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滝川市公共施設マネジメント計画
2013 - 2022
滝 川 市
2014.2
はじめに
我が国では、アメリカなどの諸外国と比べて 30 年程度後
の 1960 年頃から多くの公共インフラが、高度経済成長や
人口増加にあわせて整備されてきましたが、諸外国ではすで
にインフラの老朽化に伴う重大な事故が発生しており、最近
では我が国においても、全国各地でインフラの老朽化に伴う
事故が発生し始めてきているなど、公共インフラの老朽化対
策については、早急に着手しなければならない大きな課題と
なっています。
しかしながら、これらのインフラの建設費用については、国や都道府県の補助により整備
を進めてきておりますが、日常のメンテナンスや修繕といった費用については、現在の厳し
い経済情勢や人口減少の中では十分に確保されているとは言い難く、このようなことから今
後は、これら全てのインフラを維持・更新することは困難となってきているのが実情です。
滝川市では、橋梁などのインフラに関する長寿命化計画を策定し、対策を進めてきていま
すが、これに加え、平成 24 年 4 月からストックマネジメント推進室を設置し、今後、施設
の老朽化に伴う大きな財政投資が必要とされる公共施設のあり方についても検討を開始し、
同年 11 月に、今後の公共施設に関する考え方をまとめた「滝川市公共施設マネジメント方
針」を策定しました。
本計画は、
「滝川市公共施設マネジメント方針」に基づき、今後も人口減少や少子高齢化が
進んでいく中で、持続可能な公共施設運営を行っていくために、施設の必要とされる機能は
維持しつつ、施設の複合化や集約化を進めることを基本とし、官民連携を進めることで、将
来の公共施設を「質」
「量」「コスト」の面から最適な形で維持管理を行っていくことを目的
に策定するものです。
この計画の策定にあたり、滝川市公共施設マネジメント計画策定市民会議の委員のみなさ
まをはじめ、多くの貴重なご意見やご提言をいただきました市民のみなさまに心から感謝申
し上げます。
平成26年2月
滝川市長
-1-
前 田
康 吉
目次
はじめに
第1章
1.
なぜ、今、公共施設が問題なのか
公共施設を取り巻く環境
・・・・・・・・・・・・
1
公共施設の現状と課題
・・・・・・・・・・・・
5
公共施設マネジメント計画を策定します
公共施設マネジメント計画の位置づけ
・・・・・・・・・・・・
13
2.
計画期間
・・・・・・・・・・・・
13
3.
計画の進め方
・・・・・・・・・・・・
14
4.
公共施設マネジメント計画で対象とする公共施設
・・・・・・・・・・・・
14
公共施設マネジメントの基本方針
滝川市公共施設マネジメント方針
・・・・・・・・・・・・
16
2.
機能維持方針
・・・・・・・・・・・・
18
3.
公共施設マネジメントの考え方~3 階層マネジメント法
・・・・・・・・・・・・
18
4.
公共施設の運営方針~ファシリティマネジメント施策の導入
・・・・・・・・・・・・
19
5.
地域コミュニティの形成方針
・・・・・・・・・・・・
19
6.
遊休施設の取り扱い
・・・・・・・・・・・・
21
分野別計画
業務関連施設(5 施設)
・・・・・・・・・・・・
22
2.
コミュニティ関連施設(19 施設)
・・・・・・・・・・・・
24
3.
福祉関連施設(21 施設)
・・・・・・・・・・・・
28
4.
保健医療関連施設(4 施設)
・・・・・・・・・・・・
31
5.
観光関連施設(13 施設)
・・・・・・・・・・・・
32
6.
農業関連施設(6 施設)
・・・・・・・・・・・・
34
7.
文化・スポーツ関連施設(25施設)
・・・・・・・・・・・・
35
8.
その他の施設(13 施設)
・・・・・・・・・・・・
39
9.
未利用・暫定施設(26施設)
・・・・・・・・・・・・
40
第5章
1.
地域別計画
滝川第一小学校地区
・・・・・・・・・・・・
42
2.
滝川第二小学校地区
・・・・・・・・・・・・
45
3.
滝川第三小学校地区
・・・・・・・・・・・・
48
4.
西小学校地区
・・・・・・・・・・・・
51
5.
東小学校地区
・・・・・・・・・・・・
55
6.
江部乙地区
・・・・・・・・・・・・
58
7.
東滝川地区
・・・・・・・・・・・・
62
資料編
1.
滝川市公共施設マネジメント計画策定市民会議
・・・・・・・・・・・・
67
2.
滝川市ストックマネジメント推進検討職員会議
・・・・・・・・・・・・
69
3.
滝川市公共施設利用者実態調査
・・・・・・・・・・・・
72
4.
用語解説
・・・・・・・・・・・・
94
2.
第2章
1.
第3章
1.
第4章
1.
第1章
なぜ、今、公共施設が問題なのか
第1章 なぜ、今、公共施設が問題なのか
~公共施設マネジメントの必要性~
1.公共施設を取り巻く環境
(1) 人口減少 ~市民 1 人当たりの公共施設を維持するための負担の増加~
平成 17 年の人口動態統計において、初めて国内人口の自然増加数がマイナスとなり、ま
た、平成 22 年の国勢調査においても、総人口のうち外国人を除く人口が初めてマイナスに
転じ、人口減少社会を迎えました。
滝川市では、昭和 58 年の 53,121 人をピークに人口減少に転じていますが、国勢調査を
基にした人口推計では、
今後も人口が減少し、平成 32 年(2020 年)には、平成 22 年
(2010
年)と比較して、6,400 人少ない 37,299 人と推計されています。
また、高齢化率については、平成 22 年(2010 年)の 27.6%から、平成 32 年(2020
年)には 35.9%となり、年少人口(0 歳から 14 歳)の比率が 11.9%から 10.7%に、生
産年齢人口(15 歳から 64 歳)の比率が、60.4%から 53.3%に減少するなど、少子高齢
化が一層進展することが予想されています。
このことは、後段で述べる人口1人当たりの公共施設床面積の増加と併せて、公共施設を
維持するための負担が増加することとなります。
図 1-1
滝川市の人口推計
(人口:人)
50,000
43,170
推 計
40,312
40,000
37,299
11,928
(27.6%)
(32.3%)
30,000
34,020
13,037
30,588
13,407
(35.9%)
27,176
12,737
(37.4%)
20,000
22,733
(56.4%)
19,887
(53.3%)
10,000
5,138
23,918
11,110
(40.9%)
26,104
(60.5%)
0
11,976
(39.2%)
17,831
15,682
(52.4%)
(51.3%)
(11.9%)
4,542
4,005
(11.3%)
3,452
(10.7%)
(10.1%)
平成22年
平成27年
平成32年
平成37年
年少人口
10,534
(44.0%)
生産年齢人口
2,930
13,599
11,280
(50.0%)
(47.2%)
2,467
2,104
(9.6%)
(9.1%)
(8.8%)
平成42年
平成47年
平成52年
老齢人口
【資料】滝川市総合計画(平成 24 年 4 月)
-1-
なぜ、今、公共施設が問題なのか
(2) 滝川市の財政状況の見通し
~人口減少と少子高齢化により市税収入の減少と社会保障費が増加~
長引く地方経済の低迷に加え、人口減少や高齢化の進展により、今後の市税の減少が見込
まれます。加えて、高齢化が進展することは、これまで我が国の経済を支えてきた方々が、
今後は社会保障を受ける立場へと変化することを意味します。
滝川市の人口と市税の推移(推計)
(人口:人)
55,000
図 1-2
人口ピーク時 53,121人
(平成58年9月末)
52,774人
(市税:億円)
60
51.9億円
推計
50
50,000
43.1億円
33.4億円 40
45,000
42,292人
30
40,000
36,025人
35,000
20
10
30,000
0
昭和46年度
昭和48年度
昭和50年度
昭和52年度
昭和54年度
昭和56年度
昭和58年度
昭和60年度
昭和62年度
平成1年度
平成3年度
平成5年度
平成7年度
平成9年度
平成11年度
平成13年度
平成15年度
平成17年度
平成19年度
平成21年度
平成23年度
平成25年度
平成27年度
平成29年度
平成31年度
平成33年度
第1章
人口(住民基本台帳年度末)
市税
【資料】
人口推計:滝川市総合計画(平成 24 年 4 月)
市税推計:滝川市中期財政フレーム(平成 24 年 11 月)
-2-
第1章
なぜ、今、公共施設が問題なのか
滝川市の一般会計における歳出総額は平成 8 年度まで増加傾向で推移し、平成 8 年度は
306 億円の決算となりました。その後は減少傾向となり、近年は 210 億円前後を推移して
います。今後も厳しい国の財政状況から見ても、財政が大きく拡大することを期待すること
はできません。
図 1-3
滝川市の財政と人口の推移
(歳出総額:億円)
(人口:万人)
350
306.8億円
5.4
300
5.2
250
205.9億円
200
4.8
150
4.6
100
50
5.0
4.4
29.2億円
4.2
歳出総額(一般会計)
平成23年度
平成21年度
平成19年度
平成17年度
平成15年度
平成13年度
平成11年度
平成9年度
平成7年度
平成5年度
平成3年度
平成1年度
昭和62年度
昭和60年度
昭和58年度
昭和56年度
昭和54年度
昭和52年度
昭和50年度
昭和48年度
4.0
昭和46年度
0
人口(住民基本台帳年度末)
このうち、投資的経費は、近年 10 億円台で推移していますが、歳出総額に占める割合は
