ダウンロード用資料 露出型弾性固定柱脚工法 R 柱脚工法 PAT. 設計ハンドブック CFT 版 2015.09 ご使用にあたって 本設計ハンドブックは、建築設計事務所様、建築施工 会社様、鉄骨業者様等において、ベースパックを用いた 建築物を設計および施工・管理をされる際に、安全かつ 効果的にご使用いただくためのものです。 設計・施工の前に必ずご一読くださるようお願い いたします。 なお施工時の留意点については、別冊の「ベースパック 施工マニュアル、CFT 専用施工マニュアル」に基づいて 実施してくださるようお願いいたします。 本設計ハンドブックの中で特に注意していただきたい 事項については、以下の警告表示を記載しております。 ! 一般的な注意を喚起する表示 取扱いを誤った場合に、人が死亡または ! 警告 重症を負う危 険な状態が 生じることが 想定される場合の表示 製品仕様・外観は予告なく変更することがありますので、あらかじめご了承ください。 免責事項 万一ベースパックに問題が発生した場合には、下記の 免責事項をふまえた上で対応させていただきます。 1. 本設計ハンドブックおよび関連資料(カタログ、設計施 工標準図、施工マニュアル等) に記載した事項に反した 設計・施工による不具合。 2. 標準仕様以外に設計者・施工業者等の使用者が指示 した仕様・施工方法等に起因する不具合。 3. 瑕疵(かし) を発見後、すみやかに届けがされなかった 場合。 4. ベースパック柱脚工法におけるアンカーボルトの据付け 及びベースパックグラウトの注入の施工を、 ベースパック 施工技術委員会の認定した有資格者以外に作業させた ことにより発生した不具合。 5. 不可抗力 (天災、地変、地盤沈下、火災、爆発、騒乱など) により発生した不具合。 6. 本設計ハンドブックおよび関連資料に記載した製品の 保管方法・有効期限が守られずに発生した不具合。 柱脚工法 設計ハンドブック CFT 版 総目次 CFT専用ベースパックの概要 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・2 CFT専用ベースパック設計施工指針 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・3 付録 ベースパックの選定・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 30 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ CFT 専用ベースパックの概要 CFT 専用ベースパック (以下、本工法) は、 コンクリート充填角形鋼管柱(以下、角形CFT 柱) に対する露出型弾性固定柱脚工 法です。本工法は、アンカーボルト径に対して約15∼25mmのクリアランスを設けたボルト孔を有するベースプレートを、 基礎コンクリートの上に30mm程度の間隔をあけて設置し、アンカーボルトにグラウト流通孔を有する特殊座金をあてて ナットをセットした後、特殊座金からグラウト材を注入してアンカーボルトとベースプレート及びベースプレート下面と基礎コ ンクリート上面との間隙に充填してこれらを一体化させ、柱脚部の固定度を確保する工法です。 柱脚はアンカーボルト、芯鉄筋、ベースプレートおよび基礎柱部から構成され、芯鉄筋によって柱の充填コンクリートと基礎 コンクリートが一体化され、大きな引張り軸力が発生する高層ビルの隅柱などに最適です。また、柱サイズに対応して柱脚の 寸法、形状が標準化され、柱脚の耐力値、剛性値 (回転剛性) は柱サイズに対応した標準仕様別に設定されています。 なお、本工法におけるアンカーボルト・芯鉄筋の据付及びベースパックグラウト注入の施工と施工管理は、ベースパック施工 技術委員会が認定した有資格者が行うものとしております。 コンクリート充填角形鋼管柱 芯鉄筋 アンカーボルト ベースプレート ベースパックグラウト 鉄筋コンクリート基礎部 ■ 適用柱サイズ 柱材 適用柱サイズ ベースパック 型式 F値 例 NT- CF3 325N/mm²以下 BCP325 □300 □350 □400 □450 □500 □550 □600 □650 □700 □750 CF3 ■適用柱部材 (1) 許容応力度の基準強度(F値) が325N/mm²以下となる冷間成形および熱間成形角形鋼管を用いたコンクリート充填角形鋼管。 (2) 角形鋼管に充填するコンクリートの設計基準強度は21N/mm²以上とする。 2 CFT 専用 設計施工指針 目次 1章 総則・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 2章 適用柱材・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 6 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 3章 構造体の設計・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 7 4章 柱脚の検討・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 11 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 5章 標準柱脚仕様 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・19 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 6章 構成部品 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・22 7章 施工・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・27 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1章 総 1.1 則 適用範囲 本指針は、コンクリート充填角形鋼管柱(以下、角形CFT 柱)の柱脚に「CFT 専用ベースパック」 ( 以下、本工法)を使用 する場合の設計及び施工に適用する。 本指針に記載されない事項に関しては下記による。 ( 1 )建築基準法・同施行令・国土交通省告示等 ( 2 )鋼構造設計規準(日本建築学会) ( 3 )鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説2010(日本建築学会) ( 4 )建築工事標準仕様書・同解説 (日本建築学会) JASS5 (鉄筋コンクリート工事) JASS6 (鉄骨工事) ( 5 )鉄骨工事技術指針・同解説(日本建築学会) ( 6 )鋼構造建築溶接部の超音波探傷検査基準・同解説(日本建築学会) ( 7 )コンクリート充填鋼管構造設計施工指針 (日本建築学会) ( 8 )コンクリート充填鋼管造技術基準・同解説 (新都市ハウジング協会) ( 9 )CFT 専用ベースパック設計施工標準図 (10)ベースパック柱脚工法設計ハンドブック (11)ベースパック施工マニュアル (12)CFT 専用ベースパック施工マニュアル (13)ベースパックNT 標準施工要領書 (工場製作編) 4 1.2 本工法の構成部品 本工法の主要構成部品の名称を以下に示す。 ⑦ ⑤ ⑥ ⑤ ⑥ ⑦ ④ ④ ③ ② ⑩ ① ⑧ ⑨ ⑦ ③ ② ⑩ ① ⑧ ⑨ ⑤ ⑥ ⑤ ⑥ ⑦ ④ ④ ⑳ ② ③ ⑫ ⑲ ⑪ ⑮ ⑬ ① ⑱ ③ ② ⑰ ⑲ ⑪ ⑭ ⑯ ⑬ アンカーボルト8本・芯鉄筋4本仕様 ⑳ ⑫ ② ③ ① ③ ② ⑱ ⑰ ⑭ ⑯ ⑮ アンカーボルト16本・芯鉄筋9本仕様 ① アンカーボルト ⑧ ベースプレート ⑮ フレームポスト ② NTナット ⑨ ベースパックグラウト ⑯ 支持ポスト ③ Sナット ⑩ 注入座金 ⑰ ベルト受け金物 ④ 芯鉄筋 ⑪ 定着ベルト ⑱ ベルト固定具 ⑤ ロックナット ⑫ テンプレート ⑲ ポスト繋ぎ金具 ⑥ ロックナット(S) ⑬ フレームベース ⑳ 芯鉄筋用テンプレート ⑦ 芯鉄筋用定着板 ⑭ 端部ホルダー ステコンアンカー ※⑫∼ は現場状況によって仕様が異なる場合があります。 5 2 章 適用柱材 本工法が適用する柱材とベースパックとの組み合わせを示す。 