ガ イド ブック の 構 成 21世紀型市民をめざして 1 全学共通教育科目カリキュラムの特徴 2 人間教育科目(A群)と人間力育成科目(B群)について 3 人間教育科目(A群)の履修について 6 人間教育科目(A群)一覧 7 人間教育科目(A群)の概要 8 人間力育成科目(B群)一覧 21 人間力育成科目(B群)の概要 22 全学共通教育科目(C・D・E・F・G群)一覧 31 一般基礎科目(C群) ・言語文化科目(D群) ・情報関連科目(E群) ・ 体育関連科目(F群) ・教職関連科目(G群)について 32 2 1 世 紀 型 市 民 を め ざ して 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。 東京家政大学は平成27年度には創立134年を迎えます。本学では建学の精神である 「自主自律」 の道を歩むことができ、生活信条である「愛情・勤勉・聡明」を実践できる女性の育成を目指し て特色あるカリキュラムを編成し、大学4年間皆さんの充実した学修の機会を用意しています。 皆さんはそれぞれご自分の将来の設計図を心に描き、各専攻分野で専門性の高い知識や技術を 習得することに大きな期待を持って入学されたことでしょう。大学はもちろんその実現のために 専門性の高い充実した専門教育科目を開設しています。 それと同時に大学教育においてはもう一つ、人格の涵養と社会人としての能力を身につけるこ とが重要な課題となります。皆さんは社会を創造する有能な人材として期待されていると共に、 またその責任を負っていることを自覚する必要があります。現代社会においては、主体的に課題 を見つけて考え行動できる力、そして多様な人達とかかわり、ディスカッションや協働しながら 新しい価値創造につなげていく力が要求されます。このような社会の多様性や変化に対応しうる 普遍的な力と豊かな人間性を身につけた人材を育成することを目的に、本学では全学共通教育科 目を設定しています。この冊子にはその内容が紹介されています。 自分にとって何が必要か、学ぶことによって自己の成長が促される科目・講座はどれか等を熟 考して履修選択していただきたいと思います。皆さんにとって全学共通教育科目が専門教育や社 会生活への移行に、そして自己の向上に大きな役割を持ち成果あることを期待します。 東京家政大学学長 川合貞子 1 全学共通教育科目 カリキュラムの 特 徴 今後の活力ある社会が持続的に発展するためには専門的知識・技術だけでなく幅広い教養を 身につけた人材の育成が必要です。また、若い皆さんが社会に出たときにはそのような教養 があってこそ社会での活躍が可能となります。その教養は単なる知識だけでなく、高い公共性、 倫理性、社会環境の変化に対応できる能力が求められています。そういった人材の育成を念頭 において長期間にわたってこのカリキュラムが検討され、策定され、平成 22 年度から実施さ れていますが、現在においても内容の改善、新規科目の導入等々検討を重ねています。 詳細についてはこの冊子に書かれていますが、全学共通教育科目は大きく分けて目的別に 7 つの科目群に分類されています。即ち、人間教育科目(A 群)、人間力育成科目(B 群)、一般 基礎科目(C 群)、言語文化科目(D 群)、情報関連科目(E 群)、体育関連科目(F 群)、教職 関連科目(G 群)です。冊子にその一覧が掲載されています。表を見ただけでは理解しにくい ところがありますが、特に人間教育科目(A 群)と人間力育成科目(B 群)の趣旨・目的はこ の冊子の中で詳しく説明されています。 人間教育科目(A 群)は更に「Ⅰ 暮らしの探究」、「Ⅱ 育ちの探究」、「Ⅲ 自立の探究」、「Ⅳ 人間の探究」、 「Ⅴ 社会の探究」、 「Ⅵ 自然の探究」、 「Ⅶ 自主講座」、 「Ⅷ キャリア形成支援講座」 の 8 つの区分に分けられ、それぞれが目的をもっています。そのうちⅠからⅥまでは 2 つの科 目それぞれ(a)、(b)に分類されています。たとえば科目名「暮らしの探究(a)」、「暮らし の探究(b)」のようになります。それぞれの科目名にはいくつかの講座があってそれぞれの 科目から一つの講座を選ぶことができます。 人間力育成科目(B 群)のうち☆印が付いている科目は 1 年次、2 年次の早い時期に履修し、 専門の分野につながるものとして他学科の学生にも比較的理解しやすくなっている科目です。 大まかな内容についてはこの冊子に書かれていますが、これらもシラバスで確認してください。 一般基礎科目(C 群)は資格取得のための必修科目が多く含まれています。また教職関連科 目(G 群)は、教員免許取得のための必修科目からなっています。それらを目指す方は注目し てください。 言語文化科目(D 群)も大幅に改善し、特に 1 年次の英語は習熟度別、少人数のクラス分け になっています。それぞれのクラスでレベルアップが期待されています。またドイツ語、フラ ンス語、中国語、コリア語を選択科目として開講しています。さらに、情報関連科目(E 群) は社会での活躍に不可欠な情報技術を修得できる内容を整備しています。また、体力、健康を 維持するなどの目的を持って、体育関連科目(F 群)も用意されています。 履修登録まで時間が限られています。内容を吟味し、不明な点は各学科の先生に聞いたり、 または教育・学生支援センターで確かめてください。全学共通教育の新しいカリキュラムによっ て皆さんが社会に出たときにはその変化・多様性に必ずや対応しうる知識と教養をもって活躍 されることを期待します。 共通教育推進室長 古川 寛 2 全学共通教育科目 人間教育科目 (A群) と人間力育成科目 (B群) について 趣旨・目的 本学の共通教育科目における人間教育科目(A 群)は、グローバル化や科学技術の進展等、 著しい社会の変化を背景とし、皆さんがひとりの人間として社会に生きていくために必要な “ 知 ” の基盤を築いていくことを目的として設置されました。この科目群の特徴は、理系・文系、 人文・社会・自然という従来の大学一般教育に見られた縦割り型の学問分野による知識伝達型 の教育ではなく、また単なる入門教育でもありません。 この A 群の目標は、専門分野の枠を超えて共通に求められる知識や思考法の獲得を目指すこ とにより、人間としての在り方や生き方に対する深い洞察力を養い、現実を正しく理解するた めの力を涵養することにあります。従ってその授業内容は、入門段階の新入生にも高度な知識 を分かりやすく興味深い形で提供し、学問を追求する姿勢や生き方を語るなど、皆さんの学ぶ 姿勢や目的意識を刺激していくことを理想としています。 さらに、この人間教育科目(A 群)は、これを学んで終わるのではなく、皆さんが所属する 学科・専攻の専門課程へ進む中で、さらにその内容を確かなものに深めてゆくことができるよ うに、発展科目として人間力育成科目(B 群)が設定されています。B 群は、各学科専門分野 の科目の中から、A 群の流れを引き継ぐ科目として提供されたものです。 A 群から B 群へ A 群の人間教育科目は、共通教育科目としての段階で終わらずに、専門課程の中でも、引き続き 人間力育成のために内容と目的がステップアップして、受け継がれていきます。専門の知識を得 ることだけが専門課程の最終目的ではなく、専門の知識と技術を様々な場面で活かしていく、専 門家としての人間力が必要とされるからです。そこで、各学科・専攻開設専門科目の中で、人間 教育科目(A 群)の延長線上にある意味合いを持つものを、人間力育成の人間力育成科目(B 群) として設定し、各学科からそれぞれ 10 単位が用意されています。そのうち、2 科目 4 単位以上は、 広く全学的に展開できる内容のものとし、他学科の学生にも受講可能な形態として、1・2 年次 開講となっております。残り 3 科目 6 単位以内は、皆さんの所属する学科の専門領域の中での人 間力育成科目(B 群)と位置づけ、専門課程での特有な人間力育成のための科目として、主に所 属学科・専攻の学生に開設され、専攻以外の学生にも他学科履修の範囲で提供されています。 人間教育科目(A群)の内容と構成 本学は明治 14 年、校祖渡辺辰五郎翁による和洋裁縫伝習所の開設がスタートであり、平成 27 年度で創立 134 年となります。渡辺辰五郎翁は、明治 5 年学制発布以来の悲願であった、 我が国の女子の就学率を、裁縫を教えることにより飛躍的に増やした業績に代表されます。国 立国会図書館ホームページの電子展示会「近代日本人の肖像」の「教育家」の区分に、福沢諭 吉、津田梅子らとともに並び称されております。 また本学は、戦後いち早く 1949 年に、家政系の大学・短期大学として認可されました。戦 後の復興を生活技術の豊かさと新たな道徳の確立に力を注いだ、初期の学長青木誠四郎先生が 今日の大学・短大の礎を築いたといえます。 3 本学の今日あるのは、このおふたりのご尽力であり、おふたりの偉大さは、本学博物館(百 周年記念館 4 階)の渡辺辰五郎コーナーと青木誠四郎コーナーをご覧ください。 本学の教育理念は、 1 建学の精神である「自主自律」の道を歩むことのできる人材を育成する 2 生活信条としての「愛情・勤勉・聡明」を実践できる人材を育成する です。 建学の精神は、校祖渡辺辰五郎翁の教えに導かれるもので、生活信条は、初期の学長青木誠 四郎先生の講話から引き継がれているものです。 渡辺辰五郎翁の人材育成にかける情熱と愛情は、誰もが心酔せざるを得ないほど懇切丁寧で あり、遠方の教え子には、時には書簡の中でも感銘を与えたようです。掛図による教授法の発 明等、当時、裁縫教育にずば抜けた多くの工夫と知恵がありました。その名声を慕って、多く の学生が集まってくることとなり、なによりも渡辺辰五郎翁の人柄が人を育てたと言われてい ます。知をもって言辞の人ではなく、知をもって行動(教える)の人であったことに他なりま せん。 渡辺辰五郎翁の精神と知識・技術は、「渡辺式裁縫教育法」として全国に普及し、後世に受 け継がれました。戦後直ぐ、1949 年に東京家政大学、1950 年に東京家政大学短期大学部の 設置となり、学園の使命として、「自主的精神に満ちた婦人の育成」、「自律的に貢献のできる 婦人の育成」とが謳われております。ここに、校祖渡辺辰五郎翁以来の本学の建学の理念・精 神として「自主自律」が確立したと言えます。 東京家政大学・同短期大学部の初期の学長青木誠四郎先生は、「愛情・勤勉・聡明」を若い 女性の生活信条・本学の学風として説いております。当時、学生への水曜講話の中では、「自 己的愛に留まらず他者の立場に立って考える「愛」を持つことである。その実践には、身体を 動かすなり勉強をするなり「勤勉」な努力なくしては報いることはできない。また何をするに も考えて行わなければならない「聡明」な考える知恵があって初めて「愛情」と「勤勉」が一 体となる。「愛情」と「勤勉」が報われるのは、やはり考える力が大事で、人間はそのために 「聡明」になりたいと願うものである。」と説かれています。この青木誠四郎先生の言葉は今で も広く伝えられ、本学の学風・生活信条として学生・教職員の中に生きています。 科目の概要 人間教育科目(A 群)は、上記の本学の建学の精神「自主自律」と生活信条「愛情・勤勉・ 聡明」の考えを基礎に、現代の新しい教養科目の具現化があり、全体として本学の特徴的な共 通教育科目が出来上がっています。人間教育科目(A 群)は、Ⅰ 暮らしの探究、Ⅱ 育ちの探 究、Ⅲ 自立の探究、Ⅳ 人間の探究、Ⅴ 社会の探究、Ⅵ 自然の探究、Ⅶ 自主講座、Ⅷ キャリ ア形成支援講座の 8 種(Ⅰ~Ⅷ)の科目区分から構成されております。 Ⅰ 暮らしの探究、Ⅱ 育ちの探究、Ⅲ 自立の探究、では、本学の基本である生活者としての 自分を、地域・風土と歴史・慣習的に見直すことを、また育ちを客観的に振り返ることにより、 自分自身を認識の対象として見ることを学びます。まず、自分自身を客観的認識の対象とする 4 人間教育科目(A 群)と人間力育成科目(B 群)について ことにより、主体的自己の確立が意識され、本学の建学の理念・精神である「自主自律」を、考 える第一歩が踏み出されます。また、本学の学風・生活信条である「愛情・勤勉・聡明」につい て捉え、探究しようとする内容の講座が、Ⅰ~Ⅲの科目である、暮らし・育ち・自立の探究の中 に見出されます。 Ⅳ 人間の探究、Ⅴ 社会の探究、Ⅵ 自然の探究は、本学の建学の理念でもあり、同時に人間の 普遍的課題でもある「自主的精神の確立」と「自律的に貢献できる人間の育成」へのアプローチ 科目群と言えます。