前 払 式 支 払 手 段 自 主 規 制 規 則

前 払 式 支 払 手 段 自 主 規 制 規 則
施行
改正
平成22年2月22日
平成24年1月12日
一般社団法人日本資金決済業協会
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
第1章
総則
協会ガイドライン
第1章
総則
(目的)
(目的)
第1条 この規則は、前払式支払手段に係るサービ 第1条 このガイドラインは、前払式支払手段に係
スの促進及び利用者等の保護に資するため、前払
るサービスの促進及び利用者等の保護に資する
式支払手段に係るサービスの適切な実施の確保
ため、協会員が前払式支払手段に係るサービスの
を図ることを目的とする。
適切な実施の確保を図るに当たり、法令、政令、
内閣府令及び自主規制規則等の解釈指針を示す
ことを目的とする。
(定義)
第2条 この規則において使用する用語の定義は、
資金決済に関する法律で定める例によるほか、次
の各号に掲げる用語の定義は、当該各号に定める
ところによる。
(1) 法 資金決済に関する法律をいう。
(2) 政令 資金決済に関する法律施行令をい
う。
(3) 内閣府令 前払式支払手段に関する内閣府
令をいう。
(4) 証票等 証票、電子機器その他の物又は番
号、記号その他の符号をいう。
(5) サーバ型前払式支払手段 前払式支払手段
のうち、当該前払式支払手段に係る金額情報
が、当該前払式支払手段発行者の管理するセ
ンターサーバに記録され、利用者に対して交
付されるIDやIDと一体となって交付され
る書面、カード等には、価値情報が記録され
ていないものをいう。
(6) 協会員 一般社団法人日本資金決済業協会
に加入する前払式支払手段発行者をいう。
(前払式支払手段の範囲)
(前払式支払手段に該当しない証票等)
第3条 次に掲げる証票等又は番号、記号その他の 第2条 自主規制規則第3条第5号に定めるもの
符号は、前払式支払手段に該当しないものとし、
は、例えば、以下のようなものをいう。ただし、
本規則は適用しない。
形式的には、以下の各号の性質を有するものであ
(1) 日銀券、収入印紙、郵便切手及び証紙
っても、実質的な機能において前払式支払手段に
(2) ゴルフ会員権証、テニス会員権証等各種会
該当する場合があることに留意が必要である。
員権であって、証拠証券としての性格を有す
(1) 予備校などの受講生であることを示す受講
るもの
証
(3) トレーディング、スタンプ等商行為として
(2) スポーツクラブの会員証
購入する者への販売であり、購入する事業者 2 自主規制規則第3条第6号に定めるものは、例
が消費者への転売を予定していないもの
えば、以下のようなものをいうと考えられる。
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自主規制規則
(4) 磁気カード又はICカード等を利用したP
OS型カード
(5) 本人であることを確認する手段等で証票等
又は番号、記号その他の符号自体には価値が
存在せず、かつ、証票、電子機器その他のも
のに記録された財産的価値との結びつきがな
いものとして、以下に掲げるもの
イ 以下の要件をすべて満たす証票等又は番
号、記号その他の符号(当該番号、記号そ
の他の符号と一体となっている書面その他
のものが交付されるものに限る。
)
(イ) 当該証票等又は番号、記号その他の符
号に頼らず、帳簿等その他の手段によっ
て権利金額や回収の金額が管理されて
いること。
(ロ) 当初から、当該証票等又は番号、記号
その他の符号以外の本人確認手段をも
ってすれば権利行使できる仕組みとな
っており、実際にそのように運用されて
いること。
(ハ) 証票等又は番号、記号その他の符号が
「証票等又は番号、記号その他の符号の
提示により権利行使ができる」など、利
用者が「前払式支払手段」と判断するよ
うな表示又は説明を行っていないこと。
ロ 以下の要件をすべて満たす番号、記号そ
の他の符号(上記イに掲げるものを除く。)
(イ) 当初から、当該番号、記号その他の符
号以外の本人確認手段(当該番号、記号
その他の符号を発行した者が発行した
ものについては証票等に限る。)をもっ
てすれば権利行使できる仕組みとなっ
ており、実際にそのように運用されてい
ること。
(ロ) 番号、記号その他の符号が「番号、記
号その他の符号の提示により権利行使
ができる」など、利用者が「前払式支払
手段」と判断するような表示又は説明を
行っていないこと。
(6) 証票等に記載若しくは記録され又はサーバ
に記録された財産的価値が証票等又は番号、
記号その他の符号の使用に応じて減少するも
のではないもの
協会ガイドライン
(1) 一定期間内は無制限に定額で音楽や映像を
ダウンロードすることができる契約に係る会
員番号
(2) 月額の会費を支払うことにより、回数制限
なく利用することができるスポーツジムの会
員証
(3) 特定の雑誌の定期購読契約に係る顧客管理
番号
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
(適用除外)
第4条 次の各項に掲げる前払式支払手段につい
ては、本規則は適用しない。
2 次の各号に掲げる乗車券、入場券その他これに
準ずるもの
(1) 乗車券、乗船券及び航空券
(2) 次に掲げる施設又は場所に係る入場券(通
常入場券と併せて発行される遊園地その他こ
れに類する施設の利用券を含む。
)
イ 映画、演劇、演芸、音楽、スポーツ又は
見せ物を不特定かつ多数の者に見せ、又は
聴かせる場所
ロ 競馬場、競輪場、小型自動車競走場又は
モーターボート競走場
ハ 美術館、遊園地、動物園、博覧会の会場
その他不特定かつ多数の者が入場する施設
又は場所でこれらに類するもの
(3) 前2号に掲げるもののほか、特定の施設又
は場所の利用に際し発行される食券その他の
証票等で、当該施設又は場所の利用者が通常
使用することとされているもの
(4) 前各号に掲げる証票等と同等の機能を有す
る番号、記号その他の符号(利用者に対する
物品の給付又は役務の提供が、専らインター
ネットなど電気通信回線を通じて行われる場
合に利用されるものを除く。
)
3 発行の日から起算して6月間に限り利用する
ことができるもの
4 国若しくは地方公共団体又はこれらに準ずる
法人として次に掲げる法人が発行する前払式支
払手段
(1) 自動車検査独立行政法人
(2) 日本中央競馬会及び日本放送協会
(3) 港務局及び地方道路公社
5 専ら発行する者(密接関係者を含む。)の従業
員に対して発行される自家型前払式支払手段(専
ら当該従業員が使用することとされているもの
に限る。)その他これに類するものとして次に掲
げる前払式支払手段
(1) 専ら発行者の従業員(当該従業員と同一の
世帯に属する者を含む。以下この号において
同じ。
)に対して発行される第三者型前払式支
(適用除外)
第3条 自主規制規則第4条に定める適用除外の
取扱いは以下のとおりとする。
自主規制規則第4条第2項第3号に定める「利
用に際し発行される」とは、利用の都度その利用
の時期に近接して、利用に必要な分だけ発行、購
入され、基本的に残高が残らない場合をいい、ま
た、「利用者が通常使用することとされている」
とは、原則としてその証票等以外のものでは役務
及び物品の提供を受けられない場合をいう。
2 自主規制規則第4条第2項第4号括弧書きに
定める場合とは、例えばインターネット上の仮想
空間へのアクセス過程を「入場券」と称するもの
や、仮想空間において提供する役務の内容をとら
えて「乗車券」や「食券」と称するものをいう。
3 自主規制規則第4条第7項に規定する「一定の
職域内」とは、以下に掲げるものをいう。
(1) 職場の協同意識に基づく労働者の結合体
で、同一の職場をその職域とするもの
(2) 同一職場ではないが、同一職種でかつ同一
系統の結合体であるもの
(3) 同一職種でかつ同一系統でない職場の結合
体であるもの
4 自主規制規則第4条第7項に規定する「福利厚
生施設」とは、従業員のための施設であって、社
会通念上、福利厚生施設として認められるものを
いい、具体的には、売店、食堂、診療所、理髪店、
体育館、保養所等をいう。
5 自主規制規則第4条第9項第1号に規定する
前払式支払手段とは、友の会が発行するお買物券
等をいう。
6 自主規制規則第4条第9項第2号に規定する
前払式支払手段には、その発行自体は旅行業務と
して行われず、当該前払式支払手段を使用する段
階で初めてその所有者が旅行業務に関する取引
をすることとなるもの(いわゆる旅行ギフト券)
は、該当しない。
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
払手段(法第3条第5項に規定する第三者型
前払式支払手段をいう。
)であって、専ら当該
従業員が使用することとされているもの
(2) 次に掲げる者が発行する保健施設、福祉施
設又は福祉事業に係る前払式支払手段
イ 健康保険組合又は健康保険組合連合会
ロ 国家公務員共済組合、国家公務員共済組
合連合会、地方公務員共済組合、全国市町
村職員共済組合連合会又は日本私立学校振
興、共済事業団
ハ 厚生年金基金又は企業年金連合会
ニ 企業年金基金
ホ 全国健康保険協会
ヘ 国民健康保険組合又は国民健康保険団体
連合会
ト 国民年金基金又は国民年金基金連合会
チ 独立行政法人農業者年金基金
6 学校教育法第1条に規定する学校、同法第12
4条に規定する専修学校、又は同法第134条第
1項に規定する各種学校を設置する者(国及び地
方公共団体を除く。)が専らその学生、生徒(各
種学校については、内閣府令第7条第2項で定め
る「特定課程」を履修する者に限る。)若しくは
児童又は職員(以下、この項において「学生等」
という。)に対して発行する前払式支払手段(専
ら当該学生等が使用することとされているもの
に限る。
)
7 一定の職域内に勤務する従業員又は当該従業
員であった者(これらの者と同一の世帯に属する
者を含む。以下、この号において「従業員等」と
いう。
)の福利厚生のための売店その他の施設(以
