平成27年度活動のあらましと今後の展開

~平成27年度活動のあらましと今後の展開~
~平成27年度活動のあらましと今後の展開~
平成28年9月
平成28年9月
はじめに
黒部まちづくり協議会は来年でいよいよ20周年を迎えます。振り返れば平成9年、「市民一人ひ
とりから始めるまちづくり」を合言葉に任意団体として誕生し、平成14年7月、NPO法人として
認定されました。その活動は設立当初に初代吉田会長が提唱され、守り続けている「はなのあるま
ちづくり」をテーマに、魅力あるまちづくりを目指し、様々な事業を展開してまいりました。ま
た、テーマには華・花・英の3つの「はな」がまちづくりのキーワードとして存在しています。こ
の三つの『 はな 』の文字には、華やかな地域個性と花のある自然の彩り、市民の英知を集める
思いが込められていて、私達市民の手づくりによる活動の根底に流れてきました。組織はワーク
ショップ・プロジェクト・実行委員会としてそれぞれ展開し、黒部を中心としたまちづくりのため
に、同じ目標や目的をもった市民(仲間)が集まってそれぞれ地域貢献を果たしてまいりました。
設立当初に東京大学名誉教授を務められた木村尚三郎氏が黒部で講演された際、「住んでよし、
訪れてよしのまちづくりが基本です」と話されました。実は当協議会が目指すところがここにあり
ます。市民参画の原点がここにあります。「住んでよし、訪れてよしのまちづくり」を展開する事
こそが私たちの夢であり使命であり目的です。
20年に至るまでの道を振り返ると、まち協の果たした役割は何だったのか?改めてそう考える
4
4
4
4
4
と、そこにある答えは「黒部という、まちの価値を高めるための貢献」だと私は強く思います。つ
まりまちの価値を高めるために力を合わせ活動する事によって「住んでよし、訪れてよしのまちづ
くり」の実現に近づけると思えてなりません。
地域にはそれぞれ特徴があります。それは様々な形でPRされ発信されていきます。但し、現象
としての特徴はそのまま伝えても果たしてまちの魅力と言えるのでしょうか?もっと言えばその特
徴をたくさん掘り起し、磨き上げ「自然、歴史、文化、人などが醸し出す雰囲気」といった「人が
感じるもの」に仕立て上げてこその魅力ではないでしょうか。そしてそれこそが私たちの夢である
「住んでよし、訪れてよしのまちづくり」に繋がる事だと思います。この20年にわたる活動はその
ために費やしてきた年月だと感じます。そして次なる10年もこの根本からぶれることなく邁進すべ
きと考えます。
「住んでよし、訪れてよしのまちづくり」はいつもあなたの心にある
求めるまちは、それぞれの人の心にあります。それを繋いで形にしていきましょう。黒部に生ま
れた人たちと黒部に働く人たちと、そして、黒部を愛する人たちが。みんなで知恵と汗を出しあっ
て、夢を形にする歩みを続けてきました。これから一人でも多くの方にこの思いを伝え、夢をさら
に膨らませ、実現のために力を合わせて歩を進めていきましょう。
平成28年8月
特定非営利活動法人 黒部まちづくり協議会
三 井 適 夫
会長 ~もくじ~
はじめに
Ⅰ 「はなのあるまちづくり」を目指して
1.まちづくりのテーマ������������������������������������ 1
2.平成27年度協議会組織図���������������������������������� 1
3.活動方針����������������������������������������� 2
Ⅱ 活動報告
1.平成27年度活動グラフィティ�������������������������������� 9
2.ワークショップ(WS)活動
(1) 黒部PRワークショップ………………………………………………………………………………………16
(2) サクラワークショップ…………………………………………………………………………………………19
(3) 新幹線市民ワークショップ……………………………………………………………………………………21
(4) 三日市ワークショップ…………………………………………………………………………………………26
3.プロジェクト(PJ)活動
(1) 黒部駅周辺活性化プロジェクト�����������������������������28
(2) 人生百年型まちづくりプロジェクト���������������������������31
(3) 水餃子大好きプロジェクト�������������������������������32
(4) 自転車生活プロジェクト��������������������������������34
(5) 花いっぱいプロジェクト………………………………………………………………………………………35
4.実行委員会活動
(1) くろべ餃子まつり実行委員会…………………………………………………………………………………36
(2) 「宇奈月モーツァルト音楽祭」実行委員会……………………………………………………………………39
(3) ホットフィールド実行委員会…………………………………………………………………………………42
(4) ライド・アクロス・ウォーターランド黒部実行委員会……………………………………………………43
5.HANA会議2016�������������������������������������46
Ⅲ 名簿
1.役員等名簿����������������������������������������72
2.運営委員名簿���������������������������������������72
3.ワークショップ名簿������������������������������������73
4.プロジェクト名簿�������������������������������������74
5.まち協会員名簿��������������������������������������75
6.協賛企業�����������������������������������������77
7.支援団体等����������������������������������������77
8.事務局������������������������������������������77
Ⅰ
「はなのあるまちづくり」を目指して
1.まちづくりのテーマ
私たちが目指す魅力あるまちづくり運動のテーマは「“はな”のあるまちづくり」であり、3つ
の“はな”の字に活動理念を集約させています。さらに、“このまちに生まれて良かった”と思え
る黒部を次世代に受け継いでいくために、長期スパンでとらえた息の長いまちづくりを市民が参画
する活動として進めていきます。
■華:まちの個性づくり、シンボルづくり、にぎわいづくり
魅力的な個性、ひときわ光る個性を「華がある」と言います。人も街も風景も、ユニークで魅力
的な個性が輝けば、人々に容易に記憶され、興味をひき、親しまれます。私たちは、黒部のいたる
ところに「華」があるまちを目指し、住んでいる人により愛され、全国からより多くの人々が訪れ
る…そんなまちづくりを進めています。
■花:花と名水の美しい自然を活かした魅せるまちづくり
花は季節とともに移ろうもの。移ろいゆくものは美しく、故に自然は美しいのです。
私たちは、これらの恵まれた自然と共に生き、そして黒部が四季折々の美しさの中で、いつまで
も生命を輝かせ続けていくまちでありたいと思います。
■英:市民一人ひとりが知恵を出し合い進めていくまちづくり
英は、花のような「美しさ」をも意味します。それは人々を魅了し、美しい心や創造力を与え、そ
の営みの知恵、英知の結晶が文化となってまちを彩ります。モノづくり(生産)のまちとして成り立っ
て来た黒部をさらに発展させ、市民一人ひとりの美しい生き方の結晶として、日常生活や仕事など
のあらゆるものへと展開し、生活や芸術、産業などに英れ、ユニークな文化に育てていきます。
2.平成27年度協議会組織図
◎企画・広報・WS/PJ担当
◎総務・財務担当
◎宇奈月黒部観光WS
◎黒部PRWS
◎サクラWS
◎新幹線市民WS
◎三日市WS
―1―
◎宇奈月モーツァルト音楽祭PJ
◎黒部駅周辺活性化PJ
◎人生百年型まちづくりPJ
◎水餃子大好きPJ
◎自転車生活PJ
◎ひらけ!黒部 北陸新幹線2015PJ
◎花いっぱいPJ
3.活動方針
「市民一人ひとりから始めるまちづくり」を合言葉に、平成9年に市民自らが立ち上がって15年、
「住んでよし、訪れてよし」のまちづくりを目指し、支えてきた組織も根本的に変革が必要な時期
に差し掛かっています。グループや個々の会員の活動当初の情熱や設立の理念をしっかりと持ち、
活動に取り組みましょう。そのために、前年度と同じでよいといった活動でなく、新しい仲間を入
れ、次世代の英知で会のさらなる発展を目指していきましょう。
長期を展望したまちづくりの目と、グローバルな考え方、ローカルな実践を基盤にして、じっく
りと活動を継続します。しかも時期を見極め果敢な行動をもって、私たちの子孫に引き継ぐまちづ
くり活動を進めていきましょう。
■平成27年度ワークショップ・プロジェクトの活動
・
「私にできるまちづくり」の言葉の下、自分たち自らが主体となって活動する様々な「まちづく
り」の取り組みを実施しています。
ワークショップ
WS名
リーダー(L)、サブ・リーダー(SL)
担当運営委員
宇奈月黒部観光WS
(L) 成川 正幸 (SL) 小柳 元 小柳 勇人
古川 和幸
(担当運営委員)安藤 建二
平成27年度活動
・活動実績なしにて、28年度より解散
黒部PRWS
(L) 辻 和夫
(SL) 荻野 弘文
(担当運営委員)飯塚 龍志
・広報誌(HANA通信)の発行(年4回)
・ラジオを通して黒部の魅力・情報発信(毎週月曜19
時ラジオ・ミュー)
・黒部に関する地域検定クイズの作成と実施
・北陸新幹線開業1周年を機に、平成27年度北陸新幹
線開業県民協働事業としての「第1回フォトウォー
クwithくろワン2016春」の実施
サクラWS
(L) 八木 秀治
(SL) 鍛治 悦子 紙谷 晃一
新村 俊次 飛弾 幸雄
(担当運営委員)小林 聖子
・桜パトロール・メンテナンス
・桜植樹と桜補植・自然災害対応
・年間を通した「桜」研修会
・桜苗木の講習頒布会開催
新幹線市民WS
(L) 菅野 寛二(担当運営委員)
(SL) 川本 敏和
・新幹線開業イベントの企画と実践
・新黒部駅周辺活性化の研究
・ワンコインプロジェクトの推進
三日市WS
(L) 熊野 弘
(SL) 中島 憲一
・やってみっか市の開催(年2回)
平成27年度秋は黒部市新市庁舎完成記念として、新
市庁舎ピロティーにて開催
・市姫通りの環境整備
・納涼楽市の協力
―2―
プロジェクト
PJ名
リーダー(L)、サブ・リーダー(SL)
担当運営委員
平成27年度活動
宇奈月モーツァルト音楽祭PJ
(L) 上田 洋一
(SL) 篠崎 秀一 中谷 恭子
能勢 実
・「宇奈月モーツァルト音楽祭」の実施
・生の音楽の良さを体験する機会づくり
・大自然のシンフォニー 文化、交流のまちづくり
黒部駅周辺活性化PJ
(L) 川本 敏和
(SL) 西本 哲明 石川 芳文
吉田 巌 広木 孝之
(担当運営委員)菅野 寛二
・あいの風とやま鉄道黒部駅の橋上化をめざした活動
・あいの風とやま鉄道黒部駅周辺の活性化と環境整備
活動
・公共交通・二次交通の利用促進と関係団体との連携
・クリスマスツリー点灯式の開催
人生百年型まちづくりPJ
(L) 中谷 靖子
(SL) 高岡 尚子 野田久美子
(担当運営委員)飯塚 龍志
・高齢者・障がい者等が、歩いて文化的な生活ができ
るまちづくり活動
・シニアのための「華・花・英」ファッションショー
・高齢者への配食弁当「まめなが弁当」の開始
水餃子大好きPJ
(L) 国府田悠衣
(SL) 江口 艶秋
(担当運営委員)三井 適夫
・勤労青少年ホームなどでの「水餃子づくり」教室の
実施
・くろべフェアへの「水餃子」出店によるイベント協力
・中国語会話教室の開催
自転車生活PJ
(L) 吉崎 文彦
(SL) 吉田 利成 泉沢康太郎
・安全な自転車乗りの活動の啓発活動
・サイクリングイベントの企画と実践
ひらけ!黒部 北陸新幹線2015PJ
(L) 車谷 雅人
(担当運営委員)三井 適夫
・ホットフィールドの企画と実践
・日常的音楽活動の実践
・音楽を核にした学びの場、発表の場、聴く場の創出
花いっぱいPJ
(L) 能登 容子
(SL) 高本 一恵
(担当運営委員)菅野 寛二
・新幹線開業を契機にした花のまちづくり活動の実践
・くろワン期間における、駅舎への花活けでのおもて
なし
・商店街のプランターに草花を植え、まちの潤いに貢献
―3―
■「地域の活性化」を進める実行委員会形式による活動
「黒部を活性化したい」「黒部の魅力をもっと皆に知ってもらいたい」等々、市内各団体や組織等
の実行委員会と協働して様々な事業を展開しています。
実行委員会
実行委員会名
実行委員長
平成27年度活動
黒部ワンコイン・プロジェクト実行委員会 ・市民マイレール意識の高揚を図る、黒部ワンコイ
実行委員長 菅野 寛二
ン・フリーきっぷ「楽駅停車の旅」の実施。
・「ふるさと黒部のよさ」を再発見する「まち歩き」の実施。
くろべ餃子まつり実行委員会
実行委員長 三井 適夫
・黒部ご当地グルメとして、「くろべ水餃子」料理を常
設店にて通年で提供。
・
「くろべ水餃子まつり」を開催し、水餃子のおいしさを
市内外に広く知らせ、黒部市の食の活性化を目指す。
宇奈月モーツァルト音楽祭実行委員会
実行委員長 上田 洋一
・「宇奈月モーツァルト音楽祭」の実施により、黒部市
宇奈月町の活性化を図るとともに、芸術文化の振興
に寄与する。
ホットフィールド2015実行委員会
実行委員長 車谷 雅人
・野外音楽フェスティバル「ホットフィールド2015」
の開催。音楽という切り口で新幹線開業で勢いを増
す黒部を発信。
ライド・アクロス・ウォーターランド黒部 ・全国のサイクリング愛好者を対象にして、黒部の魅
実行委員会
力である自然を生かした体験型イベント「ヒルクラ
実行委員長 三井 適夫
イム」大会を実施。
⑴ワークショップ、プロジェクト、実行委員会の円滑な運営のために
○定例会の実施
・メンバーへの確実な案内は活動の活性化につながります。
・会って話をすることはよいコミュニケーションを作ります。
・みんなで話し合って活動計画を作りましょう。
○役割を決める
・一人ですべてをやらずに、連絡係、記録係、会計係を決めましょう。
○活動結果を評価する
・活動したら必ず評価を加え、次の活動につなぎましょう。
・活動の予告や結果を事務局に報告しましょう。
・事務局がホームページやフェイスブック等を通して発信します。
⑵ワークショップやプロジェクト、実行委員会間での連携推進
・「見える化」:各WS・PJの活動を発信しましょう。
・事業や活動の企画の相乗りや参加などを進めましょう。
⑶担当の運営委員・事務局への報告
○見積もり、執行費用、請求は運営委員の承認が必須です。
・記録係は事務局に活動を終えたら報告してください。
・会計係は、活動後すぐに事務局に請求してください。(運営委員にも報告)
・連絡係を中心に活動を案内しましょう。(担当運営委員もメンバーです)
―4―
・メンバーの連絡表を作りましょう。
⑷ワークショップ、プロジェクトの責任と義務
・組織の一員として活動報告をする義務と責任があります。
・NPO活動(全体事業、WS及びPJ活動)を事務局がまとめて県や市に報告します。事業およ
び活動報告(会計報告、活動が分かる写真を含む)を、年度末を目処に事務局に報告してく
ださい。
■事務局体制について
⑴ 事務局の変遷
平成9年に任意団体として設立。
黒部商工会議所を中心に、地元企業や行政からの派遣職員をもって事務局が構成される。
平成14年には特定非営利活動法人(NPO法人)となり社会的責任と信頼が付加される。
平成18年からは黒部市勤労青少年ホーム指定管理者となり現在の事務局体制となる。
⑵ 事務局の働き
まち協事務局として、各WSおよびPJとの調整・助言機能としての役割や、各種実行委員会事
務局として、市内各団体等との連携を図る役割があります。さらに当事務局は、「黒部市勤労青
少年ホーム」の指定管理者として施設の管理運営も行っております。
⑶ 活動の発信と情報の受発信
互いに活動が見えるようにすることを目的に、Webサイトやソーシャルネットワーキング
サービスの活用による会員への案内、全国への発信・活動の公開を図っています。
これらを活用して会員の意見や感想なども載せ、また、いくつかのワークショップやプロジェ
クト、実行委員会が持つホームページやフェイスブックに互いにリンクさせるなど、コミュニ
ケーションを図る取り組みをしています。
⑷ 会員との連絡
会員には電子メールやファクシミリ、郵便といった手段を使って案内をしています。
新しい連絡方法(ファクシミリや電子メール、携帯電話のアドレスなど)になりましたら、事
務局にご連絡ください。
■「黒部市勤労青少年ホーム」指定管理者として
黒部市では、公の施設の効率的・効果的な活用に資することを目的に指定管理者制度の導入が図
られました。(平成18年4月)
当協議会は、平成19年度から黒部市勤労青少年ホーム
の指定管理者として施設を運営管理しています。
◇黒部市勤労青少年ホーム利用時間
・火~土曜日 午前9時~午後9時30分
・日曜日 午前9時~午後4時45分
・月曜日 休館日
※H27年度は、約30のサークルが年間予約で定期利用さ
れています。
―5―
◇黒部市勤労青少年ホーム利用料金
階
1階
2階
部屋名称
音 楽 室
調 理 室
研 修 室
軽運動室
会 議 室
和 室
茶 室
創 作 室
1時間
200円
100円
150円
300円
100円
150円
150円
100円
1日
2,000円
1,000円
1,500円
3,000円
1,000円
1,500円
1,500円
1,000円
◆自主講座
勤労青少年ホームの主催講座や、まちづくり協議会企画の各種講座を提案しています。
講座名
コンテナガーデン教室
初歩からの陶芸教室
(2回講座)
実施日
5/30(土)
講師(敬称略)
花と熱帯魚の八木 八木秀治
(サクラWS)
7/3、17 阿古屋野窯 寺田雄山
(金)
(まち協会員)
フォトサロン・ドン 澤田光賢
(運営委員)
参加人数
19
11
失敗しない写真の撮り方教室
7/17(金)
オリジナルTシャツ作り
7/30(木) 中西さゆり(事務局)
運動会で失敗しない写真の撮り方教室
8/25(火)
石鹸粘土教室
9/14(金) 天使の贈り物 中山章子
6
絵手紙教室
10/13(火) 日本絵手紙協会公認 吉本芳子
6
クリスマスアレンジメント教室
12/4(金)
―6―
フォトサロン・ドン 澤田光賢
(運営委員)
emi green moon 原恵美
(黒部PR WS)
9
19
4
10
講座名
中国語教室(毎週火曜日)
実施日
講師(敬称略)
参加人数
12月開始
国府田悠衣(水餃子大好きPJ)
7
手作り水餃子教室
1/23(土)
国府田悠衣、江口
(水餃子大好き PJ )
11
手作り水餃子教室
2/20(土)
国府田悠衣、江口
(水餃子大好き PJ )
20
桜の植え方講習会(桜苗頒布会)
2/27(土)
花と熱帯魚の八木 八木秀治
(サクラWS)
50
■自主財源の確保:自立自走できるNPOとしての事業展開
「黒部のそのまま天然水」の販売を平成24年度から始めまし
た。この「黒部のそのまま天然水」は、黒部名水株式会社(荻
生)が製造し、当協議会が平成25年1月から一手に販売を引き
受けて行っています。
この「黒部のそのまま天然水」は、ナチュラル・ミネラル・
ウォーターに分類されます。黒部川扇状地扇央部の深さ200m
から汲み上げ、高密度のフィルターを通しただけの非加熱天然
水です。立山山麓を形成する堅い花崗岩の地盤を流れてくるた
め、カルシウムや鉄などの成分の少ない軟水(硬度55㎎)です。
おいしいだけでなく、乳児やお年寄りにも優しい安全な水とい
えます。
黒部まちづくり協議会の窓口でも販売しており、会員には特
別割引で提供します。
■くろべ名水ポーク水餃子の販売
黒部産の素材を使った名物として宣伝・認知
くろべ餃子まつり実行委員会では平成24年2月「くろべ水餃子まつり」冬編から参加各店舗への
販売を行っています。「くろべ餃子まつり」実行委員の飲食店の方々が中心になってレシピを作り、
埼玉県の「ヤムチャ・フーズ・サプライ」株式会社に製造委託しました。OEM製造については、
市内、県内には品質の高い水餃子づくりという技術面の課題をクリアするとともに、保健衛生上安
全な水餃子を作り冷凍保管する工場がないために、やむなく県外に依頼していますが、具材の黒部
名水ポークと米粉は黒部から送って使用してもらっています。
主にくろべ水餃子常設店に販売していますが、ご家庭でも
「くろべ水餃子」を楽しんでいただこうと、「マックスバリュ」
に加えて、新たに「オレンジタウン」での販売も開始しました。
会員には、黒部まちづくり協議会の窓口で特別価格で提供し
ます。
―7―
Ⅱ
活動報告
1.平成27年度活動グラフィティ
■"平成27年度の"まちづくり"活動は北陸新幹線開業を機にはじまりました。
新幹線市民ワークショップが平成13年から、タウンミーティングや講演会を含め計111回の会合
を開き、延べ2,210人が参加して新駅周辺や交通網の整備、観光連携などについて議論して黒部市
に提言書を提出するなど、基本計画に深く係わってきました。
その新幹線がいよいよ平成27年3月14日に開業しました。
新幹線黒部宇奈月温泉駅と市街地を結ぶバス路線や、新幹線黒部宇奈月温泉駅と隣接する富山地
方鉄道新黒部駅が新設されるなど、観光客だけではなく、地域住民に対しても交通網の充実が図ら
れています。
まち協の各ワークショップやプロジェクトの活動も、黒部宇奈月温泉駅開業に関連づけたものが
数多く企画され、地元黒部市の参加者はもちろん、観光客や県外からのイベント参加者にも好評を
得ました。
「住んでよし、訪れてよしのまちづくり」を目指すまちづくり活動の継続が、新幹線開業効果持
続の鍵を握り、黒部市の活性化に寄与していくと確信しています。
期 間
イベント名
場 所
担 当
3月14日、 黒部宇奈月温泉駅
15日
サクラ咲ク・フェスタ2015
北陸新幹線黒部宇奈月
温泉駅舎周辺
新幹線開業くろべ市
民会議
3月14日
煌・メモリアル大合唱
北陸新幹線黒部宇奈月
温泉駅駅前広場
新幹線開業くろべ市
民会議
3月
HANA通信 春号 発行
黒部市内全戸配布 ふれあいプラザ等
黒部PRワーク
ショップ
3月14日
くろワンきっぷ「楽駅停車の旅」2015春
~4月19日
黒部市内:富山地方鉄
道電車、バス
あいの風とやま鉄道
黒部ワンコインプロ
ジェクト
3月14日 【くろワン】
~4月19日 駅舎に大型生花
あいの風とやま鉄道黒
部駅・電鉄黒部駅・新
黒部駅・宇奈月温泉駅
―9―
花いっぱいワーク
ショップ
期 間
イベント名
場 所
担 当
3月14日
【くろワン】
出発式・公共交通体験乗車ツアー
黒部市内富山地方鉄道
電車、バス
黒部ワンコインプロ
ジェクト
3月21日
【くろワン】
生地の歴史まち歩き
生地地区
黒部ワンコインプロ
ジェクト
3月22日
【くろワン】
さくら守が案内!黒部の桜めぐり
電鉄黒部駅→宇奈月温
泉駅 沿線
サクラワークショップ
3月24日
【くろワン】
黒部駅周辺まち歩きと産業観光!
あいの風とやま鉄道黒
部駅周辺
黒部駅周辺活性化プ
ロジェクト
3月25日
【くろワン】
上街道を往く(浦山・下立編)
浦山→下立地区
黒部ワンコインプロ
ジェクト
3月27日
【くろワン】
生地の歴史まち歩き
生地
黒部ワンコインプロ
ジェクト
3月28日
【くろワン】
三日市と石田まち歩き
石田地区→三日市地区
黒部ワンコインプロ
ジェクト
3月29日
【くろワン】
黒部の海岸健康ウォーク
電鉄石田駅→生地鼻灯台
黒部ワンコインプロ
ジェクト
4月4日
【くろワン】
春の若栗めぐり
新黒部駅→若栗地区
黒部ワンコインプロ
ジェクト
4月5日
【くろワン】
電車でGO!サイクリング
愛本駅→黒部川左岸→ りんりん館中島憲一さん
生地地区
(三日市ワークショップ)
― 10 ―
期 間
イベント名
場 所
担 当
4月12日
【くろワン】
『4つの黒部駅をまわろう』サイクリング
あいの風とやま鉄道黒部駅
富山地方鉄道電鉄黒部駅
北陸新幹線黒部宇奈月温泉駅
富山地方鉄道新黒部駅
自転車生活プロジェ
クト
4月12日
【くろワン】
さくら守が案内!黒部の桜めぐり
黒部市内
サクラワークショップ
4月12日
【くろワン】
あいの風とやま鉄道開業イベント
あいの風とやま鉄道黒
部駅
黒部駅周辺活性化プ
ロジェクト
4月12日
【くろワン】
黒部の海と川探訪
石田、生地地区
黒部ワンコインプロ
ジェクト
4月19日
【くろワン】
歩く鉄道展
黒部市内富山地方鉄道
沿線
講師:くろてつの会
嵯峨拓也さん(まち
協会員)
4月15日
日本さくらの会「さくら功労賞」受賞
東京憲政記念館
サクラワークショップ
八木秀治さん
4月25日
サクラの手入れとバーベキュー
くろべ牧場まきばの風
サクラワークショップ
5月19日
平成27年度「定期総会」
コラーレマルチホール
事務局
6月6日
やってみっか市
黒部市市姫通り北側
三日市ワークショップ
6月13日
サクラの下草刈
若栗浦川端地区
サクラワークショップ
6月21日
黒部駅周辺活性化プロジェクト定期総会
ホテルアクア黒部
黒部駅周辺活性化プロジェクト
7月
HANA通信 夏号 発行
黒部市内全戸配布 ふれあいプラザ等
黒部PRワークショップ
8月1日
~16日
おらがふるさと写真展
宇奈月国際会館セレネ
美術館
まち協後援
宮野運動公園
ひらけ!黒部 北陸新
幹線2015プロジェクト
8月22日、 ホットフィールド
23日
― 11 ―
期 間
イベント名
場 所
担 当
9月19日
~21日
モーツァルト音楽祭
宇奈月温泉街
宇奈月モーツァルト
音楽祭プロジェクト
9月20日
ライドアクロス・ウォーターランド黒部
黒部宇奈月温泉駅→嘉 RAW黒部実行委員会
例沢森林公園
9月
HANA通信 秋号 発行
黒部市内全戸配布 ふ
れあいプラザ等
9月
水餃子常設店パンフレットリニューアル
黒部PRワーク
ショップ
くろべ餃子まつり実
行委員会
9月26日、 くろべフェア 手作り水餃子出店
27日
総合体育センター
水餃子大好きプロ
ジェクト
9月26日
くろべ水餃子まつり〈秋編〉
~10月31日
黒部市内水餃子まつり
参加各店舗
くろべ餃子まつり実
行委員会
10月1日
シ ニ ア の た め の 華 花 英 フ ァ ッ シ ョ ン ホテルアクア黒部
ショー
人生百年型プロジェ
クト
10月10日
煌~水の都から~大合唱
事務局
黒部市新市施行10周年
記念式典(コラーレ)
― 12 ―
期 間
イベント名
場 所
担 当
10月17日
やってみっか市
黒部市役所交流棟前広
場
三日市ワークショップ
11月1日
~29日
くろワンきっぷ「楽駅停車の旅」2015秋
黒部市内富山地方鉄道
電車
黒部ワンコインプロ
ジェクト
11月1日
【くろワン】
2015秋出発式
電鉄黒部駅
新幹線市民ワーク
ショップ
11月8日
【くろワン】
ビュースポット・チェック
宇奈月温泉街
黒 部 P R ワ ー ク
ショップ
11月22日
【くろワン】くろワン感謝祭
新黒部駅前広場
黒部ワンコインプロ
ジェクト
11月4日
富山県功労表彰受賞(団体)
富山県民会館
サクラワークショップ
11月8日
花苗植樹
黒部駅東側の池跡周辺
と天神新地内の県道沿
黒部駅周辺活性化プ
ロジェクト
11月
中国語教室開始(毎週火曜日)
勤労青少年ホーム
講師:国府田悠衣さ
ん(水餃子大好きプ
ロジェクト)
― 13 ―
期 間
イベント名
場 所
担 当
黒部駅周辺活性化プ
ロジェクト
12月2日
イルミネーション点灯式
あいの風とやま鉄道黒
部駅前
12月11日
株式会社しおじり街元気カンパニー視察
勤 少 ホ ー ム、 黒 部 名 三井会長、事務局
水、生地清水めぐり
12月11日
まめなが弁当開始(毎週水・金曜日)
※調理デリカフェクー 配達コミサポ黒部
黒部市内
人生百年型プロジェ
クト 1月
HANA通信 冬号 発行
黒部市内全戸配布 ふ
れあいプラザ等
黒部PRワーク
ショップ
1月31日
新川地域発展賞 特別賞受賞
ホテルサンルート
新幹線開業くろべ市民
会議ワーキング委員会
2月13日
HANA会議2016
フィール宇奈月
事務局
2月14日
公共交通を活かした街づくり講演会
ホテルアクア黒部
黒部駅周辺活性化プ
ロジェクト
2月27日
桜の苗木頒布会
勤労青少年ホーム
サクラワークショップ
3月2日
~4日
サクラ枝の剪定
くろべ牧場まきばの風 サクラワークショップ
3月10日
サクラの植樹
宇奈月小学校、沓掛八 サクラワークショップ
幡社
3月12日
新幹線開業1周年イベント
サクラ咲クフェスタ2016
明日へ向かってシュワッチ!