ここでは人間の捉え方・人間についての考え、人間の愛等についても学びます。 また、メディアを含めた現代社会について洞察し、世界の言葉や文化についても学びます。また、 グローバル化と共に現代の教養のもう一方の命題とも言うべき科学技術の進展について、未来の 自然・地球を想像しながら人間の在り方を探究します。さらにⅦ 自主講座、Ⅷ キャリア形成支 援講座に展開し、自己と社会の関わりを自主的に持つことも可能です。建学の精神である各自の 自主的自律的な社会との関わりを考え試行します。このように人間の成長と達成を希求する過程 で、学風・生活信条である「愛情・勤勉・聡明」が、具体的な意味を持つものとして、より身近 に感じられてくることとなってきます。 Ⅰ~Ⅵの各科目の中には講座として設置科目の主旨と内容を具体的に授業として行う講座群が あります。各講座には、従来の講義による授業形態の他に、複数の教員が 1 つの講座に関わって くるものや、教えるもの「教員」と教わるもの「学生」という図式に捕われない授業形態が設定 されております。それらは、オムニバス形式であったりゲストスピーカーによるものであったり、 PBL*(Problem Based Learning)のようなチュートリアル的な授業方法の試みであったりし ます。複数の講師が、色々な角度から課題探究的にその内容を解析し、思考を深める形態や、受 講者の主体的学びと学習への意欲を促すために、プレゼンテーションやフィールドワーク、授業 時間内での質疑応答・ディスカッション等の形態が含まれます。 新入生の皆さんには、この本学の新たな人間教育科目(A 群)と人間力育成科目(B 群)の意 義を理解していただき、今までの受動的になりがちな学習ではなく、能動的かつ自発的な学習態 度を身につけることを目標としてください。 * 問題に基づく学習 5 人間教育科目(A 群)の履修について ①人間教育科目(A 群)から 6 単位以上修得する。A・ ④ A 群の標準開設年次は 1・2 年次とする。3・4 年次で B 群とも木曜日の 1・2・3 限に開講するので、履修 の他学年履修も可能であるが、履修人数等の関係で許 登録の際、時間割表を十分確認すること。 可されない場合もある。また、2年次の後期は専門教 ② A 群のⅠ〜Ⅵについては、講座ごとに定員が決められ 育科目と同時開講となる。(自主講座、キャリア形成 ており、すべて抽選方式で履修者を決定する(Ⅶ〜Ⅷ 支援講座は時間割外授業、標準開設年次 1〜4 年次、 は抽選対象科目ではない)。そのため、受講を希望し ただし履修登録は2年次以降) ても履修できないこともある。また、受講者が5名以 下の場合は、原則として開講しない。 ⑤ A 群のオムニバス形式とは、複数の講師により講義を 行うものである。授業内容についてはこのガイドブッ ③ A 群では、1つの授業科目の中に複数の講座を開講し クおよびシラバスを参照すること。 ているが、1科目に対して履修登録できる講座は1講 ⑥詳細については、この他に「学生便覧」 「シラバス」 「時 座のみである(ただし、抽選時に同一講座の複数申請 間割表」「ポータルの手引き &Web 教務システムの手 は可) 。例えば、 授業科目「暮らしの探究(a)」の「た 引き」「自主講座の手引き」を参照すること。 しかな暮らしに学ぶ」を履修すると、同じ授業科目内 の「暮らしと法律」は履修できない。また、一度「暮 らしの探究(a) 」で単位を修得すると年度が変わっ ても同じ授業科目は履修できない。ただし、同一区分 Ⅰの「暮らしの探究(b)」を履修することはできる。 A 群と B 群 の履 修 確 認 記 録 AB別 記入 1年次 2年次 3年次 4年次 木曜日 1 限 AB別 記入 前期 後期 前期 後期 前期 後期 前期 後期 ■4年間で A 群6単位以上、B 群4単位以上を修得すること。 6 木曜日 2 限 AB別 記入 木曜日 3 限 人間教育科目(A 群)一覧 人 間 教 育 科 目( A 群 ) 一 覧 平成 27 年度 講 座 名 たしかな暮らしに学ぶ 暮らしの探究(a) 2 選 ▲ 暮らしと法律 女性が健康に生きるための評価 Ⅰ 暮らしの探究(b) 2 選 オムニバス 必選別 授業科目 単位数 区分 標準開設年次 1 ・ 2 3 ・ 4 前 期 後 期 前 期 開講数 開講数 後 期 1クラス人数 (最大) 1 ― 90 1 1 150 1 1 100 地域で学ぶ ― 1 50 暮らしと経済 1 1 150 ▲ ― 1 40 子育てを科学する ▲ 1 1 50 食育のすすめ ▲ 1 1 50 子どもと芸術をめぐって ▲ 1 ― 70 しなやかな心とからだ ▲ 2 2 50 自然の中の自分 ▲ 1 ― 30 ― 1 70 1 1 100 3 2 150 1 ― 100 スピーチ ・ ディベイト入門 1 1 40 美しい文章の書き方 2 2 40 教 生老病死とケア 1 ― 70 育 歳時記を生きる 文学と人間 1 1 50 日本人と信仰心 1 ― 60 育ちの探究(a) 2 選 Ⅱ 育ちの探究(b) 2 選 共生社会を生きる-インクルージョン 夢を実現するための自立- "Girls, be ambitious!" 自立の探究(a) 2 選 人 間 自立の探究(b) 科 人間の探究(a) 2 2 選 選 目 ( Ⅳ 人間の探究(b) 2 選 群 A ジェンダー論に学ぶ 本学の創立と建学の精神 Ⅲ ▲ ▲ 手話に学ぶ 4 2 50 映画で学ぶアート・コミュニケーション 1 1 50 人類の多様な文化 2 2 150 世界の宗教に学ぶ智慧と愛 ― 1 60 1 ― 50 1 ― 100 1 1 60 「地球の旅」身体文化に着目して ドラマセラピーから学ぶコミュニケーション ) 世界のことばと事情 社会の探究(a) 2 選 Ⅴ 社会の探究(b) 自然の探究(a) 2 2 選 選 Ⅵ Ⅶ Ⅷ 自然の探究(b) 2 選 自主講座 2 選 キャリア形成支援講座(a) 2 選 キャリア形成支援講座(b) 2 選 ▲ ユビキタス ID 技術社会到来とライフスタイル ― 1 50 国の仕組み・社会の制度 1 1 80 現代社会の深層心理 2 2 150 古代エジプトの社会と文化 1 ― 80 自然と倫理 1 ― 100 1 1 100 ― 1 100 いのちと生活 ▲ 循環型社会における環境 食料とエネルギー 1 1 100 生物多様性と地球温暖化 1 1 100 1 ― 60 顕微鏡で宇宙を覗く 1 ― 60 自然と災害 1 1 100 エコロジーを実践する ▲ 1 〜 4 年次開設 働くことと生きること ※ ▲ 1 2 100 1 〜 4 年次開設 ※講座名・開講数・1 クラス人数(最大)は年度により変更されることがあります。 7 Ⅰ 暮らしの探究 1 たしかな暮らしに学ぶ 2 暮らしと法律 (a) 3 女性が健康に生きるための評価 1 地域で学ぶ 2 暮らしと経済 (b) 3 歳時記を生きる 科目責任者 手嶋尚人 1 科目設定の背景 現代の社会生活は職場や学校が中心で、生活 時間の殆どがそこで費やされ家族や地域で過ご す時間は極めて少なくなりました。 さらに、社会の仕組みが複雑化・多様化し、 様々な情報が飛び交う中で、個人は孤立し自己 の社会的な位置や、集団の中での居場所を喪失 する結果、精神的な拠り所を失い、孤独の余り 自殺に走ったり犯罪に手を染める者が増えて来 ています。 このように生きることそれ自体が難しい現代 社会の中で、かつて伝統的社会の中で継承され てきた様々な生活者の知恵を学ぶ事は極めて重 要と考えられます。それらの知恵は、家族・地 域のつながりの中で培われてきた日常の暮らし の中から様々に多様なかたちで見いだすことが できます。 2 科目の目的 暮らしの探究では、過去、現在の暮らしに必 要な知恵と知識を学び、さらに踏み込んで未来 のあるべき暮らしのあり方を創造します。そし て、家庭生活や地域社会でリードしていける人 間を育てることを目指します。 3 科目を構成する各講座の意義 ■科目 暮らしの探究(a) ①講座「たしかな暮らしに学ぶ」は、忘れられ かけている日本の日常の暮らしで培われてきた 知恵を再発見し、これからの暮らしについて考 察します。 ②講座「暮らしと法律」では、現代社会で暮ら していくために必要な法律の基本知識を学び、 社会の仕組みを知り、適切な判断ができる人間 となるバックボーンを身につけます。 ③講座「女性が健康に生きるための評価」では、 男女同権の時代、女性自らが我が性を忘れて生 きるさまを選択せざるをえない状況が増えてお り、その中にあって、自らの性を抑圧すること なく、健康に生きる女性をめざすさまを学んで いきます。 ■科目 暮らしの探究(b) ①講座「地域で学ぶ」は、持続可能な地域社会 を築くために、支えあい、ともに暮らしを営む 仕組みをどのように作っていくかを考えていき ます。 ②講座「暮らしと経済」では、現代社会をより 積極的に生きぬくために、暮らしの経済から世 界経済までの経済活動を理解し、これから学生 自身がたずさわっていく経済活動のあり方を探 ります。 ③講座「歳時記を生きる」は、四季とともに暮 らしを営むという日本の特徴的な文化を考察 し、暮らしの豊かさについて考えます。 8 人間教育科目(A 群)の概要 科目 暮らしの探究 1 (a) 「たしかな暮らしに学ぶ」 科目 暮らしの探究 1 ・地域が、人と人とのつながりを基盤とする社 スタイルを、衣食住の 3 テーマに分かれ再発 会であること、そして、地域の再生には、人 見し、現在の暮らしにどう活かせるかを考察 と人との関係性をつなぎ直すことが重要であ します。たしかな暮らしを立体的、総合的に ることを、地域づくりの現場から学んでいき 捉えていきます。 ます。特に震災という挫折を地域がどのよう に乗り越えていくのかについて、地域と共感 「暮らしと法律」 し、共に考えていきます。 ・後期 1 回開講の受講生 50 人 ・授業担当:今泉友子 2 生自身が分析し眼を養うことを主眼に置き、 の基本知識を持つことは必要不可欠なことで 身近な暮らしの経済も世界経済の影響下にあ す。そして、身近な法律から法治社会の仕組 ることを認識し、これから学生自身がたずさ みを理解し生き方を学びます。 わっていく経済活動のあり方を探ります。 ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 150 人 ・授業担当:木村くに子 「女性が健康に生きるための評価」 ・子どもは大人の縮小ではないとの考えは、内 科と異にする「小児科」という独立した「科」 が認められた証である。人間は男・女性とし て存在するが、身体の構造・働きは異なる。 この事の理解を始め、新たな第一歩としての 女性へのチャレンジ精神を学んでいただきた 「暮らしと経済」 ・経済の仕組みが理解できる身近なテーマを学 ・複雑化・多様化した現代社会において、法律 3 「地域で学ぶ」 ・日常の暮らしの中で忘れられつつある大切な ・複数の講師によるオムニバス形式 ・前期 1 回開講の受講生 90 人( 30 人 ×3 グループ) ・授業担当:加藤和子、寺田恭子、手嶋尚人(それ ぞれ 5 講義ずつ交替) ・コーディネーター:手嶋尚人 2 (b) ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 150 人 ・授業担当:土肥原洋 3 「歳時記を生きる」 ・歳時記という日本人の持つ文化を見つめるこ とで、日常の暮らしの知恵を再発見し、人と しての生き方について考察していきます。 ・後期 1 回開講の受講生 40 人 ・授業担当:浦井祥子 いと考えています。 ・複数の講師によるオムニバス形式 ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 100 人 ・授業担当:近喰ふじ子、石川俊男、中本智恵美、 市丸雄平、中村信也、梅谷千代子 9 Ⅱ 育ちの探究 1 子育てを科学する 2 食育のすすめ (a) 3 子どもと芸術をめぐって 1 しなやかな心とからだ 2 自然の中の自分 (b) 3 共生社会を生きるーインクルージョン 科目責任者 森田浩章 1 科目設定の背景 近年、情報化・国際化・少子高齢化・政治経 済の混乱など社会環境の急速な変化、温暖化・ 砂漠化・大気汚染・生物種の減少など自然環境 の悪化に伴い、人間が人間らしく明るく元気に 生きることが、とても困難な時代になってきて います。 