下、この号において「福利厚生施設」という。)
に係る事業を営むものが専ら当該従業員等に対
して発行する前払式支払手段(当該従業員等の福
利厚生施設においてのみ使用することとされて
いるものに限る。
)
8 専ら特定の学校等(学校教育法第1条に規定す
る学校、同法第124条に規定する専修学校又は
同法第134条第1項に規定する各種学校をい
う。
)の学生、生徒(各種学校の生徒にあっては、
内閣府令第7条第2項に規定する特定課程を履
修するものに限る。)若しくは児童又は職員(以
下この項において「学生等」という。)又は当該
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前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
学生等であった者(以下この項において「学校等
関係者」と総称する。)の利用に供される売店そ
の他の施設(以下この条において「施設」という。)
に係る事業を行うものが専ら当該学校等関係者
に対して発行する前払式支払手段(当該学校等関
係者に係る施設においてのみ使用することとさ
れているものに限る。
)とする。
9 法律の規定に基づき前受金の保全のための措
置が講じられている取引に係る前払式支払手段
のうち、次に掲げるもの
(1) 割賦販売法第2条第5項に規定する前払式
特定取引に係る商品の引渡し若しくは役務の
提供又は同法第11条に規定する前払式割賦
販売に係る商品の引渡しにおいて使用するこ
ととされている前払式支払手段
(2) 旅行業法第2条第3項に規定する旅行業務
に関する取引において発行される前払式支払
手段
10 その利用者のために商行為となる取引にお
いてのみ使用することとされている前払式支払
手段
第2章
法令等遵守及び経営管理
第2章
法令等遵守及び経営管理
(規模及び特性)
第5条 この章の規定は、協会員すべてに関係する
事項を定めるものであり、この章の規定どおりの
対応が協会員においてなされていない場合であ
っても当然にこの規則に違反するものではなく、
協会員は、その規模や特性などに応じて、前払式
支払手段の利用者の利益の保護の観点から必要
な限度でこの規則を遵守すれば足りるものとす
る。
(法令等遵守)
(法令等遵守)
第6条 協会員は、前払式支払手段が重要な決済手 第4条 協会員は、法令等遵守に係る基本的な方
段の一つとなっていることを十分に認識して、法
針、具体的な実践計画(コンプライアンス・プロ
令、事務ガイドライン(第三分冊:金融会社関係
グラム)や行動規範(倫理規程、コンプライアン
5 前払式支払手段発行者関係をいい、以下同
ス・マニュアル)(以下、併せて「コンプライア
じ。
)
、本規則及び社内規則等(当協会の定款、業
ンスに係る基本的な方針等」という。
)について、
務規程その他の規則を考慮し、協会員又はその役
社内規則等において定めることとする。
職員が遵守すべき規則をいう。なお、名称、形式 2 協会員は、コンプライアンスに係る基本的な方
を問わない。以下同じ。)を遵守し、健全かつ適
針等に関する社内規則等の運用について、内部管
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自主規制規則
協会ガイドライン
切な業務運営に努めることとする。
理部門の担当者を定めるとともに、定期的又は必
協会員は、前払式支払手段に係る業務を適切に
要に応じて見直しを行う等の措置を講じること
行うために、以下に掲げる諸法令等を遵守するも
とする。
のとする。
3 協会員は、所要の措置を講じることにより、コ
(1) 資金決済に関する法律(政令及び内閣府令
ンプライアンスに係る基本的な方針等に関する
並びに事務ガイドラインを含む。)、刑法、民
社内規則等の周知徹底を図ることとする。なお、
法、企業会計原則、私的独占の禁止及び公正
ここでいう所要の措置とは、協会員において個別
取引の確保に関する法律、各種行政法令、労
具体的に決定されるべきものであるが、例えば、
働関係法令、個人情報保護に関する法律その
以下のような措置が考えられる。
他の前払式支払手段に関係する法令(上記以
(1) コンプライアンスに係る基本的な方針等に
外の一般的な法令、条例等を含む。
)
関する社内規則等(電磁的な方法によるもの
(2) 本規則(本規則に基づく他の規定がある場
も含む。)を事業所において掲示し、又は役職
合には、これを含む。
)
員に対して配布若しくは配信すること。
(3) 企業倫理等一般の社会規範
(2) コンプライアンスに係る基本的な方針等に
(4) 会社法及び定款(協会員が法人である場合
関する社内規則等について、当該社内規則等
に限る。
)
を設けた旨及びその概要を役職員に対して文
(5) その他社内規則等に定める事項等
書又はメール等で通知すること。
3 協会員は、法令等遵守態勢の整備を行うことと
(3) コンプライアンスに係る基本的な方針等に
する。なお、法令等遵守態勢の整備としては、例
関する社内規則等を主要な事業所において備
えば、以下の各号の項目を示した社内規則等を整
置き、役職員が閲覧することができるように
備することが考えられる。
しておくこと。
(1) コンプライアンスに係る基本方針及び役職
(4) コンプライアンスに係る基本的な方針等に
員に対する周知徹底方法
ついて役職員に対して社内研修を行うこと。
(2) 具体的な実践計画や行動規範
4 協会員は、コンプライアンスに係る基本的な方
(3) 業務の透明性を確保するための情報開示基
針等として、例えば、以下の事項を定めることが
準及び手続
考えられる。
(4) 法令等に則った業務運営が行われているか
(1) 業績評価や人事考課等において法令等を遵
どうかの検証方法
守していることも考慮すること。
(2) 法令等遵守を確保するために、自主規制規
則に定められた協会員が遵守すべき事項を各
種業務の遂行に当たって遵守すること。
2
(反社会的勢力による被害の防止)
(反社会的勢力による被害の防止)
第7条 協会員は、反社会的勢力による被害を防止 第5条 自主規制規則第7条第1項に規定する「反
し、前払式支払手段発行者に対する公共の信頼を
社会的勢力」とは、暴力、威力と詐欺的手法を駆
維持するために、協会員における代表者、取締役
使して経済的利益を追求する集団又は個人をい
及び執行役等の経営者(以下「経営陣」という。) う。
自らが率先して断固たる態度で反社会的勢力と 2 「反社会的勢力」をとらえるに際しては、暴力
の関係を遮断し、反社会的勢力の排除をすすめる
団、暴力団関係企業、総会屋、社会運動標ぼうゴ
ものとする。
ロ、政治活動標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団等と
2 協会員は、反社会的勢力による被害を防止する
いった属性要件に着目するとともに、暴力的な要
ために、「企業が反社会的勢力による被害を防止
求行為、法的な責任を超えた不当な要求といった
するための指針について」(平成19年6月19
行為要件にも着目するものとする。
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
日犯罪対策閣僚会議幹事会申合せ)の趣旨に則っ 3 経営陣は、自主規制規則第7条第1項に基づ
た社内態勢の整備を図らなければならない。
き、反社会的勢力による被害防止のために、適切
3 前項に定める態勢整備に際しては、例えば、以
な関与を行うものとする。なお、経営陣による適
下の各号の項目を定めること又は整備すること
切な関与とは、単に報告を受けることに限らず、
が考えられる。
個別の事案の必要性に応じて、指示や対策を講じ
(1) 反社会的勢力による被害防止に係る基本方
ることも含まれることとする。
針
イ 組織としての対応
ロ 外部専門機関(例えば、警察、暴力追放
運動推進センター、弁護士等)との連携
ハ 取引を含めた関係遮断
ニ 有事における民事と刑事の法的対応
ホ 裏取引や資金提供の禁止
(2) 反社会的勢力により不当要求が発生した場
合の対応マニュアル
(3) 反社会的勢力による被害防止のための社内
態勢
(4) 反社会的勢力による被害防止に係る規定の
担当役職員に対する周知徹底方法
(5) 反社会的勢力による被害防止の取組が適切
かどうかの検証方法
(経営管理)
第8条 前払式支払式手段が決済手段として健全
な発展を実現していくためには、経営陣自らが率
先して法令等遵守態勢の整備等に努める等、利用
者の利益の保護に問題が生じることがないよう
経営を行うことが重要である。そのため、経営陣
は、業務推進や利益拡大といった業績面のみなら
ず、業務の適正な運営を確保するため、法令等の
遵守をチェックする内部管理部門及び被監査部
門とは独立して法令等の遵守をチェックする内
部監査部門の機能を強化するとともに、反社会的
勢力からの被害を防止するための対応態勢を構
築するなど、法令等遵守態勢の確立及び整備を経
営上の最重要課題の一つとするものとする。
特に、経営陣は、法令等に照らして重大な問題
が発生した場合には、社内規則等に則った内部管
理部門への迅速な連絡、経営陣への報告、監督当
局への第一報、事後対応における内部牽制機能の
適切な発揮、再発防止のための改善策の策定及び
情報開示等について適切に対処する必要がある
ことに留意することとする。
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
2
協会ガイドライン
協会員は、社内規則等において、例えば、以下
の各号の項目について具体的内容を記載するこ
とが考えられる。
(1) 法令等遵守及び適正な業務運営を経営の重
要課題とした基本方針(ポリシー)
(2) 経営陣の責務(特に、コンプライアンス態
勢の構築)
(3) 内部管理部門を担当する部署及び責任体制
(4) 反社会的勢力への対応態勢の構築
(5) 内部管理部門による検査、監視及び牽制態
勢
(6) 内部監査部門の整備、監査業務内容及び監
査結果の処理(個人業者にあっては、業務を
適切に遂行しているか検証するための方法及
