この科目は大きく 2 つの内容で構成する。 1) Excel の表計算機能(主に

この科目は大きく 2 つの内容で構成する。
1) Excel の表計算機能(主に組み込み関数・グラフ)を使って処理する方法について学ぶ。
この内容は「情報処理・演習1」で学んだ“Excel の基本操作”を基に進める。したがって
この科目を履修するには情報処理・演習1を受講していることが望ましい。
2)Excel のマクロ機能を用い、Visual Basic によるプログラミングについて学ぶ。Excel
のマクロ機能の基本操作の理解と、マクロ機能を使った応用の経験を目的とする。
カリキュラムの中での位置づけとしては、2 年次以降の応用化学実験や化学情報実験にお
ける実験データの整理方法の取得やマクロ機能を用いたプログラミングの導入となること
を目的としている。
[第1~3回]Excel の表計算機能を使った実験データの取り扱い
第1回目『Excel の計算機能を使ったデータ処理~回帰分析(1)~』
目標:目的に応じたグラフの作成、利用、近似曲線の追加
実験データを Excel のグラフウィザードを用い
散布図・度数分布を作成する。作成した散布図に近似線を
追加し、その近似式を表示する。作成したグラフから読み
取れることをコメントし、簡単なレポートを作成する。
第2回目『Excel の計算機能を使ったデータ処理~回帰分析(2)~』
目標:目的に応じた組み込み関数を選択し利用できる・
直線最小二乗法の理解
与えられた実験データを組み込み関数を用いて
直線最小二乗法により回帰式を求める。求めた回帰直線式が
Excel 機能により表示した近似式と一致することを確認する。
多項式近似曲線についても回帰式を求める。
第3回目『Excel の計算機能を使ったデータ処理~度数分布~』
目標:正確さと精度・有効数字・代表値・標準偏差の理解
テキスト形式で与えられた実験データを Excel 形式で
よみこみ、組み込み関数を使って、度数分布表を作成し、
ヒストグラムに整理する。データの分布の様子と、代表値
(中間値、最頻値、平均値など)の関係を視覚的に理解する。
[第4~7回]
Excel-VBA ~基本操作~
第4回目『Excel-VBA(1)』
目標:Excel のマクロ機能の経験
マクロの簡単な概念、Excel でマクロ機能を使うための
方法を学ぶ。マクロの記録、実行、VBA の編集を経験する。
VBA によりマクロのコードを書き、メッセージを表示させる。
第5回目『Excel-VBA(2)』
目標:Excel-VBA の編集(プロシージャ、ステートメント)
第 4 回で行った「マクロの記録」の中身を VBE で確認、
理解する。
Excel のセルの中に文字や数値を出力させる。
第6回目『Excel-VBA(3)』
目標:変数とループを使った簡単なプログラムの作成
変数とループ機能(For...Next ステートメント)を使い、
マクロで簡単な四則演算のプログラムを組む。
第7回目『Excel-VBA(4)』
目標:変数の宣言やデータ型の認識・
条件分岐を使ったプログラムの作成・
フローチャートを基にしたコードの作成
変数の宣言型(整数と実数など)について認識する。
条件分岐(If ステートメント)を使い、簡単なプログラムを組む。
フローチャートをみながら VBA でコードを書く。
第8回目『Excel-VBA(5)』
目標:条件分岐を使ったプログラムの作成
フローチャートを基にしたコードの作成
条件分岐やループ機能(Do While...Loop ステートメント)を使い、
簡単なプログラムを組む。
フローチャートをみながら VBA でコードを書く。
[第9~14回] Excel-VBA ~応用~
第9回目『Excel-VBA(6)』
目標:Excel から数値データをよみ込んでマクロに利用する。
Excel から数値データをよみ込む。
問題文とフローチャートを基にプログラムを組む。
第10回目『Excel-VBA(7) ~一変数非線形方程式の解法(1)~』
目標:2 分割法で一変数非線形方程式を解くマクロを作成する。
問題文とフローチャートを基にプログラムを組む。
第11回目『Excel-VBA(8) ~一変数非線形方程式の解法(2)~』
目標:単純代入法で一変数非線形方程式を解くマクロを作成する。。
問題文とフローチャートを基にプログラムを組む。
第12回目『Excel-VBA(9) ~一変数非線形方程式の解法(3)~』
目標:Newton 法で一変数非線形方程式を解くマクロを作成する。
問題文とフローチャートを基にプログラムを組む。
第13回目『Excel-VBA(10) ~積分の解法(1)~』
目標:たんく形則、中点則で積分を解くマクロを作成する。
問題文とフローチャートを基にプログラムを組む。
第14回目『Excel-VBA(11) ~積分の解法(2)~』
目標:台形則、シンプソン則で積分を解くマクロを作成する。
問題文とフローチャートを基にプログラムを組む。
授業は「情報処理・演習1」と同様に、講義(練習問題の解説を含む)と演習を併用する。
Excel の演習:講義内容に沿った演習問題を WWW テキストの解説図付きの操作方法を参
考にして各自のペースで取り組む。
VBA の演習:講義中の練習問題と類似した問題を各自のペースで取り組む。
「情報処理・演習1」を受講していることが望ましい。
テキストは指定しない。
毎回授業の前に WWW テキストを授業用ホームページにアップロードして使用する。
授業中、または授業用ホームページ上で参考文献を紹介する。
成績評価は、毎回の演習課題(50%)+ 学期末の定期試験(50%)で行う予定でいる。