こうした状況下において、より柔軟に頼もし く生き抜く基礎を培うためには、「人間が人間 として育つこと」に関する正しい理解と認識に 立った堅実な実践を伴う「育ちの探究」の学習 が是非とも必要と考えます。このような背景の もとに本科目は設定されています。 2 科目の目的 明治 14 年( 1881 年)に本学は、誕生しま した。以来 130年余り、 「自主自律」の精神と 「愛 情・勤勉・聡明」といった生活信条を中核に据 えた、人間性と専門性を重んじる実践的な育ち は、大勢の卒業生の活躍において、その真価を 発揮してきています。こうした本学の人間教育 の根幹にかかわる「育ち」を探究することは、 学生自らの情操を涵養し、人格を形成すること に役立ち、学び得た専門性を実社会において活 用する際に役立つことが期待されます。本学の 学際的なアプローチによる、子育て・食育・心 とからだ・自己表現・造形・芸術といった各分 野を受講生とともに、より具体的実践的に対象 を受け止めることを旨とします。 3 科目を構成する各講座の意義 ■科目 育ちの探究(a) ①講座「子育てを科学する」は、広範囲な子育 てに関わる知の分野を人間力育成の科目とする ため、各分野の専門の知を総合的に展開するこ とを目指します。そこで、各専門分野からの講 義および演習を行うオムニバス形式とし、子育 てというキーワードでまとめました。 ②講座「食育のすすめ」は、 栄養学に特化せず、 各受講生の専門性や興味を活かした食育へのア プローチとするため、現役の食育現場担当者や 学生時代に食育イベントを企画運営した卒業生 を講師としたオムニバス形式とします。 ③講座「子どもと芸術をめぐって」は、子ども に語るべき内容として「人間の歴史(人類史) の中から芸術について」を考えます。幅広い各 芸術分野の講師をオムニバス形式により招き、 演劇・美術・音楽・文学がどのように「芸術的 な心」を育んできたかを学びます。 ■科目 育ちの探究(b) ①講座「しなやかな心とからだ」は、 触れ合う・ 話す・動くことからダンス・リーディング・ド ラマといった表現活動に至るまで、各分野の講 師の指導をオムニバス形式で受講しながら、最 終的に全員参加のミニ・ミュージカルに仕上げ ます。 ②講座「自然の中の自分」は、造形表現のため に自然を観察し、手応えを感じる事により、自 然と自分を一体化させ、自然や宇宙の一部とし ての自分の存在を認識します。 ③講座 「共生社会を生きるーインクルージョン」 は、他者との関係性が含みもつ緊張・葛藤・利 害・対立・配慮・喜びなどのありように目を向 け、他者と共にある身体に根差した共生社会の あり方について具体的に考え、模索します。 10 人間教育科目(A 群)の概要 科目 育ちの探究 1 2 (a) 「子育てを科学する」 科目 育ちの探究 1 「しなやかな心とからだ」 ・子どもの心・保育環境・おもちゃ・絵本・発 ・「やわらかでしなやかな」コミュニケーショ 達・関わり・病気・子育て支援など幅広く子 ン能力の向上を図るため、 「ことば(バーバル・ 育てに関わる知の分野を学びます。 コミュニケーション)」と「ことばならざる ・複数の講師によるオムニバス形式 ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 50 人 ・授業担当:戸田雅美、是澤優子、森田浩章、 八代陽子 ・コーディネーター:戸田雅美 ことば(ノンバーバル・コミュニケーション) 」 の領域を体感します。 ・複数の講師によるオムニバス形式 ・前期 2 回・後期 2 回開講の受講生各 50 人 ・授業担当:花輪充、玉川さやか、吉村温子 ・コーディネーター:花輪充 「食育のすすめ」 ・生きる基本である「食」のあり方について、ま 2 ず自らの食歴を「振り返り」 、食に関わる様々 じる事で自然と自分を一体化させ、自然や宇 て「考え」 、 食の行動変容までの過程を「企画」 宙の一部としての自分の存在を認識すること し、 「実践」するまでの一連の流れを経験し を目指し、「自然を描く」「自然を創る」の 2 ます。 ・複数の講師によるオムニバス形式 ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 50 人 ・授業担当:内野美恵、相澤菜穂子 ・ゲストスピーカー:生産者、田んぼの生きもの専 門家、食育の現場で活躍する卒業生 ・コーディネーター:内野美恵 「子どもと芸術をめぐって」 ・演劇・美術・音楽・文学などで人間(ひと) がどのように「芸術的な心」を育んできたか をスライド・VTR・CD などビジュアル & オー ディオを活用しわかり易く講義します。 ・複数の講師によるオムニバス形式 ・前期 1 回開講の受講生 70 名 ・授業担当:森田浩章、花輪充、笹井邦彦 ・ゲストスピーカー:未定 ・コーディネーター:森田浩章 「自然の中の自分」 ・造形表現のために自然を観察し、手応えを感 な因果関係に「気づき」 、食育のニーズについ 3 (b) テーマで構成します。 ・複数の講師によるオムニバス形式 ・前期 1 回開講の受講生 30 人 ・授業担当:中村精二、寺田和幸 ・コーディネーター:中村精二 3 「共生社会を生きるーインクルージョン」 ・「障害」という視点から、共生社会を追究し ます。障害をもつ人たちの思想や実践にふれ ながら、現代社会の抱え込む問題について考 察し、身近な問題意識を深めていくことを目 的とします。 ・後期 1 回開講の受講生 70 人 ・授業担当:長津結一郎 11 Ⅲ 自立の探究 1 夢を実現するための自立―“Girls, be ambitious!” 2 ジェンダー論に学ぶ (a) 3 本学の創立と建学の精神 1 スピーチ・ディベイト入門 2 美しい文章の書き方 (b) 3 生老病死とケア 科目責任者 山田民子 1 科目設定の背景 1881 年に私塾「和洋裁縫伝習所」を開設し た校祖 渡辺先生の教育目標は当初より、知識・ 技芸を自発的に自由に展開できる実力を身に着 けさせることにありました。いまでいう「自立 的思考」 「主体的認識」の推進です。そのため 教育上、 種々の独創的な創意工夫を行いました。 先生の教え子や孫弟子たちが全国に広がるとと もに、先生の自立主体の裁縫教育も広まり、ひ いては社会的に自立し活躍する女性も増えて いったのです。 また戦後、新制大学として再出発した本学は、 青木誠四郎先生を学長に招き、学園を再構築す ることから着手しましたが、青木先生の願いは、 戦前の従属的地位からの女性の解放にありまし た。 そのためには女性指導者の教育は不可欠で、 先生は本学をそのような教育の殿堂にしようと 決意され、在任中 7 年余、講話を通じて学生達 を鼓舞し続けました。 科目「自立の探究」は、上述のような「女性 の自主自律」に象徴される本学の教育理念に直 結している科目です。 2 科目の目的 「女性の自主自律」の考えには、「学問・技芸 を主体的に展開できる秀でた有能な女性」とい う知的自立・社会的自立とともに、男女共同参 画社会を目指す人権上の自立の願いも含まれて います。更に「自分の生命・生活・人生を自ら 責任をもって律する」という内面的「自律」も 含まれています。 この「自立」と「自律」を併せた考え方は、 現代の「自己実現」に当たりますが、他者を排 して自分だけ自己実現すればよい、という利己 的なものを意味してはならないことは、青木先 生の説いた「愛情」の教え(共 - 自己実現と名 づけます)に明確に表れています。 この科目の 7 講座を通じて、さまざまな観点 から「自己実現」及び「共 - 自己実現」の諸相を 学び、その手立てを習得し、実践します。 12 3 科目を構成する各講座の意義 ■科目 自立の探究(a) ①講座「夢を実現するための自立―“Girls, be ambitious!”」は、卒業生を中心に各分野で活 躍する人生の先輩たちをゲストに招き、確たる 希望を抱いて歩んだ道程を語ってもらいます。 ②講座「ジェンダー論に学ぶ」は、 「あなたが 充分に拓かれたあなた自身を生きる」をテーマ に、人権及び解放の視点から個の自主自立を阻 む社会の構造・機能を分析し、真の男女共同参 画社会の実現と個の人権の確立を目指します。 ③講座「本学の創立と建学の精神」では、明治 維新後の我が国の教育黎明期における校祖渡邉 辰五郎の尊い教えと戦後教育の礎を築いた本学 2 代目学長青木誠四郎の目指した理想とを振り 返りながら当時の文化と社会を学びます。 ■科目 自立の探究(b) ①講座「スピーチ・ディベイト入門」では、自 分の考えを力や権威ではなくロゴス(言葉)に よって表現し理性によって説得する術を学習し ます。古来、ロゴスは政治的発言の意味で民主 的市民の自立を表していました。 ②講座「美しい文章の書き方」では、自分の考 えを見つめ直したうえで相手に自分の考え・気 持ちを正確、的確に、そして誰が読んでも分か るように表現できる文章法を、基礎から応用ま で学び習得します。 ③講座「生老病死とケア」では、誕生から死の 瞬間まで生命・生体維持を行っている身体と、 その働きを補助して、傷つき病み老いる身体を ケアする責務をもつ自我、更にその自我から キュアとケアを委任された医療 ・ 看護 ・ 福祉活 動との関係を学びます。 人間教育科目(A 群)の概要 科目 自立の探究 1 (a) 「夢を実現するための自立 ―“Girls, be ambitious!”」 科目 自立の探究 1 ・前半は、聴衆の前で自分の意見を開陳するス した。各分野で活躍してきた(いる)先輩諸 と反対派に分かれて理性的に相手を説得する ピーチ、後半は一つのテーマをめぐり賛成派 姉の体験談を聴き自分の夢実現の参考にしま ディベイトを練習します。 す。 ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 100 人 ・授業担当:吉原富子、山田民子 ・ゲストスピーカー:田口伊津子、北村富佐江、 奥山眞壽美、高橋晶子、 酒井百合子、吉野美恵子、 大関節子、中里喜子、田口理恵、 岩治まとか、深瀬真希 他 ・コーディネーター:吉原富子、山田民子 ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 40 人 ・授業担当:清水克修、笹川あゆみ 2 人格として個性的に生きていく権利がある、 「美しい文章の書き方」 ・すべての科目の基礎である日本語の正しい運 用法や、自分の考えや気持ちを正確・的確に 誰が読んでもわかる(=美しい)文章に作成 できる表現方法を学び練習します。 ・前期 2 回・後期 2 回開講の受講生各 40 人 ・授業担当:宮絢子、渡邊重人 「ジェンダー論に学ぶ」 ・この世に存在する人は誰でも差別なく一人の 3 「生老病死とケア」 というジェンダー論の視点から、歴史的・社 ・前半は、生老病死をめぐる最新のトピックス の声)の抑圧状況をさまざまな角度から分析 ミナルケア、安楽死、尊厳死、インフォーム 会的に女性(あるいは、other voices、周辺 し、閉塞状況からの自己解放を説きます。 ・前期 3 回・後期 2 回開講の受講生各 150 人 ・授業担当:落合恵子、笹川あゆみ 3 「スピーチ・ディベイト入門」 ・明治時代の裁縫学校の頃より現代に至るま で、大勢の卒業生が自らの夢を実現してきま 2 (b) 「本学の創立と建学の精神」 ・今から 133 年前に創立された本学の歴史を振 り返りながら、当時の文化と社会を学び、本学 (人工授精、体外受精、再生医学、認知症、ター ドコンセント等)を紹介し人間学的意義を理 解します。後半は、福祉の専門家の話をもと に、在宅及び施設における生老病死の現状と 課題を考えます。 ・前期 1 回開講の受講生 70 人 ・授業担当:中山純一 ・コーディネーター:上野容子 の建学の精神「自主自律」と生活信条「愛情・ 勤勉・聡明」が今なお輝き続けることの意義 を考え、本学への誇りと愛校心を涵養します。 ・前期 1 回開講の受講生 100 人 ・授業担当:川合貞子、木元幸一、山田民子、 中村精二、若林繁、寺田和幸、青木幸子、 新井哲男 ・ゲストスピーカー:篠田左多江、平澤尚孝、 岩井絹江、関根靖光、岡田宜子 吉村扶見子、太田八重美 ・コーディネーター:川合貞子 13 Ⅳ 人間の探究 科目責任者 大多和明彦 1 科目設定の背景 人間教育カリキュラム全体は、本学の建学の 精神「女性の自主自律」と生活信条「愛情・勤勉・ 聡明」に基づいて設計されています。