び経営者の責任)
(7) 法令等の違反など、重大な問題が発生した
場合の社内態勢(経営陣への報告、関係当局
への報告及び届出、事実関係の調査、利用者
への対応、再発防止策の策定、情報開示並び
に責任の明確化等を含む。
)
(法令等遵守態勢の整備等)
第9条 協会員は、利用者の利益の保護の観点か
ら、以下の事項を確保するために内部管理態勢の
確立及び整備を行うことを会社の基本方針とし
て定めることとする。
(1) 法令等遵守(コンプライアンス)
(2) 適正な業務運営
2 協会員は、法令等遵守態勢の整備を行うため
に、例えば、会社の意思決定機関において、以下
の各事項を決定することが考えられる。
(1) 内容に関する事項
イ 基本方針(ポリシー)
ロ 経営陣の責任あるコンプライアンス態勢
の構築
ハ 遵守すべき内容及び適正な業務運営に関
する内容を具体的に定めた社内規則等及び
マニュアル類
ニ 社内規則等の違反があった場合の違反者
に対する懲戒処分を定めた社内規則その他
の実効性確保の措置
(2) 組織(体制)に関する事項
イ 法令等遵守に係る組織及び権限
(法令等遵守態勢の整備等)
第6条 自主規制規則第9条第2項第2号及び第
3号に定める部門及び担当者を決定する場合、複
数の部門又は担当者を兼務することも妨げられ
ないものとする。
2 協会員は、自主規制規則第9条第2項第3号に
基づき定める各部門に関して、それぞれ独立した
部門を定めることができない場合には、担当業務
と責任の明確化を定めることとする。
3 自主規制規則第9条第2項第6号に定める改
善策には、違反があったときや、モニタリング又
は検査による問題点の指摘があった場合の改善
策の策定に関する事項のほか、定期的改善のため
の自主的な見直しを含むものとする。
4 「体制」は、一般に「組織」を意味するが、
「態
勢」とは、組織すなわち「体制」を含むとともに、
動的な手続や手順等の「プロセス」、更には、社
内研修及び教育等に加え企業文化等の「環境」を
も含む広い概念である(ただし、会社法等の法律
においても、「体制」という用語が広く「態勢」
の意味で用いられることもある。)
。そのため、協
会員は、「内部管理態勢」の確立及び整備は、単
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
ロ 内部管理について責任を負うべき役員等
の者及び事業所ごと又は特定された複数の
事業所ごとの責任者
ハ 内部監査について責任を負うべき役員等
の者その他の機関
(3) 以下の部門(担当者)の設置に関する事項
イ 内部管理部門(担当者) 法令及び社内
規則等を遵守した業務運営を確保するため
の内部事務管理を行う部門(担当者)をい
う。
ロ 内部管理統括部門(担当者) 内部管理
部門が複数存在する場合に、各業務の内部
管理事項の統括を行うために必要に応じて
定めることができる部門(担当者)をいう。
ハ 内部監査部門(担当者) 内部管理部門
とは別に設置され営業部門から独立した検
査、監査又は監督を行う部門(担当者)を
いう。
(4) 行動計画等に関する事項
イ 第1号及び第2号並びに第5号及び第6
号の事項を実践するための行動計画及び行
動規範
ロ 本項の各事項を役職員に周知徹底するた
めの措置
(5) 評価及び検査等に関する事項
イ 法令等遵守に係るモニタリング及び検査
に関する事項
ロ 内部監査部門の監査に関する事項
(6) 上記各事項の改善策の策定
協会ガイドライン
なる組織の整備のみではないことに留意する。
(内部管理部門及び牽制態勢の整備)
(内部管理部門及び牽制態勢の整備)
第10条 協会員は、各部門の業務に関して不適切 第7条 自主規制規則第10条に定める内部管理
な取扱いを確認した場合に、速やかに内部管理部
に関する「態勢」の内容としては、例えば、以下
門に報告が行われ、その報告内容を内部管理部門
のような事項を定めることが考えられる。
において調査することができる態勢を整備する
(1) 各部門の業務に関して不適切な取扱いの有
こととする。
無について定期的に又は随時報告を受け、そ
の内容の調査を行う内部管理部門が定まって
いること。
(2) 各部門の担当者は、その業務に関して、不
適切な取扱いが確認された場合は、内部管理
担当者に対して報告を行わなければならない
旨が文書又はメール等で各部門の職員に対し
て周知徹底されていること。
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
(3) 内部管理担当者は、その部門の業務に関し
て、定期的に、不適切な取扱い等の有無を内
部管理部門に対して報告をしなければならな
い旨が文書又はメール等で各部門の職員に対
して周知徹底されていること。
(4) 前3号に掲げる事項に関し、社内規則等が
設けられていること。
2 内部管理態勢を整備するに当たっては、例え
ば、以下の点に留意する。
(1) 営業部門(担当)と内部管理部門(担当)
を同一の者又は機関が兼務することによっ
て、内部牽制の機能が阻害されていないこと。
(2) 営業部門(担当)と内部管理部門(担当)
を同一の者又は機関が兼務する場合、営業部
門(担当)と内部管理部門(担当)のそれぞ
れの役割を定めるに際し、兼務に係る留意事
項を定めること。
なお、協会員が小規模である場合などには、
営業部門(担当)と内部管理部門(担当)と
の部門間の兼務が生じることは、もとより妨
げられないと考えられる。
(内部管理部門による重大問題の報告等)
(内部管理部門による重大問題の報告等)
第11条 協会員は、諸法令等の違反、不正行為そ 第8条 自主規制規則第11条第1項に規定され
の他適正な業務運営に重大な影響があると認め
る「重大な影響があると認められる問題」とは、
られる問題を役職員が確認した場合に、役職員が
例えば、以下のようなものが考えられる。
経営陣、内部管理部門及び内部監査部門に適切に
(1) 前払式支払手段に係る業務に関し、法令等
報告をすることができる態勢を整備することと
に違反する行為
する。
(2) 前払式支払手段に係る業務に関し、利用者
2 協会員は、問題に関与した部署から独立した内
の利益を損なうおそれのある詐欺、横領、背
部監査部門が、速やかに事実関係(当該行為者の
任等
氏名、職名若しくは、職歴、当該行為の概要、発
(3) 前払式支払手段に係る業務に関し、利用者
覚年月日、発生期間又は発覚の端緒等をいう。)
から告訴、告発され又は検挙された行為
の調査を行う態勢を整備することとする。
(4) その他前払式支払手段に係る業務の適正な
3 協会員は、上記により確認された問題が諸法令
運営に支障を来す行為又はそのおそれのある
等に照らして重要な問題と認められる場合は、速
行為であって、上記に掲げる行為に準ずるも
やかに監督当局に届け出る態勢を整備すること
の
とする。
2 自主規制規則第11条第1項に規定される経
4 刑罰法令に抵触しているおそれのある事実が
営陣、内部管理部門及び内部監査部門への報告態
発覚した場合においては、警察等関係機関等への
勢としては、例えば、(1)内部管理担当者に報告
通報を直ちに行わなければならない。
する、(2)内部管理担当者が内部管理部門に報告
5 協会員は、上記により確認された問題につい
する、(3)内部管理部門が内部監査部門及び経営
て、発生原因の分析を行い、責任の明確化や再発
陣に報告するというフローが考えられる。
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
防止策の策定が行われる態勢を整備することと 3 自主規制規則第11条に規定される事態の対
する。
応に伴い、利用者に対する説明や問い合わせへの
6 協会員は、第1項のうち、特に、内部通報又は
対応等が必要となる場合は、例えば、以下に掲げ
報告を行った役職員が不利益を受けることがな
る方法等により、適切に実施することが望まし
く、これを保護する態勢を整備することとする。
い。
(1) ポスターの掲出
(2) ウェブサイトへの掲載
(3) 専用電話窓口の設置
4 自主規制規則第11条第6項は、公益通報者保
護法が遵守される態勢が整備されていることを
前提に、さらに対象事項について、幅広く従業者
の報告態勢の整備を求めるものである。
(内部監査態勢の構築等)
(内部監査態勢の構築等)
第12条 協会員の経営陣は、前払式支払手段に係 第9条 自主規制規則第12条第4項に基づく改
る業務に関する内部監査の重要性を認識すると
善策の策定は、内部管理部門が所管し、経営陣が
ともに、例えば、以下の事項を考慮した上で、内
執行するものとする。
部監査の目的を適切に設定することとする。
2 協会員は、前項に基づき改善策を策定し、執行
(1) 被監査部門が法令等に則り、適切に業務を
するに際しては、必要に応じて内部監査部門と連
行っていること。
携してこれを行うものとし、定期的に又は随時、
(2) 被監査部門が、過去に指摘された問題につ
内部監査部門による監査を実施するものとする。
いて適切に業務を改善していること。
2 協会員の経営陣は、内部監査部門について、人
事、設備及び予算等について、その機能が十分に
発揮できる体制整備等を措置することとする。
3 協会員の内部監査部門は、監査対象部門、対象
業務や監査時期等を記載した監査計画を事業年
度ごとに策定することとする。
4 協会員の経営陣は、内部監査の結果に基づき改
善策を策定し、実施する体制を定めることとす
る。
5 協会員は、内部監査部門を、営業部門及び内部
管理部門のうち顧客対応を行う部署等、監査を受
けるべき部門から独立した組織としなければな
らない。
(外部監査の利用)
第13条 協会員は、外部監査を利用する場合に
は、以下の事項を実践することとする。
(1) 外部監査人に対して監査目的を明確に指示
すること。
(2) 監査結果を業務改善に活用するための態勢
を整備すること。
(外部監査の具体例)
第10条 協会員は、内部管理部門から独立した内
部監査部門による監査に代えて、弁護士、公認会
計士、税理士その他の者であって、前払式支払手
段に係る業務の法令等遵守及び適正な業務運営