平成 13 年度以降、10%未満となっています。厳しい財政事情の中で、今後も大幅な公共投
資の増は、困難が予想されます。
図 1-4
投資的経費と歳出総額に占める投資的経費の割合
(投資的経費:億円)
80.0億円
62.4億円
投資的経費
投資的経費/歳出
-3-
平成23年度
平成21年度
平成19年度
平成17年度
平成15年度
平成13年度
平成11年度
平成9年度
平成7年度
平成5年度
平成3年度
平成1年度
昭和62年度
昭和60年度
昭和58年度
昭和56年度
昭和54年度
昭和52年度
16.9億円
昭和50年度
昭和48年度
昭和46年度
90
80
70
60
50
40
30
20 9.9億円
10
0
45%
40%
35%
30%
25%
20%
15%
10%
5%
0%
なぜ、今、公共施設が問題なのか
財政構造の弾力性を示す指標である経常収支比率は、昭和 57 年度以降 80%を超え、近
年は 90%代で推移しています。このような現状では、新たな需要となる公共施設の適切な
維持・改修が困難な状況です。また、市の積立金である基金の残高(普通会計)をみても、
10 億円台を推移している状況で、将来的にも人口の減少や高齢化の進展に伴い、市税も減
少することが見込まれる中、社会保障費が増大するなど、今まで以上に財政の硬直化が予想
されます。
図 1-5
積立金現在高と経常収支比率の推移
(積立金現在高:億円)
(経常収支比率:%)
50
105
43.4億円
45
100
40
95
35
90
30
85
25
18.5億円 80
20
75
15
70
10
5
65
0.9億円
積立金現在高
平成23年度
平成21年度
平成19年度
平成17年度
平成15年度
平成13年度
平成11年度
平成9年度
平成7年度
平成5年度
平成3年度
平成1年度
昭和62年度
昭和60年度
昭和58年度
昭和56年度
昭和54年度
昭和52年度
昭和50年度
60
昭和48年度
0
昭和46年度
第1章
経常収支率
※ 経常収支比率:財政構造の弾力性を判断する指標であり、比率が低いほど弾力
性が大きいことを示します。すなわち、人件費・扶助費・公債費等の経常的経
費に地方税・普通交付税等を中心とする経常的一般財源がどの程度充当されて
いるかを表す比率です。都市では、75%~80%未満が「適正」とされており、
80%以上で「弾力性を失いつつある」とされています。
このため、今後の公共投資については、選択と集中を行うことが求められ、公共施設の維
持・管理・更新についても同様の対応が急務となっています。
-4-
第1章
なぜ、今、公共施設が問題なのか
2.公共施設の現状と課題
(1)現存する公共建築物に関する時代背景
滝川市は、明治 23 年に開村し、屯田兵による開拓が進められました。上川道路(現国道
12 号)の開削、上川鉄道(現函館本線)や下富良野線(現根室本線)の開通により、資材
や生活物資の流通で栄え、周辺産炭地域・農業地域に支えられながら、交通の要衝としての
地勢を活かし、商業・サービス業のまちとして発展してきました。この間の人口増加に合わ
せて市街地を拡大し、交通網や生活基盤を整備・充実させ、福祉施設やスポーツ施設、文化
施設などの多くの公共施設を整備してきました。
現存する公共建築物では、昭和 30 年代に泉町団地、東町団地、緑町団地が整備されてい
ます。またこの頃に、滝川第一小学校をはじめ、開西中学校、東栄小学校、滝川第三小学校、
西小学校、江陵中学校の一部が整備されました。
昭和 40 年代に入ると、昭和 45 年に青年体育センター、昭和 47 年に文化センター、昭
和 50 年に総合福祉センター、昭和 48 年から昭和 52 年にかけて、老人ホーム緑寿園が整
備されるなど、大型施設が整備されました。各地区の地区福祉会館が整備されたのもこの頃
です。
現存する公共施設の築年別建築状況
㎡
30,000
旧耐震基準
(昭和56年度以前)
178,941㎡
図 1-6
新耐震基準
(昭和57年度以降)
㎡
203,983㎡
450,000
400,000
25,000
20,000
市民1人当たり床面積
(平成24年度末現在) :
382,925㎡ 350,000
9.05㎡
300,000
250,000
15,000
200,000
178,941㎡
10,000
150,000
100,000
5,000
50,000
0
昭和30年度
昭和32年度
昭和34年度
昭和36年度
昭和38年度
昭和40年度
昭和42年度
昭和44年度
昭和46年度
昭和48年度
昭和50年度
昭和52年度
昭和54年度
昭和56年度
昭和58年度
昭和60年度
昭和62年度
平成1年度
平成3年度
平成5年度
平成7年度
平成9年度
平成11年度
平成13年度
平成15年度
平成17年度
平成19年度
平成21年度
平成23年度
0
建築面積
建築面積累計
現存する公共施設:公有財産表建物+市立病院
平成24年度末現在
-5-
なぜ、今、公共施設が問題なのか
昭和 50 年代後半から昭和 60 年代には、音楽公民館やサイクリングターミナル、航空科
学研修センター、美術自然史館などの文化・スポーツ施設や中央老人福祉センターや滝川更
生園・滝川新生園などの福祉施設も整備されました。
また、各地区公民館の多くは、昭和 57 年から平成 2 年に整備されました。
平成に入ってからは、丸加高原健康の郷や開基百年記念塔、滝川ふれ愛の里、総合交流タ
ーミナル「道の駅たきかわ」などの観光関連施設が整備されています。
最近では、平成 22 年度に滝川市立病院が改築されました。
過去 40 年間の公共施設の延べ床面積の推移をみると、昭和 48 年度末の延べ床面積が、
170,824 ㎡※であったものが、平成 24 年度末には、382,925 ㎡※と 2.24 倍に増加して
おり、これを市民 1 人当たりの延べ床面積で比較すると、3.29 ㎡※から 9.05 ㎡※と 2.75
倍に増加していることがわかります。昭和 48 年度末に 51,918 人であった人口が、平成
24 年度末には 42,292 人に減少していることからも、市民 1 人当たりの公共施設の床面積
が大きくなっています。
※ 公有財産表にある市有施設に企業会計である市立病院の面積を加えた面積
(この値には市内に存在する未利用施設も含んでいます。)
東洋大学PPP研究センターが平成 24 年 1 月発表した「自治体別人口・公共施設延床面積
リスト」によると、
全国 981 市区町村の人口 1 人当たりの公共施設延べ床面積の平均が 3.42
㎡に対し、滝川市は 7.95 ㎡※となっており、全国平均の約 2.3 倍の公共施設面積を有して
いることになります。
※ この数値は平成 21 年度末の公有財産表にある市有施設面積を平成 21 年度末
人口割り返したもので、企業会計である市立病院の面積を含んでいません。
公有財産(建物)延べ床面積の推移
(延床面積:㎡)
(人口1人当たり延床面積:㎡)
(昭和48年度との人口比:倍)
450,000.00
9.05㎡/人
350,000.00
382,925㎡
8.00
6.00
250,000.00
5.00
200,000.00 3.29㎡/人
4.00
150,000.00
3.00
170,824㎡
1.016
0.815
50,000.00
1.000
2.00
1.00
公有財産(建物)延べ床面積
人口1人当たりの延べ床面積
-6-
平成23年度
平成21年度
平成19年度
平成17年度
平成15年度
平成13年度
平成11年度
平成9年度
平成7年度
平成5年度
平成3年度
平成1年度
昭和62年度
昭和60年度
昭和58年度
昭和56年度
昭和54年度
0.00
昭和52年度
昭和50年度
0.00
10.00
7.00
300,000.00
100,000.00
図 1-7
9.00
400,000.00
昭和48年度
第1章
昭和48年度を1とした人口比
第1章
図 1-8
公共施設の建物面積の内訳
供給処理施設
1.0%
公園
1.0%
なぜ、今、公共施設が問題なのか
その他
8.2%
行政系施設
4.7%
スポーツ・レクリエーション系施設
5.5%
社会教育系施設
2.0%
学校教育系施設
21.7%
産業系施設
0.5%
医療施設
6.4%
子育て支援施設
0.7%
保健・福祉施設
7.5%
公営住宅
31.6%
延床面積
市民文化系施設
9.2%
382,925㎡
図 1-9
(2)公共施設の老朽化
~莫大な更新費用負担
平成24年度末現在
昭和 50 年(1975 年)前後に整備された
大型施設は、現在の耐震基準による建築物で
築30年未満
40.6%
築30年以上
59.4%
はないことに加え、施設の老朽化に伴う修繕
等の増加など様々な課題が発生しており、ま
た現在のユニバーサル・デザイン化や省エネ
平成34年度末現在
ルギー化にも対応できていない施設がほと
んどです。
滝川市内の公共施設については、平成 24
築30年未満
21.4%
年度(2012 年度)末現在、施設や設備の大
築30年以上
78.6%
規模改修などの一定の改修が必要な目安で
ある建築後 30 年を経過した施設が全体の
59.4%を占め、10 年後の平成 34 年度
(2022 年度)末には、78.6%、20 年後の
平成 44 年度(2032 年度)末には 93.3%
が築 30 年以上の建物となります。
-7-
平成44年度末現在
築30年未満
6.7%
築30年以上
93.3%
なぜ、今、公共施設が問題なのか
既存の市内の公共施設の将来にわたる更新費用を推計すると、今後 40 年間で必要となる
費用は約 1,230 億円と推計されます。これは平均すると単年度当たり、約 31 億円となり、
直近 10 年平均の公共施設投資的経費の 3.5 倍程度となります。仮に現有施設の長寿命化に
