■短 報 看護職の自律性概念の探求:第一報:英語の文献から Search on the autonomy concept of nursing: the first report; a review of the English-language literature 古地 順子 1 Junko KOCHI キーワード :看護、自律性、臨床的、専門的、看護師 Key words :nursing, autonomy, clinical, professional, nurse 専門職の特徴的要素となる自律性は、看護職においては患者ケア成果に直接的に影響する不可欠要素とされている。 本稿では、英文の看護研究を中心に自律性への着目経緯とその概念について報告する。CINAHL・PubMed の 1974 年 から 2013年の論文から抽出した34 件とこれらの引用文献22 件および4書籍を分析対象とした。分析対象中最多件数 の米国における看護師の自律性概念は、職業的独立から意思決定、看護師の権限へと移行した後、さらに先鋭化され ている。2種類の概念が区別されており、一方は、看護職集団の専門性を指す専門職的自律性であり、看護師が、組織 的構造により可能になる実践施策および諸問題についての意思決定への参加プロセス、もう一方は、個々の患者への 臨床看護実践を指す臨床的自律性であり、患者中心に行為すること、看護実践領域では独自の判断を行い、医学など 他領域と重複して看護実践が行われる領域では相互依存的に意思決定することと定義される。 Ⅰ.はじめに 自律は、無危害、仁恵、正義とともに生命医学倫理 における基本原理とされている。自律autonomy とは ギリシア語の autos(自己)とnomos(規則、支配、法 律)に由来する語であり、自己支配あるいは自己統治 を指すために用いられ、自由権、プライバシー、個人 的選択、自己の意志に従う自由など多様な観念の集合 体に言及することばとされてきた 1。自律性はまた、 専門職の特徴的要素のひとつにも置かれているが、看 護職においてはそれだけにとどまらず、患者ケアの成 果に直接的影響を与える不可欠要素として注目されて いる 2‒5。本研究ではこうした自律性について、看護 職において着目された背景を明らかにし、自律性の概 念について検討することを目的とする。本稿では、第 1 報として英語圏における看護研究を中心に検討した 結果を報告する。 Ⅱ.研究方法 1 .研究対象 CINAHL お よ び PubMedに て1974 年 か ら 2013 年 に公表された看護系論文のうち、Keywordsとして nursing, autonomy, clinical, professional, nurseが 含まれる 1225 件の中の看護職の自律性を対象とした 原著論文または研究報告において、その概念や定義に 言及している研究および自律性の概念または定義を要 する測定用具に関する実証的研究 34 件を抽出し、こ れらの文献が引用・参考としている看護職の自律性の 概念や定義に関連する研究のうちKeywords検索で ヒットしなかった 22 件を加え、参考として看護職の 自律性に関する知見を与えている4書籍を用いた。 2 .分析方法 1)文献を精読し、看護職の自律性が着目されてき た経緯に言及している箇所を抽出し、それらを時系列 に従って整理し、関連する 4書籍の知見により確認し た。 2)看護職の自律性の概念や定義に言及または関連 している実証的研究として測定用具を用いた研究に焦 点を当て内容分析に基づき分類し、その概念や定義を 比較考察した。 3)1)および2)の結果から、英語圏を中心とした 1 埼玉医科大学保健医療学部 Faculty of Health & Medical Care, Departments of Nursing Saitama Medical University 26 日本看護倫理学会誌 VOL.7 NO.1 2015 表 1 文献の分類 カテゴリ 著者と発刊年 6 7 件数 8 Wood et al., 1986 ; Schuzenhofer et al., 1994 ; Marion et al., 1995 ; Williams et 測定用具を用いた調査 al., 19959; Rafferty et al., 200110; Wade, 200111, 200412; Mrayyan, 200413, 200514; Tullai-McGuinness et al., 200515; Ulrich et al., 200516; Cajulis et al., 200717; 16 Verkaaik, 200718; Kramer et al., 2008a19, 201120; Bahadori et