北陸新幹線黒部宇奈月
温泉駅舎周辺
新幹線開業くろべ市
民会議
富山地方鉄道黒部市内
区間
黒部ワンコインプロ
ジェクト
3月12日
くろワンきっぷ「楽駅停車の旅」2016春
~4月10日 ― 14 ―
期 間
イベント名
場 所
担 当
富山地方鉄道電鉄黒部
駅
黒部ワンコインプロ
ジェクト
3月12日
【くろワン】2016春 出発式
3月19日
【くろワン】春をさがそう(自然観察会) 堀川(黒瀬川)土手
サクラワークショップ
3月12日
【くろワン】フォトウォーク
富山地方鉄道黒部市内
沿線
黒部PRワーク
ショップ
3月20日
【くろワン】歩く鐵道展
旧黒部鉄道跡、富山地
方鉄道黒部市内沿線
講師:くろてつの会
嵯峨拓也さん(ま
ち協会員)
あいの風とやま鉄道黒
部駅前
黒部ライオンズクラ
ブ、黒部駅前商工振
興会、天神新町内会
(黒部駅周辺活性化
プロジェクト)
3月27日
花壇のベンチ・芝生整備(後、完成式)
― 15 ―
2.ワークショップ(WS)活動
(1)黒部PRワークショップ
【目 標】
新幹線開業に伴い、黒部を訪れる人が増えている。観光客だけでなく、様々な目的で黒部へ来ら
れる人々に黒部の魅力を知らせたい。
また地元の魅力の再発見で、黒部に住む我々が、住んで良かったと思える黒部になるように、黒
部まちづくり協議会の活動をPRする。
【活動内容】
①「元気な黒部」を伝えるコミュニティ情報誌「HANA通信」の発行
今年度は、北陸新幹線を利用して黒部を訪れる人、黒部宇奈月温泉駅
を利用する人たちに駅周辺の便利な利用案内をお知らせしたり、公共交
通を利用して楽しい旅を満喫してもらうガイドの役目を目指した誌面作
りを心がけました。また地元の魅力の再発見に繋げる為のクイズも実施
しました。
②ラジオ番組「われらまちづくりタイ」放送
毎週月曜日、午後7時から7時半までの30分間の生放
送。ゲストが次のゲストを紹介する「まちづくりの輪」
コーナーでは、ゲストの様々な活動を聞きながら、まち
づくり協議会の活動にも理解を深めてもらうよう努めて
います。毎月最終月曜日は「まち協特別ゲスト」を迎え
て、WSやPJの活動ほか、地域の話題を紹介していま
す。
ラジオ・ミューでは、土曜日午後6時から「われらま
ちづくりタイ」の再放送や、インターネットでのラジオ
配信で、全世界へも黒部の声を届けています。
③Facebook「HANA通信」の運営
ラジオ・ミュー「われらまちづくりタイ」の番組内容の紹介に加えて、HANA通信の記事掲載や
話題をシェアし、PRと仲間づくりの輪を広げています。
④くろワン協賛企画 クイズ「プチ黒部検定」の春・秋2回の実施
黒部ワンコイン・フリーきっぷ「楽駅停車の旅」開催期間に合わ
せて、駅名当てクイズなどで、黒部の魅力・地鉄沿線の見どころを
紹介しています。
― 16 ―
★「第1回フォトウォークwithくろワン2016春」の実施
北陸新幹線開業1周年を機に、地域の魅力再発見と新たな出会いを創出するための事業として、
「2016春のくろワン」(2016年3月12日より開催)を活用した、新感覚のまち歩きゲームを企画し多
くの方々の協力のもと実施した。
※平成27年度北陸新幹線開業県民協働事業として実施。
【実施事業内容】
◆北陸新幹線黒部宇奈月温泉駅開業1周年にあわせ、富山
地方鉄道新黒部駅(黒部宇奈月温泉駅隣接)を起点とし、
黒部市内のおすすめポイントを、くろワンきっぷ(富山
地鉄黒部地内16駅・一日500円で乗り放題)を利用して
得点を競うゲームを企画、実施。
◆地鉄沿線に49のチェックポイントを定め、得点とポーズ
を示す一覧表とマップをオリジナルに作成、参加チーム
(2~5人)は、それを見ながら、電車を利用し、何処
をどのように回るか作戦を練り、制限時間3時間内で各
ポイントに決められたポーズをチーム全員で撮影しなが
ら、より多く回り得点を重ねることを目指した。
◆上位入賞以外に飛び賞を多く設け参加者には協賛企業か
ら多くの賞品を授与した。その後全員を対象に抽選会も
実施した。
◆参加賞として記念の缶バッジや黒部の名水他をプレゼン
トした。
◆大会終了後、参加者へは当日の写真を編集した報告書と成績表の他、アンケートはがきも同封し
大会のリサーチと分析を実施した。
◆参加者にはゲーム中に写した思い出の写真の投稿をお願いし、今後の開催の参考とPRに生かす
様進めている。
◆大会終了後、協賛企業・団体及び参加者へ礼状と報告書を届け、開催に対するお礼と今後につな
げる報告を徹底した。
【事業の成果】
◆参加50チーム、200名を目指し1カ月間募集。
地元ケーブルTVでの番組制作や、地元のバレーボールチームであるアクアフェアリーズの協力
によるポーズ撮影など話題を作りマスコミ等にも紹介、短期間ではあったが募集に最大限の努力
をはらった。
◆結果、32チーム、100名の参加と高校生を含む24名のスタッフ協力に加え、マルシェの同時開催
支援でイベントに華を添えていただいた。
◆競技する人、支える人、応援する人の一体感がそこに生まれた。
◆公共交通を利用する楽しさと、地域再発見の喜びを提供できた。
◆市内外の33の企業団体から協賛を頂き、多く地場産商品等の提供を受け、新幹線開業1周年を皆
でお祝いすることができた。
◆Vチャレンジリーグ・アクアフェアリーズのポーズ撮影協力により、チームが競技以外での地域
との関わりを持つ機会が創出できた。
― 17 ―
◆参加者から「楽しかった。黒部にこんな素晴らしいものが
あることに気付いた。また参加したい。」など、嬉しい声
をたくさん頂いた。
◆今回のイベントを他の地域にも紹介し、地域活性化の新た
な活動の一助としてもらえるようPRしている。
(次回開催として、宇奈月温泉街あるいは生地での開催を
打診中)
― 18 ―
(2)サクラワークショップ
【目 標】
「いつか桜の下で」を合言葉に、黒部を桜の名所としていくとともに、植樹や管理育成活動を通
し、自然への慈しみや桜を通して人と人との交流を進めます。
【主な活動】
《植える》
・平成28年2月27日(土)に苗木
(アーコレード、オモイガワ、
ミクルマガエシ、ウコン)の頒
布会を行い、苗を持ち帰り、庭
や畑、公園などに植えてもらい
ました。
講習会付きの頒布会は大変評
判のよい試みだと言われます
し、確実に植樹が進みますの
で、これからも毎年、苗木の頒
布会と講習会を行うことを計画
しています。
今年は苗を100本準備し、当
日出席者は50名余りでしたが、
公園に植えてもらったり、後日配ったものもあり、ほぼさばけました。
・3月10日(木)には、宇奈月小学校に1本(ミクルマガエシ)を卒業生に植えてもらい、沓掛の
八幡社にはマイヒメとミクルマガエシの2本を地元の方とともに植えました。
・植樹希望の所(神社、公園など)があれば相談に応じたいと思います。
《育てる》
・平成27年4月25日(土)くろべ牧場で桜の手入れを行いました。桜の成長をさまたげるニセアカ
シアの伐採をし、作業が終わってから牧場でバーベキューをやり、楽しい時を過ごしました。
・6月13日(土)若栗浦川端地区の桜の周辺の草刈
・くろべ牧場の桜の枝が伸び、大型バスの通行の障害になるということで、平成28年3月2日、3
日、4日の3日間、高いところでの作業もあるので、造園屋さんの手も借りて枝の剪定を行いま
した。
・その他、熱心なメンバーがつるの除去や施肥などを随時やっています。
― 19 ―
《啓発する》
・4月12日(日)「くろワン」イベントに協力し、三日市、浦山などで「黒部の桜めぐり」をしま
した。30名余りの参加があり、黒部にあるいろんな桜(20種類くらい)を楽しんでもらいました。
・その他、NHKが百年桜の取材に来たり、宇奈月の歴史を語る会で「黒部の桜」について話をさ
せてもらったり、商工会女性部の県大会が黒部で行われ「富山の桜あれこれ」ということで話を
させてもらいました。
また、4月15日(水)には上越市で行われた「サクラフォーラム」において、サブリーダーの能登
と紙谷が黒部まちづくり協議会サクラワークショツプのこれまでの活動について発表をしました。
《その他》
・4月15日(水)日本さくらの会より、「さくら功労者」
として東京の憲政記念館にて、リーダーの八木が表
彰を受けました。
・11月4日(水)サクラワークショツプが「富山県功労賞」を受賞しました。
振り返ってみると、いろいろ忙しい一年だったように思いますが、メンバーも高齢化で大変です
が、なんとか楽しい体験など工夫して、若い人(50代以下)も仲間になってもらい、活動を続けて
いきたいと思っています。
― 20 ―
(3)新幹線市民ワークショップ
平成27年度活動報告 今年度も、春のくろワン(17回)、秋のくろワン(18回)の準備・かたづけ等を手伝い、くろワ
ン実行委員会の中核メンバーとして運営協力を行いました。
春は、北陸新幹線開業日の3月14日から4月19日までの24日間(3月中は毎日、4月は土日開催)
。
秋は、11月1日から11月29日までの11日間(土日祝)。
11月22日(日)に
は、「くろワン感謝
祭」を新黒部駅前三
角広場で開催、企画
運営と飲食販売の手
伝いをさせてもらい
ました。
― 21 ―
9年間で約45,000人の皆さんにくろワン電車を利用していただきました。
平成28年新幹線開業1周年記念(3月12日)に実施された北陸新幹線開業県民協働事業「フォト・
ウォークwithくろワン2016春」の飲食ブースの準備運営に協力しました。
市内・県内のお客様も多かったが、新幹線開業により県外の観光客が特に目立った一年でした。
新幹線開業くろべ市民会議参加協力──
8月29日(土)「サクラ咲ク・フェスタ2015~夏の陣~」
3月12日(土)新幹線開業1周年記念イベント
「サクラ咲ク・フェスタ2016」
今後の課題──
地域住民が、地方ローカル線存続を意識して、マイレール運動をいかに展開していくか。通勤・
通学以外の人に乗ってもらう。「つまらない」を「楽しい」に。「乗り心地の悪さ」を「ここちよい」
に変えれないか。日本有数の観光地「黒部峡谷」のトランジット観光として地鉄沿線を活用できな
いか。電車の利用が変われば、地域も変わるのではないか。
そんなことを研究しながら来年度も頑張ります。
― 22 ―
黒部ワンコイン・フリーきっぷ「楽駅停車の旅」 事業結果報告
黒部ワンコイン・プロジェクト実行委員会事務局
1.【楽駅停車の旅 2015春編】
(1)「ワンコイン・フリーきっぷ」販売枚数
大人
小人
合計
売上金額
黒部まちづくり協議会
1,126
338
1,464
647,500
富山地方鉄道㈱
1,281
117
1,398
669,750
合計
2,407
455
2,862
1,317,250
1日100枚×24日×500円(大人)=1,200,000円
売上合計 1,317,250円につき、負担額0円
(2)「まち歩き」事業
月日
イベント名
参加
者数
概要
・堀内市長、村井地鉄鉄軌道部長、杉本あいの風魚津駅長、菅野
実行委員長、三日市保育所園児35名他によるあいの風とやま鉄道
黒部駅での出発式後、黒部市長とともに新設の富山地鉄バス新幹
線市街地線に乗り、黒部宇奈月温泉駅の北陸新幹線開業イベント
に向かった。
出発式(あいの風黒部駅)
3/14
公共交通体験乗車ツアー
(土)
【北陸新幹線開業イベント】
30
3/21
(土)
生地の歴史まち歩き
生地三日市循環線バス路線を利用して魚の駅「生地」へ。魚の駅
15 「生地」を起点に生地観光ガイドによる生地の歴史まち歩きを実
施。NHK記者同行。
3/22
(日)
さくら守が案内!
黒部の桜めぐり
25
三島神社のコブクザクラ、西徳寺のシキザクラをはじめとして、
電車を利用して宇奈月地区まで市内の早咲きの桜を廻った。途中
地域観光ギャラリーも見学。ネットジャーナリスト協会記者同行。
3/24
(火)
黒部駅周辺
まち歩きと産業観光!
10
あいの風とやま鉄道黒部駅周辺の旧鉄軌道跡や堀切館跡、高峰寺、
堀切遺跡のまち歩きで遠い昔の歴史に触れ、企業視察では最先端
の技術の説明などを受け、改めて、黒部駅周辺の事を学んだ。
3
浦山:願蓮寺、脇本陣跡、法伝寺、善巧寺、鶏野神社、河岸段丘
沿い(舟子川)をたどった。
12
生地三日市循環線バス路線を利用して魚の駅「生地」へ。魚の駅
「生地」を起点に生地観光ガイドによる生地の歴史まち歩きを実施。
3/25 上街道を往く
(水) (浦山・下立編)
3/27
(金)
生地の歴史まち歩き
3/28
(土)
三日市と石田まち歩き
9
宿場町、交易の町として栄えた三日市地区、石田地区にある旧
跡、史跡をまわった。三日市地区はまち歩きガイドの案内。
3/29
(日)
黒部の海岸健康ウォーク
4
電鉄石田駅から「蔵」(旧加賀藩の米蔵)、石田港線跡などを廻り、
生地のお台場、鼻灯台へと海岸線を歩き、海底歩道を通って魚の
駅「生地」へ。
4/4
(土)
春の若栗めぐり
15
新黒部駅で集合。若栗城址、長安寺の山門など若栗地区の歴史と
文化を味わうとともに、松桜閣及び庭園の見学を行った。
4/5
(日)
電車でGO!サイクリング
電鉄黒部駅から自転車を電車に載せて、愛本駅から黒部川左岸を
魚の駅「生地」までサイクリング。
― 23 ―
月日
参加
者数
イベント名
概要
4/12 『4つの黒部駅をまわろう』
(日) サイクリング
電鉄黒部駅から宇奈月温泉駅まで電車に自転車を載せて行き、新
幹線黒部宇奈月温泉駅、新黒部駅、あいの風黒部駅、電鉄黒部駅
と4つの黒部駅を自転車で廻った。
4/12
(日)
さくら守が案内!
黒部の桜めぐり
18
電車を利用して宇奈月地区まで市内の遅咲きの桜を廻った。途中
地域観光ギャラリーも見学。
4/12
(日)
あいの風とやま鉄道
開業イベント
黒部駅開業式典と公共交通体験乗車ツアーを行った。
4/12
(日)
黒部の海と川探訪
4/19
(日)
歩く鉄道展 2
あいの風とやま鉄道黒部駅から生地駅まで電車に乗って生地の古
い町並み散策や清水めぐりをした。
17
新黒部駅から宇奈月温泉駅まで、徒歩や電車で、明治期末開業の
北陸線、大正時開業の黒部鉄道の遺構をたどり、マニアックな鉄
道の魅力を学んだ。
(3)「スタンプラリー」開催
・協賛会社・店舗等 58
・応募者数 170 (4)「プチ黒部検定」実施
・応募者数 102
2.【楽駅停車の旅 2015秋編】
(1)「ワンコイン・フリーきっぷ」販売枚数
大人
小人
合計
売上金額
黒部まちづくり協議会
788
169
957
436,250
富山地方鉄道㈱
906
61
967
468,250
1,694
230
1,924
904,500
合計
※地鉄支払い金額
1日100枚×11日×500円(大人)=450,000円
売上合計904,500円につき、負担額0円
(2)「まち歩き」事業開催
月日
イベント名
11/1
(日)
出発式
11/8
(日)
ビュースポットチェック
参加
者数
概要
村井地鉄鉄軌道部長、柳田市総務企画部長、菅野実行委員長、さ
くら幼稚園園児29名他が電鉄黒部駅にて出発式を行った。
12
宇奈月地区にて10箇所の見本と同じスポットをデジカメ・スマ
ホ・携帯などで撮影するゲームを行った。宇奈月食べ歩きクーポ
ンやカンバッチなどプレゼント。
― 24 ―
11/22
(日)
くろワン感謝祭
新黒部駅前三角広場で軽トラ市や飲食屋台を出店。新幹線や地鉄
電車・バスの乗降客の皆さんに喜んでもらい新幹線開業記念のイ
ベントとして盛り上がった。電気バス「EMU」も新黒部駅~松
桜閣間を往復。新幹線駅周辺を散策してもらうためのクイズも
行った。
(3)「スタンプラリー」開催
・協賛会社・店舗等 58
・応募者数 83
(4)「プチ黒部検定」実施
・応募者数 66 3.評価と反省
くろワン2015春編は、念願の新幹線開業に合わせて、初めて、あいの風とやま鉄道と地鉄が一緒
になって、市内の電車とバスを使って「公共交通の良さ」をアピールした。公共交通促進の意味と
開業記念として3月の期間は3/14~31まで毎日開催、4月は従来通り土・日開催の24日間。くろ
ワン手帳に載った地鉄バス・電車、あいの風とやま鉄道の時刻表が大変好評だった。
秋編は、11/1~11/29の土・日の11日間開催。22日には、新黒部駅前三角広場で「くろワン感
謝祭」を開催、軽トラ市・飲食屋台が出店し、新幹線や地鉄電車・バスの乗降客の皆さんに喜んで
もらい新幹線開業記念のイベントとして盛り上がった。
ノルマが1日100枚で、100枚売れなければその分を補填しなければならないが、今回は春編、秋
編ともに新幹線効果で売上が伸び、負担額0となった。
4.今後の課題
・市街地循環線バスをはじめとした二次交通との連携を図って行く。
・地域交通利用促進のため、「くろワン」の企画に市内外の団体との連携を図る。
・イベントなどを通した近隣市町村との連携、人の交流、賑わいづくりを進める。
― 25 ―
(4)三日市ワークショップ
【目 標】
市場町、宿場町として発達してきた三日市の歴史を踏まえ、商業の発展と人々の賑わいづくりに
取り組むことによって、人が集まり、行き交う魅力ある楽しいまち「三日市」を目指しています。
【27年度の活動内容】
■第36回、37回「やってみっか市」
(2015.6.6[土]
、10.17[土]
9:00~14:00)
三日市地区に伝えられている風習を生かして、商店街の再生・発展とともに賑わいの創出を目指し
て「やってみっか市」を開いています。
「三日市」の言葉に「やってみっか」の掛け声を合わせて始
めました。
平成10年10月3日から年に2回のペースで毎年開催しています。
第37回10月17日の「やって
みっか市」は、黒部市役所新
庁舎完成記念として特別に市
役所交流棟前広場で行いま
した。ヒップホップダンスス
テージやミニライブなどのイ
ベントに加え、新市庁舎見学
会や庁舎からの三日市名物だ
んごまきなどで新庁舎の完成
を祝いました。
毎回、黒部ならではのどんどん焼きなどおいしい食べ物も用意したり、そしてフリーマーケット
(蚤の市)も取り入れたりして、多彩な楽しいイベントになるように企画しています。これからも「楽
しむ」
「食べる」
「買う」をテーマにして、新たな町の賑わいを作りだしていきたいものです。
市姫通り北側に黒部市職員駐車場(約130台収容)
、公衆便所(市姫トイレ)も整備され、この市
姫通りや商店街の利用者にとっては一層便利になりました。
今後はこの市姫通りを中心として、地元三日市の活性化、地域の人たちの交流のために「やって
みっか市」を引き続き継続していきますが、新幹線開業にともない背骨道路と直結したこと、黒部市
役所新庁舎周辺の環境変化を踏まえて、新しい企画も提案し、賑わいの創出や市民の方々の交流の
場としてこの「やってみっか市」を更に活発にした魅力ある楽しいイベントにしていきたいと考えて
います。
― 26 ―
【やってみっか市】
◎フリーマーケット
集まってくる人が安心して楽しめる空間を商店街に作ろうと、
『市姫通り』を歩行者天国にして
ゆったりと歩けるようにしています。
(今年度の秋は特別に黒部市新庁舎)市内外のお店や個人の方
がフリーマーケットとして出店され、衣類・日用雑貨はじめ、手作り木のおもちゃ、アクセサリー、
竹細工、九谷焼・食器、山菜、花苗などなど、たくさんのいろいろな品物が並べられました。
「黒部
まちなかマルシェ」などの協力もあり、より賑やかなまちなか空間を作り出しています。
◎三日市名物「だんごまき」
恒例のダンゴまきでは、時間となると元気な子どもたちだけでなく、多くの方が集まってきます。
ダンゴには、地元三日市のお店屋さんの「プレゼント券」が入っています。これを受け取ることが何
よりの楽しみのようです。三日市ならではの伝統的風習です。
◎食べる
三日市WSメンバーが、
“行列のできるどんどん焼き”を提供しようと、400枚を焼き上げる職人さ
ながらの腕前を発揮して、
「いつもありがとうございます」とお客様と笑顔でコミュニケーションを
とっています。
― 27 ―
3.プロジェクト(PJ)活動
(1)黒部駅周辺活性化プロジェクト
メンバー数 47人
活動目標 ・あいの風とやま鉄道の黒部駅橋上化及び自由通路や駅西改札口の実現で鉄軌道を活か
した駅周辺の賑わいと定住促進を目指す。
1.黒部駅周辺活性化PJ2015年度の総会開く(2015年6月21日〈日〉)
参加者 28名
黒部駅周辺活性化PJが2015年度の総会を開
催し、黒部駅橋上化及び自由通路や駅西改札口
の実現で鉄軌道を活かした駅周辺の賑わいと定
住促進を目指す方針を決めました。その後、黒
部市都市建設部理事の茂崎忠博氏による「富山
大橋架け替え事業」と題し特別講演を行いました。
2015年3月14日にあいの風とやま鉄道が第三
セクターの民営会社として運行開始し、大手企
業のYKKが黒部駅東側に単身者が入居できる
独身寮の整備を始め、現在、YKK社員の方々
富山大橋架け替え事業について講演
は、あいの風線を通勤に利用しておられ、今
後、独身寮が整備されれば都会から黒部への速攻ある定住につながると考えます。東洋経済新報が
公表している「住みよさランキング2015」では、黒部市は昨年の21位から15位にランクアップしま
した。新幹線開業も重なり注目される黒部市であります。
さて、茂崎氏の講演で富山大橋は、橋長が466m、総幅員が30.5m、総事業費が約250億円、事業
期間が平成11年度から平成26年度で新橋建設に6年、旧橋撤去に3年かかったとの事です。初代
富山大橋が架けられたのは、1909年で木造橋の幅員約6mであり「神通新大橋」と命名されまし
た。1936年に2代目富山大橋が鋼製の橋、幅員16mで竣工されました。しかし、老朽化が進み、2
車線道路が日常的に交通渋滞が起きていた事もあり架け替えされたとの事です。景観に配慮しバル
コニーを整備し、人がくつろぎ、安らぐ、そして、市民に愛される橋になって欲しいと言われまし
た。この経験を黒部駅の橋上化や自由通路の具体的な整備につなげてもらいたいものであります。
2.黒部駅周辺並びに県道の花壇整備
(2015年7/19・9/13・10/18・11/8・2016年3/27・5/22・6/12)
参加者 2015/7/19-30人・9/13-35人・10/18-30人・11/8-30人・2016/3/27-40
人・5/22-45人・6/12-30人
9月13日(日)、早朝の曇り中で、黒部駅東側の池跡周辺の花壇と天神新地内の県道沿のフラワー
ポットなどを中心に道路愛護ボランティアのフラワーを愛する会や名水フラワーロード、黒部駅前
商工振興会、天神新町内会、YKK黒部寮生の方々35人が参加し、草むしりを行いました。
8月の30℃を超える猛暑を耐え抜いた花たちは、地域の方々が交代での水やりや手入れのお陰で
元気な花を咲かせてくれました。今年も牛糞やおがくず、腐葉土などの肥料をたっぷり与えた事で
大きな枝ぶりや大きな花を咲かせています。黒部駅に寄られた際は、ご覧いただければ幸いです。
11月8日(日)の午前8時から雨の中で、黒部駅東側の池跡周辺と天神新地内の県道沿を中心
― 28 ―
2015年7月19日の花々
2015年10月10日の花々
2015年11月8日雨の中植替え
に、黒部駅前商工振興会や天神新町内会、フラワーを
愛する会、名水フラワーロード、YKK黒部寮生の30
名が参加し、新しくした花壇や県道のプランターにパ
ンジー、ビオラ、ナデシコ1000株とチューリップ、ク
ロッカスの球根も植えました。
黒部駅の花壇が増設され、駅周辺を花と緑の環境美
化に努め、厳しい冬を乗り越え来春に綺麗な花を咲か
せ、道行く方々の心が和み楽しい気持ちになればと思
います。また、地域の方々が集まり、会話を楽しみな
がらの作業は地域交流や健康作りに繋がったと考えま
2015年6月7日花の苗植替え
す。今回は、雨が降り作業が進めづらい悪条件ではあ
りましたが、花を愛する多くの方々が、黙々と花を植
え替えされる姿に、とても心強く感じました。
作業後に花の整備について感想を伺うと「芝生を植
えると良いのでは」とか「ベンチの新設が必要」など
の要望がありました。皆様、お疲れ様です。
2016年3月27日に黒部ライオンズクラブが環境整備
奉仕事業として黒部駅の花壇が増設されている場所に
28年前に同クラブが寄贈されましたベンチを新しく取
り換え、同時に芝生張りをライオンズクラブメンバー
ライオンズクラブによるベンチ新設
と黒部駅前商工振興会や天神新町内会が一緒になって
作業を行いました。
その後、完成式が行われライオンズクラブ伊東会長
挨拶やあいの風とやま鉄道市井社長、黒部市堀内市長
が挨拶し黒部駅公園のベンチ・芝生整備の完成を祝い
ました。花壇整備と今回の整備で市民や駅利用者の一
層の憩いの場となる事を期待したいものです。
芝生張りも行う
― 29 ―
3.イルミネーション点灯式(2015年12月2日〈水〉)
参加者 約170人
ホテルアクア黒部前で黒部駅東側県道沿いの樹木などに黒部
駅前商工振興会や天神新・堀切壮年会が取り付けたイルミネー
ションを石田こども園、三日市、三島の両保育所の各園児の代
表がスイッチを押しイルミネーション点灯式を行いました。
11回目を迎える点灯式は、ホテルアクア黒部がもみの木にイ
ルミネーションを取り付け点灯させた事が始まりです。その
後、黒部駅前商工振興会の皆さんが駅東側県道の樹木や駅前広
場の低木に取り付けを増やしていきました。
プレゼントで喜ぶ園児
現在、約4万5千個のLED電球で冬季に暗かった駅前通り
を「イルミネーションで明るくし、子ども達の未来が明るくな
るよう」にと願いを込めて翌年2月末まで点灯されます。園児
88名にサンタさんよりクリスマスプレゼントが渡され、園児は
大喜びです。お礼に園児が元気な声で歌や踊りを披露してく
れ、とても心が温かくなりました。
あいの風とやま鉄道を多くの方々が利用していただき、これ
を契機に駅の橋上化や自由通路の建設、駅周辺の定住促進な
ど、賑わいに溢れるまちづくりを提案していきたいと思います。
イルミネーションで通りが明るく
4.公共交通を活かした街づくり講演会(2016年2月14日〈日〉)
参加者 30名
2月14日(日)に石田交流プラザにて講師に前富山ライトレー
ル㈱社長の根塚俊彦氏を招き「駅周辺の活性化・公共交通(バ
スなど2次交通)を利用するには」と題し公共交通を活かした
街づくり講演会を行いました。根塚氏は、富山市役所に在籍中
に都市計画や新幹線等交通政策課長、路面電車化推進室長、都
市計画部長などを歴任され、富山駅周辺整備事業を手掛けてこ
られました。
富山駅周辺整備の概要は、平成17年4月に北陸新幹線工事実
根塚氏の富山駅周辺整備の講演
施計画認可に伴い、鉄道で分断された南北市街地の一体化を目
的に在来線の高架化する連続立体交差点事業や存続が危ぶまれた富山港線の路面電車化事業、街路
整備事業、駅周辺土地区画整理事業、自由通路事業等によるコンパクトなまちづくりを進める「総
合的まちづくり」でありました。
そして、まちづくりには官・産・民が一体となった協働のまちづくりが大切と言われました。富
山港線を育てる会が設立され、富山ライトレール、富山市の3者で「富山港線路面電車化支援実行
委員会」を設け広く市民や企業に寄付を募り、事業基金の設置や各駅に設置する「ベンチドネー
ション」、各駅の個性化壁への協賛、新駅の命名権の譲渡などの支援体制を図り、公設民営の考え
方を確りと浸透させていきました。その結果、富山ライトレールの利用者は平日が約2倍、休日が
約3倍に増え「市民の生活の足」となりました。
あいの風とやま黒部駅周辺整備では、黒部駅の必要性を市民や行政、企業に訴え、特に行政を引
きずり込み、鉄道で分断された黒部駅の東西一体化は石田や生地、三日市の3地区の連結を促進し
将来のまちづくりに繋げることが必要と言われました。
― 30 ―
(2)人生百年型まちづくりプロジェクト
【目 的】
高齢者にやさしいまちづくり活動の実践
【活動内容】
1.第4回シニアのための「華・花・英」ファッション・ショーの実施
日時:平成27年10月1日(木)10:30~13:00
場所:ホテルアクア黒部 ロイヤルシンフォニー
参加者数:約250名
内容:(1)「華・花・英ファッション・ショー」
(2)「昼食会」
4回目の今年、富山ファッションカレッジか
らドレス、富山県理容美容専門学校からヘアメ
イクの協力、飯塚副会長の演出を得て、例年よ
り華やかなショーになりました。また、北日本
新聞に掲載されたモデル募集の記事がきっかけ
となって、多くのマスコミに注目され、ウォー
ルストリートジャーナルによる映像が世界に発
信されるなど、思いがけない展開になりました。
なにより、出場者、観客ともに、「楽しかっ
た」「元気をもらった」「生きていく力になっ
た」と感謝の言葉を多数いただき、シニア世代の一人ひとりが「元気で活力ある生き方を目指しま
しょう」と活動を進めてきた人生百年型PJの願いどおりの効果があったと喜んでいます。
― 31 ―
2.高齢者の健康に配慮した「まめなが弁当」の配食開始
これまで、高齢者のための食事および配食サービスについ
て、実技研修会をもったり、ファッションショーにおいて食事
の提案をしたりしてきましたが、いよいよ具体化し、「まめな
が弁当」として試験的に開始する事になりました。
地元の食材を使い、健康に配慮したお弁当を週2回配達しま
す。
直接手渡しする事によって安否確認をし、コミュニケーショ
ンを図る事も目的の一つです。
3.次世代につなげる活動を
大きな社会的課題である高齢化問題は、直接的に女性にかか
わる問題といえます。これからは、いわゆる【団塊の世代】を
含めて高齢者比率が高くなります。老老介護も切実な問題ですし、一人暮らしの高齢者女性の抱え
る問題も含めて、現状をいかに地域で改善していけばよいのかを考えていかなければと思っていま
す。
さらに、黒部まちづくり協議会の一つのプロジェクトとして、若い方々の理解と協力が得られる
ように周りに働きかけています。そのために、私たちの活動を通して若い方や地域住民にメンバー
になっていただくとともに、協力者を増やし、関係団体やグループとネットワークを広げていくよ
うにしていきます。
(3)水餃子大好きプロジェクト
平成19年第1回「くろべ餃子まつり」の餃子作りコンテストに出場したことがきっかけでくろべ餃
子まつり実行委員となり、平成24年度から「水餃子大好き」プロジェクトとして活動しています。
【目的と活動】
①水餃子のおいしさとともに料理の楽しさを伝える。
②水餃子を用いた「黒部ご当地グルメ」の料理を育てる。
③中国旅行を企画し、中国現地でおいしい料理を食べながらの交流を図る。