より施設の耐用年数を 10 年延ばすとしても、この長寿命化で得られる今後 40 年間の効果
額は、89 億円にとどまり、単年度当たりの更新費用が約 29 億円となりますが、直近 10 年
平均の公共施設投資的経費を維持し続けたとしても、更新可能な施設は 3 割程度であり、単
純に 7 割の施設は更新ができない計算となります。このため、前述の滝川市の財政状況から
勘案すると公共施設を大幅に削減しなければならないことがわかります。また、これらの改
修工事等を延期すれば、問題を先送りするだけで、将来にわたり大きな負担を残すこととな
ります。
※ この試算は、前述の全ての施設について、建築後 30 年後に大規模改修を行い、建築後 60
年後に建て替えを行うという前提で試算しており、更新を予定していない未利用施設も含ん
でいます。
※ 試算に当たっては、
○建築後 30 年となる年度に建築面積×改修単価
○建築後 60 年となる年度に建築面積×更新単価
の積み上げによる試算を行っています。
(改修単価:施設種別により 17~25 万円/㎡)
(更新単価:施設種別により 28~40 万円/㎡)
公共施設の将来の更新費用の推計
直近10年平均公共施設投資的経費
(億円)
120.0
40年間の更新費用総額
1年あたりの更新費用試算
図 1-10
8.8億円
1,229.6億円
30.7億円
直近10年平均公共施設投資的経費の3.5倍
100.0
80.0
60.0
40.0
30.7 億円
20.0
8.8 億円
0.0
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
2023
2024
2025
2026
2027
2028
2029
2030
2031
2032
2033
2034
2035
2036
2037
2038
2039
2040
2041
2042
2043
2044
2045
2046
2047
2048
2049
2050
2051
2052
2053
第1章
建築後30年経過後の大規模修繕
-8-
建築後60年後の建替え
第1章
なぜ、今、公共施設が問題なのか
(3)公共施設の利用状況 ~施設の低利用率~
公共施設の開館時間に対する利用時間の割合を算出した施設の利用(稼働)率※をみると、
コミュニティセンターなどでは、体育室の利用率は比較的に高いものの、その他の貸室では
空き時間が多く、同様に文化センター等の文化施設においても、ホール等の利用率は比較的
に高いものの、他の貸室の利用率が低いことから、総体として公共施設の利用率が 10%前
後の施設も多くなっています。このことからも、公共施設を集約しても、施設の空き時間を
有効に活用することで、類似する施設の機能を維持し続けることが可能であることがわかり
ます。
図 1-11
公共施設の貸館利用(稼働)率(平成24年度)
25.0%
22.4%
21.2%
19.8%
20.0%
17.9%
17.8%
16.0%
16.5%
13.7%
15.0%
10.0%
10.8%
9.8%
9.3%
8.6%
8.2%
9.3%
6.6%
4.7%
5.0%
5.0%
10.4%
9.6%
7.6%
2.5%
0.0%
※各貸室の利用(稼働)率の
平均より算出
-9-
第1章
なぜ、今、公共施設が問題なのか
不特定多数の人々が利用できる施設の利用者 1 人当たりのコストについては、施設の種別
によりかかる経費も様々ですが、同種の施設であっても、施設の利用者数や施設の利用(稼
働)率、そして施設の維持管理にかかる経費総額によっても差が生じています。
また、これらの施設にかかる経費とその財源内訳については、滝川市では、平成 14 年度
に定めた「使用料等受益者負担の適正化に関する基本方針」※1によると、
「公益的」かつ「選
択的」サービス施設の費用にかかる受益者負担の割合については、50%を基準としています
が、その割合に達する施設がなく、受益者負担の不均衡が課題となっています。
図 1-12
(円)
施設利用者1人当たりのコスト(平成24年度)
2,449.0
2,500
2,000
1,500
1,024.8
896.2
1,000
635.3
418.8
426.9
419.8
284.9
394.7
500
335.1
377.5
222.4 245.1
211.8
202.3
157.2
0
-10-
553.7
657.8
477.2
254.5
648.8
第1章
なぜ、今、公共施設が問題なのか
施設にかかる経費に対する利用者負担の割合(平成24年度)
図 1-13
34.6%
35.0%
31.1%
30.0%
25.5%
25.0%
20.0%
30.7%
15.0%
15.0%
10.0%
24.8%
21.4%
19.5%
16.3%
14.1%
15.2%
12.0%
9.6%
18.1%
15.9%
5.0%
13.9%
12.8%
7.5%
11.0%
6.2%
2.1%
0.0%
経費については、施設の決算に
資本費として 2.4 千円/㎡を加算する。
※1:「使用料等受益者負担の適正化に関する基本方針」
(平成 14 年 11 月)より
■市民サービスの性質別分類
①公益的(非市場的)サービス:民間では提供されにくく、行政が主体となって提供すべきサービス
②私益的(市場的)サービス:市場原理の働きにより、民間でも供給可能なサービス
③必需的サービス:日常生活上、ほとんどの人に必要とされるサービス
④選択的サービス:より快適性を求めるなど、個人によって必要性が異なるサービス
【受益者負担率】
必需的←
公益的↑
私益的↓
第 1 区分
第 2 区分
→選択的
0%
第 3 区分
50%
50%
第 4 区分
100%
【サービス分類】
第 1 区分
第 2 区分
第 3 区分
第 4 区分
義務教育施設
道路
公園
図書館
児童館(目的外使用除く)
など
【貸館利用(目的利用)
・スポーツ利用・博物館利用】
【葬儀利用・事務所等占有・貸館利用(目的外・興業利用)・営業施設】
【費用に算入する経費】
費用に算入する経費=管理運営にかかる人件費+物件費+資本費※2
※2 資本費:施設建設費にかかる減価償却費。費用の算出にあたっては、これまでの平均的な施設建設
費に係る市負担額を 50 年間で割り返したものとして 2.4 千円/㎡を加算することとする。
-11-
第1章
なぜ、今、公共施設が問題なのか
(4)公共施設マネジメントの必要性
~限られた財源で公共施設サービスを維持するために~
このように滝川市では、大型の福祉関連施設や文化・スポーツ関連施設などの老朽化が進
み、その多くが更新時期を迎えていることに加え、学校施設を中心とした施設の耐震化を進
めなければならないなど、公共施設に関する大きな財政投資が求められています。
その一方で、施設の老朽化による利便性や快適性の低下や人口減少、年齢構成の変動など
の影響から、多くの施設で利用者が減少傾向にあり、施設の利用(稼働)率も低水準となっ
ています。
このようなことから、公共施設の需給のミスマッチやフルセット主義からの決別が課題と
なっており、民間活力の活用を含め、公共施設をより戦略的な観点からマネジメントするこ
とが一層必要となってきています。
公共施設の「選択と集中」を進めることは、施設までの距離が遠くなるなど、多少の利便
性は低下することとなりますが、全ての施設を維持することによる将来世代が負うであろう
負担を考えれば、現役世代が積極的に取り組むべき課題であると言えます。
図 1-14
■ 市内の主な大型施設
昭和 45 年(築 43 年)
青年体育センター
昭和 47 年(築 41 年)
文化センター
昭和 50~52 年(築 38 年)
老人ホーム緑寿園
昭和 51 年(築 37 年)
総合福祉センター
昭和 52 年(築 36 年)
農村環境改善センター
昭和 56 年(築 32 年)
中央老人福祉センター
昭和 56 年(築 32 年)
音楽公民館
昭和 57 年(築 31 年)
中央児童センター
昭和 59 年(築 29 年)
昭和 61 年(築 27 年)
美術自然史館
昭和 61 年(築 27 年)
保健センター
-12-
第2章
公共施設マネジメント計画を策定します
第2章 公共施設マネジメント計画を策定します
1.公共施設マネジメント計画の位置づけ
公共施設マネジメント計画は、分野別の公共施設のあり方を示す「分野別計画」と各小学
校区を単位とした地域別の公共施設のあり方を示す「地域別計画」で構成します。
上位計画である「滝川市総合計画」
(2012 年~2021 年)や、
「滝川市都市計画マスター
プラン」(2011 年~2030 年)との整合を図り、滝川市街地・江部乙市街地・東滝川市街
地の3つの市街地のコンパクトタウンの実現に向け、都市機能を守りながら、将来にわたっ
て滝川市が維持・発展することができるようなまちづくりを目指します。
加えて、各関連計画についても本計画の本旨である「施設から機能へ」の転換を図ること
を基本に施策への反映を図ることとします。
図 2-1
滝川市都市計画マスタープラン
(2011~2030)
市民が創る
滝川市総合計画
(2012~2021)
「世界に誇れる国際田園都市」
滝川市公共施設マネジメント計画
(2013~2022)
【関連計画】
・滝川市耐震改修促進計画(2008~2015
・滝川市公営住宅等長寿命化計画(2009~2018)
・滝川市公園施設長寿命化計画(2012~2021)
・
・
・
・
・滝川市保育計画(2011~2015)
・滝川市観光振興計画(2011~2015)
・滝川市教育推進計画(2012~2016)
・
・滝川市橋梁長寿命化修繕計画(2012~2023)
・
・滝川市地域防災計画
・公債費負担適正化計画(2007~2013)
・滝川市障がい者計画(2013~2017)
・
・
・滝川市立病院中期計画(2012~2014)