al., 200921 Pankratz et al., 1974 3 ; Kurtines, 1987 22 ; Schuzenhofer et al., 1987 23 ; 測定用具開発 Katzman,198924; Kramer et al., 198925, 200326, 200427; Blegen et al., 19934; Boughn, 199528; Dempster, 199529; Blanchfierd et al., 199630; Aiken et al., 200031; 14 Varjus et al., 200332; Papathanssoglou et al., 200533 autonomy関連要因についての研究 質的調査 概念分析 文献レビュー Christman,19652; Kramer, 199034, Kramer et al., b35, 2004a36, b37, 2005a38, b39, 200640, 2007a41, b42; Poter-O’Grady, 200143 Currie, 199944; Simmons, 200245; Stewart et al., 200446; Kramer et al., 200347, 200848; Skår, 200949; Ganon et al., 201050; Traynor et al., 201051 Wilkinson, 199752; Aprile, 199853; Ballow, 199854; Keenan, 199955; Wade, 199956 57 58 Currie et al., 2005 ; Varjus et al., 2011 看護職の自律性概念の特徴について考察した。 Ⅲ.結果 56 文献は、研究の種類は表1のように、研究者の国 籍はアメリカ41 件、イギリス 10, 51, 52, 55, 57 5件、カナ ダ 46, 50・ フ ィ ン ラ ン ド 32, 58 各2 件、 オ ー ス ト ラ リ ア 52・ギリシア 33・ノルウェー 49・ヨルダン 16 が各1 件 に分類された。このうち件数最多の米国の文献から、 看護職の自律性への着目経緯と自律性の概念規定の変 遷が見出された。 1 .看護職の自律性の概念 1) 自律性への着目:米国の場合 19世紀から 20 世紀初めにかけて医学が急速な進歩 を遂げた一方で、それまでの医学職業倫理や医師 ‒ 患 者関係にはほとんど変化はなかった 1。患者への善行 的な嘘と情報の非開示が医療慣行上の医師の標準的な 専門職規範となっており、患者の権利と医療行為への 同意について議論がなされたのは、1950 年代後半か ら1960 年代初めにかけてであった。米国における市 民権運動、女性の権利運動、消費者運動、囚人および 精神病患者の権利運動が提起した課題は健康問題に関 わるものが多く、そうした社会的関心の高まりが、医 療をめぐる権利についての考え方を大衆が受け入れる 素地となった。またナチスの残虐行為と米国での被験 者への虐待事件が医師への信頼性に疑いをもたせ、 1950 年代から1970 年代にかけ、医療分野においてイ ンフォームド・コンセントへの関心が高まった 1。 一方、自律性をその特徴的要素とする看護の専門性 については、米国では看護師の職業アイデンティティ 11 8 5 2 に関わる切実な問題として 1960 年代頃から取り上げ られてきた 2。看護職は、女性が大半を占めること、 医学に従属する仕事と伝統的に考えられてきたこと、 病院内の仕事が他職種と重複する上、必ずしも専門的 知識・技術を必要としない仕事にも従事するため互換 可能と考えられているなどの理由 5 から、看護職は自 らの専門性を主張し、社会的に認められる必要性が高 かった。さらに社会的問題とされていた国家資源とし ての看護師不足が加わり、看護界の内外からの要請に より、看護職の専門性についての主張は必須となって いた 5。 患者の利益より自分自身の利益を優先させる医師も いるという事実を認識した患者たちは、新しい医療技 術が恩恵をもたらすだけではなく、不適切に使用され ると患者の害になることに気づき始めた。権力や医学 専門知識がない、新しい医療技術をよく知らないなど の理由から医療の犠牲者となる危険があるとすれば、 患者は助けを必要とする。このような患者たちに、看 護師たちは喜んで助けの手を差し伸べようとした、と クーゼは述べている 59(p.51)。そして、性差別の伝統 を反映した医師への従属的位置づけが看護師自身の意 識をも長い期間強く支配してきたため、患者の利益を 第一に考え、医師に対して時には対立する患者の代弁 者となるべきだという主張が看護師たちの間に広がり 始めたとしている 59。