基づき、次のように適切な運営
がなされている。
1)教職員の倫理
就業規則は、関係法令の改正がされる都度に改正を行い、法令の遵守に努めてい
る。この規則の服務心得の条項では、
「職員は学園の諸規則を守り、誠実に職務を果
たし、一致協力に学園の公的使命達成のため尽くさなくてはならない」と定めており、
倫理規範、行動規範に違反する行動が明らかになった場合、懲戒処分を行うことが規
定されている。
また、
「倫理・危機管理委員会(部局長会議)
」を設置し、その規程において「倫理
の確立・啓発活動に関すること」を定め、組織的に対応している。
教職員には、
「就業規則」をインターネット上に掲載して組織倫理の周知・徹底を図
っている。
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青森中央学院大学
2)ハラスメント対策
平成 16(2004)年 11 月に「青森中央学院大学セクシャル・ハラスメントの防止に関
する規則」を定め、学生・教職員等に対する趣旨の周知・啓蒙を図り、セクシャル・
ハラスメントの防止に努めてきた。平成 21(2009)年度からは、
「セクシャル・ハラス
メント」
「パワー・ハラスメント」等に関する防止規程を「ハラスメントの防止に関す
る規則」として整備し、学内におけるハラスメントの防止と問題が起きた場合の迅速
かつ適正な措置等、ハラスメントのない環境の維持に取り組んでいる。
3)個人情報保護
本学では、情報化の進展に伴って、平成 18(2006)年 4 月に「学校法人青森田中学園
個人情報保護基本方針」及び「学校法人青森田中学園個人情報の保護に関する規程」
を定めた。この規程に基づき、教職員・学生等の個人情報を適切に取り扱うように努
めている。
さらに、平成 21(2009)年 1 月には、プライバシーの保護及び個人情報の流失・漏洩
の防止について、学長名で全教職員に通達をする等、適正な運用管理を行っている。
(2) 11-1 の自己評価
本学は、法令を遵守社会的責務を果たすための必要な諸規程を制定し、高等教育機関と
しての組織倫理を構築し、適切な大学運営を行っている。
(3) 11-1 改善・向上方策(将来計画)
大学も社会的機関としての組織倫理を厳しく問われている社会情勢にあることから、就
業規則はもとより法令順守について、FD・SD や諸会議をとおして、教職員に周知・徹底
を図る。また「ハラスメントの防止に関する規則」等については、学内専用ページで学生
への十分な周知を図っている。
11-2 学内外に対する危機管理の体制が整備され、かつ適切に機能していること。
《11-2 の視点》
(1) 11-2 の事実の説明(現状)
11-2-① 学内外に対する危機管理の体制が整備され、かつ適切に機能しているか。
本学では、学内外に対する危機管理に関し、以下を実施している。
1)危機管理全般
危機管理全般については、不測の事態に迅速に対応するため、
「学校法人青森田中学園
危機管理規程」及び「青森中央学院大学危機管理委員会規程」を規定し、これに基づき
緊急事態発生に対処している。また、
「学校法人青森田中学園横内キャンパス消防計画」
により、震災・火災等の災害の予防措置化、自衛消防活動等について定めている。この
計画に基づき、災害を予防する防火管理者、火元責任者などを任命し、消防機関への報
告・届出・消防設備等の自主点検検査等を行っている。
- 90 -
青森中央学院大学
また、学生団体による「災害&緊急支援チーム」DEST と本学自衛消防組織と一体と
なり、避難訓練を実施している。
災害時には、指揮班・通報連絡班・消化班・避難誘導班・救護班に分かれた自衛消防
隊を組織し、消防活動を行う。防火管理者・火元責任者は毎年度始めに担当区域ごとに
定め、教職員全員に周知している。
2)学生に対する危機管理体制
本学では、日々の相談体制として、
「学生相談室」及び「健康管理室」を設置し、相談
員・臨床心理士・看護師を配置し、学生の悩みや学校生活に関わる適応上の相談に対応
し、幅広い相談に応じる体制が整っている。
また、学務委員会、学務課では、入学後のガイダンスでの指導や「新入生のメッセー
ジ」の配布を通して、学生生活で起こりうる様々な危険への注意を促している。
学生の正課中・学校行事中・課外活動中・通学途中の事故による障害に備え、学生教
育研究災害傷害保険に全員が加入している。本学では、地理的条件もあり、強制賠償責
任保険附保に加え、学生駐車場自治会規程を定め、任意の自動車保険の附保を条件に、
学生の自動車による通学も許可している。交通事故防止のため、毎年度青森警察署交通
指導課担当員による、交通指導教育を全学で開催し、交通事故防止に努めている。
留学生に対しては、毎年 4 月留学生全体ガイダンスにおいて、青森警察署から「薬物・
夜間外出・アルバイト等」について説明を受け、事故防止に努めている。
また、新型インフルエンザ感染予防に速やかに対応するべく、平成 21(2009)年 5 月
18 日に理事長を本部長とする新型インフルエンザ対策本部を設置して、その周知、予防
に努めている。
3)警察官の大学構内への立ち入りに係る対応について
盗難等の事件事故が発生し、大学構内へ警察が立ち入る場合は、
「警察官の青森中央学
院大学内への立入りに係る対応」に基づき、必ず学務課及び学務委員会の教職員が立ち
会い、その結果を学務委員長及び事務局長へ報告している。
4)防犯対策について
学籍簿等重要書類については、3 号館に設備している耐火金庫に保管し、災害の回避
を図るとともに、夜間、休日は警備会社による機械警備を行い、防犯災害対策を図って
いる。
5)情報ネットワークに関する危機管理
情報システムの管理・運営上のセキュリティとして、認証管理サーバ(LDAP)を
設置しユーザー認証、アカウントの一元管理を行っている。また、メールのウィルス
対策ソフトの導入を行っている。
外部とのネットワーク接続においては、ファイアウォール/プロキシを設置しセキュリ
