洗濯マガジン - 大阪市を洗濯する市民の会

洗濯マガジン
通算69号
2012年2月
大阪市を洗濯する市民の会
2011年12月9日
新大阪市長
橋下徹
殿
大阪市を洗濯する市民の会
大阪市外郭団体等の早期廃止を望む!
この度当会では大阪市の大失政である阿倍野再開発事業の一環である、あべのベルタ地下駐車場
売却額が不当に廉価であり、市に損害を与えたと住民監査請求を提出したが、譲渡先と売却額は適
正であったと却下された。その理由として、譲渡先(あべのベルタ商店街振興組合)が公募されなか
ったのは施行者が地方公共団体であるときの住宅以外の管理処分は公募のよらず譲渡できるとされ
ている事、譲渡価格の決定には2社の不動産鑑定業者が評価、その平均価格とした事、そしてこれ
までこの駐車場は収益確保が困難であった為大阪市が暫定的に運営を続けた、と述べている。
以下はこれまでのあべのベルタ地下駐車場の収益状況。
(平成23年4月監査請求時、当会の資料提供要望に対して市都市整備局阿倍野再開発事務所が
作成)
1
更に次の表にあるように管理業務委託は大阪市監理団体である市街地開発株式会社であったが平成1
7年から外部委託に変更後、平成18年からは収益が改善され利益が出ている。次の表から分かるよう
に平成5年~17年前半期までの委託先は大阪市外郭団体となる市街地開発株式会社で収支はトントン
かマイナスで利益は無い、平成18年以降の「支出額②」は減少して利益が出ている。収益確保が困難
であったのは市の外郭団体の管理運営費用が高額であったということが分かる。更に始めから民間へ譲
渡されていれば固定資産税(この監査結果報告書での試算額は2900万円)が市の収入となっていた
はずだ。これから推し量っても、外郭団体を温存することで、市に多大な損害を与えていた事が歴然と
している。
あべのベルタ地下駐車場売却額は2不動産鑑定業者の平均価格とした事に、この不動産鑑定業者選任
に問題がないのかと指摘したが、この監査結果報告書に「監査対象局に設置されている総務担当部長を
委員長とした不動産鑑定業者選定委員会において、予めその専門性及び受託能力を考慮し、選定順位を
定め契約している」、
「同選定委員会委員は都市整備局区画整理担当部長、企画部事業管理担当課長、ま
ちづくり事業部区画整理課長、阿倍野再開発事務所事業担当課長をもって充てている」とあるが、市役
所内部の職員同士で都合よくルールを決めて適正と主張することは、公平性を確保しようとの意識が全
2
く欠如していると見える。正に在職中の職員自らがその天下り先の温存を図るために手を貸していると
言えよう。
大阪市街地外地株式会社は大阪駅前第1~第4ビルの管理もしている。当会では9月20日付けで外
郭団体は全て民間活用するべき、と市総務局長・村上龍一氏と大阪市街地株式会社社長・平田修一氏宛
に意見書を提出したが、何故か3ヶ月近くも経ったこの12月5日に回答書が届いた。当会意見書に対
して市からの回答はめったに無いが、来れば、大概当会意見内容に対して的外れな回答でしかない。
12月5日付けの総務局長村上氏の回答書は「大阪市街地株式会社は、大阪市の市街地開発事業等に
よって建築された建物の管理・運営のほか、大阪市の道路行政と密接に関連する地下鉄の駅や民間ビル
と接続している地下街の運営を行っている、特に地下街の、調整にあたっては公益的観点から適正に行
う必要があり、公共的使命を遂行する為に、現在の代表取締役ついては、本市行政に精通し、公共地下
空間などの施設の管理運営及び近隣施設との調整に関して豊かな経験を有する人材の中から選任してい
る」と述べている。
市街地株式会社社長の平田氏は退職前は大阪市健康福祉局長であった。何故健康福祉局長の豊かな経
験が公共地下街の管理運営に精通しているのか全く疑問だ。公共的使命を遂行できるのであれば、9月
20日付け提出の当会指摘事項・梅田周辺の駐輪場不足解消の為「大阪駅前ビルの管理運営をしている
のであれば、大阪駅前ビル敷地内周辺の空間に駅ビル就労者や来客の為に駐輪設備設置に協力するよう
に、駅前ビル管理組合に積極的に諮るべきではないのか?!又梅田北ヤード開発が進み、一等地であっ
た大阪駅前ビルには空きが目立つが、活性化を図るべきだ!」の回答にはなっていない。何の為に大阪
市の外郭団体が管理するのかその根拠が不明だ、民間が管理をして行政がしっかりサポートをすればよ
い。
大阪市外郭団体が管理運営をすれば不必要に経費ばかり嵩んで、管理業務委託費が高額となり、入居
者の収益を圧迫しているとも考えられる。大阪駅前ビルが一等地にあるにもかかわらず魅力の無いもの
となるのも、天下った市職員が管理運営をするからではないのかとさえ思えてくる。
前々市長の関氏が大阪市財政に危機感を持ち市政改革を唱え、外部から上山信一氏等を招へいして
市政改革推進会議を開催し、一般市民にも公開したが、その時点で大阪市の財政健全化策として外郭団
体等の統廃合が喫緊の課題だと出席委員全てに提言されていたにもかかわらず、7年も経過して未だに
118団体も存在している。この推進会議顧問として就任していた北川恭正氏は「大阪市総務局に改革
は出来ない」と発言していたことを鮮明に覚えているが、この監査結果を見ても正に大阪市総務局は改
革をするどころか外郭団体等をいかに温存するかを画策していたといえよう。
新市長橋下徹氏の手腕に期待したい。
SK
3
2011年11月7日
大阪市長
平松邦夫
殿
大阪市を洗濯する市民の会
市長として公平な市政運営をしたか?