こうして看護師が自らの職業的 責任を考える枠組みは、従来の医師 ‒ 看護師の関係か ら、患者 ‒ 看護師の関係へと根本的に変換されること になった。 1970 年代に入ると、生物医学の技術進歩により、 それまで生存不可能だった患者も延命可能となった。 日本看護倫理学会誌 VOL.7 NO.1 2015 27 この頃、米国医療倫理史上最も有名となる永久的昏睡 状態患者Karen Quinlan事件が起きた。これが引き 金となり、死の基準や医療技術の使い方など倫理的問 題が根本的に問い直されることとなり、倫理学や法 律、医療だけではなく、広く一般の人々の間でも盛ん に議論されるようになった。看護職の教育水準はすで に向上してきており、高度な知識・技術を身につけた 看護師たちにとっても、倫理的葛藤が職務的不満足の 大きな要因にあげられるようになっていた 60, 61。 一方、米国では医学技術の発展に伴い医療費が高騰 し、コスト抑制政策がとられたため、病院は非常な経 営困難に直面した 61。病院の赤字経営が医療の質に影 響し、これら医療環境の変化は、病院の再構築や再計 画を促した。これが病院看護に大きな影響を与え、看 護師間の専門職的結びつきは失われ、良質な看護実践 のための効果的競争力の欠如、専門職的リーダーシッ プの消失、不確かさ、なじみのない仕事環境、そして 単純作業化による看護師の自律性の減少、仕事の不満 足増加といった変化をもたらした 5。こうした背景か ら、1980 年代には病院の質を確認するための全米規 模の継続研究が始められた。そのひとつがアメリカ看 護師協会が出資するマグネット・ホスピタル(注1) 研究である。これは、良質な患者ケアを提供する病院 の確認を目的としており、この確認を得た病院は、マ グネット・ホスピタルとして栄誉ある指名を受けた 39。 Kramer ら 26 により行われた継続的マグネット・ホ スピタル研究では、病院および看護部門の構造と患者 ケアの成果との関係性に焦点が当てられた。この研究 における調査から、看護師の自律性、看護実践管理、 看護管理者のサポート、看護師 ‒ 医師関係、看護師の 仕事満足度、仕事の継続性、バーンアウト、良質な患 者ケアの成果とケア提供プロセスといった項目 41 が見 出され、それぞれが研究課題とされた。看護師の自律 性は、看護師の個人特性および仕事の文脈の中で生じ る複合的多次元的現象、相互作用的、関係的プロセス 5 としてとらえられ、その影響因子などの研究へと発展 した。こうして看護師の自律性は、仕事満足度や仕事 の継続性、患者ケアの成果の重要因子とされ、良質な 労働環境の鍵指標 5 として、看護文献に広く述べられ るようになった。このように米国では、看護職の自律 性は専門職の独立性を意味するだけではなく、患者ケ アの質に、そして医療を提供する病院の質に直接的影 響を及ぼす要素として認識されてきている。 2) 概念規定の変遷:米国の場合 看護職の自律性autonomy(注2)の概念は、理論的 基盤として哲学的、道徳的、倫理的、社会的、そして フェミニスト的見地から探究されてきた 59。研究が始 められた 1980 年代、autonomy は患者ケア提供の際 行うべきことを決定する力、判断して行為すること、 意思決定に責任をもつこと 26 とされていたが、その 28 日本看護倫理学会誌 VOL.7 NO.1 2015 後、実践の自由、看護の独立と意思決定、自己管理能 力、日々の職務活動における自由の程度、官僚的制約 からの自由、専門的知識体系の構築、能力の反映、意 思決定における責任と権威の承認 41, 46, 58 など、さまざ まに定義されるようになった。 Ballou54 は、autonomy の 概 念 分 析 か ら 頻 発 す る テーマを、個人の知的許容量、道徳性、所属組織の所 信・基準・原則、能力開発のための十分な知識、個人 の価値と信念についての知識、思考能力、自己統制能 力、 専 門 的 知 識 と 技 術、 定 義 さ れ た 実 践 領 域、 autonomyへの要望、実践における意思決定およびそ の責任と権限、専門的看護実践を支持し、出来事と決 定に挑戦する看護師の個人的共同体的権利を尊重する 環境として抽出した。Wade56 は、autonomy の概念 分析により、①専門職者の意思決定の自由としての職 務的自律性、②意思決定する個人の自由としての態度 的自律性、③外部からの影響なく専門職管理を行う自 由としての看護職集合体的自律性の3 つを区別し、 autonomyを「クライアントを擁護し、看護独自およ び他職種と相互依存的に意思決定する際患者中心であ るという信念」と規定した。これは、「autonomy はそ の人の実践範囲(注3)における意思決定の自由」とい う定義として歴史的に用いられている。