の確保を図るための監査を的確に行うことがで
きると認められる者に外部監査を委託すること
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
ができる。この場合において、協会員は、事後検
証等のため、契約書並びに監査方法及び監査結果
等について、関係書類を適切に保存するものとす
る。
(重要問題の公表)
(重要問題の公表)
第14条 協会員は、業務方法の変更や重要な問題 第11条 協会員は、自主規制規則14条に定める
の発生等において、利用者の利益の保護のために
情報の公表方法を定めるに当たっては、例えば、
必要がある場合には、速やかに、対象となる情報
以下に掲げる点に留意するものとする。
を公表することとする。
(1) 迅速に公表されること。
(2) 公表する情報は、利用者に必要な情報が分
かりやすく表示され、また、利用者からの問
い合わせに対し十分な説明を行うこと。
2 前項に定める情報の公表に当たり、例えば、以
下の方法を用いて実施することが望ましい。
(1) ポスターの掲出
(2) ウェブサイトへの掲載
(3) プレスリリースの実施
3 第1項の情報の公表に際し、苦情等を受け付け
る専用電話窓口を定めことが望ましい。ただし、
専用電話窓口においては、新たな電話窓口を設置
することを求めているものではない。
第3章
表示・情報提供
(表示又は情報の提供義務)
第15条 協会員は、前払式支払手段を発行する場
合には、その発行する前払式支払手段の種類に応
じ、次条以下に定める方法により、次の各号に掲
げる事項(以下「表示事項」という。
)について、
表示又は情報の提供をしなければならない。
(1) 氏名、商号又は名称
(2) 前払式支払手段の支払可能金額等
(3) 物品の購入若しくは借受けを行い、若しく
は役務の提供を受ける場合にこれらの代価の
弁済のために使用し、又は物品の給付若しく
は役務の提供を請求することができる期間又
は期限が設けられているときは、当該期間又
は期限
(4) 前払式支払手段の発行及び利用に関する利
用者からの苦情又は相談に応ずる営業所又は
事務所の所在地及び連絡先
(5) 前払式支払手段を使用することができる施
第3章
表示・情報提供
(表示事項に関する留意事項)
第12条 協会員は、自主規制規則第15条第1項
各号に掲げる事項を前払式支払手段に表示し、又
は利用者に当該事項に関する情報を提供する場
合には、本条に掲げる点に留意することとする。
2 協会員の発行する前払式支払手段が電磁的方
法により金額又は物品若しくは役務の数量を記
録している場合には、自主規制規則第15条第1
項第2号の「支払可能金額等」は、記録される当
該金額又は当該数量の上限とすることとする。
3 協会員が自主規制規則第15条第1項第3号
の有効期間又は期限を表示する場合には、できる
限り、当該表示のみによって有効期間又は期限を
把握することができるように努めることとし、例
えば、「発行日から○年」と表示するときは、発
行日も表示する等の工夫をすることとする。ただ
し、例えば「最終利用日から○年」のように、表
示の時点において期限を特定することができな
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
設又は場所の範囲
(6) 前払式支払手段の利用上の必要な注意
(7) 電磁的方法により金額(金額を度その他の
単位により換算して表示していると認められ
る場合の当該単位数を含む。以下、この号に
おいて同じ。
)又は物品若しくは役務の数量を
記録している前払式支払手段にあっては、そ
の未使用残高(法第3条第1項第1号の前払
式支払手段にあっては代価の弁済に充てるこ
とができる金額をいい、同項第2号の前払式
支払手段にあっては給付又は提供を請求する
ことができる物品又は役務の数量をいう。)又
は当該未使用残高を知ることができる方法
(8) 前払式支払手段の利用に係る約款若しくは
説明書又はこれらに類する書面(以下この条
において「約款等」という。
)が存する場合に
は、当該約款等の存する旨
2 前項に定める「発行する場合」とは、次の各号
に掲げるいずれかの場合をいう。
(1) 前払式支払手段を流通に置くことにより、
利用者が使用することができる状態にする場
合
(2) 加算型前払式支払手段の金額又は物品若し
くは役務の数量の記録の加算が行われる場合
協会ガイドライン
いときは、この限りではない。
協会員は、自主規制規則第15条第1項第4号
の「利用者からの苦情又は相談に応ずる営業所又
は事務所の所在地及び連絡先」のうち、
「連絡先」
については、原則として、電話番号等を表示する
こととする。
5 協会員は、自主規制規則第15条第1項第5号
の「前払式支払手段を使用することができる施設
又は場所の範囲」を表示するときは、当該前払式
支払手段を利用することができる加盟店に共通
の記号、符号等を表示し、当該記号、符号等が掲
示されている加盟店で利用することができる旨
の表示をすることもできる。
6 自主規制規則第15条第1項第6号の「利用上
の必要な注意」とは、例えば、次のようなものを
いう。
(1) 原則として払戻しをすることができないこ
と。
(2) 紛失、盗難又は改ざんされた場合には、再
発行することができないこと。
7 自主規制規則第15条第1項第7号の「未使用
残高を知ることができる方法」とは、例えば、以
下のような方法により、表示することができる。
(1) 利用時に発行されるレシート等の書面に表
示される場合は、その旨
(2) 協会員のウェブサイトで残高を確認するこ
とができる場合は、当該ウェブサイトのUR
L
(3) 残高を照会することができる問い合わせ窓
口がある場合は、当該窓口の連絡先
4
(「発行する場合」の意義)
第13条 自主規制規則第15条第2項第1号の
「流通に置くことにより、利用者が使用すること
ができる状態にする場合」について、いわゆるノ
ベルティとして企業が無償で配布するために、当
該企業から対価を得て当該企業に対して前払式
支払手段を発行する場合であって、当該無償配布
に係るものが他の前払式支払手段と区別するこ
とができない場合には、当該無償配布に係るもの
も含むものとする。なお、当該無償配布に係るも
のが他の前払式支払手段と表示事項やデザイン
(前払式支払手段に係る証票等又は当該前払式
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
支払手段と一体となっている書面その他の物を
利用者に交付することがない場合には、番号、記
号その他の符号等)及び帳簿書類上の未使用残高
等の管理の両面において区別することができる
場合には、当該無償配布に係るものは、前払式支
払手段に該当しないことに留意する。
(書面その他の物を利用者に交付する場合の表示
義務)
第16条 協会員は、前払式支払手段を発行する場
合(当該前払式支払手段に係る証票等又は当該前
払式支払手段と一体となっている書面その他の
物を利用者に対して交付する場合に限る。)には、
次の各号に掲げる事項に留意して、当該証票等又
は前払式支払手段と一体となっている書面その
他の物に、前条第1項各号に掲げる事項を表示し
なければならない。
(1) 前条第1項各号に掲げる事項を漏れなく表
示すること。
(2) 利用者が読みやすく、理解しやすい用語を
用いて正確に表示すること。
(3) 前払式支払手段が発行後に譲渡される場合
にも、当該前払式支払手段を使用する者が必
要に応じて知りうる方法により表示するこ
と。
(書面その他の物を利用者に交付する場合の表示
義務)
第14条 自主規制規則第16条第3号に定める
方法とは、前払式支払手段に係る証票等又は前払
式支払手段と一体となっている書面その他の物
そのものに印字その他の方法により表示する方
法を指し、当該前払式支払手段を入れて交付され
るパッケージや前払式支払手段に添付して交付
されるレシートに記載する方法のみでは同号に
該当しないことに留意が必要である。
(「一体となっている書面その他の物」とは)
第15条 自主規制規則第16条に定める「当該前
払式支払手段と一体となっている書面その他の
物」とは、利用者が当該前払式支払手段を使用す
る際に提示又は交付する必要があるものを指し、
単に、前払式支払手段となる番号、記号その他の
符号が記載されているだけで、利用者が当該前払
式支払手段を利用する際に、当該書面その他の物
を提示又は交付することを要しないものは含ま
れないことに留意する。
2 前項に定める「前払式支払手段と一体となって
いる書面その他の物」には、例えば、以下のよう
なものが含まれると考えられる。
(1) 前払式支払手段のデータが記録されている
ICチップが内蔵されているカードやコイン
等
(2) カードやコイン等のサーバ型前払式支払手
段であって、利用する際に、当該カードやコ
イン等の提示や交付が必要となるもの
(加算型前払式支払手段の表示義務の特例)
第16条 協会員が発行する前払式支払手段が加
算型前払式支払手段である場合であって、自主規
制規則第17条第2項第2号に掲げる場合にお
いて、既に当該加算型前払式支払手段又はこれと
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
一体となる書面その他の物に表示事項を表示し
ている場合には、当該表示をもって法第13条に
基づき表示しているものとみなされることに留
意する。ただし、既に表示している事項に変更が
生じている場合は、変更後速やかに、利用者が当
該変更後の情報を確認することができるように
努めることとする。
2 前項に定める場合における「既に当該加算型前
払式支払手段又はこれと一体となる書面その他
の物に表示事項を表示している場合」には、以下
の各号に掲げる場合を含むものとする。
(1) 既に発行されている加算型前払式支払手段
に係る証票等又はこれと一体となる書面その
他の物に表示事項がすべて表示されている場
合における、当該前払式支払手段の加算がな
される場合
(2) 当初、加算型前払式支払手段と一体となる
べき書面その他の物に表示事項がすべて表示