ティの確保を行っている。内部ネットワークにおいては、MAC アドレスによる接続制
限を行いセキュリティの確保を行っている。また、本学では学生会館からインターネッ
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青森中央学院大学
トの利用が可能であるが、
VLAN により学内ネットワークと分離しアクセス制御を行い、
インターネット回線も別回線とし安全性を確保している。
(2) 11-2 の自己評価
本学では、防災管理をはじめ、日常的な危機管理、夜間・休日の危機管理、情報ネット
ワークに関する危機管理等、基本的な危機管理の体制は整備されており、それらは適切に
機能している。
(3) 11-2. の改善・向上方策(将来計画)
危機管理については、いろいろな場面で予期しない問題が発生するものであり、これで
十分・万全ということはない。したがって、危機管理体制を万全なものにするために、全
教職員が何時でも不測の事態に備えて対応・行動できるような体制を整える。特に、災害
時の危機管理については、様々な角度から、防災に関する訓練・指導等を定期的に行い、
周知徹底を図っていくこととする。
また、災害に必要な物資・器具等の備蓄・地域や関係機関との連携について検討を行う。
感染症の感染予防・薬物汚染に関する危機管理体制をより整備する。
11-3.大学の教育研究成果を公正かつ適切に学内外に広報活動する体制が整備されている
こと。
《11-3 の視点》
(1) 11-3 の事実の説明(現状)
11-3-① 大学の教育研究成果を公正かつ適切に学内外に広報活動する体制が整備されて
いるか。
本学では、教育研究成果の学内外への広報活動に関し、以下を実施している。
1)研究紀要
教育研究の成果は、
原則として年 1 回研究推進委員会の編集により、
研究紀要を発刊し、
学内における研究論文を、学内外に周知している。
平成 20(2008)年度は第 11 号及び第 12 号を刊行することができた。
2)研究所年報
研究所年報はグローカルマネジメントをキーワードに、ローカルな課題をグローバルな
視点から解明していくことを基本的なテーマとしている。平成 20(2008)年度は年報 5 号と
して、研究員及び客員研究員の執筆による「地域力再発見のために」が発行された。
3)学園広報紙「こぶしの花」
学園の広報紙である「こぶしの花」は、昭和 56(1981)年に創刊された。当初 B5 版、白
黒、4~6 ページで、年 1~2 回、不定期発行で開始された。その後、青森中央学院大学の
設置に伴い、平成 12(2000)年、従来の版に大幅な改編がなされ、2 色刷り、A4 版で、年 3
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青森中央学院大学
回の定期発行となった。さらに平成 14(2002)年には、年間発行数を 4 回に増やし、現在に
至っている。現在、73 号の発刊を終えたところである(平成 21(2009)年 5 月現在)
。
紙面は、短期大学、専門学校、幼稚園の 3 施設を加え、計 4 施設にページを割り当て、
施設ごとの記事で構成されている。本広報紙は、学生、保護者、卒業生、高校、企業等に、
毎号、平均して 7,000 部が配布される。
4)ホームページでの情報公開
ホームページにおいて、大学の概要、教員の経歴・研究業績のほか、学務関連の学生へ
の連絡事項、入試、キャリア支援、国際交流、地域社会活動、公務員講座、財務情報に関
する情報等を積極的に提供している。
5)公開授業「現代社会論」の実施と出版
平成 14(2002)年度から、本学の専任教員が時宜の社会的課題に関する共通テーマに
ついてそれぞれの専門分野の視点からオムニバス形式で講義を行う「現代社会論」を、科
目を履修している学生だけでなく、一般市民も参加可能な公開授業として開講している。
平成 21(2009)年には、今までの「現代社会論」の講義内容から「現代社会とグローカ
ル視点」と題し㈱ぎょうせいから出版した。
(2) 11-3 の自己評価
本学の広報活動は、公開講座の実施、紙媒体やインターネット等により最新の教育研
究活動の状況を、関係委員会等の企画のもとで学内外に詳細を情報発信しており、公正
かつ適切な広報活動が行われている。
(3) 11-3 の改善・向上方策(将来計画)
絶えず変化する社会的ニーズを踏まえ、かつ、個人情報の取扱に留意しながら高等教
育機関としてふさわしい広報活動を展開していく。
【基準 11 の自己評価】
社会的機関として必要な組織倫理に関する規程の整備と大学運営、危機管理体制の構築、
大学の教育研究成果等の学内外への広報活動の展開などについては本学では適切に実施さ
れている。
【基準 11 の改善・向上方策(将来計画)
】
社会情勢の変化等によって大学に期待される社会的責務に対して、迅速・適切な対応に努
める。また危機管理体制については、逐次見直しを行い必要な措置を講じる。
広報活動については、さらに内容の充実を図り、社会的責務を果たしていく。
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青森中央学院大学
IV. 特記事項
1.国際交流
(1)活動の概要
現在の世界は、BRICs や VISTA と称される新興国が力強い経済成長を続け、世界経済
の牽引役として存在価値を高め多極化しつつある。まさにグローバル時代を迎えたという
に相応しい社会環境となりつつある。このような激動するグローバル社会のなかで、本学
の卒業生が「進取性に富み良識ある職業人」として能力を発揮し活躍していくためには、
優れた創造性と行動力に加えて、異文化に対する理解と国籍、人種、民族、宗教等の違い
に対する寛容性が求められる。
本学はこうした時代が到来することを見据え、地域に密着し世界に開かれた大学として
開学し、以来、国際交流の促進と地域貢献を通じた国際的人材養成を使命として、アジア
を中心とした留学生の受入れと国際交流活動の推進に注力してきた。