こうして専門 性として考えられてきた autonomy の定義の基準は、 「外部専門職から評価されることなく、社会的に承認 され、法的に規定された実践における意思決定の自 由」26, 29 とされるようになった。 看護職のautonomy については、これまで多くの研 究により、看護職集団の専門性に焦点を当てたorganizational autonomy11 と、看護師個々の臨床看護実践 に根差したclinical autonomy26 の2 種類が継続的に注 目されてきている 5, 26, 56。organizational autonomy は、看護師が彼らのユニット(病棟または看護単位) あるいは組織における仕事の意思決定プロセスに関わ り合う能力に関連する。これは、professional autonomyとも表現され、看護組織の実践管理 5 を意味す る。Kramerら 19 に よ れ ば、professional autonomy は‘autonomy’という用語により、専門職特性と同 じく、官僚的状況で発生する自律性の側面としても使 われるのでおそらく混乱が生じるのだという。看護職 組織の実践管理には、control over nursing practice (以下、CNP)という用語が用いられ、看護師による 実践および実践環境の管理、決定、施策開発を意味す る 26。Kramerら 36 は、1980 年 代 以 降 の autonomy文 献すべてを検討し、CNPはprofessional autonomyま たはorganizational autonomy と同義語であるとして 看護職組織の自律性を表すときは CNP の用語を用い ている。そしてマグネット・ホスピタルのスタッフ看 護師へのインタビューから、「CNP は、看護師が、個 人に影響する問題に関する意思決定と同様に、可視的 に組織化された構造により可能になる実践施策および 諸問題についての意思決定に参加するプロセスであ る」19 という定義を導いた。clinical autonomyは、臨 床実践範囲とその環境の中で生じるという見解でお お む ね 一 致 し て い る 5。Stewartら 46 は、 看 護 師 の フ ォ ー カ ス・ グ ル ー プ 討 議 の デ ー タ か ら、clinical autonomy は「全体的なケア計画を理解し、知識と技 術を用いて時を得たやり方で患者ケアのゴール達成に 貢献する彼らの能力」としている。Kramer ら 26 は、 マグネット・ホスピタルのスタッフ看護師が自らの実 践を語るとき、直接的患者ケアにおいて自律的に機能 する clinical autonomyを意味していること、そして その行為が看護実践の通常の基準を超えていることを 明らかにした。その具体例は、進行性アルツハイマー 病による精神活動低下のある高齢患者に MRI検査の 指示が医師から出されたとき、看護師は、その検査が 鎮静剤または麻酔など患者に侵襲的処置を必要とする 上、その後のケアには何も違いを生じないと判断し、 その指示の撤回を医師に進言するといった行為を指し ていた。このようなclinical autonomy は、「患者に最 善なることに関心を寄せて行為すること、そして看護 実践領域においては独自の臨床的判断を行い、 (医学な ど他領域と) (注4)重複して看護実践が行われる領域 では相互依存的に意思決定すること」と定義される 19。 このように看護職の自律性概念は大きく 2 分される が、現実の患者ケアにおいては、それぞれの職種が相 互依存的に関連しながら目的達成に向かうため、各職 種間の絶対的境界線を引くことはもはや時代遅れかも しれないと示唆されており 43、研究者らはこれに同意 し始めている 19。 3) 他の英語文献における自律性の概念 英国の Keenan55 は概念分析により、権利に基づく 見解、専門職集団の自律性、職業関連の自律性の3 つ が autonomyの概念または定義に含まれるとして、そ の事例を提示した。autonomyの権利では、心臓手術 後順調に経過した青年がリハビリテーションプログラ ムに参加しないと主張し、看護師がこの権利を尊重 し、青年は退院して仕事に就いたという事例が、看護 師個人の職業関連の自律性では、心臓カテーテル後に そけい部から動脈カテーテルが留置され仰臥位のため 古い背中の傷が痛み苦しんでいる患者に、看護師が動 脈カテーテルを抜去したという事例が提示されてい る。ここでは専門職集団の自律性の事例は提示されて いない。 