され、これに金額が加算されることなく交付
された場合における、その後の当該前払式支
払手段の加算がなされる場合
(3) 前2号に掲げる場合において、加算がなさ
れる時点で、既に表示されている事項に変更
が生じている場合
(書面その他の物を利用者に交付する場合におけ (表示を協会に委託する場合の留意事項)
る表示義務の緩和措置)
第17条 協会員は、自主規制規則第17条第1項
第17条 協会が協会員に係る第15条第1項第
に基づき、協会に同規則第15条第1項第4号か
4号から第8号までに掲げる事項を前払式支払
ら第8号までに掲げる事項を前払式支払手段の
手段の利用者に周知する場合には、当該協会員
利用者に周知することを委託する場合には、以下
は、当該協会員が発行する前払式支払手段に係る
の各号に掲げる事項を遵守しなければならない。
証票等又はこれと一体となる書面その他の物に
(1) 協会との間で表示事項に関する協会所定の
当該事項を表示しないことができる。
委託契約を締結すること。
2 前払式支払手段の面積が狭いために第15条
(2) 協会に委託した表示事項に変更が生じた場
第1項各号に掲げる事項を明瞭に表示すること
合は、速やかに協会に通知すること。
ができないときは、同条の規定にかかわらず、次
(3) 協会に表示事項の表示を委託した旨を利用
の各号に掲げる要件のすべてを満たす場合に限
者が知りうる措置(例えば、前払式支払手段
り、同項第5号又は第6号に掲げる事項について
やしおり等に表示することや、ウェブサイト
は、これらの事項のうち主要なもののみを表示す
に掲示すること。)を採るように努めること。
ることで足りる。
(1) 約款、しおり等に同項第5号及び第6号に
掲げる事項についての表示があること。
(2) 前払式支払手段が一般に購入される際に当
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
該約款等がその購入者に交付されること。
(書面その他の物を利用者に交付しない場合の情
報提供義務)
第18条 協会員は、前払式支払手段に係る証票等
又は当該前払式支払手段と一体となっている書
面その他の物を利用者に交付することがない場
合には、以下の各号に掲げる方法のいずれかの方
法により、利用者に対し、第16条第1項各号に
掲げる事項に関する情報を提供しなければなら
ない。
(1) 利用者に対してEメールで送信する方法
(2) 協会員のウェブサイトに掲載し、利用者に
閲覧させる方法
(3) チャージ機等、前払式支払手段の発行や加
算を行うことができる電子機器に表示する方
法
2 協会員は、前項に定める方法により情報を提供
する場合には、利用者が前払式支払手段を購入す
る際に、第15条第1項各号に掲げる事項に該当
する情報を確認することができるようにしなけ
ればならない。ただし、当該前払式支払手段が加
算型前払式支払手段であって、当該加算が行われ
る場合には、この限りではない。
3 協会員は、第1項に定める方法により、情報を
提供するときは、利用者が前払式支払手段を購入
した後も、必要に応じて当該情報を確認すること
ができるようにしなければならない。なお、当該
情報に変更が生じた場合には、速やかに、当該変
更後の情報を提供する措置を講じなければなら
ない。
(書面その他の物を利用者に交付しない場合)
第18条 自主規制規則第18条の「前払式支払手
段に係る証票等又は当該前払式支払手段と一体
となっている書面その他の物を利用者に交付す
ることがない場合」とは、例えば、以下に掲げる
場合をいう。
(1) 店頭で交付されるレシートやカードに前払
式支払手段の番号、記号その他の符号が記載
されているが、当該前払式支払手段を利用す
る際には、当該番号、記号、その他の符号の
みがあれば足り、これらが記載されたレシー
トやカードが不要であるもの
(2) インターネット上で購入する番号、記号そ
の他の符号である前払式支払手段であって、
当該番号、記号その他の符号以外に書面その
他の物が交付されないもの
(書面その他の物を利用者に交付しない場合の情
報提供義務)
第19条 自主規制規則第18条第2項に基づき、
利用者が前払式支払手段を購入する際に、同規則
第16条第1項に掲げる事項に該当する情報を
確認することができるようにする方法とは、例え
ば、以下のような方法をいう。
(1) 利用者が協会員のウェブサイト等インター
ネットを通じて前払式支払手段を購入する場
合には、購入する意思表示をする前に、表示
事項を確認し、確認ボタンをクリックする手
続による方法
(2) 利用者が店頭の販売機等で前払式支払手段
を購入する場合には、当該販売機の画面に表
示事項を表示し、確認ボタンを押す手続によ
る方法
(3) 利用者が店頭のレジで前払式支払手段を購
入する場合には、当該レジにおいて表示事項
を記載した書面を交付若しくは提示し、又は
店員が口頭で説明して販売する方法
(4) 利用者が電話の音声ガイダンスを通じて前
払式支払手段を購入する場合には、当該電話
番号を記載した書面や音声ガイダンスにおい
て、表示事項の確認手続及び確認してから利
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
用する旨を利用者に通知する方法
協会員は、自主規制規則第18条第1項に定め
る方法により情報を提供するときは、利用者が必
要に応じて当該情報を確認することができるよ
うに、例えば、自社のウェブサイト上に継続して
表示するなどの措置を講じなければならない。
2
第4章
前払式支払手段の払戻し
第4章
前払式支払手段の払戻し
(払戻し義務)
第19条 協会員は、次の各号のいずれかに該当す
るときは、前払式支払手段の保有者に対し、当該
前払式支払手段の残高として次項に定める計算
式により算出される金額を払い戻さなければな
らない。
(1) 前払式支払手段の発行の業務の全部又は一
部を廃止した場合(相続又は事業譲渡、合併
若しくは会社分割その他の事由により当該業
務の承継が行われた場合を除く。
)
(2) 協会員が第三者型発行者である場合におい
て、法第27条第1項又は第2項の規定によ
り法第7条の登録を取り消されたとき。
2 前項に規定する払戻金額は、次の計算式により
算出された金額とする。
(払戻しの公告をした日以前の直近基準日の
未使用残高+直近基準日の翌日から払戻基準
日までの発行額)-(直近の基準日の翌日から
払戻基準日までに使用された金額及び有効期
限の到来その他の理由により使用することが
できなくなった金額の合計額)
3 協会員は、第1項に基づく払戻しを行うに当た
っては、協会定款施行規則に定めるところによ
り、協会に対し、当該払戻手続の実施予定等につ
いて報告することとする。
(払戻金額に関する留意点)
第20条 自主規制規則第19条第2項に定める
計算式によるときは、本条に定めるところによる
こととする。
2 前払式支払手段の発行額が発行時に受領した
対価を上回る種類のいわゆるプレミアム付きで
発行した前払式支払手段である場合には、同項に
定める計算式における「未使用残高」及び「発行
額」については、プレミアム部分も含めた残高及
び発行額とする。
3 同項に定める計算式における「有効期限の到来
その他の理由により使用することができなくな
った金額」には、内閣府令第41条第2項第5号
によりなされた公告に基づき除斥された場合及
び法第31条第2項に基づく権利実行の手続に
より除斥された場合も含むことに留意する。
(払戻しの公告等)
第20条 協会員は、前条に定める払戻しを行おう
とするときは、次項に定める方法により、以下の
各号に掲げる事項を当該前払式支払手段の保有
者に周知する措置を取らなければならない。
(1) 当該払戻しをする旨
(2) 当該払戻しを行う前払式支払手段発行者の
氏名、商号又は名称
(3) 当該払戻しに係る前払式支払手段の種類
(払戻しの公告事項に関する留意点)
第21条 協会員は、自主規制規則第20条第1項
に掲げる事項について、利用者に周知する場合に
は、以下の各号に掲げる点に留意することとす
る。
(1) 同項第3号の「当該払戻しに係る前払式支
払手段の種類」については、利用者自らが保
有しているものであることが容易にわかるよ
うに、必要に応じて発行時期や金額、図柄等
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
(4) 当該払戻しに係る前払式支払手段の保有者
は、60日を下らない一定の期間内に申出を
すべきこと。
(5) 前号の申出をしない前払式支払手段の保有
者は、当該払戻しの手続から除斥されるべき
こと。
(6) 当該払戻しに関する問い合わせに応ずる営
業所又は事務所の連絡先
(7) 第4号の申出の方法
(8) 当該払戻しの方法
(9) その他当該払戻しの手続に関し参考となる
べき事項
2 前項に定める周知の措置は、以下の各号のすべ
ての方法によらなければならない。
(1) 前項第1号から第5号までの事項を時事に
関する事項を掲載する日刊新聞紙により公告
(2) 前項第1号から第9号までの事項がすべて
の営業所又は事務所及び加盟店の公衆の目に
つきやすい場所に掲示されるような措置
3 前項の規定にかかわらず、物品の給付又は役務
の提供がインターネットを通じて行われる場合
にのみ利用される前払式支払手段の場合には、前
項第2号に定める掲示に代えて、以下の各号のい
ずれかの方法により情報を提供しなければなら
ない。
(1) 保有者に対してEメールを送信する方法
(2) 協会員のウェブサイトに掲載し、利用者に
閲覧させる方法
(3) チャージ機等、前払式支払手段の発行や加
算を行うことができる電子機器に表示する方
法
4 協会員は、前2項に定める公告に加え、払戻手
続の対象となる前払式支払手段の使用態様等を
踏まえ、例えば、自社のウェブサイトや協会のウ
ェブサイトにおいても掲示を行うなど、適切な周
知の措置を講じることが望ましい。
5 協会員は、第2項の規定による公告をしたとき
は、直ちに、内閣府令別紙様式第24号により作
成した届出書に、当該公告の写しを添付して、財
務局長に提出しなければならない。