2.計画期間
2013 年度から 2022 年度を集中取り組み期間とした 10 年を計画期間とします。
図 2-2
2011
2012
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
総合計画
都市計画マスタープラン
公共施設マネジメント計画
-13-
2020
2021
2022
2023
第2章
公共施設マネジメント計画を策定します
3.計画の進め方
本計画は、10 年後を目標とした分野別及び地域別の公共施設のあり方を定めるもので、
第4章で述べるスケジュールに沿って別に実行計画を策定し、個別施設の施策を進めます。
ただし、社会経済状況の大きな変動や上位・関連計画などの改定に対して柔軟に対応するた
め、5 年後をめどに施策の進捗状況等を検証し、次期 10 年間を見据えながら適宜適切に計
画及び施策の見直しを行います。
4.公共施設マネジメント計画で対象とする公共施設
この公共施設マネジメント計画の対象とする施設は、学校施設と公営住宅施設を除く 132
施設とします。次の 9 の区分として分類するとそれぞれの分類の施設は以下のとおりです。
※ただし、学校施設は必要に応じて対象とします。
図 2-3
1.業務関連施設(5 施設)
・滝川市役所庁舎
・まちづくりセンター
・江部乙維持センター
・北電公園管理事務所
・滝川市維持センター
2.コミュニティ関連施設(19 施設)
・朝日町地区福祉ホーム
・北滝の川地区福祉会館
・泉町福祉会館
・江部乙南地区福祉会館
・江部乙北地区福祉会館
・江部乙東陽地区福祉会館
・農村環境改善センター
・東滝川地区転作研修センター
・西地区コミュニティセンター
・北地区コミュニティセンター
・中地区コミュニティセンター
・江部乙地区コミュニティセンター
・緑地区コミュニティセンター
・東地区コミュニティセンター
・本町地区コミュニティセンター
・大町地区コミュニティセンター
・扇町地区コミュニティセンター
・幸町地区コミュニティセンター
・養護老人ホーム緑寿園
・特別養護老人ホーム緑寿園
・軽費老人ホーム緑寿園
・中央老人福祉センター
・西町デイサービスセンター
・ナイスケアすずかけ
・デイサービスセンターすずかけ
・見晴デイサービスセンター
・滝川更生園
・滝川新生園
・身体障害者福祉センター・地域ふれあいセンター ・こども発達支援センター
・滝川中央保育所
・二の坂保育所
・滝川中央保育所分園東栄保育所
・江部乙保育所
・一の坂保育所
・中央児童センター
・三世代交流センター
・重症心身障害児者通園事業所たんぽぽの家
・三世代交流センター北地区分館
3.福祉関連施設(21 施設)
・こどもセンターめもる(花月保育所・花月地区児童センター)
4.保健医療関連施設(4 施設)
・休日夜間急病センター
・高等看護学院
・滝川市立病院
-14-
・保健センター
第2章
公共施設マネジメント計画を策定します
5.観光関連施設(13 施設)
・開基百年記念塔
・丸加高原伝習館
・羊の館
・グリーンヒル丸加
・滝川ふれ愛の里 食と健康の養生館
・コテージ A
・コテージ B
・コテージ C
・コテージ D
・コテージ E
・総合交流ターミナルたきかわ
・航空動態博物館
・丸加高原オートキャンプ場公園管理棟
6.農業関連施設(6 施設)
・丸加山牧野管理施設
・穀類乾燥調製施設
・もみ殻処理施設
・肉用牛生産団地育成施設管理舎
・肉用牛生産団地育成施設飼料庫
・肉用牛生産団地育成施設畜舎
7.文化・スポーツ関連施設(25 施設)
・文化センター
・新町書庫
・音楽公民館
・美術自然史館
・こども科学館
・こども科学館分館
・陶芸センター
・郷土館
・郷土館分館華月館
・教育支援センター
・青年体育センター
・サイクリングターミナル
・市営球場管理棟
・陸上競技場管理棟
・陸上競技場倉庫
・テニスコート管理棟
・弓道場(射場)
・弓道場(的場)
・滝の川市民プール
・東栄市民プール
・B&G 海洋センター
・たきかわホール
・郷土館分館屯田兵屋
・滝川スポーツセンター
※
・中高年齢労働者福祉センターサンライフ滝川
※一般財団法人滝川市体育協会所有施設
8.その他の施設(13 施設)
・滝川市民会館
・医師住宅A
・医師住宅B
・医師住宅C
・医師マンション A 棟
・医師マンション B 棟
・医師マンション C 棟
・医師マンション D 棟
・看護師宿舎
・共同浴場(さいわい湯)
・共同浴場(ひがしの湯)
・緑町学生会館(1・4・5F)
・西町ふれあいホーム(1F 西町団地・旧重度身体障害者ケアステーション含む)
9.未利用・暫定施設(26 施設)
【未利用施設】
・旧森のかがく活動センター
・旧園芸センター
・江部乙市民プール
・旧おおぞら幼稚園
・旧みずほ幼稚園
・共同浴場(吉乃湯)
・旧教職員住宅(扇町)
・旧職員住宅(江部乙町)
【暫定施設】
・旧農業開発公社倉庫(事務所)
・旧農業開発公社倉庫 2 号
・旧農業開発公社倉庫 3 号
・旧農業開発公社倉庫 4 号
・旧農業開発公社倉庫(食品加工施設)
・ボーイスカウト会館
・旧羽毛加工所
・旧農畜産物加工所
・旧江部乙中学校(校舎・体育館)
・旧東栄小学校
・旧江部乙児童館
・旧滝の川保育所
・旧泉保育所
・旧事業内職業訓練センター
・市有住宅(一の坂町)
・清掃センター
・粗大ごみ処理センター
・有機物供給センター
-15-
第3章
公共施設マネジメント計画の基本方針
第3章 公共施設マネジメント計画の基本方針
1.滝川市公共施設マネジメント方針
第1章で記載のとおり、
公共施設を取り巻く様々な課題を解消するため、
平成 24 年
(2012
年)11 月に滝川市の今後の公共施設のあり方を示す「滝川市公共施設マネジメント方針」
を策定しました。
本計画は、この方針を踏まえた計画とします。
方針1
公共施設の複合化・集約化を進め、必要な機能を維持しつつ、今後 10 年
程度を集中取り組み期間として公共施設を可能な限り削減する。
【解説】
「施設」から「機能」へ
市民のみなさまの知恵とご協力をいただきながら、公共施設の「選択と集中」を今後 10 年
程度の期間で集中的に進め、公共施設を可能な限り削減することを目標とするものです。
新たに公共施設を取得する際は、公共施設の複合化・集約化を行うことを
方針2
基本とし、新たに取得する公共施設の床面積を超える規模の既存公共施設の
床面積を削減する。
【解説】これまでの縦割りを排除した施設の多目的利用
様々な方の発想やアイディアを活かし、さらなる公共施設の複合化・集約化を進め、施設の
多機能化を図ることで、利用者同士の交流・連携が生まれ、相乗効果の創出を期待するもので
す。併せて既存の公共施設の機能を新たな公共施設に移転させ、複数の施設を統合することに
より、施設の共有部分の削減をはじめ、異なる施設であっても部屋等を共同で利用することに
より、未利用時間を減らすなど、施設の稼働率を高め、施設を最大限に有効活用することを目
的としています。
今後も維持しつづける公共施設については、省エネルギー化を含む、計画的な
方針3
を念頭においた歳入の確保策に努めることとする。
【解説】施設のライフサイクルコストの低減と確保
公共施設の「選択と集中」により、今後も維持し続けることとした施設については、より長
く、大事に使用していくため、これまで滝川市が行ってきたような、不都合が生じてからの「事
後的修繕」ではなく、
「計画的修繕」を行っていくことにより、公共施設の寿命を延ばしていく
こととするものです。加えて、施設の省エネルギー化を進めていくなど、施設の維持経費を削
減していくとともに、余剰である公共スペースを官民連携により有効活用することなどにより、
行政財産使用料などの歳入の確保に努め、施設のライフサイクルコストを捻出していくことを
目指していきます。
-16-
第3章
方針4
公共施設マネジメント計画の基本方針
公共施設の維持・管理及び運営については、PPP(官民連携)※₂を基本とし
た、効率的で経済的な維持管理を行うこととする。
【解説】効率的かつ経済的な管理運営
公共施設の維持・管理及び運営について、民間の知恵や発想をいただくなど、PPP(官民
連携)を進め、より効率的で、経済的な維持管理を行うことを定めたものです。貴重な市民の
財産を最小限の費用で最大限の活用を行うことを目標とします。
方針5
削減の対象となった公共施設は、積極的に売却・賃貸・譲渡を進め、
これにより得られる財源は、残存する公共施設の維持管理経費等に充てる。
【解説】低利用施設の有効活用
削減することとなった公共施設を廃墟とすることなく、必要な方に最大限ご利用いただくと
いうものです。これらの公共施設の売却等によって得られた財源は、存続する公共施設の維持
管理経費等に充てることを原則とします。人口減少や地域経済の低迷を背景とした不動産ニー
ズの低迷から、民間への公共施設の貸与・譲渡が進まないといった現状にありますが、施設を
必要とされる方が市民のためになる公益的な活用をしていただけるというものであれば、無償
でも譲渡を進めることも考えられます。
方針6
広域的な利用が可能な施設は、広域による運営を検討する。
【解説】フルセット主義からの脱却
人口が減少し、地方財政が厳しくなる中、一つの自治体では維持・管理及び運営が困難とな
る施設については広域利用による、公共施設を維持・管理及び運営をしていく手法も検討して
まいります。
※1:建物を企画・設計・建築し、その建物を維持管理して、最後に解体・廃棄するまでの、建物
の全生涯に要する費用の総額を、建物のライフサイクルコスト(LCC)という。
※2:公民が連携して公共サービスの提供を行うスキームを PPP(パブリック・プライベート・パ
ートナーシップ:公民連携)と呼ぶ。PFI は、PPP の代表的な手法の一つ。PPP の中には、
PFI、指定管理者制度、市場化テスト、公設民営(DBO)方式、さらに包括的民間委託、自