つまりこ れは他大学にはない本学ならではのプログラム なのです。「育ち」、 「暮らし」、 「自立」の探究は、 本学の特色をはっきりと示しています。さらに 「人間」 、 「社会」、「自然」の探究では、先生が 得意の専門領域を一方的に教え込むというこれ までの教養教育を超え、皆さんの立場に立って、 今を生きる皆さんが必要とする講座が設定され ています。 これらすべての講座は先生から皆さんへの一 方通行ではなく、皆さんと先生とのやりとりの 中で進められていきます。 2 科目の目的 この科目では、本学の生活信条「愛情・勤勉・ 聡明」のうち、特に「愛情」に光を当て、まずもっ て真実の愛の様々な現れ方を探究します。これ らを鏡にして、私たち自身の現実の愛が、実は おうおうにしてきわめて狭い自己中心的な愛で しかないことに気づくことが最も重要です。こ の気づき(自己理解)をきっかけにして他人へ の真実の愛(他者理解)に少しずつ近づいてい きましょう。それは狭い自分を抜け出して、真 実の自分を発見することにつながります。科目 「人間の探究」は、新たな自分を発見すること を目的としています。 3 科目を構成する各講座の意義 4 映画で学ぶアート・コミュニケーション 1 人類の多様な文化 2 世界の宗教に学ぶ智慧と愛 (b) 3 「地球の旅」身体文化に着目して 4 ドラマセラピーから学ぶコミュニケーション 考える習慣をつけること。 ②講座「日本人と信仰心」では、身近な生活や 名所旧跡、あるいはよく知られた日本の歴史を 手がかりにして、日本人の心の奥底に流れる謙 虚な「信仰の心、愛の心」を探ります。皆さん は、授業以前に DVD やビデオ、書籍などで調 査を行い、これをレポートにします。 ③講座「手話に学ぶ」では、 「手話について何か を知ること」ではなく、日本語とはまったく異 なった体系を持つ「視覚言語」を受け入れ、理 解し、 身体と目を使って初対面の 「聾者とコミュ ニケートできるようにすること」が目的です。 ④講座「映画で学ぶアート・コミュニケーショ ン」では、本学の全学科が研究・教育する領域 について、映像を通して学際的に学びながら、 人間の真実の有様に触れて、主体的な自己鍛錬 のできる女性の育成を目指します。 ■科目 人間の探究(b) ①講座「人類の多様な文化」では、様々な社会 や文化の理解を通して、人類の普遍性と多様性 について学びます。 ②講座「世界の宗教に学ぶ智慧と愛」では、キ リスト教、イスラム教、仏教、ヒンズー教等の 偉人たちが共通して持つ 「無私の心、 愛の心」 (智 慧と慈悲)を学びます。この学びによって、宗 教は怖いものという偏見、無知からまず脱出し ましょう。そして偉人たちから真実の愛の有様 を学びます。 ③講座「 『地球の旅』身体文化に着目して」では、 生活、舞踊、スポーツ、しぐさなどからだに関 わる文化を手がかりに、世界を旅します。旅は ゆとりと、多様な視点を生み出します。授業は ■科目 人間の探究(a) プロローグ、広い視野を持ち、将来各自で本章 分の居場所探し」を扱った文学作品を読むこと ④講座「ドラマセラピーから学ぶコミュニケー ①講座「文学と人間」では、日本と海外の「自 で,次の三つのことを目指します。1番目は自 分の居場所とはそもそも何かを、自分と他人と か個人と社会といった広い視野で考えること。 2番目は日本社会の文化や価値観のあり方を他 の文化との比較で考えてみること。3番目はこ うしたことを通じて自分の頭で批判的にものを 14 1 文学と人間 2 日本人と信仰心 (a) 3 手話に学ぶ を仕上げてください。 ション」では、ドラマセラピーの考え方を学び ながら、自己理解・他者理解を深め、対人関係 のコミュニケーション力を向上させます。随 時、ゲームや受講生有志によるドラマ等を行う ので、楽しみながら実生活に役立つスキルを身 につけることができます。 人間教育科目(A 群)の概要 科目 人間の探究 1 (a) 「文学と人間」 科目 人間の探究 1 ・写真や映像資料から、民族、家族、婚姻、男 小説を読んで自分の頭でそれについて考え、 女、経済、儀礼、生命観など人類の多様な営 みについて学びます。 います。 ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 50 人 ・授業担当:谷田惠司 「日本人と信仰心」 ・前期 2 回・後期 2 回開講の受講生各 150 人 ・授業担当:未定 2 の自分の有様をかえりみる手がかりとしま げかけ、グループごとに答えを探り出してい す。 きます。発表の練習もしましょう。主役は皆 ・後期 1 回開講の受講生 60 人 ・授業担当:大多和明彦 さんです。 ・前期 1 回開講の受講生 60 人 ・授業担当:大多和明彦 4 「世界の宗教に学ぶ智慧と愛」 ・DVD や漫画、文献などを通して学び、現在 ・授業では、調査項目について先生が問いを投 3 「人類の多様な文化」 ・この授業では、教員の講義を聞くだけでなく、 自分の意見を文章や口頭で発表する訓練も行 2 (b) 3 「 『地球の旅』身体文化に着目して」 ・しぐさ、身振り、舞踊、スポーツなど身体文 「手話に学ぶ」 化を手がかりに、異文化理解を図ります。世 ・本講座では手話でのみ授業を行います。 界各地を旅しながら、グローバルな視野を育 ・前期 4 回・後期 2 回開講の受講生各 50 人 ・授業担当:柳匡裕、松尾美幸 てましょう。 「映画で学ぶ アート・コミュニケーション」 ・映像表現からコミュニケーション力とアート の魅力を再発見してみましょう。 ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 50 人 ・授業担当:原惠理子 ・前期 1 回開講の受講生 50 人 ・授業担当:梅谷千代子 ・ゲストスピーカー:未定 4 「ドラマセラピーから学ぶ コミュニケーション」 ・コミュニケーション力と深い人間理解力を学 び、ドラマセラピーで楽しみながら実生活に 役立つスキルを身につけます。 ・前期 1 回開講の受講生 100 人 ・授業担当:尾上明代 15 Ⅴ 社会の探究 1 世界のことばと事情 2 ユビキタス ID 技術社会到来とライフスタイル (a) 3 国の仕組み・社会の制度 (b) 科目責任者 佐藤隆弘 1 見通せる「洞察力」に相当すると考えられます。 1950 年代後半から 1970 年代前半までの第一 それゆえ、本科目を設定する目的は、①受講生 次高度成長期までは、日本社会のそこかしこで、 諸君に、 「人々や社会」について「共感的、意欲的、 学生も勤労者も知識人も、政治や社会、芸術や文 かつ洞察的」に探究する視点と構え・態度を、実 化や芸能、時に広く社会の問題、時に個人的に人 践的・体験的に修得してもらうことと、②それに 生の問題について、熱く語り合い、議論した時代 よって、受講生諸君に、このまったく新しい時代 でした。その熱気が日本社会の、その後 1990 年 をいかに生きるべきかを自ら問い、自ら考え、自 まで続く長期高度経済成長をもたらすエネルギー らその答えを見出す力、すなわち、真の人間力を の蓄えを生み出しました。 身につけてもらうことなのです。 消費社会に突入し、急速にグローバル化していき ます。このような状況について、フランスのポス ト・モダニズムの思想家ボードリャールは、 「豊 3 科目を構成する各講座の意義 ■科目 社会の探究(a) ①講座「世界のことばと事情」では、世界のこと かな消費社会では、人間はかつての時代のように、 ばとその当該国の生活・文化を学びます。広い国 他の人間に取り囲まれているのではなく、モノや 際的・社会的関心と、強い好奇心・探究心が求 サービスや物的財に取り巻かれているのだ」と指 められますが、この講座受講の経験は、 「共感性」 摘しています。 に満ちた、 「聡明」な異文化理解を可能にします。 さらに 20 年後、20 世紀末から 21 世紀にかけ ②講座「ユビキタス ID 技術社会到来とライフス ての日本社会では、高度情報化の激流が加わり、 タイル」では、現代社会での情報技術革新と、消 高度情報消費社会へと急激に移行してきました。 費者の「安全・安心」についての要求とそのライ この間、インターネットをはじめとするメディア フスタイルとの関わりについて学びます。それが、 の急速な発展により、私たちの生活やコミュニ 人生をより「聡明」に生きる術につながります。 ケーションの在り方は大きく変化しました。この ③講座「国の仕組み・社会の制度」では、国の制 メディアの発展は、便利な生活をもたらした一方 度や政策など、現代社会を生きる上で必要な知識 で、ネット依存などの新たな問題も引き起こして を学びます。また、国連の活動や海外の状況を学 います。 び、グローバルな視点を持つことを目指します。 このような状況の中で今、私たち 21 世紀を生 きる人間に求められていることは、劇的に変化し ■科目 社会の探究(b) ①講座「現代社会の深層心理」は、深層心理学、 てきた現代日本社会の実態を直視し、考察できる 社会心理学、認知心理学の知識を学び、人の行 「洞察力」と、近未来社会をあくまでもポジティ 動に対する理解を深め、社会現象に対する視点 ブに捉えようとする「積極性」と、人々や社会へ と洞察力を身につけることを目指します。 のゆるぎない「共感性」なのです。 ②講座「古代エジプトの社会と文化」では、古代 科目の目的 エジプトの歴史や文化、遺跡の構造などを学びま す。過去を深く知り、そこから現代そして未来を 「社会の探究」では、受講生諸君が、今をそし 見通す、そんな歴史的な見方が身につくことを目 て人生を、その中で共に生きる「現代社会」につ 指します。 いて学び、探究します。 当該科目の学びのポイントを、本学の生活信条 である「愛情・勤勉・聡明」との関わりで捉えれ ば、 「愛情」は人々や社会との「共感性」に、 「勤勉」 は人々や社会の中で積極的に生きる「意欲」に、 16 「聡明」は現代社会の実態と近未来社会の動向を 科目設定の背景 1970 年代になると、世界経済は、高度産業化 2 1 現代社会の深層心理 2 古代エジプトの社会と文化 人間教育科目(A 群)の概要 科目 社会の探究 1 (a) 「世界のことばと事情」 科目 社会の探究 1 ・世界にはいくつの言語があるのでしょうか。 観点から考察します。深層心理学の他、社会 けることは可能なのでしょうか。この講座で 心理学や認知心理学などの理論も学びます。 は、英語以外の多くの言語に対して興味を持 ・前期 2 回・後期 2 回開講の受講生各 150 人 ・授業担当:佐藤隆弘 ってもらうことを目的としています。そのた 験者をゲストスピーカーとして招き、言語・ 文化にまつわる生き生きとした体験談を聞 き、ディスカッションをする機会を設けます。 ・複数の講師によるオムニバス形式 ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 60 人 ・授業担当:酒井藤恵 ・ゲストスピーカー:田中陽子、林怡捷、 浦辺眞理子、倉下絵里子 ・コーディネーター:酒井藤恵 2 「現代社会の深層心理」 ・人間行動や社会現象について複数の心理学の 私たちにとって英語以外の複数言語を身に付 め、多言語話者や長期にわたる異文化生活経 (b) 2 「古代エジプトの社会と文化」 ・現代に生きる私たちが 4000 年も前に作られ たピラミッドに惹きつけられるのはなぜでし ょうか。その魅力の理由(わけ)を古代エジ プトの社会と文化の中から探ります。 ・前期 1 回開講の受講生 80 人 ・授業担当:柏木裕之 「ユビキタス ID 技術社会到来と ライフスタイル」 ・衣食住に関する、消費者の「安全・安心」への 要求が高まる中、来るべきユビキタス ID 技術 社会で、新たにどのようなライフスタイルが あり得るのかを学びます。 ・複数の講師によるオムニバス形式 ・後期 1 回開講の受講生 50 人 ・授業担当:石久保鈴子 ・ゲストスピーカー:未定 ・コーディネーター:石久保鈴子 3 「国の仕組み・社会の制度」 ・国の仕組みや社会の制度についての知識を獲 得し、社会人・世界市民としての自覚を得、 現代の社会生活に必要な知的スキルを身につ けます。議会・年金のしくみ(国民年金・厚 生年金・企業年金など) ・保険制度・税のし くみ(所得税・法人税・住民税・相続税・消 費税など) ・選挙の仕組み・政党・国連の活 動などを学びます。 ・前期 1 回・後期1回開講の受講生各 80 人 ・授業担当:清水聡 17 Ⅵ 自然の探究 1 2 (a) 3 4 1 生物多様性と地球温暖化 2 エコロジーを実践する (b) 3 顕微鏡で宇宙を覗く 科目責任者 松木孝幸 1 科目設定の背景 当学園の掲げる生活信条は、 「愛情・勤勉・聡 明」です。これらのうちの聡明に根ざした分野 についての講座を集めたものが、科目「自然の 探究」です。これら三つの信条は伝統的に教授 されてきており、新しい人間教育を始めるにあ たり、この科目では「聡明」に繋がるものとし て現代の必須の教養あるいは専門知識となりつ つある「環境」に軸足を置いた分野を学びます。 2 科目の目的 この科目に含まれる講座では、これまでの人 間生活が自然に対して行ってきた様々な活動の 地球に対する影響が、人間ばかりではなく地球 上のあらゆる生態系に対して及ぼしている結果 を種々の観点から考察します。その影響の典型 的なものが地球温暖化に象徴され、如実に表れ たものであり、直接的に現在あらゆる生態系に 影響を与えています。 温暖化に象徴される地球への影響がどのよう な仕組みで起こったのか、あるいは起こってい るのか物理的、道義的な面について説明を加え ます。過去にはどのような人間活動があり、ど のようにして現在に立ち至ったのかという歴史 を踏まえ、どうして現在のような結果になって しまったのかを省察し、現状維持、現状の改善 策を考えてみます。現在の人間活動を継続した 場合の未来予測が種々出ていますが、今後どの ようなことを目標に掲げて行けばよいのかを世 界的な観点から、また日本の国として何ができ るのか、何をしているのか等を述べ、さらには 身近な問題として捉えた場合、我々に何ができ るのか等をこれらの講座群で考えます。 3 科目を構成する各講座の意義 ■科目 自然の探究(a) ①講座「自然と倫理」は、自然の仕組みや自然 と人間のあるべき関わり、即ち「共生」を考え、 これからの人類の行動指針を検討します。 ②講座「いのちと生活」は、誕生以前の人体形 成や誕生後の生命・生体維持活動に見られる 「い 18 自然と倫理 いのちと生活 循環型社会における環境 食料とエネルギー 4 自然と災害 のち」の営みを、特に呼吸活動と栄養摂取の観 点から、人体発生学や生理学、医学、栄養学な どの知見を通して学び、より善い自己実現、 「生 活」実現の手がかりとします。 ③講座「循環型社会における環境」は、 歴史的、 文明論的、 存在論的観点から環境問題を考察し、 現代人の環境に対する負荷、倫理的責任、文明・ 科学の進展への内省的な省察等を多角的に紹介 することにより、環境理解に際して欠落しやす い観点、思考の盲点を明らかにします。 ④講座「食料とエネルギー」は、 現代の差し迫っ た問題である石油資源の枯渇と食料問題につい て、資源小国の日本が、どのように対応すれば よいのかを考え、身近な生活にそれを反映させ ることができるようにするのがこの講座の意義 です。 ■科目 自然の探究(b) ①講座「生物多様性と地球温暖化」では、数 千万と言われている地球上の生物種が地球環境 の豊かさを維持する一方、人間の社会活動のた めにその多くが損なわれ、これが地球環境問題 となっている現状を説きます。また、人間が引 き起こしている地球温暖化を学び、これから人 類が生きていく上で大切なこと、未来の世代に 残すべきものについて考えます。 ②講座「エコロジーを実践する」は、学園内の 自然を観察し、動植物の生態について種々学び ます。植物の見分け方、食べられる野草、昆虫 の見方なども学びます。 ③講座「顕微鏡で宇宙を覗く」は、科学の目的 は自然界の法則の探究であり、人間がどこから 来てどこへ行くのかという知的興味の追究で す。科学は人間の文化活動の一環であり、美の 追究である芸術の一分野といってもよく、こう した物理学の美しさを伝えることがこの科目の 意義です。 ④講座「自然と災害」は、東日本大地震とそれ に続く原発災害の経験を踏まえて、自然の驚異 をリスク学、コミュニティー論、社会的ネット ワーク論、生存権などの視点も含めて考察し、 協同的な社会を考えることがこの講座の意義で す。 人間教育科目(A 群)の概要 科目 自然の探究 1 (a) 「自然と倫理」 科目 自然の探究 1 ・エコロジー概念の歴史や基本的な考え方、環境倫 理や環境思想、植物生態系と生物資源の利用、お よび生態系管理学と動物学に関する基本的内容に ついて、当該専門家が担当します。 ・授業担当:角田裕志 「いのちと生活」 ・誕生以前の人体形成や誕生後の生命・生体維持活 動に見られる「いのち」の営みを、栄養学を中心 に、生理学、医学などの知見を通して学び、自分 を生かしている「いのち」について理解を深めま す。また「いのち」の質の最終責任者は自分であ る、との自覚を各自が持つようになることを目標 としています。文系の方でも理解できるよう、わ かりやすく丁寧に専門家が説明します。 ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 100 人 ・授業担当:片田真一 2 ・授業担当:和田涼子、永松俊哉、田地陽一 ・コーディネーター:田地陽一 「循環型社会における環境」 ・環境学・環境教育の分野は、単に直接的な視点か らのみならず、多様な因果関係や人間の主体的な 選択・決意にまでに迫る必要があります。そのた めに、生産・消費文明の歴史や文明と環境の関係 などにたいして理解し、広く人間の存在意味まで も考察します。 ・前期 1 回開講の受講生 60 人 ・授業担当:中村信也、森田浩章 ・ゲストスピーカー:石森愛彦 他 ・コーディネーター:中村信也 3 ・授業担当:布施元 「食料とエネルギー」 ・現代社会生活の基礎をなすこの2つの要素は、い まや国際的紛争にも発展しかねない問題になって います。世界最大の穀物輸入国・日本の食料農業 問題と、3・11 後の日本のエネルギー問題を中心 に、世界的視野から考察します。 ・前期 1 回・後期 1 回の受講生各 100 人 ・授業担当:外山浩子 「顕微鏡で宇宙を覗く」 ・素粒子のミクロの世界から宇宙のマクロの世界 まで自然界を支配する法則の美しさを①宇宙原 理 ②等価原理 ③光速度不変原理 ④不確定原理 (量子力学)を通じて宇宙の始まりから終わりま での自然の美しさをできるだけ数式を少なくし、 ビデオ教材を中心に学生に伝えます。 ・後期 1 回開講の受講生 100 人 4 「エコロジーを実践する」 ・学園内の自然を観察し、動植物の生態について 種々学びます。植物の見分け方、食べられる野 草、昆虫の見方などを学び、整理の仕方、発表 のポイントなども学びます。講義を 1人が担当し、 実践部門を 2 人が担当します。 ・前期 1 回・後期 1 回開講の受講生各 100 人 3 「生物多様性と地球温暖化」 ・この地球には 175 万種もの生物が確認されてい るが、これらはすべてお互いに影響を与えあい ながら複雑な生態系を形作っている。近年人間 の経済活動がこのバランスを崩し全世界的な問 題と認識されるようになった。そこでこの講座 では生物多様性と地球温暖化について講義する。 私たちの住むこの日本にも素晴らしい自然が 残っている。時間の許す限り、紹介する。足も との自然を見つめ直すところからはじめ、そし て最後には、あなた自身の生き方を考えてもら いたい。 ・前期 1 回開講の受講生 100 人 2 (b) ・前期 1 回開講の受講生各 60 人 ・授業担当:松木孝幸 4 「自然と災害」 ・ 「災害が私達の生活や社会にどのような影響を与 えるのか」について色々な角度から学びます。 東日本大震災のような災害を予知できるのか、ま た、起こってしまった場合には、どのように対 処し人と人のつながりとネットワークを作るの か、さらに、信頼できる情報はいかなるものか などを学びます。考えることを重視したいと思 います。 ・前期 1 回・後期 1 回の受講生各 100 人 ・授業担当:寳田惇史 19 Ⅶ 自主講座 1 科目責任者 古川 寛 科目設定の背景 変化の激しい、先行き不透明な 21 世紀社会を生き 抜くために、主体的に考え自主的に行動する能力が 求められています。価値の多元化が進み、生き方の 多様化が浸透すると、自らの価値観を確認できずに 「価値観という迷路」に迷い込んでしまう例が多々見 られるようになってきました。現代社会では、受動 的に生き方を選択することは許されず、自らの「道標」 を自ら見つけなければならなくなりました。必要と なる「道標」はひとそれぞれに異なったものになっ てきており、問題意識を持ち、自ら解決方法を考え る姿勢こそが必要とされるようになってきています。 また一方では、価値観の多様化とともに規範意識が 低下しており、「自分の生きる座標軸」ともなる行動 の基準とそれを支える価値観の構築が大きな課題と なってきています。このような社会の変化の方向性 と課題を見据え・克服するために、一人ひとりの主 体的な学びを重視しながら、読み・書き・話すなど の基礎的な能力や問題解決能力の育成、市民意識の 涵養、人権・環境・福祉への関心の拡大と深化など、 裾野の広い豊かな教養を身につける機会とするため にこの科目が設定されました。 2 科目の目的 この科目は、一人ひとりの興味・関心を突破口に 専門分野以外にも間口を広げ、総合的・横断的な知 識や、思考法など学びの技法を獲得し、また他者と 協力して学ぶことにより、新しい人間関係を築くな ど、 「自主自律」の建学の精神を具現化する幅広く調 和のとれた能力の育成を目指しています。 学ぶという行為の実践は教室内だけに限定されて いません。大学生活の 4 年間は、ボランティアなど の社会活動にも積極的に参加し、社会の実相に触れ ながら自らの個性と価値観を認識して、社会人とし ての基礎を築く重要な期間でもあります。このよう な認識のもとに、学生それぞれの実践的な学習と自 主的活動を支援することをその目的としています。 3 科目を構成する各講座の意義 自主講座の手引きでその内容を確認してください。 Ⅷ キャリア形成支援講座 1 20 科目責任者 中村精二 座を行う「キャリア形成支援講座」が全学共通教育 科目として開設されました。 科目設定の背景 女性の自主自律を建学の精神とする本学のみなら ず、今や全ての大学教育では、社会・職業との関係を 学び、国家・社会の形成者として必要な資質を備え た人間を育成することが求められています。しかし、 今日、若者や経済・社会情勢及び学校教育は必ずし も充分にこれに応えていないという現状があります。 まず、最近の若者については、勤労観・職業観が 充分に形成されていないまま大学に入学する者が増 加していること、勤労観・職業観を従来育んできた 家庭や地域の教育力が低下してきたこと、学校から 社会・職業への移行が充分に行われず、若者の間に 将来への漠然とした不安が生じていること等が指摘 されています。 次に経済・社会については、経済のグローバル化、 知識基盤社会の進展にともない、求められる人材の 知識・技能が高度化されています。また従来は、実 践的な人材育成は主に企業の側が行ってきましたが、 指導人材や時間不足等により限界が生じています。 そのため、大学教育では卒業資格となるべき社会 人としての能力を、「学士力」や「社会人基礎力」と して保証することが求められています。「学士力」は 文化、社会と自然等に関する知識と理解、コミュニ ケーション、情報リテラシー等の汎用的技能、自己 管理力等の態度・指向性、総合的な学習経験と創造 的思考力が求められています。「社会人基礎力」では 主体性、実行力等の「前に踏み出す力」、課題発見力 等の「考え抜く力」、発信力、柔軟性等の「チームで 働く力」が求められています。 このような中で、本学では実際に企業を体験する 「インターンシップ」、そのための準備段階としての 各種セミナー、一般常識等基礎能力を高める各種講 (a) キャリア支援講座(a) (b) キャリア支援講座(b) 2 科目の目的 本学の卒業生は、教員、保育士、栄養士・管理栄 養士、衣料管理士、精神保健福祉士等々多くの資格 を得てその資格を生かした各方面で活躍しています。 さらに、観光、旅行、金融、販売、デザイン、環境 等多くの分野にも広く進出しています。本科目設定 の目的は、自分の将来像と社会・職業の関係を学び、 自らの志を持って進むべき道を確かなものにしなが ら、国家・社会の形成者として必要な資質と能力を 備えることにあります。 