協会ガイドライン
により特定して表示すること。
(2) 同項第5号の「払戻しの手続から除斥され
るべきこと」は、利用者にわかりやすい用語
を用いて表示すること。
(3) 同項第6号の「払戻しに関する問い合わせ
に応ずる営業所又は事務所の連絡先」は、原
則として電話番号を記載すること。
(4) 同項第7号の「申出の方法」は、郵送、電
子メール又はインターネットを通じた申込み
等、当該払戻しに係る前払式支払手段の販売
方法や利用方法を勘案し、利用者が容易に申
し出ることができる方法を選択すること。
(5) 同項第8号の「払戻しの方法」は、原則と
して、郵送又は振込等の方法により現金を払
い戻すこととすること。
(払戻しの周知に関する留意事項)
第22条 協会員は、自主規制規則第20条第2項
第1号に基づき、日刊新聞紙により公告を行う場
合は、当該払戻手続の対象となる前払式支払手段
を使用することができる施設の所在する都道府
県をすべて網羅する形で行うものとする。なお、
一部の地域でのみ使用することができる前払式
支払手段については、当該地域における地方紙に
よる公告で足りることとする。
2 協会員は、自主規制規則第20条第2項第2号
に基づく方法によるときは、すべての加盟店に対
し、適切に掲示が行われるよう、例えば、加盟店
へ掲示内容や掲示期間の周知を行うとともに掲
示状況の確認を行うなど、適切な措置を講じなけ
ればならない。なお、新聞広告や営業所又は事務
所及び加盟店における掲示の実施状況に照らし
て、前払式支払手段発行者が内閣府令第41条第
2項に規定する措置を十分に講じたと認められ
ない場合には、法第20条第1項に規定する払戻
手続が適切に実施されたとは認められず、当該期
間中に現実に払戻しが行われなかった前払式支
払手段については、未使用残高から控除すること
ができないことに留意する必要がある。
3 協会員は、自主規制規則第20条第3項に基づ
き、払戻手続の情報を提供する場合には、当該払
戻手続の対象となる前払式支払手段において、通
常用いられている情報提供の方法によることと
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
する。
(払戻し手続等)
第21条 協会員は、前条第1項第4号の期間(以
下「払戻期間」という。)内に払戻しの申出を行
った前払式支払手段の保有者に対し、以下の各号
に掲げる場合を除き、当該保有者の保有する前払
式支払手段について、第19条第2項に基づき算
出した金額を払い戻さなければならない。
(1) 申出に係る前払式支払手段が偽造、変造さ
れたものであることその他の理由により、保
有者が権利を有しなと認められる場合
(2) 保有者が前条第1項第7号に定める申出の
方法によらずに申し出た場合
2 協会員は、前項各号に該当するとして、払戻し
を行わない場合には、当該前払式支払手段の保有
者に対し、払戻しを行わない旨及びその理由を説
明するよう努めなければならない。
(払戻し完了の届出等)
第22条 協会員は、法第20条第1項の規定によ
る払戻しが完了したときは、内閣府令別紙様式第
25号に従い、次に掲げる事項を記載した報告書
を金融庁長官に提出しなければならない。
(1) 内閣府令第41条第1項各号に掲げる合計
額並びに同項第1号イ及びロ並びに第2号イ
及びロに掲げる額
(2) 内閣府令第40条第3項各号に掲げる合計
額並びに同項第1号イ及びロ並びに第2号イ
及びロに掲げる額
(3) 第20条の規定により掲示をした期間
(4) 第20条第4号の期間内に申出をした前払
式支払手段の保有者(以下この号において「保
有者」という。
)の数及び当該保有者の保有す
る前払式支払手段の未使用残高の総額
(5) 当該払戻しの手続において、保有者に払い
戻した額の総額
(6) 当該払戻しの手続によって除斥された保有
者の保有する前払式支払手段の当該払戻基準
日における未使用残高の総額
2 協会員は、法第20条第1項の規定による払戻
しを完了することができないときは、速やかに、
内閣府令別紙様式第26号により作成した届出
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
書を金融庁長官に提出しなければならない。
(任意の払戻し原則禁止)
第23条 協会員は、第20条第1項各号に定める
場合を除き、原則として、その発行する前払式支
払手段について、保有者に払い戻してはならな
い。
(資金移動業との区別)
第23条 協会員は、自主規制規則第19条第1項
各号に定める場合を除き、自主規制規則第24条
第1項各号に定める場合を超えて前払式支払手
段の払戻しに応じる場合であって、例えば、以下
のような場合には、当該行為が為替取引に該当
し、資金移動業者としての登録を要することに留
意しなければならない。
(1) 当該前払式支払手段の払戻しに何ら制限が
設けられておらず、実際も自由に払戻しに応
じる場合
(2) 資金移動業者又は銀行が提供する為替取引
の決済手段にのみ用途が限定されており、実
質的には為替取引を行うためのみに発行され
ている前払式支払手段である場合
(任意の払戻し禁止の例外)
第24条 前条の定めにかかわらず、協会員は、払
戻金額が少額である場合その他の前払式支払手
段の発行の業務の健全な運営に支障が生ずるお
それがない場合として、以下の各号に掲げる場合
のいずれかに該当する場合には、その発行する前
払式支払手段について、保有者の申出に応じて、
払戻しを行うことができる。
なお、第1号又は第2号に基づく払戻金額を把
握するときは、第3号により払い戻された金額は
第1号又は第2号における払戻金額に含まない
ものとして把握することとする。
(1) 基準日を含む基準期間における払戻金額
(第19条第1項の規定により払い戻された
金額を除く。次号において同じ。
)の総額が、
当該基準日の直前の基準期間において発行し
た前払式支払手段の発行額の20パーセント
を超えない場合
(2) 基準日を含む基準期間における払戻金額の
総額が、当該基準期間の直前の基準日におけ
る基準日未使用残高の5パーセントを超えな
い場合
(3) 保有者のやむを得ない事情により当該前払
式支払手段の利用が著しく困難となった場合
2 協会員は、前項第1号又は第2号に基づき、払
(任意の払戻し禁止の例外)
第24条 協会員は、自主規制規則第24条第1項
第1号又は第2号に定める場合に該当するとし
て前払式支払手段の払戻しを行う場合は、過去の
実績などに照らし、必要に応じて定期的に払戻金
額を確認し、上限額を超えるおそれがある場合に
は当該払戻しの申出を保留し、理由を確認するな
ど、期中においても、当該払戻金額の総額が当該
各号の上限を超えることがないような措置を講
じなければならない。なお、加盟店が行う払戻し
のうち、協会員のために行われるものについて
は、加盟店に報告を求める等、必要に応じて把握
する措置を講じることとする。
2 協会員は、自主規制規則第24条第1項第1号
又は第2号に基づき払戻しを行う場合であって
も、利用者に対し、無制限に払戻しが可能である
などといった誤解を招く表現を約款その他に記
載してはならず、また、同様の説明を行ってはな
らない。例えば、「法令に定める範囲内で払戻し
を行います。」といった記載は適切でないことに
留意する。
(保有者のやむを得ない事情により当該前払式支
払手段の利用が著しく困難となった場合)
第25条 自主規制規則第24条第1項第3号の
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
戻しを行うときは、当該各号に掲げる金額を超え
る場合には期中であっても払い戻すことができ
なくなることを踏まえ、必要に応じて期中にあっ
ても払戻しの実績を把握することとするなど、法
令に定める上限を越えて払戻しが行われること
を防止するための態勢を整備しなければならな
い。
3 協会員は、第1項第3号に基づく払戻しを行う
ときは、必要に応じて、保有者に対し、当該払戻
しに係る理由を確認しなければならない。
協会ガイドライン
「保有者のやむを得ない事情により当該前払式
支払手段の利用が著しく困難となった場合」と
は、例えば、以下のような場合をいう。
(1) 前払式支払手段の保有者が当該前払式支払
手段を利用することができる地域から転出し
た場合
(2) 社員証や学生証など、一定の地位を有する
者に対してのみ交付される前払式支払手段で
あって、保有者が当該地位を失った場合
(3) 病院内でのみ使用可能な前払式支払手段で
あって保有者が退院した場合
(任意の払戻しに係る手続)
第25条 協会員は、前条第1項に基づき、その発
行する前払式支払手段の払戻しを行うときは、例
えば、保有者が「無制限に払戻しが可能である」
と誤認することがないように、払戻しに応じる手
続について、適切に説明しなければならない。
第5章
加盟店の管理
(加盟店の管理)
第26条 第三者型発行者である協会員は、例え
ば、社内規則等において、以下の各号に掲げる事
項を定める等前払式支払手段の不適切な使用を
防止する措置を講じなければならない。
(1) 加盟店契約を締結する際に、当該契約相手
先が公序良俗に照らして問題のある業務を営
んでいないことを確認する方法
(2) 加盟店契約締結後において、加盟店の業務
に公序良俗等に照らして問題があることが判
明した場合に、速やかに加盟店契約を解除す
る等の措置を講じるための手続
(3) 加盟店契約締結後において、以下の事項に
ついて把握するための手続
イ 加盟店の業態が変更されるなど、その提
供する物品、役務が著しく変更された場合
に、その旨及び内容
ロ 加盟店契約時に確認した事項に著しい変
更があった場合に、その旨及び内容
ハ 一定期間における前払式支払手段の使用
実績
2 前項第3号ハにおいて把握した前払式支払手
第5章
加盟店の管理
(加盟店の管理)
第26条 第三者型発行者である協会員は、自主規
制規則第26条に基づき、加盟店契約を締結しよ
うとする相手先又は既に加盟店契約を締結して
いる加盟店の業務が公序良俗等に照らし、問題が
ないかどうか確認する場合は、次のような方法に
