PRESS RELEASE:2011 年 8 月 ADCA み ず も り アフガニスタン復興に水守の智慧を生かせ! 本年度、社団法人国際農林業協働協会は農林水産省から助成を受け、未だテロとの闘いが続くア フガニスタンの復興を目指して、「紛争復興支援のための農民リーダー研修事業」を実施します。 アフガニスタンでは、労働人口の約70%が農業に従事しており、その安定と発展が強く求められ ています。乾燥・半乾燥地に位置する同国では、農業を左右するものは「水」であり、地下水集水 渠(ペルシャ語で「カレーズ」 )を含む灌漑システムが発達してきました。そして、 “ミラーブ”と 呼ばれる水守が、これら灌漑システムを4500年余りに亘り管理してきたのです。しかし、20年以上 にも及ぶ戦乱は、灌漑施設や管理システムを破壊し、人々から安定した農業生産を奪うとともに、 村落共同体を崩壊させ社会不安を増大させました。ミラーブは食料生産に必要な「水」の公平な配 分、 効率的利用の管理を担う農民リーダーであり、 その伝統的組織は村落共同体の要でもあります。 今こそ、ミラーブの役割を再評価し、彼らが力を発揮できるよう支援することが重要です。 本研修は、農民のリーダーであるミラーブを主な対象者として実施し、ミラーブ組織の強化、効 率的・持続的水利用の実現により、アフガニスタンにおける紛争解決への貢献を目指します。 研修では、東京都内で「日本の水利組織の歴史」 、 「灌漑事業の概要」 、 「水利組合の役割とネットワー クの構築」等について講義を受けた後、香川・三重両県で現場研修を受け、日本の経験を学びます。そ の成果を基礎として、帰国後に実施するアクションプランを作成します。 香川では、アフガニスタン同様、長きに亘って水守が溜め池や用水路を守り、水の配分や効率的な利用 を管理してきました。三重には、カレーズの地域分布の東端として“マンボ”と呼ばれる地下水集水渠 があり、人々の生活や農業生産を支えてきました。本研修では、アフガニスタンと日本の水守たち の智慧が交換され、 共通点と相違点の数々や蓄積された経験から多くのことを学ぶことになります。 この成果は、テロとの闘いの最前線であるアフガニスタンの復興に大きく寄与するでしょう。 <研修概要> z 対象者:アフガニスタン 4 地域(東部地方、中部地方、北部地方、北東部地方)のミラーブを 中心とした合計 20 名程度 z 日程概要(予定) 月/日(曜) 9/24(土) 9/25(日)-10/1(土) 10/2(日) 10/3(月) 10/4(火) 10/5(水) 10/6(木) 10/7(金) 10/8(土) 10/9(日)-10/13(木) 10/14(金) 研修概要 宿泊地 研修生来日 東京 講義および都内調査 東京 東京→高松(空路)/満濃池等調査 香川 香川用水土地改良区(講義・現場研修) 香川 香川用水土地改良区管内(灌漑用水路の管理等現場実習) 香川 (独)水資源機構香川用水管理所・香川用水記念公園(講義・現場研修) 香川 香川→三重(バス) 三重 (独)水資源機構三重用水管理所・マンボ地下灌漑施設(講義・現場研修) 三重 三重県内水利施設等調査/帰京(新幹線) 東京 アクションプランの作成/表敬/アクションプラン発表と評価 東京 研修生帰国 z 実施機関:社団法人 国際農林業協働協会(JAICAF) 担当:小林、西山 〒107-0052 東京都港区赤坂 8-10-39 Tel:03-5772-7880/FAX:03-5772-7680 z 協力団体:社団法人 海外農業開発コンサルタンツ協会(ADCA) 〒105-0004 東京都港区新橋 5-34-4 Tel:03-3438-2590/FAX:03-3438-2584 是非、貴紙 / 誌にてお取り上げくださいますようお願いいたします。 (アフガニスタンの水守たち) Photo: アフガニスタン農業灌漑牧畜省 (バーミヤン-遠く石窟をのぞむ) Photo: M. Suzuki
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