【平成27年度の計画】
・
「くろべフェア2015」に出店。
9月26日(土)27日(日)の2日間、黒部市総合体
育センターで「くろべ水餃子まつり」の一環として出
店。勤労青少年ホーム調理室で下準備したものをフェ
アのブースで手作りし、出来たてのスープ入り水餃子
をお客様に提供します。
おそろいのピンクのTシャツを着て水餃子を作って
いると、皮を伸ばす、餡を包むという作業に見入って
いる方もたくさんいらっしゃいます。
「美味しい!」と
か、
「今年も食べにきたよ」と言われるのがとてもうれ
しいです。
― 32 ―
2日間、朝から夕方まで大変ですが、プロジェクトメンバー全員
が集まるのはこのイベントの時だけなので、みんなも楽しみにして
います。
平成26年度は2日間で約900食を売り上げました。
・
「手作り水餃子教室」を開催
黒部市勤労青少年ホームの自主講座として、28年1月23日(土)2月27日(土)の2回実施しました。
中国の家庭の味を皮から手作りし、出来たものを皆さんで味わっていただく講座です。参加者の
皆さんも熱心なので、やりがいもあり、毎回好評のため、来年度は回数を増やす予定です。
水餃子づくりの楽しさとコツを覚えて、家庭でも美味しい手作りの水餃子を味わってもらいたいと
思っています。そして、水餃子を通して中国への関心を持ってもらい、草の根交流につながればと
願っています。
公民館や各団体でも企画してもらえれば教室を開きますので、声をかけて下さい。
・
「HANA会議」に水餃子を提供
今年度の「HANA会議」の懇親会に手作り水餃子を提
供しました。
メンバー3人が勤労青少年ホーム調理室に集まって作っ
たものを、会場のフィールさんで茹でて出してもらい、
熱々を召し上がっていただきました。
「HANA会議」活動報告後の総評で、吉田議長の「せっ
かく黒部で作った水餃子を続けて育てて、他の地区に取ら
れる事のないように」という言葉に勇気をいただき、水餃
子を守って育てていきたいという意を強くしました。
・
「中国語教室」開始
11月から、年間を通した中国語教室が実現しました。勤労青少年ホームで火曜日の夜に行ってい
ます。
メンバーは、中国出張も多いYKKの社員さんから、初めて中国語に触れる人まで、レベルも様々
ですが、少人数なのでそれぞれに対応しています。
やがては教室のメンバーで中国に旅行し、市民レベルでの交流を図りたいと思っています。
― 33 ―
(4)自転車生活プロジェクト
◆27年度の活動目標
・幅広い年齢層が自転車を楽しみながら安全にサイクリングができるコースを作る
・サイクリングの企画、実施
◆サイクリングコースの考察
黒部市にはたくさんの桜がありそれらを自転車で回
るコースを以下3つをポイントに考えてみました。
・たくさんの桜を出来るだけ多く見て回れるコース。
・体力がない人や家族でも楽しんで回れるコース。
・新幹線開業を機に市内の「黒部」がつく駅4つを回
るコース。
◆サイクリング実施
・サイクリングコースはサクラワークショップの桜め
ぐりルートを参考に企画しました。
・体力がない人や家族で回れるよう、地鉄の「土日は
自転車を車両に持ち込みOK」を利用し、「くろワ
ンきっぷ」の利用日にサイクリングを企画実施いた
しました。
自転車を電車に乗せます
桜の下
黒部宇奈月温泉駅
【平成28年度の活動予定】
春・夏・秋と季節にあわせたサイクリングコースを作り、周知すること。
そのコースでサイクリングをすること。
― 34 ―
(5)花いっぱいプロジェクト
【目 標】
まちは生きています。“まち”は人と同じように「見られることでドレスアップする」を合言葉に、
普段の庭づくりを通じて、「オープンガーデン」の考え方を進め、ガーデンコンテストやお庭の見
学会を開催し、北陸新幹線開業に合わせ、改めて黒部が日本一の「花のまち」になることを目指し
年間を通じて「花のまちづくり」をテーマにした活動を進めます。
【活動内容】
目標に掲げたように見られることで町は美しくなることの実践で、春と秋の黒部ワンコイン・フリー
きっぷの開催中、電鉄黒部駅、新黒部駅、宇奈月温泉駅に季節の花を活けおもてなしをしました。
また、三島町・市民病院前通りにプランターに草花を生け、潤いのあるまちづくりに貢献しました。
【今後の目標】
* 黒部ワンコイン・フリーきっぷの開催期間中、電鉄黒部駅、新黒部駅、宇奈月温泉駅に季節の
花を生ける。
* 電鉄黒部駅の構内に草花を植える。
* ガーデニングコンクールを行う。
【H27年度メンバー】
L:能登 容子 SL:高本 一恵
山田さち子、 松田 尚子、 芦崎 信子、 佐竹 京子、
協力者:八木 秀治、 辻 和夫
― 35 ―
4.実行委員会活動
(1)くろべ餃子まつり実行委員会
■くろべ水餃子まつり2015 事業報告
1.くろべ水餃子まつりの目的
・市民が気軽に参加し楽しめる「食のまつり」で黒部市の活性化を目指す。
・「くろべ水餃子」料理のおいしさを市内外に広く知らせ、味わってもらう。
2.事業目的
・「食の黒部」として通用するご当地メニュー「黒部の水餃子」料理を通年で提供する。
・「くろべ水餃子まつり」イベントを開催することで、特徴ある各店のオリジナルメニュー「黒部の
食」をアピールする。
3.黒部ご当店グルメとしての「くろべ水餃子常設メニュー」事業
・平成25年1月から常設メニュー店構想を立て、3月から15店舗で実施した。
・平成25年3月からさらに参加店舗が増えて、21店舗になった。このことで、NHK富山放送局が
9月に生中継で全国(『ゆうどき』)、県内(『ニュース富山人』)に放送され、さらに翌朝「おは
よう日本」の全国ニュースで取り上げられ、この「常設メニュー店推進」が大きなアピールに
なった。
・平成26年3月から、藍菜坊、五叉路が加わり25店舗になった。
・今後、通年でおいしい「くろべ水餃子」料理を市内の多くの店舗で楽しんでいただけるように、
黒部飲食業組合と連携して常設メニュー店舗を増やしていく。このことにより、より多くのお客
様に与える印象も強くなるだけでなく、多くのメディアにも強くインパクトを与えている。
・平成27年2月開催の「くろべ水餃子まつり冬編」では、KSG総選挙を開催。ラジオやフリー
ペーパー「CUNA」にも取り上げられ、大きな話題となった。
・平成27年2月①黒部ご当地のお土産だけでなく②日
ごろからどの家庭でも「くろべ水餃子」のおいしさ
と健康的な食材を楽しんでいただこうと、「マック
スバリュ」に「くろべ水餃子」を卸すことができる
ように対応した。お土産用にも対応できるように小
袋(10個入り)を作成した。現在、ヤムチャ・フー
ズ・サプライで製造していただいており、「くろべ
水餃子」の品質や製造等に関する各種証明書が必要
であるので、新たにこれらを揃え、契約した。同月
より店頭での販売を開始し好評をいただいている。
4.「くろべ水餃子まつり2015」秋編と水餃子食べ歩き「スタンプラリー」の実施
・期間:秋編 2015年9月26日(土)~10月31日(土)の1カ月余
・参加24店舗(27種類のメニュー)
・黒部市内参加店で「くろべ水餃子」オリジナルメニューを提供する。
・チラシ配布(新聞折り込み)、ウェブ(まいぷれやまち協ホームページ)の活用により、広く告
知をして集客をしていく。
― 36 ―
・水餃子食べ歩き「スタンプラリー」を通して、お客様が多くの店に行きたくなるような取り組
みをする。
5.「くろべ水餃子まつり2016」冬編と「第2回KSG総選挙」の実施
・黒部市内参加店で「くろべ水餃子」オリジナルメニューを提供する。
・期間:冬編 2016年2月1日(月)~29日(月)の1カ月間
・参加25店舗(32種類のメニュー)
・チラシ配布(新聞折り込み)、ウェブ(まいぷれやまち協ホームページ)の活用により、広く告
知をして集客をしていく。
・「くろべ水餃子まつり」の「KSG総選挙」を実施し、大きな話題づくりをした。
順位
店名
1
中華和菜藍菜坊
2
獲得票数 順位
店名
獲得票数
150
6
河鹿
26
Deli Café Kuu
47
7
パ・ド・ドゥ
25
3
洋食だんらんや
43
8
宇奈月五叉路
24
4
みやき
34
9
スワロー
20
5
居酒屋かみ平
29
10
居酒屋山王
19
投票されたお客様からたくさんの感想をいただいた。(以下 抜粋)
・いろんなお店のいろんな水餃子が楽しめてとてもよいと思います。全部の種類が集まったイベ
ントもあるといいなあとも思いました。
・今年で何回目のまつりなのか?恥ずかしいけど初めて聞いたような気がします。もっと知られ
るように大々的に宣伝したらいいと思います。
・特徴のない都市では、今後の都市間の競争には勝ち残れない。駒ヶ根市のソースかつ丼や高岡
市のコロッケの様に食べ物で知名度を上げるのは1番効率的である。市民が自分の住んでいる
町の活性化に立ち上がる事は非常に良いことで、給食や企業の社員食堂や市役所の食堂でも取
り扱って市民の認識度の向上に努める事。以前は会場を決めて一年に1回やっていたが通年で
出来る様になったのは結構なことだ。小生も 湧水亭、はなと本店、藍菜坊と行ってみたが、
今後も楽しみながら他店も巡るつもりです。
黒部市内の業務店を廻ってみて最近各店の料理のレベルが少しずつ上がってきていると思う。
競争が激しい為と思うが良い事である。都会からどんどん人が入ってくるから今迄のようでは
もうもたないと思う。また、新幹線が開通したのだから、中国・台湾の観光客が多くなると思
われる。将来を考えると大いに結構なことだ。頑張って続けてください。
お客様に楽しんでもらう、リピーターをますための一つの取り組みである。あまり堅苦しく考え
ないで、話題づくりとして今後も継続する予定である。
表彰式を行い1~3位の店舗にトロフィと賞状、4・5位の店舗に賞状を授与した。さらにメ
ディアに載せる工夫をしていく予定である。
6.「活動とイベント参加」
・「くろべフェア」で「水餃子」の製造実演などをして、そのおいしさと健康的な食材についてア
ピールし、「くろべ水餃子まつり秋編」の周知活動をする。
・黒部市勤労青少年ホームでの講座に「水餃子づくり教室」を設定し、広く市民に参加を求めた。
2回の開催で、各20名ほどの参加があり好評だった。
― 37 ―
7.今後の課題
・通年の常設メニュー参加店を増やすことで、さらに、「黒部
のご当地メニュー」を強調した取り組みを進める。水餃子料
理の常設店があるので、県外、市外のお客様にも安心して黒
部にきてもらえる。「おいしい水餃子料理」をどのお店でも
食べられると黒部市民が自信をもってお勧めできるように、
今後もすすめていきたい。
・「KSG総選挙」を通して、楽しく面白いという要素を「く
ろべ水餃子まつり」に盛り込み、おまつり感を出していき、
『おまつり』に気軽に参加できるようにしていきたい。
・フリーペーパーやケーブルTV、新聞記事などに、「くろべ
水餃子まつり」や「くろべ水餃子」常設メニュー、参加店舗
などが取り上げられることは、お店にお客を集める効果があ
る。北陸新幹線開業後、ビジネス客や観光客が「黒部の食」
を楽しんでいただくために、また、「おいし
い食事」が見えるように黒部宇奈月温泉観光
局と連携し、宣伝に努めていきたい。
・常設メニュー店参加店希望調査を改めて行
い、新しい「常設メニュー」パンフを作成し、
次年度の「くろべ水餃子まつり秋編」までに
対応する。
― 38 ―
(2)「宇奈月モーツァルト音楽祭」実行委員会
(宇奈月モーツァルト音楽祭プロジェクト)
■目 標
「湯の街ふれあい音楽祭モーツァルト@宇奈月」は、宇奈月温泉を「日本のザルツブルク」と捉
え、モーツァルトに特化した全国的にもユニークな音楽祭を開催することによって、黒部市・宇奈
月町の活性化と、地域の芸術文化の振興に寄与することを目標としています。
■活動報告
今年度は、9月19日(土)~21日(祝)の3日間、第6回となる音楽祭を開催しました。初日に
ややぐずついた時間もありましたが、それ以外は好天に恵まれ、5連休となるシルバーウィーク
や、北陸新幹線が開業したこともあって、過去最高の観客数(7,090人)を達成することが出来ま
した。
今年度の特徴としては、横島勝人氏を「芸術監督」として迎えての初の音楽祭であり、氏の推薦
による若手実力派「宇奈月カルテット」や、レクイエムにおける富山出身のソリストたちの出演が
あげられます。これによって、「企画コンサート」や「スペシャルコンサート」が音楽祭にふさわ
しい濃密な時間となり、大勢の聴衆を魅了しました。
もうひとつの特徴は、一般参加者による「まちかどコンサート」に、県外から多人数での参加が
目立ったことです。山梨のオペラ・ルスティカーナ(オペラ)、神奈川のカント・フェリーチェ(歌)、
愛知のおもちゃばこキネン合奏団(管弦楽)で、それぞれ長期間準備を重ねて参加し、音楽祭を盛
り上げてくれました。また県内からの団体参加も多く、音楽祭の出演とあわせて温泉や食事を楽し
む様子が見受けられました。
― 39 ―
そのほか初めての試みとして、地鉄駅前温泉噴水広場にブースを出し、CDをかけて音楽祭のP
Rとグッズの販売を行ったところ、雰囲気を盛り上げるとともに売上も好調でした。
これ以外にも、モーツァルトの衣装を着たスタッフや出演者たちが街中を歩いたり、頻繁なブロ
グの更新による情報発信や、店舗に飾られたリースが音楽祭を彩ってくれました。また音楽祭にあ
わせて黒部市茶道連盟が開催している樹徳寺でのチャリティ茶会や、温泉街各店舗の「おいしい
モーツァルト」も好調で、売り切れも多く出たほどでした。
そして特筆すべきことは、北陸銀行と富山第一銀行の人たちをはじめ地元や地域の人たちが積極
的にサポートスタッフとして参加してくれたこと、関西電力黒部川電力システムセンターや大高建
設から新たに駐車場の協力が得られたこと、また社会福祉協議会がバスの便宜をはかってくれたこ
とです。これらはまさに実行委員会が目指してきた、音楽祭が地域に根差したことの証であり、ご
協力いただいた皆様への感謝に堪えません。
■今後
来年度は総湯も完成し、音楽祭は新たなステージに立つことになります。出演者、観客、地元住
民、スタッフの四者が緊密につながり協力し合って、より素晴らしい音楽祭の実現を目指していく
所存です。
最後に、大勢の出演者と観客によって盛り上がった音楽祭が、大きなトラブルもなく成功裏に終
了することが出来たのは、やはり現場を担当する各班長をはじめ各担当者の手際によるところが大
きいと考えています。この経験の蓄積と、毎回問題を改良していく行為そのものが音楽祭の見えな
い宝といえるかもしれません。
課題としては、その中心スタッフの数の不足、大規模宣伝の実施、一般出演者のレベルをどう考
えるか、街角(屋外)での演奏者の不足、一般客の駐車場や地鉄の利用促進、収入の安定化などあ
りますが、考え考え一歩一歩進んでいくことによって、解決の道が見えてくると信じています。
実績比較
2010年
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
開 催 日
9/19(日)~
9/21(火)
9/17(土)~
9/19(祝)
9/22(祝)~
9/23(日)
9/21(土)~
9/23(祝)
9/20(土)~
9/21(日)
9/19(土)~
9/21(祝)
演奏者数
264名
(35組)
338名
(57組)
378名
(52組)
445名
(48組)
393名
(51組)
618名
(62組)
総観客数
演奏会場
3,105名
16カ所
4,680名
17カ所
5,545名
22カ所
6,965名
18カ所
5,430名
17カ所
7,090名
16カ所
― 40 ―
宇奈月モーツァルト音楽祭実行委員会
平成28年度事業計画
■1
タイトル 宇奈月アマデウス祝祭管弦楽団・合唱団スプリングコンサート
日 時 4月24日(日) 午後2時開演 会 場 黒部市国際文化センターコラーレ カーターホール
料 金 一般1,500円
内 容 宇奈月モーツァルト音楽祭から誕生した「祝祭管弦楽団」と「合唱団」は活動の幅を広げ、コラー
レにおいてスプリングコンサートを開催します。オーケストラによる交響曲をはじめ、ソリストに
よるヴァイオリン協奏曲やピアノ協奏曲、オペラの二重奏のほか、ザルツブルクを舞台とする名作
ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」の名曲を、地元の歌い手とココロ合唱隊、祝祭合
唱団がお届けします。
■2
タイトル 黒部名水マラソン 金管アンサンブルの演奏
日 時 5月28日(土) 前夜祭会場での演奏
5月29日(日) スタート時のファンファーレ演奏(6種)、会場でのステージ演奏
内 容
黒部にちなんだ曲をファンファーレに編曲し、名水マラソンを盛り上げる。
■3
タイトル 湯の街ふれあい音楽祭モーツァルト@宇奈月(第7回)
日 時 9月17日(土)~9月19日(月・祝)
会 場 宇奈月国際会館セレネを中心とした宇奈月温泉街各所
料 金 基本的に無料(スペシャルコンサートや企画コンサートは有料)
内 容
全国から公募した演奏者約500名による「まちかどコンサート」や、芸術監督・横島勝人氏によ
る「プレミアムトーク」、芸術監督や音楽祭実行委員会による「企画コンサート」、そして音楽祭の
トリを飾る「スペシャルコンサート」を実施。そのほか、温泉街の商店が、モーツァルトやオース
トリアにちなんだオリジナルの菓子などを製造販売する「おいしいモーツァルト」など、誰でも楽
しめる音楽祭を目指す。
― 41 ―
(3)ホットフィールド実行委員会
(ひらけ!黒部 北陸新幹線(開業)2015プロジェクト)
ホットフィールド2015(概要)
1.日 時 平成27年8月22日(土)、23日(日) 両日ともに開場/9:30
2.場 所 宮野運動公園野外ステージ「ミューズ」周辺一帯
3.主催等 ホットフィールド実行委員会 主管:黒部まちづくり協議会
毎年開催しているホットフィールドは、2015年で4回目の開催となった。
来場者数は前年対比107%増で約7,000人を記録した。
細かな問題は多々あるが、来場者のけがや大きな事故もなく、無事に開催を終了することができ
た。ご協力いただいた皆様のおかげと感謝している。
ホットフィールドは2012年から開催しており、2012年というのは北陸新幹線開業の3年前で、そ
こから少しずつ人気を上げていこうということで始めた。実際、開業して1年目だったが、日帰り
の来場者も東京から来やすいということで、純増の要因の一つになったのではないかと思ってい
る。テント数が前年の320張から300張に減ったのも、新幹線利用による日帰り来場者の増加が理由
であると予測している。
ホットフィールドというコンテンツを使って全国に対して、いろんなメディアを使って新しい形
での「黒部」という名前を発信できたことは意義があるのではと思っている。実際に50%の方が県
外から、40%の方が市外から来ていただいている。
2016年に関してはまだ具体的に開催することが決定してはい
ないが、前向きに捉えて、スタッフ一丸となって、もう一回や
れればと思っている。
今までは自然との調和というか、オーガニック系のような形
でイベントを作ってやってきた。これは今後の検討課題だが、
趣向・コンセプトを持って変えていくことも、今後は必要なの
かなと思っている。集客的な部分とか、わかりやすさといった
ところも含めて、今後の検討課題として取り組んでいきたい。
― 42 ―
(4)ライド・アクロス・ウォーターランド黒部実行委員会
黒部市制施行10周年記念
第2回「ライド・アクロス・ウォーターランド黒部」大会事業報告
1.参加状況
平成27年(2015年)9月20日(日)にこの大会を開催した。当日は、朝方は少し雨だったが、開
会式には晴れの天気になった。
大会参加者数は197名(承諾書枚数と一致)、エントリーは222名である。オープンクラス39名、
一般男子ミドルクラス103名、一般男子シニアクラス42名、一般女子クラス13名であった。ただ、
申込数はもっと多く、①参加費の未納入、②締め切り期日に間に合わなかったなどで参加できな
かった方が数十名になる。
また、4名(3名:体調不良、1名:パンク)が完走できなかった。
2.実行委員会と大会概要の策定
平成27年2月の第1回実行委員会から第2回大会に向け動き始めた。当初の計画では、黒部市
制施行10周年記念 北陸新幹線「黒部宇奈月温泉駅」開業メモリアルサイクルロードレースとして、
黒部宇奈月温泉駅をスタートし、大谷ダム道路、くろべ牧場を通り嘉例沢森林公園をゴールとする
もので10月25日(日)に開催する計画を立てた。しかし、黒部警察署との事前打ち合わせをする中
で、10月のこの週は「全国豊かな海づくり大会」が天皇・皇后両陛下をお迎えして富山県で行われ
るので10月のこの週は止めてほしいとの要望があり9月20日(日)に決まった。
・往路(タイムレース):(出発地点)黒部宇奈月温泉駅付近⇒宮野運動公園下⇒大谷ダム道路・く
ろべ牧場まきばの風⇒(ゴール地点)嘉例沢森林公園
・復路:(出発地点)嘉例沢森林公園⇒くろべ牧場まきばの風・大谷ダム道路⇒(最終地点)黒部
市宮野運動公園体育館(昼食・授賞式・解散式)
・タイムトライヤル 距離15.6㎞
平均斜度:全体34.3%
獲得標高:792m 想定所要時間:自転車1時間29分
― 43 ―
3.大会におけるスケジュールおよび参加者記録
今大会では、参加者のタイムは、トップで約38分、完走者全員が2時間を切ってゴールした。
オープンクラス(16歳~)
一般男子ミドルクラス(30歳~49歳)
第1位
川瀬 博之
0:37:57
第1位
橋本耕太朗
0:39:19
第2位
室 慎也
0:38:40
第2位
川島 昭次
0:39:36
第3位
岩崎 弘幸
0:40:03
第3位
浜多 昇
0:40:42
一般男子シニアクラス(50歳以上)
一般女子クラス(16歳以上)
第1位
澤井 和男
0:43:14
第1位
吉田 貢代
0:50:11
第2位
鍛治 忠和
0:43:58
第2位
荻野真理子
0:52:32
第3位
杉沢 祥和
0:43:59
第3位
大西 由美
0:53:11
4.広報周知活動など
広報活動として、ホームページ<http://www.cycle-kurobe.jp>を中心に行った。また、チュー
リップTVのコマーシャル枠の活用や、自転車専門誌への掲載を行った。
大会前後の問合せでは、参加者等は電話および電子メール(黒部まちづくり協議会info)を利用
していた。今後は、専用の電子メールアドレス<[email protected]>を活用することで、参加者
との連絡をより確実にしていくことが必要である。大会前の問合せは、参加者状況、コースの詳
細、参加者確認などで、大会後は、タイムの確認、ホームページへの記録掲載、表彰状の送付依頼
などがそれらの主なことであった。共通するのは、ネット情報をよく使っており、参加者のための
細やかで早い情報提供を要望するものであった。
5.後援および協力等
今回、後援および実行委員に関係する団体、会社
に多くの協力をいただいた。
事前段階では、主に、黒部市建設課と農林整備課
には除草や修復工事など道路整備でお世話になった。
また、黒部警察署の他、黒部市職員・保育士・サ
イクリング協会・若栗自治振興会・前沢自治振興会
等沢山の方に交通立ち番(立哨)としてご協力いた
だいた。
大会運営には、専門知識や経験を有する多くのス
タッフが必要であった。そこで、黒部サイクリング
協会が主になってこの大会の参加者をサポートし、
安全にかつ充実した大会になるようにとその専門的
視野と経験を生かして運営等に直接携わっていただ
いた。そのおかげもあって、参加者のけがはなく、
自転車のトラブル等にとどまり、ほぼ順調に進むこ
とができた。
― 44 ―
当日の昼食のケイタリングでは、カントリーマンとフーズサプライで(カレーライス、芋煮、水
餃子など)を用意していただいた。
当日の運営には、スタッフが不足しており、後援および関係団体から多くの方をスタッフとして
出していただくことになった。さらに、荒井学園新川高等学校ボランティア部の生徒にも手伝って
もらった。
大会全体として、安全な大会になったことはプラス材料だったといえる。当初から、専門視野で
コース策定や運営に携わるなどしていくことや、時間的なゆとりをもって対応することなど時間と
スタッフ、進捗状況等で大きな問題が残されている。これは、今後の大会を振り返り、検証するこ
とで、次回にはよりよい大会にしていく話し合いを重ねていきたい。
6.次回開催に向けて
(1) 北陸新幹線開業を機に、黒部の魅力である自然を生かした新しい体験型イベント「ヒルクラ
イム」大会を実施するとともに黒部の代表的イベントに育てていきたい。
(2) 黒部の新しいイベントとして、黒部市内外、富山県内外に自然を生かした自転車大会がある
ことをアピールする。全国のサイクリング愛好者を主な対象者として、黒部の魅力を堪能
し、楽しんでもらうイベントを提案する。このことにより、新幹線を利用して黒部を訪ねる
観光客を増やし、中長期を見据えた黒部および宇奈月温泉の新しい魅力も引き出し、観光客
を誘引するイベントに育てる。
(3) 後援や協賛会社をふやしていくことが重要であろう。
後援とともに、協賛会社を増やしていく。協賛会社から、協賛金あるいは商品等の提供、大
会アピールへの支援などをいただけるようにしていくことが重要であろう。
― 45 ―
5.HANA会議2016
日 時 平成28年2月13日(土)午後3時~
場 所 宇奈月温泉 フィール宇奈月 会議室
主 催 NPO法人黒部まちづくり協議会
セミナー
司 会/皆さん、こんにちは。本日はお忙しいなかご
参加いただき、心よりお礼申しあげます。ただいまか
ら黒部まちづくり協議会HANA会議2016を開催致し
ます。なお、本日司会を務めます私は事務局の中西さ
ゆりと申します。不慣れですが、一生懸命務めさせ
ていただきますので、どうぞよろしくお願いします。
(拍手)
それでは開会にあたり、黒部まちづくり協議会会長
三井適夫がご挨拶申しあげます。
●開会の挨拶 黒部まちづくり協議会会長 三井適夫
皆 さ ん、 こ ん に ち は。
HANA会議の冒頭に一言挨
拶をさせていただきます。
本 日 は 講 師 の 炭 谷 先 生、
中 谷 副 市 長、HANA会 議 議
長の吉田様、顧問アドバイ
ザーの川口さん、お忙しいな
かおいでいただきまして本当にありがとうございます。
皆さんもお足元の悪いなか、狭い会場で接近戦に
なっておりますが、最後までよろしくお願いしたいと
思います。
去年は新幹線の開業があり、そういったなかで黒部
まちづくり協議会が「煌(きらめき)
」を中心に開業
イベントを担うことができました。大きいイベントで
したけど、まち協の役割が大きく果たせたかなと思っ
ています。その後も黒部市の合併10周年で再び「煌」
の大合唱をやることができて、アトラクションとして
非常に高い評価をいただきました。ワンコインが総務
大臣表彰をいただいたとか、八木さんが日本さくらの
会で受賞されたとか、去年はマスコミにも取り上げら
れる一年だったかと思います。
また、10月に行いました“華・花・英”のファッ
ションショーでは、中谷会長を中心に取り組んでおら
れる素晴らしいシニアの活動が、ウォールストリー
ト・ジャーナルというアメリカの経済誌に取材を受け
たということで、これも北日本新聞に大きく載りまし
た。非常にパワフルなシニアの皆さんが中心になって
いらっしゃるプロジェクトですが、だんだん力がつい
てまいりました。
長年の望みであった高齢者向けの配食弁当は、
「ま
めなが弁当」といっています。まだ数は少ないんです
― 46 ―
けど、ニーズを満たしつつ、これもマスコミで結構取
り上げられています。コンビニ弁当を食べられない、
ほか弁も食べられない、大手の配食弁当もダメだとい
う方がどれくらいおられるのかという気がしたんです
が、喜んで食べていただいて、少しずつ輪が広がって
きているかなと。
こういったことを考えましても、我々は地域に根ざ
して、そういう声を集めて、民間でも行政でも埋めら
れないすき間を埋めていくところが、これから大事な
役割なのかなと思います。
きょうの炭谷先生のお話もそうですが、超高齢社会
に向かっていくなかで、まちづくりのなかで何をして
いけばいいのかというヒントがたぶんいっぱい聞ける
はずです。そういったことをそれぞれのワークショッ
プ・プロジェクトに持ち帰って、ぜひ活かしていただ
ければと思っていますので、よろしくお願いします。
簡単ですが、私の挨拶とさせていただきます。よろし
くお願いします。
(拍手)
司 会/どうもありがとうございました。続きまし
て、本日お忙しいなか来ていただきました来賓の方を
代表して、黒部市副市長中谷延之様よりご挨拶をいた
だきます。中谷様、よろしくお願い致します。
●来賓の挨拶 黒部市副市長 中谷延之
皆さん、こんにちは。皆さんには日頃、大変お世話
になっています。特にHANA会議の皆さん方には黒
部市のいろんなところでご活躍いただいており、本当
は市長が来てご挨拶したいところでしたが、きょうは
どうしても来れないということで、副市長の私に祝辞
を伝えてくれということでお許しを願いたいと思います。
それでは祝辞を申しあげたいと思います。
HANA会議2016にお招きいただきまして誠にあり
がとうございます。また、日頃より黒部市のまちづく
りにご尽力いただいておりますことに、心より感謝を
申しあげます。また今回の会議は、恩賜財団済生会理
事長でいらっしゃいます炭谷先生のご講演や、黒部ま
ちづくり協議会で活動しておられます各12団体の活
動発表があるとうかがっております。このようにまち
づくりの活動が民間主導により行われることは大変意
義深いとともに、まちづくりの基本的な姿勢でありま
す。地域を担う大きな原動力になっていると確信して
おります。
さて、新幹線が開業して早くも1年を迎えようとし
ております。ここ宇奈月温泉では開業以来、新幹線を
利用して来訪される多くのお客様をお迎えすることが
できました。今後は新幹線による効果をいかに持続さ
せていくかが重要であり、広く新川地域と連携し、交
流人口の増加と地域全体の活性化につなげていきたい
と考えております。
また、新幹線の開業を契機にYKK株式会社をはじ
め、市内企業には黒部市に大きな動きをもたらしてい
ただいています。本社機能の一部移転や技術の総本山
としてのR&Dセンターの開設、パッシブタウンの建
設など、企業として黒部のまちづくりに大きく貢献し