3 科目を構成する各講座の意義 ■科目 キャリア形成支援講座(a) 講座「働くことと生きること」は、自分自身が女 性として働くこと、大学で学ぶことの意義を考え、 自己を分析し主体的にキャリアプランをデザインで きるようにします。また、昨今の経済情勢と雇用環 境を踏まえ、職業、社会に関わる意識を高めます。 ・複数の講師によるオムニバス形式 ・前期1回・後期2回開講の受講生各 100 人 ・授業担当:中村精二、長田有喜 他 ・ゲストスピーカー:未定 ・コーディネーター:中村精二 ■科目 キャリア形成支援講座(b) 1〜4 年生対象でポイント制 (15 ポイント 2 単位) です。各種の講座等に参加し、所定のレポートを提 出し、通算 15 ポイントを獲得すると 2 単位が得られ ます。詳細はシラバスを参照してください。 人間力育成科目(B 群)一覧 人 間 力 育 成 科 目( B 群 ) 一 覧 《履修について》 ①人間力育成科目(B 群)から 4 単位以上修得する。A・B 群とも 木曜日の1・2・3 限に開講するので、履修登録の際、時間割を 十分確認すること。 ② B 群はすべて半期開講科目である。前期又は後期の開講時期、 開講時限、開講回数については「時間割表」参照のこと。 ③他学年履修が可能な学年は、標準開設年次に で示してある。 1 2 選 ○ 子ども環境論 ☆ 2 選 ○ 生活 2 選 3 ○ ○ 幼児造形B [2]選 ○ 幼教選 子どもと児童文学 ☆ 2 選 ○ 障害と教育 ☆ 2 選 ○ 育 学習過程論 ☆ 2 選 ○ ○ 成 力 2 選 力 間 間 児童教育学科 人 子ども・学校・社会 科 理教必 生涯発達心理学 2 選 ○ 臨床心理学 2 選 ○ 食の文化 2 選 ○ B 衣の科学 ☆ 2 選 ○ 衣の文化 ☆ 2 選 ○ 繊維製品の取り扱い 2 選 ファッションデザイン概論☆ 2 選 ○ ファッションアクセサリー論 2 選 情報システム数学 ☆ 2 選 ○ 生物保全学 ☆ 2 選 ○ 海洋大気科学 ☆ 2 選 環境法規 ☆ 2 選 ○ 公害必 環境対策 ☆ 2 選 ○ 公害必 科 目 B 2 選 ○ ( 化学 ☆ 目 理教必 栄養学科 2 選 ○ 成 地球環境 ☆ ( 育 レクリエーション実践演習☆ [2]選 ○ 群 FS 選 英語コミュニケーション学科 心理カウンセリング学科 [2]選 幼教選 人 幼児音楽C 区分 造形表現学科 児童学科 幼児の文学 ☆ 2 免許・資格 4 必選 別 ) 教育福祉学科 ) 服飾美術学科 群 ○ ○ 授業科目 必選別 標準開設年次 単位数 必選別 授業科目 単位数 区分 ただし、履修人数等の関係で許可されない場合もある。 ④授業科目欄に☆印が付いている科目は1年次、2 年次の早い時期 に履修し、専門の分野につながるものとして他学科の学生が理解 しやすい科目です。 ⑤詳細については、 この他に 「学生便覧」 「シラバス」 「時間割表」 「ポ ータルの手引き&Web 教務システムの手引き」を参照すること。 標準開設年次 1 2 3 4 免許・資格 必選別 美の世界 ☆ 2 選 ○ 住の文化 ☆ 2 選 ○ 工芸論 2 選 ○ 環境造形論 2 選 ○ デザイン概論 2 選 ○ 日本の文学Ⅰ ☆ 2 選 ○ 日本の文学Ⅱ ☆ 2 選 ○ 英米の歴史Ⅰ ☆ 2 選 ○ 日本語表現法Ⅰ 2 選 ○ 日本語表現法Ⅱ 2 選 ○ 心理カウンセリング基礎論 2 選 ○ 心理学史 ☆ 2 選 ○ 健康心理学 ☆ 2 選 ○ 認定心選 家族心理学 2 選 ○ 認定心選 特別支援教育 ☆ 2 選 ○ 人間形成基礎論 2 選 ○ 心理学史 ☆ 2 選 ○ 人間論 2 選 ○ 社教主選 健康心理学 ☆ 2 選 ○ 認定心選 社会と人間 2 選 ○ 社教主選 学芸員必 美教必 学芸員必 認定心必 認定心必 環境教育学科 情教必 理教必 ○ 21 人間力育成科目 (B 群) 学科名 児童学科 人間力育成科目(B 群)で学ぶ理由 1 これからの生活のなかでは、様々な機会を通じて子どもたちと出会うことがあるでしょう。 そして、そのかかわりは、保育や育児といったものに限らず、マクロな視点からすれば、 次代を担う人々の成長に携わることとして捉えられるのです。そこで、児童学科としては、 子どもの考え方や心模様を知ると共に、その子どもの視点から捉えられる世界についての 理解を深める機会として、下記の科目を人間力育成科目(B群)として開設します。 各科目の内容 2 科目名 幼児の文学 ★ 科目の紹介 幼児期の子どもを対象とした文学というと「やさしい」ものというイメージをもたれるで しょう。確かに、そこには「優しさ」があふれてはいますが、その内容は大人が読んでも 深い、決して「易しい」ものではありません。本科目では、そのような「幼児の文学」の 世界を通して、人間と文学のかかわりについても探究しつつ、子どものもつ独特の心性に 迫っていきます。 子ども環境論 ★ 現在、様々なところで取り上げられている環境の問題について、「子どもの視点」に立っ て考えていきます。併せて、私たち大人は環境をどのように整え、子どもとの関わりをサ ポートすることができるのだろうかという点からも学んでいきます。そして、最終的には、 未来の地球環境で共に暮らす者という立場を意識しつつ、環境との共生の在り方について 考えていきます。 生活 小学校の生活科は、子どもが自ら身の回りの生活に対して、人とかかわりながら自ら探究 し、創り出していく教科です。そして、そのプロセスは、人が他の人と共に生活を創り出 していく営みそのものと深い重なりをもっています。本科目では、このような認識をふま え、子どもの教育という視点から、生活を豊かなものとして創り出すことについて考えて いきます。 幼児音楽 C 人は幼児期にどのような音楽と出会い、それを自らのものとして主体的に生活に取り入れ、 展開していくことができるのでしょうか。また、大人は、音楽と子どもとの出会いをどの ように見取り、支えていくことができるのでしょうか。本科目では、そのような問題意識 をふまえ、自らが音楽という文化に対して創造的にかかわり、音楽の世界について探究し ていきます。 幼児造形 B 幼児期の子どもにとって「つくる」とは、どのような意味をもつ営みなのでしょうか。ま た、大人は、子どもにとって「つくる」という営みとの出会いをどのように見取り、支え ていくことができるのでしょうか。本科目では、そのような問題意識をふまえ、人と人の 関係の中で、造形や絵画を含めた「つくる」という文化を育てていくことについて探求し ていきます。 22 人間力育成科目(B 群)の概要 人間力育成科目 (B 群) 学科名 児童教育学科 人間力育成科目(B 群)で学ぶ理由 1 児童教育学科の B 群の授業内容は、講義による座学的なものではありません。学生が自ら 観察を行ったり、調査したり、体験したりする問題解決的な学びが設定されています。こ れは、将来小学校や中学校もしくは幼稚園の教員になったとき、教師として必要な基本的 な姿勢や行動、考え方を身に付けておいてほしいと考えたからです。そのためには、学生 時代からよき問題解決者となり、また積極的な実践者となるための資質磨きが必要です。 学生の皆さんの能動的な学びを期待しています。 各科目の内容 2 科目名 科目の紹介 子ども・学校・ 社会 自身が経験した小学校生活を、先生になるという立場から眺めてみようという授業です。 学校における子どもの遊びや学習、ものの考え方などの実態や特徴を観察・調査しながら 理解していきます。また、教職員の仕事や役割、動きなど学校という組織、学校を取り巻 く地域社会や保護者の期待、なども観察・調査の対象となります。子どもと子どもを取り 巻く学校・地域社会についてフィールドワーク的に調べていきます。 子どもと 児童文学 ★ 小学生に興味・関心のあるような児童文学を中心に取り上げていきます。子どもたちが好 んで読むようにするためには、教師自身が興味・関心をもつことが大事です。授業では、 児童文学の概要を学ぶとともに、実際に作品を読んでいきます。また、それぞれの学生が、 興味ある作者について研究をしたり、発表をしたりするようにします。この授業を通して、 好きな作者や作品をもてるようになってほしいと考えています。 障害と教育 ★ 障害のある子どもの教育はどのように行われてきたのでしょうか。この授業では、世界や 日本の中で、障害のある子どもの人権を大切にし、教育対象としてきた歴史を学びます。 そして、障害のある子どもの能力を開発していくための指導法や教材等について学んでい きます。この授業を通して、障害のある子どもの教育の意義や大切さを理解できるように なってほしいと考えています。 学習過程論 ★ 人が「学ぶ」というのは、どのような行為なのでしょうか。「学習と学び」の意味を根源 から問いかけながら、「認知 - わかる」をキーワードに人が学んでいく状況とプロセスを 明らかにしていきます。その理論的な知見と受講者の体験とを照らし合わせながら、教育 における「学び」とは、を考えます。教育の中心課題として、また、自らも「学び手」と して振り返る意味でも考える機会にしたいと思っています。 レクリエーション 実践演習 ★ この授業は、まず参加者として様々なレクリエーション種目を体験し、その楽しさを知る ところから始まります。次に、その楽しさの構造を理解し、指導者の立場から指導する方 法を学習します。さらに、各自で指導案を練り、実際に指導にあたってみて具体的な指導 方法を学んでいきます。この授業には、教員を目指している人のみならず、子どもたちや お年寄り、障害を持った方々にボランティアとして接する時の様々なヒントがあります。 ☆印が付いている科目は1年次、2 年次の早い時期に履修し、専門の分野につながるものとして他学科の学生が理解しやすい科目です。 23 人間力育成科目 (B 群) 学科名 栄養学科 人間力育成科目(B 群)で学ぶ理由 1 人間は、ヒトを特徴づけた知恵の因果のなかで、ヒトを交感神経優位とする競争世界、貧 困と繁栄、また喧騒のなかに追い込んでいます。ヒトは、専門のなかでエキスパートとな ることを要求され、 「ヒトの全体としての在り方」を忘却しました。このような背景のもと、 マクロの世界では地球環境、ミクロの世界では化学をまなび、ヒトの精神の発達過程とし ての発達心理学、脳内ネットワークの病態モデル化としての臨床心理学、食環境としての 食の文化を、栄養学科の人間力育成科目として設定しました。 各科目の内容 2 科目名 地球環境 ★ 科目の紹介 地球環境は大気圏、水圏、岩石圏からなり、ここには様々な生物が生態系を形成し、独自 の生活を展開しています。地球環境を舞台に、生き物達が見せる生き生きとした営みを学 ぶことを通して、生物としてのヒトの有様を考えます。生命の多様性が賑わう地球環境の 本来の姿を講義します。そして、地球環境問題と正面から向き合う教養をその心に刻んで 下さい。 化学 ★ 自然科学を学ぶとき、化学的な知識や考え方は避けて通れません。ここでは化学を基礎か ら学び、大学の専門につなげることと、将来、教職につくための準備を目的とします。 高校の化学Ⅰ・Ⅱを基礎とし、教材の存在理由や化学の歴史的な展開などについて掘り下 げます。 学びなおしとその発展を講義します。 生涯発達 心理学 人生の各発達段階における発達課題とそこでの適応、成功について考えていきます。具体 的には、これまで生きてきた乳幼児期、学童期について振り返ると共に、現在、自分がお かれている青年期の課題にどのように取り組み、適応していけばよいのか、そして、将来 的な成人期や老年期の課題に対して、今からどのようなことを考えておく必要があるか、 について考えていきます。 臨床心理学 臨床心理学は人のこころの領域に関わるための学問です。こころについては心理学的に捉 え研究されてきました。ところが、こころは脳であるとの考えが公になり、生理学的な研 究が要求され、身体的理解への関心も高まり、心理の世界も変わらざるをえなくなりまし た。しかし、ここでは臨床心理学への入門を活かし、クライエントと接するためのさまざ まな技法を学び、自らの自己を見つめることを中心課題とします。 食の文化 近年急速に変化した “ 食 ” について考え、先人達が築いてきた食の文化を振り返り、その 伝承と創造を付加した食の在り方について考え、実践します。具体的には、縄文時代から 現代に至る食材料の入手経路や料理方法、食習慣や食の思想について、政治・経済・宗教 などの時代背景との関わりを密にして講述した内容を理解し、食の文化の伝承と創造、そ の実践方法を見つけます。 