留学生の受入れについては、開学当初の 3 ヵ国 20 人程度から現在の 9 ヵ国 100 人を越
えるまでに増加した。在籍留学生の延べ人数は 401 人(卒業生 216 名)。受入国は中国、マ
レーシア、ベトナム、タイ、韓国、台湾、モンゴル、セネガル、スペイン、カナダの 10
ヵ国を数えるまでなった。
海外の大学と学術教育交流協定を結ぶことにより提携関係を強化して留学生を積極的に
受け入れると同時に日本人学生の留学も奨励している。
平成 12(2000)年に中国大連外国語学院、平成 15(2003)年にタイ国立カセサート大学、
平成 18(2006)年にベトナム国立貿易大学、平成 20(2008)年に中国吉林化工学院と交流協
定を締結している。
平成 20(2008)年度は、大連外国語学院からの 3 年次編入生、タイ・国立カセサート大学
から交換留学生、ベトナム国立貿易大学(Foreign Trade University)からは編入生をそれぞ
れ受け入れた。
日本人学生の海外留学プログラムは、米国メイン州立南メイン大学とペノブスコット語
学学校への英語留学、中国上海大学への中国語留学、タイ国立カセサート大学とベトナム
国立貿易大学への交換留学、タイ国立カセサート大学短期国際ビジネス・タイ文化プログ
ラムが設定されている。平成 20(2008)年度は米国へ 4 名と中国に 1 名参加した。海外留学
をした学生の延べ人数は 14 名に上る。
次に国際交流活動については、地域の自然・文化・産業の体験学習、地域住民への貢献
活動、地域住民との交流活動、国際交流イベント活動の 4 つを柱として推進している。
平成 16(2004)年から毎年実施している「青森サポーター事業」では、留学生が青森県各
地で農林水産業体験を通じて、青森県の自然・文化に親しむとともに県産品について学習
する。将来青森サポーターとして、母国と日本との架け橋の役目を担いうる人材養成を目
標としている。
留学生の交流活動は、地域経済の国際化ニーズに大きな貢献を果たしている。例えば、
地域住民を対象とした留学生による語学や文化紹介の教養講座,近隣の高校生や市民サー
クルとの英会話やスポーツ大会,料理作りなどの交流会、ウェルカムパーティーやクリス
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青森中央学院大学
マスパーティーなどのイベントの企画・運営など地域密着型の交流を行ってきた。こうし
た地域貢献活動は通常の授業では得られない体験学習として付加価値の高い学習機会とな
っている。
平成 20(2008)年度は、これらをさらに進めて地域の様々なニーズに応じる新体制として
留学生を国際会議や海外観光客誘致事業の通訳等の語学サポーターとして派遣する国際語
学サポートセンターを設置した。十和田市との地域連携協定の一貫である外国人観光客の
誘致事業に多数のサポーターを派遣している。
本学は、国際交流への重点的な取り組みによって、学生が世界に目を向け、郷土を愛し、
将来、日本と世界の架け橋として活躍しうる人材として成長できるような多様なプログラ
ムを提供している。今後はさらに海外協定校との交流実績も活かしつつ、アジア地域の経
済発展に寄与するような教育研究交流プログラムを企画し推進することが長期的目標であ
る。
(2) 国際交流業務
1) 組織体制
国際交流センターが留学生に対する学習面ならびに生活面でのサポートの拠点となっ
ている。これは学園内の各組織と連携を取り合って留学生の個別状況にきめ細かく対応し
ながら、国際交流を強力に推進する要となる組織である。また海外の提携大学に留学を希
望する日本人学生に対して、情報の提供や提携大学との連絡などのサポート業務も行って
いる。
国際交流センターの業務に関しては、教授会の下部組織である学務委員会に国際交流小
委員会を設置し、外国人留学生の学習及び生活に関する事項について、定期的及び臨時に
委員会を開催し企画・協議の上その執行にあたっている。
事務組織としては、学務課長のもと職員 3 名で構成され、国際交流センターを運営して
いる。具体的には、在留資格申請、宿舎、各種奨学金、国民健康保険、資格外活動、生活
支援、地域交流等に関する業務を行っている。
2) 留学生の受入れ
本学は留学生募集において、いたずらに学生数を追いかけずに学生の質を重視すること
を基本方針としている。
入国管理局の審査基準も考慮した上で、出願書類の数・内容を細かく設定して、判断の
材料にしている。さらに、書類審査に加えて現地において出願者ならびに保護者との面接
を実施し、学歴、学習意欲、将来の計画、人柄、経済的状況、保護者の同意などについて
審査し、優秀な留学生を獲得するために努めている。現地における面接試験によって渡日
前入学許可をしているため、
出願者が日本に来て受験することによって発生する諸問題(ビ
ザ、経済的負担など)を軽減することが可能となっている。
入国管理局で在留資格認定証明書が交付された入学許可者には、在外公館での査証発給
手続き、チケットの手配、来日準備作業を行っている。入国時には日本の空港または駅ま
で出迎えをし、学生会館入館まできめ細かく対応している。
こうした一連の留学生の受入れ体制を充実させるために、協定を締結している海外の教
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青森中央学院大学
育機関、本学の設置した連絡事務所、本学卒業生の両親・縁者等と連携して現地協力体制
を構築している。現地における広報活動や学生募集活動をはじめとして、学生選抜につい
ても現地の協力機関による推薦を受けいれており、優秀な留学生を確実に獲得することに
つながっている。
現地で開催される日本学生支援機構主催の日本留学フェアにも毎年積極的に参加し、本
学のPR及び学生募集活動を行っている。このフェアは日本留学を希望している学生やそ
の保護者への情報提供の場として定着している。さらに情報提供のために日本語によるホ