ていただいていることに感謝を申しあげたいと思います。
本日ご出席の皆様におかれましては、日頃から量り
知れないほどの社会活動や地域貢献を行っておられる
方々でありますが、今後も地域の発展のため、より一
層ご尽力をいただきますようお願い申しあげます。
終わりに、本日ご出席の皆様方のますますのご多幸
とご健勝をお祈り申しあげまして、挨拶に代えさせて
いただきます。平成28年2月13日 黒部市長 堀内
康男、代読であります。
皆様には本当に日頃から大変お世話になっておりま
す。きょうはおめでとうございます。
(拍手)
司 会/中谷様、どうもありがとうございました。そ
れでは次に、講演会に移らせていただきます。講演に
先立ち、講師の炭谷様のプロフィールを簡単にご紹介
申しあげます。
1946年、富山県高岡市に生まれられ、1969年、東
京大学法学部卒業後、当時の厚生省に入省されまし
た。厚生省社会・援護局長、環境省官房長等を経て、
2003年7月、環境事務次官に就任。2006年9月に退
任され、現在、恩賜財団済生会理事長、日本障害者リ
ハビリテーション協会会長、中国残留孤児援護基金理
事長、地球・人間環境フォーラム理事長、富山国際大
学客員教授等を務めていらっしゃいます。公務員在職
時から一個人として障害者、ホームレス、刑務所出所
者等への就労支援、貧困地域のまちづくりに従事して
おられます。主な著書に、
『私の人権行政論』
『環境福
祉学の理論と実践』
『社会福祉学の原理と課題』があ
ります。
それでは炭谷様、ご講演よろしくお願い致します。
(拍手)
きょうはまちづくりということで、どの程度皆さん
方のお役に立てるか自信はありませんけど、60分間
の時間をいただいていますので、お話をしてみたいと
思っています。
【講 演】
演 題:超高齢社会に向けたまちづくり
~全員参加の社会~
講 師:恩賜財団済生会理事長、ソーシャルファー
ムジャパン理事長 炭谷 茂氏
1.少子超高齢社会の衝撃
ただいまご紹介いただき
ました、現在、恩賜財団済
生会の理事長を務めており
ます炭谷と申します。黒部
まちづくり協議会にお招き
いただき、本当に光栄に存
じております。富山県には
富山済生会病院、高岡済生
会病院の二つを構えています。皆さん方にいろいろお
世話になっている点について、厚く御礼申しあげたい
と思います。
現在、日本で700の病院と福祉施設を経営していま
す。世界で一番大きい民間の、非営利の医療と福祉を
やっている団体です。ちょうど昨日、会長の豊田章一
郎さん、今の章男社長のお父さんにお会いして、お話
をしてまいりました。総裁には秋篠宮殿下をお迎え
し、来週の月曜日にまたお会いしてくる予定ですが、
済生会のことでいろいろと気を遣っていただいていま
す。そういう意味で済生会をもっともっと立派にしな
ければいけないということで、いろいろな面でご支援
をいただければありがたいと思っております。
― 47 ―
まず、日本は大変大きな問題にぶつかっています。
きょうの表題にも書きましたが、超高齢社会の到来で
す。日本の政治、経済、社会、いろいろな面でこれま
で経験したことのない大きな問題を抱えている。これ
は世界の中でも、たぶん日本が最初にぶつかる問題。
日本は、この問題の解決策を出さなければいけないだ
ろうと考えています。
特に、これが真っ先に出てくるのは地方都市ではな
いかと思います。地方のほうが高齢化がすぐに表われ
ている。きょうのアドバイザーを務めている川口さん
は、小樽の観光大使も務めていらっしゃる。私は北海
道にはよく参ります。先月も釧路のほうに参りまし
て、同じようなまちづくりについて皆さんと話をして
きました。だいたい1か月に1回は北海道に参ります
けれど、北海道の地方の衰退。札幌だけに集中して、
他の市が衰退し始めている。何とかしなくちゃいけな
いということで、皆さん、頑張っていらっしゃいま
す。何とか応援したいと思っているんですけど、非常
に大きな問題は、まず地方都市に表われているんじゃ
ないかと思います。
超高齢社会の結果、日本は人口減少社会にきてい
るんだろうと。平成20年に日本は人口のピークを迎
えました。それ以来、減る一方です。平成60年には
1億人を切るだろうと。だいたい人口の推計は正確に
当たりますので、これは正しい推計になろうかと思い
ます。
世界の歴史を見ても、人口が減って繁栄した国は歴
史上、一つもないということです。人口が増加してこ
そ国が繁栄する。アメリカが今、世界で一番栄えてい
る国、一番頂上にある国だと思いますけれども、私
どもが小学校時代、アメリカの人口はだいたい1億
5,000万人ぐらいだと勉強しました。今は、その2倍
以上の3億4,000万人ぐらいになっている。これは結
局、アメリカは移民によって増えてきた若い国である
ことが原因しているんだろうと思います。
ヨーロッパの雄はドイツですけど、ドイツの人口
は7,000万人。これがなぜ発展しているかといえば、
昨年でいえばシリア難民でさえ70万人も受け入れた。
いろいろ社会的な軋轢は生じているけれども、このよ
うなことが活力の基になっているんだろうと思ってい
ます。
私は去年の8月にフィンランドに行ってきました。
障害者問題について意見交換をしてきたんですけど、
フィンランドも非常に良い国ですけど、やはりお隣の
スウェーデンに比べれば経済力ははるかに劣ります。
スウェーデンがなぜ栄えるかといえば、やはり移民を
入れて人口増をもたらしている、それが大きな原因だ
ろうと。それに対してフィンランドは農業国ですか
ら、移民が来ない。良いか悪いかという判断は別にし
て、そのようなところだと思っています。
したがって日本がこのまま人口減少を続ければ、日
本の経済成長はどうしても頭打ちになってくる。何ら
かの解決策が必要だと。人口増以外の解決策があるの
かというのが、私の長い間の、そして現在の研究テー
マであり、活動の源です。人口増なくして、どうした
ら社会が豊かになれるか、これがポイントだろうと。
まさに、黒部市のまちづくり協議会。黒部市も残念
ながら、本当にわずかながら少しずつ人口が減ってい
ると承知しております。このようななかにあって、い
かに繁栄していくかが重要なところだと思っています。
地方社会、人口減少によって、たとえば私の専門で
ある医療と福祉も、なかなか維持が難しくなってきて
います。病院経営は、たとえば私どもは島根県の江津
という小さい地方都市で病院を構えています。赤字で
大変苦しんでいます。
奈良県に御所市という小さい市があります。ここも
人口減少によって病院が倒れるか倒れないか、まさに
済生会の病院がなくなれば、その市の病院は皆無にな
ります。そこで何とか頑張らなくちゃいけない。この
ような危機的な状況にある。教育も消防もみんなそう
だと思うんです。
最近ではあまり話題にならなくなりましたけど、一
昨年の5月に日本創成会議、増田元総務大臣が出され
― 48 ―
た問題提起に、日本の地方自治体の中には消滅可能性
自治体が出てくるだろうと。これも人口減少、高齢化
の結果ですけれども、これが話題になりました。黒部
市は入っておりませんけれども、富山県の五つの地方
自治体が消滅可能性自治体にリストアップされたのは
ご案内の通りだろうと思います。
人口減少といっても、やはり高齢化が一番大きな原
因です。なかんずく75歳以上の人口です。一番わか
りやすい例でいえば、私が現在仕事をしている医療の
分野でいえば、実は高齢化は大歓迎なんです。病院の
患者さんのだいたい4分の3は高齢者ですから、人口
が減っても高齢化になれば、そんなに大きな影響を受
けません。
というのは、75歳以上、一人当たりの年間の医療
費は大雑把にいって100万円。100万円をちょっと切
るんですけど、100万円と覚えておいてもいいだろう
と思います。それに対して平均は20万円ちょっとで
す。だから、5倍かかる。私のような供給者側にとれ
ば、ある意味では経営上はプラスになりますけれど
も、国民の負担の面からみたら、これは問題だろうと
思います。
介護についても同様だろうと。75歳以上の人口は、
これこそまさに地方差が出てくる。一番多いのは島
根県になり、富山県も75歳以上の人口をかなり多く
持っています。資料を見ると13.5%という数字が出
ています。黒部市も14.3%と、かなり大きい数字だ
ろうと思います。75歳以上の人口が医療の問題、介
護の問題を来してくる。これは皆さん方がそれぞれ経
験されているだろうと思います。
2.少子超高齢社会がもたらす社会問題
実は私の母親が現在、98歳です。頭は割合しっか
りしているんですけど、体が寝たきりの状態ですの
で、今は介護施設にいます。1か月に1回はお見舞い
に行くんですけど、大変大きな負担になっています。
それから、高齢世帯の貧困が大きな問題だと思って
います。高齢者のほうが豊かになっているという話を
よく聞きます。ですから、人によっては高齢者がもっ
と負担をしてもいいんじゃないかということが政策
上、話題になります。わかりやすくいえば、私は高齢
者の半分は豊かだと思いますが、半分は貧困です。な
ぜかといえば、日本の社会保障制度がこれに対応して
いないわけです。つまり、日本の社会保障制度はピラ
ミッド型の人口構造を前提にしている。
2番目に、日本の社会・経済構造が50年前の制度
のままになっている。わかりやすい例でいえば、国
民基礎年金の給付額は、なぜ6万7,000円なのか。な
ぜ、あんなに低くなっているかといえば、これには理
由があります。6万7,000円で食えといっているわけ
じゃないんです。国民基礎年金だけの人は、自営業か
専業農家の人を対象に基礎づけたわけです。
つまり、今はどこを見ても自営業の人はだんだん少
なくなりました。専業農家の人もほとんどいません。
自営業とか専業農家であれば、元気なうちは80歳に
なっても、85歳になっても何とか仕事ができる。仕
事の収入と6万7,000円の基礎年金で生活しようとい
うことになっているんです。6万7,000円では、なか
なか生活はできないだろうと。それが今、そのままに
なっている。ここに日本の社会保障制度が十分マッチ
していないために半分の人は貧困のまま、半分の人は
ある程度豊かな生活ができるだろうと。これが今の日
本の経済・社会構造だろうと思います。
問題を挙げれば、最近よく新聞に出ますが、孤独
死、孤立死、無縁死。亡くなってから1か月後ぐらい
に発見される。私は平成12年に、日本で初めて孤独
死が3万人いるという数字を発表しました。というの
は、孤独死が大変だというのは、いろいろな場面で感
じます。でも、孤独死の統計がないんです。そこで、
やはり世の中に訴えるためには、孤独死がどれだけあ
るかを示さなければいけないということで、非常に
荒っぽいんですけど、たまたま東京の警視庁に監察医
の統計が唯一ありました。単純にいえば、東京都の数
字を人口の割合にして10倍しただけなんです。それ
だけの推計ですけど、その推計によると3万人になり
ました。
私は、これはちょっと大げさだと自分では思ってい
ましたので、2万人から3万人程度だろうということ
で論文を発表しました。今でも“孤独死3万人説”が
定説になっておりますけど、根拠といえば、私が最初
に言い出したものが今でも使われている。一つの警告
を鳴らす意味で、孤独死は大変だということで、その
ような数字を出しただけですけど、今ではほぼそれに
近い数字になっているのではないかと思います。
この富山県にも出始めたんじゃないでしょうか、ご
み屋敷やネコ屋敷は、高齢者の精神的な障害の一つの
表われですけど、これによって周辺の住宅環境が害さ
れる。このような家が方々に表われてくる。私は学生
時代から釜ヶ崎や東京のスラム街に行って、主に支援
活動をずっとやってきました。約50年間、このよう
な支援活動をやって今日まできています。だいたい1
か月に1回は釜ヶ崎のようなスラム街で支援活動を
やっています。
そのような半世紀の自分の経験からいうと、今まで
スラム街といえば、皆さんも名前だけは聞かれたと思
いますけど、山谷や釜ヶ崎のような大きなスラム街が
あったわけです。今では小さなスラム街、つまり2、
3件のスラム街が東京の方々に現われ始めている。こ
れが日本の一つの特徴。高齢者が老朽化した住宅にい
るせいだと思うんです。今、大都市を中心にしてスラ
ムの散在化が現われていますけど、だんだん地方都市
にも波及してくるんじゃないかと思います。
― 49 ―
3.そのほかにも同様に解決されず、深刻化する最近
の社会問題の数々
このように日本の超高齢社会は、いろいろな面で問
題を来しています。でも、高齢問題だけではなく、地
域にはたくさんの問題があると思います。
一つの例だけを挙げますと、私は障害者の問題を挙
げたいと思います。政府の統計では、障害者は740万
人となっています。これは過小過ぎます。なぜかとい
えば、日本の障害者の定義は狭過ぎるんです。特に発
達障害、学習障害の定義が狭過ぎる。それから、精神
障害者が病院にかからないために潜ってしまう。こ
のようなことで、740万人という数字は少な過ぎる。
世界の標準からいえば、だいたい10%が障害者です。
日本の人口は1億2,000万人とすると、1千万人を超
える方が現在、日本の障害者であると考えても間違い
ありません。
1千万人というのは決して無視できる数字ではない
と思うんです。この障害者の方々は、特に精神障害者
については日本で17%しか働けない。83%の人は働
けない状態が今の日本の社会で起こっているわけで
す。働けない人のほうがはるかに多い。精神障害者は
どんどん増えています。皆さん方の職場でも、うつ病
になった人、そして休職した人がいらっしゃると思い
ます。私どもの職場でも大変悩んでおります。これか
ら多くなってくるわけです。
それじゃあ、どうしたらいいんだろう。このヒント
は、僕は2年前の6月にドイツのベルリンに行ってき
ました。同じような障害者問題についての意見交換を
するために行ってきたんですけど、そのとき、あらか
じめ、
「グランツファールホテルを取ってくれ」とお
願いをしました。ガイドブックには載っていません。
もちろんインターネット上には載っています。ぜひご
覧いただければありがたいと思いますけど、これは障
害者が働いているホテルで、教会が経営しています。
37部屋あって、31人が重度の障害者です。
私は役人を辞めた後、請われて、あるホテルチェー
ンのトップにいました。だから、ホテルについてはあ
る程度、専門的な知識を持っていました。そのような
目で見ても、このグランツファールホテルの水準はか
なり高いと思ったんです。支配人に聞けば、だいた
い4分の3の人は、障害者が働いている特別なホテ
ルだと思って泊まっていない。サービスに満足して、
チェックアウトをして、再び利用してもらう、という
ふうに答えます。4分の1の人は、ここはそういうホ
テルだと私どものような方が泊まっていく。一種の障
害者を支援する意味で泊まっているんです。
しかし、サービスはまったく劣っていないんです。
受付けは、
「この人、精神に障害を持っているな」と
わかります、英語がやや遅いですから。遅いほうが私
どもは楽なんですけど、そういう感じ。レストランに
行くと、ウエートレスの人は耳に補聴器をしています
から、聴覚障害者だということに気がつきました。で
も、サービスの質はまったく変わらない。いや、むし
ろ大変高いんです。
このホテルは、特別なホテルだということは一切宣
伝に使っておりません。インターネットでひいても出
てきません。ただ、最後のほうに小さく、
「このホテ
ルは教会が経営していて、社会の統合を進めるための
ホテルです」ということは書いてあります。しかし、
決して宣伝文句にはしていないんです。
私は厚生省で仕事をしていましたけれども、厚生省
の若い役人で、
「日本の社会保障は素晴らしくなった、
もうヨーロッパを追い越している」と言う人がいます
けれども、まったくそうではない。確かに社会保障
の、たとえば年金の額とか施設の数、そういうもので
はヨーロッパと肩を並べ、ある意味では追い越したか
も知れませんけれども、実際の社会の対応は30年の
差がある。やはりドイツのほうが30年先をいってい
る。グランツファールホテルの従業員は、一人の労働
者として働いている。他の健常者もごくあたりまえの
ように障害者と接しているわけです。かつて私も参画
して、このようなホテルを栃木県の鬼怒川?に作りま
した。精神障害者の働く鬼怒川?温泉のところに作っ
たわけですけど、いろいろな事情で5年間しか持ちま
せんでした。日本に同じようなホテルはもうありませ
ん。やはりドイツのほうが30年進んでいると思った
わけです。
このほか、日本はたくさんの問題を抱えている。
きょうは時間の関係で省略しますけれども、児童虐待
もそうでしょう。難病患者もなかなか就職ができな
い。一回がんになれば会社を辞めざるを得ない。そう
いう人が多いんじゃないでしょうか。
現在、私どもの福井済生会病院は、がんに罹った人
の就職を斡旋している、日本で唯一の病院です。がん
になっても就職ができるように、ハローワークじゃな
いんです、病院の職員が、その人の立場に立って福井
県内で勤められるところを探してあげる、そういうこ
とをやっている病院です。がん患者が典型的な難病患
者でしょう。そうなっても働けるようにしなければい
けないと思うわけです。それは日本全体ではなかなか
できないんじゃないかと思うわけです。
それから、ひきこもりの問題、刑務所からの出所
者。皆さん方は、そういう問題に接触する機会はなか
なかないと思いますけれども、2月2日、この日は私
の誕生日ですが、山口刑務所に行ってきました。実
は、これは2回目なんです。我々は山口刑務所でホー
ムヘルパー2級の研修をやっているんです。受刑者が
刑務所から出ても、なかなか地域社会に入れない。そ
して再犯をしてしまう。これを繰り返しているのが日
本の社会の現状です。それならば受刑者に資格を持っ
てもらおうと、今年度から山口刑務所が始められたん
です。
山口刑務所は最初、専門学校に頼んだんです。そし
たら専門学校は、
「うちでは引き受けられません」と、
どこも引き受けてくれなかった。それなら済生会が引
き受けようじゃないかということで、私が引き受けて
やっているわけです。
9月に第1回目をやったんですけど、行った当時
は、地元の山口テレビがずっとテレビカメラで受刑者
に対する講義風景を撮ってくれました。その卒業生が
3月に出所するということで、この人間を我々済生会
が雇用すると。せっかくホームヘルパー2級の資格を
持っていても、働く場所がないと何にもならないんで
す。そこで4月から済生会で働いてもらうことにしま
した。今回、2期生ができるというので、私が2月2
日に講義に行ったわけです。私も大学で福祉を教えて
いますので、先生の資格は十分ありますのでやってい
るわけです。このような刑務所出所者は、一般的には
なかなか地域社会の中に入れない。そのために再び犯
罪を犯してしまうのが、今の日本社会の状況だろうと
思っています。
また、私は最近、中国残留孤児の問題にも力を入
れています。日本に帰っても、帰った当初はみんな、
「満州で苦労したね」と言って地元で涙の再会や歓迎
されるんですけど、だんだん日が経つにしたがって、
1か月、2か月経つにしたがって、
「やっぱり中国で
生活した人は何かおかしいわね」ということで、地域
社会の中から排除されている。なかには成功している
人もいます。東大の医学部教授になった人もいます。
アメリカのマサチューセッツ州工科大学の教授になっ
た人もいます。これはほんの一握りの例外で、95%
以上は日本の社会になじめないのが今の日本の状況だ
ろうと思います。
― 50 ―
4.社会問題の背景にあるものに注目する必要
このように高齢者をはじめ、さまざまな問題が日本
の社会にあるわけです。なぜだろうか。いや、こん
な問題はずっと昔からあったんだ。障害者の問題も、
江戸時代のほうがもっと差別があったんじゃないか。
ホームレスの問題も、
「炭谷さんは50年間やっている
そうだけど、ホームレスの問題なんて弥生式時代から
あったんだ」と言われます。確かに、その通りです。
しかし、このような問題は、実はここ10年、20年
来の日本の激しい経済・社会構造の変化をしっかり見
極めないと解決はないんです。
「障害者の差別なんて
いうのは江戸時代からあったんだ」と言ってはダメな
んです。昔のホームレスの問題、昔の高齢者の問題と
今の問題とはまったく違うんです。そのものをしっか
りと捉えないと、解決はまったくできないと私は思っ
ています。
その変化とは何なのか。いろんな変化があります。
大きな変化は二つあります。第一の変化は何かといえ
ば、社会との関係性ということです。これはどなたも
経験され、黒部でも経験されているでしょう。家族、
親族、それから地域社会、企業のつながりがだんだん
脆弱になってきた。
私が富山県の高岡市に住んでいた頃、NHKの人気
番組がありました。
「バス通り裏」という人気番組で
す。昭和33年に始まって、日本で最初のテレビ連続
放送でした。これは単純なホームドラマなんです。小
栗一也という高校の先生を中心にして、家族が非常に
温かいつながりを持っている。隣りには十朱幸代が演
じる美容院の人がいて、その人とも交流をする。親戚
でちょっと美人の岩下志麻が遠くから訪ねてくる。こ
んな単純なドラマが5年間も続いたんです。
これがなぜ続いたかといえば、結局、自分の家と同
じだな、自分の近所と同じだなという形で見ていたと
思うんです。今、こんなドラマをやったら誰も見な
い。視聴率はほとんどゼロに近いと思います。これが
今の日本の社会だろうと思っています。ですから、強
い人間、問題ない人間であれば何とか生きていける。
しかし今は、家族、親族、地域社会、企業のつながり
がだんだんなくなってしまったために、何か問題のあ
る人はなかなか生きていけなくなった。この変化は、
日本の社会でだいたい20年ぐらい前から起こり始め
たのではないかと思います。
もう一つの問題を取り上げれば、情報社会の進展で
す。たとえば、インターネットやスマホで人とつな
がっていないと心配になる。しかし、そのつながり方
が、フェイス・トゥ・フェイスのような濃密な、ベタ
ベタした関係は嫌だ。単にデジタルの関係だけにとど
めておきたい。これが今の人と人との関係になってき
たんじゃないかと思います。
私の職場で見ていると、隣り同士で連絡をしあうの
に、ちょっと話せばすぐ終わるのに、メールで情報交
換するんですね。あれがわからないですね。こういう
社会になってくると、人との関係がだんだん疎遠に
なっているのが今の状態だと思います。
これにはいろいろな理由がありますけど、これらは
いずれもここ10年、20年の間に起こった。これがた
くさんの問題の背景にあるわけです。これを何とか解
決しないと、うまくいかないだろうと思います。
5.ソーシャルインクルージョンの理念の登場
どうしたらいいのかということです。私は平成12
年、ちょうど21世紀になる年にイギリスから招待を
受けました。昔、英国大使館で仕事をしていた関係
上、呼んでくれたんだと思いますけど、ちょうど1月
の大変忙しい時期でしたので、正月休みの元日から3
日まで行ってまいりました。向こうは元日がお休み
じゃありませんので、大変好都合だということで行っ
てまいりました。
既にブレアの労働党政権でしたけど、向こうでは、
日本でいえば厚生大臣に相当する人、また国会議員、
― 51 ―
労働党の幹部等にお会いすることができました。その
とき、みんな同じことを言うんです、今、英国社会
は大変なことになっているんだと。地域社会の中で
ちょっと異質な存在、たとえば若者の失業者、貧困
者、障害者、外国人、ホームレスや薬物依存症など、
ちょっと異質な人間が地域社会からどんどん排除され
ていると。これがイギリスの社会をダメにして、国全
体をダメにするんじゃないかという話をするんです。
僕はそのとき初めて知りました。最初にイギリスで
勉強したのはずっと若い頃、私がまだ30歳前後の頃
です。昭和50年にイギリスに渡って福祉の勉強をし
ました。そのとき、イギリスっていいなあと思いまし
た。教会を中心にして、みんなボランティアで助け
合っている。高齢者も障害者も地域社会の中で助け
合って暮らしている。素晴らしいな、日本と違うなと
興奮しながら論文も書きました。ですから私は、ずっ
とそういう社会が今でもイギリスに残されているんだ
と思い込んでいました。しかし、そのような社会は遠
い昔の話であって、そんなのはもうイギリスにはない
というんです。ビックリしました。ということは、日
本の状況とイギリスの状況はまったく同じなんです。
日本もイギリスと同じなんだと思いました。
しかし、大きく違っている点が一つありました。何
かといえば、イギリスでは当時、まさに総理大臣が
自ら、
「この問題は大変だ」と言って総理大臣のリー
ダーシップのもとで総理大臣直属の対策室を作って、
国全体で取り組んでいる。単なる福祉の問題とか、地
域の問題ではなくて、国内政策のトップの問題として
やっていることを知ったわけです。日本の場合は、そ
ういう問題意識もない状況で、ずいぶん違うなあと
思ったわけです。
日本に帰ってから本で調べてみると、イギリスだけ
じゃなくて、フランスもドイツもイタリアも、ヨー
ロッパ全体がこの問題に悩んでいた。たとえば、フラ
ンスはそのための法律を作る、EUは条約を作って社
会的排除と闘うんだと、マーストリヒト条約の中に入
れ込んでやっていることを知ったわけです。ずいぶん
違うなと。しかし、結局、問題は同じです。背景も同
じ。違うのは、国や社会が取り組むがどうか。ここが
大きな違いだと知ったわけです。
そのときに掲げているのは、
“ソーシャルインク
ルージョン”という理念だということを知ったわけで
す。日本語に直せば、
「社会的包摂政策」という言葉
になります。これこそ日本の社会に必要なんじゃない
かということで、私がまだ現役の厚生省の局長だった
とき、日本で初めてソーシャルインクルージョン施策
の必要性を公文書でまとめて出したわけです。日本で
最初にまとめたわけですけど、その後、これがあまり
広がっていないわけです。今では世界の社会政策の理
念は、ソーシャルインクルージョンの理念に基づいて
動いているわけです。
ソーシャルインクルージョンを具体的にどう進めた
らいいのか、これこそまちづくりのポイントです。つ
まり、先程言った問題はどうして生じているかといえ
ば、何かちょっと問題のある人たち、高齢者の人た
ち、難病患者の人たち、ひきこもりをしている若者、
こういう人たちが地域社会の中から孤立したり、排除
されている。これを何とか地域社会の中に取り組みた
い。まさに皆さん方、黒部市のまちづくり協議会が
やっていらっしゃることです。この取り組み方が重要
なわけです。
この取り組み方の真髄は、このように社会から排除
されている、社会から孤立してしまっている、そのた
めに何が起こっているかといえば、働く場所がない、
働けない、一緒に学ぶ機会がない、一緒に遊ぶ機会が
ない、一緒に暮らす機会がない、こういうことを招い
ているんです。そして、一緒に働くことがない、一緒
に遊ぶことがない、一緒に学べない、一緒に暮らせな
いということが、社会からの孤立や排除を招いてい
る。このように悪循環になっている。これが問題の本
質にあるわけです。
ですから、これをどこかで切らない限り、問題の
解決はしないんです。単に、
「みんな仲良く暮らしま
しょう」とか、
「このまちは人権を尊重します」とい
う宣言をしても効果はないんです。結局、一緒に働く
機会、一緒に学ぶ機会、一緒に遊ぶ機会、一緒に暮ら
す機会、そういうものを作って悪循環をどこかで断た
ない限り、社会的に孤立している人、排除している人
を地域社会の中に取り込むことはできないんです。
50年前であれば、日本の社会は単にそこにいると
いうだけで、農村にいるだけでみんなのつながりがで
きました。しかし現代は、つながりができる一番大き
いのは仕事ですね。皆さん方も人との付き合いを考え
ると、8割方は仕事でできた人間関係だと思います。
だから仕事の機会のない、たとえば閉じこもりをして
いる若者、どんなに優秀でも、勉強がよくできても、
人とのつながりはできないんです。これが現代社会の
状況です。この問題を解決するためには、一緒に仕事
をする、一緒に学ぶ、一緒に遊ぶ、一緒に暮らす、こ
ういうものが求められるわけです。実はヨーロッパで
進めているソーシャルインクルージョンも、このよう
なことを進めようとするのであって、単なる社会啓発
や社会教育ではないわけです。
ひきこもりをしている若者、刑務所から出所する人は
毎年3万人以上。このような人が重複計算を除いても
2,000万人、今では3,000万人近くになっている。
働いていても、自分には合わないな、という人を追
い出してしまうでしょう。このような人に対する職場
が現在、日本には2種類あります。一つは公的な職
場、市役所などがやっている授産施設のようなもので
す。これも大変重要だと思います。しかし、そこは予
算の関係上、なかなか伸びない。また、働いても1か
月1万円いくかいかないかだと思います。
第二の職場が企業です。企業は、障害者でいえば
2%雇用しなければいけないことになっているけれ
ども、日本全体では今、1.7%にしかなっていない。
済生会には5万7,000人の職員がいますけど、現在
2.4%の障害者雇用率を持っています。最初は、
「病
院のどこで障害者を雇用するんですか?」と院長に言
われましたけど、やれば必ずできるんだと。当時は
1.8%しかありませんでしたけれども、現在は2.4%。
私は、できれば来年までに2.5%にしたいと思ってい
ます。でも、残念ながら日本全体から見れば1.7%し
かいっていない。ですから、第一の職場、第二の職
場も重要だけど、2,000万人の中にはいろんな人がい
らっしゃる。そのためには第三の職場づくりを、自分
の人生をかけて、自分の時間とお金をかけてやってい
るわけです。
第三の職場とは何かというと、第一の職場のように
社会的な目的を有している。たとえば、障害者の雇
用、高齢者の雇用、刑務所からの出所者の雇用など、
何らかの社会的な目的を有している。しかし、第二の
職場と同じように、税金に依存するのではなくてビジ
ネス的な手法でやる。そして、できるだけ住民の方々
も一緒に参加するような職場です。これは現在、日本
語では「社会的企業」
、英語では「ソーシャル・ビジ
ネス」
、イギリス英語では「ソーシャル・エンタプラ
