開発者よ, なんじ自身をデバッグせよ (Developer, Debug Thyself) 過去

私たちの使命: 先導的なソフトウェアの実践者のコミュニティを作ること.
IEEE Software 誌は迅速な技術の変化についていかなければならない思慮
深い開発者やマネージャーに対して先進的なアイデアや専門家の分析,確
かなアドバイス,思慮深い洞察を提供します. ソフトウェアの理論を実践
へと翻訳するオーソリティです.
ソフトウェア工学の将来 (The Future of Software Engineering(
謹んで IEEE Software の January/February 2016 (Vol. 33, No. 1) 号の目次と要旨をお送りします. 各
号では無償の記事(英語)やポッドキャスト(英語)がいくつか提供されており, それらは要旨
の下のリンクから入手することができます. 残りの技術的な記事を入手するために, 英語のデジ
タル版 [www.qMags.com/ISW/jp] を購読できます. お問い合わせは, 編集長である Brian Brannon
([email protected])宛てに電子メールでお願い致します.
編集長より (From the Editor)
開発者よ, なんじ自身をデバッグせよ (Developer,
Debug Thyself)
Diomidis Spinellis
不品行なソフトウェアのリスクは何十年にもわたり過ごしてきたが, 現在では普遍的に
なりすぎて不用意に隠せない状況になっている. 我々は今行動せねばならない; さもな
ければ, ご存じなように次のソフトウェアのスキャンダルがソフトウェア開発の息の根
を止めるかもしれない.
コンピューティングについて (On Computing)
過去のものの記憶 (Remembrance of Things Past)
Grady Booch
我々は, かつてないほど複雑で驚くような可能性を持つ世界で生きている. それらの可
能性をコンピューティングが可能にしている状況に我々よりも先に至った人々のために,
我々は自分達の過去を決して忘れるべきではない.
洞察 (Insights)
エンタープライズ統合パターンの 10 年 (A Decade of
Enterprise Integration Patterns)
著者らとの会話 (A Conversation with the Authors)
Olaf Zimmermann, Cesare Pautasso, Gregor Hohpe, and Bobby Woolf
本記事シリーズの編集者である Olaf Zimmerman と Cesare Pautasso が, Enterprise
Integration Patterns の著者である Gregor Hohpe 氏と Bobby Woolf 氏にインタビュー
する. 参加者達は, その本のインパクト, パターンランゲージの設計, メッセージ指向
ミドルウェア, 統合技術の発展, 著者らの将来の計画について論じる.
現実的なアーキテクト (The Pragmatic Architect)
何がアーキテクトを成功させるのか?(What Makes an
Architect Successful?)
John Klein
アーキテクトのスキルや能力がプロジェクトのニーズにマッチしていれば,成功の可能
性は高くなるだろう. さらに,ソフトウェアのライフサイクルの各フェーズでは異なる
スキルが必要になる. 提案されたモデルは各フェーズで必要なスキルを特定し, よくあ
る失敗パターンを説明するのに役立つ.
信頼できるコード (Reliable Code)
ちっぽけなツール (Tiny Tools)
Gerard J. Holzmann
Gerard Holzmann 氏が, IDE を使わず, 自分自身のスクリーンエディターでコードを書
き, その他すべてをコマンドラインツールで行いたい開発者に簡単なツールを提供する.
インパクト (Impact)
ソフトウェアが一線を越えた時 (When Software
Crosses a Line)
Les Hatton and Michiel van Genuchten
フォルクスワーゲン(VW)の”無効化デバイス”の大失敗は, 不安な気持ちになるような,
いくつかの質問を提起する. 他の会社はこれを行っているのだろうか? あるいは—もっ
と辛辣な立場をとれば—何社がこれを行っているのか? 他の会社が行っていないならば,
それらの会社は同じように怪しいソフトウェアプラクティスをまだ使っているのだろう
か? ソフトウェアの尋常ではない能力がハードウェアにその特性をもたらすのであれば,
理にかなったことをどのように判断するか?
特集: ゲスト編集者のイントロ (Focus: Guest Editors’ Introduction)
ソフトウェア工学の将来 (The Future of Software
Engineering)
Forrest Shull and Anita Carleton, Software Engineering Institute
Jeromy Carriere, Google
Rafael Prikladnicki, Pontificia Universidade Catolica do Rio Grande do Sul
Dongmei Zhang, Microsoft Research
本特集は, 世界中でソフトウェアの広範な領域で仕事をしているプロフェッショナル達
のソフトウェア工学の将来に対する一連の見通しを提供する. 内容は, 現在のトレンド
の背景となる研究領域についての詳細な技術的な記事から, 自分自身の将来に対するビ
ジョンの焦点を研ぎ澄まそうと努めている人達からのより短いエッセイや断片的な意見
にまで及ぶ.
