子どもの事故に関する生活者意識調査

2009年3月3日
【報道関係各位】
∼子どもの事故予防はデザインのチカラで∼
「子どもの事故に関する生活者意識調査」
生活者3,918名アンケート結果
特定非営利活動法人 キッズデザイン協議会
独立行政法人 産業技術総合研究所デジタルヒューマン研究センター
キッズデザイン協議会(内閣府認証NPO、本部:東京都文京区、会長:和田勇)と産業技術総合研
究所デジタルヒューマン研究センター(センター長 金出武雄)は、このたび協議会の会員企業・団体
所属の職員、および、幼児の保護者(合計3,918名)を対象に、子どもの事故に関する生活者意識
調査(アンケート調査)を実施しました。
この調査からは、
・子どもの事故については「親」が原因という意識が強い
・一方で、子どもに言い聞かせることや親が常に監視していることでは事故を防ぐことは難しいと
考えている
・その中でより安全な製品デザインへの期待が大きい
という生活者意識が見えてきました。
【調査結果概要】
●子どもの事故によるケガは「親が原因」という意識が強い。
ドアに小指をはさんだときは78%【グラフ1】、炊飯器のやけどが91%【グラフ2】、これらに限らず一般的に考
えたときには82%【グラフ3】。
一方、企業や施設に原因があると答えた人は59%【グラフ4】。
●子どもに言い聞かせても事故は予防できず、また、四六時中子どもを見ていることは自分にはで
きない。
70%程度が「子どもに言い聞かせても予防できないし【グラフ5,6】 、言い聞かせること自体無理【グラフ7,8 】 」
と答えている。
ドアの指はさみや、炊飯器のやけどは、75%程度が「親が見ていれば事故は防げた【グラフ9,10 】 」と思って
も、実際には「四六時中子どもを見ていることはできない」と答えた人は81% 【グラフ11 】にのぼる。
●その分、ケガをなくすような工夫や仕組みなどの「デザイン」は必要だし、すべき。
指はさみのケガをなくすようなドアの開発は91%が「開発できる【グラフ12 】 」し、86%が「開発すべき【グラフ
13 】 」と回答。やけどしない仕組みの炊飯器についても、75%が「開発できる【グラフ14 】 」、66%が「開発
すべき【グラフ15 】 」と答えている。
今後、更なる分析を進め、その結果を順次ご報告いたします。また、5月5日には、キッズデザイン
の考え方をさまざまな人たちと共有し、ともに取り組んでいく活動を展開していくために新たなウェブ
サイトを開設する予定です。
―本件の内容に関するお問い合わせ ―
キッズデザイン協議会: 荻野、横井、上田
TEL: 03-5840-2434 FAX: 03-3570-9536 E-Mail:[email protected]
グ ラフ
3歳児のBは家の中で家事をしている親を追いかけていく時、閉まるドアに指をはさまれ、小指の骨を折った。
78.1%
【グラフ1】 このケガは親が原因だと
5.0
7.2
9.6
2 0. 5
33 . 2
24 . 4
全くそう 思う
思う
ややそう 思う
あまりそ う思わ ない
そう思わ ない
全くそう 思わな い
1歳児のCは親がほんの少し目を離している間に、低いテーブルに置いてあった炊飯器にさわりやけどした
【グラフ2】 このケガは親が原因だと
2.3
2. 6
91.4%
3.7
9.0
27.1
5 5. 3
全くそう 思う
思う
ややそう 思う
あまりそ う思わ ない
そう思わ ない
全くそう 思わな い
事故による子どもの死亡や重傷の原因は、一般的に考えて誰にあると思うか
【グラフ3】
81.7%
親や家族が原因だと
1. 4
4. 3
【グラフ4】
12 . 7
33.4
3 7. 5
1 0. 8
企業や学校など、製品や施設を製造・管理する立場が原因だと
59.2%
4.5
1 3. 3
23.0
36.8
2. 9
全くそう 思う
思う
ややそう 思う
あまりそ う思わ ない
そう思わ ない
全くそう 思わな い
−1−
1 9. 5
グ ラフ
【グラフ5】
ドアにはさまれたケガは、子どもに親のあとをついてまわらないよう言い聞かせておけば予防できたと
76.5%
2 4. 3
43 . 4
【グラフ6】
8. 8
9.9
8. 8
4.8
炊飯器によるやけどは、子どもに炊飯器にはさわらないよう言い聞かせておけば予防できたと
65.5%
15 . 4
43 . 3
【グラフ7】
6.8
10.2
1 2. 4
11.9