イズ」と呼んでいます。
適切な仕事が得られない方々が、日本には2,000万
人いらっしゃる。第一の職場も重要、第二の職場も重
要だけど、それだけでは不足している。そのために第
三の職場づくりをしなければいけないんじゃないかと
思っています。
6.第三の職場が日本でも必要
そして、第三の職場づくりの一つとして私が全精力
を投入しているのは、ソーシャルファームです。ソー
シャルファームとは何か。これはあくまでも社会的企
業の一部門です。たぶん黒部市にもあるでしょうけ
ど、コミュニティビジネスも社会的企業の一つです。
その仲間です。
1970年代、北イタリアのトリエステという町で生
まれました。大変大きい、古い都市です。そこに有名
そこできょうは、働くということに的を絞ってお話
をさせていただきたいと思います。私は冒頭でも言っ
たような社会的に問題を抱えている人が、日本全体で
最低でも2,000万人いらっしゃると見ています。今で
はもっと増えてきている。高齢者も、できれば働きた
いけれども、なかなか働く場所がない。難病患者も数
百万人いらっしゃる。障害者は1千万人になっている。
― 52 ―
7.第三の職場の一つとして「ソーシャルファーム」
が重要
な精神病院があったんです。その精神病院の入院患者
に対して、お医者さんが、
「ここでずっと入院してい
るよりも、むしろ外で働いて、外来治療に移ったほう
が、あなたの人生にとっても幸せじゃないか。治りも
いいし、健康にもいい」と言われました。
そして患者さんが、トリエステの町で自分を雇用し
てくれるところを探したんです。今の日本と同じだっ
たと思います。
「あの精神病院の患者さんなら、うち
の製品に何をされるかわからない」と、どこも雇っ
てくれなかった。それを病院に帰って報告すると、
「やっぱりそうか」ということになりました。あらか
じめ、それを想定して病院側は用意していました、精
神障害者と病院のスタッフが一緒に働く場所を作ろう
じゃないかと。これがソーシャルファームの始まりです。
結局、ソーシャルファームは精神病の患者さんと病
院のスタッフが対等の関係なんです。決して病院のス
タッフが上にいて、保護するとか、指導するというわ
けじゃないんです。一緒になって働く。そうしないと
社会の一員、地域の一員にならないんです。ここが重
要です。
第一の職場の場合、確かに健常者がいらっしゃいま
す。なぜかといえば、保護する立場、指導する立場で
いらっしゃるんです。そうじゃないんです。私の目指
している第三の職場であるソーシャルファームは、い
わば問題のある当事者と一般の人たちが一緒に働く、
対等な関係で働くところに重要なポイントがありま
す。それによって、一つのまちづくりができるわけです。
私は今から10年ほど前にソーシャルファームを知
りましたけど、その後、ヨーロッパではイタリア全
土、さらにドイツ、イギリス、フランス、ギリシャ、
スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、全ヨー
ロッパに広がっていきました。そして対象は障害者だ
けではなく、DVの被害者、ホームレス、外国人、刑
務所からの出所者、何らかの形でなかなか良い仕事に
就けない人、長期の失業者も入ります。このような人
たちを対象にするようになって発展しています。今で
は1万社以上あります。
そこで私は、日本にはこういうものが必要だろう
ということで、2008年12月、ソーシャルファーム
ジャパンという組織を結成しました。ヨーロッパには
それぞれの国に、ソーシャルファームジャーマニー、
ソーシャルファームUKとか、そういう団体がありま
す。それとのカウンターパートとして作ったわけで
す。ヨーロッパに1万社以上ありましたので、人口の
割合にして日本の人口は5分の1ですので、2,000社
という目標を掲げたわけです。そして、あくまで日本
型ソーシャルファーム。ヨーロッパにはヨーロッパの
やり方があるだろう。しかし、日本には日本のやり方
があるという形で進んだわけです。順調に、というわ
けでもないですけど、現在は100社程度のソーシャル
ファームを結成するに至っています。
8.日本におけるソーシャルファームの実績
その具体的な実績について、ご紹介したいと思い
ます。まず、3Rが大変重要だと思うんです。つまり、
リデュース(Reduce)
・リユース(Reuse)
・リサイ
クル(Recycle)
。環境の分野は、これから大変伸び
ていくだろう。私は最後に環境省の事務次官をしまし
たので、これからは3Rが重要だということで進めた
わけです。
最初に取り組んだのが、東京の八王子市の「いちょ
う企画」です。これは大手のある鉄鋼会社、具体的に
いえば新日鉄ですけど、新日鉄の役員を務められた方
のお子さんが、たまたま知的障害者でした。それで障
害者のことを思うと、何とか将来働けるような場所
を。でも、第一の職場のような1万円じゃ働き甲斐が
ないということで、私のところに、
「炭谷さんの言う
通り、ソーシャルファームというものが必要じゃない
か」という相談がありました。
そこで考え出したのが、古本の販売です。皆さんの
家の中には本がたくさん余っている。これを買うと採
算が合いませんので、障害者のためということで寄贈
してもらう。それを障害者の方々が、たとえばオイル
できれいにする、消しゴムで落書きを消す、そしてパ
ソコンのできる子が本の情報を入力する。値段づけは
できないので健常者がする。それを現在はアマゾンと
紫式部の二つのインターネット業者に売ってもらって
います。
これについて私の出身の環境省は、
「これはいいこ
とだ。何とか応援したい」ということで、中小企業コ
ンサルタントにかけてくれました。私どもの競争相手
はブックオフだと思っていたので、ブックオフはご案
内のように、できるだけ早く処理をする、死んだ在庫
は一切作らないというやり方をしています。それに対
して我々は、障害者はゆっくりと仕事をしますので、
売れなくてもいい、10年後に売れてもいい、という
形でのんびり仕事をするようにして、急かさないとい
うやり方でやっています。ですから、在庫が積みあが
ることも仕方がない。でも、寄贈してもらいますから
あまり経費がかかっていない。
著名な中小企業コンサルタントさんからは、
「早
く辞めなさい」というアドバイスをいただきました。
「こんなのは成り立つわけがないから、早く辞めるの
がいい」というご託宣でした。でも、私どもは辞める
わけにはいかない。続けました。見事成功して、中小
企業(コンサルタント)の負けでございます。どんど
ん繁栄しています。
環境省は、環境省の中でいらなくなった本をくれま
す。大学の先生は本をたくさん持っていますので、た
とえば2年前、東大には山本良一先生という環境の
先生がいらっしゃいます。
「定年退職されるんだった
ら、本がいっぱいあるでしょう」と言ったら、
「研究
室にいっぱいあってどうしよう」ということで、
「寄
― 53 ―
贈してください」と言ったら、
「全部やるよ」と言っ
てくださいました。トラック2台分でした。これで数
百万円の収入がありました。大学の先生は本を買うだ
けで、あまり読んでいないんですね(笑)
。みんな美
しいんです。そして、非常に貴重な本がありましたの
で、これだけで数百万円の売上げがありました。駒澤
大学も支援してくれています。このような形で商売が
成り立っているわけです。
式をやりました。ジェイコムは全面的なバックアップ
をすることになりました。
つまり、今はなめす工場がない。それを、たとえば
北海道に作る。また、本州にはシカやイノシシがい
て、そういうところにもなめし工場があったら便利だ
ということで、なめし工場を作ろうじゃないかと。そ
れに合わせてハンドバッグやジャンパーなどの革製品
を作る。その一連のプロジェクトを2月5日に立ち上
げたわけです。
これがどうなっていくのか、いろんな人が関心を
持ってくれました。この近くでいえば、石川県の羽咋
市ではイノシシに悩んでいらっしゃる。そこで、羽咋
市から「ジェイコム ワンダースタジオ」に来てくれ
ました。
「自分のところではイノシシの皮を使って財
布などを作っている。一緒に加わりたい」という話を
してくれました。
北海道の白老町はアイヌがたくさん住んでいるとこ
ろですけど、そこでは既にシカの肉の缶詰を知的障害
者が作って販売しています。肉だけではなくて革製品
も作りたい、ということで来てくれました。全国から
いろいろな人が来てくれました。
総合警備会社のALSOKの社長は私の環境省時代の
部下でしたので、社長自ら、
「ALSOKも協力しよう
じゃないか」と。警備会社ですから、おまわりさんの
出身者が多いんです。だから、けものを獲るのが得意
で、自動車を持っているので、捕獲した動物を自動車
で運ぶところで協力してくれました。
浅草でなめし工場を営んでいる山口さんという大
変若い社長さんは、
「私がなめす技術を教えてあげる」
という形でスタートしているわけです。
能登の羽咋市でも一つのまちづくりとして進もうと
しています。
9.生物多様性の利用
時間の関係で、次に生物多様性の利用に触れてみた
いと思います。私が代表を務めていますけれども、大
阪市の浪速区大国町、釜ヶ崎の近くにありますが、そ
こで始めたものです。
「緑の風 西川」と名付けてい
ます。西川(さん)というのは人の名前で、保護司を
なさっている女性です。私のところに、刑務所からの
出所者の支援をしたいという話がありました。自分の
ところは手作りでハンドバッグを作っていて、そのハ
ンドバッグは銀座やパリのシャンゼリゼに出して、一
応は成功している。でも、この事業をもっと応用して
ソーシャルファームにできないかという話でした。
そこで大阪の大国町に事業所を作って、知的障害者
もしくは身体障害者の方、刑務所からの出所者にハン
ドバッグ作りをやってもらうことにしました。2年程
度訓練を積めば、銀座に出しても十分通用するものに
なるだろうと。これはまだ途中で、ing形です。製品
としては出していません。しかし、うまくいくだろう
と思います。
ただ、それだけではちょっと寂しいと思いました。
生物多様性とは何かといえば、たとえば北海道にはエ
ゾシカがいます。冒頭にお話ししたように、私は北海
道に1か月に一度は行きますけど、北海道ではエゾシ
カが増えすぎて食害を与えています。そのために道庁
では、1年間に10万頭のエゾシカを殺している。肉
は一部、ジビエ料理に利用していますけど、皮はほと
んど利用していない。
その皮をなめして西川さんに見てもらうと、大変丈
夫で柔らかい。日本ではエゾシカの皮を利用している
ところはなかなかないというんです。それなら北海道
で無駄になっているエゾシカの皮を使ってハンドバッ
グを作ろうじゃないか。そうすれば環境にもいい、障
害者や刑務所の出所者の仕事づくりにもなる、という
形で進めることにしたわけです。
でも、一つの難点がありました。北海道にはなめし
工場がないんです。ですから、奈良県の宇陀市などに
持っていってなめさなくちゃいけない。これにお金が
かかるんです。だから、なかなか採算が合いません。
そこで私どもは「マタギプロジェクト」と名付けて、
2月5日、東京スカイツリーのソラマチの5階にある
「ジェイコム(J:COM)ワンダースタジオ」というと
ころで、私が委員長になってマタギプロジェクト発会
10.農業、酪農
農業、酪農も大変発展する分野だと思っています。
一つだけ例を挙げたいと思います。栃木県野木町の
「パステル」の家です。これは知的障害者の施設です。
栃木県には桑畑がたくさんありました。桑の葉っぱを
使って、パウダー状にしてお茶を作ったり、パンや
クッキーに入れようということで、私は理事として長
い間支援しています。そこで、桑の葉を使って何かや
る方法はないかという相談がありました。
実をいえば、ヒントは富山県にあったんです。富山
県の八尾町に同じようなことをやっているところがあ
るんです。そこが今は広貫堂でやっているのをヒント
にして、富山県でうまくいっているノウハウとアイデア
を盗んでやろうじゃないかということで始めました。
もともと栃木県は群馬県とともに養蚕業が非常に
盛んで、桑村という村までありました。地元の農家
は、
「それなら自分が助けてあげよう」ということで
桑の植え方を教えてくれました。700本の桑を植えま
― 54 ―
した。また、女性で画家の町長は、
「行政も協力する」
と。製粉業の人も、
「安く粉にしてあげる」と言って
くれました。日本商工会議所は、これは面白いという
ことで26年度のまちづくりプロジェクトの対象にし
てくれました。
また、栃木県の第6次農産品の第1号は、これに
なったわけです。さらに悪乗りして、これだけじゃ面
白くないので、9月24日、本格的な養蚕業を始める
ことにしました。日本でいまどき養蚕業を始めるとこ
ろはありません。でも、知的障害者が養蚕業を始め、
現在、2万4,000匹の蚕を飼って、既に絹製品を出し
ています。農水省の品評会では一番上のランクを得て
います。このように「パステル」のプロジェクトは、
障害者、行政、商工会議所、農家、地域全体が協力し
て進めています。
11.ソーシャルファームの複合的な効果
そろそろ締めくくりになりますけど、ソーシャル
ファームの効果です。どのような効果があるかといえ
ば、まず経済効果があるわけです。新しい産業を興せ
る。まさに養蚕業が今、復活する。農水省の外郭団体
から補助金が出るので、そこへ行ったら、
「いまどき
養蚕業を始めるなんて、ここ20年来ないよ」と言わ
れました。新しい養蚕業は去年の9月23日に興った
わけです。また、これがまちの活性化にもつながって
いるわけです。何よりも、ものによっては環境の向上
にもつながっています。
そして、人と人との結びつきが重要です。私自身は
ソーシャルインクルージョン、ともすれば地域社会の
中からのけ者にされそうな障害者や刑務所からの出所
者、そういう人たちも社会の中にいれる役割がソー
シャルファームによってできるのではないかと考えて
います。
このようなソーシャルファームを私は自分の時間と
お金でやっているわけですけど、現在100社程度立ち
上がってきたわけです。これはどこでも可能だろうと
考えています。何より重要なのは、商品やサービスの
開発です。人と同じことをやっていてはうまくいかな
い。他がやっていないもの。できれば地球上、ただ一
つしかやっていないものをやることが重要ではないか
と思います。
また、販売力の強化です。私どもは今、ソーシャル
ファームジャパンのロゴマークを作っています。私ど
もの製品で、
「さくら」というチーズを作っていると
ころがあります。JALの国際線のファーストクラスで
使われているチーズは、我々ソーシャルファームジャ
パンの「さくら」のチーズです。ですから、JALの国
際線のファーストクラスに乗られた場合は、チーズに
ソーシャルファームジャパンのロゴマークが付けられ
ています。このようにして販売力をつけていきたいと
思っています。
何よりも、やはりオーガナイザーが重要です。黒部
市のまちづくりの中心になっている方がいらっしゃる
わけです。このようなオーガナイザーが地域全体のま
ちづくりを進めていく。ソーシャルファームも同様で
す。そして住民の協力・参加が、成功するかどうかの
ポイントだろうと思っています。
ソーシャルファームは原則、行政の支援は受けま
せん。あくまでも独立独歩でやるということですけ
ど、残念ながら立ち上がりの部分は非常に厳しいわけ
です。ほんの少し後押しがあれば、ある程度うまくい
くわけです。ですから私は、これから政治の世界、行
政の世界にいろいろとお願いしていこうと思っていま
す。特に法務省や農水省はソーシャルファームに後押
しをしてくれていますので、これを発展させるために
協力を求めていこうと思っています。
そして、国際協力が重要です。もともとはヨーロッ
パで発展したものですから、ヨーロッパと一緒に情報
交換をしながら進めていきたい。今年の秋にはイギリ
ス、ドイツ、フィンランドの専門家を呼んで研修会を
やろうと考えています。
きょうは黒部まちづくり協議会にお招きをいただき
ましたけれども、ぜひこのような試みに対処していた
だくと大変嬉しいと思っています。皆様方のお役に立
つことは少なかったかと思いますけれども、ちょうど
時間がまいりましたので、私の話を閉めさせていただ
きます。ご静聴ありがとうございました。
(拍手)
【質疑応答】
司 会/ありがとうございました。せっかくの機会で
す。皆様、何かご質問はございませんか? 挙手にて
お願い致します。
三 井/きょうはどうもありがとうございます。きょ
うのお話のなかで、まちづくりのポイントだと言われ
た、
“人との結びつき”ということを私も非常に強く
感じている一人です。黒部まちづくり協議会の活動
も、結びつきを広げていこうと声がけはするんですけ
ど、なかなか広がっていかない。レジメにも何度も出
てくるように、人と人との結びつきが一番大事ではあ
るんですけど、運動を広げていく、人を結んでいくと
いうところで、何か教えていただけるポイントがござ
いましたら、よろしくお願い致します。
炭 谷/人と人との結びつきは、結局、何をやろうか
と。私の場合は、主に仕事づくりを一緒にやろうじゃ
ないかということで目的を明確に掲げるわけです。そ
のときには何の仕事をしたらいいのか、皆さんはわか
りません。それを話し合っているうちに、自分のとこ
ろではこういうことができるんじゃないか、こういう
資源を持っているとか、こういうことが昔から伝えら
れているとか、それぞれアイデアが出てくるんです。
そのうちに仲間意識が出てくるわけです。
― 55 ―
ですから、まず目的を一つ明確にして、それに対し
ていろいろな人が、自分ならこんなことができるとい
うような関わりを持っていただくようになれば、一つ
のグループが形成できるだろうと経験的に思っていま
す。ただ、その場合も中心になる人が誰かいらっしゃ
ることが成否を分けるんじゃないかと経験的に思って
いるわけです。
三 井/どうもありがとうございます。
司 会/ほかにいらっしゃいませんか? それでは質
炭谷様、本日は貴重なお話をたくさん聞かせていた
だき、どうもありがとうございました。
(拍手)
今後の黒部まちづくり協議会の活動に、おおいに参
考にさせていただきます。
なお、炭谷様には、ご都合によりここで退席いただ
きます。皆様、大きな拍手をもってお送りください。
(拍手)
【休憩(10分)
】
疑応答を終えさせていただきます。
まちづくり活動報告会
司 会/それでは、まちづくり活動報告会に移らせて
いただきます。各ワークショップやプロジェクトの一
年間の活動を振り返って、報告と今後の活動や抱負な
どについて発表していただきます。タイムスケジュー
ルでは、
「ひらけ!黒部 北陸新幹線開業2015プロ
ジェクト」からのスタートとなっていましたが、都合
により順番が入れ替わっております。そのほかはタイ
ムスケジュール通りに進めさせていただきますので、
よろしくお願い致します。
まず最初は黒部PRワークショップの辻和夫さん、
お願い致します。
①黒部PRワークショップ 発表者:辻 和夫
皆 さ ん、 こ ん に ち は。
黒部PRワークショップの
リ ー ダ ー、 辻 和 夫 で す。
黒部PRワークショップは
毎年同じことばかり、
“継
続は力なり”ということで
ずっと続けております。
お手元の資料にある通
り、
「HANA通信」の発行は年4回ですが、昨年は
テーマをいろいろ決めて、春号ではカーター名水マラ
ソンを特集しました。夏号以降では新幹線開業という
ことがありましたので、新幹線開業後の新幹線駅周辺
の課題を自分たちで探り、新幹線で来訪された方々に
余暇時間を駅周辺でいかに有効に使ってもらうかとい
うようなことを掘り下げた特集を致しました。
また、2016年の新年号では、昨年も行ったんです
が、
「黒部の魅力ちゃ何け?」
「な~ん、ないちゃ」で
は困るという、クイズ形式の記事を載せました。それ
が大変好評だったようです。
ラジオ・ミュー
「われらまちづくりタイ」は、先週
で第669回を迎え、これも毎週月曜の夜でしたが、土
曜日の午後6時から再放送が行われていますし、ラジ
オ・ミューはインターネットラジオで聴くことができ
ますので、現在のところ世界中で聴くことができるよ
― 56 ―
うになりました。
3番目に、くろワン協賛企画ということで、毎年行
われている「くろワンきっぷの旅」に協賛して市内の
魅力スポットをクイズ形式で紹介しています。
この三つは毎年続けている事業ですが、このほかに
今年度、実は来月の新幹線開業1周年に向けて新たな
取り組みを一つ進めています。そちらの説明を荻野さ
んのほうからしていただきます。
以下、荻野
サブリーダーの荻野です。よろしくお願い致しま
す。受付けのほうにもポスターとA4のチラシを置い
てあります。みらーれテレビでも昨日から一日4回、
これに挑戦するという番組を作って放送されていま
す。朝6時半、11時半、夕方4時半、9時半と4回
放送されていますので、ぜひ見ていただきたいと思い
ます。
くろワンが今年で10年目を迎えます。春と秋と2
回ずつやっていたくろワンが今回10年目ということ
と、新幹線開業1周年を記念したイベントが3月12
日に新幹線駅周辺であります。くろワンのスタート式
も電鉄黒部駅であるわけですが、それが終わった後、
9時台の電車で新黒部駅へ行きますとイベントが行わ
れているという状況があります。
くろワンが今年10年目に入るわけで、リピーター
の方は非常に増えてきていますが、くろワンというこ
と自身、このなかでどれだけの方が知っておられるか
というのも若干思っているわけです。そういったなか
で、ぜひくろワンの企画を皆さんに知っていただくた
めに、ゲーム性を持たせて、電車を使って地域を回る
ということを考えました。これは平成27年度の北陸
新幹線開業県民協働事業ということで、昨年の暮れに
県のほうから、まちづくり協議会で何かやらないかと
声をかけていただいて、一日で企画書を書いて、その
週に予算組みなどを出して年内に内定され、新年明け
てやることになりました。
2か月ほどしかないなかで、フォトロゲイニングが
全国で少しずつ人気になっていて、昨年は北陸で初め
て上市であったので、その手法を少し取らせていただ
きました。フォトロゲイニングというのは、協会の監
修を受けたり、1年、2年越しでやっていかなくては
いけない大会でしたので、今回は手法だけをいただい
てやる企画になっています。
少し時間をいただいて、縮小版で説明させていただ
きます。各駅には点数がつけてあります。新黒部駅を
10時にスタートし、10時9分の電車があります。ポ
イントは49か所あるんですが、それぞれに点数がつ
いています。遠いところでは宇奈月温泉が100点、新
黒部駅は10点しかありません。その箇所に、すべて
ポーズがついています。その駅でポーズをとって、ポ
イントを取ったということがカメラの中に収められま
す。参加者は2~5人でチームを編成します。
たとえば、電車で宇奈月温泉駅まで行きます。駅前
でメンバーが決められたポーズをして、次の箇所を選
びます。次の電車の時間を確認して、そのなかでいく
つかポイントを回ってポイントをゲットしてくる。ま
た電車に乗って愛本駅で降りると、愛本駅から下立ま
での間に5、6箇所のポイントがあるので、写真を撮
りながらポーズをとっていきます。
この設定では、宇奈月麦酒館でソフトクリームを食
べて、のんびりしたチームもいるし、体力系でガチの
得点を稼いで1位、2位、3位を狙おうというチーム
など、いろいろあると思います。のんびりしたチーム
なら、3時間の中で自分たちの好きなところを少しず
つポイントをゲットしながら、スタート地点がゴール
ですので、そこへ13時までに帰ってくるという競技
です。
デジタル時計を置いて、10時スタートで13時まで
に帰ってくるという競技をします。1分遅れると10
点減点で、30分以上遅刻すると失格ということで、
大会だったらもっと厳しいんですけど、ここの場合は
ゆるく、なるべく電車を使って楽しんでいただくのが
目的です。49のポイントには石田の蔵も入っていま
すので、よろしくお願いします。
本当は大会当日に地図とポイント一覧表を渡すんで
すが、ポンと渡されても理解するのが難しいので、参
加の申し込みをされた方には事前に二つを渡しておい
て、参加する前にどういうふうに回るか計画を立てて
もらって、時刻表とにらめっこしながら、ポーズも自
分たちで研究していただいて、そんな感じでやってい
きたいと思っています。
日にちがもうないものですから、参加者に商品も渡
さなければならないので、協賛をお願いにうかがうと
思いますので、きょう話を聞かれた方は快く協賛して
いただけたら助かります。目玉商品は、やはり宇奈月
温泉で1泊とかあるといいと思っていますので、ぜひ
よろしくお願い致します。
北日本新聞さんの取材も受けていますので、近々新
聞にも載ると思いますので、よろしくお願い致しま
す。
(拍手)
司 会/どうもありがとうございました。私も参加さ
せていただいたんですけど、とても楽しかったので、
皆さん、参加と協賛のほうをよろしくお願い致しま
す。
それでは続きまして、人生百年型まちづくりプロ
ジェクトのリーダーの中谷靖子さん、よろしくお願い
致します。
②人生百年型まちづくりプロジェクト 発表者:中谷 靖子
皆さん方には大変お世話
になっております。この席
を借りて、どうもありがと
うございます。いろいろ助
けていただいております。
資料を参考にしながら話を
させていただきます。
実は3回が終わり、
「も
うこれで……」と思いましたところ、
「5回続けない
といけないんじゃないですか」ということをお聞きし
ました。そこで4回に少し頑張りましたところ、大変
な反響がありまして嬉しく思いました。
おかげさまで、アメリカの経済誌に取り上げていた
だくことができました。それからNHKさんのほうも
番組として取り上げて放送していただきました。私の
金沢の友達から電話がかかったり、中学、高校時代の
同級生から電話がかかったり、
「あなた、頑張ってい
るのね」と言ってくれました。
まず嬉しかったのは、モデルさん方だったんです。
人生の中で、こんなに幸せなことはなかったと。冥土
のお土産にできるということまで、お聞きしました
(笑)
。
そういうことで、本当に良かったと思っておりま
す。私自身も、このように反応があるというのは思わ
ぬことで嬉しく思いました。
実は、市長さんをはじめ来賓の皆様方には彼女たち
のエスコートもしてもらいました。大変喜んでおりま
した。特に市長さんにエスコートしてもらった彼女
は、大変嬉しかったと。
「何も言えないわ」と、その
ようにみんな言っていました。
こういうことを、せめてもう一回と思って、今年ま
た始めたいと思います。いろいろとご迷惑をおかけす
るかもしれませんが、高齢者も元気になって、長生き
とまでは言いませんが、元気に人生を送ることができ
たらいいなと思って企画致しました。
このことが大変ありがたく、実は県の教育委員会
からも、
「高校生に対してメッセージをお願いします」
というインタビューを受けました。高校生に一言、
高齢者のほうから言って欲しいということでインタ
ビューを受けました。そして記事にしてくれました。
私は、地域社会には赤ん坊から高齢者まで生きている
んですから、みんな一緒に助け合いながら生きていき
― 57 ―
たいと。特に高校生の皆さんはお若いんですから、私
たちに声をかけて欲しいと言いました。そして、ほん
のちょっとだけ助けて欲しいんだと。たくさんは助け
なくてもいいけど、ほんのちょっとだけ助けて欲しい
んだと言いました。そして、県下の高校生に新聞を配
られたそうです。
そういうことで、4回目は大変なPRをすることが
できて嬉しいんですけど、さて5回目はどうしようか
と思って、実はちょっと重たい気持ちになっているん
です。
私たちのことですが、実行委員、皆様方のご協力も
いただきながら6回をやっていこうと思っています。
まず、初心に返った気持ちでやっていきたいと思って
います。
最近、日本も注目されて、和服もすごく注目されて
いるものですから、洋服もそうだけど、今度は和服も
少しアレンジしながら、着方が工夫されているようで
すから、それも考えて、今年はまたモデルの募集をし
ていこうと思います。3月から早速、モデルの募集か
らいきたいと思っています。ただし、5月ぐらいまで
にあげておかないと後が大変になってきますので、2
か月の間に50名ばかり集めたいと思っています。こ
れは男性もぜひと思っておりますので、よろしくお願
いしたいと思います。
それから、生きるためには食べることが大変大事に
なってきます。特に高齢者は食事の問題が欠かせませ
ん。三井さんにも少しご協力いただきながら、やっと
何とかスタートすることができました。薬膳と地産地
消でいきたいと思います。少しずつスタートしたとこ
ろですから、今年は一生懸命したいと思いますけど、
とにかくお薬を飲むよりも食べたほうがいかにいいか
ということを証明したいと思っていますので、どうぞ
皆様方、よろしくご協力のほどお願い致します。
(拍
手)
司 会/どうもありがとうございました。高齢者弁当
をはじめ、シニアのファッションショーなど幅広く活
躍しておられる姿を見ながら、私たちもたくさん元気
をいただいています。
続きまして、ひらけ!黒部 北陸新幹線開業2015
プロジェクトリーダーの車谷雅人さん、よろしくお願
い致します。
③ひらけ!黒部 北陸新幹線(開業)2015プロジェクト
発表者:車谷 雅人
毎年開催しているホットフィールドは、2015年で
4回目の開催となっています。来場者は、もともとの
予定よりは増える数が鈍化している感じではあるんで
すけど、一応純増ということで、今は7,000人ぐらい
のお客さまが2日間で来ているという感じになってい
ます。細かな問題は多々あるんですけど、お客さまの
けがとか、大きな事故もな
く、無事に開催が終わって
います。
ホットフィールドは
2012年から開催しており、
2012年というのは北陸新
幹線開業の3年前で、そこ
から少しずつ人気を上げて
いこうということで始めさせていただきました。実
際、開業して1年目だったんですが、もともとそれあ
りきで、あまり期待し過ぎると厳しい部分もあると
思っていたので、あまり期待しないで、あとはプラス
アルファだと考えていたんですけど。日帰りのお客さ
