単糖からの変換経路探索ソフトウエア SugarCascade 2008 Ⓡ ■ 低炭素社会を目指して地球全体のCO2排出量を低減するために、石油系資源に代わる植物系 バイオマスの利活用により、燃料、化学製品、生活に必要な物資などを生産するための新たな システム作りが推進されています。 ■ バイオマス中に多量に存在するセルロース、デンプンなどの基本的な構成物質である単糖類を出 発化合物として作り出せる有用化合物(目的化合物)までの変換反応経路を見出すためのソフト ウエア(SugarCascade 2008)を開発しました。 ■ 単糖類に特徴的な反応である脱水反応、酸化・還元反応と互変異性化・環化反応を交互に組み 合わせ、単糖類を出発として目的化合物までの変換反応経路を自動生成することができます。 ■ これまで、手作業で探索困難な多数の変換反応経路を、専門家でなくても容易に書き出すことが でき、バイオマスの総合的な利活用が大いに拡がるものと期待されます。 ■ このソフトウエアを利用し新たな反応経路を探索し、有用化学物質の製造法の研究ができます。 変換経路探索例: フルクトース [2 - ケトース ] から 1,2,4 - ベンゼントリオール 1,2,4 - ベンゼントリオール フルクトース 1,2,4 - ベンゼントリオール ■ 目的化合物の入力と単糖の指定のみで変換 経路の探索ができます。 ■ 多段階かつ多数の変換経路をテキストファイル で出力されます。 (下図参照) ■ 既往の変換経路も出力可能です。 見出された変換経路数 フルクトース SugarCascade 2008の開発の狙い ■ バイオリファイナリで注目されているビル ディングブロック(炭素数6以下で枝別れが 少ない化合物:右図)を、単糖から変換する グリセリン レブリン酸 2,5-フランジカルボン酸 ことは重要です。 ■ 水中における単糖は、主に脱水反応で官能基を削減し、互変異性化反応、レトロアルドール反応 で多種多様な化合物を生成します(下図)。 R14 互変異性化反応の例 1,6-アンヒドロ-D-グルコース D-グルコース R6 R2 グリコールアルデヒド R1 R11 グリコール酸 D-エリトロース R2 R6 R4 アルデヒドD-アラビノース アルデヒド-D-グルコース R3 ■ SugarCascade2008は、 目的化合物と 同じ炭素数の 糖類から、脱水、 酸化・還元 反応を行ない、互変異性化・ 環化反応と交互に組み合わ せて、カスケード状の変換経 路を自動生成します。 R3 R4 ホルムアルデヒド R13 2-フルフラール D-アラビノース R10 3-デオキシヘキソン酸 R3 R3 R2 R4 グリセルアルデヒド R3 ピルブアルデヒド R18 R17 乳酸 R9 アクリル酸 R14 ジヒドロキシアセトン ピルビン酸 ヒドロキシアセトン 2-ケト-D-フルクトース R1 R7 R12 R5 R4 R8 R3 2-ヒドロキシベンゾキノン R13 1,2,4-ベンゼントリオール R3 5-HMF D-フルクトース R13 R3 R16 レブリン酸 R14 R15 蟻酸 5-ヒドロキシメチルフルフラール2量体 反応要素 : 脱水 水和 酸化・還元 5-メチルフルフラール 分子内 変換経路探索の具体的な計算 単糖(アルドース、 ケトース) ■ 炭素、水素、酸素原子のみで構成される 化合物・中間体について取り扱います。 基本アルゴリズムを右図に示します。 ■ トポロジカルに直鎖状の炭素鎖の化合物 のみを取り扱います。 ■ 幾何異性体や光学異性体、炭素鎖の切断 や延長には、対応しており ません。 ■ 詳細は、特許4623958号、Journal of Computer Chemistry, Japan, Vol.5, pp.59-74 (2006) を参照ください。 脱水, 脱水素化, 水素化 脱水等化合物集合 互変異性化 互変異性体集合 環化 環化化合物集合 No 目的物質と 同じ分子式? Yes 目的物質の探索 計算結果表示 動作環境 ■ Windows Vista以降で実行(EXE)ファイルを直接実行 ■ 1GB以上のメモリ(2GB以上を推奨)、高速計算可能なパーソナルコンピュータでの実行を推奨 ■ インターネット接続、CD-Rドライブ、XGA以上の高解像度モニター、キーボード必須 製造・販売元 フロムシード株式会社 FromSeeds Corporation Tel: 022-263-2051 Fax: 022-263-2035 http://www.fromseeds.co.jp 〒980-8579 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-6-40 東北大学連携型起業家育成施設(T-Biz) 406号室 担当:服部秀雄 (E-mail: [email protected]) (2014.4) この説明書に記載の内容の一部、あるいは全部を無断で複写複製することは、著作権法に抵触することになります。
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