適用柱材 適用柱材 ベースパック記号 板厚 □ - 300×300 t≦19 30-19CF3 t≦19 60-19CF3 t≦16 35-16CF3 t≦22 60-22CF3 t≦19 35-19CF3 t≦25 60-25CF3 t≦22 35-22CF3 t≦28 60-28CF3 t≦25 35-25CF3 t≦32 60-32CF3 t≦16 40-16CF3 t≦22 65-22CF3 t≦19 40-19CF3 t≦25 65-25CF3 t≦22 40-22CF3 t≦28 65-28CF3 t≦25 40-25CF3 t≦32 65-32CF3 t≦16 45-16CF3 t≦22 70-22CF3 t≦19 45-19CF3 t≦25 70-25CF3 t≦22 45-22CF3 t≦28 70-28CF3 t≦25 45-25CF3 t≦32 70-32CF3 t≦28 45-28CF3 t≦22 75-22CF3 t≦19 50-19CF3 t≦25 75-25CF3 t≦22 50-22CF3 t≦28 75-28CF3 t≦25 50-25CF3 t≦32 75-32CF3 t≦28 50-28CF3 t≦32 50-32CF3 t≦19 55-19CF3 t≦22 55-22CF3 t≦25 55-25CF3 t≦28 55-28CF3 t≦32 55-32CF3 □ - 350×350 □ - 400×400 □ - 450×450 □ - 500×500 □ - 550×550 外形寸法 □ - 600×600 □ - 650×650 □ - 700×700 □ - 750×750 板厚 ※許容応力度の基準強度(F値)が325N/mm2 以下となる冷間成形および熱間成形角形鋼管を用いたコンクリート充填角形鋼管 ※角形鋼管に充填するコンクリートの設計基準強度Fcは21N/mm2 以上とする。 6 ベースパック記号 外形寸法 3章 構造体の設計 3.1 対象建物の構造形式 ラーメン構造、 ブレース構造、及びブレース付きラーメン構造とする。 3.2 3.2.1 柱脚の設計事項 ! 警告 基本事項 ( 1 )本工法に用いる柱はベースプレート上面に対して直角であることを原則とする。 ( 2 )本指針に示す柱脚は、回転剛性を考慮した弾性固定とする。 [ 3.3:回転剛性値(P10) 参照 ] ( 3 )短期許容応力度設計における柱脚に生ずる力(ブレースが接合した柱脚にあっては柱脚検討用応力)が柱脚短期許容耐力 以下であることを確認する。 [ 4.2:柱脚検討用応力(P11)参照 ] ( 4 )保有水平耐力計算時における柱脚に生ずる力(ブレースが接合した柱脚にあっては柱脚検討用応力) が柱脚降伏耐力以下で あることを確認する。 3.2.2 [ 4.2:柱脚検討用応力(P11)参照 ] フレームの応力解析 フレームの応力解析は、基礎部を適切にモデル化し、図3-1に示すように柱脚のベースプレート下端位置に回転剛性(回転バネ) を考慮して行う。 [ 3.3:回転剛性値(P10) 参照 ] 柱材 柱材 ベースプレート下端 回転剛性の 評価位置 基礎(梁) 図3-1 3.2.3 ! 警告 基礎柱型 柱脚部の基礎柱型は5章に示す柱脚仕様を標準とする。 これによらない場合※1は、基礎柱型を「鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説2010(日本建築学会)」等に基づいて鉄筋コンク リート柱として設計し、かつ、基礎柱型の許容柱型寸法最小値、及び補強鉄筋は5章に示す標準柱脚仕様を下回らないものとする (基礎柱型の断面算定にアンカーボルトは考慮しない)。また、 ブレースが偏心して接合する場合は、柱型立上り部のねじれを考慮 すること。 [ ※1:次ページ「柱型の設計フロー」参照 ] 3.2.4 ! 警告 基礎梁 ブレースでつながれた柱の基礎柱型間は基礎梁でつなぐこととする。 7 柱型の設計フロー 基礎柱型の検討の流れを以下に示す。各柱型のXY方向それぞれについて以下の検討を行う。 ※1 立上り高さ:同一方向における左 右の基礎梁天端と柱型天端あるいは フーチング天端と柱型天端との段差の スタート うち最も小さい段差 立上り 高さ 立上り 高さ 有り 基礎梁で柱型を つなぐこと ブレース接合の有無 隅柱 側柱・中柱 無し 立上り高さ※1 200mm 以下 No No 立上り高さ※1 50mm以下 Yes Yes 標準仕様 RC柱として設計 標準仕様 RC柱として設計 例図① 例図②、③ 例図④ 例図⑤ ブレースが偏心して接合す る部分は、柱型立上り部の ねじれを考慮すること。 ブレースがない場合 例図① 例図② 例図③ 立上り高さ 立上り高さ 立上り高さ 立上り高さ 基礎梁 基礎梁 基礎梁 フ−チング 基礎梁 フ−チング XY方向いずれも立上り高さが200mm以下 ⇒基礎柱型は標準仕様 XY方向の少なくとも一方向において立上り高さが200mmを超える ⇒基礎柱型をRC柱として設計する。 ブレースがある場合 例図④ 例図⑤ ブレース 立上り高さ 立上り高さ 立上り高さ 立上り高さ 基礎梁 基礎梁 基礎梁 フ−チング ブレースでつながれた柱の 基礎柱型間を基礎梁でつなぐ 8 XY方向いずれも立上り高さが50mm以下 ⇒基礎柱型は標準仕様 フ−チング XY方向の少なくとも一方向において 立上り高さが50mmを超える ⇒基礎柱型をRC柱として設計する 3.2.5 ! 警告 溶接 ( 1 )ベースプレートと柱材の溶接は、完全溶込み溶接とする。 ( 2 )異種材料 (ベースプレート、 柱材、 及びガセットプレート) の溶接接合に用いる溶接材料は、 接合される母材の許容応力度のうち、 小さい方の値を満足するものを使用する。 ( 3 )異種材料 (ベースプレート、柱材、及びガセットプレート) の溶接部の基準強度は、接合される母材の許容応力度のうち、小さい 方の値とする。 3.2.6 ! 警告 ブレース材 ( 1 )ブレース材のガセットプレートもしくはブラケットの柱脚部への接合方法として、以下に示す①∼④を行ってはならない。 ①ガセットプレートもしくはブラケットが接合している鋼管壁の無補強。 ②ベースプレート側面に鋼板を溶接するなどしたベースプレートの拡大。 ③ベースプレートのみへの接合。 ④冷間成形角形鋼管のコーナー部への溶接接合。 ( 2 )ガセットプレートもしくはブラケットが接合している鋼管壁が、ブレース軸力によって面外方向に変形しないように、十分な 板厚を有するダイアフラムなどによって適切な補強を行うこと。 ( 3 )ガセットプレートやブラケットとベースプレートの接合位置は確実にボルトを締め付けられるようにアンカーボルトや注入座金と の納まりを考慮する。 ( 4 )同一構面内で柱脚の両側にブレースが接合する場合は、平面方向鉛直方向共に各々のブレース軸心を一致させる。また、 二次設計時の柱脚検討用応力において「両側ブレース割増係数ρ」を考慮する。 [ 4.2:柱脚検討用応力(P11)参照 ] ( 5 )水平方向において、ブレース軸心と柱心は偏心接合しないことを原則とする。ただし、やむを得ず偏心接合させた場合は、 柱脚検討用応力において「ブレース平面偏心割増係数μ」を考慮する。 [ 4.2:柱脚検討用応力(P11)参照 ] ( 6 )水平方向において、 ブレース軸心と柱心が偏心接合し、かつ、ベースプレート下面を基準として、 ブレースが柱材の鉛直方向 に偏心する場合、鉛直方向の偏心量は、柱幅以下とする。 ( 7 )ベースプレート下面を基準として、 ブレースは鉛直下側に偏心させないことを原則とする。ただし、4.2に示す検討を満足し た場合に限り、鉛直下側に偏心させることができる。 [ 4.2:柱脚検討用応力(P11)参照 ] ( 8 )ガセットプレートはベースプレートにも溶接接合することを原則とする。これによらない場合は、ねじれ等を考慮して、柱材と ベースプレートの溶接部検討を行う。 9 3.3 10 回転剛性値 ベースパック記号 回転剛性値 [ kN・m/rad ] ベースパック記号 回転剛性値 [ kN・m/rad ] ベースパック記号 回転剛性値 [ kN・m/rad ] 30-19CF3 84×103 50-19CF3 300×103 65-22CF3 844×103 35-16CF3 97×103 50-22CF3 354×103 65-25CF3 871×103 35-19CF3 115×103 50-25CF3 359×103 65-28CF3 937×103 35-22CF3 3 131×10 50-28CF3 3 438×10 65-32CF3 982×103 35-25CF3 133×103 50-32CF3 478×103 70-22CF3 1,130×103 40-16CF3 3 160×10 55-19CF3 3 457×10 70-25CF3 1,160×103 40-19CF3 172×103 55-22CF3 482×103 70-28CF3 1,320×103 40-22CF3 3 194×10 55-25CF3 3 488×10 70-32CF3 1,390×103 40-25CF3 197×103 55-28CF3 687×103 75-22CF3 1,360×103 45-16CF3 3 222×10 55-32CF3 3 696×10 75-25CF3 1,400×103 45-19CF3 227×103 60-19CF3 581×103 75-28CF3 1,560×103 45-22CF3 3 268×10 60-22CF3 3 707×10 75-32CF3 1,600×103 45-25CF3 293×103 60-25CF3 744×103 45-28CF3 306×103 60-28CF3 798×103 60-32CF3 826×103 4章 柱脚の検討 4.1 柱脚の検討 ( 1 )ブレースが接合しない柱脚 柱から作用し柱脚に生ずる力が、柱脚耐力を超えないことを確認する。 ( 2 )ブレースが接合する柱脚 柱から作用し柱脚に生ずる力に、 ブレースから作用し柱脚に生ずる力に取付位置に応じて割増を行った仮想の力を加算した 柱脚検討用応力が、柱脚耐力を超えないことを確認する。 4.2 4.2.1 柱脚検討用応力 柱脚検討用応力 柱脚検討用応力 dM, dN, dQはブレースの接合条件を考慮した以下の式を用いて算出する。 N c c d M = cM + BRM d N = cN +μ・BRN d Q = cQ +ρ・μ・BRQ Q Pt Pc θ1 θ2 h c M ベースプレート下面 図4-1 【記号説明】 c M : 柱から作用する柱脚の曲げモーメント c N : 柱から作用する柱脚の軸力 c Q : 柱から作用する柱脚のせん断力 M : ブレースが付くことにより生ずる柱脚の曲げモーメント : BRM = ρ・BRQ・h BR BR - Pt・sinθ1+ Pc・sinθ2 N : ブレースが付くことにより生ずる柱脚の軸力 : BR N = Q : ブレースが付くことにより生ずる柱脚のせん断力 : BR Q = +Pt・cosθ1+ Pc・cosθ2 BR h : ベースプレート下面を基準とする柱材鉛直方向の偏心距離 ρ : 両側ブレース割増係数(左右両側にブレースが接合する場合のみ考慮する) 二次設計時:1.1(一次設計時:1.0) μ : ブレース平面偏心割増係数 [ 4.2.2:ブレース平面偏心割増係数(P12)参照 ] ※ブレースが鉛直下側に偏心する場合の検討 ベースプレート下面を基準として、 ブレースを鉛直下側に偏心させる場合は、dM = cMとし、以下の条件式を満足すること。 │cM│≧│BRM│ 11 4.2.2 ブレース平面偏心割増係数(μ) ブレースの軸心が柱材軸心と一致している場合、 ブレースからの作用力に対する応力 鉛直分力 は、各アンカーボルトに均等に発生するが、偏心した場合は偏心側のアンカーボルト列 の負担が大きくなる。柱脚にブレースが偏心して接合されたことによって応力が付加 される状態を、 ブレース軸力の割増を行うことによって置換し柱脚の検討を行う。 ブレース軸力 平面方向に偏心接合した場合のブレース軸力割増係数(ブレース平面偏心割増係数 μ)は以下の式から求まる。 μ= 1 + KH・e せん断分力 【記号説明】 KH:アンカーボルト配置によって決まる係数 [ 次ページ参照 ] e :偏心距離 T:BRNに対しアンカーボルトに 均等に発生した引張力 e N 䃒×BRN N BR BR T 䃒×T 【偏心なし】 【偏心あり】 䃒×T 【偏心なしの状態に置換】 図4-2a アンカーボルト引張応力状況〔偏心鉛直力による付加モーメント〕 S:BRQに対しアンカーボルトに 均等に発生したせん断力 䃒×BRQ Q BR BR S 䃒×S 【偏心なし】 Q e 䃒×S 【偏心あり】 【偏心なしの状態に置換】 図4-2b アンカーボルトせん断応力状況〔偏心せん断力による柱材軸回りの付加ねじれモーメント〕 12 ブレース平面偏心割増係数早見表 ベースパック記号 30-19CF3 35-16CF3 平面方向偏心距離e(mm) KH 50 100 150 200 250 300 350 -5 1.30 1.59 1.89 ─ ─ ─ ─ -5 593×10 1.25 1.49 1.74 ─ ─ ─ ─ 35-19CF3 -5 494×10 1.25 1.49 1.74 ─ ─ ─ ─ 35-22CF3 494×10-5 1.25 1.49 1.74 ─ ─ ─ ─ 35-25CF3 -5 1.25 1.49 1.74 ─ ─ ─ ─ -5 1.23 1.46 1.69 1.92 ─ ─ ─ -5 1.23 1.46 1.69 1.92 ─ ─ ─ -5 1.23 1.46 1.69 1.92 ─ ─ ─ -5 1.23 1.46 1.69 1.92 ─ ─ ─ -5 1.21 1.42 1.63 1.83 ─ ─ ─ -5 1.21 1.42 1.63 1.83 ─ ─ ─ -5 40-16CF3 40-19CF3 40-22CF3 40-25CF3 45-16CF3 45-19CF3 45-22CF3 494×10 494×10 460×10 460×10 460×10 460×10 417×10 417×10 1.21 1.42 1.63 1.83 ─ ─ ─ 45-25CF3 -5 417×10 1.21 1.42 1.63 1.83 ─ ─ ─ 45-28CF3 417×10-5 1.21 1.42 1.63 1.83 ─ ─ ─ 50-19CF3 -5 1.20 1.39 1.59 1.78 1.98 ─ ─ -5 1.19 1.38 1.57 1.76 1.95 ─ ─ -5 1.19 1.38 1.57 1.76 1.95 ─ ─ -5 1.19 1.38 1.57 1.76 1.95 ─ ─ -5 1.19 1.38 1.57 1.76 1.95 ─ ─ -5 1.18 1.36 1.53 1.71 1.89 ─ ─ -5 1.18 1.36 1.53 1.71 1.89 ─ ─ -5 1.18 1.36 1.53 1.71 1.89 ─ ─ 50-22CF3 50-25CF3 50-28CF3 50-32CF3 55-19CF3 55-22CF3 55-25CF3 417×10 392×10 381×10 381×10 381×10 381×10 356×10 356×10 356×10 55-28CF3 -5 379×10 1.19 1.38 1.57 1.76 1.95 ─ ─ 55-32CF3 379×10-5 1.19 1.38 1.57 1.76 1.95 ─ ─ 60-19CF3 -5 1.18 1.35 1.53 1.71 1.89 2.06 ─ -5 1.18 1.35 1.53 1.71 1.89 2.06 ─ -5 1.18 1.35 1.53 1.71 1.89 2.06 ─ -5 1.18 1.35 1.53 1.71 1.89 2.06 ─ -5 1.18 1.35 1.53 1.71 1.89 2.06 ─ -5 1.17 1.33 1.50 1.67 1.83 2.00 ─ -5 60-22CF3 60-25CF3 60-28CF3 60-32CF3 65-22CF3 65-25CF3 355×10 355×10 355×10 355×10 355×10 334×10 1.17 1.33 1.50 1.67 1.83 2.00 ─ 65-28CF3 -5 334×10 1.17 1.33 1.50 1.67 1.83 2.00 ─ 65-32CF3 334×10-5 1.17 1.33 1.50 1.67 1.83 2.00 ─ 70-22CF3 -5 1.16 1.32 1.48 1.65 1.81 1.97 2.13 -5 1.16 1.32 1.48 1.65 1.81 1.97 2.13 -5 1.16 1.32 1.48 1.65 1.81 1.97 2.13 -5 1.16 1.32 1.48 1.65 1.81 1.97 2.13 -5 1.15 1.29 1.44 1.59 1.73 1.88 2.03 -5 1.15 1.29 1.44 1.59 1.73 1.88 2.03 -5 1.15 1.29 1.44 1.59 1.73 1.88 2.03 -5 1.15 1.29 1.44 1.59 1.73 1.88 2.03 70-25CF3 70-28CF3 70-32CF3 75-22CF3 75-25CF3 75-28CF3 75-32CF3 334×10 323×10 323×10 323×10 323×10 293×10 293×10 293×10 293×10 13 4.3 柱脚耐力 4.3.1 柱脚曲げ耐力 ( 1 )柱脚短期許容曲げ耐力曲線 アンカーボルトが短期許容応力度を超えない範囲、かつコンクリートの支圧応力度が基礎コンクリートの短期許容圧縮応力 度を超えない範囲の限界を示したもの。 ( 2 )柱脚降伏曲げ耐力曲線 アンカーボルトが降伏応力度を超えない範囲、かつコンクリートの支圧応力度が基礎コンクリートの支圧強度F bの0.85倍 を超えない範囲の限界を示したもの。 ( 3 )柱脚終局曲げ耐力曲線 アンカーボルトが規定応力度を超えない範囲、かつコンクリートの支圧応力度が基礎コンクリートの支圧強度F bの0.85倍 を超えない範囲の限界を示したもの。 【記号説明】 Fb : 基礎コンクリートの支圧強度 -0.441 (Ab /Ae ) ・Fc Fb = ke・ Ab : 支圧面積( = B・Xn ) Ae : 有効支承面積(= (B+2e) ・ (Xn+2e)) Xn : 圧縮側ベースプレート縁からの中立軸までの距離 Fc : コンクリートの設計基準強度 e : へりあき寸法 B : ベースプレート幅 ke : へりあき係数 [0.86] 4.3.2 柱脚せん断耐力 ( 1 )柱脚短期許容せん断耐力 BQa = max(fQa , abQ) ( 2 )柱脚終局せん断耐力 BQu = max(fQu , abQ+conQ) 【記号説明】 Q :ベースプレート下面とコンクリート間の摩擦による f せん断耐力 f Qa = 0.4・ (cN + BR (cN + fQu = 0.5・ N) BR N) N:柱から作用する柱脚の軸力 c (圧縮側を正とする) N:ブレースから作用する柱脚の軸力 BR (圧縮側を正とする) Q :アンカーボルトによる柱脚せん断耐力 ab 軸力に応じた柱脚曲げ状態において、圧縮側アンカーボルトのせん断耐力と降伏していない引張側アンカーボルトを ミーゼスの降伏条件で算出したせん断耐力の和。 Q :柱脚部をスラブコンクリートに埋込んだことによる con せん断耐力 Q = 2/3・Fc・ Ac con Fc :スラブコンクリートの設計基準強度 Ac :埋め込み部の水平抵抗面積(下図参照) Ac 図4-3 水平抵抗面積Ac ! 警告 Qの適用条件 con 埋め込み量(ベースプレート下面からスラブ天端までの距離) が100mm以上であること。 せん断力の作用方向前方にスラブ等の柱の水平移動を拘束する部材が存在すること。 14 ■ 柱脚曲げ耐力 応力状態モデル 軸力 柱脚曲げ耐力 N M d1 d2 d2 d1 D ① N = B・Xn・σc M = B・Xn・σc・ (D/2-Xn/2) Xn B・Xn・σc ② T1' >N > B・Xn・σc -T1 Xn ③ T1 ・d2 M =(B・Xn・σc -N) +(B・Xn・σc ) ・ (D/2-Xn/2) N = B・Xn・σc -T1 M = T1・d2+(B・Xn・σc ) ・ (D/2-Xn/2) B・Xn・σc-T1 >N > B・Xn・σc -T1-T2 ・ (D/2-Xn/2) M = T1・d2+(B・Xn・σc ) N = B・Xn・σc-T1-T2 M = T1・d2+(B・Xn・σc ) ・ (D/2-Xn/2) Xn ④ T1 T2' Xn ⑤ T1 T2 Xn ⑥ T1 T2 T3' 【記号説明】 -T1-T2 >N ≧ -T1-T2-T3 N M = T1・d2 +(T1+T2+N) ・d2 短期許容耐力 N 降伏・終局耐力 B:ベースプレート幅 ① σc:コンクリートの支圧応力度 ① Ti: i 列のアンカーボルトねじ部 引張耐力(柱位置の列は芯鉄 筋の引張耐力を加算する) ② ① ② ② ③ ③ ③ ④ ④ ④ M M ⑤ ⑤ ⑤ 柱脚短期許容耐力 柱脚降伏耐力 ⑥ ⑥ ⑥ 柱材短期許容耐力 柱脚終局耐力 柱材終局耐力 【 M−N 耐力曲線共通説明図 】 15 ■ アンカーボルトによる柱脚せん断耐力 応力状態モデル 柱脚せん断耐力( abQ) 軸力 N M Q d2 d1 d2 d1 D abq abq abq (n1+ n2 + n1) ・S N = B・Xn・σc ① Xn abq' ② abq abq >N > B・Xn・σc -T1 T1' Xn abq ③ B・Xn・σc 2 ( ) } { n1 B×Xn×σc-N 1- T1 +n2+n3 ・S abq (n2 + n3 ) ・S N = B・Xn・σc -T1 T1 Xn abq' ④ T1 abq T2' Xn B・Xn・σc-T1 >N > B・Xn・σc -T1-T2 ( ) } { n2 B×Xn×σc-T1-N 1- T2 2 +n3 ・S abq ⑤ T1 N = B・Xn・σc-T1-T2 T2 n3・S Xn abq' ⑥ T1 T2 T3' 【記号説明】 -T1-T2 >N ≧ -T1-T2-T3 N n3 1- ( B×Xn×σc-T1-T2-N T3 M-N耐力曲線 N ) 2 ・S Q-N耐力曲線 B :ベースプレート幅 S :アンカーボルトせん断耐力 = AS・F/ 3 ① AS:アンカーボルトの断面積 ② n i :各アンカーボルト群の本数 ( i =1∼3は引張側、 中央、圧縮側の ③ アンカーボルト群を示す。 ) ④ ⑤ M ⑥ 【 アンカーボルトによる柱脚せん断耐力説明図 】 16 Q 4.4 保有耐力接合の判定 保有耐力接合の判定を行う場合には、柱脚降伏曲げ耐力曲線とアンカーボルトによるせん断耐力曲線Ⅰを用いた柱脚終局せん 断耐力を用いる。 4.5 4.5.1 柱脚耐力の確認 設計応力に対する柱脚曲げ耐力の確認 ( 1 )一次設計(短期許容応力度設計) 短期許容応力度設計における柱脚に生ずる力(ブレースが接合した柱脚にあたっては柱脚検討用応力)が、対象となる柱脚 の耐力曲線図において、柱脚短期許容耐力曲線を超えないことを確認する。 ( 2 )二次設計 保有水平耐力時における柱脚に生ずる力(ブレースが接合した柱脚にあたっては柱脚検討用応力)が、対象となる柱脚の耐 力曲線図において、柱脚降伏耐力曲線を超えないことを確認する。 4.5.2 設計応力に対する柱脚せん断耐力の確認 ( 1 )一次設計(短期許容応力度設計) 短期許容応力度設計における柱脚に生ずるせん断力(ブレースが接合した柱脚にあたっては柱脚検討用せん断力)が、対 象となる柱脚の柱脚短期許容せん断耐力を超えないことを確認する。 ( 2 )二次設計 保有水平耐力時における柱脚に生ずるせん断力 (ブレースが接合した柱脚にあたっては柱脚検討用せん断力) が、対象となる 柱脚の柱脚終局せん断耐力を超えないことを確認する。 BTMのご案内 BT Mはベ ースパックの耐力を判定するWindow s 用 アプリケーションソフトです。使用するベースパックを選択 すると、画面上に柱脚耐力曲線が表示されます。構造計算 の結果を参照し、 「 柱脚に生ずる力」を入力するだけで、 設計ルートに応じて自動的に1次設計の判定、2次設計の 判定、保有耐力接合の判定を行い、使用の可否を視覚的 に判断することができます。是非お役立ていただきたく、 ご用命の方は弊社にご連絡ください。 17 4.5.3 アンカーボルトによるせん断耐力の検討方法 ( 1 )一次設計(短期許容応力度設計) における検討方法 柱脚短期許容せん断耐力にはアンカーボルトによる短期許容せん断耐力曲線を用いる。 角形鋼管用NT N(kN) N(kN) 柱脚短期許容耐力 柱脚短期許容耐力 M(kN・m) Q(kN) ( 2 )二次設計における検討方法 保有水平耐力時における柱脚に生ずる力(ブレースが接合した柱脚にあたっては柱脚検討用応力) が柱脚降伏耐力曲線内の 領域Ⅰに達した場合、アンカーボルトによる柱脚せん断耐力はせん断耐力曲線Ⅰを用いる。 N(kN) N(kN) 柱脚降伏耐力 柱脚降伏耐力 曲線Ⅰ M(kN・m) Q(kN) 領域Ⅱ 領域Ⅰ ただし、柱脚に生ずる力が柱脚降伏耐力曲線の領域Ⅰに達しない場合、当該柱脚のアンカーボルトによる柱脚せん断耐力に せん断耐力曲線Ⅱを用いることができる。 N(kN) N(kN) 柱脚降伏耐力 M(kN・m) 領域Ⅱ 曲線Ⅱ 領域Ⅰ 18 Q(kN) 5章 標準柱脚仕様 5.1 共通事項 余長 20以上 芯鉄筋必要定着長 (鋼管側) 本工法における標準寸法を以下に示す。 200以下 アンカーボルト 埋込長さ 芯鉄筋必要定着長 (基礎側) 30 基礎梁天端 または フーチング天端 90以上 300以上 単位(mm) 図5-1 5.1.1 基礎立上り部の高さ 柱脚部の立上りは、 図5-1に示すように基礎梁天端より高さ200mm以下とする。 (ブレースが接合する場合は50mm以下とする。) 5.1.2 アンカーボルトの定着 アンカーボルトの定着は、定着ベルトを用いるものとする。 5.1.3 戻り止め ナットの緩みを防止するために、戻り止め処置を行う。 5.1.4 配筋 立上り筋の頂部にはフックを設けなくてもよい。