ノ ル ウ ェ ー のVarjus58 は、CINAHL とMEDLINE の検索により、主として米国の病院における看護師の autonomy研究をレビューした結果、データ収集方法 は質問紙、インタビュー、およびインタビューやレ ポートの組み合わせが用いられているとした。用いら れ た 測 定 用 具 は Nursing Activity Scale23、Nursing Work Index 25、Revised Nursing Work Index 31、 Staff Nurse Autonomy Questionnaire4 などであった こと、そしてすべての autonomy の定義は能力、独 立、支配、責任、責務、権限およびその人自身の実践 といった要素を含んでいることを明らかにした。 2 .実証的研究にみられる自律性概念 ここでは、autonomy 測定用具のうち他の研究者が 使用したり概念分析やレビューで扱われたものを代表 として表 2 に示し、その定義や質問項目に反映される 自律性概念について年代順に述べる。 1970 年代、最も早く開発された Nursing Attitude Scale, PNAS3 は、明確な定義は述べられていないが 「患者擁護のため、看護師はシステムに影響を与えら れると感じなければならない」とあり、「私は看護管 理者の許可なしで患者ケアの新しいアプローチを試み る自由を感じる」「私は患者がもつすべての疑問に回 答を得る権利があると信じる」などの項目を含む。 PNASはWoodら 6 が「個人が企画し自ら決定した計画 と一致して自分の行動をたどることができる個人の行 動の自由」とのautonomy 定義のもとに看護学生に用 いた。 1987 年のNursing Activity Scale, NAS23 は、「その 薬を与えよという医師の指示があっても禁忌薬の場合 は投与を拒否する」といった項目を含む。NASは後 にSchuzenhoferら 7 が看護師の特性とautonomyとの 関係性を見るため、またWillamsら 9 がオーストラリ ア看護師の専門的姿勢の開発に用いた。Willamsらは autonomyの定義は述べていない。 同年のAuthority in Nursing Roles Inventory, ANRI24 は、「看護師は患者ケアにおいて医師と同じく らい発言する」「看護師は患者に何を教えるかを決め る」「医師の指揮下ではなく患者のために多くのこと をする」「本来医師の補助ではない」といった項目を 含む。ANRI は 1993年のStaff Nurse Autonomy Questionnaire4 や 1996 年の Nursing Authority and Autonomy Scale30 の項目に活用された。 1990年のDempster Practice Behavior Scale, DPBS29 は、「私は自分の実践とその行為に責任をも つ」「私は実践すべきことに権限をもって役割を果た す」「私は実践において独立して機能するための法的 基盤を提供されている」といった項目を含む。DPBS はBahadori ら 21 やCajulisら 17 が ナ ー ス プ ラ ク テ ィ ショナー(以下、NPs)を対象に、Ulichら 16 が NPs の倫理的葛藤と autonomy測定に用いた。 Staff Nurse Autonomy Questionnaire, SNAQ4 は、 「autonomyは患者ケアおよびユニット管理のための 権限と責任」、「権限は組織内の個人に委任された承認 権または正当なパワー」と定義されている。SNAQ は Marionら 8 がワシントンの 1病院の看護師を、ヨルダ 日本看護倫理学会誌 VOL.7 NO.1 2015 29 30 日本看護倫理学会誌 VOL.7 NO.1 2015 ペシャリストたちのサーベイ に基づき項目生成 ら自身の活動を定めて決定 し、仕事を統制するメンバー (NAS) (Schuzenhofer, 1987)" 女性の看護学生の自律的行動 特性 Schuzenhofer (1987)と Katzman (1989)の項目から 生成 看護、心理学と女性研究分野 から項目生成 して決定する権利と結果に対 する責任に関連した患者に対 する権限と責任 明確な記述なし (Blegen, Goode & Johnson et al., 1993)" Autonomy: the Caring は、ヘルスケア専門家のすべ 性 行為を判断するためにデザイ 性 (ANRI) と、Stamps and の能力 (Blanchfield & Biordi, 互換的に用いられ、同じ道具 で測定されている ない autonomy、非自律的実 践 門的組織的の autonomy―は autonomy の限界、認められ Schmalenberg, 2003) 床看護実践に根ざすものと専 