よることとする。
(1) 新規に加盟店契約を締結する場合
当該契約相手先の業種、主に取り扱ってい
る物品又は役務の内容、前払式支払手段の使
用に係る物品又は役務の内容(複数ある場合
は、主なもの)について、申告を受ける方法
(2) 加盟店契約締結後
加盟店の業態が変更されるなど、その提供
する物品、役務が著しく変更された場合又は
加盟店契約時に確認した事項に著しい変更が
あった場合には、その旨及び内容を報告させ
る方法
2 第三者型発行者である協会員と加盟店契約を
締結する相手先がいわゆる代表加盟店であり、そ
の先に複数の子加盟店が存在する場合には、代表
加盟店において、子加盟店の業務が公序良俗等に
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
段の使用実績については、加盟店を管理する部署
とは別の部署が当該実績及び支払金額の正確性
を検証することとする。
協会ガイドライン
照らして問題がない旨を確認する等自主規制規
則第26条及び前項に定める措置を講じること
とし、協会員は、当該代表加盟店を通じて子加盟
店の状況を把握することができるよう努めるこ
ととする。
第6章 システムリスク管理等
第6章 システムリスク管理等
(システムリスク管理)
第27条 協会員は、コンピュータシステムのダウ
ンや誤作動等、システムの不備等により、又は、
コンピュータが不正に使用されることにより利
用者や前払式支払手段発行者が損失を被るリス
ク(以下「システムリスク」という。
)が存在す
ることを認識し、適切にシステムリスク管理を行
うため、前払式支払手段の発行の業務におけるシ
ステムの利用状況に応じて、システムに障害が発
生することにより前払式支払手段の発行業務に
支障を来すおそれがある場合には、本条第3項に
定める措置のうち、必要に応じた態勢整備を行
う。
2 特に、サーバ型前払式支払手段については、前
払式支払手段ごとの価値情報についても利用者
が保有する前払式支払手段ではなく発行者のサ
ーバに記録され、また、前払式支払手段の使用に
ついてもシステムを通じて行われるため、発行者
が使用するシステムに障害が発生しデータの毀
損等が発生した場合には、前払式支払手段の発行
の業務が継続不可能となる可能性があり、ひいて
は利用者に多大な損害を及ぼすおそれがあるこ
とから、特にシステムリスク管理を適切に行う必
要がある。
また、ICカードを用いた前払式支払手段につ
いても、当該ICカードへの価値情報の記録に係
るシステムについて適切に管理を行う必要があ
るなど、サーバ型前払式支払手段以外の発行者に
ついても、その発行業務におけるシステムの利用
状況に応じて、必要に応じた態勢整備を行う。
3 前2項に基づき、協会員は、協会員の構築した
システムに障害が発生することによる利用者の
損害発生防止のため、例えば、以下の措置を講じ
ることが考えられる。
(1) 協会員が営む前払式支払手段の発行に係る
(システムリスク管理のセキュリティ水準)
第27条 協会員は、その提供するサービスの実態
に応じたセキュリティ水準で態勢整備を行う。
(リスク管理の基本方針)
第28条 自主規制規則第27条第3項第1号に
いう「リスク管理の基本方針の策定」においては、
例えば、以下の事項を考慮して、安全管理する情
報の適用範囲及び境界を定義する。
(1) 協会員の前払式支払手段の発行に係る事業
(2) 体制
(3) 所在地
(4) 資産
(5) 技術の特徴
2 自主規制規則第27条第3項第1号にいう「リ
スク管理の基本方針の項目」として、前項の適用
範囲のほか、例えば、以下の事項が考えられる。
(1) 前払式支払手段の発行に係る事業における
要求事項
(2) 法令又は規制による要求事項
(3) 契約上のリスク管理義務
(4) システムリスク管理の確立・維持体制
(5) リスクアセスメントの方針(基準や取り組
み方など)
3 経営者は、例えば、文書化されたリスク管理の
基本方針に署名する等してコミットした証拠を
示すことが考えられる。
(システムリスク管理態勢の整備)
第29条 自主規制規則第27条第3項2号にい
う「システムリスク管理態勢の整備」とは、組織
の規模や体制等に応じて、例えば、システムリス
ク管理の責任者等を定め、その職務範囲と権限及
び責任について定めること等が考えられる。
2 システムリスク管理態勢の見直しをするタイ
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
業務におけるシステムリスクについて経営者
をはじめ、役職員がその重要性を十分認識し、
定期的なレビューを行うとともに、以下の方
針を含むリスク管理の基本方針の策定等
イ セキュリティポリシー(組織の情報資産
を適切に保護するための基本方針)
ロ 外部委託先に関する方針
(2) 客観的な水準が判定できるものを根拠とし
て、システムリスク管理態勢の整備を行い、
システム障害の把握又は分析、リスク管理の
実施結果や技術進展等に応じて、システムリ
スク管理態勢の見直しの継続的な実施
(3) 安全対策の基本方針、基準及び手順を定め、
これらに従った安全対策
(4) 組織の規模や体制等に応じて、システム部
門から独立した内部監査部門が、定期的に監
査を行い、監査の結果の経営者への報告
(5) システムに係る外部委託業務及びシステム
関連事務を外部委託する場合について、適切
なリスク管理
(6) 以下のデータ管理態勢
イ データの機密性等の確保のためのデータ
管理者の設置
ロ データ保護、データ不正使用防止、不正
プログラム防止等について適切かつ十分な
管理態勢の整備
ハ データのバックアップの定期的な実施
等、データ毀損に備え復元できる態勢の整
備
(7) システム障害が発生した場合、迅速かつ的
確に以下の措置
イ 必要に応じ、障害の内容、発生原因、復
旧見込み等の公表、利用者からの問い合わ
せへの的確な対応、認定資金決済事業者協
会への対応依頼(非協会員である前払式支
払手段発行者については、相談窓口の開設
等)等
ロ 障害の発生原因の究明、復旧までの影響
調査、改善措置、再発防止策等の措置
協会ガイドライン
ミングとしては、組織の規模や体制等に応じて、
例えば、以下のような場合が考えられる。
(1) 新しいシステム及びサービスの導入時
(2) 既存のシステム及びサービスに対して定
期、不定期
(3) セキュリティ関連文書に変更があった場合
(4) 異動等により人員の配置変更があった時
(安全対策)
第30条 自主規制規則第27条第3項第3号に
いう「安全対策」とは、組織の規模や体制等に応
じて、例えば、セキュリティポリシーに従い、シ
ステム及びデータの管理手順等を定め、関連する
要員がその重要性と役割について認識するよう、
システムリスク管理の責任者等の責任において
周知徹底させること等が考えられる。
(システム監査)
第31条 自主規制規則第27条第3項第4号に
ついては、外部監査人によるシステム監査を導入
する方が監査の実効性があると考えられる場合
には、内部監査に代え、外部監査を利用すること
ができる。
2 内部監査部門の選定基準については、組織の規
模や体制等に応じて、例えば、以下の点が考えら
れる。
(1) 外観上の独立性
(2) 精神上の独立性
(3) 職業倫理と誠実性
3 内部監査については、組織の規模や体制等に応
じて、例えば、以下のような文書で管理すること
が考えられる。
(1) 内部監査基本計画(対象、目的、管理体制
及び期間又は期日)
(2) 内部監査実施計画(実施時間、実施場所、
実施担当者及び監査手法)
(3) 内部監査報告書
4 経営者は、例えば、内部監査報告書に署名する
等、コミットした証拠を示すことが考えられる。
(システムに係る外部委託)
第32条 協会員は、システムに係る外部委託業務
及びシステム関連事務を第三者に委託する場合
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
には、当該業務の内容に応じ、次に掲げる措置を
講じることが望ましい。
(1) 当該業務を適正かつ確実に遂行することが
できる能力を有する者に委託するための、以
下の項目を含む措置
イ 委託先の選定基準、委託契約における考慮
事項や外部委託リスクが顕在化したときの
対応などを規定した社内規則等の制定
ロ 役職員が社内規則等に基づき適切な取扱
いを行うよう、社内研修等の実施による周知
徹底
(2) 委託先が当該業務を適切に行うことができ
ない事態が生じた場合には、当該業務の委託
に係る契約の変更又は解除、他の適切な第三
者に当該業務を速やかに委託する等、前払式
支払手段の利用者の保護に支障が生じること
等を防止するための措置
(データ管理態勢)
第33条 自主規制規則第27条第3項第6号に
おけるデータ管理態勢とは、組織の規模や体制等
に応じて、例えば、以下の内容が考えられる。
(1) 以下のような業務を担当するデータ管理者
の設置
イ データに関するセキュリティ対策の実施
ロ データ管理手順の遵守状況の監視
ハ データ利用に関する承認
ニ データに関するユーザーアクセス権限の
決定
ホ データ利用状況の管理
へ データに関するセキュリティについての
システムリスク管理者への報告と対応
ト 障害、事故対応
(2) 重要なデータについて、以下のアクセス権
限管理
イ アクセス権限所有者の特定
ロ パスワードが他人に知られないための注
意喚起等の措置
ハ アクセス権限付与の手続及び見直し手続
の定め
(3) データファイルに不整合が生じた場合のデ
ータファイルの修正及び管理について、修正
作業の依頼又は承認及び処理手続の明定、並
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
びに結果の確認又は検証
(4) バックアップを取得する際の留意点
イ 回復に要する時間及びその間の影響を考
慮した、取得サイクルの定め
ロ バックアップが正常に取得できているこ
との確認
(帳簿管理)
(帳簿管理)
第28条 協会員は、その前払式支払手段の発行の 第34条 自主規制規則第28条に基づき協会員