ームページの充実と外国語(英語・韓国語)によるホームページの開設をしている。
表-1 協定を締結している海外の教育機関、連絡事務所、協力者一覧
国
種別
機関名等
大連外国語学院日本語学院
大連外国語学院軟件学院
協定締結機関
北京第二外国語学院日本語系
運城学院銀海外語学院
中国
吉林化工学院
北京市月壇中学
協力機関
遼寧華瀾学校
客員教授
林俊宏
協力機関
台中市日本文化協會
客員教授
マン・ポーウィティ
客員研究員
アピッチ・ラクスパイトゥーン
客員研究員
スック・ポーティクン
協定締結校
カセサート大学
ベトナム
協定締結校
貿易大学(ハノイ本校・ホーチミン分校)
マレーシア
客員教授
陸培春(陸培春留日中心)
台湾
タイ
表-2 日本留学フェア参加状況一覧(過去 5 年)
年度
参加国・地域
平成 16(2004)年度
ベトナム、タイ
平成 17(2005)年度
ベトナム、タイ、マレーシア
平成 18(2006)年度
韓国、ベトナム、タイ、マレーシア
平成 19(2007)年度
台湾、ベトナム、タイ、マレーシア
平成 20(2008)年度
台湾、ベトナム、タイ、マレーシア
3) 留学生の生活支援
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青森中央学院大学
日本人学生と合同のオリエンテーション及び始業ガイダンスにおいて大学生活に必要な
基礎知識をはじめとして、カリキュラム内容、履修方法などの学務事項を周知している。
また、出身国の先輩がチューターとして、1 年間にわたり新入生の指導にあたるチュータ
ー制度を設けている。
新入生特別ガイダンスでは、留学生に特化した内容の『外国人留学生の手引き』(小冊子)
を配布し、学業や生活に支障をきたさないよう指導している。外国人登録申請や国民健康
保険加入手続き等についても、国際交流センター員とチューターが留学生を指導するとと
もに青森市役所まで引率し手続きを補助している。
在校生(新入生を含む)に対するガイダンスとしては、留学生全体ガイダンス(4 月)、学部
4 年・大学院 2 年対象進路懇談会(6 月)、8 月卒業予定者対象卒業前ガイダンス(6 月)、留
学生全体ガイダンス(7月)、学部 3 年・大学院 1 年対象進路ガイダンス(10 月)、3 月卒業
予定者対象卒業前ガイダンス(1 月)を実施している。
留学生の在留期間更新許可申請、資格外活動許可申請、再入国許可申請、在留資格変更
許可申請については、留学生の負担を軽減し学業に専念できるように、随時取次申請を行
っている。
4) 留学生の学習支援
学務上の支援として,学務委員、国際交流センター員,チューターが履修登録を中心に
履修相談を行っている。また、留学生が一旦登録した状況をチェックして、登録状況に訂
正の必要があると判断した場合には、留学生に訂正の必要性を説明し、学務課を通じて訂
正すること等の補助も行っている。授業開始後においては、随時出席・習熟状況等を調査
して、支援する必要があると判断した場合、個別にアドバイスして、早期に解決できるよ
うにしている。
学習面においては,
日本の理解を促進するために留学生の教養科目として「日本の政治と
経済」、「日本の歴史と文化」を設けている。
日本語教育については、1 年次の日本語科目を必修とするとともに習熟度に応じて初級
(週 8 コマ)、中級(週 5 コマ)、上級(週 2 コマ)の 3 クラスに編成するきめ細かい対応により
日本語能力の向上を図っている。上級レベルの留学生には選択科目として学術日本語(週 2
コマ)を開講し,さらに意欲の高い学生が上位学年においても継続的に日本語を学べるよう
2 年次に中級(1 年間、週 3 コマ)、3 年次に上級(1 年間、週 2 コマ)クラスを設けている。
これら正規の授業に加えて日本語能力試験対策講座も開講している。日本語能力試験
1・2 級の合格を目指す実力と意欲の高い学生を対象としており,6 月から試験直前まで級
別に週 10 コマの授業と日本語能力試験模擬試験を実施している。
5) 日本人学生の海外留学支援
国際交流センターでは随時学生の留学相談を行っているが,海外留学を促進するため毎
年 4 月に海外留学プログラム相談会を実施し、海外留学に興味のある学生の個別相談に応
じるようにしている。
留学希望者に対する学習支援としては、
英語準備講座と中国語準備講座を開講している。
例えば,平成 21(2009)年度の希望者に対しては、前年度の 11 月から実施している。
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青森中央学院大学
表-3 海外留学状況一覧
年度
国
平成 14(2002)年度
中国
平成 16(2004)年度
アメリカ
平成 18(2006)年度
平成 20(2008)年度
タイ
留学先機関
留学者数
上海大学
6名
ぺノブスコット語学学校
1名
1 名(交換留学)
国立カセサート大学
アメリカ
メイン州南メイン大学
1名
アメリカ
ペノブスコット語学学校
3名
アメリカ
メイン州南メイン大学
1名
上海大学
1名
中国
表-4 海外の留学教育機関等との提携関係
国
提携校
大連外国語学院日本語学院
大連外国語学院軟件学院
中国
協定内容
編入
北京第二外国語学院日本語系
交流
運城学院銀海外語学院
交流
吉林化工学院
編入
上海大学
交流
タイ
カセサート大学
交換留学
ベトナム
貿易大学
マレーシア
馬来西亜華校董事連合会総会(董総)
交換留学
編入
推薦
(3) 国際交流としての地域連携事業
1) 青森サポーター事業
「青森サポーター事業」は,あおもりくらしの総合研究所と連携して平成 16(2004)年よ
り実施している事業である。本学の留学生が青森県の農林水産業や地域文化に対する理解
を深め,母国において青森を第二の故郷として PR できる人材の養成を目的とするもので
ある。
留学生は,作業体験,施設見学,イベント参加等によって、農林水産物の加工,製造,