展望—米国 (Perspectives—US)
業界が向かっている先を先進的な考えを持つ 4 名のリー
ダーが語る (Four Thought Leaders on Where the
Industry Is Headed)
ソフトウェア工学の先進的な考えを持つ 4 名のリーダーが, 我々の業界の進む方向につ
いて挑戦的で思わず考えてしまうようなアイデアを提供する. これらのリーダ―達は,
自身のスキルセットを更新し続け, 我々の分野を進歩させる新しい技術が有望であるこ
とを売り込むというソフトウェア開発者の課題を論じる. これらの依頼したエッセイは,
ソフトウェア工学の将来特集の一部である.
展望—中国 (Perspectives—China)
中国のソフトウェア開発の将来 (The Future of Chinese
Software Development)
中国のソフトウェア企業の 4 名のチーフテクノロジーオフィサーは, 自分達の業界の急
速な成長と, 大規模システムやサービス向けのソフトウェア開発の技術的な課題に対応
してきた自らの経験を紹介する. これらの依頼したエッセイは, ソフトウェア工学の将
来特集の一部である.
展望—ブラジル (Perspectives—Brazil)
ブラジルと現れつつあるソフトウェア工学の将来 (Brazil
and the Emerging Future of Software Engineering)
Claudia Melo, Ronaldo Ferraz, and Rebecca Parsons
ThoughtWorks の Claudia Melo 氏, Ronaldo Ferraz 氏, Rebecca Parsons 氏は, ブラジ
ル人の観点からソフトウェア工学の将来について自らの展望を紹介する. これらの依頼
したエッセイは, ソフトウェア工学の将来特集の一部である.
特集: ソフトウェア工学の将来 (Focus: The Future of Software Engineering)
データ駆動要求工学に向けて (Toward Data-Driven
Requirements Engineering)
Walid Maalej, University of Hamburg
Maleknaz Nayebi, University of Calgary
Timo Johann, University of Hamburg
Guenther Ruhe, University of Calgary
開発者, 要求分析者, マネージャーは, 要求の判断を支援するため, 集計された形
式の暗黙的または明示的なユーザーフィードバックを系統的に利用できるかも
しれない. 目指すのは, 大衆による, 大衆のためのデータ駆動要求工学である.
特集: ソフトウェア工学の将来 (Focus: The Future of Software Engineering)
要求: 持続可能性の鍵 (Requirements: The Key to
Sustainability)
Christoph Becker, University of Toronto
Stefanie Betz, Karlsruhe Institute of Technology
Ruzanna Chitchyan, University of Leicester
Leticia Duboc, State University of Rio de Janeiro
Steve M. Easterbrook, University of Toronto
Birgit Penzenstadler, California State University, Long Beach
Norbert Seyff, University of Applied Sciences and Arts Northwestern Switzerland
Colin C. Venters, University of Huddersfield
社会におけるソフトウェアの役割の重要性が高まると,ソフトウェア工学の考
え方にパラダイムシフトが必要となる. この焦点の変化は, 要求工学から始まる.
特集: ソフトウェア工学の将来 (Focus: The Future of Software Engineering)
ソフトウェア開発の摩擦を減らす (Reducing Friction in
Software Development)
Paris Avgeriou, University of Groningen
Philippe Kruchten, University of British Columbia
Robert L. Nord and Ipek Ozkaya, Software Engineering Institute
Carolyn Seaman, University of Maryland, Baltimore County
グローバルなソフトゥエアの資産が成長するとともに, 技術的負債も成長する.
技術的負債の管理は, ソフトウェア開発プロセスを駆動する因子として大勢を占
めるようになってきている. ソフトウェアの品質とイノベーションの曲線に先ん
ずることには, ソフトウェア開発の中心的なプラクティスとして技術的負債の管
理を確立することが含まれるだろう.
特集: ソフトウェア工学の将来 (Focus: The Future of Software Engineering)
ソフトウェア工学におけるクラウドソーシング
(Crowdsourcing in Software Engineering)
モデル, 動機, そして課題 (Models, Motivations, and Challenges)
Thomas D. LaToza and André van der Hoek
クラウドソーシングは, いくつかの仕事の組織化の先導的なモデルを通じてソフ
トウェア開発の状況の一部を変えつつある. 本記事は, ソフトウェア開発におけ
るクラウドソーシングの状況を調査し, 参加する主要な動機を論じ, 先にあるい
くつかの大事な課題にスポットライトをあてる.