律的看護ケア行動、 マ・カテゴリー分析から生成 (Kramer & ビュー ル:自律的患者ケア行動、自 autonomyの二つの側面―臨 えられてきた 自律性と権限は互換可能と考 分類を継続比較法およびテー 内容妥当性 内容妥当性 看護師が述べる概念、定義、 内的一貫性 α係数 自由 質的インタ 分散分析 自分が知っていることを行う 5カテゴリーの階層スケー autonomy、統計的情報 3 サブスケール:権限、 Ranked Category Scale 自律的看護実践の程度・頻度 の重要性についての知覚 ての知覚、権威と autonomy の誤解があった Clinical Autonomy づき生成 autonomy サブスケールに基 Satisfaction Index の PiedmenteのJob Nursing Roles Instrument の立場の責任を遂行する個人 Autonomy Scale (NAAS) 1996) Katzmanの Authority in 窮屈な監督なしに独立してそ Nursing Authority and スタッフ看護師の権威につい る伝統により、女性がどのよ の擁護と行動 1995) うに autonomyを明示するか 基づいて autonomyを定義す 性 perspective (ACP) 心、自己の擁護と行動、他者 ない を決定することを試みてはい しない特定の決定および活動 看護師が統制するかあるいは autonomy一般としており、 先行研究のほとんどは Instrument (Boughn, 内容妥当性 おける autonomy関連行動や 構成概念妥当 ンされた道具がない 妥当性信頼性のある、実践に 内容妥当性、 てが支持的なわけではない 看護の権限の強調と役割拡大 構成概念妥当 か? を引き受けることができる る前に、看護師は自律的役割 他の専門職が看護を絶滅させ 主張 力と分離による男性モデルに r、α係数 記述なし α係数 α係数 内容妥当性 性 構成概念妥当 内容妥当性、 妥当性 構成概念妥当 共分散分析 的分析 表による記述 頻度表と分割 因子分析 析 多変量分散分 r、α係数 記述なし 信頼性 内容妥当性、 4 サブスケール50項目: 決定 者ケアおよびユニット管理の 42項目スケール:特定の患 拡大、実現性、評価 autonomy レディネス、権利 4サブスケール 30項目: autonomy、権限 25項目スケール: 的決定 者ケア、臨床ユニット、専門 30 項目スケール:特定の患 ラスター分析 因子分析、ク 分析方法 自己への関心、他者への関 を最も望む特定の決定項目 看護文献および 患者ケアとユニット管理、そ Questionnaire (SNAQ) スタッフ看護師が関わること 自律的看護実践行動 Staff Nurse Autonomy て項目生成 験的研究の概念分析をとおし (Dempster, 1990) 看護内外の論説、看護の質的 護師と医師との間の葛藤量お よびその範囲を特定する 看護師の裁量権についての看 生成 る 看護師の自律的行動を測定す 質的研究および文献から項目 データおよび理論的または経 明確な記述なし 明確な記述なし 従った仕事の実行 Behavior Scale The Dempster Practice (Katzman, 1989) Roles Inventory (ANRI) Authority in Nursing 看護文献と看護師管理者・ス 外部からの規制がない場合彼 Nursing Activity Scale とともに、その人の教育に 的な役割規制の拒否 て彼ら自身で判断する活動範 囲の陳述に基づき生成 の権利、看護師に対する伝統 看護師がその病院環境におい 感じなければならない 1974) 師の独立感と患者擁護、患者 開発された質問紙項目および ての看護師の認識 患者の権利カンファレンスで 3サブスケール69項目:看護 サブスケール ステムに影響を与えられると 患者擁護と患者の権利につい 測定指標 患者擁護のため、看護師はシ 作成方法 (PNAS) (Pankratz et al., 定義または論述 Nursing Attitude Scale 用具 著者/発刊年 表 2 autonomyの測定用具 ンの Mrayyanが米国看護師 13 および米国・カナダ・ 英国の看護管理者 14 を対象として用いた。 1995年のAutonomy, the Caring perspective Instrument, ACP28 は「私生活で不当な何かを調べて 変えます」「請求が専門性に影響を及ぼすならば立法 者に連絡します」といった項目を含み、Wade12 が看 護大学生に用いた。 