出荷についての産業の仕組みについて体験的に学習している。
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青森中央学院大学
表-5 青森サポーター事業一覧
年度
実施月
平成 16(2004)年度
10 月
あおもりりんご体験学習
41 名
7月
ホタテ作業体験
47 名
10 月
農産物加工センター・八食センター見学
30 名
11 月
りんご収穫作業体験
33 名
11 月
ながいも収穫体験
20 名
1月
青森サポーター事業研修修了の集い
31 名
7月
さくらんぼ収穫作業体験
38 名
9月
農村文化(食文化)修得研修(ホームスティ)
10 名
10 月
青森県山・川・海の感謝祭参加
33 名
11 月
青森県農林水産祭参加
13 名
1月
青森サポーター事業研修修了の集い
29 名
7月
ホタテ養殖研修と記念植樹体験
38 名
9月
青森県山・川・海の感謝祭参加
20 名
11 月
りんご収穫体験と農業研究施設見学
33 名
1月
青森サポーター事業修了式・懇談会
29 名
7月
にんにく収穫・林業体験研修
14 名
7月
ホタテ漁業体験・津軽三味線研修
35 名
10 月
青森県山・川・海の感謝祭参加
33 名
11 月
十和田市現代美術館見学とそば打ち体験
31 名
1月
青森サポーター修了認定書交付式・懇親会
45 名
平成 17(2005)年度
平成 18(2006)年度
平成 19(2007)年度
平成 20(2008)年度
事業名
参加者数
2) アジアからの観光客誘致推進事業
平成 19(2007)年 2 月、十和田市で開催された上北地方アグリビジネス活性化フォーラム
(主催:あおもりくらしの総合研究所、上北地方農林水産事務所)において、上北地方の農
業を活性化させ、いかに農家収入をアップさせるかが議論された。ここに招待されて出席
した本学留学生が「台湾から修学旅行生を誘致して、農家にホームスティさせたらどうか」
と提案したことがきっかけとなり、本学、あおもりくらしの総合研究所、十和田農業体験
連絡協議会(事務局:十和田市農林課)の三者でアジアからの観光客誘致推進協議会を設立
し、台湾を含むアジアから十和田市へ修学旅行生を誘致する活動が始まった。
その結果、平成 20(2008)年 1 月 22 日から 24 日までの二泊三日で台湾・高雄私立陽明
国民中学の生徒と教員・PTA総勢 40 名を十和田市の農家に誘致することができた。
また、修学旅行生誘致活動も含めて、地域マネジメントの分野での社会貢献を標榜して
いる本学と地域の産業・経済の振興推進を目指す十和田市が包括的な連携のもと、産業、
教育、文化、歴史及び経済等の分野において、相互に協力し合い、活力ある地域社会の形
成と発展に寄与することを目的として、平成 20(2008)年 2 月 12 日に連携協力に関する協
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青森中央学院大学
定を締結した。
今後、十和田市とは、次の分野において連携していく予定である。
(1)産業振興に向けての連携
(2)生涯学習社会における取組みに向けての連携
(3)人材育成のための連携
(4)市民生活の向上に向けた仕組みづくりのための連携
(5)その他地域活性化に向けて両者が協議して必要と認める連携
平成 20(2008)年度には次表の事業を行った。
表-6 平成 20(2008)年度事業一覧
№
事業名
期間
1
台湾向け修学旅行生誘致PR用DVD作製事業(日本語・北京語)
4月
2
「訪日台湾教育旅行誘致事業」現地(台湾)説明会参加
5/27~5/29
3
修学旅行生誘致のための台湾の学校訪問及び実態調査
5/26~6/14
4
台湾・大仁科技大学の視察受入
7/9~7/13
5
十和田市の農家に対する台湾語講座
9/8
6
十和田市長による台湾トップセールス
10/1~10/4
7
台湾・僑光技術学院の修学旅行生受入
10/19~10/24
8
台湾・修平技術学院の視察受入
10/27~10/31
9
台湾・高雄私立陽明国民中学の修学旅行生受入
2/3~2/5
3)アジアと結ぶ国際グリーン・ツーリズム協力員配置事業
本学は、アジアからの観光客誘致推進協議会において、台湾を含むアジアから十和田市
の農家へグリーン・ツーリズム型で修学旅行生を誘致する活動を始めたところであり、将
来的には青森県内に拡大していくことを目指している。
青森県は全国でも農林水産業が盛んな地域であるが、農林水産業に携わっている県民の
収入は低水準という現状にある。青森県は平成 16(2004)年度から農林水産物やその加工品
を積極的に売り込んでいく「攻めの農林水産業」を推進するとともに日本国内外からの観
光客誘致策として、東北新幹線全線開業もからめ、農山漁村に宿泊しながら農林水産業を
体験してもらうグリーン・ツーリズムを推進し、地域の収入アップと活性化を目指してい
る。
今般の金融危機において、国は地域における雇用機会を創出するため、県が民間に委託
する形で地域の求職者を雇用する事業にふるさと雇用再生特別基金から支出することにな
った。本学と青森県はグリーン・ツーリズム推進において連携することもあり、また、台
湾からの修学旅行生誘致も軌道に乗り始めたことから、この誘致事業を県内全域に拡大す
るため、本学が委託先となって、新卒程度の本学留学生を雇用し、事業を実施することに
- 100 -
青森中央学院大学
なった。
青森県の事業目的と事業内容は次のとおりである。
ⅰ)事業目的
国際化の進展に伴い青森県内においても、アジアを中心とする観光客の訪問が増加して
おり、中でも農家民宿による日本の農業・農村文化の体験、地域住民との交流を目的とし
た修学旅行生の来県が増えている。
現在のところ、県内での受入は十和田市など一部地域にとどまっているが、海外からの
修学旅行生を受け入れることは、地域にとってとまどいもあるものの、経済的な潤いのみ
ならず、異文化とのふれあいによる地域の良さの再発見など社会的な効果も大きい。
