廃タイヤ燃料のコスト削減型 温水ボイラープラントの販売・設置

平成 18 年度
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事例●067 藤崎建設株式会社(徳島県徳島市)
平成18年度
地域における中小・中堅建設業の
新分野進出定着促進モデル構築支援事業
廃タイヤ燃料のコスト削減型
温水ボイラープラントの販売・設置
徳島市で昭和 34 年来、土木工事を営んでいる藤崎建設(株)は、重油等に比べて
コストパフォーマンスのよい温水ボイラー事業に乗り出すため廃タイヤ燃焼施設の
専門製作メーカー(株)工藤と業務提携。関東以西の販売特約店として、温泉業者
等を主な対象顧客として販売する新規事業を展開する。
1.事業の背景と動機
同社の保有する温泉堀削技術と組み合わ
せ、資源も有効利用できる廃タイヤ利用温水
ボイラー施設
社内の人材だけで
事業を推進している
建設業は、過酷な状況にあり、生き残
りを日々模索している状況である。そのた
め、建設、土木事業に代わる新事業を模
索していたが、徳島県ではオンリーワンと
いえる温泉掘削技術等当社保有技術を
活かし、かつ資源の有効利用(サーマル
リサイクル)も図れる廃タイヤ利用温水ボ
イラー販売事業に乗り出すこととなった。
藤崎建設(株)が事業を推進しており、
藤原社長と山西次長らが中心に行ってい
る。特に、社内に専門組織は置いていな
いが、山西次長と社員2名が他の業務と
兼務で担当している。廃タイヤは、裁断し
てチップ化したものを香川県の廃タイヤ
収集・処理業者から購入している。
2.進出時の苦労やその対応
温泉事業の最新情報や
知識・ノウハウが強み
徳島県小松島市で営業している「御寶言泉
(おたからげんせん)」
この温水ボイラー販売という新しい事
業分野では、温泉掘削技術だけではな
く、それに関連して、温泉事業に関する最
新の情報入手、温水利用に関する施設
建設や運営に関する知識等長年蓄積し
た技術とノウハウが販売に活かせるのが
強みである。
3.新事業の概要
藤崎建設株式会社
代表者●藤原 茂芳(代表取締役社長)
所在地●徳島県徳島市
資本金●9,100 万円
従業員数●47 名
事業内容●土木工事一式・特殊土木工事一
式、建築工事一式などを主体とする。
URL●http://www2.tcn.ne.jp/~fujisaki/
4.事業の推進体制
資源有効利用と温泉掘削技術が
活かせる分野へ
廃タイヤボイラーを購入して
温泉事業者に販売
事業は特約店としてのボイラー販売な
ので、ボイラー自体を(株)工藤から購入
して、温泉施設事業者に販売するという
ビジネスモデルである。廃タイヤは、裁断
してチップ化したものを香川県の廃タイヤ
収集・処理業者から購入している。
5.差別化戦略・競争戦略
抜群の経済性と
温泉ニーズの高まりが追い風に
重油価格が高騰するという環境下、燃
料に廃タイヤを利用することによる抜群
の経済性と環境を汚染しないクリーンさ
が大きな訴求点である。温水が豊かな地
域であること、健康志向が強まる中、
色々な施設で温泉ニーズが高まることな
ども事業展開に追い風である。
6.成果と今後の課題
ボイラー販売だけでなく
設備の運営事業も検討
徳島県内の温泉施設「御寶言泉(おた
からげんせん)」(徳島県小松島市)へ廃
タイヤボイラーを納入した。ボイラーの販
売という形で事業を進めているが、多数
の成約は望めない。また、設備納入なの
で、成約までに長い期間が必要である。
このような課題の解決のために、ボイラ
ーの販売ではなく、設備の運営、すなわ
ち「お湯を販売する」方向に事業を展開す
ることを検討している。
徳島市
新分野進出一覧
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