基礎梁の配筋は、ハイテンアンカー、芯鉄筋、定着ベルト及びアンカーフレーム部 材の位置を考慮して配筋位置を決める。 5.1.5 コンクリート コンクリートは普通コンクリートとし、設計基準強度はP20∼P21に示す標準柱脚仕様による。 5.1.6 芯鉄筋の定着 芯鉄筋の定着は、鋼管柱側は定着板形式とし基礎コンクリート側は直線定着とする。 ! 警告 :コンクリート設計基準強度が21N/mm2以上の仕様と24N/mm2以上の仕様がある。 19 5.1.7 標準柱脚仕様一覧 アンカーボルト ベースパック 記号 概要図 芯鉄筋必要定着長 (鋼管側) 芯鉄筋必要定着長 (基礎側) h寸法 アンカーボルト埋込み長さ 30 J 芯鉄筋必要定着長 (鋼管側) PP 芯鉄筋必要定着長 (基礎側) アンカーボルト埋込み長さ 30 J h寸法 P 【アンカーボルト8本、芯鉄筋4本タイプ】 65 90以上 65 65 90以上 65 X1 【アンカーボルト12本、 芯鉄筋8本タイプ】 PP 芯鉄筋必要定着長 (基礎側) アンカーボルト埋込み長さ 30 J X2 X1 65 90以上 65 65 【アンカーボルト12本、 芯鉄筋8本タイプ】 20 h寸法 芯鉄筋必要定着長 (基礎側) X2 X1 芯鉄筋必要定着長 (鋼管側) PP 芯鉄筋必要定着長 (鋼管側) 30 J アンカーボルト埋込み長さ h寸法 90以上 65 X2 X1 【アンカーボルト16本、 芯鉄筋9本タイプ】 本数-呼び J寸法 埋込み 長さ フレームポスト 間寸法 X1 X2 最低 h寸法 30-19CF3 8-M36 175 600 140 - 1,450 35-16CF3 8-M36 175 600 230 - 1,450 35-19CF3 8-M39 175 600 230 - 1,450 35-22CF3 8-M42 190 650 230 - 1,450 35-25CF3 8-M42 190 650 230 - 1,450 40-16CF3 8-M42 190 650 270 - 1,450 40-19CF3 8-M45 190 650 270 - 1,600 40-22CF3 8-M48 200 700 270 - 1,600 40-25CF3 8-M48 200 700 270 - 1,600 45-16CF3 8-M45 190 650 330 - 1,600 45-19CF3 8-M48 200 700 330 - 1,600 45-22CF3 8-M52 220 700 330 - 1,750 45-25CF3 8-M52 220 700 330 - 1,750 45-28CF3 8-M56 230 750 330 - 1,850 50-19CF3 8-M52 220 700 380 - 1,850 50-22CF3 8-M56 230 750 380 - 1,850 50-25CF3 8-M56 230 750 380 - 1,850 50-28CF3 8-M60 250 800 380 192 1,600 50-32CF3 8-M64 250 850 380 192 1,600 55-19CF3 8-M56 230 750 440 192 1,550 55-22CF3 8-M60 250 800 440 192 1,650 55-25CF3 8-M60 250 800 440 192 1,650 55-28CF3 12-M56 230 750 440 192 1,650 55-32CF3 12-M56 230 750 440 192 1,650 60-19CF3 12-M48 200 700 490 192 1,550 60-22CF3 12-M52 220 700 490 192 1,550 60-25CF3 12-M56 230 750 490 192 1,650 60-28CF3 12-M56 230 750 490 192 1,650 60-32CF3 12-M60 250 800 490 192 1,650 65-22CF3 12-M56 230 750 540 192 1,650 65-25CF3 12-M60 250 800 540 192 1,650 65-28CF3 12-M60 250 800 540 192 1,650 65-32CF3 12-M64 250 850 540 232 1,800 70-22CF3 16-M52 220 700 590 192 1,650 70-25CF3 16-M56 230 750 590 192 1,650 70-28CF3 16-M56 230 750 590 192 1,650 70-32CF3 16-M60 250 800 590 232 1,800 75-22CF3 16-M52 220 700 680 192 1,650 75-25CF3 16-M56 230 750 680 192 1,650 75-28CF3 16-M60 250 800 680 232 1,800 75-32CF3 16-M64 250 850 680 232 1,800 単位:mm 芯鉄筋 ベースプレート コンクリート柱型 必要定着長 本数-呼び 全長 (SD490) P 鋼管側 基礎側 外形寸法 (中央孔幅) 断面 立上り筋 SD345 フープ筋 SD295 降伏耐力 回転剛性 設計 [kN・m] [kN・m/rad] 基準強度 [N/mm²] 4-D29 2,300 80 600 1,250 650×650×50(160) 850×850 20-D22 D13@125(D16@150) 21以上 1,082 1.03×105 4-D29 2,300 80 600 1,250 700×700×50(160) 900×900 24-D22 D13@125(D16@150) 21以上 1,289 1.33×105 4-D29 2,300 100 600 1,250 700×700×55(190) 900×900 24-D22 D13@125(D16@150) 21以上 1,404 1.51×105 4-D29 2,300 100 600 1,250 700×700×60(190) 900×900 20-D25 D13@125(D16@150) 21以上 1,486 1.63×105 4-D29 2,300 100 600 1,250 700×700×60(190) 900×900 24-D25 D13@125(D16@150) 21以上 1,486 1.67×105 4-D29 2,300 100 600 1,250 750×750×60(220) 950×950 20-D25 D13@100(D16@150) 21以上 1,707 1.93×105 4-D32 2,550 100 650 1,400 750×750×60(220) 950×950 24-D25 D13@100(D16@150) 21以上 1,812 2.19×105 4-D32 2,550 100 650 1,400 750×750×65(220) 950×950 24-D25(20-D29) D13@100(D16@150) 21以上 1,906 2.34×105 4-D32 2,550 100 650 1,400 750×750×65(220) 950×950 28-D25(24-D29) D13@100(D16@150) 21以上 1,906 2.40×105 4-D32 2,550 100 650 1,400 800×800×65(250) 1000×1000 24-D25 D13@100(D16@150) 21以上 2,101 2.68×105 4-D32 2,550 100 650 1,400 800×800×65(250) 1000×1000 28-D25(24-D29) D13@100(D16@150) 21以上 2,206 2.86×105 4-D35 2,750 100 700 1,550 800×800×70(250) 1000×1000 28-D25(24-D29) D13@100(D16@150) 21以上 2,372 3.30×105 4-D35 2,750 100 700 1,550 800×800×75(250) 1000×1000 32-D25(28-D29) D13@100(D16@150) 21以上 2,372 3.39×105 4-D38 2,900 120 800 1,650 800×800×75(250) 1050×1050 36-D25(28-D29) D13@100(D16@150) 21以上 2,616 3.65×105 4-D38 2,900 120 800 1,650 860×860×65(280) 1050×1050 28-D25(24-D29) D13@100(D16@150) 21以上 2,709 4.01×105 4-D38 2,900 120 800 