よって、このような新たな動きを加速させ、かつ県内全域に拡大し、国際的な視野をも
った青森県のグリーン・ツーリズム推進に資するものである。
この事業終了後、大学は、留学生が卒業後に海外と日本の交流におけるサポーターとし
て活躍する場となり、継続的な雇用に繋がる可能性がある。また、本事業が海外からの来
訪者の増加に繋がることから、新たなビジネスチャンスが創出され、農山漁村における新
規雇用の拡大が期待されるものである。
ⅱ)事業内容
① 留学生と地域との国際交流事業について幅広い実績を有する学校法人青森田中学園
(青森中央学院大学)に海外からの修学旅行受入推進に関わる業務を委託することと
し、アジアからの修学旅行生受け入れのための国際グリーン・ツーリズム協力員(以
下、協力員)を同学園に配置し、情報発信や受入体制づくりを進め、県重点事業で実
施する修学旅行誘致活動に繋げることにより、海外からの修学旅行の拡大を図ってい
くものである。
② 協力員は、
本県における当面の受入拡大対象国として想定している台湾及び韓国の言
語・文化・社会に精通した者及びグリーン・ツーリズムに精通した者を選定、雇用す
る。
③ 協力員は同大学に在籍する留学生の国際交流活動とも連携しながら、
東北新幹線全線
開業の年である平成 22(2010)年度を目処に、以下の業務を専任する。
a 受入対策
○
・海外からの修学旅行受け入れ相談窓口開設、運営
・体験交流翻訳ハンドブックの作成(韓国語、北京語)
・体験交流受け入れマニュアルの作成(韓国、台湾用)
・修学旅行生受入のアテンド
b
○情報発信
・県内のグリーン・ツーリズム受入施設のデータベース作成
・外国人の目から見た本県のモデルコースの企画、開発
・県産食材を使用した外国人に好まれる料理の選定
・韓国、台湾向けのホームページなどによる情報発信
(4) 国際語学サポートセンター
- 101 -
青森中央学院大学
1) 設立の経緯と目的
近年、地域の国際化の進展に伴って、外国からの来訪者が増大し、その目的も観光、国
際交流、諸会議、ビジネス等多岐にわたるようになってきている。本学においても、在籍
する留学生を中心に行政・各種団体・地域住民等から、通訳・翻訳、語学講座の講師、諸
会議の補助、各国文化の紹介等の要請を受け、その時々留学生を派遣してきた。
こうした地域からの学生派遣に対する根強いニーズに対して大学として継続的に対応す
ることは、地域の文化・経済の振興に対する貢献であり、本学の使命である「国際性」と
「地域貢献」に叶うものである。
今後ますますこうしたニーズは増大すると予想されることから,平成 20(2008)年度に国
際交流センター内の組織として国際語学サポートセンターを設立した。
2) 語学サポーターの派遣システム
様々な団体の依頼に応じるために学生の能力や適性を基準として語学サポーターを派遣
している。平成 21 (2009)年度は 107 名の留学生が語学サポーターとして登録している。
派遣登録システムは次のとおりである。
① 本学に在籍する留学生を中心に本サポートセンターに事前登録をする。
② 本学に地域より要請があった場合は、本サポートセンターに登録している者の中か
ら、語学能力、専門性等を考慮して、適任者をサポーターとして派遣する。
③ サポーターが、その目的を達成するために必要な事前の打合せ・研修を実施する。
④ 原則として、地域と登録している留学生の間の連絡・調整は国際語学サポートセン
ターが行う。
要請
行政・各種団体・地
国際語学サポートセンター
域住民等
連絡・調整
サポーター
事前打合せ・研修
登録
本学に在籍する留
派遣
学生
図-1 語学サポーター派遣システム
- 102 -
実施事業
青森中央学院大学
表-7 青森中央学院大学留学生の派遣実績(国際語学サポートセンター開設前)
№
№
1
1
三内丸山遺跡ガイド
中国語ガイド
三内丸山応援隊
2
2
青森市立新城中央小学校訪問
アジア諸国の紹介
青森市立新城中央小学校
3
3
国際交流ツアー
支部員との交流
16
4
4
青森市立新城中学校訪問
アジア諸国の紹介
青森市立新城中学校
(2004)
5
5
マレーシアとの調整
翻訳・通訳
青森県自然保護課
6
6
大連市友好経済交流委員一行来県
帯同・通訳
7
7
調理学実習Ⅱ 伝統調理の実習
調理講師
青森中央短期大学
8
8
ブレイク出演
留学生役
青森朝日放送
9
1
生涯学習フェア 2005
アジアの文化紹介
青森県総合社会教育センター
10
2
ワールドクラブ
大連の紹介
11
3
青森県子ども会リーダー研修大会
アジア諸国の紹介
12
4
チェンマイ・タイ民族舞踊団公園
通訳
13
5
14
6
世界自然遺産会議
通訳
青森県自然保護課
15
7
世界四大カレーフォーラム
講師
浪岡国際交流協会(ナイラ)
16
1
@なまてれ出演
調理実演
青森放送
17
2
青森南高等学校外国語科との英語交流会
英語によるコミュニケーション
青森南高等学校
18
3
青森高等学校文化祭「青高祭」
アジア諸国の紹介
青森高等学校
19
4
アメリカ・ホフストラ大学生との交流会
学生同士の交流
20
5
英会話交流会
英語講師
21
6
青森商業高等学校文化祭「青商祭」
模擬店出店
22
7
アジアのカレーを味わおう
講師
23
8
大連市沙河口区政府代表団の視察
青森の紹介
24
9
韓国文化理解講座
日韓相互理解促進
25
10
年度
平成
年度
平成
事業名等
派遣内容
17
(2005)
年度
平成
減災のための「やさしい日本語」本実験
&消防・防災イベント
地震体験実験参加
18
(2006)
年度
大連・青森 IT ビジネスプランコンテスト最優秀
賞者との交流会
- 103 -
青森の紹介
主催団体等
日本国際連合協会青森市
支部
青森県商工労働部海外産業交
流推進チーム
青森市市民文化部国際交
流推進課
社団法人青森県子ども会育
成連合会
NPO 法人プロ・ワークス十
和田
減災のためのやさしい日本
語研究会