特集: ソフトウェア工学の将来 (Focus: The Future of Software Engineering)
スピード, データ, そしてエコシステム (Speed, Data,
and Ecosystems)
ソフトウェア工学の将来 (The Future of Software Engineering)
Jan Bosch, Chalmers University of Technology
最近の産業界と社会のトレンドの評価から, ソフトウェア工学の将来を駆動する
3 つの主要な因子が明らかになった: それは, スピード, データ, そしてエコシス
テムの 3 つである. これらの因子から暗示されることで, 企業のソフトウェア開
発プラクティスを発展させるガイドラインが導かれた.
特集: ソフトウェア工学の将来 (Focus: The Future of Software Engineering)
知的に透明なソフトウェアエコシステム (Intelligently
Transparent Software Ecosystems)
James Herbsleb, Christian Kästner, and Christopher Bogart
Carnegie Mellon University
知的に透明なサービスは, 開発者がリスクを管理し, それらの開発者に行く手に
現れる失敗に早く警告を発しつつ, 革新的なプロダクトを迅速に開発することを
支援するだろう. インフラは, オープンソースプロジェクトのライフサイクルの
全フェーズから得られるデータに分析を適用するだろう.
証拠の声 (Voice of Evidence)
ソフトウェア工学教育の将来は運動トレーニングアプロ
ーチか? (Is an Athletic Approach the Future of
Software Engineering Education?)
Emily Hill, Philip M. Johnson, and Daniel Port
ソフトウェア工学教育の従来のアプローチ—クラスでの講義, 監督なしの宿題の割り当
て, たまのプロジェクト—は, 注意が散漫になってしまう機会を多く生んでしまう. こ
の問題に対応するために,著者らはソフトウェア工学教育をもっと運動トレーニングの
ようにするアプローチを採用してきた.
ご意見番 (Sounding Board)
ソフトウェアがソフトウェア工学を推進するのか?
(Software Is Driving Software Engineering?)
George Hurlburt and Jeffrey Voas
我々は, ソフトウェアのスピードで動く物理的な世界に生きている. これは, ソフトウ
ェアの動向がソフトウェア工学を推進するということであり, その反対ではないことを
意味する. それでも, ソフトウェア工学はスキルを持つソフトウェア開発者に支えられ
たビジョンを持つ企業のリーダーによっても推進される. 本記事は, ソフトウェア工学
の将来特集の一部である.
実践者のまとめ (Practitioners’ Digest)
グローバルソフトウェア工学 (Global Software
Engineering)
産業界の観点 (An Industry Perspective)
Christof Ebert, Marco Kuhrmann, and Rafael Prikladnicki
プロフェッショナルなソフトウェアプロダクト, IT システム, サービスのほとんどは,
今日グローバルに分散したチーム, プロジェクト, 会社によって開発される. 本号のコ
ラムは, 知識と技術の移転を促進するための産業界の経験とガイダンスを要約する. こ
れ は , 毎 年 開 催 さ れ る IEEE International Conference on Global Software
Engineering での産業界のフィードバックに基づいている.
要求 (Requirements)
社会的責任を反映した要求 (Requirements That Reflect
Social Responsibility)
Jane Cleland-Huang
少しの簡単なステップが, アプリの開発者が潜在的な害を考え, 軽減する要求を識別し,
確実に自分たちが開発するプロダクトの良さを最大化し, 害を最小化する助けになり得
る.
ソフトウェア技術 (Software Technology)
モノのインターネット向けの参照アーキテクチャー
(Reference Architectures for the Internet of Things)
Michael Weyrich and Christof Ebert
モノのインターネット(IoT)は, デバイスをシームレスにつなげることにより, 革新的
な機能性, より高い生産性を実現するものである. しかし, 産業のインターネット,
および IoT における通信についてアーキテクチャー標準がないことは大きな脅威である.
本記事では, 近年の IoT アーキテクチャーの発展と, それが産業プロジェクトにおいて
どういう意味を持つかについて概説する.
ソフトウェア工学 (Software Engineering)
Robert Blumen, Symphony Commerce, [email protected]
Apache Mesos の Ben Hindman 氏 (Ben Hindman on
Apache Mesos)
Jeff Meyerson
Software Engineering Radio のホスト役である Jeff Meyerson が, 分散システムを管理
する苦労の多くを取り除くカーネルである Apache Mesos について Ben Hindman 氏とお
話をする.