治体業務のアウトソーシング等も含まれる。
-17-
第3章
公共施設マネジメント計画の基本方針
2.機能維持方針~必要な機能は維持しつつ、公共施設の総量は削減します
滝川市公共施設マネジメント方針にも記載のとおり、多くの公共施設利用者にとって重要
なのは、
「どこで」
(施設)ではなく、
「なにを」
(機能)であるため、今後は「施設から機能」
への転換を図り、施設の余剰スペースを有効活用することで、必要な機能は維持しつつ、公
共施設の総量については減少させることとします。
3.公共施設マネジメントの考え方~3階層マネジメント法
地域内の公共施設を受益者の範囲の大小から 3 つの層に分け、その層ごとに異なる処方箋
で対処するといった、根本
祐二氏(東洋大学経済学部総合政策学科教授。同大学PPP研
究センター長)の考案した「3 階層マネジメント法」といった視点も導入することとします。
滝川市においては、第1階層である市内全域から利用する施設については、長寿命化や省
エネルギー化などのライフサイクルコストの低減を行いつつ、近隣市町村との共同利用とい
った広域化も視野に入れたマネジメントを進めます。
また、第 2 階層については、小学校に多機能化へ向けた必要な施設改修を加え、第 3 階層
である地区規模のコミュニティ施設等の機能を学校施設などへ移転することで、施設の集約
化を進めます。
図 3-1
3 階層マネジメント法
(東洋大学PPP研究センター長 根本 祐二 氏)
-18-
第3章
公共施設マネジメント計画の基本方針
4.公共施設の運営方針~ファシリティマネジメント施策※の導入
公共施設の複合化・集約化を進め、維持しつづける施設に対しては、PPP(官民連携)
によるファシリティマネジメント施策を集中的に導入することにより、施設の持つ機能を最
大限に引き出すことや、新たな歳入の確保、ライフサイクルコストの低減など、様々な効果
を発揮することが可能となります。
小規模の施設であっても、現在行われている個別かつ短期の施設維持管理手法を、複数施
設を一体とした包括業務委託を行うことによるスケールメリットを発揮し、包括的かつ長期
的に行う方式に変えていくことや、公共施設を活用した様々なファシリティマネジメント施
策を広く公募するなどにより、民間事業者の参入を可能とし、より効率的で経済的な公共施
設の維持管理運営を行うことを目指します。
また、これまでの個別による施設管理では、施設ごとに不具合が生じてから処置を行う「事
後的対応」が行われてきましたが、長期的な視点に立ち、全ての施設を同一の者が均一に点
検し、小規模な不具合があれば早期に補修を行いつつ、緊急度・危険度・重要度を考慮し、
修繕工事の優先度を設定するといった計画的な対応を行う「予防保全型対応」を行うことで、
総体的な施設のライフサイクルコストの低減を図ります。
※「業務用不動産(土地、建物、構築物、設備等)すべてを経営にとって最適な状態(コスト
最小、効果最大)で保有し、運営し、維持するための総合的な管理手法」
(引用:社団法人日本ファシリティマネジメント推進協会)
5.地域コミュニティの形成方針
地域コミュニティの形成については、滝川市都市計画マスタープランでは、以下のとおり方
向性が示されています。
~行政主体からコミュニティ主体へ~
(中略)少子高齢化で多様化する住民ニーズに応え、
「いつまでも住み続けたい、いつかは住
みたい滝川市」を持続させるために、今後は既存の枠組みを抜本的に見直し、地方行政と住民・
NPO等が協働で住民本位の都市づくりが求められています。
(中略)今後は行政による基盤整備を主体とした都市づくりから、公共施設などの既存スト
ックを活かし、住民が主体となって住民一人一人の生活に重点を置いた都市づくり「コミュニ
ティを核とした都市づくり」へと新たな展開を図ります。
(中略)
「コミュニティ街区構造図」
【コミュニティ街区】
:小学校区を基準として設定
【コミュニティ拠点】
:原則として、小学校を含むエリアを設定し、その周辺に地域活動の拠
点施設等を集約
-19-
第3章
公共施設マネジメント計画の基本方針
図 3-2
コミュニティが主体となった都市づくりのイメージ図
(滝川市都市計画マスタープラン)
この方向性に基づき、当計画においても、少子高齢化が進展する中で、誰もが住み慣れた
地域で、安全安心な生活を送ることができるよう地域の多様な主体が協働し、様々な課題の
解決や交流活動に取り組めるよう、小学校区を基準としたコミュニティ街区の形成を進めま
す。
6.遊休施設の取り扱い
前述の公共施設マネジメント方針のとおり、今後、使用する見込みがなくなった公共施設
については、廃墟とすることなく、必要な方に最大限ご利用いただくため、積極的に譲渡や
有償貸与を進め、これらの公共施設の売却・賃貸等によって得られた財源は、存続する公共
施設の維持管理経費等に充てることを原則とします。
また、人口減少や厳しい地域経済情勢を背景とした不動産ニーズの低迷から、公共施設の
譲渡や貸与が進まない場合にあっても、産業振興や保健福祉関連部署となどと連携し、地域
の活力向上や地域福祉の向上、定住人口の増加につながる機能などの誘致を目指し、施設の
無償譲渡及び無償貸与を行うことも検討していきます。
また、行政として利用目的がなく、施設の損傷等が著しく、使用に耐えなくなった公共施
設については、地方財政法改正の行方を見据え、「除却のための特例債(仮称)」の使用可能
期間において撤去し、更地とした上で、土地のさらなる有効活用を検討していくこととしま
す。
-20-
第3章
公共施設マネジメント計画の基本方針
図 3-3
複合化イメージ
複合化前
小学校
地域コミュニティの細分化
老朽化
コミュニティ施設
人口減少
コミュニティ施設
コミュニティ施設
関係者と
協 議
関係者と
協 議
関係者と
協 議
機能移転・
改修
複合化後
コミュニティ機能を持つ小学校
人が集まり
見守りによる
防犯効果も!!
地域力の向上!!
放課後はそのまま
学校内の児童館に!!
移転後の施設は
転用・貸付・譲渡
します。
地域コミュニティの拠点化!!
施設の再活用!!
子どもたちと
ふれあう機会
ができた!!
複合化のメリット
複合化のデメリット
●公共施設総量の圧縮(財政負担の軽減)
●施設まで遠くなる地域が出てくる
●世代間交流の創出
●大きな音の出る活動や葬儀、商業
●多機能化によるサービスの向上
活動などのコミュニティ活動の制限
●見守りによる児童への防犯効果
●学校の部活動とコミュニティ活動の
場所の棲み分け
●コミュニティの集約化
-21-
第4章
分野別計画
第4章 分野別計画
1.業務関連施設
業務関連施設(5 施設)
・滝川市役所庁舎
・まちづくりセンター
・江部乙維持センター
・北電公園管理事務所
・滝川市維持センター
● 施設の延べ床面積と施設にかかる経費 (平成 24 年度)
(上段:延べ床面積 下段:施設にかかる経費※)
滝川市役所庁舎
まちづくりセンター
滝川市維持センター
江部乙維持センター
15,749.92 ㎡
4,998.84 ㎡
1,364.40 ㎡
270.19 ㎡
66,593 千円
29,322 千円
-
-
北電公園管理事務所
495.00 ㎡
※ 施設にかかる経費:1年間にかかる施設の維持管理経費として、修繕・清掃・除雪など施設
を使用しなくてもかかる経費に加え、施設の運営・事業経費として、人件費・消耗品費・通
信費・光熱水費など施設を使用する際にかかる経費の合算したもの(以下同様)
● マネジメント計画
(1) 行政財産の有効活用
平成 18 年地方自治法改正に伴い、
行政財産である庁舎等の余剰床の貸し付けを行い、
さらなる有効活用並びに行政財産使用料等の新たな歳入の確保に努めます。特に市役所
庁舎については、人口減少に伴い、他市町と比較しても市民 1 人当たりの保有床面積が
大きくなっていくことが見込まれることから、余剰床を積極的に生み出し、さらなる有
効活用を行います。
(2) ファシリティマネジメント施策の導入
1 ㎡当たりの維持管理コストが大きい市役所庁舎においては、エネルギーコストの低
減や公共施設の包括管理による維持管理コストの低減など、可能な限りの維持管理コス
トの削減に努めます。加えて、施設の修繕については、PPP(官民連携)の導入を図
り、施設の長寿命化や維持補修費の平準化を行います。
-22-
第4章
分野別計画
● スケジュール
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
2022
行政財産の有効活用
ファシリティ
ESCO 事業※導入
マネジメント
施策の導入
庁舎設備維持の包括化
※ Energy Service Company 事業の略。顧客の水道光熱費等の経費削減を行い、削減実績から
対価を得るビジネス形態のこと。
-23-
第4章
分野別計画
2.コミュニティ関連施設
コミュニティ関連施設(19 施設)
・朝日町地区福祉ホーム
・北滝の川地区福祉会館
・泉町福祉会館
・江部乙南地区福祉会館
・江部乙北地区福祉会館
・江部乙東陽地区福祉会館
・農村環境改善センター
・東滝川地区転作研修センター
・西地区コミュニティセンター
・北地区コミュニティセンター
・中地区コミュニティセンター
・江部乙地区コミュニティセンター
・緑地区コミュニティセンター
・東地区コミュニティセンター
・本町地区コミュニティセンター
・大町地区コミュニティセンター
・扇町地区コミュニティセンター
・幸町地区コミュニティセンター
・三世代交流センター北地区分館
● 施設の延べ床面積と年間延べ利用者数及び施設にかかる経費(平成 24 年度)
(上段:延べ床面積 中段:延べ利用者数※ 下段:施設にかかる経費)
朝日町地区福祉ホーム
北滝の川地区福祉会館
泉町福祉会館
江部乙南地区福祉会館
125.23 ㎡
360.21 ㎡
776.43 ㎡
127.24 ㎡
