軟鋼、高張力鋼及び低温用鋼用アーク溶接フラックス

軟鋼、高張力鋼及び低温用鋼用アーク溶接フラックス入り
ワイヤの種類の記号の付け方
材
料
規
格
︵
J
I
S
︶
アーク溶接用フラックス入りワイヤ
引張特性
衝撃試験温度
使用特性
適用溶接姿勢
:下向および水平すみ肉
:全姿勢
シールドガスの種類
C:CO
M: ∼ %CO (体積分率)とArの混合ガス
G:当事者間協定による上記以外のガス
N:シールドガスなし
溶接の種類
A:多パス溶接(溶接のまま)
P:多パス溶接(熱処理あり)
AP:多パス溶接(溶接のまま&熱処理あり)
S: パス溶接(溶接のまま)
溶着金属の化学成分
T XX X TX−X X X−XXX−U HX
追加できる区分記号
溶着金属の水素量
吸収エネルギーレベル
記号なし: J以上、または衝撃試験を
規定しない場合
U: J以上
―428―
ワイヤ(JIS Z
:
)<抜粋>
区分記号およびその組合せ
引張特性の
記号
, ,
(溶着金属)
衝撃試験
温度
の記号
適用溶接
溶接の種
姿勢
類の記号
の記号a)
T ,
T ,
T ,
T ,
TG
Y,,,
,,,,
Z
T
Jb)
(溶着金属)
, ,
(溶着金属)
使用特性
の記号
Y,,,
,,,
,
T ,
T ,
T ,
T ,
TG
,
T ,
T
Jb), b)
(溶着金属)
, , ,
(溶接継手)
記号なし
A,
P,
AP
M ,
N M ,
N M ,
G,M ,
M ,
N M ,
N M ,
N M ,
N M ,
N C M ,
N C M ,
N C M ,
N C M
A,
P,
AP
M ,
N M ,
N M ,
G,
記号なし,
K,
M ,
N ,
N ,
N ,
N ,
N ,
N M
,
T ,
T ,
T ,
TG
T ,
T ,
T ,
TG
,
T ,
T ,
T ,
T ,
TG,
T ,
T
,
溶着金属の化学
成分の記号
S
同上
T ,
T ,
T ,
T ,
T
注a) :PA(下向)およびPB(水平すみ肉)
、 :全姿勢
b)
“ J”
、
“ ”
、
“ J”は、吸収エネルギーの記号がUだけに適用する。
マルチパス溶接の溶着金属の引張特性
記号
J
J
引張強さ
MPa
耐力a) MPa
伸び
%
∼
以上
以上
∼
以上
以上
∼
以上
以上
∼
以上
以上
∼
以上
以上
∼
以上
以上
∼
以上
以上
∼
以上
以上
注記
MPa= N/mm
注a)降伏が発生した場合は、下降伏点とし、それ以外は .%耐力とする。
―429―
材
料
規
格
︵
J
I
S
︶
軟鋼、
高張力鋼及び低温用鋼用アーク溶接フラックス入りワイヤ
マルチパス溶接の溶着金属の衝撃特性
シャルピー吸収エネルギー
試験温度
の記号
試験温度
℃
規定値 Jの場合
(記号なし)
試験片数: 個または
Y
規定値 Jの場合
(記号:U)
個
試験片数: 個
+
試験片数が の場合、最大値と
最小 値 を 除 い た 個 を 評 価 す
る。
−
−
−
平均値: J以上、
最小値: J以上
( 個は J以上)
−
個の平均値:
J以上
−
−
材
料
規
格
︵
J
I
S
︶
Zまたは
記号なし
衝撃試験を規定しない。
溶着金属の化学成分(一例)
記号
単位 %(質量分率)
化
学
成
分
C
Si
Mn
P
S
Ni
Cr
Mo
V
Al
記号なし
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
3M2
.
以下
.
以下
. ∼ .
. 以下
.
以下
.
以下
−
. ∼
.
−
.
以下
N1
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
. ∼
.
−
.
以下
−
.
以下
N3
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
. ∼
.
−
.
以下
−
.
以下
N2M1
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
. ∼ .
. 以下
.
以下
.
以下
.
以下
N4M1
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
.
以下
. ∼ .
. 以下
.
以下
.
以下
.
以下
G
引張特性が , , J, , , , Jの場合は、受渡当事者間の協定
による。
上記以外の引張特性では、Si: . 以上、Mn: . 以上、Ni: .
以上、Cr: . 以上、Mo: . 以上またはV: . 以上であって、
かつ、P: . 以下およびS: . 以下
―430―
(JIS Z
:
)
(続き)<抜粋>
使用特性の記号
シールド
ガス
記号
電流の
種類
フラックス
タイプ
使用特性(参考)
T
あり
溶滴はスプレー移行となり、低スパッタ、
DC
(+) ルチール系 高溶着速度、平滑または若干凸のビード
形状。
T
なし
DC
(+)
または
塩基性系
AC
溶滴はグロビュール移行となり、高溶着
速度で、耐高温割れ性に優れており、溶
込みは浅い。
T
あり
DC
(+)
または
ライム系
DC
(−)
溶滴はグロビュール移行となり、若干凸
のビード形状でスラグは不均一で薄い
が、
“T ”に比べて衝撃特性と耐高温
割れ性に優れている。
T
なし
DC
(+) 規定なし
溶滴はスプレー移行となり、衝撃特性に
優れており、ルート部での溶込み性能と
開先内でのスラグはく(剥)離性に優れ
ている。
T
なし
DC
(−) 規定なし
溶滴はスプレー移行となり、高溶着速度
で耐高温割れ性に優れている。
T
あり
DC
(+) メタル系
溶滴はスプレー移行となり、鉄粉と合金
を主成分とするフラックスであって、ス
ラグ発生量が少ない。
注a)電流の種類は次による。
AC:交流,DC
(+)
:ワイヤプラス,DC
(−)
:ワイヤマイナス
製品の呼び方
呼び方の例を、次に示す。
例
T
T − CA−K−UH − .−
ワイヤの種類
径 質量
:溶着金属の引張特性
:衝撃試験温度が ℃
T :使用特性
: 溶接姿勢が全姿勢
C:シールドガスがCO
A:多パス溶接で溶接のまま
K:溶着金属化学成分
U: 吸収エネルギーが J以上
H :水素量が 以下(mℓ/
g)
―431―
材
料
規
格
︵
J
I
S
︶