青森中央学院大学国際交
流センター
青森中央短期大学附属幼
稚園
青森商業高等学校
青森県ライフデザイン支援ボラン
ティア
青森県商工労働部海外産業交
流推進チーム
青森県環境生活部国際課
社団法人青森県情報サービス
産業協会
青森中央学院大学
上北地方農林水産事務所
26
11
上北地方アグリビジネス活性化フォーラム
意見発表
27
1
遼寧省遼陽市文聖区人民政府代表団視察
青森の紹介
28
2
グローバル・トーク(ベトナム編)
講師
29
3
青森中央高等学校との交流会
総合学習科目に参加
青森中央高等学校
30
4
筒井小学校保護者研修会
アジア諸国の紹介
筒井小学校PTA
31
5
青森南高等学校外国語科との英語交流会
英語によるコミュニケーション
青森南高等学校
32
6
2007 ジュニアグローバルトレーニングスクール in あおもり
通訳
あおもりくらしの総合研究所
青森県商工労働部海外産業交
流推進チーム
財団法人青森県国際交流
協会
NPO 法人ジュニアグローバルトレーニ
ングスクール
青森県商工労働部観光局
33
7
シンガポール取材団通訳
通訳
新幹線交流推進課国際観
光・コンベンショングループ
平成
19
(2007)
年度
34
8
青森商業高等学校文化祭「青商祭」
模擬店出店
35
9
国際理解講座
講師
36
10
シンガポール紹介講演
講師
37
11
38
12
中国(大連)企業招聘ビジネス商談会
通訳
39
13
タイ料理教室
講師
40
14
41
15
グローバル・トーク(マレーシア編)
講師
42
16
青森商工会議所青年部例会
意見発表
43
17
21 世紀東アジア青少年大交流計画 タ
イ高校生本学訪問
青森空港における外国人観光客に対す
る情報提供実地調査
台湾・高雄市立陽明国民中学の修学旅
行生受入事業
- 104 -
交流会等
意見発表
通訳
青森商業高等学校
青森市・青森市国際交流ボラ
ンティア協会
板柳高等学校
青森県、青森市、NPO法人
夢アジア
青森県
五所川原市国際交流市民の
会
国土交通省東北運輸局企
画観光部
財団法人青森県国際交流
協会
青森商工会議所青年部
アジアからの観光客誘致推
進協議会
青森中央学院大学
表-8 青森中央学院大学留学生の派遣実績(国際語学サポートセンター開設後)
年度
№
№
44
1
中国語教室
中国語講師
45
2
ごはんですよ~
地域交流参加
日本語学習支援「青い森」
46
3
姉妹韓国ソウル冠岳青年会議所交流事業
通訳
青森青年会議所
47
4
春の青い森環境博覧会
ボランティア
48
5
総合学習時間
韓国紹介
49
6
留学生による中国語講座
講師
50
7
ウエルカムG8エコパレード
パレード参加
51
8
ごはんですよ~
地域交流参加
日本語学習支援「青い森」
52
9
通訳
日本国際交流センター
53
10
総合学習時間
韓国料理を作る
青森中央高校
54
11
国際シンポジウム
イベント参加
白神自然学校
55
12
総合学習時間
母国紹介
平内町立小湊中学校
56
13
国際交流夏の音楽会
イベント参加
国際文化交流クラブ
57
14
かもめ苑夏祭り
母国の手遊び紹介
58
15
留学生によるベトナム語講座
講師
59
16
2008 ジュニアグローバルトレーニングスクール in Aomori
通訳
60
17
中国大連市訪問団の市内案内
通訳
青森市市民協働推進課
61
18
観光情報多言語化業務事業
現地体験、翻訳
十和田市観光推進課
62
19
隣接四校協議会・交流会
母国の紹介
63
20
総合学習時間
母国の紹介
青森市立西中学校
64
21
総合学習時間
母国の紹介
平内町立小湊中学校
65
22
日本文化紹介プレゼンテーション発表会
英語の評価等
青森南高校
66
23
台湾向けプロモーションビデオ作成
ナレーションの翻訳
RAB企画
67
24
ごはんですよ~
地域交流参加
日本語学習支援「青い森」
68
25
留学生によるタイ語講座
講師
69
26
台湾観光客誘致営業
パンフ・メニューの翻訳
事業名等
派遣内容
「21 世紀東アジア青少年大交流計画」にお
けるマレーシア高校生受入事業
平成
20
(2008)
年度
- 105 -
派遣先
五所川原市中央公民館・
みんなの教室
青い森アップル環境ネット
ワーク
青森中央高校
青森中央学院大学地域社会
活動委員会
ウエルカムG8エコパレー
ド実行委員会
知的障害者厚生施設かも
め苑
青森中央学院大学地域社会
活動委員会
NPO 法人ジュニアグローバルトレー
ニングスクール
金沢小学校事務局・ヒッポフ
ァミリークラブ
青森中央学院大学地域社会
活動委員会
古牧温泉青森屋
青森中央学院大学
70
27
ごはんですよ~
地域交流参加
71
28
留学生によるマレーシア語講座
講師
72
29
留学生による韓国語講座
講師
73
30
ごはんですよ~
地域交流参加
74
31
75
32
台湾・高雄市立陽明国民中学の修学旅行
生受入事業
グローバル・トーク
通訳
タイ料理教室の講師
日本語学習支援「青い森」
青森中央学院大学地域社会
活動委員会
青森中央学院大学地域社会
活動委員会
日本語学習支援「青い森」
アジアからの観光客誘致
推進協議会
青森県国際交流協会
2.少人数教育
本学では、平成 10(1998)年の開学以来、少人数でのコミュニケーションを重視した教育
を実施している。それらは以下のとおり展開されており学生と教職員の距離が近く、顔の
見える教育を実施している。
1)ゼミナール教育
各学年に次の通り必修の演習課目として少人数ゼミナールを設置することで、入学時
から卒業時までの間一貫した教育指導体系を担保している。
1 年次
2 年次
3 年次
4 年次
基礎演習
専門演習Ⅰ
専門演習Ⅱ
専門教育Ⅲ
7~8 名前後/1 クラス
10 名以下/1 クラス
10 名以下/1 クラス
10 名以下/1 クラス
導入教育
専門教育の基礎
専門教育
専門教育
2)クラスにおける学生数
平成 21(2009)年度の前学期開講クラスにおける学生数の規模は次のとおりである。