24 人間力育成科目(B 群)の概要 人間力育成科目 (B 群) 服飾美術学科 学科名 人間力育成科目(B 群)で学ぶ理由 1 服飾美術の各専門科目を学ぶに先立ち、 「衣」とは何か?について総合的に理解するために、 「衣」を科学、文化、創造の 3 つの面から大きく捉え、 「衣の科学」、 「衣の文化」、 「ファッショ ンデザイン概論」の 3 科目を設けました。この3科目は服飾美術学科だけではなく、「衣」 の生活を営むすべての学生にとっても有意義でしょう。 さらに服飾を学ぶ学生に共通の知識・教養として、「繊維製品の取り扱い」と「ファッショ ンアクセサリー論」を設けました。 各科目の内容 2 科目名 衣の科学 ★ 科目の紹介 近年、 飛躍的科学技術の進歩と共に自然との共生を踏まえた衣生活の時代を迎えています。 本講義では、衣を科学的な側面から素材・加工・整理等の領域および資源、環境、経済等 との関わりも考慮し総合的にとらえ、「安全・安心」できるより快適な衣生活を得るため に必要な基礎知識について学習します。 衣の文化 ★ 「衣」を文化の一面として捉え、「婚礼衣装」、「制服」、「スーツ」、「下着」、「子供服」 、 「左 前と右前」 、 「スカートとパンツ」、「スポーツウェア」、「ファッション情報」などの身近な トピックスを通して、現代の衣生活が形成されてきた背景・歴史、その中に見出せる身体 意識、ジェンダー、階級と身分、産業と消費、情報の役割などについて考察します。 繊維製品の 取り扱い 私達の身の回りには極めて多様な衣料材料からなる繊維製品が溢れています。服飾美術学 科に学ぶ学生には、衣料材料についての正確な知識を身につけることによって、そのよう な繊維製品の見かけに惑わされることなく、品質や性能について適切に評価することので きる目を養って頂くことが重要です。本講義ではそのための基礎的事項を学習します。 ファッション デザイン概論 美意識は時代の影響を受けて変化していきます。授業では戦後ファッションの変遷を辿りな がら、それぞれの時代と社会背景との関連を考えます。また、ファッションコーディネイトに おけるカラーの使い方、スタイリング等のポイントを、画像を用いて解説します。さらにファッ ションデザインの重要な要素であるテキスタイルの基礎的な知識と取り扱いについても講述し ます。最後に、繊維産業は最もグローバル化した産業の一つですが、繊維製品の品質と価格 の関係、そして産業の空洞化についても考えていきます。 ファッション アクセサリー論 衣生活では靴、帽子、バッグ、スカーフ、マフラー、手袋、傘、ベルトなどの、機能性を ★ 持ちながら装飾性をも兼ねた、いわゆるアクセサリー類も重要な役割を担っています。特 に現代、ファッション・ブランドの多くはこのアクセサリー分野の開発に重点を置いてい る傾向にあります。アクセサリー類の多様性、人類が生み出してきた豊富なバリエーショ ンに触れ、ファッション史やファッションデザインを学ぶ上での教養とします。 ☆印が付いている科目は1年次、2 年次の早い時期に履修し、専門の分野につながるものとして他学科の学生が理解しやすい科目です。 25 人間力育成科目 (B 群) 学科名 環境教育学科 人間力育成科目(B 群)で学ぶ理由 1 「環境」は内在する環境問題が実に複雑で広範囲です。 「生物保全学」 「海洋大気科学」では 自然環境、海洋および大気変動における諸問題を学ぶことで現状把握をし、どのような改 善、対策が必要であるか、また実際に取り組んでいる例を紹介します。これらの例は種々 のデータ解析結果から導き出した方法もあり、ここに「情報システム数学」を学ぶ意味が あります。そして環境基本法制定の背景にあるように法規制の重要性を「環境法規」 「環境 対策」から学ぶことは系統的に構築された学科全体における学習の基礎的知識となります。 各科目の内容 2 科目名 科目の紹介 情報システム 数学 ものごとを述べるとき、通常我々は言葉を使い表現するが、そこには常に曖昧さがつきも ★ 生物保全学 ★ ので、誤りも見過ごされます。考えたことを正確に表現するには定義された記号を使うこ とが必要です。そのため数が発明され数学が発展しました。この講義ではいろいろな領域 の学習に必要最小限となる代数学について主に学びます。 生物保全は多くの内容を理解することになります。すなわち森林、水域、生態、生物多様 性等々があり、アプローチによってさまざまな内容が含まれます。これらを理解し生態的 特性を観察しその解明、保護、維持管理について理論と方法を学びます。生態系影響評価 をすることも重要ですので基礎的な力をこの科目で養います。 海洋大気科学 ★ 大気、海洋、気候システムなど現状における諸問題を学びます。モデリング分野をはじめ データ総合解析分野まで広く知ることで海洋生態系、大気海洋系変動を深く理解し今後の 改善として何が重要で、何を優先すべきか考える力を養います。元素動態、地質学、浮遊 生物、微生物、生理学等々多くの内容を知識として習得することは専門授業科目へつなが るので重要な科目と言えます。 環境法規 ★ 法令一般についての基礎知識を学び主要な環境法規について学びます。その目的や規制手 法などについて理解を深めます。法規条文に直接触れることで条文の構成、法令用語を理 解し、読み方を習熟します。この科目は東京都第 1 種公害防止管理者の資格を取得する ための必須科目です。 環境対策 ★ 地球の物質循環と人間活動を引き起こす環境変化を理解し環境対策の必要性を学び、環境配 慮型社会とはどのようなものかを考えます。人間は安定した物質循環の仕組みの中で生き続け てきました。しかし産業革命を境として人間活動が拡大し、エネルギー消費量や廃棄物が急激 に増大しました。結果として今日では大気汚染、水質汚濁といった局地的なものから酸性雨や オゾン層破壊、温暖化など地球規模の問題に至っています。それら諸問題を考えていきます。 26 人間力育成科目(B 群)の概要 人間力育成科目 (B 群) 学科名 造形表現学科 人間力育成科目(B 群)で学ぶ理由 1 造形表現学科では、広く「美術」の世界について学んでいます。近代の美術の世界は、伝 統的な絵画や彫刻、工芸に加えて、私たちの生活を豊かにするための美しいデザインが生 まれてきました。以下の各科目では、私たちを取り巻く様々の美しい世界を、絵画・彫刻、 生活文化、工芸に加えて、都市・建築、インテリア、グラフィック、プロダクトの各デザ インについて学び、豊かな心と感性を育成します。 各科目の内容 2 科目名 美の世界 ★ 科目の紹介 日本の美術は、長い歴史の中で各時代それぞれの特色ある展開を遂げてきました。ここで は日本美術史の諸相を、その時代を象徴するキーワードから読み解き、その美の構造と特 質を考えてみます。 住の文化 ★ 19 世紀末アールヌーボーの時代のイギリスでは、花柄をあしらったり、ライオンの形を したものなどのカラフルな陶製腰掛け便器が流行しました。これらは、日本の陶芸技術の 移入によって初めて可能になったものです。この教科では、世界各地の地域の住文化につ いて比較し考察します。特に、台所と食文化、トイレと農業、風呂と衛生といった観点か ら映像により学びます。 工芸論 工芸は生活に密着した実用的な美術で、衣食住にかかわる様々な日用品は昔から人間の身 近な自然の恵みを素材として作り続けられてきました。長い歴史の中で人類は素材の加工 法を発達させ、各地に伝統的な工芸の産地を作り今日に至っています。一方、近代の機械 文明はデザインによって人の生活を豊かにしてきました。これら工芸をとりまく用と美の かかわりの変遷を紹介します。 環境造形論 モロッコでは、粘土を積み重ねた 4 階建てのカスバと呼ばれる建物に住んでいる人々が います。チュニジアでは、岩山に縦穴を掘って住んでいる人々がいます。ベトナムやタイ では高床の木造の建物に住んでいます。イランでは土の表面に美しいタイルを貼り付けた、 丸いドーム型の建物が今でも造られています。この教科では、世界各地の伝統的で美しい 家や町や都市について映像により学びます。 デザイン概論 将来自分が何かをデザインするときに、的確なデザインができるように、現在のさまざま なデザインの分野の特長や表現方法及び制作技術の概要を理解します。それには近代のデ ザイン(おおよそ 100 年前)から現在に至るまでデザインがどんな領域に分かれて発達し てきたかを考察し、 また今後の展望について形態、色、機能などについて検討をしてみます。 ☆印が付いている科目は1年次、2 年次の早い時期に履修し、専門の分野につながるものとして他学科の学生が理解しやすい科目です。 27 人間力育成科目 (B 群) 学科名 英語コミュニケーション学科 人間力育成科目(B 群)で学ぶ理由 1 専門分野が何であれ、大人の女性の教養を身に付けるには、幅広くいろいろなことに関心 を持ってほしいと思います。まず、自分自身のことばと、そのことばで書かれた文学につ いて学ぶことが、あらゆる学習や探究の基礎としてとても大切です。また、何世紀もの間 世界のリーダーとなってきた国々の歴史を知ることは、国際社会に生きるための基礎知識 として欠かせないことの一つです。 各科目の内容 2 科目名 日本の文学Ⅰ ★ 科目の紹介 古事記や万葉集から始まり、世界最古の小説である源氏物語や、今昔物語などの物語文学、 また随筆や説話などの代表的な作品に触れながら、日本文学の古代から近世までの流れを 理解し、日本人の「こころ」がどのようにかたち作られていったかを学びます。 日本の文学Ⅱ ★ 「日本の文学Ⅰ」に引き続き、明治時代から現代にかけての日本文学の代表的な作品に触 れながら、特に明治以降、外国文化とふれあう中で文学はどのように変化し発展していっ たのかを学びます。そしてこの 100 年の歴史の中で現代の文学へたどり着くまで、文学 は日本人の心に何を与えてきたのか、そしてこれからどのように発展していくのかも考え てみたいと思います。 英米の歴史Ⅰ ★ 英国を中心としたヨーロッパ世界との関連で、アメリカ合衆国成立と発展の歴史を概説。 北米大陸の英国植民地が独立戦争を経て大国に成長する過程を、社会・文化的背景等を含 め多角的に解説するので、各自の興味に合った論点が見つかるでしょう。現代社会とのつ ながりの中で歴史を学ぶ面白さを実感してください。 日本語表現法 Ⅰ 私たちのコミュニケーションツールとしての日本語を正しく理解し、正しく身に付けるこ とを目標とします。 そのような視点から本講座では、自分の考えを正確に分かりやすく他者に伝えるための基 礎的な表記や表現について学習します。 日本語表現法 Ⅱ 「日本語表現法Ⅰ」での学習を基礎に、音声言語、文字言語の側面からも発展・応用させ ていくことを目標とします。 さらに就職活動や社会人としてのコミュニケーションに役立つ表現力の獲得も目指しま す。 28 人間力育成科目(B 群)の概要 人間力育成科目 (B 群) 心理カウンセリング学科 学科名 人間力育成科目(B 群)で学ぶ理由 1 近年、「心の健康(メンタルヘルス)」が大きな話題になっており、「こころ」に影響を及 ぼす要因や心が身体の健康に及ぼす影響などについても研究されています。本学科での提 供科目は、人生にとって「こころ」とは何かを考えるだけでなく、心理学のみならず家政 学、教育学、福祉学、文学等にとって不可欠な基礎的知識としてもあげられます。 各科目の内容 2 科目名 科目の紹介 心理 カウンセリング 基礎論 大学で学ぶことの意義を見つめ、各自の目的に沿った今後のキャンパスライフを明確にす ることができます。本講義は、自分の人生設計や大学で学ぶことの意義を見つめながら、 各自の目的に沿って今後のキャンパスライフや将来について考えていきます。社会や日常 のできごとを通して、 「これまでの自分」を見つめ、 「これからの自分」と「50 年後の自分」 をイメージし人生を創造します。 心理学史 ★ 心理学の歴史をたどり、その大きな流れを理解するとともに、心理学者たちが生まれ育っ た国々のものの考え方や特徴、彼らが活躍した時代的な背景、またそれが心理学に与えた 影響などについて見ていきます。また、過去を振り返るだけでなく、現代の心理学の学問 的状況や今後の心理学の展開の方向についても見ていきます。本講義では、それらを通し て、人間の心の研究のあり方について考える力をつけることを目標とします。 