1996年のNursing Authority and Autonomy Scale, NAAS30 は、「看護師は時々自分たちのより良い専門 的看護判断に反して事を行うよう要求される」「看護 師は非常に多くの責任はあるが権限は不十分である」 などの項目が含まれ、「autonomy は窮屈な監督なし にその立場の責任を自立して遂行する個人の能力」と 定義されている。 2003年のClinical Autonomy Ranked Category Scale26 で は、「autonomyは 自 分 が 知 っ て い る こ と を 行 う 自 由」と 定 義 さ れ、 こ れ は 後 の2005 年、 Essentials of Magnetism Tool41 のサブスケールに置 かれた。 Ⅳ.考察 看護職の自律性の概念autonomyは、病院看護の質 改善に向けた 1980 年代に開始された全米規模の研究 により主として米国で明確化されてきた。研究初期に は、患者ケアを提供する際行われるべきことを決定す る力、判断して行為すること、意思決定に対する責任 をもつこと、とされていた。ギリシア由来の自律概念 は、多様な観念の集合体に言及するものであり、自己 の意志に従う自由、自己の行動を起こすことといった ものを含んでいた。看護における自律性概念にもこれ らが反映されていたとみることができる。しかし一方 で、それまでの病院看護が、医学に従属する仕事と伝 統的に考えられてきたこととも関連しているように思 われる。最初に作成された Pankratz3 の用具では、患 者の擁護、患者の権利、看護師に対する伝統的な役割 規制の拒否がサブスケールとして置かれていた。これ は、看護師に対する従来の官僚主義的規制の中で看護 師がどれだけ患者擁護が可能かという観点から autonomy をとらえており、当時の病院状況を反映し ているといえる。1989 年作成のKatzman24 の質問紙 には「医師の指揮下ではなく患者のために多くのこと をする」「本来医師の補助ではない」といった項目が 存在しており、これは、看護師の認識における独立し た専門職としての自覚が問われている。こうしたこと から、この頃の病院看護は医学から完全に独立し、そ うしたことが自他共に認められることを望んでいるこ とが autonomy概念に反映されていると考えられる。 1980 年代に入ると、autonomyは実践の自由、看護 の独立と意思決定、自己管理能力と定義され、ここで は看護実践における行動の自立性independentや意思 決定に焦点が当てられるようになった。その後、仕事 の管理、仕事に関する独立、主導性、日々の職務活動 における自由の程度、官僚的制約からの自由といった 定義がなされるようになった。この頃の看護は、独立 した専門職であるとする主張が看護師たちの間で広く 自覚され強調されてきたことにより、専門職としての 自律性の側面を強調し、そのさまざまな側面に焦点が 拡張したとみることができる。こうして1990 年代に 入ると、看護師の自律性をある観点からとらえるよう になり、これを測定しようとする試みが盛んとなった と考えられる。 測定用具においては、看護師の自律性をとらえる観 点として、そのほとんどが患者の擁護や権利 3, 28、看 護師に対する役割規制の拒否 3、独立した意思決定に 影響を与える看護師に与えられる権限 24, 30 に焦点が当 てられている。これは、autonomyは多次元的なプロ セスである 41 としつつも、看護師の autonomyが大き く影響し、患者が基本的利益を受けるところは臨床看 護実践の場であるという研究者の間の合意があるため と考えられる。すなわち看護師の第一義的責任は患者 擁護にあり 5、またautonomy は意思決定する看護師 に与えられる権限と密接に関連している 24, 30 として、 サブスケールに用いられたと考えられる。 Dempster29 の用具は、看護師の実践に対する責任、 権限および独立して機能するための法的基盤といった 質問項目を含んでおり、看護師の実践における自律的 行動の拡大を測定する。ここには、自律性についての 仕事の独立性や主導性といった観点が反映されてい る。 一 方Blegen ら 4 は、autonomy は 患 者 ケ ア と ユ ニット管理のための権限と責任であり、権限は組織内 の個人に委任された承認権または正当なパワーである と規定し、看護師の意思決定に着目している。ここで は、看護師の意思決定という専門職の力量発揮として の自律性について、より一層具体化した観点が反映さ れている。後に続く Blanchfieldら 30 は、自律性と権 限は互換可能と考えられてきたとして、むしろ看護師 の権限に焦点を当て、それへの看護師の知覚を測定す る。