1,650 900×900×75(280) 1100×1100 32-D25(28-D29) D13@100(D16@150) 21以上 3,158 4.56×105 4-D38 2,900 120 800 1,650 900×900×75(280) 1100×1100 40-D25(28-D29) D13@100(D16@150) 21以上 3,158 4.66×105 8-D32 2,550 100 650 1,400 900×900×80(280) 1150×1150 40-D25(32-D29) D13@100(D16@150) 21以上 3,469 5.07×105 8-D32 2,550 100 650 1,400 900×900×85(280) 1150×1150 44-D25(40-D29) D13@100(D16@150) 21以上 3,681 5.40×105 8-D32 2,550 100 650 1,350 950×950×75(300) 1150×1150 32-D25(28-D29) D13@100(D16@150) 24以上 3,853 5.29×105 8-D35 2,750 100 700 1,450 950×950×75(300) 1150×1150 36-D25(28-D29) D13@100(D16@150) 24以上 4,077 5.65×105 8-D35 2,750 100 700 1,450 950×950×75(300) 1150×1150 44-D25(32-D29) D13@100(D16@150) 24以上 4,077 5.76×105 8-D35 2,750 100 700 1,450 950×950×85(300) 1200×1200 44-D25(32-D29) D13@100(D16@150) 24以上 4,778 7.14×105 8-D35 2,750 100 700 1,450 950×950×85(300) 1200×1200 48-D25(40-D29) D13@100(D16@150) 24以上 4,778 7.29×105 8-D32 2,550 100 650 1,350 1000×1000×70(330) 1200×1200 36-D25(28-D29) D13@100(D16@150) 24以上 4,469 6.50×105 8-D32 2,550 100 650 1,350 1000×1000×80(330) 1200×1200 40-D25(32-D29) D13@100(D16@150) 24以上 4,857 7.65×105 8-D35 2,750 100 700 1,450 1000×1000×80(330) 1200×1200 44-D25(36-D29) D13@100(D16@150) 24以上 5,179 8.15×105 8-D35 2,750 100 700 1,450 1000×1000×85(330) 1250×1250 48-D25(40-D29) D13@100(D16@150) 24以上 5,318 8.37×105 8-D35 2,750 100 700 1,450 1000×1000×85(330) 1250×1250 56-D25(44-D29) D13@100(D16@150) 24以上 5,700 9.03×105 8-D35 2,750 100 700 1,450 1050×1050×80(350) 1300×1300 44-D25(36-D29) D16@150 24以上 5,908 9.27×105 8-D35 2,750 100 700 1,450 1050×1050×80(350) 1300×1300 48-D25(40-D29) D16@150 24以上 6,298 9.99×105 8-D35 2,750 100 700 1,450 1050×1050×85(350) 1350×1350 52-D25(44-D29) D16@100 24以上 6,465 1.03×106 8-D38 2,900 120 800 1,600 1050×1050×85(350) 1350×1350 64-D25(48-D29) D16@100 24以上 6,849 1.10×106 9-D35 2,750 100 700 1,450 1150×1150×80(380) 1400×1400 48-D25(36-D29) D16@100 24以上 7,307 1.21×106 9-D35 2,750 100 700 1,450 1150×1150×80(380) 1400×1400 56-D25(44-D29) D16@100 24以上 7,763 1.29×106 9-D35 2,750 100 700 1,450 1150×1150×90(380) 1450×1450 60-D25(48-D29) D16@100 24以上 7,943 1.34×106 9-D38 2,900 120 800 1,600 1150×1150×90(380) 1450×1450 68-D25(52-D29) D16@100 24以上 8,497 1.44×106 9-D35 2,750 100 700 1,450 1250×1250×90(400) 1500×1500 52-D25(40-D29) D16@100 24以上 8,667 1.44×106 9-D35 2,750 100 700 1,450 1250×1250×90(400) 1500×1500 56-D25(44-D29) D16@100 24以上 9,259 1.53×106 9-D38 2,900 120 800 1,600 1250×1250×95(400) 1550×1550 64-D25(48-D29) D16@100 24以上 10,063 1.66×106 9-D38 2,900 120 800 1,600 1250×1250×95(400) 1550×1550 68-D25(56-D29) D16@100 24以上 10,662 1.76×106 21 6章 構成部品 本工法の主要構成部品の名称を以下に示す。 本工法に用いるアンカーボルト、注入座金、定着ベルト、ベースパックグラウトは角形鋼管用NT用に用いるものと同一である。 ⑦ ⑦ ⑥ ⑥ ④ ④ ③ ② ⑩ ① ⑧ ⑨ ⑦ ③ ② ⑩ ① ⑧ ⑨ ⑤ ⑥ ⑤ ⑥ ⑦ ④ ⑪ ④ ② ③ ② ③ ① ① ③ ② アンカーボルト8本・芯鉄筋4本仕様 アンカーボルト16本・芯鉄筋9本仕様 アンカーボルト ⑤ ロックナット ⑨ ベースパックグラウト ② NTナット ⑥ ロックナット(S) ⑩ 注入座金 ③ Sナット ⑦ 芯鉄筋用定着板 ⑪ 定着ベルト ④ 芯鉄筋 ⑧ ベースプレート ① 22 ③ ② ⑪ 6.1 アンカーボルト・ナット ハイテンアンカー(NTアンカーボルト) ・NTナット・Sナット ハイテンアンカーとNTナット・Sナットの形状寸法を表6 - 1に示す。 ■ 表6-1 単位:mm ハイテンアンカー(NTアンカーボルト) NTナット・Sナット 呼びd L b 呼び A A1 B (e) dw M36 870 140 M36 29 21 55 64 44 M39 880 140 M39 31 23 60 69 44 M42 940 150 M42 34 25 65 75 59 M45 950 150 M45 36 27 70 81 59 M48 1010 160 M48 38 29 75 87 59 M52 1030 170 M52 42 31 80 92 59 M56 1100 180 M56 45 34 85 98 74 M60 1170 200 M60 48 36 90 104 74 M64 1220 200 M64 51 38 95 110 74 ■NTナット ■Sナット (e) ( e) L B A1 呼びd 3 呼びd B b A b φdw 6.2 芯鉄筋・ロックナット・芯鉄筋用定着板 芯鉄筋とロックナットの形状寸法を表6 - 2に示す。 ■ 表6-2 単位:mm 芯鉄筋 呼び ロックナット L 呼び ロックナット ロックナット(S) A A1 B (e) D29 2300 D29 45 46 53 D32 2550 D32 55 50 58 D35 2750 D35 55 54 62 D38 2900 D38 65 75 ■ 芯鉄筋 45 ■ロックナット 30 ■ロックナット (S) (e) B B A1 (e) A L 23 芯鉄筋用定着板を表6 - 3 に示す。 ■ 表6-3 単位:mm 記号 Z P d 4D29A 140 80 34 4D29B 160 100 34 4D32 170 100 37 4D35 180 100 41 4D38 200 120 44 8D32 270 100 37 8D35 280 100 41 8D38 320 120 44 9D35 280 100 41 9D38 320 120 44 ■ 芯鉄筋4本タイプ ■ 芯鉄筋8本タイプ Z P Z P P d C 25 24 P d Z P P Z Z P P d P Z P ■ 芯鉄筋9本タイプ C 25 C 25 6.3 ベースプレート ベースプレートの形状寸法を表6 - 4 に示す。 ■ 表6-4 単位:mm 寸 法 形状 タイプ a t ℓ1 ℓ2 ℓ3 d E 30-19CF3 (ロ) 650 50 100 225 ─ φ55 160 TMCP325B 35-16CF3 (ロ) 700 50 80 270 ─ φ55 160 TMCP325B 35-19CF3 (ロ) 700 55 80 270 ─ φ60 190 TMCP325B 35-22CF3/35-25CF3 (ロ) 700 60 80 270 ─ φ60 190 TMCP325B 40-16CF3/40-19CF3 (ロ) 750 60 85 290 ─ φ65 220 TMCP325B 40-22CF3/40-25CF3 (ロ) 750 65 85 290 ─ φ70 220 TMCP325B 45-16CF3/45-19CF3 (ロ) 800 65 80 320 ─ φ70 250 TMCP325B 45-22CF3 (ロ) 800 70 80 320 ─ φ70 250 TMCP325B 45-25CF3/45-28CF3 (ロ) 800 75 80 320 ─ φ75 250 TMCP325B 50-19CF3 (ロ) 860 65 90 340 ─ φ70 280 TMCP325B 50-22CF3/50-25CF3 (ロ) 900 75 100 350 ─ φ75 280 TMCP325B 50-28CF3 (ロ) 900 80 100 350 ─ φ80 280 TMCP325B 50-32CF3 (ロ) 900 85 100 350 ─ φ85 280 TMCP325B 55-19CF3 (ロ) 950 75 100 375 ─ φ75 300 TMCP325B 55-22CF3/55-25CF3 (ロ) 950 75 100 375 ─ φ80 300 TMCP325B 55-28CF3/55-32CF3 (ホ) 950 85 100 250 250 φ75 300 TMCP325B 60-19CF3 (ホ) 1,000 70 100 265 270 φ70 330 TMCP325B 60-22CF3/60-25CF3 (ホ) 1,000 80 100 265 270 φ75 330 TMCP325B 60-28CF3/60-32CF3 (ホ) 1,000 85 100 265 270 φ80 330 TMCP325B 65-22CF3/65-25CF3 (ホ) 1,050 80 100 280 290 φ80 350 TMCP325B 65-28CF3/65-32CF3 (ホ) 1,050 85 100 280 290 φ85 350 TMCP325B 70-22CF3/70-25CF3 (ヘ) 1,150 80 125 225 450 φ75 380 TMCP325B 70-28CF3/70-32CF3 (ヘ) 1,150 90 125 225 450 φ80 380 TMCP325B 75-22CF3/75-25CF3 (ヘ) 1,250 90 130 245 500 φ75 400 TMCP325B 75-28CF3/75-32CF3 (ヘ) 1,250 95 130 245 500 φ85 400 TMCP325B ℓ1ℓ2 ℓ3 ℓ2ℓ1 ℓ2 ℓ1 ℓ1ℓ2 ℓ3 ℓ3 ℓ2ℓ1 d a ℓ1ℓ2 ℓ3 ℓ2ℓ1 ℓ1 ℓ2 a ℓ2 ℓ1 d d t a 50 C 50 a C 50 C a ■タイプ (ヘ) ℓ1ℓ2 ℓ3 ℓ3 ℓ2ℓ1 ℓ1 ℓ2 ■タイプ (ホ) 材 質 a ■タイプ (ロ) t ベースパック記号 E E E 25 6.4 注入座金 NT座金の記号と適用アンカーボルト及び形状寸法を表6-5に示す。 ■ 表6-5 単 位:m m 記号 適用 アンカーボルト 呼び a c t φd PH36 PH39 PH42 PH45 PH48 PH52 PH56 PH60 PH64 M36 M39 M42 M45 M48 M52 M56 M60 M64 86 94 98 106 112 120 128 138 146 115 122 125 133 138 145 153 161 168 25 25 25 25 25 25 25 25 25 37 40 43 46 49 53 57 61 65 6.5 寸 法 a c 注入口 t φd (ボルト孔) 定着ベルト 定着ベルトの形状寸法を表6-6に示す。 ■ 表6-6 単位:mm ベースパック記号 E F G 530 620 620 660 720 770 760 830 880 880 880 930 980 980 1,030 1,070 1,120 330 420 420 460 520 510 560 570 620 620 680 670 720 780 770 870 860 100 100 100 100 100 130 100 130 130 130 100 130 130 100 130 100 130 CF3 30-19CF3 35-16CF3/35-19CF3 35-22CF3/35-25CF3 40-16CF3/40-19CF3/40-22CF3/40-25CF3 45-16CF3/45-19CF3/45-22CF3/45-25CF3 45-28CF3 50-19CF3 50-22CF3/50-25CF3/50-28CF3/50-32CF3 55-19CF3/55-22CF3/55-25CF3 55-28CF3/55-32CF3 60-19CF3/60-22CF3 60-25CF3/60-28CF3/60-32CF3 65-22CF3/65-25CF3/65-28CF3/65-32CF3 70-22CF3 70-25CF3/70-28CF3/70-32CF3 75-22CF3 75-25CF3/75-28CF3/75-32CF3 F E 50 50 50 50 50 50 G G G E 6.6 ■ 16本タイプ E ■ 12本タイプ E ■ 8本タイプ F G G E F G E ベースパックグラウト ベースパックグラウトの物性を表6-7に示す。 ■ 表6-7 ※1 ※2 圧縮強度 材齢3日(N/mm ) 30以上 2 26 材齢7日(N/mm ) 40以上 2 流動性 コンシステンシーJ14( 秒 ) 6∼10 ※3 膨張収縮率 材齢7日( % ) 0以上 ※1:JIS A 1108-2006 ※2:土木学会基準 JSCE-F541-1999 ※3:土木学会基準 JSCE-F542-1999 7章 施 7.1 7.1.1 工 工場製作 適用範囲 本要領は、本工法のベースプレートと柱材及びガセットプレートとの溶接に関して適用する。 7.1.2 ベースプレートの材質 ベースプレートの材質を表7-1に示す。 ■ 表7-1 ベースプレートの材質 材質 基準強度 325N/mm2 TMCP325B 7.1.3 溶接施工管理 ベースプレートと柱材及びガセットプレートの溶接施工及び 施工管理は、鉄骨製作業者に属する鉄骨製作管理技術者等 により行なうものとする。 ! 警告 :柱材とベースプレートの溶接に係わる 管理項目及び管理許容差 ベースプレートと柱材の溶接における品質管理項目 および内容・許容差は、特記なき場合「ベースパック NT工場製作管理要領書」によるものとする。なお、 これらの記録は、鉄骨製作業者に属する鉄骨製作管理 技術者等が「ベースパックNT工場製作チェックシート」 に記入して行うこととする。 図7-1 ベースパックNT 工場製作管理チェックシート 7.1.4 溶接 ( 1 )角形鋼管とベースプレートの溶接は完全溶込み溶接とする。 ( 2 )組立はベースプレートの中心線に柱材軸心を合わせる。 ( 3 )異種材料(ベースプレート、柱材、及びガセットプレート)の溶接接合に用いる溶接材料は、接合される母材の許容応力度の うち、小さいほうの値を満足するものを使用する。 7.1.5 ベースプレートの予熱 ■ 表7-2 予熱温度の標準 TMCP325B 材質・板厚 溶接方法 低水素系被覆アーク溶接 CO2ガスシールドアーク溶接 (mm) 40≦t ≦75 75<t ≦100 50℃ 80℃ 予熱なし 50℃ ! 表7‐2は、気温(鋼材表面温度) が5℃以上で適用する。 「鉄骨工事技術指針・工場製作編」等を参考に別途適切な処置をとる。 ! 気温が‐5℃以上5℃以下で溶接する場合は、 ‐5℃未満の場合は溶接を行なわない。 