専門科目の必修科目は、1 年次を中心としており、2 年次からの選択科目は、幅広く
数多くの授業科目を開講しており、少人数のクラスを数多く開講している。
20 人未満クラス
20 人~ 39 人クラス
40 人~ 59 人クラス
60 人~ 79 人クラス
80 人~ 99 人クラス
100 人~119 人クラス
120 人~149 人クラス
150 人以上
54.48%
14.48%
4.83%
5.52%
2.76%
4.83%
5.52%
7.59%
- 106 -
青森中央学院大学
3)絶対数としての少人数クラス
本学は、定員 800 名の小規模な大学であり、キャンパスもこの規模に相応しい広さと
なっており、学内における学生と教職員の一体感を作りやすい、学生と教職員がお互い
に「顔の見える」
「声の聴こえる」環境となっている。
3.キャリア支援教育の取り組み
「地域・企業と連携し、専門教育内容を実践的な場で活用する課題解決・参加型プログ
ラム群」
青森中央学院大学では、
「就職につよい大学」をキャッチフレーズとするために、従来
型の学問を中心とした教育方法に加え、あるいは従来の教育方法の有効性を確保するため
にも、
「卒業後の就業生活まで含めたキャリア形成を意識した学生生活」を構築することを
目指している。すなわち、単に就職のノウハウを伝授し、内定率を高めるための就職ガイ
ダンスを実施するだけではなく、社会構造的に余儀なくされる転職を想定して、
「就業後も
キャリアアップが可能な総合的人間力を育成すること」こそを、本学キャリア支援教育の
真の目的としている。
この目的を実現するための基本的な考え方は、
(Ⅰ)学生たちに社会と自身の現実を認
識させつつも、
(Ⅱ)達成可能な目標を提示して動機づけを行い、
(Ⅲ)乗り越え可能で、
意義と具体的に何をすればよいかが明確なハードルを課して負荷を与え続け、
(Ⅳ)課題達
成により自信と意欲を深めさせていくというものである。
この考えを実行するため、本学では、これまで「キャリア・プランニング(以下、CP)
」
というキャリア育成科目をコモン・ベーシック科目群の一つとして開設し、初年度から実
際の就職活動を開始する 3 年次の終わりまで一貫したキャリア支援教育を実施してきた。
最初は手探りで出発したが、プログラム内容の拡大、充実、再構築を重ねる中で、各学年
に①のような学年目標を設定し、その目標に応じ②に示される豊富なプログラム群を備え
るに至っている。
①CP における各学年主目標
1 年:社会・雇用状況の現状認識
目標提示と動機づけ
コミュニケーションスキルの育成開始
2 年:業界・企業研究
ビジネス現場におけるコミュニケーション実践と専門教育活用
3 年:実践的な就職情報の提供と技能訓練
②CP プログラム群(代表的なプログラム)
a 模擬試験系:自己発見、常識試験、SPI、論作文等の各種模試と解説
○
b 講義系:現状認識、業界・企業研究、筆記試験対策、PR 講座
○
c 実践講座系:就活ガイダンス、スーツ・メーク講座、ナビ利用
○
d 学生報告系:卒業生、インターンシップ体験者、4 年生の報告
○
e 課題解決・参加型の強化プログラム群:後述
○
- 107 -
青森中央学院大学
f 任意参加講座:強化セミナー、個別相談、SPI 講座、カウンセリング
○
以上のプログラム群のうち、本学がもっとも力を入れて充実につとめ、その結果、他大
e に見られる課題解決・参加型プログラム
学に見られない特色ともなっているのが、②の○
群である(③参照)
。
③課題解決・参加型プログラム群
a インターンシップ(2、3 年次)
○
b 学内合同企業セミナー(3 年次)
○
c ビジネス・プランニング(1 年次:平成 21(2009)年度導入)
○
・経営シミュレーションによるビジネスへの動機づけ
d トークサロン(1~2 年次:平成 18(2006)年より実施)
○
・少人数による一線社会人との業種別座談会
e
○キャリアアップ・ワークショップ(2 年中心:平成 20(2008)年より実施)
・企業経営者研究会への討論参加
・現実のビジネス現場での商品開発・商談・eコマース実践
f トライアウト(3 年次:平成 19(2007)年より実施)
○
・提携企業提供課題への取組とプレゼンテーション
g 公開面接(3 年次:平成 21(2009)年度導入予定)
○
・人事担当者による公開面接
これらは、いずれも地域・企業と連携し、専門教科内容を実践的な場で活用しつつ、就
業意識を高め、産業社会への知見を広げ、コミュニケーションスキルを涵養することを目
的としている。現実のビジネスの現場に接しながら、課題と取り組むことを通じて、学生
のコミットの度合いはきわめて高いものとなっており、
「学士力」
「社会人基礎力」確保の
ための中心的な役割を担っている。
a インターンシップや、○
b 合同企業セミナーは、他大学でも実施されているプログラム
○
c 以下は、ここ数年のうちで本学が独自に開発した、全国的にみても稀な先進
であるが、○
的内容のプログラムである。
e のキャリア・アップワークショップは、青森県中小企業同友会と連携して、
例えば、○
企業経営者たちが開催する研究会の場に、経営者と同じ立場で学生が参加し、具体的なビ
ジネスの問題を討議する課題、あるいは、青森県内各信金ならびに信金クライアント企業
と連携し、商品開発から商談、インターネット上での販売までを学生参加のもとに推し進
める課題となっており、いずれも産官学金連携事業である。
f のトライアウトは、県内各種企業より、学生個人単位の課題提供を受け、これ
また、○
に時間をかけて取り組み、
企業担当者の前でプレゼンテーションを行うもので、
昨年度は、
準備段階からの取り組み模様が青森朝日放送によって特番化されている。
今後も、内定率の好実績を維持しつつ、就職の質を高め、卒業後も容易に離職せず、キ
ャリアアップを重ねていける人材育成を目指して、一層のプログラム充実につとめていき
たい。
- 108 -