3歳の子どもに親のあとをついてまわらないように言い聞かせることは、私にはできると
76.6%
2 6. 8
36 . 2
【グラフ8】
13 . 6
11.0
9.0
3.5
1歳の子どもに炊飯器にさわらないように言い聞かせることは、私にはできると
72.2%
17.7
46 . 9
8. 5
1 0. 0
9.3
全くそう 思う
思う
ややそう 思う
あまりそ う思わ ない
そう思わ ない
全くそう 思わな い
【グラフ9】
7. 6
ドアにはさまれたケガは、親が子どもを注意深く見ていれば予防できたと
74.2%
8.0
9.9
7.9
18.0
2 9. 2
27 . 0
【グラフ10】 炊飯器によるやけどは、親が子どもを注意深く見ていれば予防できたと
75.2%
9.0
8.7
7.1
16 . 5
24.6
34.1
【グラフ11】 家に中にいる3歳の子どもに四六時中注意をしておくことを、私にはできると
80.9%
2 9. 6
37 . 3
10 . 1
7.2
1. 8
全くそう 思う
思う
ややそう 思う
あまりそ う思わ ない
そう思わ ない
全くそう 思わな い
−2−
14.0
グ ラフ
【グラフ12】 このようなケガをなくすようなドアまわりの改良、小物などは開発できると
90.8%
2.3
3.9
3.0
14.8
31.0
45.0
【グラフ13】 このようなケガをなくすようなドアまわりの改良、小物などは開発するべきだと
86%
3. 6
5.9
19.9
4.6
2 4. 1
4 2. 0
【グラフ14】 子どもがやけどをしないような仕組みの炊飯器は、開発できると
75%
8. 1
7.8
9.2
20.7
2 3. 3
3 1. 0
【グラフ15】 子どもがやけどをしないような仕組みの炊飯器を、開発するべきだと
65.9%
11 . 5
17.3
25.7
全くそう 思う
あまりそ う思わ ない
そう思わ ない
全くそう 思わな い
−3−
22.9
思う
10 . 0
ややそう 思う
12.6
アンケート回答者の属性
−4−
実施概要
(1)調査方法
インターネットと調査用紙によるアンケート調査
(2)調査対象
①キッズデザイン協議会会員企業・団体の職員・・・3,108人
• 調査協力企業・団体(五十音順)
安藤建設(株)、イオン(株)、(株)INAX、エプソン販売(株)、鹿島建設(株)、
経済産業省、コクヨ(株)、サントリー(株)、(株)CSKホールディングス、
(株)ジャクエツ、(株)SPINAL DESIGN、住友林業(株)、積水ハウス(株)、
セコム(株)、東急建設(株)、東京ガス(株)、東京電力(株)、TOTO(株)、
(株)トステム住宅研究所、凸版印刷(株)、飛島建設(株)、長野県、富士通(株)、
(株)プラネット、(株)フレーベル館、三木市、ミサワホーム(株)、森ビル(株)
②幼稚園児、保育園児の保護者・・・810人
計3,918人
(3)調査期間
平成21年1月14日∼1月31日
(4)調査内容、結果の詳細
別紙集計結果、調査票ご参照
参
考
第3回キッズデザイン賞について
キッズデザイン賞は、子どもたちの安全・安心に貢献するデザ
イン、創造性と未来を拓くデザイン、そして、子どもたちを産み育
てやすいデザインの顕彰制度です。乳幼児用品や玩具などの
子ども向けの製品・サービスに限らず、大人向けのものでありな
がら、子ども目線を持った良質な商品や施設、プログラム、調査
研究活動などを幅広く募集するもので、受賞作品には「キッズデ
ザインマーク」の使用が認められます。
今年度の第3回キッズデザイン賞は、本日3月3日より応募受付を開始いたしました。(4月24日締切)
応募受付URL: http://www.kidsdesignaward.jp/
キッズデザイン協議会について
キッズデザイン協議会は、「キッズデザイン 3つの基本理念」のもとに、子どもの安全・安心と健やか
な成長発達につながる生活環境の創出と、子どもを産み育てやすい社会の実現を目指したデザイン
の普及を推進するために、さまざまな企業・団体が業種を超えて集い合うNPOです。
URL: http://www.kidsdesign.jp/
―本件の内容に関するお問い合わせ ―
キッズデザイン協議会: 荻野、横井、上田
TEL: 03-5840-2434 FAX: 03-3570-9536 E-Mail:[email protected]
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