健康心理学 ★ 近年、身体や心の健康に対する関心は非常に高まっており、テレビや雑誌では、さまざま な年齢層や性別を対象とした「健康特集」を数多く見かけます。本講義では、心や身体の 健康について心理学の視点からアプローチします。本講義の到達目標は、講義や課題を通 して、健康心理学に関する理論を理解し、基本的な知識を習得することです。 家族心理学 しばしば子どもの性格は家族の影響を受けて形成されるといわれます。しかし、子どもは 一方的に影響されるだけの存在ではありません。子どもの誕生・成長・発達は、家族全員 に影響を与えます。さらに、家族それぞれも、お互いに影響しあいながら日々を生き成長・ 発達していきます。これが家族の姿です。本講義では、こうした考え方を基本に関連諸領 域の知見を参照しながら進めていきます。 特別支援教育 ★ 障害などにより個別の支援が必要な子どもの教育は「特別支援教育」と呼ばれています。 この授業では、世界や日本の中で、特別支援教育がどのように行われているかを学んでいき ます。また、一人一人の子どもの実態や心理に沿って、能力を開発していくための指導法や 支援の仕方等について学んでいきます。この授業を通して、幼稚園、小学校、中学校、高等 学校、特別支援学校などでの特別支援教育の意義や大切さを理解することを目標とします。 ☆印が付いている科目は1年次、2 年次の早い時期に履修し、専門の分野につながるものとして他学科の学生が理解しやすい科目です。 29 人間力育成科目 (B 群) 学科名 教育福祉学科 人間力育成科目(B 群)で学ぶ理由 1 専門分野の枠を越えて、共通に求められる知識や多様な視点、思考方法等の知的能力の向 上と、人間としてのあり方や生き方に関する、深い洞察や社会との関係性を正しく理解す る力を養います。 各科目の内容 2 科目名 人間形成 基礎論 科目の紹介 大学で過ごす 4 年間は、自分を見つめ、今後の将来設計や自己実現の道筋を探す重要な 時期です。大学での学びは、専門知識の習得にとどまらず、より自分らしく生きるための 知恵を獲得することにあります。その中から、自らの関心を深め、問題に気づき、自ら問 いをたて、答えを探していくことが求められます。この講義では、調べる、考えることを 通して、自分の考えを整理し表現できる基礎を身につけます。 心理学史 こころとは何か。こころとはどこにあるのか。自分自身や他者の心の動き、はたらきに対 ★ する関心は、古くから人間の歴史とともに存在しています。この心に対する研究がどのよ うになされてきたか。またどのように派生し、どのような問題意識と方法を持ってきたの かを中心に、心理学史における「人間の捉え方」とその探求について学びます。 人間論 「人間とは何か」 「私とは何か」「社会とは何か」などについて自ら考えられるようになっ た今、青年期の関心は、生涯にわたり自己を支えるものになるでしょう。人間であること とはどういうことか、なぜ自己がユニークであるのか、等々、歴史的、社会的、文化的存 在としての人間とその尊厳について考えます。 健康心理学 ★ 考え方と行動を変えるとこころと体が健やかになります。健康の維持には、食事や運動と いった身体的要素だけでなく、日常生活での行動パターンや考え方といった心理的要素も 関係し、心理的要因が心だけでなく身体の病気を引き起こす可能性があることが知られて います。この講義では、ストレスと生活習慣や疾病との関係を中心に、健康と心の深いつ ながりについて学びます。 社会と人間 人間は社会的動物であると言われるように、私たちの日々の活動は、社会の中での様々な 人々との交流によって構成されています。こうした活動は、社会化や教育を抜きには考え ることができません。この講義では、特に社会化と教育をキーワードにしながら、社会の 中で人間が活動していくために、人が家庭や学校でどのような方向付けを受けるのかを考 察します。その考察を通して、社会と人間についての理解を深めていきます。 30 ☆印が付いている科目は1年次、2 年次の早い時期に履修し、専門の分野につながるものとして他学科の学生が理解しやすい科目です。 全国共通教育科目(C・D・E・F・G 群)一覧 全学共通教育科目(C・D・E・F・G 群)一覧 一 般 基 礎 科 目( C 群 )・言 語 文化 科 目( D 群 )・情 報 関 連 科 目( E 群 ) ・体 育 関 連 科 目( F 群 )・教 職 関 連 科 目( G 群 ) 哲学 2 選 ○ 経済学 2 選 ○ 日本国憲法 2 選 ○ 心理学 2 選 ○ 日本の歴史 2 選 ○ 社会学 2 選 ○ コミュニケーション論 2 選 ○ 家族関係学 2 選 ○ 生活経営学 2 選 生命科学 2 選 ○ 統計学 2 選 ○ 日本事情 2 選 ○ 英語ⅠA [2] 必 ◎ 英語ⅠB [2] 必 ◎ 英語Ⅱ [2] 選 ドイツ語ⅠA [2] 選 ◎ ドイツ語ⅠB [2] 選 ◎ ドイツ語Ⅱ [2] 選 フランス語ⅠA [2] 選 ◎ フランス語ⅠB [2] 選 ◎ フランス語Ⅱ [2] 選 中国語Ⅰ [2] 選 中国語Ⅱ [2] 選 コリア語Ⅰ [2] 選 コリア語Ⅱ [2] 選 日本のことばと文化ⅠA [2] 必 D 群) E 情報関連科目 ○ 授業科目 言語文化科目 選 区分 ( ○ 体育関連科目 ( 群) F ◎ ◎ ◎ ◎ 栄養・服美・環教・ 表現・人文学部 ◎ 群 ) ◎ G 児童教育学科 ◎ 児童学科 ◎ 教 職 関 連 科 目 ( 群 ) 2 4 群) 言 語 文 化 科 目 ( 家政学原論 3 必選別 2 単位数 標準開設年次 1 ( 群 ) D 必選別 一 般 基 礎 科 目 ( C 授業科目 単位数 区分 標準開設年次 1 2 日本のことばと文化ⅠB [2] 必 日本のことばと文化ⅡA [2] 必 ◎ 日本のことばと文化ⅡB [2] 必 ◎ 3 4 ◎ 語学研修A 2 選 ◎ 語学研修B 2 選 ◎ 語学研修C 4 選 ◎ 実践情報活用Ⅰ [2] 必 ○ 実践情報活用Ⅱ [2] 選 ○ からだとスポーツⅠ (1) 選 ○ からだとスポーツⅡ (1) 選 ○ 自然とスポーツA (1) 選 ○ 自然とスポーツ B (1) 選 ○ 体育と健康 2 選 教育概論Ⅰ 2 選 ○ 教育概論Ⅱ 2 選 ○ 学校教育心理学 2 選 教育制度論 2 選 教育概論Ⅰ 2 選 ○ 教育概論Ⅱ 2 選 ○ 学校教育心理学 2 選 ○ 教育制度論 2 選 教育概論Ⅰ 2 選 ○ 教育概論Ⅱ 2 選 ○ 学校教育心理学 2 選 ○ 教育制度論 2 選 ○ ○ ○ ○ ○ ■履修の詳細については学生便覧、時間割表等で確認してください。 31 一般基礎科目(C群) ・言語文化科目(D群) ・情報関連科目(E群) 体育関連科目(F群) ・教職関連科目(G群)について ■一般基礎科目(C群) 各学科の特性を配慮し、学科ごとに必要な一般基礎学力を身につけることを目的とした科目となっています。この 中には、教員免許状や認定心理士など、資格に関する科目が多く用意されています。また、留学生は「日本事情」を 学ぶことができます。 ■言語文化科目(D群) 人間社会において人と人とのコミュニケーションは不可欠であり、社会活動においてもその能力が強く求められて います。現在のようにグローバル化した社会において活躍しようとするならば、日本語の能力だけでは不十分であり、 国際共通語としての英語力の向上をはかる必要があります。 さらに、D群には他にもいくつかの言語が用意されていて、言語と同時にそれらの国の文化を学ぶことにより、国 際社会を深く理解することができます。積極的に履習しましょう。 □英語関連科目 「英語ⅠA」 (必修) 主に英会話を通してコミュニケーション能力の向上を目指します。講師は英語のネイティブス ピーカーです。 習熟度別クラス編成を行います。 「英語ⅠB」 (必修) 主に英文講読を通してコミュニケーション能力の向上を目指します。 習熟度別クラス編成を行います。 「英語Ⅱ」 (選択) 上記科目を踏まえ、さらに高度な内容の授業を行います。(児童教育学科のみ必修) 英語ⅠA・ⅠBは1年生、英語Ⅱは2年生で履修することになっています。これらを履修後、さらに各学科での専 門分野にかかわる英語を学んでいくこととなります。 □その他の外国語等 英語の他に選択科目として「ドイツ語ⅠA・ⅠB、Ⅱ」「フランス語ⅠA・ⅠB、Ⅱ」があります。自分の関心や各々 学んでいこうとする専門分野との関連で、積極的に履修してください。また、アジアの言語として「中国語Ⅰ・Ⅱ」「コ リア語Ⅰ・Ⅱ」も学ぶことができます。なお、留学生のためには「日本のことばと文化」が用意されています。 「語学研修A・B・C」は国際交流センターの主催する語学研修に対応した科目となっています。 ■情報関連科目(E群) 情報を獲得することは現在の社会において必須の要素となっています。そのためにはパソコンをはじめ様々な情報 機器を使いこなせる知識や技術を身につける必要があります。また、大学の中でもコンピュータを用いた授業も多く なり、授業の登録・確認、大学や教員から学生への情報伝達などもインターネットを利用しています。さらに将来社 会で活躍するためには言語力と同様に高度な情報活用能力が求められます。ここでは、専門で学ぶより高度な情報活 用技術や知識の基礎として「実践情報活用Ⅰ・Ⅱ」の科目を学びます。 「実践情報活用Ⅰ」 (必修) 入学前の学習内容に差があることから「到達目標別」にクラス編成を行い、各自の学習 歴に応じた授業を行うことで効果を上げていきます。一般的な授業で使用する不可欠な 技術や知識と各自の情報能力を高めるために必要な基本を学びます。 「実践情報活用Ⅱ」 (選択)「実践情報活用Ⅰ」で学んだことを発展させ、専門科目での授業において有効に機能させ るために履修することが期待されます。また、社会に出る際の情報操作能力としても必 要な科目です。 32 ■体育関連科目(F群) 講義科目として「体育と健康」、実技実習科目として「からだとスポーツⅠ・Ⅱ」、「自然とスポーツA・B」で構成 されています。皆さんは大学に進学して、受験勉強あるいは体育授業や部活のブランクなどのため、自分の体力が著 しく低下していることに気付いていると思います。この体力は疾病予防だけではなく、大学生活を有意義に過ごすた めにも、また生涯においてあらゆるものを思考し、それを実践するためにもなくてはならない大切なものです。 大学では、自らからだを動かす機会を作らないと深刻な運動不足状況が待ち構えています。今こそこの科目を通じ て積極的に運動する習慣を養い、これからの長い人生において、健康で有意義な生活を営むことができるようになる ことを目指してください。 「からだとスポーツⅠ・Ⅱ」 教材種目例 ボールゲームス、テニス、バドミントン、 卓球、シェイプアップ、リズム等 「自然とスポーツA・B」 集中実習種目 キャンプ、スクーバダイビング、ゴルフ、 スキー・スノーボード、サイクリング等 「体育と健康」 講義科目 ■体育関連科目は教職課程履修者と保育士資格希望者には必修科目となっています。 ■ 「自然とスポーツA・B」は定員があり、希望をしても抽選になることがあるため、履修できないこともあります。 標準開設年次の学生が優先的に履修できるように、1年次の12月(例年は第一火曜日の昼休み)に事前参加予約 登録会がありますので、希望者は必ず出席しましょう。 ■教職関連科目(G群) 教員免許状の取得に係る科目のうち「教育概論Ⅰ」「教育概論Ⅱ」「学校教育心理学」「教育制度論」の 4 科目をG群 に設定しています。本学では、教職に対する情熱と使命感にあふれ、広く豊かな教養と教育の専門家としての基本的 な資質能力を身につけ、未来に向けて新しい知を創造することのできる、意欲的で魅力ある教員の養成を目指してい ます。そのための基礎をこれらの科目で学習します。他の教職に関する科目については、学生便覧を参照してください。 また、教職課程を履修しない人も、社会人として将来の生活において教育の果たす社会的役割について理解するこ とは有益です。他人を育てることを学びながら、自分自身も育ちましょう。 発 行 年 平成 27 年 4 月 1 日 編 集 ・ 発 行 東京家政大学 共通教育推進室 構 成 造形表現学科 手嶋尚人 表紙デザイン ヒューマンライフ支援センター 担当:坂本理恵 印 刷 製 本 株式会社エーヴィスシステムズ 担当:瀬川勝 33
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