まも東京から来やすいということで、純増の要因の一
つになったのではないかと思っています。
ここでもう一度、ホットフィールドをやって実際は
どうなのかを思っているところでお話しさせていた
だきます。ここ20年ぐらいの間、ホットフィールド
というものがなかったということで、新しいホット
フィールドというコンテンツを使って全国に対して、
いろんなメディアを使って新しい形での「黒部」とい
う名前を発信できたことは意義があるのかなと思って
います。僕らが、
「やる」と言っただけでやれるよう
なイベントではないので、いろんな方々のご協力が
あってできている面があるんですけど。全国に名前を
出せていること自体はいいことかなと捉えています。
50%の方が県外から来ていただいていることもあり
ますし、40%の方が市外から来ていただいているこ
ともありますので、そういう意味ではいいのかなと
思っています。
あくまでも振り返りではあるんですけど、2016年
に関してはまだ具体的に開催することが決定してはい
ないんですけど、前向きに捉えて、スタッフ一丸と
なって、もう一回やれればと思っています。
これはあくまでも前向きな気持ちですけど、今まで
は自然との調和といいますか、オーガニック系みたい
な形でイベントを作ってやってきたんです。これは今
後の検討課題ですけど、もしかしたらこういう系統で
はなくて、また違う味付けといいますか、趣向・コ
ンセプトを持って変えていくことも、新しいホット
フィールドなのか、イベント名はわかりませんが、も
しかしたら今後は必要なのかなと思っています。それ
はどういうことかというと、集客的な部分とか、わか
りやすさといったところも含めて、今後の検討課題と
して取り組んでいきたいと思っています。以上です。
(拍手)
司 会/車谷さん、どうもありがとうございました。
本当にたくさんの人たちが黒部を訪れ、事務局のほう
にもたくさんのお問い合わせをいただいたり、反響を
いただいたりしました。楽しいイベントが、これから
― 58 ―
ももっともっと盛り上がっていくことを願っております。
それでは続きまして、サクラワークショップリー
ダーの八木秀治さん、よろしくお願い致します。
桜について子どもたちに話をさせてもらいました。
7月には、
「富山の桜あれこれ」ということで、商
工会女性部の県大会が黒部であったときに話をさせて
いただきました。
テレビに出たり、新聞に報道されたりすると、先程
もありましたが、友達から電話がかかってきたり、今
までいただいたこともない方からハガキをいただいた
り、新聞やテレビの影響はすごいなと思っています。
くろべ牧場の桜は、今までは我々が一手に引き受け
てやっていたんですが、桜もだいぶ大きくなり、素人
の手では届かないところもあるので、来年度からは牧
場のほうで管理していただくことで話をしました。た
だ、我々ができるようなことについては、今までどお
りボランティアでお手伝いしたいと考えています。
今、市のほうにもお願いしていますが、背骨道路の
8号バイパスから新幹線のところまでの広い道路、ま
だ全部完成したわけではありませんが、あそこの街路
樹に桜を植えていただけないかと。できればオオヤマ
ザクラをお願いしています。
道路が非常に広いことと、歩道も広いですし、真上
に電線があまりないんです。そうすると大きな木を伸
ばすことができるんじゃないかということです。オオ
ヤマザクラは枝があまり横に広がらないので、街路樹
としていいんじゃないかと。あそこに街路樹が緑を広
げれば、散歩やジョギングのコースとして大変良いん
じゃないかと思います。ただ、街路樹を植えるとなる
と反対する方もおられるらしいので、ぜひ皆さん、応
援していただきたいと思います。
もう一つ、今度初めてやってみようかと思うんです
が、
「春を探そう」
。身近な自然といいますか、道端の
自然にちょっと目を向けて、車で移動していては気が
つかないようなものに目を向けて、観察会をやってみ
ようかと思っています。3月19日頃には西洋タンポ
ポやオオイヌノフグリなど、かわいい花もたくさん咲
いていますし、椿も咲いていますし、その頃に咲いて
いる桜も見て回ろうかと思います。興味のある方は、
ぜひ参加していただきたいと思います。
この頃に桜を見に行くと言うと、皆さん、桜が咲い
ていないんじゃないかと言われますが、大丈夫です、
安心してください(笑)
、咲いています。ぜひ参加を
よろしくお願いします。
(拍手)
④サクラワークショップ 発表者:八木 秀治
サクラワークショップ
も、先程もありましたよう
に毎年同じようなことの繰
り返しですが、去年、
「継
続は力なり。桜はなかなか
成果が出てこないから頑張
れ」というような励ましも
受けましたので、同じよう
なことを続けていこうかと思ってやっています。
“植えること、育てること、啓発すること”という
三本柱でやっていますが、
“植えること”については
季節柄、これからですね。皆さんにお配りした資料の
中に入っていますが、2月27日に桜の苗木を頒布し
たいと思います。
これには条件があり、黒部市内に植えることと、植
え方・育て方の講習会を受けてもらうことという条件
のもとで、アーコレード、オモイガワ、ミクルマガエ
シ、ウコンという4種類の桜の苗木を準備していま
す。まだ数に余裕があるようなので、これから申し込
んでいただいても結構です。皆さん、家に1本、ある
いは2本、鉢植えで育てても花は咲きますので、希望
を出して申し込んでいただければと思います。
そのほかに、この後、宇奈月小学校や沓掛の八幡社
にも桜を植える予定です。ただ、以前のように一度に
何百本という桜を植える場所が見当たらなくなりまし
たので、こつこつと気長にやっていこうかと思ってい
ます。
“育てること”については例年通り、くろべ牧場や
黒部川の堤防、若栗地区の堤防の桜の草刈りなどを
やっています。黒部川の堤防の桜は、だいぶ立派に
なってきました。高速道路と新幹線の間です。作業し
ていると、時々、新幹線がスッと走っていきます。桜
の頃には山の雪も大変きれいですし、あそこでぜひ一
度花見をしていただいたらどうかと思います。人には
言っているんですが、私はこの時期、いろいろと忙し
くて、
「ここで花見をしよう」と毎年言っているんで
すが、なかなか実現していません。皆さん、ぜひ一度
行ってみてください。
“啓発すること”では、例年やっていますが、
「黒部
の桜めぐり」を4月12日にやりました。約30名の参
加がありました。今年も4月にやる予定です。
去年は4月の初めにNHKの取材を受けて、百年桜
の紹介をさせていただきました。
4月には宇奈月の歴史を語る会から依頼されて、黒
部の桜についての話をしました。
5月には三日市小学校の創校記念日に呼ばれ、百年
司 会/八木さん、どうもありがとうございました。
桜の苗木頒布会の申し込み資料は、本日お渡しした資
料の中にも入っています。本日でもよろしいですし、
後日、事務局のほうにFAX等をいただいても結構で
すので、皆さん、よろしくお願い致します。
それでは続きまして、新幹線市民ワークショップの
花岡宏吉様、よろしくお願い致します。
― 59 ―
⑤新幹線市民ワークショップ 発表者:花岡 宏吉
リーダーの菅野寛二さん
が出張中で来られなかった
ものですから、私が発表さ
せていただきます。
新幹線市民ワークショッ
プは10年前に本来の活動
は終わっているんですが、
平成19年に二次交通の重
要性をPRし、公共交通を活用したまちづくりを進め
るためにワークショップを続けてもらいたいという
意見があり、
「黒部ワンコイン・フリーきっぷ楽駅停
車の旅」がスタートしました。そのスタッフには新幹
線市民ワークショップのメンバーが一緒に、というよ
り、そういう活動に移ってきたというのが現状です。
くろワンは既にだいぶ浸透してきましたが、昨年の
「くろワン2015春編」は新幹線開業に合わせて、初め
てあいの風とやま鉄道と地鉄が一緒になって、市内の
電車とバスを使って公共交通の良さをアピールしまし
た。公共交通促進の意味と開業記念として、3月の期
間は14日から月末まで毎日開催しました。通常は春
と秋、土曜日、日曜日、祝日だけでしたが、開業に合
わせて3月は毎日やりました。
4月は従来通り、土・日開催の24日間。3月14日
の出発式、公共交通体験乗車ツアー、生地・三日市の
まち歩き、黒部古道に代わり上街道を往く(浦山・下
立編)
、恒例の歩く鉄道展、先程の八木さんが案内し
た、さくら守が案内する黒部の桜めぐり等のイベント
へ参加協力をしました。
秋編は11月1日から29日の土・日の11日間、22日
には新黒部駅前三角広場で「くろワン感謝祭」を開催。
軽トラ市・飲食屋台が出店し、新幹線や地鉄電車・バ
スの乗降客の皆さんに喜んでもらい、新幹線開業記念
のイベントとして盛り上がりました。
今年は新幹線市民ワークショップではなく、むしろ
黒部駅周辺活性化プロジェクトとの統合や、地域交通
を活用したまちづくりワークショップに名称変更等も
視野に入れた活動を展開していきたいと思っています。
今年のくろワンは3月12日土曜日の8時に出発式
があり、4月10日まで11日間の予定です。秋には
ちょうど10年目になりますので、何かしようとは
思っています。以上です。
司 会/花岡さん、どうもありがとうございました。
くろワンも今年で10年目ということで、すてきな一
年になりそうです。
それでは続きまして、黒部駅周辺活性化プロジェク
トリーダーの川本敏和さん、よろしくお願い致します。
⑥黒部駅周辺活性化プロジェクト 発表者:川本 敏和
皆さん、こんにちは。あいの風とやま鉄道の黒部
― 60 ―
駅周辺です。資料の7ペー
ジに歴史が書いてあります
が、全体で18年間やって
います。18年も経ったの
か な、 と い う こ と で、 も
うすぐ二十歳になります。
先程、新幹線市民ワーク
ショップの方からラブコー
ルがありましたので、もうすぐ二十歳になるから、そ
ろそろ考えていかなきゃいけないのかなというところ
です。私のところは7年間ほどワークショップをやり、
プロジェクトが11年で、計18年です。
6月21日の総会では、富山大橋の建設に携わった
方で、現在、黒部市の理事をやっておられる方に講演
をしていただきました。総額240億円ということで、
途方もない事業だということで記憶にありました。こ
の事業の経験を活かして、ぜひ黒部駅にも橋上駅の橋
でも造ってもらえないかということで話をした次第です。
現在、駅の横の花壇の整備を進めています。駅のト
イレ側の丸いのが池だったんです。ボウフラがわくよ
うな池だったんですけど、花壇にしたら人が集まって
くるようになりました。地域の方と一緒に整備をする
ものですから、
「あのおばあちゃん、最近どうされた
かね」とか、お歳を召した方には失礼なんですけど、
安否確認じゃないですけど、
「元気に出てきておられ
るね」とか、そういったこともやりながら、楽しく交
流を深めながら作業しています。きれいになると皆さ
ん元気になってきて、
「じゃあ続けようか」というこ
とで現在やっている次第です。
11月に花の苗の植替えをしたときは雨でした。そ
れで開催したときに、私と幹部の5人ぐらいしか来な
いのかと思ったら、なんと30人ほど雨の中でも来て
いただきました。YKKの黒部寮の皆さんも来ていた
だいて、若い方の元気をもらいながらやりました。若
い方が来られると、地区のお年寄りも、
「うちの孫に、
いいお嫁さんやお婿さんがいないかな」ということ
で、いい交流も生まれています。吉田会長もおられま
すけど、現在、横に単身寮を作っておられて、ぜひ定
住していただけるように進めています。
現在、イルミネーションを点灯しています。防犯が
てら暗いところを明るくしようということで、商工会
の皆さんと地区の方々が協力しながら、現在、イルミ
ネーションを点けています。設置するのに大変苦労し
ていて、地域の協力がないとなかなかできないという
ことです。
12月2日にイルミネーションの点灯式がありまし
た。
「ホテルアクア黒部」さんの協力を得て、雨の日
でも点灯できます。駅のほうで点灯式をやったらどう
かという案もあります。子どもたちの歌や踊りがある
ので、ご両親や保護者の方も来られますので、だいた
い170人の方が来て大変喜んでいただいています。
私どものプロジェクトは駅周辺なんですけど、バス
交通も市のほうでだいぶ完備されたので、将来的には
新幹線市民ワークショップの皆さんと一緒にできたら
どうかなと、現在、模索しているところです。そこで
明日、
「公共交通を活かしたまちづくり講演会」を石
田の交流プラザで開く予定になっています。富山ライ
トレールの前社長で、生地の振興会長である根塚さん
をお招きして、お話をしていただこうと思っている次
第です。
いずれにしても、公共交通を活かしたまちづくりで
皆さんが元気になるようにやっていきたいと思ってい
ます。以上です。ありがとうございました。
(拍手)
ど、一般参加型というか市民参加型で、ヨーロッパの
街角で演奏するようなイメージが宇奈月にはよく似合
うということと、セレネのホールを使ったコンサート
です。去年は演奏者が約500名ということで、いかに
モーツァルトを、そして人前で演奏したい人が多いか
ということじゃないかと思います。
「宿泊して楽しんだ」と書いてあるのは、実は去年
は新幹線が開業して、宇奈月温泉ではほとんど予約が
取れませんでした。そこで魚津へ回ったり、いろいろ
紹介したんですけど、宇奈月では泊まれませんでした。
企画としては楽しいトークやプロの弦楽四重奏、そ
してピアノは富山出身で京都芸大4年生の塚田尚吾さ
んという方が、一般参加で第2回に参加され、それか
ら非常にお上手だということで着目し、コンチェルト
をやったりしました。実はもう各種のコンクールに入
賞されて、プロオケと何度も共演し、来週の金曜日に
は京都コンサートホールでリサイタルをされるとい
う、そういう立派な方が宇奈月とご縁があるというこ
とです。
毎年、音楽祭のトリを飾るスペシャルコンサートを
セレネ4階の大ホールで開催していますが、皆さん、
非常に熱心に足を運んでいただいています。毎年500
~600名くらいの方がチケットを買って聞きに来てく
ださるということで、最後は大変盛り上がっています。
商店街も一体となってモーツァルトにちなんだお菓
子を作ったり、ご存知の宇奈月麦酒館のモーツァルト
を聴かせたビール、それからモーツァルト米、そう
いったものもご披露しています。
サポート状況ですが、ここにいらっしゃるスタッフ
の方もボランティアで来ていただいたり、個別に高校
生の方をお願いしたり、富山大学のフィルハーモニー
のメンバー10人ほどに毎年来ていただいています。
音楽に詳しい方でないとできない部分もありまして、
そういったサポートもしていただいています。
今後の展開としては、年に1回、9月の第3という
ことで定着していますが、この音楽祭をもっともっと
幅広く、地元の方の認知度を上げたいと思っています。
というのは、こんな山間の温泉地で、セレネのよう
な立派なホールを持っているところはほかにございま
せん。ここを使った音楽団体の合宿誘致とか、そうい
うところに広げればよろしいんじゃないかと思ってい
ます。
問題点は、挙げればきりがないんですけど、実は
順風満帆ではなくて、先程もご報告にありましたけ
ど、横島勝人さんが、
「とりあえず5回だけ頑張って
やろう」ということで始めた音楽祭です。実は去年の
6回目をやる前にだいぶ沈滞し、私は、
「1年見合わ
せたらどうか」という意見を出させてもらったくらい
です。財政とか、いろいろな問題がございました。ほ
かの県でも音楽祭がありますけど、やはり中座してし
まっているものが多い。特にアマチュアだけでやって
司 会/ありがとうございました。明日の講演会の時
間を教えていただけますか? 石田の交流プラザで午
前10時からだそうです。皆さん、ぜひご参加くださ
いますよう、よろしくお願い致します。
それでは続きまして、湯の街ふれあい音楽祭モー
ツァルト@宇奈月2015の音楽祭実行委員長の篠崎秀
一さん、お願い致します。
⑦宇奈月モーツァルト(音楽祭)プロジェクト
発表者:篠崎 秀一
この一年間を振り返っ
て、また今後の展望を簡単
に述べさせていただきま
す。事務局から2ページに
わたって資料が出ています
ので、それ以外の状況を少
し説明したいと思います。
実行委員会の発足が
2010年で、今年で7年目ということですが、メン
バーは地元の方がほとんどです。音楽祭の実行委員で
すので、音楽のプロがいるのかというと、実際は学校
の先生とか各分野を得意とする方が約20名で、音楽
のプロは一人も参加されていません。ただし、芸術監
督に就任していただいた横島勝人さんがほとんど企画
といいますか、方向性を出していただいています。
この音楽祭がまがりなりにも6年間続いてきたの
は、こう言ってはなんですけど、ポイントは宇奈月町
でやったということと、モーツァルトに特化したとい
うことです。それと実行委員会のメンバーには非常に
優秀な方がたくさんおられて、オリジナルのタオルを
学校の先生がデザインして、毎年デザインが変わるん
ですけど、
「アマデウナヅキン」という名前のキャラ
クターもつけて、非常に人気が出ています。もう完売
して、残りはほとんどありません。そういうところが
続いてきたポイントかと思います。
昨年は9月の3日間、実施しました。6年間の実績
として、ほぼ右肩上がりの実績を資料に紹介させて
いただきました。実施内容はご存知だと思いますけ
― 61 ―
いる音楽祭ですね。
次に、今後の実施予定です。今年から、宇奈月で聴
けなかった方にもオーケストラ・合唱団を聴いてもら
おうと。実行委員の方もいつもボランティアをしてい
て聴けないということで、コラーレで4月24日にコ
ンサートを開きます。そのなかで今回、後半は、
「サ
ウンド・オブ・ミュージック」というミュージカルを
取り上げます。これは皆さんもご存知の通り、オース
トリアのザルツブルクが舞台です。宇奈月も日本のザ
ルツブルクだと言っていますが、その辺で共通点があ
るということです。また、去年は映画の公開50周年
で盛り上がっているということで、皆さんが大好きな
ミュージカルということで取り上げます。
それから5月29日、フルマラソンになった黒部名
水マラソンのスタート時のファンファーレを担当しま
す。演奏曲目は、黒部の新しい市歌と「煌」をアレン
ジしたものを演奏します。
最後に、9月17日~19日まで第7回の音楽祭を実
施するということで、この企画も着々と進んでいま
す。ということで、今後ともご協力をよろしくお願い
します。
(拍手)
司 会/篠崎さん、どうもありがとうございました。
いをしましたが、黒部駅と生地駅にも新しくプラン
ターを並べて飾りました。
大きい活動はしていませんが、今後の目標に移り
たいと思います。
「人もまちも見られることでドレス
アップする」という合言葉で頑張りたいと思っていま
すが、今年はまた原点に戻り、普段の庭づくりを通し
て“オープンガーデン”の考えを進め、一般の家庭の
お庭を拝見し、すてきなお庭を写真に撮ってカレン
ダーを作りたいと思っています。
黒部まちづくり協議会は19年目ということですが、
スタート時には会長さんにもカレンダーとか優秀賞を
作って賞状を渡してもらい、もらった方々が会長から
直接賞状をいただいて喜ばれたことを思い出していま
す。それで、もう一度、そういうことにチャレンジし
たいと思っています。
一つだけお願いがあります。私たちはまちづくり協
議会から、松野さんや高岡さんと一緒にヨーロッパへ
行かせていただきました。そのときに私たちは感動し
て帰ってきたはずなんです。
「窓辺に花を」というこ
とで、
「窓辺に花を、窓辺に花を」と思っていました
が、なかなか進みませんので、できれば会長さんにモ
デルハウスを作っていただいたら、黒部市がもっと
もっとすてきなまちになっていく。ヨーロッパなんか
窓辺の花だけで観光になっているでしょう。ですか
ら、また皆さんと一緒にヨーロッパへ研修に行けばい
いのかなと思ったりしています(笑)
。やっぱり見な
ければ、どういうふうにするのかがわかりません。そ
ういうことで、会長、よろしくお願い致します。どう
もありがとうございました。
(拍手)
続きまして、花いっぱいプロジェクトのサブリーダー
の高本一恵さん、よろしくお願い致します。
⑧花いっぱいプロジェクト 発表者:高本 一恵
皆さん、お久しぶりで
す。 久 し ぶ り にHANA会
議に出てきて、心臓の大
きい私もドキドキして、何
年ぶりかなと考えていまし
た。能登リーダーが所用の
ため、私に出て欲しいとい
うことで出てまいりました。
資料に書いてある通りです。私たちは、
「人もまち
も見られることでドレスアップする」という言葉が大
好きで、これもまちづくりで教わった言葉です。特に
新幹線もきましたので、新幹線駅ができる前にもっと
もっと黒部が花いっぱいになることを願っていました
けど、私たちの力不足でなかなか思うように進んでお
りません。でも、微力ながら頑張っていきたいと思い
ます。
新幹線駅の開業のときは女性の方々にお願いして、
一人千円運動で会場をプランターで飾りました。たく
さんの花を本当にありがとうございました。
ワンコインのときは、出発式に合わせて宇奈月の駅
周辺に大きいプランターや大きいかめに流木を使って
花を活け、来られる方々の眼を楽しませています。
本当にささやかな活動ですが、11月1日のワンコ
インのときは新黒部駅と電鉄黒部駅などにも花いっぱ
司 会/高本さん、どうもありがとうございました。
「窓辺に花を」
、とてもすてきな言葉ですね。それでは
続きまして、水餃子大好きプロジェクトのリーダーの
国府田悠衣さん、よろしくお願い致します。
⑨水餃子大好きプロジェクト 発表者:国府田悠衣
こんにちは。私たちのプ
ロジェクトは、平成19年
に行われた第1回目の水餃
子まつりをきっかけに生ま
れました。水餃子を通し
て、
「食べること」
「話すこ
と」などの活動をして仲間
づくりを行い、日本と中国
との交流を図りたいと願っています。
今年度の活動ですが、
「くろべフェア」に出店しま
した。勤労青少年ホームで調理の下準備はしました
が、フェアのブースで手作りし、熱々のスープ入り水
餃子をお客さまに提供しました。
「おいしい!」とか、
「今年も食べに来たよ!」と言われたのが、すごく嬉
しかったです。
― 62 ―
2日間、朝から夕方まで大変でしたが、プロジェク
トのメンバー全員が集まるのはこのイベントのときだ
けなので、みんなはすごく楽しみにしています。
また、勤労青少年ホームでの「手作り水餃子教室」
も恒例になりました。水餃子づくりの楽しさとコツを
覚えていって、家庭でもおいしい手作りの水餃子を味
わってもらいたいと思います。参加者の皆さんも熱心
なので、やりがいがあります。みら~れテレビが毎年
取材して放送してくれるので、職場の皆さんやママ友
たちも私の顔を見るとすぐに水餃子を思い出すので、
私が水餃子みたいになりました(笑)
。
水餃子を通して中国への関心を持ってもらい、草の
根交流につながればいいと思っています。公民館と各
団体でも企画してもらえば教室を開きますので、ぜひ
声をかけてください。
そして、昨年の11月から年間を通して中国語教室
が実現しました。勤労青少年ホームで火曜日の夜に
行っています。メンバーは中国出張も多いYKKの社員
さんから、初めて中国語に触れる人までレベルもさま
ざまですが、少人数なのでそれぞれに対応しています。
この後の懇親会に、私たちの手作り水餃子をお出し
します。皆さんのために午前中に勤労青少年ホームに
集まって作りました。フィール宇奈月さんにゆでて出
してもらいますので、熱いうちに召し上がってくださ
い。以上で発表を終わります。どうもありがとうござ
いました。
(拍手)
司 会/国府田さん、どうもありがとうございまし
た。きょうは朝早くから、たくさんの水餃子を作って
おられました。皆様、この後を楽しみに、もうしばら
く続きますけれども、よろしくお願い致します。
それではここで、
「黒部のそのまま天然水」とくろ
べ水餃子について、事務局の紙谷より報告させていた
だきます。
紙 谷/事務局の紙谷です。足元の悪いなか、大勢集
まっていただいてありがとうございます。事務局から
2点。
「黒部のそのまま天然水」と、吉田会長がまち
協10周年に始められた餃子まつり、1回目はコンテ
ストだったんですけど、その経緯を話してみたいと思
います。
水に関しては平成25年2月1日から、まち協で一
手に販売することになりました。今月の1日で3周年
を迎えます。おかげさまで県内外にも浸透しており、
こちらのほうへ観光に来られた方も、ここで飲んでみ
て、帰られてすぐにネットで申し込まれたりするよう
になっています。相当伸びているんですけど、まち協
で扱っているのは「黒部のそのまま天然水」500ml
のペットボトル24本入りと、青年会議所がやってい
るウォー太郎サポーターズ倶楽部、ウォー太郎のキャ
ラクターが入ったペットボトルの500mlと2Lの箱
― 63 ―
入りを受付けて販売しています。
平成27年度の12月までの分しか出ていませんが、
箱数でいいますと現在、3種類で1,836箱出ていま
す。26年度は3月までで1,950箱。この後、もう1か
月余りありますので、もう少し伸びるんじゃないかと
思っています。
いろんな企業さんとか、いろんなところで扱ってい
ただいています。YKKの会長さんもいらっしゃいま
すが、YKKのジャパンビバレッジの自販機には、
「黒
部のそのまま天然水」が入っています。そのほか、
YKKさんにはいろんな会議にも使っていただいたり、
あとは地元のホテルさん、北陸自動車道のサービスエ
リア。
県外の人たちはネットですぐ注文がきますので、そ
の対応に追われています。新幹線も開業し、観光客が
こちらへ来られて、こちらで水を飲まれたらすごくお
いしいということで、地元へ帰られたらすぐに注文が
くるようになっています。
もう1点は水餃子のほうですけど、これはまち協
10周年記念から始まったお祭りです。最初の頃は中
国のホテルのシェフたちをお呼びして、教えてもらっ
たという経緯があります。
今は年2回、餃子まつりをやっています。今は黒部
の飲食業組合さんと協力して、平成23年から年2回、
10月の1か月間と2月の1か月間、各店のオリジナ
ルのメニューにして食べていただいています。今年も
2月から始まっていますけど、どの店が一番おいしい
のか。AKB48じゃありませんけど、KSGということ
で総選挙を、店へ行って食べていただいて、おハガキ
で投票してもらうということもやっています。
お店で出してもらうということですから、売上げの
ほうも結構伸びています。昨年一年間は、個数でいい
ますと2万3,570個、きょうまでで1万9,960個。あ
と1か月半ほどありますので、昨年以上に伸びるので
はないかなと。餃子のほうもどんどん順調に伸びてい
ますので、皆さんもぜひお店へ行って食べていただき
たいと思います。
以上2点、事務局で扱っている天然水と餃子につい
てご報告させていただきました。ありがとうございま
した。
(拍手)
司 会/紙谷のほうからも話がありましたが、2月
いっぱいはKSG総選挙ということで水餃子まつりを
開催しています。いろんなお店がありますので、たく
さん回っていただいて、いろんな水餃子を楽しんでい
ただけたらと思います。
また、お水のほうも3周年ということで、事務局の
ほうで活動ニュースにも載せさせていただいたんです
けど、特典をつけて販売していますので、事務局まで
お問い合わせください。よろしくお願い致します。
それでは皆さん、どうもありがとうございました。
ここで川口顧問より講評をいただきたいと思いま
す。川口様、どうぞよろしくお願い致します。
●講評 川口直木顧問
ご無沙汰しております。
私はしょっちゅうこちらに
来ているんですけど、皆さ
んには大変ご無沙汰してい
ます。
きょうは最初に炭谷先生
のお話をうかがって、う
わっ、暗い話だなと思いな
がらも、実に心にわかるという部分が非常に多くて、
皆さんも感心したことがあるんじゃないかと。天下国
家を語るのは議長の役目ですが、私の感想としては、
人口減少でも衰えない豊かさを追及する道はないのかと
いう、炭谷先生の最初の投げかけは大変素晴らしくて。
まちづくりは活性化だ、活性化だといいますよね。
だけど、実は人口減少することはしょうがないんで
す。そうなってくると経済は活性化しない。そうする
と、豊かさとか幸福って何だろうと。実は今、日本中
が金じゃない豊かさとか幸福って何だろうと考えるタ
イミングにきていると僕は思います、経済=金だとす
れば。
もちろん、活性化していくことがいいことはいいん
ですけど。人口減少して金が儲からないっていうん
だったら、それでも幸福・豊かさを追求していく、そ
の幸福・豊かさが金だという時代がしばらく続いてき
たと僕は思っています。そういう意味では大変いい問
題提起をされたと思います。
まちづくりは何かというと、フェイス・トゥ・フェ
イスだと、コミュニケーションだという言葉も炭谷先
生からありました。これは僕がずっと思っていたこと
なので、高齢化社会のなかで向かっていくなかで、顔
と顔を直接合わせていくことこそ、まちづくりだと思
います。
辻さんの黒部PRワークショップですけど、ここで
フェイス・トゥ・フェイスについてちょっと触れます。
僕が一番良かったと思うのは、
「
“継続は力だ”と言っ
て十年一日、HANA通信をやっています」と辻さん
がおっしゃっていましたが、それでいいんです。た
だ、今回すごく嬉しかったのは、テーマを変えてやっ
てみたということ。
実は、
“継続は力だ”とみんな言うけど、昨日、一
昨日、一昨々日、同じことをやっているんじゃないん
です。継続は、実は革命が必要なんです。常にアイデ
アで変えていかなきゃいけないんです。自己革新して
いかないと継続しないんです。
途中で飽きちゃうんです、疲れちゃうんですね。後
程出てきますが、モーツァルト音楽祭も、
「疲れまし
た……」みたいなことを言っていましたけど、とにか
く疲れてマンネリがきたら、自分を変えればいいわけ
です。実は、
“継続は力だ”は、変える力こそが継続
の力だというのが基本なので、今回辻さんがアイデア
を出して変えました、というのはすごくいいことだと
思いました。
それから、フォトウォークって補助事業みたいだけ
ど、アイデア的にとても面白いのでぜひ頑張って欲し