-
-
-
-
425 千円
473 千円
447 千円
119 千円
江部乙北地区福祉会館
江部乙東陽地区福祉会館
農村環境改善センター
東滝川地区転作研修センター
127.24 ㎡
115.93 ㎡
2673.55 ㎡
738.00 ㎡
-
-
19,113 人
6,336 人
125 千円
135 千円
12,142 千円
2,392 千円
西地区コミュニティセンター
北地区コミュニティセンター
中地区コミュニティセンター
629.84 ㎡
710.00 ㎡
778.80 ㎡
1,132.85 ㎡
8,297 人
11,021 人
9,261 人
4,731 人
1,845 千円
2,230 千円
2,270 千円
1,867 千円
緑地区コミュニティセンター
東地区コミュニティセンター
本町地区コミュニティセンター
大町地区コミュニティセンター
712.80 ㎡
712.80 ㎡
724.35 ㎡
712.80 ㎡
8,025 人
14,219 人
14,728 人
4,395 人
2,286 千円
2,236 千円
3,120 千円
1,841 千円
扇町地区コミュニティセンター
幸町地区コミュニティセンター
三世代交流センター北地区分館
404.59 ㎡
531.10 ㎡
403.87 ㎡
5,097 人
8,430 人
4,931 人
2,176 千円
2,825 千円
2,070 千円
江部乙地区コミュニティセンター
※ 延べ利用人数:貸館利用者数であり、児童館利用は含まない。
-24-
第4章
分野別計画
● 施設の貸館稼働率と利用者 1 人当たりのコストと使用料 (平成 24 年度)
以下のグラフは、各施設の全ての貸室の利用率を施設ごとに平均して算出したものですが、
全体的に体育室の利用(稼働)率(5.32%~54.31%)が高いのに対して、一般的な会議室・
研修室の利用率が低く、総体としての施設の利用率が低くなっています。
(図 4-2、図 4-1)
また、利用率の高い体育室においても、少人数による定期券利用が多く、体育室利用にか
かるコストに対する受益者負担の割合が低いといった課題も生じており、結果として、公的
負担割合が高くなっています。
(図 4-3)
施設の貸館利用(稼働)率 <全室平均> (平成24年度)
図 4-1
19.83%
17.91%
20%
15%
10%
6.61%
8.59%
10.79%
9.82%
8.16%
9.29%
9.28%
9.59%
4.98%
4.72%
2.47%
5%
0%
※各貸室の利用(稼働)率の平均より算出
※児童館占有時間を控除して算出
施設の貸館利用(稼働)率 <体育室> (平成24年度)
54.31%
60%
42.29%
37.51%
43.77%
40.24%
32.51%
40%
20%
図 4-2
30.76%
15.62%
28.72%
35.35%
22.50%
5.32%
0%
※児童館占有時間を控除して算出
-25-
第4章
分野別計画
利用者1人当たりのコストと使用料(平成24年度)
図 4-3
(円)
700.0
600.0
500.0
400.0
300.0
200.0
100.0
0.0
635.3
418.8 426.9
394.7
377.5
222.4
245.1
284.9
419.8
335.1
211.8
157.2
73.0 119.0 48.7 54.4 72.7 93.4 97.0 59.4 102.7 114.1 92.6 122.2 98.1
202.3
利用者1人当たり使用料
利用者1人当たりコスト
● マネジメント計画
(1)コミュニティ機能の学校移転
滝川市都市計画マスタープランに基づき、小学校区を基準とした「コミュニティ街区」
の形成を誘導するため、各小学校区ごとに「コミュニティ拠点」となる小学校等へのコ
ミュニティ関連施設の移転・集約に向けた関係者との協議を続け、協議が整ったところ
から学校施設に必要な改修を行い、移転・集約化を進めていきます。併せてコミュニテ
ィと各小学校等の連携の強化に努め、子育て・子育ち機能の強化及び地域福祉の向上を
図ります。
また、機能移転された後のコミュニティ関連施設については、原則として、地域の福
祉の増進及び地域の活性化に向けた転用や譲渡などを進めます。
(2)運営体制の再構築
各小学校等への機能移転に伴い、施設の複合化に伴う相乗効果が一層高まるよう、多
くの人材が参画する運営委員会を構築し、施設サービスの向上を図ります。
また、多様なファシリティマネジメント施策の導入を進め、より効率的で経済的な施
設運営に取り組みます。
(3)施設の収支バランスの改善
施設の集約化や多機能化に伴い、施設の稼働率を高めることにより、施設のコストに
対する利用料収入の均衡を図るとともに、余剰床などの有効活用等により、新たな歳入
の確保に努めます。
-26-
第4章
●
分野別計画
スケジュール
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
モデル小学校区における検討
学校施設への機能移転
順次他の小学校区へ拡大
運営体制の再構築
各学校区における運営体制の検討
ファシリティマネジメント
施策の導入
-27-
2021
2022
第4章
分野別計画
3.福祉関連施設
福祉関連施設(21 施設)
・養護老人ホーム緑寿園
・特別養護老人ホーム緑寿園
・軽費老人ホーム緑寿園
・中央老人福祉センター
・西町デイサービスセンター
・ナイスケアすずかけ
・デイサービスセンターすずかけ
・見晴デイサービスセンター
・滝川更生園
・滝川新生園
・身体障害者福祉センター・地域ふれあいセンター
・こども発達支援センター
・滝川中央保育所
・二の坂保育所
・滝川中央保育所分園東栄保育所
・江部乙保育所
・一の坂保育所
・中央児童センター
・三世代交流センター
・重症心身障害児者通園事業所たんぽぽの家
・こどもセンターめもる(花月保育所・花月地区児童センター)
● 施設の延べ床面積と施設にかかる経費(平成 24 年度)
(上段:延べ床面積 下段:施設にかかる経費)
養護老人ホーム緑寿園
特別養護老人ホーム緑寿園
軽費老人ホーム緑寿園
中央老人福祉センター
1,453.92 ㎡
7,654.79 ㎡
1,542.94 ㎡
1,252.94 ㎡
60,387 千円
605,433 千円
79,676 千円
6,968 千円
西町デイサービスセンター
デイサービスセンターすずかけ
見晴デイサービスセンター
ナイスケアすずかけ
-
-
412.55 ㎡
5,783.60 ㎡
54,290 千円
52,311 千円
43,507 千円
407,540 千円
重症心身障害児者通園
事業所たんぽぽの家
滝川更生園
滝川新生園
身体障害者福祉センター
・地域ふれあいセンター
1,961.18 ㎡
692.86 ㎡
394.00 ㎡
1,520.93 ㎡
4,235 千円
63,533 千円
99,498 千円
5,759 千円
三世代交流センター
こども発達支援センター
滝川中央保育所
滝川中央保育所分園東栄保育所
2,305.44 ㎡
492.13 ㎡
745.98 ㎡
316.44 ㎡
7,261 千円
42,582 千円
79,354 千円
16,522 千円
二の坂保育所
江部乙保育所
一の坂保育所
花月保育所
702.20 ㎡
478.00 ㎡
855.00 ㎡
1,169.20 ㎡
77,773 千円
32,432 千円
79,062 千円
79,009 千円
花月地区児童センター
中央児童センター
581.20 ㎡
2,755.65 ㎡
14,504 千円
12,766 千円
-28-
第4章
分野別計画
● 施設の年間貸館利用(稼働)率及び利用者 1 人当たりのコストと使用料(平成 24 年度)
福祉関連施設の中でも、貸館対応施設については利用(稼働)率及び受益者負担割合がと
もに低く、施設の老朽化も伴って今後の施設維持が課題となっています。
(図 4-4、図 4-5)
利用者1人当たりのコストと使用料
(円)
図 4-4
25%
図 4-5
1,000
800
施設の貸館利用(稼働)率
600
553.7
400 (平成24年度)
470.2
200
124.9
68.4
0
20.62%
896.2
(円)
91.0
1,000
15.97%
20%
800
15%
7.55%
10%
利用者1人当たりのコストと使用料
5%
0%
600
896.2
470.2
400
利用者1人当たり使用料
200
68.4
利用者1人当たりコスト
0
553.7
124.9
91.0
利用者1人当たり使用料
利用者1人当たりコスト
● マネジメント計画
(1)施設の老朽化に対する対応
社会福祉施設については、これまで順次改築が行われてきたものの、昭和50年前後
に建築された施設も多く現存しています。これらの施設については、施設の耐震化や設
備の更新に加え、施設のユニバーサルデザイン化などの施設利用者のサービス水準の向
上につながるような改修を行う必要があります。
一方では、社会福祉分野への民間参入も進んでおり、一部の高齢者福祉施設や障がい
者福祉施設、保育所については、民間の能力を活用して、多様化する住民ニーズに、よ
り効果的・効率的に対応し、サービスの維持・向上に努めてもらうため、30 年余のノ
ウハウを有する滝川市社会福祉事業団に事業移管・施設譲渡を行います。
(2)施設の多機能化への対応及び集約化
社会福祉施設については、他の施設との複合化を行うことで、様々な相乗効果が期待
できるものもあります。このような施設については、新たな施設の整備の際には複合施
設化を積極的に進めてまいります。
-29-
第4章
分野別計画
また、ユニバーサルデザイン化の行われていない中央老人福祉センターをはじめ、三
世代交流センター、身体障害者福祉センター等について、施設の集約化など施設のあり
方を検討します。