気温が ! 溶接部の補修や組立溶接で拘束が大きいことが予想される場合は、表7‐2の値より40℃高い温度とする。その他必要に応じて適切な予熱をする。 27 7.2 7.2.1 工事場施工 適用範囲 ベースパック柱脚工法におけるアンカーボルトの据付けと芯鉄筋及びベースパックグラウト(無収縮モルタル)の注入(以下 本工事という)の施工と施工管理に適用する。 7.2.2 芯鉄筋の据付け 芯鉄筋の据付はアンカーボルトの据付け後に行うものとする。 芯鉄筋の据付け位置はアンカーボルトを固定するテンプレートに取り付けた芯鉄筋用テンプレートを介して固定することから、 アンカーボルトの据付け位置が標準許容差内にあることを確認することで芯鉄筋の据付け精度が確認できるものとする。 芯鉄筋の基準高さに対する誤差の許容範囲はアンカーボルトと同じ±10mm とする。 「CFT 専用ベースパック施工マニュアル」を参照のこと。 ■コンクリート打設前 ■コンクリート打設後 テンプレート 中心線 e1 柱心 テンプレート 柱心 e1 柱心 図 e2 アンカーボルト e2 けがき線 柱心 柱心 標準 許容差 28 e1:柱心とテンプレートの けがき線との許容差 -2≦e1≦2 アンカーボルトおよび芯鉄筋天端の基準高さより誤差は -10≦e≦10 e2:基礎コンクリート上のアンカーボルト および芯鉄筋の許容差 -10≦e2≦10 評定書・認定書 国土交通大臣認定書(写) (財)日本建築センター評定書(写) 国土交通大臣指定書(写) [ベースパックNT] BCJ評定-ST0054-07 平成24年1月20日取得 ■ 建築基準法第37条に基づく指定建築材料一覧 形式 部材 材質 ベースパックNT CF3 アンカーボルト 非熱処理高張力丸鋼 ベースプレート TMCP325B JIS番号または大臣認定番号 建設地 東日本 (新潟県・長野県・静岡県以東) 西日本 (富山県・岐阜県・愛知県以西) MBLT- 0007(国住指第1617号) MBLT- 0008(国住指第1618号) MSTL- 0129(国住指第1209号) 等 ※ 建築基準法第37条第一号指定建築材料として適合するJIS規格。 29 付録 ベースパックの選定 本ハンドブック記載のCFT専用ベースパック (CF3) を含め、CFT柱に適応が可能なすべてのベースパックを以下に示します。 CF3以外のベースパックの仕様等詳細については設計ハンドブックVol.15.1をご参照ください。 柱材の種類 対応ベースパック アンカーボルトタイプ Ⅱ型 異形鉄筋(Dアンカーボルト仕様) P3 異形鉄筋(Dアンカーボルト仕様) NT-FX3 高張力丸鋼 CF3 (CFT専用) 高張力丸鋼+芯鉄筋 F=235 円形-F2 異形鉄筋(Dアンカーボルト仕様のみ) F≦325 円形-F3 異形鉄筋(Dアンカーボルト仕様のみ) 柱材寸法・基準強度 柱材形状 F≦295 角形 F≦325 円形 ■ ベースパック適用範囲表 角形鋼管用 柱材 適用柱サイズ F値 例 ベースパック 型式 295N/mm²以下 BCR295 Ⅱ型 Ⅱ型 325N/mm²以下 BCP325 P3 P3 325N/mm²以下 BCP325 NT-FX3 FX3 325N/mm²以下 BCP325 CF3 S3 CF3 F値 例 ベースパック 型式 235N/mm² STKN400 円形-F2 円形-F2 325N/mm²以下 STKN490 円形-F3 円形-F3 円形鋼管用 □150 □175 □200 □250 □300 □350 □400 □450 □500 □550 □600 □650 □700 □750 ※1 柱材 適用柱サイズ φ200 φ250 φ300 φ350 φ400 φ450 φ500 φ550 φ600 φ650 φ700 φ750 φ800 ※1 適用できる柱サイズに制限があります。下表をご参照ください。 ■ 円形鋼管用CFT 対応仕様 ベースパック記号 30 ベースパック記号 ベースパック記号 267-16F2 267-13F3 508-14F2 508-10F3 660-28F2 660-22F3 318-13F2 318-09F3 508-22F2 508-16F3 660-36F2 660-25F3 318-16F2 318-13F3 508-32F2 508-22F3 711-28F2 711-22F3 318-25F2 318-19F3 508-40F2 508-32F3 711-32F2 711-25F3 355-22F2 355-16F3 558-16F2 558-13F3 762-25F2 762-19F3 406-13F2 406-10F3 558-28F2 558-22F3 762-28F2 762-22F3 406-22F2 406-16F3 558-36F2 558-28F3 812-22F2 812-19F3 406-25F2 406-19F3 609-22F2 609-16F3 812-28F2 812-22F3 457-19F2 457-13F3 609-28F2 609-22F3 457-25F2 457-19F3 609-36F2 609-25F3 457-36F2 457-28F3 MEMO URL:http://www.asahikasei-kenzai.com/ 札 幌 〒060 - 0002 札幌市中央区北二条西 1 丁目 1(マルイト札幌ビル) TEL.011- 261- 5443 仙 台 〒980 - 0811 仙台市青葉区一番町 3- 1 - 1(仙台ファーストタワー) TEL.022- 223- 8171 東 京 〒101 - 8101 東京都千代田区神田神保町 1-105(神保町三井ビルディング) TEL.03 - 3296 - 3510 名古屋 〒460 - 0003 名古屋市中区錦 1- 11 - 11 (名古屋インターシティ) TEL.052- 212- 2233 大 阪 〒530 - 8205 大阪市北区中之島 3- 3- 23 (中之島ダイビル) TEL.06- 7636- 3847 中四国 〒730 - 0017 広島市中区鉄砲町 7- 18 (東芝フコク生命ビル) TEL.082- 511- 5110 福 岡 〒810 - 0012 福岡市中央区白金 1- 20 - 3 (紙与薬院ビル) TEL.092- 526- 2104 〒131- 8505 東京都墨田区押上 2 - 8 - 2 ベースパック事業部 TEL.03-3624-5336 FAX.03-3624-5237・5267 http://www.b-pack.net/ 東部営業部 〒131 - 8505 東京都墨田区押上 2 - 8 - 2 中部営業部 〒485 - 0074 愛知県小牧市新小木 2 - 16 TEL.0568- 71- 6864 FAX.0568- 71- 7251 西部営業部 〒564 - 0051 大阪府吹田市豊津町 8 - 7 宝ビル 5F TEL.06- 6338- 3123 FAX.06- 6338- 3141 北海道 〒003 - 0874 北海道札幌市白石区米里 4 条 2-1- 20 TEL.011- 871- 1449 青森・秋田・岩手 宮城・山形・福島 〒984 - 0011 宮城県仙台市若林区六丁の目西町 3 -1 TEL.022- 390- 6180 〒131 - 8505 東京都墨田区押上 2- 8 - 2 TEL.03- 3624- 5336 静岡・愛知 岐阜・三重 〒485 - 0074 愛知県小牧市新小木 2-16 TEL.0568- 71- 6864 石川・富山・福井 〒920 - 8203 石川県金沢市鞍月5 -177 AUBEⅡ6F TEL.076- 238- 7215 大阪・京都・滋賀 兵庫・奈良・和歌山 〒564 - 0051 大阪府吹田市豊津町 8 -7 宝ビル 5F TEL.06- 6338- 3123 鳥取・岡山・島根 広島・山口 〒734 - 8513 広島県広島市南区出島 2- 4 -14 TEL.082- 254- 4813 香川・徳島 愛媛・高知 〒761 - 0101 香川県高松市春日町 1654 -1 TEL.087- 843- 5057 福岡・長崎・佐賀 大分・熊本 鹿児島・宮崎 〒811 - 2233 福岡県糟屋郡志免町別府北 2- 5 -1 TEL.092- 624- 5882 沖縄 〒901 - 0231 沖縄県豊見城市我那覇 520 -1 TEL.098- 856- 2700 東京・千葉・埼玉 茨城・栃木・群馬 神奈川・山梨 新潟・長野 岡部株式会社 沖縄支店 TEL.03- 3624- 5336 FAX.03- 3624- 5237・ 5267
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