業務に関する以下の帳簿書類を作成し、これを保
が作成、保存する帳簿書類における、前払式支払
存しなければならない。
手段の支払可能金額については、使用期限を付し
(1) 前払式支払手段及びその支払可能金額等の
た前払式支払手段であっても、当該使用期限を経
種類ごとの発行枚数、発行時の金額、数量及
過したものについて、実態として、期限満了後も
び使用された金額、数量を記帳した管理帳(た
引き続き使用を認めている場合には、使用期限を
だし、前払式支払手段の支払可能金額等の種
経過したものについても発行未使用残高から控
類ごとに把握することが困難と認められる場
除することができないことに留意する。
合には、前払式支払手段の種類ごとにまとめ
て記帳することをもって足りる。
)
(2) 法第3条第1項第2号に掲げる前払式支払
手段に係る物品又は役務の一単位当たりの通
常提供価格を記帳した日記帳
(3) 前払式支払手段及びその支払可能金額等の
種類ごとの在庫枚数管理帳
2 協会員は、前払式支払手段の発行業務に係る前
項の帳簿書類の管理について、以下の措置を講じ
る。
(1) 以下の内容を含む帳簿の作成、保存につい
て規定した社内規則等を定め、役職員が社内
規則等に基づき適切な取扱いを行うよう、社
内研修等により周知徹底を図ること。
イ 前払式支払手段の種類ごとに、発行枚数、
発行量、在庫枚数及び回収額を定期的に把
握できる態勢(前払式支払手段の支払可能
金額等の種類ごとに回収量を把握すること
が困難であると認められる場合にあって
は、前払式支払手段の種類ごとに把握でき
る態勢)
ロ 証票等を複数箇所で発行している場合に
は、本部において各発行箇所における発行
枚数と在庫枚数を正確に把握する態勢
ハ 法第3条第1項第2号に規定する前払式
支払手段を発行している場合には、当該前
払式支払手段に係る物品等の一単位当たり
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
の通常提供価格を把握できる態勢
(2) 帳簿を電磁的に作成している場合には、帳
簿のデータファイルのバックアップの定期的
な実施等、法定帳簿が毀損された場合には復
元できる態勢の整備
(3) 帳簿の記載内容の正確性について、内部監
査部門等、帳簿作成部署以外の部門における
検証
3 帳簿の保存期間は、帳簿の閉鎖の日から少なく
とも5年間とする。
(利用者情報管理)
第29条 協会員は、その取り扱う個人である前払
式支払手段の利用者に関する情報の安全管理、従
業者の監督及び当該情報の取扱いを委託する場
合にはその委託先の監督について、当該情報の漏
えい、滅失又は毀損の防止を図るため、個人情報
の保護に関する法律、金融分野における個人情報
保護に関するガイドライン(以下「保護法ガイド
ライン」という。
)及び金融分野における個人情
報保護に関するガイドラインの安全管理措置に
ついての実務指針(以下「実務指針」という。)
に従い、以下の措置を講じる。
(1) 利用者に関する情報の取扱い、特に当該情
報の他者への伝達手続について、具体的な取
扱いの基準を定め、役職員への周知徹底
(2) 利用者情報へのアクセス管理の徹底、内部
関係者による利用者情報の持ち出しの防止に
係る対策、外部からの不正アクセスからの防
御等情報管理システムの堅牢化などの対策を
含め、利用者に関する情報の管理状況を適時、
適切に検証できる態勢の整備
(3) 利用者情報の安全管理に係る以下の措置
イ 保護法ガイドライン第10条の規定に基
づく措置
ロ 実務指針Ⅰ及び別添2の規定に基づく措
置
(4) 利用者情報の取扱いに関する従業員の監督
に係る以下の措置
イ 保護法ガイドライン第11条の規定に基
づく措置
ロ 実務指針Ⅱの規定に基づく措置
(5) 利用者情報の漏えい等が発生した場合に、
協会ガイドライン
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
協会ガイドライン
二次被害等の発生防止の観点から、対象とな
った利用者への連絡、関係当局への報告及び
公表が迅速かつ適切に行われる態勢の整備
(6) 利用者情報の取扱いを委託する場合には、
当該委託先の監督について、当該情報の漏え
い、滅失又は毀損の防止を図るため、保護法
ガイドライン第12条の規定に基づく措置及
び実務指針Ⅲの規定に基づく措置
(7) 利用者情報の適切な取扱いを確保するため
に協会で主催する研修又は同等の内容の研修
に役職員の定期的な参加
(特別の非公開情報の取扱い)
(特別の非公開情報の取扱い)
第30条 協会員は、その取り扱う個人である前払 第35条 自主規制規則第30条に挙げられてい
式支払手段の利用者に関する以下の特別の非公
る特別の非公開情報(以下「機微情報」という。)
開情報(その業務上知り得た公表されていない情
について講じる措置では、組織の規模や体制等に
報をいう。
)を取り扱うときは、適切な業務の運
応じて、例えば、以下の点に留意する。
営の確保その他必要と認められる目的以外の目
(1) 取得・入力、利用・加工、保管・保存、移
的のために利用しないことを確保するための措
送・送信、廃棄・消去の各段階において、
「金
置を講じる。
融分野における個人情報保護に関するガイド
(1) 人種、信条、門地、本籍地、保健医療又は
ラインの安全管理措置等についての実務指
犯罪経歴についての情報
針」のⅠ-2及び別添1に掲げる措置
(2) 労働組合への加盟に関する情報
(2) 機微情報の取得・入力、利用・加工、保管・
(3) 民族に関する情報
保存、移送・送信は、
「金融分野における個人
(4) 性生活に関する情報
情報保護に関するガイドライン」第6条第1
項各号に定める場合の限定
(3) 各管理段階において取扱者、アクセス権限
の設定は必要最小限に限定するとともに、廃
棄、消去以外の各段階においては、それを担
保するアクセス制御の実施
(4) 取得・入力及び利用・加工の段階に当たっ
ては、本人同意が必要である場合には、機微
情報の利用目的及び利用範囲について本人に
明示し、同意を得ること
(利用者からの苦情に関する対応)
第31条 協会員は、前払式支払手段の利用者から
前払式支払手段に関する苦情等の申出がなされ
た場合に対し、以下の各号に定める内容を含む苦
情処理態勢を構築する。
(1) 苦情等に対し迅速かつ適切に処理又は対応
ができるよう、苦情等に係る担当部署や処理
手続の制定
(2) 苦情等の内容が経営に重大な影響を与え得
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
る事案であれば内部監査部門や経営陣に報告
する等、事案に応じ必要な関係者間で情報共
有が図られる体制の整備
(3) 加盟店における前払式支払手段の使用に係
る苦情等について、利用者等から前払式支払
手段発行者への直接の連絡体制を設けるなど
適切な苦情相談態勢の整備
(4) 委託業務に関する苦情等について、利用者
から委託元である前払式支払手段発行者への
直接の連絡体制の設置
(5) 苦情申出を行った利用者に対し、対応状況
についての説明等、適切なフォローアップが
なされる態勢
(6) 苦情等の内容は、正確かつ適切に記録、保
存されるとともに、蓄積と分析を行うことに
よって、勧誘態勢や事務処理態勢の改善、再
発防止策の策定に十分活用される態勢
2 協会員は、自己の前払式支払手段の利用者か
ら、認定資金決済事業者協会に対して苦情解決の
申出がなされ、認定資金決済事業者協会から苦情
の内容の通知を受けた場合、認定資金決済事業者
協会の定めるところに従い、以下の各号に定める
対応を行う。
(1) 苦情に対しての迅速な処理
(2) 認定資金決済事業者協会から文書若しくは
口頭による説明を求められ、又は資料の提出
を求められた場合は、速やかな提出
(3) 苦情に対する処理結果について、認定資金
決済事業者協会への報告
3 協会員は、前払式支払手段発行者が行った利用
者の保護に欠ける行為に関する情報その他利用
者の利益を保護するために必要な情報として以
下の各号に定めるものを取得したときは、これを
認定資金決済事業者協会に報告する。
(1) 法第5条第1項の規定による届出書を提出
せずに自家型前払式支払手段(法第3条第4
項に規定する自家型前払式支払手段をいう。
以下同じ。
)の発行の業務を行っている者であ
って、当該自家型前払式支払手段の基準日未
使用残高(法第3条第2項に規定する基準日
未使用残高をいう。
)が基準額(法第14条第
1項に規定する基準額をいう。
)を超えている
おそれのある者を知ったときは、その者の氏
協会ガイドライン
前払式支払手段自主規制規則
自主規制規則
名、住所及び電話番号(法人にあっては商号
又は名称、住所及び電話番号並びに代表者の
氏名その他の当該者に関する情報及び当該者
が発行する前払式支払手段に関する情報(当
該者又は代表者の氏名又は商号若しくは名
称、住所、電話番号及び生年月日を含む。以
下この条において「その者及び当該者が発行
する前払式支払手段に関する情報」という。
)
(2) 法第7条の登録を受けないで第三者型前払
式支払手段(法第3条第5項に規定する第三
者型前払式支払手段をいう。
)の発行の業務を
行っている者を知ったときは、その者及び当
該者が発行する前払式支払手段に関する情報
(3) 前払式支払手段により購入若しくは借受け
を行い、若しくは給付を受けることができる
物品又は提供を受けることができる役務が、
公の秩序又は善良の風俗を害し、又は害する
おそれがあるものであることを覚知したとき
は、その旨
(4) 認定資金決済事業者協会の協会員である前
払式支払手段発行者が法第20条第1項の規
定により払戻しを行う場合にあっては、当該
払戻しに係る前払式支払手段の種類並びに当
該払戻しの方法及び手続開始予定年月日
(5) 銀行等(法第2条第9項に規定する銀行等
をいう。
)以外の者であって法第37条の登録
を受けないで為替取引を行っている者を知っ
たときは、その者及び当該者が行う為替取引
に関する情報
(6) その他利用者の利益を保護するために認定
資金決済事業者協会が必要と認める情報
協会ガイドライン