企業型・選択制確定拠出年金(401K) こんにちは、FP の川元康弘です。 中小・零細企業の経営者様にとっては、会社にお金を残すだけではなく、社長個人にもお 金を残しておく必要があります。 FP として、お金回り、キャッシュフローを良くするお手伝いもしておりますので、今回 は、お金を貯める手段として、企業型・選択制確定拠出年金をご紹介いたします。 まず、企業の年金制度の主流になってきている確定拠出年金(401K)の全体像をまと めてみます。 個人型と企業型に分かれますが、個人型は自分で掛金を掛け、管理手数料を自分で支払い、 全額所得控除になります。 企業型は管理手数料を企業に払ってもらい、制度によっては、役員・従業員個人で掛金を 掛け、全額所得控除になるものもあります。 掛金限度額・条件の仕組みは下記のように表しております。 個人型 種類 自分で掛けることができる限度額 社会保険料の軽減 所得税の軽減 個人事業主(第1号被保険者) 0~68,000 なし 有り 役員・従業員(第2号被保険者) 0~23,000 なし 有り (円/月) ※ 国民年金基金や企業年金の加入条件で拠出限度額が変ってきます 企業型 種類 自分で掛けることができる限度額 社会保険料の軽減 所得税の軽減 なし なし (円/月) 一般の確定拠出年金 なし (全額、企業が拠出しているので) 選択制確定拠出年金 0~55,000 有り 有り マッチング拠出年金 0~27,500 なし 有り (企業が拠出した上限まで) 中小・零細企業として、従業員様に企業年金を掛ける余力がない中、 中小企業退職金共済を掛けてあげている企業様も多いのではないでしょうか? ■神戸ビジネスメールマガジン ― KCCI■ そこで、中小・零細企業様に新たな掛金の負担なく、年金制度の導入できるのが 選択制確定拠出年金です。 選択制確定拠出年金とは、給与原資の中から、毎月の掛金額を役員・従業員様が選択して 年金積立てをしていくことです。 メリット ① 会社からは、従業員に支払う給与は変わらず、従業員は給与の中から掛金を選択します。 ② 給与原資から掛金を差し引き、残った給与分で社会保険料・所得税が算出されるので 社会保険料・税が軽減されることになります。 (社会保険料は労使折半なので会社・従業員の双方、社会保険料軽減のメリットがあり、 さらに役員・従業員は所得税の軽減にメリットがある) ③ 役員(一人からでも)も掛けることができ、月額報酬が高い役員様は、 上限度額、55,000円/月まで掛けると、社会保険料・税の軽減効果はさらに 高まるでしょう。 ④ 将来、退職金を一時金でもらう時、退職所得控除が適用できます。 デメリット 原則、60歳までの脱退はできません。 最後に 経営者の方々には、小規模企業共済をかけられている方々も多いと思いますが、 選択制確定拠出年金(個人型もできます)と合わせて、 7万円/月×12月+5.5万円/月×12月=150万円/年 もの金額が全額所得控除できることになります。 また、確定拠出年金や小規模企業共済は、差押禁止債権であり、 社長自身が、自己破産しても安全に守られる積立年金財産であります。 ちなみに、確定拠出年金は、信託銀行で個別管理されておりますので、運用管理会社、 信託銀行が破綻しても積立年金は全額、守られることになります。 日本の年金制度に不安をおもちの方も多いと思われますが、今から税制優遇を受けた 確定拠出年金で積立てておいて老後生活を守っていくのも大事ではないでしょうか? I・NEST 有限会社 神戸市中央区多聞通2-4-4 ブックローンビル TEL 078-371-5217 川元 康弘 ■神戸ビジネスメールマガジン ― KCCI■
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