“虫さされ”でセンターに来所される方が多くなりました。 “虫さされ”といっても、原因は、蚊・ノミ・ブユ・蜂・毛虫等のいわゆる虫から、ダニ・ クモ・ムカデ等の節足動物まで様々です。夏~秋にかけて、これらの生き物の活動が活発 になり、私たちも自然とふれあう機会が増えるため、“虫さされ”の危険が高まります。 ・吸血する虫:蚊・ブユ・アブ・ノミ・シラミ・ダニ など ・刺す虫:蜂 など ・噛む虫:クモ・ムカデ など ・触れることで皮膚炎(虫さされ症状)を起こす虫:毛虫 など 【症状】 代表的な症状は ・皮膚が赤くなる ・かゆくなる(または痛くなる) です。一般的には、刺された(噛まれた)直後に症状が現れ、一旦治ま りかけたのち再び症状が強くなり、数日~1 週間程度つづきます(症状 の現れ方には個人差があります) 。稀に、 ・アレルギー症状 (蕁麻疹からショック症状~蜂に多く、命に関わる場合もあります~) ・全身に重い症状が出る疾患 (重篤な後遺症や、生命の危険~主にダニ等が媒介する病原体による~) が出現することがあります。 【予防法】 原因の駆除が望ましいのですが、完全駆除は困難です。まずは“刺されない・噛まれな い”ように気をつけましょう。蚊取り線香などの忌避剤も一定の効果があります。 予防には、以下の点を心がけてください。 ・網戸や、虫除け剤を適宜使用しましょう。 ・野外活動では、肌を露出させない服装を心がけましょう。 ・帰宅後、着衣は、室内に入る前にしっかり払い、早めにお風呂に入りましょう。 噛みついたダニが、そのまま皮膚についていることがあります。これを自分で取り除く と、ダニが持っている病原体が体内に入り、重篤な感染症をひき起こす危険がありますの で、必ず、病院(皮膚科等)を受診し、除去してもらいましょう。 毛虫の毛は、毒を持っている場合があります。毛が皮膚についた場合は、セロハンテー プを用いて除去し、よく泡立てた石けんとシャワーで洗い流しましょう。 鳥取大学保健管理センター 【治療】 軽症であれば、市販の虫さされ用の外用薬でも対応出来ます。皮膚を清潔に保ち、掻か ない様に気をつけ、なるべく冷やしましょう。赤みや痒みが気になる様でしたら、病院を 受診する、または、保健管理センターに来所してください。 皮膚の症状が広がる、1週間を過ぎても皮膚の症状が改善しない、皮膚以外の症状(発 熱、筋肉痛、頭痛、下痢など)がある、などの場合は、病院を受診してください。また、 1~2週間後に症状が現れることもあります。体調管理に気をつけて、なにかいつもと違 う症状があれば、やはり早急に病院を受診しましょう。 〈図:野外活動にふさわしい服装〉 本文は、日本皮膚科学会 HP を引用・参考にしています。 図は、日本経済新聞 2015 年 5 月 16 日の記事から引用しています。 鳥取大学保健管理センター
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