い。これは参加しないといけないから、参加動員策が
大変でしょうね。これをちゃんとやると、まちうちの
内需拡大につながりますから、これはいいアイデアだ
と思います。ただ、決め手は参加動員なので、頑張っ
て参加してもらうのが一番のポイントになろうかと思
います。
3番目、僕はここが一番言いたいんですけど、冒頭
に書いてある「元気な黒部、黒部の魅力を市内外に伝
える」というのが狙いですが、前回も言ったと思うん
ですが、市内に偏っているんじゃないの? 市外に対
する発信が少し手薄じゃないかと僕はずっと思って
います。そういう意味で、たとえばフェイスブック
というのがありますけど、僕はフェイスブックをや
り始めてから5、6年経つけど、いつも三井さんが、
「きょうは晴れて山がきれいだな」
「きょうはラーメン
を食ったぞ」みたいなつまらないことばかりフェイス
ブックに投稿していますが、
「ああ、そうか、三井さ
んはラーメンを食っているのか」という隣りにいる近
さは、なかなかの技なんです。
ただ、あれでグループを作って、まちづくり協議会
の人がみんなフェイスブックに入ってやっていると、
常に横にいるという、さっきのフェイス・トゥ・フェ
イスじゃないですけど、そこで何かやっていることが
わかるというのは一つの重要なコミュニケーションな
んです。
YKK APの仕事で僕はMADOショップSUCCESSっ
ていうのをやっているんですけど、これまで30店舗
登場してきたのが全部で50人以上いますけど、全部
フェイスブックに無理やり入れました。昨日まで、
「フェイスブックって何だ?」と言っていた人も無理
やり入れました。無理やり入れたら、面白くて面白く
てしょうがない。三井さんみたいなのがいっぱい登場
しています。
「きょうラーメン食った」とかくだらな
いことばかり書いているんですけど、それを見ている
と北海道から九州まで常に横にいるんです。
フェイスブックは外にも発信されていますから。イ
ンターネットで知らない奴から僕のところへリクエス
トがいっぱいくるわけです、全然会ったこともない奴
から。これはすごいなと何年か前に感じてやってい
ます。三井さんみたいに、
「ラーメンを食った」とか、
「山がきれいだ」でも構わないから。お子さんもやっ
ていますよ。誰とは言いませんが、お母さんはITがダ
メだから。議員さんもやっていますよ、安心してくだ
さい。
― 64 ―
ひらけ!黒部 北陸新幹線2015プロジェクトです
が、僕はホットフィールドはよくわかりませんけど、
さっき聞いていたら県外から50%も来ているって、
とんでもないことになっているなと。黒部まちづくり
協議会がやっている活動は内向きが多いなかで、これ
は外向きだから頑張って欲しいですよね。
今後については、
「ホットフィールド2016実施は未
決定」とか、
「ホットフィールド2017は無い」とか暗
いことがいっぱい書いてあるんですけど、車谷さん、
これで終わりなの? これはぜひやって欲しい。
内省的にホットフィールドを開催した意義を振り
返って、今までは自然との調和でやってきたけど、今
後どうしたらいいんだみたいな、柄に似合わず難しい
ことを言っていましたね。こんな難しいことを考えな
くてもいい。まちづくりに難しい哲学なんていらな
い。楽しけりゃいいんだ、という部分の大雑把さを片
方に持っていながら、会長が難しいコンセプトを考え
ていけばいいんです。ここにいる議長はすごく難しい
ことを考えているんだけど、発言は軽いんです。この
二面性が会長には必要だと思うので、三井さん、頑
張ってください。理屈じゃなく動けるようになりたい
もんですね。歳をとればとるほど理屈っぽくなります
から。
人生百年型まちづくりプロジェクトの目的は、
「高
齢者にやさしいまちづくり活動の実践」
。中谷さん、
毎年言っているんですけど、ホントにすごいですよ
ね。僕は最近感じているんですけど、政治や社会のな
かで高齢化が問題だといいますよね。じゃあ、問題の
当事者たる高齢者はどうしたらいいのか。じいさん、
ばあさんが社会問題だというんです。僕はいつも、ふ
ざけるな! と思います。高齢化が社会にとって問題
だけど、当事者の高齢者がどうしたらいいかというの
がすごく重要です。じいさん、ばあさんが会うと、い
つも病気の話と年金の話で嫌になっちゃう。私は若っ
ぽくやっていますけど、同窓会をやると同い年が棺桶
に半分くらい入っていますからね。病気の話ばっか
り。
高齢者でも明るく、楽しく生きているという意識を
鼓舞していくことが、今の社会にすごく重要だと思い
ます。みんなから除け者にされて……。あまり言いた
くないんですけど、今、社会保障関連予算が安倍政権
になってからどんどん落とされていますから。みんな
は気づいていませんけど。だから、これから逆境なん
です。
そういうなかで一番大事なことは、高齢を生きる本
人たちの意識をどう明るくもっていくか。そこがポイ
ントになっていて、中谷さんがやっておられるファッ
ションショーは、前回も言いましたけど、観客が200
名、モデル数が46名ってすごいです。何回も続いて
きている。
ほかのプロジェクトにもいえることですが、なぜ継
続しているか、増えているかというと、いいものなん
です。良いものは求心力が生まれるんです。悪いもの
は終わっちゃうんです。だから、これはきっと良いも
のなんです。だから、良いものをどんどん磨き上げ
る。旅館経営もそうですよ(笑)
。いい旅館は求心力
が生まれて、お客が来るわけです。ところが、悪い旅
館はお客が来ないわけです。これはきっと良いものな
んです。だから自信を持っていただければいいなと。
これからの高齢者は、美しく老いることがすごく重
要なんです。私は66歳ですけど、最近になって、
「ダ
ンディだ」と言われるんです。実を言うと、
「ダン
ディだ」と誉められるということは、その前に括弧書
きで「年の割に」って付いているんです。だから、言
われるたびに頭にきちゃうんです。でも、ダンディと
言われて悪い気はしないですよね。もう女性をナンパ
したってしょうがない。だけど、ダンディと言われる
と頑張っちゃうんですよね。
だから嘘でもいいけど、美しく老いるというのは
すごく重要なので、このプロジェクトはすごくいい。
「おいしい」だって、
「美味しい」と書くじゃないです
か。美しいということはすごくいいことなので、ぜ
ひ。じじい、ばばあになると薬をポリポリ食べていま
すからね。宇宙人じゃないんだから。
というわけで、これはすごくいいことなので、講評
もへったくれもなくて、ぜひ続けていただきたい。チ
ラッと言いますけど、和服はいいですね。僕は新婚
時代、うちのかみさんが3か月間、和服で出迎えて、
「お帰りなさい」と言われたんです。今は桐の箪笥に
眠ったまま、全然出てきません。時々旅行に行くと、
糊の貼った浴衣を着て言われますけど、あれはダメで
すね。朝起きたときなんか見られない。あれは和服と
はいわない。
急ぎますが、サクラワークショップの八木さん、こ
れも一言、こつこつ、気長に。八木さんがおっしゃっ
たことに尽きると思います。この言葉が僕は大好きです。
華・花・英のまちづくりですけど、桜は「花」のほ
うですから、花を相手にするのに焦ったってしょうが
ないですよね。三井さんが派手なイベントをやれば、
「華」になりますけど。花は自然相手のものですから、
こつこつ気長にという、これこそまちづくりの真髄だ
ろうと思います。
『いつか桜の下で』という本を作りましたけど、そ
れは未来の開花を夢みることを忘れないで生きていこ
うという願いがあったので、本のタイトルになりまし
た。吉永小百合と橋幸夫の「いつでも夢を」ですね。
「明日は咲こう、花咲こう」ですね、知っている人が
いっぱいいるでしょう(笑)
。実は、桜というのはそ
ういう願いを込めているので、まちづくり協議会の精
神的な支柱ですから、八木さん、疲れないで続けて
いってもらえたらいいなと。
一つだけ、すごく誉めちゃうんですけど、
「春を探
― 65 ―
そう」はいいですね。実は観光名物、観光名所になら
ないものこそ、そのまちをシンボルしているんです。
大事なことを言っているんです。観光名所になるとこ
ろって、ろくでもないんです。だけど、道端に咲いて
いる花のように観光にならないものこそ、そのまちが
象徴されているんです。ここに気づいてくれると、そ
のまちを好きになるんです。だから、これはすごくい
いことだと思います。僕なんかは、この業界で生まれ
た花ですけど。そこら辺を吉田会長がなかなか見出し
てくれないものですから、埋もれた道端のタンポポの
ように生きている私を見て、こういうふうに言ってい
ます。
それから、花岡さんは新幹線市民ワークショップで
すね。実はきょうは黒部宇奈月温泉駅からお迎えに来
てくれるといったんですけど、地鉄に乗って宇奈月ま
で来たんです。20分。最近、仕事で黒部宇奈月温泉
駅に降りると、地鉄に乗って新魚津に行くんです。
時々、ああいうのに乗ると面白いですね。僕は40
年黒部に来ているのに、別な風景が見えるんです。車
でばかり動いているのは良くないですね。地鉄に乗っ
て新しい角度の黒部を見直して、きょうは生まれて
初めて新黒部から宇奈月へ来たんです。20分で来て、
こんなに近いのかと感心したり、とても良かったの
で、そういう意味で公共交通を見直していくのはとて
もいいことだと思います。
ただ、新幹線市民ワークショップは、新幹線が通っ
てしまったからやることがなくなったみたいな喪失感
みたいなものがあるんじゃないかと思うんですけど、
僕がやってもらいたいのは、今はワンコインとか内側
に向けたものをやっていますけど、これもまた外に向
けたものを考えてくれると嬉しいなと。
議長が権力を持って、黒部宇奈月温泉駅という名前
を短くしてくれませんか? 舌をかんじゃうし、タク
シーチケットを書くときに長くて嫌になっちゃうんです。
黒部宇奈月温泉駅から行ける小さな旅みたいなもの
を作ってもらうといいんです。JTBなんかで売れる
ような旅を考えて作ってもらうと、バカにならないで
すよ。東京の中野に、
「風の旅行社」という小さな旅
行会社がありますけど、30人程度の小さな旅ばかり
作っています。たとえば、敦賀の駅を降りて墓石を訪
ねようとか。道端の春を探すのと同じように。
ここで一番人気があるのが、たとえば青森とか秋
田とか、いろんなところへ行って、駅を降りてから、
「木の名前を覚えようツアー」なんです。皆さん、木
の名前とか草の名前、花の名前をほとんど知りませ
ん。20人ぐらいのツアーを年に4回ぐらいやるんで
すけど、いつもいっぱいになっちゃうんです。で、駅
集合・駅解散で5万円も取るんです。バカみたいで
しょ? その代わり大学の先生とか、ちゃんとした先
生が、ああだこうだと教えてくれるんです。そんなこ
とを新幹線の駅発で考えてくれると外に向けた発信に
― 66 ―
なるから、ちょっと考えてくれると嬉しいなと思います。
黒部駅周辺活性化プロジェクトは、考えてみたら
18年もやってきたので、継続は力ですごいなと。そ
の割には黒部駅前の橋上化とか自由通路を作ろうと
か、これは私が一生懸命まちづくりをやっている頃か
ら掲げているもので、18年もやってまだ達成しない
のかと。これは既に南無妙法蓮華経のお経に達してい
るなと。
これはいいことなんですけど、そろそろ看板を下ろ
してもいいんじゃないかと僕は思います。橋上駅を作
ると金が集まらないですから、現実的に18年って難
しいですよね。すごい金がかかるから、YKKの会長
も金を出してくれないと思うんです。会長になってか
ら財布の紐が固くなりましたので、年間基金は千円ま
でとか。
実は、それに比して、あいの風の駅前に花壇を作っ
たと聞きました。こういう小さいものなんだけど、こ
ういうところから達成感を作っていくことが大変重要
なことと、あいの風とやまの黒部駅前が大事なんだと
いう意識が花を見ることから生まれてくる。そういう
ところから地道に続けていくことがいいんじゃないか
と思いますので、大それた看板を早く下ろしちゃって
もいいんじゃないかという気がします。
最後に、イベントをやるのは構わないんですが、あ
いの風とやまの駅前広場をイベント広場と見立てて、
JRじゃなくなったんだから、どう使ったっていいわ
けでしょう。駅前広場というのは、まちの人がどんど
ん使えばいい、使っていい広場なんです。中国とか韓
国へ行くと、駅前が広場になっていてすごいですよ。
だから、あそこをイベント広場と見立てたときに、い
ろんなことができてくるんじゃないかと思います。今
のところイルミネーションで飾るという発想なんです
けど、あそこを舞台だと考えたときに別の発想が生ま
れてくるので、ちょっと考えてみて欲しい。
あいの風とやま鉄道の黒部駅って、実はすごく重要
なんです。新幹線の黒部駅は外に向けた顔、あいの風
とやま鉄道の黒部駅は皆さんの駅ですから。そういう
意味で違いをしっかり意識しながら考えていくといい
んじゃないかと思います。この後、議長が駅前広場に
関して一石を投じるような雰囲気があるので、そこに
触れるとルール違反になるので触れません。
宇奈月モーツァルト(音楽祭)プロジェクトは、も
う言うことがないくらいにやっていますが、一つ誉め
ておくと、おいしいモーツァルトとかTシャツとか、
いろんなものを作っていましたが、どんどんどんどん
作ったほうがいいです。売れるものと売れないものが
いっぱい出てきます。めげないで作るべきです。こう
いうものこそイベントをやりながら想像力と創造力の
両方が試されるので、グッズはどんどんやって、ダメ
なものはどんどん引っ込めていく。これはやったほう
がいいです。
それから、マンネリだとか、疲れきったということ
もとても心配なんですが、こういうときは今までやっ
てきたことを全部ぶち壊すのが一つのエネルギーにな
り得るので、マンネリだと思っている部分をちょっと
ぶち壊すと、何か違う答えが出てくるかも知れませ
ん。今はイベントとしてやっていますが、イベントか
ら通年化へ、というのが次のテーマだと、そうして欲
しいと僕は願っています。
要するに、まちにしみ込むことが重要。水餃子大好
きプロジェクトも、いろんなお店で餃子を出してくれ
るようになりました。これはかつて単なるイベント
だったんです。これが街なかのいろんな店に浸透して
きて、どこでも餃子が食べられる。
モーツァルトが街なかに一年中しみ込んでいくよう
に仕向けるには、どうしたらいいんだろうか。たとえ
ば、喫茶店の「モーツァルト」でもいいし、どこかの
広場でもいいんだけど、常にモーツァルトが鳴ってい
るとか。このまちへ行くと、どこかからモーツァルト
が聞こえてくるとか、道を歩いていたらモーツァルト
が聞こえてくるとか。一年中どこかでやっているとい
うことが、しみ込むということなんです。
旅館さんもたくさんいるわけですから、たとえば夜
になったらロビーで何かやっているとか。そういうこ
とが、そのまちの顔になってくるんです。万座温泉と
いうところに行くと、そこの社長が演歌が好きで、聞
きたくもないのに客をロビーに集めて演歌を聞かされ
るんです。万座温泉ホテルだったかな? しょうがな
い社長もいるんですけど、あれは押し売りだから止め
てもらいたいですね。
もう一つは、イベントのときにハレの雰囲気。イベ
ントにとって必要なのはハレの雰囲気です。プラハの
春音楽祭に行きますと、男はタキシードを着ていない
と歩いちゃいけない。実際は歩いているんですけど。
女はローブ・デコルテと決まっています。そうする
と、音楽祭の期間中はすごいですよ。全員、タキシー
ドとローブ・デコルテで歩いている。
ニューオリンズではマルディグラというお祭りを
やっていますけど、そのときは各ホテルとかホールは
1800年代の、
「風と共に去りぬ」みたいな衣装でみん
な歩いている。これはルールなんです。つまり、そう
いう格好をして歩くことが、その場の空気を作ってい
きます。そうすると見るからに、
「モーツァルト音楽
祭、すごいな!」というふうになっていきます。洋服
というのは、打破する切り口かなと思います。
花いっぱいプロジェクトの高本さんは久しぶりでし
た。高本さんの顔を見ると、何十年付き合っているの
かというくらい古い。お互いによく生きているよね、
という感じです。
あいの風とやまの駅前とかいろいろ植えたというの
は、花いっぱいプロジェクトの根本は運動であって、
イベントではありませんから。皆さんを啓発していく
― 67 ―
のは、パブリックの場に花をいっぱい植えるというのが
一つです。
2番目に、またやってくださいよ、オープンガーデ
ン。高本さんが県の要職に就かれてからは、ほとんど
こういうものがやられなくなった。人間は偉くなると
地べたに下りてこない。これを反省して、高本さん、
もう一度草の根に戻っていただきたい。始めた当時は
やったんですよね、僕はまだよく覚えています。
運動にするには原点からやり直してもらえるとい
う、すごくいい話を聞きました。窓辺に花、いいです
よね。高本さんはイギリスの湖水地方というところへ
行ったんです。ところが、黒部に帰ってきて何もやら
ないで農協の偉い人になったから、そういうのを食い
逃げっていうんです(笑)
。スペインのコルドバとか
行きますと、街角に花の小径というのがあって、壁に
たくさん鉢植えをぶら下げているところがあります。
行くなら、そういうところへ行くといいですよね。
YKKという会社は今から40年くらい前、私が来始
めた頃、真夏に工場に入ると一直線にカンナの花が植
えてありました。黒部の夏はカンナの赤い色だったん
です、僕の中では。で、食堂に行くと、なぜかプラス
チックのパイナップルとかバナナとか、ツタ植物があ
りました。2代目の社長はそれが嫌で、プラスチック
のバナナを根こそぎ取っちゃったんです。今は緑のセ
ンターパークになっていますが、あそこにカンナが
あった。またカンナを植えろというわけじゃないんで
すけど、緑はあるけど花がないと寂しいなと思ってい
るので、やっぱり花ってすごく重要です。
なぜ吉田忠雄さんはバナナとかパイナップルをぶら
下げていたかというと、黒部は暗いから、もっと明る
く生きようというのが一つの願いとしてあったんじゃ
ないかと。吉田忠裕さんという社長は、その後、ピン
クの背広をみんなに配ったりしましたよね。辻さん
が、しこたま背広を作っていましたよね。
だから、やっぱりまちに色は必要。そのためには花
というのが一番いい材料だと僕は思っています。
最後は水餃子大好きプロジェクトです。餃子につい
て個人的に言いますと、三井さんと、川端観光協会会
長と、当時の吉田社長と、私と、今はJR九州の偉い
人になった後藤さんという方と、春節に北京の一般家
庭に餃子を勉強しに行ったんです。あれが15年ぐら
い前。そのとき、三井さんという名前は中国語でいう
と、
「サンチン?」ですよね。
「サンチン餃子なんて
やったらどうあるか?」と言われて、やっと10周年
で実って今に至っているので、僕にとっては感慨無量
です。鼻水を垂らしながら歩いた万里の長城が懐かし
い。あれで終わっていたら、ただの道楽です。
先程も言いましたが、街なかに浸透したのが素晴ら
しい。これは吉田議長がとても喜んでいますが、今、
世の中は餃子ブームになっているんです。それも焼
き餃子じゃないんです。水餃子ブームになっている。
やっと気づいてくれた。きましたよ、水餃子が。
ということは、逆にいうと我々が先端だということ
になっているわけ。やっとトレンドが水餃子に向いて
きたので、三井さん、外に向けてもっとアピールしな
きゃいけない。何らかの方法で外に向けてアピールし
ないと、もっと強力な奴が現われてきたら先を越され
ちゃう。
あのB-1グランプリだって、秋田の横手がやって
いて、静岡の富士宮は後発のくせに横手より有名に
なっちゃった。横手の人は暗いから、表にあまり言わ
なかった。あそこは実はホルモン焼きそばの最初で、
次に富士宮が出てきて勝っちゃった。アピールしない
と世の中に出てこないので、うちは水餃子の老舗だと
いうことを外部発信するよう工夫していただけるとい
いと思います。
ちなみに、中国語教室が発展したのは大変喜ばしい
限りで、こういう付加価値的に広がっていくのがすご
く楽しいと思います。
そういうわけで、以上で私の話を終わらせていただ
きます。
(拍手)
司 会/大変有意義なお話をありがとうございました。
それでは、HANA会議の締めくくりに総評をいた
だきたいと思います。吉田HANA会議議長、どうぞ
よろしくお願い致します。
●総評 吉田忠裕HANA会議議長
どうも皆さん、こんばん
は。懇親会が始まる時間に
なってしまいました。
私は、ここにいらっしゃ
る皆さんの半分以上はよく
知っているつもりです。よ
く知っている方たちという
のは、19年前に一緒にス
タートしていただいて、あのときは確かワークショッ
プじゃないけれども14あったんです。きょうは九つ
の発表があって、少し数は減ったように思うんだけ
ど。要するに、だんだん時代とともに新しいものが出
てきて、古いものといったら失礼だけど、これはやり
遂げたというものは退場していく。
今やっていらっしゃるのは、いろいろ織り交ぜてい
るけれども、イベント的なものと、まちをどう作って
いこうかということを、
“華・花・英”のコンセプト
に基づいて綿々と進めているものとミックスなんです
けど。そういう意味では大変面白い材料、面白いテー
マが皆さんの手によってちゃんと今日まで続けられて
きて、すごくいい状態のところにきていると思うんです。
いい状態というのは、これでいいんじゃないんで
す。ただ、ここまで持ってこられたことによって、実
はいろいろ苦労された価値が、リーダーの発表にあり
― 68 ―
ましたけれども、それぞれのテーマごとに見えてき
た。ただし、先程、川口さんが言ってくれましたけ
ど、中に向かって話し合いをしているだけだと十分で
はない。ものによっては外に向かってどんどんと何か
やることによって、黒部、あるいはこの地がもっと知
られることになる。もっと知られるためには、動員を
かけたり、もっと絞り込んだり、こういうふうに発表
していこう、というようなことをやったらいい。
先程、辻さんから始まって、中谷さんのファッショ
ンショーも、あそこまで取り上げられるというのは、
やっぱり取り上げる価値があるから取り上げられた。
それがまた向こうで取り上げられて、ニュースってだ
いたいこういうことなんです。どこか近くで取り上げ
られたら、それをナショナルレベルで取り上げて、今
度は国際的に取り上げられる。そうなると、そこには
価値がものすごくあるんだと。人が気づかなかったこ
とをやっていて価値があるんだということなので。取
り上げられないとダメだといっているわけじゃないん
ですけど、いろいろなパターン、いろいろなテーマ、
いろいろなイベントもあるし。
今は九つの話がありましたけど、食だけとっても、
餃子はうまくいったと思っていますし、私も言い出
しっぺの一人として大変喜んでいるんですが、あと何
があるかな? 何か必要なんじゃないかな? もう
ちょっと投げ込むものがあってもいいんじゃないか
な? でも、その前に餃子をもう一段か二段やってし
まおうよ、と。黒部といったら水餃子、というふう
に。宇都宮には悪いけれども、
「本当の餃子は水餃子。
それは黒部」と言ってしまおうよ、と。
先程も話がありましたが、言わないとどこかに取ら
れちゃって、
「黒部も水餃子をやっていたの?」みた
いなことで終わるのは残念じゃないですか。だんだん
評価が高くなってきて、まとまってきて、今は23店
舗が参加して、皆さんは餃子そのものがある意味じゃ
あたりまえになってきているけれども、外の人は全然
わからないわけです。降りてみて、どこかへ入ったら
餃子のコンテストをやっていたということぐらいしか
わからないので、これをどういうふうに仕掛けるかは
次の話だと思いますが、どこかに取られないように。
せっかく皆さんの努力で10年経ってここまできたの
を、取られないようにやっていきたい。国府田さんは
日本中に水餃子があるのがいいと思っているだろうけ
ど、とりあえずは黒部で、というのがいいんじゃない
かと思います。
皆さんのことに全部触れていくと大変なので、触れ
ないようにしようと言いながら、どうしても触れたく
なったりするんですが。こういう言い方をしたら全部
カバーできるかも知れないけど、最初に“華・花・英”
といってスタートした、ある部分は、きちっと残して
いただければありがたい。それは理念なのか。この活
動や、まちがこうあるべきだということを考えて、あ
の言葉を作ったし、あの言葉のもとに、この活動がス
タートした。
だから、いちいち“華・花・英”と言わなくてもい
いんだけど、底辺に全部それがあるんだということを
皆さんが知っていて、イベントもやる。イベントにも
華が必要だし、まちそのものにも花?が必要だし、い
ろいろなことに、美しかったり、英知だったり、華や
かさが存在していることをずっと地道に作りあげてき
た。八木さんみたいな花のプロフェッショナルもいる
けれども、黒部・宇奈月も含めて、そういう意味では
みんなが作り上げていく。それがじわっじわっとわ
かってきたときには、大変面白い印象を皆さんが持っ
てくださるんじゃないかと思っているんです。
もう一つ、ちょっと違うことを言いますけど、今年
は新幹線が通って、大変なタイミングだと思っていま
す。まち協がやっていることと、新幹線が開業してた
くさんの人が来ることと、まち協のアクティビティと
かアクションをどういうふうに展開していくのかを本
当に考えなきゃいけないだろうと。イベントをやって
いる人は、思いっきりイベントのことで考えていただ
けばいい。地道に積みあげている人も、どういうふう
にやっていったらいいのかと。
この新幹線時代、最初は理念やら文書やら作って、
みんなで共有しよう、同じ気持ちを持ってスタートし
ようじゃないかと。で、いろんな人に来てもらって勉
強会をやりましたよね。いろんな角度から、いろんな
ふうに言ってもらって、世の中はこんなレベルで、世
の中から見ると私たちがやっているのはこのレベルに
しか過ぎないのか。
「もっとバーを高くしないと、日
本に冠たる黒部という意味では響かないよ」と、ずい
ぶん厳しく言ってくれた先生たちもいたんだけど。そ
ういうことを我々は最初のステージで勉強した。それ
から実際にやろうじゃないかということで、やりた
いテーマを全部挙げて、チームを作ってやり始めた。
で、ずいぶんやっていただいたと思っています。
それから、ある意味では熟成期間というのか、浸
透するための努力を。
「毎年、同じことをやっている」
という発言もありましたけど、毎年、同じことをやっ
ていていいんです。ただ、やっているなかで、もう
ちょっとどうしようかと考えていただいたと思うの
で、それで同じことをやりながら意味が全然違ってき
ていると思っています。そのなかで今度は、さらにも
う一段か二段。
話が飛んで恐縮なんですけど、僕は十数年前から富
山県の文化審議会の会長になってくれと言われまし
た。県全体の文化事業で、踊りもある、書もある、歌
もある、いろいろあるんだけど、
「なぜ、私なんだ」
と思って最初はわからなかったんです。席に着いて、
それぞれの世界のプロフェッショナル・代表の人が
30人ぐらいいらっしゃるんだけど、話し始めたらわ
かったんです。知事が私に、と言った意味は、私がそ
― 69 ―
ういうことに詳しいという意味ではなくて、皆さん、
最後はやっぱり予算を取りたいんです、予算を。もう
一回よく見たら、富山県の向こう10年の文化事業の
計画を作るための審議会なんです。向こう10年。
これは困ったなと。10年先といってもわからない
し。それで私は、大変失礼なんだけど、集まっている
人に、僕は文化人じゃないと思う。ある分野にものす
ごく精通していることもないと思う。ただ、事業を
やっている者として、これだけの皆さんがいて予算を
取りに来たらどうするかと。一番簡単なのは、みんな
でイコールに分けましょうと。これが会長としては一
番簡単なんです。
だけども、それは僕が就く前の10年間も、その前
の10年間もやっていた。
「何が変わったんですか?」
と聞いたら、あんまり変わらないと。やっぱり、ここ
で思いっきり県が変わった、県の文化事業の動き方が
変わったと言わせるために、
「皆さんにお願いがある
んだけど、10年じゃなくて5年で実が結ぶようにし
ませんか?」と。
「同じ予算を全員に分けるんじゃな
くて、どれを選ぶかはこれから皆さんと議論する。賛
成か?」と聞いたら、みんな自分のところに当たると
思って、
「賛成!」と。
議論に入ったら、あそこが持っていったとか、こち
らが持っていったという話になるので、そのときに僕
が、
「約束したじゃないか」と。
「あまり長期に、少し
ずつまんべんなくみたいな話だとどこの県も同じだか
ら、特徴のあるものを取り上げて思い切りやりましょ
う」と。で、新幹線の計画もあるし、こういう計画も
あるし、ああいう計画もあるということで、
「最初は
ここら辺ですね」とかなり強引に。その次が回ってき
ますから、5年待ってくれれば後半の5年に回ってく
るかも知れない。それで回らない人はダメだという話
をしました。何も失うものはない私としては、かなり
乱暴に話をできたんですけど。そこら辺が、ある人た
ちには良かったし、ある人たちには残念だった。で
も、一応フェアに、早く効果が見えるようにしようと
いうのはみんな賛成。
さて、黒部はどういうふうに変わるのか。今まで
じっとしていましたよね。なかではやってくれていた
んです。だけども、本当に変わるかどうかは、僕はこ
こ1、2年が勝負だと思っているんです。皆さん、ど
のくらいの人が黒部に来るのか、新幹線で降り立つの
か、もうだいたいわかったでしょう。もしかすると3
月14日以降は北海道新幹線のほうへいくかもしれな
いと思っているかも知れないけど、行かないですよ、
きっと。ここへ来た人は、またここへ来ると思いま
す。あちらへ行く人もいると思うけど。
そうすると、これだけの人が来てくれて、これだけ
注目されているわけですから、注目している人たちに
対して、黒部ってこういうところですよと、しっかり
した球を投げる。だけど、派手なイベントだけ投げれ
ばいいというものでもないので、地道に大事なところ
を作りあげていく。つまり、守るところと、極端にい
えば、捨てるというと語弊がありますが、捨てるもの
も入れて選択しなきゃならない。それを決めてやって
いかないといけないし、まち協にはどのくらい予算が
あるのかといったら、あまり予算はないんでしょう?
