別紙「FERECにおけるMAC アドレス制限の利用方法」

FEREC における MAC アドレス制限の利用方法
株式会社ネットスプリング
2007 年 9 月
FEREC ファームウェア Ver.2.2 における MAC アドレス制限を利用する方法について記
述します。
まず FEREC で利用できる MAC アドレス制限は、必ずユーザ認証との二重チェック
(AND 条件)で使われるものです。MAC アドレス認証のみで認証を行い、ユーザ認証
が不要になるものではありません。
次に MAC アドレス制限を行う場合に、以下の 2 通りが考えられます。
(1) 個々のユーザ名に紐付けた MAC アドレス制限
このユーザ名でログインする際には必ずこの MAC アドレスの端末を利用
するというようにユーザ名に MAC アドレスを紐付ける。該当ユーザは
ユーザ自身に紐付けられていない MAC アドレスの端末からはログインでき
ない。
(2) 全ユーザを対象にした MAC アドレス制限
どのユーザ名でログインするかにかかわらず、登録された MAC アドレス
の端末からしかログインできない。
以上 2 つの MAC アドレス制限の設定方法を説明します。
まず FEREC における通常のユーザ認証のみの RADIUS 認証設定につきましては、
マニュアルをご参照ください。
(1) 個々のユーザ名に紐付けた MAC アドレス制限
FEREC から RADIUS サーバに対して認証要求をする際に
ユーザ名(User-Name)
パスワード(User-Password)
だけではなく、
MAC アドレス(Calling-Station-Id)
も送信しています。ここで、RADIUS サーバ側で、認証の条件に、
Calling-Station-Id を設定していれば、ユーザ名に紐付けた MAC アドレス
制限が可能です。
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ただし、Calling-Station-Id に設定する値は、MAC アドレスの表記で、":"
や"-"などを含まず、英数半角小文字で記述されたものです。
<例> MAC アドレス が 0F:1E:2D:3C:4B:5A の場合
Calling-Station-Id = "0f1e2d3c4b5a" と設定します。
例として、ユーザ名 "taro"、パスワード"taro-pass"のユーザが、MAC アド
レスが"0F:1E:2D:3C:4B:5A"の端末からのみログインを試みる場合、RADIUS
サーバ側では、以下のエントリが必要になります。
属性
値
ユーザ名
パスワード
(User-Name)
(User-Password)
taro
taro-pass
Calling-Station-Id
0f1e2d3c4b5a
ここで、MAC アドレスとユーザ名は紐付いています。ユーザ"taro"は、他の
MAC アドレスの端末からはログインできません。
RADIUS サーバソフトにより、Calling-Station-Id に複数の値を登録して
OR 条件で利用することができるものもあるようです。詳細は各 RADIUS
サーバソフトのマニュアル等をご参照ください。
※[注意]
FEREC 管理ページより、[設定]→[認証]→[RADIUS 認証]→[RADIUS サーバ 1]
(または[RADIUS サーバ 2])→[詳細設定]において、[MAC アドレス制限]の
設定で[利用しない]を選択した場合でも、(1)の MAC アドレス制限は利用
可能です。
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(2) 全ユーザを対象にした MAC アドレス制限
FEREC 管理ページより、[設定]→[認証]→[RADIUS 認証]→[RADIUS サーバ 1]
(または[RADIUS サーバ 2])→[詳細設定]において、[MAC アドレス制限]の
設定で[利用する]を選択します。
[MAC アドレス制限用パスワード]欄にパスワードを設定します。ここでは
例として、"macpass"と設定します。
FEREC で上述のように[MAC アドレス制限]の設定で[利用する]を選択した
場合、FEREC はまず、ユーザ名に MAC アドレスの値、パスワードに
[MAC アドレス制限用パスワード]欄で設定した値を使って、RADIUS 認証を
試みます。その RADIUS 認証に成功すると続けて、通常のユーザ名とパス
ワードの認証を行います。ユーザ名に MAC アドレス値を設定した認証に
おいて、失敗すれば、通常のユーザ認証は行いません。
つまり RADIUS サーバ側では通常のユーザ名、パスワードのエントリに加え
て、MAC アドレス値、[MAC アドレス制限用パスワード]のエントリを登録して
おく必要があります。
ただし、ユーザ名に MAC アドレスを設定する際の値は、MAC アドレスの
表記で、":"や"-"などを含まず、英数半角小文字で記述されたものです。
<例> MAC アドレス が 0F:1E:2D:3C:4B:5A の場合
ユーザ名に"0f1e2d3c4b5a" と設定します。
例として、MAC アドレスが"0F:1E:2D:3C:4B:5A"の端末があり、ユーザ名
"taro"、パスワード"taro-pass"のユーザが、ログインを試みる場合、RADIUS
サーバ側では、以下のエントリが必要になります。
属性
ユーザ名(User-Name)
パスワード(User-Password)
値
0f1e2d3c4b5a
macpass
taro
taro-pass
ここで、MAC アドレスとユーザ名は紐付いていません。ここで登録された
MAC アドレスの端末全てから、ユーザ"taro"はログインが可能です。
※
RADIUS サーバにおいて既に Calling-Station-Id 属性を他の用途で使用している場合
は正しく認証されない可能性がありますのでご注意ください。
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