平成23年度9月定例会、10月21日の財政総務委員会で、大阪委維新の会・美濃部委員が市
は地域振興会相手にお土産(タオル等?)付きで「市民協働アンケート」を実施しているが、これに
費やした費用額は?と問い、又「平松市長を励ます城東区のつどい」が開催される、市長は次期市長
選挙に立候補表明しているが公職選挙法に触れないかと疑問を呈した。
「市民協働アンケート」は平松氏の市長立候補選挙公約?街頭犯罪・放置自転車台数ワースト1
返上、ごみ減量が達成できた、と市長就任後の実績を評価広報する為のものとなっている。
「放置自
転車半数削減した」理由として、①駐輪場が増えた②放置自転車の撤去が強化された③市民による
サイクルサポーター活動で利用者のマナーが向上した、とある。
この市民協働アンケートは、あたかも特定の団体ではない普通の市民が協力したと言わんばかり
だが、このお土産付きアンケートは大阪市の官制組織と言われる特定の任意団体である地域振興会
を対象にしたものだ、特定の団体に市税を使ったと、美濃部委員が異議を唱えた。
平松市長就任後市民の財産である自転車を駐輪場も満足に設置することなく、市は強制撤去を強
化した。多くの市民は自転車の利用を望んでいる、当然市は撤去する前に十分な駐輪場の整備をす
るべきだ。未だに梅田周辺は常時駐輪場が不足している、無料であった駐輪場が有料化された所も
あり、駐輪場があっても有料の為利用しない人もいる。業者に委託した駐輪場整備は有料とする為
スペースの確保が必要となり、駐輪台数が制限される。無料にして白線を引くだけの簡易な駐輪場
にすれば倍以上の駐輪が可能となるところも目立つ。
十分な駐輪場所が確保されれば放置はなくなる。大阪市は余剰職員を大量に抱えている、オフィ
スで遊んでいないで駐輪の整備に勤め市民が協力してくれるように啓蒙したらよいのだ。
平松市長は基礎自治体の首長として自転車利用を制限する強引な施策を展開したが、今は世界的
に環境を考える時代をとなり、エコな乗り物である自転車の利用促進をしないことは環境先進都市
として逆行する愚行となった。
今当会では駐輪場整備を呼び掛けるネット署名を求めている。ネットは全国展開であり、地域の
特性に特化した呼びかけには中々反応して頂けないため、ビラを造り広報を始めた。自転車利用者
の意見を聞く機会も増え、駐輪場が不足している、駐輪場が不足しているのに強制撤去はおかしい、
撤去された自転車を取り戻すのに2500円も取るのは暴利だ、1000円で良い等々の意見を聞
いている。
4
特定の任意団体である地域振興会にお土産まで付けて、賛意を求めるアンケートを実施する、そ
れも税を使うという行為は、公を担うものが次期市長選挙の政争の具となる広報をした事になり唾
棄するべきものでしかない。
そして大阪市の余剰職員の職場確保をする為に自転車撤去事務と言う仕事を容認し、市民の財産
である自転車を強制撤去するなど、市民の利便性を無視した施策でしかなかった。
まして市長選挙時公約の数値目標の達成の為だけの強制撤去であったのなら尚の事、基礎自治体
の首長として許されるものではない。
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1、 会計報告
SK
2012年1月21日(土)定例事務局会議・議事録
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1月5日分までの報告がある。
2、 活動報告
2011年
12月21日 市監査委員に、あべの地下駐車場売却の住民監査請求回答書ミスに対する抗議文を提出し、
ホームページに掲載する。
22日
市文教経済委員会を傍聴する。
精華小学校後地売却について、橋下市長は無条件で売却はしない、地域活性化協議会で再
度検討、区長を中心に検討する、区民の意識確認をして地域の為にならないような売却は