なお、公立保育所については、子ども子育て関連3法(平成 24 年 8 月 22 日公布)
に基づき、滝川市子ども・子育て支援事業計画(平成 27 年度~)において、施設のあ
り方について検討を行うこととします。
(3)施設の広域化の検討
一つの自治体では、維持・更新していくことが困難となる施設については、近隣市町
とも協議を行い、施設の広域設置や広域利用などについても検討を進めます。
● スケジュール
2013
2014
2015
2016
社会福祉施設の譲渡
多機能化・集約化の検討
中央老人福祉センター等の
あり方の検討
広域化の検討
-30-
2017
2018
2019
2020
2021
2022
第4章
分野別計画
4.保健医療関連施設
保健医療関連施設(4 施設)
・休日夜間急病センター
・高等看護学院
・保健センター
・滝川市立病院
● 施設の延べ床面積と施設にかかる経費
(上段:延べ床面積 下段:施設にかかる経費)
休日夜間急病センター
保健センター
滝川市立病院
高等看護学院
222.23 ㎡
1,237.14 ㎡
24,585.93 ㎡
1011.00 ㎡
40,348 千円
176,096 千円
5,566,175 千円
86,701 千円
● マネジメント計画
(1)施設の老朽化への対応
休日夜間急病センターについては、総合福祉センターの廃止に伴い、機能移転が必要
であり、また高等看護学院については、施設の老朽化が著しく、早急な対応が必要です。
これらの機能維持を前提とした代替施設への機能移転を行います。
(2)ファシリティマネジメント施策の導入
保健センターにおいては、ファシリティマネジメント施策を導入し、エネルギーコス
トをはじめとする、可能な限りの維持管理コストの削減に努めます。
加えて、施設の修繕については、予防保全型対応に転換し、施設の長寿命化や維持補
修費の平準化を行います。
● スケジュール
2013
2014
2015
2016
2017
2018
休日夜間急病センターの
移転
高等看護学院の移転
ESCO 事業導入
ファシリティマネジメント
施策の導入
-31-
2019
2020
2021
2022
第4章
分野別計画
5.観光関連施設
観光関連施設(13 施設)
・開基百年記念塔
・丸加高原伝習館
・羊の館
・グリーンヒル丸加
・滝川ふれ愛の里 食と健康の養生館 ・コテージ A
・コテージ B
・コテージ C
・コテージ D
・コテージ E
・総合交流ターミナルたきかわ
・航空動態博物館
・丸加高原オートキャンプ場公園管理棟
● 施設の延べ床面積と施設にかかる経費及び施設収入(平成 24 年度)
(上段:延べ床面積 中段:施設にかかる経費 下段:施設収入)
開基百年記念塔
丸加高原伝習館
羊の館
グリーンヒル丸加
363.31 ㎡
1396.09 ㎡
1,262.75 ㎡
138.02 ㎡
0 千円
22,699 千円
0 千円
0 千円
0 千円
0 千円
0 千円
93 千円
丸加高原オートキャンプ場
滝川ふれ愛の里
総合交流ターミナルたきかわ
航空動態博物館
578.00 ㎡
5,910.66 ㎡
836.96 ㎡
1,200.00 ㎡
2,006 千円
133,507 千円
27,402 千円
2,010 千円
1,150 千円
148,091 千円
35,256 千円
2,688 千円
● 施設の年間延べ利用人数(平成 24 年度)
開基百年記念塔
丸加高原伝習館
‐
丸加高原オートキャンプ場
1,144 人
羊の館
14,268 人
滝川ふれ愛の里
グリーンヒル丸加
‐
総合交流ターミナルたきかわ
283,128 人
648,177 人
1,336 人
航空動態博物館
5,722 人
● マネジメント計画
(1)PPP導入の検討
滝川ふれ愛の里及び総合交流ターミナルたきかわについては、現状の運営管理体制を維持
する中で、PFIの手法や包括的民間委託など、民間のノウハウを最大限活用した官民連携
による経済的かつ効果的な施設維持・運営の手法を検討します。
また、その他の施設についても、より経済的で効果的な施設の運営を目指し、様々な民間
のノウハウの活用について検討します。
-32-
第4章
分野別計画
●スケジュール
2013
2014
2015
2016
2017
2018
2019
2020
2021
滝川ふれ愛の里における PPP 導入の検討
PPP導入の検討
その他の施設における各種 PPP 事業の検討(随時)
-33-
2022
第4章
分野別計画
6.農業関連施設
農業関連施設(6 施設)
・丸加山牧野管理施設
・穀類乾燥調製施設
・もみ殻処理施設
・肉用牛生産団地育成施設管理舎
・肉用牛生産団地育成施設畜舎
・肉用牛生産団地育成施設飼料庫
● 施設の延べ床面積と施設にかかる経費
(上段:延べ床面積 下段:施設にかかる経費)
丸加山牧野管理施設
穀類乾燥調製施設
もみ殻処理施設
301.04 ㎡
1,452.36 ㎡
369.97 ㎡
-
-
-
肉用牛生産団地育成施設管理舎
肉用牛生産団地育成施設飼料庫
肉用牛生産団地育成施設畜舎
63.70 ㎡
656.64 ㎡
1,271.07 ㎡
-
-
-
● マネジメント計画
(1)施設の長寿命化
これらの施設の果たすべき役割等を検証し、目的を達成した若しくは行政が施設を運
営する必要性が低下した施設については、積極的に財産処分を行います。また、維持し
ていく施設については、施設の長寿命化を図るため、予防保全型対応に転換します。
● スケジュール
2013
2014
2015
2016
施設のあり方の検討
2017
2018
2019
財産処分
施設の長寿命化
-34-
2020
2021
2022
第4章
分野別計画
7.文化・スポーツ関連施設
7.文化・スポーツ関連施設(25 施設)
・文化センター
・新町書庫
・音楽公民館
・美術自然史館
・こども科学館
・こども科学館分館
・陶芸センター
・郷土館
・郷土館分館華月館
・教育支援センター
・青年体育センター
・サイクリングターミナル
・市営球場管理棟
・陸上競技場管理棟
・陸上競技場倉庫
・テニスコート管理棟
・弓道場(射場)
・弓道場(的場)
・滝の川市民プール
・東栄市民プール
・B&G 海洋センター
・たきかわホール
・郷土館分館屯田兵屋
・滝川スポーツセンター
※
・中高年齢労働者福祉センターサンライフ滝川
※一般財団法人滝川市体育協会所有施設
● 施設の延べ床面積と施設にかかる経費(平成 24 年度)
(上段:延べ床面積 下段:施設にかかる経費)
文化センター
たきかわホール
新町書庫
音楽公民館
4,479.78 ㎡
949.31 ㎡
1,192.33 ㎡
1,024.50 ㎡
37,140 千円
19,948 千円
-
4,711 千円
美 術 自 然 史館
こども科学館
こども科学館分館
陶 芸 セ ンター
2,889.37 ㎡
1,778.30 ㎡
697.56 ㎡
191.22 ㎡
61,249 千円
7,926 千円
-
9,061 千円
郷 土館
郷 土 館 分 館 華月館
郷土館分館屯田兵屋
教 育 支 援 セ ン ター
954.21 ㎡
153.26 ㎡
57.83 ㎡
1,832.93 ㎡
440 千円
-
-
-
滝川スポーツセンター
サイクリングターミナル
2,939.81 ㎡
3,513.00 ㎡
1,262.33 ㎡
1,432.94 ㎡
15,467 千円
-
12,344 千円
-
青 年 体 育 セ ン ター
陸上競技場管理棟
陸 上 競 技 場倉庫
テニスコート管理棟
市 営 球 場 管理棟
弓 道 場 ( 射 場)
223.54 ㎡
79.30 ㎡
78.54 ㎡
129.60 ㎡
-
-
-
-
弓道場(的場)
滝の 川 市 民 プ ー ル
東栄市民プ ー ル
B&G 海 洋 セ ン タ ー
102.16 ㎡
1,155.10 ㎡
495.37 ㎡
382.48 ㎡
-
-
-
4,539 千円
中高年齢労働者福祉センター
サンライフ滝川
1,408.26 ㎡
6,192 千円
-35-
第4章
分野別計画
● 施設の年間延べ利用人数及び利用者 1 人当たりのコストと使用料(平成 24 年度)
文化・スポーツ関連施設については、多くの利用者数がいますが、特定の方が多数の利用
をしている傾向もあり、施設の老朽化による利便性や快適性の低下や人口減少、年齢構成の
変動などの影響から、多くの施設で利用者が減少傾向にあります。
(図 4-6、図 4-7)また、
利用者 1 人当たりのコストでは、美術自然史館、陶芸センター、サイクリングターミナルで
高くなっています。
(図 4-8)
その一方で、文化・スポーツ関連施設などの老朽化が進み、その多くが更新時期を迎えて
いることに加え、施設の耐震化など、公共施設に関する大きな財政投資が求められています。
図 4-6
年間延べ利用者数
(人)
56,457
60,000
50,000
40,916
40,000
23,840
18,510
15,013
14,072
10,083
2,020 972 3,469
30,000
20,000
10,000
18,584
15,355
9,318
2,175
1,253
0
(人)
図 4-7
年間延べ利用者数の推移
80,000
文化センター
70,000
音楽公民館
60,000
美術自然史館
こども科学館
50,000
郷土館
40,000
青年体育センター
スポーツセンター
30,000
サイクリングターミナル
滝の川市民プール
20,000
東栄市民プール
10,000
B&G海洋センター
たきかわホール
0
-36-
第4章
図 4-8
利用者1人当たりのコストと使用料
(円)
5,675.5
6,000
5,000
4,485.9
4,079.7
4,000
3,000
1417.6
2,000
1,000
0
657.8
254.5
2,716.3
786.1
260.1 294.1 134.0 204.3 29.8