だから、
(副市長が)いらっしゃるから言うんだけ
ど(笑)
、市がど~んとやってくれればいいんだよね。
もう大きな構造物は出来上がったんだから、これか
らはまち協の応援として、
「よし、このくらいはやる
ぞ!」というふうに言ってくれればいいと思うんで
す。吉田が言っていたと言ってください(笑)
。
あれもこれもは無理だけど、ここまで育ってきたも
のを、外部に球を投げなきゃいけないタイミングがき
ているので。2年待ってもいいというのなら2年待ち
ましょう。でも、ここでやりたいというのはやっぱり
あるから、それはやってもらわなきゃいけないんじゃ
ないか。
長くなってごめんなさい。うまくいかないプロジェ
クトは、ワークショップも含めて、どんどん変えて
いっていると思います。だから続いているんだと思
う。もっといろいろなテーマ、ワークショップ、プ
ロジェクトもあっていいと思うんです。その代わり、
2、3年やってダメだったら見切りをつけるというの
があってもいいと思うんです。今は昔からやってくれ
て、いいものが残っている。だから、すごくいいもの
が残っていると僕は感じるんです。新しいものも入っ
てきましたけど、もっといろいろなものを入れて、1
年目は無理だけど、3年目になってもうまくいかな
かったら遠慮してもらって、もっと違う動き方を取り
入れていこうというのもあっていいんじゃないのか。
つまり企業でいうと、うちはメーカーなので、商品
をどうするのかといったら、かなりいろんな商品と、
商品にまつわるイメージをどんどん出していかなきゃ
いけない。あのまちは、3年経ったらモーツァルトが
出てきた、何年か経ったら今度は食で餃子が出てき
た、次の食は○○が出てきた、というのがあっていい
んじゃないかと思うんです。そのくらいのことをやろ
うとすると、その下の底辺に、その何倍かのネタがな
いとできない。
そこでお願いなんですけど、ここにいらっしゃる
人はこれからもやってくださると思うんだけれども、
もっとたくさん市民の皆さんを動員して、できれば女
性がいいね。女性に先導してもらう。年齢関係なし
に、女性がどんどん入ってきたら、男はくっ付いてい
きますよ。だから、女性がいいと思うんです。女性を
もっと動員して、あのまちは年齢が上のほうの方も若
い方も、いろんな女性が動き回ってすごいね、という
状態ができると、三井会長も含めて、次の手を打ちや
すいんじゃないかと思っていますので、ぜひお願いし
たい。
― 70 ―
会社もそうですけど、ちょっと売上げが減ってきた
とか、利益が減ってきたとか、これはダメだとなった
ら、最近は歳を取ってきたからか案外短気になってき
ました。これはもう止めようと。
「止めよう」と言う
と問題だけど、もうちょっと格好良く言おうとする
と、今の時代にビジネスモデルが合っていない。
「ビ
ジネスモデルが合っていないから、ビジネスモデルを
考えてくれ」と言うと、あまり傷つかないんだよね。
でも、同じ人に、
「ビジネスモデルをもうちょっと考
えろよ」と、チャンスを持てと言っているので、そん
なことです。
言いたいことの半分は言いましたので、これ以上言
うと、ずいぶん長い時間になってしまうので、よろし
くお願いします。ありがとうございました。
(拍手)
もう一つ、炭谷さんの言ったことに何も触れないの
はあれなので……。あの人は暗い部分がベースにある
けれども、後半でいろんな事業をどんどん作ろうとい
うのはいいと思います。超高齢社会と言うからややこ
しいので。
僕は今、うちの会社で、つい1週間以内にも会議を
がんがんやっているんだけど、定年廃止を僕はずっと
言っているんです。社長以下、真面目に、
「定年廃止
の相談をしたい」と。そのときに僕は、
「定年廃止は
昔から言っていた。だけど、最近、考え方が少し変
わってきたので、定年制は持っていたほうがいいのか
も知れない。ただし、定年を今の時代だったら85歳
ぐらいに、あるいは90歳に。そうしたら、あとは働
き方の変革で働けばいいので。
知っています? 昔、日本にまだ定年制がなかった
頃に、最初、一つか二つの会社が作った定年って寿命
より上だったんですよ。だから、今は90歳ぐらいに
しておけばいいのかもしれない。そしたら、みんない
れるということになるんだから、そのなかで何をして
いけるのか。で、給料も決めればいい。
「俺は偉くな
りたい」と言っても、もっとうまくやれる若い人がど
んどん出てきたら、そこにバトンタッチしたほうが
チームとしたらうまくいくんじゃないかと。そしたら
定年制がなくてもいいじゃないかと。
でも、実際に定年制を廃止している会社もあるんで
す。だけど、しがみついていないね。もっとすごい人
たちがどんどん出てくると、しょうがないという判断
が働くので、定年制がどうのこうのじゃなくて。すい
ません、長くなりました。
(拍手)
司 会/吉田HANA会議議長、どうもありがとうご
ざいました。これをもちまして、HANA会議を終了
させていただきます。皆さん、長時間にわたりおつき
合いいただき、ありがとうございました。
つたない司会でしたが、最後まで務めることができ
ました。皆様の温かいご協力に心から感謝申し上げま
す。どうもありがとうございました。
(拍手)
【了】
Ⅲ
名 簿
1.平成28年度役員等名簿
■役 員
1
氏 名
三
井
適
役 職
夫
理事(会 長)
氏 名
14
辻 和 夫
役 職
理事
2
菅
野
寛
二
理事(副会長)
15
根
塚
俊
彦
理事
3
飯
塚
龍
志
理事(副会長)
16
濱
田
政
利
理事
4
朝
倉
秀
芳
理事(副会長)
17
濱
田
昌
子
理事
5
安
藤
建
二
理事(副会長)
18
福
島
孝
理事
6
原 恵 美
理事(副会長)
19
福
島
隆
之
理事
7
三日市 康 二
専務理事
20
松
井
敏
昭
理事
8
籠
瀬
良
明
理事
21
松
野
均
理事
9
川
端
康
夫
理事
22
米
田
広
志
理事
10
小
柳
勇
人
理事
11
坂
井
英
次
理事
島
邦
12
新
村
恵
子
理事
1
飛
彦
監事
13
高
野
早
苗
理事
2
長谷川 光 一
監事
■特別顧問
氏 名
役 職
1
吉 田 忠 裕
HANA会議議長
初代黒部まちづくり協議会会長
■顧 問
1
氏 名
堀
内
康
役 職
男
黒部市長
6
氏 名
川
口
直
役 職
木
学識経験者
2
大
野
久
芳
富山県議会議員
7
栗
生
明
学識経験者
3
横
山
栄
富山県議会議員
8
岩
井
恵
澄
学識経験者
9
辻
武
学識経験者
島
田
宏
委員
4
宮
腰
光
寛
衆議院議員
5
木
島
信
秋
黒部市議会議長
2.運営委員名簿
氏 名
役 職
5
氏 名
三
井
適
夫
運営委員会 委員長
2
安
藤
建
二
委員
6
原
恵
美
委員
3
飯
塚
龍
志
委員
7
米
田
広
志
委員
4
菅
野
寛
二
委員
― 72 ―
恭
役 職
1
3.ワークショップ名簿
■三日市ワークショップ
① 熊 野 弘
2
中 島 憲 一
3
岩 井 睦 雄
4
麻 地 宏 幸
5
6
7
8
浦 田 隆 夫
御 囲 伸太郎
島 武 夫
高 久 亜希子
9
10
11
12
辻 公一郎 13 藤
中 田 宜 臣 14 森
中 谷 松 憲 運委 澤
西 村 好 美
■黒部PRワークショップ
① 辻 和 夫
3
2
荻 野 弘 文
4
菅 野 寛 二
高 野 早 苗
5
6
原 恵 美
7
山 本 恵美子
水 島 琢 也 運委 飯 塚 龍 志
■サクラワークショップ
① 八 木 秀 治
2
新 村 俊 次
3
飛 弾 幸 雄
4
鍛 治 悦 子
5
能 登 容 子
6
能 登 善 徳
7
朝 倉 誠 人
8
芦 崎 廣 志
飯 野 美千代
稲 垣 勝 夫
稲 垣 春 奈
稲 垣 仁
紙 谷 晃 一
河 田 嘉代子
木 島 律 子
北 山 須賀子
17
18
19
20
21
22
23
24
米 屋 睦 子 25 舩 屋 正 幸
佐 々 裕 成 26 古 幡 杉 夫
菅 野 寛 二 27 堀 内 芳 美
菅 野 宏 美 28 山 本 三樹夫
千 代 達 也 アド 尾 山 鮎 美
高 本 一 恵 運委 小 林 聖 子
中 村 勝 也
羽 柴 かず子
9
10
11
12
13
14
15
16
■宇奈月黒部観光ワークショップ(平成27年度末で解散)
① 成 川 正 幸 10 小 柳 博 美 19 中 島 勝 喜 28
2
小 柳 勇 人 11 坂 井 泉 20 中 島 喜代美 29
3
小 柳 元 12 坂 井 尚 子 21 中 林 政 彦 30
4
古 川 和 幸 13 坂 本 英 徳 22 中 村 美知代 31
5
濱 田 政 利 14 佐々木 博 昭 23 中 谷 京 子 32
6
石 田 唯 一 15 新 保 幸 夫 24 能 勢 実 33
7
上 田 芳 正 16 高 木 優 25 野 村 康 幸 運委
8
大 橋 聡 司 17 滝 村 良 成 26 羽 柴 進 一
9
大 橋 朋 子 18 中 島 昭 彦 27 長谷川 孝 志
■新幹線市民ワークショップ
① 菅 野 寛 二
5
2
川 本 敏 和
6
3
島 倉 敏 夫
7
4
荻 野 弘 文
8
花
高
輿
堅
岡
野
水
田
宏
一
智
吉
晋
紀
也
9
10
11
12
― 73 ―
田
丘
田
寿
晃
正
文
之
嗣
濱
福
松
森
八
若
田
井
本
田
木
林
昌
昌
正
唯
拡
敏
子
弘
則
志
道
博
中 野 高 嗣 運委 菅
長谷川 孝 志
山 本 恵美子
吉 崎 文 彦
野
寛
二
4.プロジェクト名簿
■黒部駅周辺活性化プロジェクト
① 川 本 敏 和 13 大 門 広 治
2
石 川 芳 文 14 高 山 史 生
3
能 登 政 雄 15 中 山 達 也
4
広 木 孝 之 16 塚 本 英 雄
5
南 均 17 千 代 實 雄
6
相 沢 吉 彦 18 吉 松 勝 信
7
石 倉 勉 19 中 西 孝 昭
8
丸 山 文 義 20 中 野 欣 弥
9
菊 地 尚 21 宮 崎 孝 義
10 橋 本 政 秀 22 宮 崎 憲 和
11 田 中 真 樹 23 長谷川 真一郎
12 中 山 晃 治 24 能 島 宏 之
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
石 垣 良 勝
浜 田 和 寛
長谷川 光 一
松 倉 勲
吉 松 哲 男
小 澤 浩
廣 木 道 弘
前 田 英 昭
西 出 健 介
松 田 清
村 井 務
吉 田 寛 史
■宇奈月モーツアルト音楽祭プロジェクト
① 上 田 洋 一
6
石 川 幹 夫
2
能 勢 実
7
大 橋 朋 子
3
中 谷 京 子
8
荻 野 弘 文
4
松 倉 正 機
9
河 田 嘉代子
5
飯 田 浩 子 10 鮫 沢 祐 二
11
12
13
14
15
篠 崎 秀
辻 中 村 賢
能 登 恭
本 村 雅
■人生百年型まちづくりプロジェクト
① 中 谷 靖 子
6
荻 野 美智子
2
高 岡 尚 子
7
加 藤 朋 子
3
牧 野 和 子
8
河 村 幸 子
4
野 田 久美子
9
高 野 早 苗
5
大 畑 光 子 10 立 田 和 子
11
12
13
14
15
辻 登美子 16 吉
西 田 智恵子 運委 飯
原 恵 美
松 島 克 美
松 島 悠 子
田
塚
邦
龍
子
志
■餃子大好きプロジェクト
① 国府田 悠 衣
3
2
江 口 艶 秋
4
亀
木
田
下
燕
秋
薫
5
6
菅
花
谷
井
孝
適
之
夫
■自転車生活プロジェクト
① 吉 崎 文 彦
2
吉
田
利
成
3
泉 沢 康太郎
5
6
松 田 尚 子
山 田 さち子
野
當
竜
準
芦
佐
崎
竹
信
京
子
子
― 74 ―
宮
森
上
上
米
島
徳
中
森
森
横
菅
崎
村
野
島
澤
倉
本
村
岡
野
山
野
隆
富
雅
晴
敏
義
裕
英
泰
寛
幸
次
人
香
寛
夫
昭
一
一
夫
栄
二
一 16 松 島 一 郎
武 運委 三 井 適 夫
一
子
宏
寛
7
紙
一 運委 三
■ひらけ!黒部 北陸新幹線2015プロジェクト
① 車 谷 雅 人 運委 三 井 適 夫
■花いっぱいプロジェクト
① 能 登 容 子
3
2
高 本 一 恵
4
37
38
39
40
41
アド
アド
アド
アド
アド
アド
運委
5.まち協会員名簿
倉
秀
(五十音順)
1
朝
芳
34
川
本
敏
和
67
新
村
俊
次
2
朝 倉 由香理
35
木
島
律
子
68
新
村
文
幸
3
芦
崎
信
子
36
木
原
誠
子
69
新
村
学
4
東
秋
子
37
経
塚
正
久
70
菅
野
寛
二
5
安
藤
建
二
38
熊
野
弘
71
菅
野
竜
寛
6
飯
田
美
香
39
車
谷
雅
人
72
菅
野
宏
美
7
飯
塚
龍
志
40
黒
田
文
雄
73
千
代
達
也
8
石
川
幹
夫
41
国府田 悠 衣
74
高
岡
尚
子
9
石
田
唯
一
42
此
川
勝
海
75
高
野
早
苗
10
伊
東
景
治
43
小
林
聖
子
76
高
本
一
恵
11
伊
東
律
子
44
小
松
健
志
77
滝
沢
忠
行
12
稲
垣
勝
夫
45
米
屋
慎
一
78
立
田
和
子
13
稲
垣
春
奈
46
米
屋
睦
子
79
辻
和
夫
14
稲
垣
仁
47
小
柳
元
80
辻 公一郎
15
岩
井
恵
澄
48
小
柳
勇
人
81
辻
16
岩
井
啓
子
49
小
柳
博
美
82
辻
靖
雄
17
岩
瀬
新
吾
50
嵯
峨
拓
也
83
寺
田
泰
輔
18
上
田
洋
一
51
坂
井
泉
84
寺
田
雄
山
19
江
口
艶
秋
52
坂
井
尚
子
85
栃
澤
史
子
20
大
野
久
芳
53
坂
井
守
86
飛
島
邦
彦
21
荻
野
弘
文
54
坂
本
英
徳
87
永
井
宗
聖
22
荻 野 美智子
55
佐々木 仁 夫
88
長崎新サッシ工業
23
鍛
治
悦
子
56
佐々木 博 昭
89
中
島
昭
彦
24
堅
田
智
也
57
佐
々
裕
成
90
中
島
憲
一
25
上
島
隆
嗣
58
佐
竹
京
子
91
中
陳
義
人
26
紙
谷
晃
一
59
佐
藤
詔
生
92
中
陳
和
悦
27
紙
谷
孝
之
60
鮫
沢
祐
二
93
中
田
宜
臣
28
亀
田
燕
秋
61
澤
田
光
賢
94
中
西
栄
二
29
河 田 嘉代子
62
澤
田
正
嗣
95
中
西
桂
子
30
河
端
英
樹
63
島
倉
敏
夫
96
中 西 さゆり
31
川
端
康
夫
64
下
根
明
子
97
中
32
川
原
辰
雄
65
新
酒
賢
二
98
中 野 貴代美
33
河
村
幸
子
66
新
村
恵
子
99
中
― 75 ―
武
西
野
清
隆
一
志
(五十音順)
100
中
野
高
嗣
125
飛
弾
幸
雄
150
森
丘
晃
之
101
中
野
玉
義
126
飛
弾
憲
行
151
森
岡
英
一
102
中
平
一
郎
127
平 野 明
152
森
田
唯
志
103
中
村
勝
也
128
広
木
孝
之
153
森
野
泰
夫
104
中 村 美知代
129
古
川
和
幸
154
森
村
富
次
105
中
谷
京
子
130
古
幡
杉
夫
155
八
木
秀
治
106
中
谷
靖
子
131
蛇
澤
道
雄
156
山
口
正
人
107
成
川
正
幸
132
堀
内
康
男
157
山 下 誠
108
西 尾 澪
133
堀
内
芳
美
158
山 田 さち子
109
西
田
弘
輝
134
松
倉
正
機
159
山 本 恵美子
110
西
村
好
美
135
松
下
哲
也
160
山 本 三樹夫
111
西
本
哲
明
136
松 田 清
161
横 山 栄
112
能 勢 実
137
松
子
162
吉
崎
嗣
憲
113
能
登
容
子
138
松 野 勢津子
163
吉
崎
文
彦
114
能
登
善
徳
139
松
野
均
164
吉
澤
浩
司
115
野
村
康
幸
140
丸
山
道
春
165
吉 田 巌
116
羽 柴 かず子
141
三
井
適
夫
166
吉
田
邦
子
117
羽
一
142
三日市 康 二
167
吉
田
忠
裕
118
長谷川 光 一
143
宮
腰
光
寛
168
吉
田
利
成
119
長谷川 三 郎
144
宮
崎
孝
志
169
吉
野
裕
子
120
長谷川 孝 志
145
宮
崎
隆
幸
170
米
田
広
志
121
花
岡
宏
吉
146
宮
崎
剛
州
171
米
陀
峰
信
122
濱
田
政
利
147
宮
野
藍
子
172
若
林
敏
博
123
濱
田
昌
子
148
村
椿
則
子
124
原 恵 美
149
森
明
秀
行
柴
進
田
― 76 ―
尚
6.協賛企業
(五十音順)
事業所・団体名
1
生地蒲鉾㈲
2
池野瓦店
3
宇奈月ビール㈱
4
㈱エスケーテック
5
大高建設㈱
6 (医)大橋クリニック
7
㈲カーメンテナンス朝倉
8
上坪鉄工所
9
川端鐵工㈱
10 共和土木㈱
11 ㈱経塚組
12 黒部峡谷鉄道㈱
13 くろべ漁業協同組合
14 黒部クリーン㈱
15 ㈱黒部重機
16 黒部市農業協同組合
17 桜井交通㈱
18 桜井合同瓦斯㈱
19 新栄システム㈱
20 JX金属三日市リサイクル㈱
21 ㈱すがの印刷
22 千代鉄筋
23 ダイヤテックス㈱
24 谷口隆進堂
25 東邦チタニウム㈱
26 東洋ゼンマイ㈱
27 富山銀行黒部支店
28 ㈱富山第一銀行黒部支店
29 ㈱トヨックス
30 中井酒店
31 ㈲中島商事
32 ㈱中西電気
33 ㈱ナカノ
34 ㈱新川コミュニティ放送
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
66
67
68
7.支援団体等
1
2
事業所・団体名
黒部市
黒部商工会議所
事業所・団体名
にいかわ信用金庫桜井支店
㈱ニイカワポータル
飛弾配管工業㈱
平野工務店㈱
広長寝具
北星ゴム工業㈱
北陸機材㈱黒部営業所
㈱北陸体育施設
㈱ホテルアクア黒部
㈱堀内商会
丸田石材工業㈱
丸中水産㈱
皇国晴酒造㈱
㈱ミツイ
横山冷菓㈱
吉崎サイクル
吉沢工業㈱
㈱吉田商会
吉田タイヤ㈱
芳の屋
米原レッカー久田店
YKK㈱
YKK AP㈱
YKKファスニングプロダクツ㈱
YKKスナップファスナー㈱
YKK不動産㈱
YKKビジネスサポート㈱
黒部エムテック㈱
㈱YKKツーリスト
黒部石油販売㈱
㈱YKK保険サービス
黒部警備㈱
黒部クリーンアンドグリーンサービス㈱
㈱エッセン
(順不同)
3
事業所・団体名
黒部・宇奈月温泉観光局
8.事務局
<専 務 理 事> 三日市 康 二
<事 務 局 長> 紙 谷 孝 之
<事 務 局 員> 吉 野 裕 子
中 西 さゆり
<事務局スタッフ> 佐々木 寿美子
中 平 一 郎
金 田 清 吉
― 77 ―
平成27年度 活動のあらましと今後の展開
平成28年9月発行
特定非営利活動法人
発行 黒部まちづくり協議会
〒938-0037 富山県黒部市新牧野220
TEL(0765)56-9687