しないと答弁。
26日 市財政総務委員会を傍聴する。
同
同交通水道委員会を傍聴する。
オスカードリーム訴訟判決について、金融機関は免責され市だけが負担するのはおかしい
等々の理由で上訴するとなる。
27日 民生保健委員会を傍聴する。
28日 市本会議を傍聴する。
新市長橋下氏の施政方針演説がある。19代大阪市長として市民は大阪を変える選択をし
たと述べ、最後に職員組合組織は行政を担うべく従えると結ぶ。
29日 市監査室長等と面談。
監査結果ミスは事務上のミスで、監査委員のミスではないと謝罪されたが、監査委員名で
監査結果が提出された、事務上のミスであれば監査をやり直すべきと指摘、このままの謝
罪は受けられないと答える。
2012年
1月
4日 再度前川事務所に監査室職員が訪問、今後の方向性について聞かれた。
5日 12月29日の監査室長等訪問の顛末について、ホームページに掲載する。
同 機関誌を発送。
11日 市会本会議一般質問を傍聴する。
12日
市一般会計決算特別委員会を傍聴する。
決算報告と審査意見書報告
5
16日 市決算特別委員会を傍聴する。
維新の会の質疑、4委員が其々に費用対効果を求めた、橋下市長は会派別に質疑があるた
め、職員が毎日出席する事となり非効率、部門別の質疑とすれば、その担当職員が1日だ
け出席すればよい、と市決算委員会の非効率性に苦言。
17日 市一般会計決算特別委員会・公明党の質疑
山田委員・土岐委員・八尾委員・明石委員が其々に市長に質疑、外郭団体の見直しは、基
本的には全廃。教育は大阪の学力は非常に低い、学校長に裁量権を与え、地域の実情に応
じた教育に勤める、又保護者も含めて責任を持ってもらう事が必要等々を答弁。公明党は
区長公選制や府市統合本部、大阪市財政等市長に賛同する姿勢を示す。
18日 市一般会計決算特別委員会・自民党会派の質疑
大フィルについて、府と市で2つのオーケストラをもっている、統合本部で検討すると市
長答弁。
19日 市一般会計決算特別委員会を傍聴する。
福田委員の大阪市財政に対して質疑で市財政局長は収入の範囲で予算を組む方向で行き
たいと答弁する。
20日 市一般会計決算特別委員会を傍聴する。
維新の会杉村委員の職員問題の質疑に対し、市長は労働組合の問題は適正化していく、全
国的に大阪市役所の職員は選挙運動をしたと言われている、評価されるには大変な努力を
要する、どこの自治体もやっていない様なルールを造ることで認めてもらう、と答弁。最
後に公明党の待場委員が大阪市長報道でマスコミの明暗が掛ると言われている、年明けか
ら報道が市長への理解が深まっていると感じる、これまでの質疑答弁を聞いて納得した、
改革のスピードの速さを含め感謝したい、市政改革をどうするのかと質問に、市長は今事
務方に指示しているのが相当な量だが、府の目標に従ってもらえれば市の仕事量は相当減
る、権力のあるものは地方へ渡さなければならない、と答弁。
3、 活動方針
・2月定例会を傍聴する。
4、 機関誌
・発行する。
5、 その他
・市代表監査委員と1月25日
午後1時
前川事務所にて面談
あべのベルタ地下駐車場売却代金に対する監査請求結果については継続審議
・天王寺動物園
12月7日資料再請求に対して応答なし、再度面談要求する。
・ネット署名について
自転車利用者マナーについて
6、 次回事務局会議
2月17日(金)18時半、
大阪駅前第2ビル・5F大阪市総合学習センター・ネットワークコーナーにて。
発行:大阪市を洗濯する市民の会
共同代表 黒田茂穂
所在地:大阪市都島区友渕町1-5-2-101 ☎/fax
http://www.sentaku-osaka.jp/
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06-6921-8761