ここでは、看護師の自律性は、看護師に与えられ る権限に置き換えられたように思われる。 こうした経緯を踏まえて、Kramerら 39 は、autonomy の二つの側面professionalとclinicalは互換的に用い られ、同じ道具で測定されているとして、質的調査に より階層スケールを作成した。これにより、それまで 多くの探求者たちが autonomyをひとつの概念である かのように、同じ道具で多数の概念を測定し、継続し て調査し分析している 7 とされた autonomyについて、 スタッフ看護師がこのことばを使うとき、それは個々 の患者への臨床看護実践において自律的に機能する clinical autonomyおよび通常の実践基準を超えた行 為を意味していることが明らかにされた。筆者のこれ 日本看護倫理学会誌 VOL.7 NO.1 2015 31 までの文献検討においては、Kramerら 26 のClinical Autonomy Ranked Category Scale以 降、 新 た な ス ケール作成は見出されておらず(EOM、EOMII へと 引き継がれている)、これは、看護師の自律的実践の 内容がカテゴリーとして段階的に提示されており、そ の概念をより一層明確なものにしていると考える。 以上をまとめると、1990 年代に作成された測定用 具では、autonomyまたは権限についての看護師の認 識 が 質 問 項 目 と さ れ て い た も の か ら、 次 第 に autonomyを望んで行う判断項目あるいは看護師が関 わりたい、関わることを最も望む特定の意思決定内容 を明らかにする質問項目へと移行し、さらには自律的 看護実践の程度や頻度を問う項目へと変化してきた。 このことから、主として米国で発展してきた看護師の 自律性概念は、「職業的独立」から「専門職としての意 思決定」およびそれに影響する「看護師に与えられる 権限」へと移行し、ひとつの側面clinical autonomy の概念が先鋭化され、その後 Kramerら 48 によってよ り明確にされた「患者に最善なることに関心を寄せて 行為すること、そして看護実践領域においては独自の 臨床的判断を行い、重複して看護実践が行われる領域 では相互依存的に意思決定すること」という定義がお おむねの合意を得ているということができる。また、 米国以外の英語の文献からも、こうしたことが支持さ れているとみることができる。 Ⅴ.結論 ・米国において着目された看護職の自律性は、専門職 の特徴的要素としての探求というより、病院看護の 質改善を目指すための鍵指標、すなわち看護師の仕 事満足度や仕事の継続性、患者ケアの成果への重要 因子とされた。 ・看護師の自律性概念は、米国において職業的独立か ら専門職としての意思決定およびそれに影響する看 護師に与えられる権限へと移行した後、さらに先鋭 化されている。 ・看護師の自律性については、看護職集団の専門性に 焦点を当てた組織的あるいは専門的自律性 organizational/professional autonomy と、 看 護 師 による個々の患者への臨床看護実践に焦点を当てた clinical autonomyという2 種類の概念が区別され ている。 ・control over nursing practice, CNP は、看護師が、 組織化された構造によって可能になる実践施策およ び諸問題についての意思決定に参加するプロセスで あると定義され、organizational/professional autonomyと同義語とされている。 ・clinical autonomyは、患者中心に行為すること、 そして看護実践領域においては看護独自の臨床的判 断を行い、医学など他領域と重複して看護実践が行 32 日本看護倫理学会誌 VOL.7 NO.1 2015 われる領域では相互依存的に意思決定することと定 義される。看護師の自律的臨床実践は、患者に必要 とされる場合には標準的な実践を超えて行われる看 護行為とされる。 助 成 本研究はどの機関からも研究助成を受けていない。 利益相反 本研究における利益相反は存在しない。 (注1)マグネット・ホスピタルとは、看護師を磁石の ように引き付けて定着させ、質のよいケアを提供す る看護部門に支えられた病院をいう。 (注2)本稿では、さまざまに扱われてきた自律性の概 念について論じることから、その表記を autonomy の英語表記のままとする。 (注 3)マグネット・ホスピタル研究では、看護師の実 践範囲を看護独自の領域と他職種と協働する領域を 区別している。 (注 4)括弧内は、筆者がことばを補足した。 文 献 1. 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