452.5 648.8
609.9
利用者1人当たり使用料
34.0
31.3
244.3
403.2
148.2 139.7
利用者1人当たりコスト
● マネジメント計画
(1)
「滝川スポーツセンター」
「青年体育センター」、
「文化センター」の大規模改修
耐震化が必要となる「滝川スポーツセンター」「青年体育センター」、
「文化センター」
については、人口減少を踏まえた施設規模や機能を最適化する検討を早急に行い、滝川
市耐震改修促進計画における市有建築物(多数の者が利用する建築物)の耐震化目標
90%(平成 27 年度)の実現を目指し、施設の耐震化を中心とした大規模改修を行いま
す。加えて、施設サービスの向上につながる設備等の改修を段階的に実施します。
(2)文化・スポーツ関連施設の集約化と学校施設の有効活用
大規模文化施設へ他の文化施設の機能の移転を検討し、文化関連施設の集約化を進め
ます。また、中規模の体育施設については、前述のコミュニティセンターの集約化の進
展に併せて、学校施設に必要な改修を行い、学校体育館への機能移転を進めます。
(3)行政財産の有効活用
2005 年の PFI 法改正や 2006 年の地方自治法改正により、行政財産の貸付条件が
緩和され、公共施設と民間施設との一体的整備を行いやすくなったことから、官民連携
により、民間サービスを取り込んだ施設サービス水準の向上と施設の維持管理コストの
低減及び新たな歳入の創出等に積極的に取り組みます。
-37-
分野別計画
第4章
分野別計画
(4)新たな施設の歳入確保
施設の集約化や多機能化に伴い、施設の稼働率を高めることにより、施設のコストに
対する利用料収入の均衡を図るとともに、施設の余剰スペースや広告スペースの有効活
用、ネーミングライツなどにより、新たな歳入の確保に努めます。
(5)ファシリティマネジメント施策の導入
ファシリティマネジメント施策を導入し、エネルギーコストをはじめとする、可能な
限りの維持管理コストの削減に努めます。
● スケジュール
2013 2014
2015 2016
2017
2018
2019
2020
滝川スポーツセンター・青年体育
センターの大規模改修
最適化の検討
耐震改修・大規模改修
最適化の検討
文化センターの大規模改修
耐震改修・大規模改修
設備等改修
文化施設の集約
最適化の検討
移転・集約
ワークショップ等の開催
活用開始
学校施設の有効活用
学校施設改修
PPPの導入
新たな施設の歳入確保
ESCO 事業導入
ファシリティマネジメント
施策の導入
-38-
2021
2022
第4章
分野別計画
8.その他の施設
その他の施設(13 施設)
・滝川市民会館
・医師住宅A
・医師住宅B
・医師住宅C
・医師マンション A 棟
・医師マンション B 棟
・医師マンション C 棟
・医師マンション D 棟
・看護師宿舎
・共同浴場(さいわい湯)
・共同浴場(ひがしの湯)
・緑町学生会館(1・4・5F)
・西町ふれあいホーム(1F 西町団地・旧重度身体障害者ケアステーション含む)
● 施設の延べ床面積と施設にかかる経費(平成 24 年度)
(上段:延べ床面積 下段:施設にかかる経費)
滝川市民会館
共同浴場(さいわい湯)
共同浴場(ひがしの湯)
750.00 ㎡
101.38 ㎡
76.18 ㎡
134.46 ㎡
3,366 千円
2,746 千円
2,036 千円
-
医師住宅B
医師住宅C
医師マンション A 棟
医師住宅A
医師マンション B 棟
161.46 ㎡
124.74 ㎡
370.00 ㎡
370.00 ㎡
-
-
-
-
医師マンション C 棟
医師マンション D 棟
看護師宿舎
緑町学生会館(1・4・5F部分)
868.96 ㎡
631.80 ㎡
1,064.00 ㎡
1,161.55 ㎡
-
-
-
-
西町ふれあいホーム
(1F 西町団地・旧重度
身体障害者ケアステーショ
ン含む)
2,600.38 ㎡
-
● マネジメント計画
(1)施設のあり方の検討
これらの施設の果たすべき役割等を検証し、目的を達成した若しくは行政が施設を運
営する必要性が低下した施設については、積極的に財産処分を行います。また、維持・
存続する施設については、最小限のコストで最大限の効果があげられるよう、運営方法
の見直しを行います。
-39-
第4章
分野別計画
9.未利用・暫定施設
未利用・暫定施設(26 施設)
【未利用施設】
・旧森のかがく活動センター
・旧おおぞら幼稚園
・旧教職員住宅(扇町)
・旧園芸センター
・旧みずほ幼稚園
・旧職員住宅(江部乙町)
・江部乙市民プール
・共同浴場(吉乃湯)
・旧農業開発公社倉庫 2 号
・旧農業開発公社倉庫(食品加工施設)
・旧農畜産物加工所
・旧江部乙児童館
・旧事業内職業訓練センター
・粗大ごみ処理センター
・旧農業開発公社倉庫 3 号
・ボーイスカウト会館
・旧江部乙中学校(校舎・体育館)
・旧滝の川保育所
・市有住宅(一の坂町)
・有機物供給センター
【暫定施設】
・旧農業開発公社倉庫(事務所)
・旧農業開発公社倉庫 4 号
・旧羽毛加工所
・旧東栄小学校
・旧泉保育所
・清掃センター
● 施設の建築年度・構造・面積等
(上段:延べ床面積 下段:施設にかかる経費)
【未利用施設】
旧森のかがく活動センター
旧園芸センター
1970 年鉄筋コンクリート 2 階
1989 年ブロック平屋
1967 年木造平屋
1976 年鉄骨平屋
548.10 ㎡
333.98 ㎡
(脱衣所)33.00 ㎡
623.46 ㎡
旧みずほ幼稚園
江部乙市民プール
共同浴場(吉乃湯)
旧おおぞら幼稚園
旧教職員住宅(扇町) 旧職員住宅(江部乙町)
1975 年木造平屋
1980 年木造平屋
1973 年ブロック 25 戸
1969 年木造平屋 2 戸
523.12 ㎡
45.26 ㎡
1,554.11 ㎡
99.18 ㎡
旧農業開発公社倉庫(事務所)
旧農業開発公社倉庫 2 号
旧農業開発公社倉庫 3 号
旧農業開発公社倉庫 4 号
1960 年木造平屋
1960 年木造平屋
1960 年鉄骨平屋
1960 年木造平屋
77.75 ㎡
324.00 ㎡
324.00 ㎡
324.00 ㎡
【暫定施設】
旧農業開発公社倉庫
(食品加工施設)
ボーイスカウト会館
旧羽毛加工所
旧農畜産物加工所
1961 年鉄骨平屋
1969 年木造平屋
1976 年ブロック平屋
1984 年鉄骨 2 階
400.00 ㎡
113.40 ㎡
195.40 ㎡
178.36 ㎡
旧江部乙中学校(校舎・体育館)
旧東栄小学校
1968 年鉄筋コンクリート 3 階
1962 年 RC・CB2 階
1968 年木造 2 階
1972 年ブロック平屋
4,657.90 ㎡
2,118.08
202.02 ㎡
481.86 ㎡
旧泉保育所
旧江部乙児童館
旧事業内職業訓練センター 市有住宅(一の坂町)
旧滝の川保育所
清掃センター
1980 年鉄筋コンクリート 2 階
1969 年鉄筋コンクリート 3 階
1980 年木造 2 階
1985 年鉄筋コンクリート 3 階
712.00
728.45 ㎡
200.83 ㎡
2,313.02 ㎡
粗大ごみ処理センター
有機物供給センター
1988 年鉄骨平屋
1982 年鉄骨 2 階
916.11 ㎡
1,621.75 ㎡
-40-
第4章
● マネジメント計画
(1)積極的な財産処分
未利用施設については、今後の行政として使用の見込みの有無を精査し、使用の見込
みがない施設となった場合は、必要な方に最大限ご利用いただくため、これまで以上に
建物・土地の情報を発信し、積極的に譲渡や有償貸与を進めます。
また、未利用施設及び暫定施設の中で、施設の損傷等が著しく、使用に耐えなくなっ
た時点で、危険性を考慮し、地方財政法の改正による「除却のための特例債(仮称)」を
活用して取り壊しを行い、更地とした上で、土地のさらなる有効活用を行います。
-41-
分野別計画
第5章
地域別計画
第5章 地域別計画
1.滝川第一小学校地区
● 地区を構成する町名
本町、大町、幸町(一部)
、一の坂町(一部)、朝日町(一部)
● 現状と課題(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
地区の人口は経年的に減少するとともに、高齢化率が増加傾向となっており、今後も高
齢化が進むと予測されます。
地区全体に未利用地が分布しており、人口減少の進行に伴い国道 12 号沿線の利便性が
高い地区において空き家や空き地の増加が予測され、都市基盤の有効な活用を阻害するこ
とが懸念されます。
図 5-1
人口の推移(滝川第一小学校区)
(人)
7,000
6,000
5,000
1,601
(25.9%)
4,000
3,000
2,000
1,732
(30.7%)
1,754
1,614
(34.5%)
3,828
(61.9%)
(35.6%)
3,255
(57.7%)
2,781
2,448
(54.7%)
(54.1%)
1,000
0
752
1,464
(36.9%)
655
553
467
2,117
(53.4%)
386
1,341
(39.0%)
1,263
(42.7%)
1,778
(51.7%)
319
1,424
(48.1%)
274
(12.2%)
(11.6%)
(10.9%)
(10.3%)
(9.7%)
(9.3%)
(9.3%)
平成22年
平成27年
平成32年
平成37年
平成42年
平成47年
平成52年
生産年齢人口
老齢人口
年少人口
※国勢調査を基に推計(ストックマネジメント推進課)
● 地域づくりの目標(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
【目標1】徒歩と公共交通で便利に暮らせるまち
国道 12 号沿道や都市幹線街路沿道に生活利便施設などを誘導して、地区の生活利便
性を高めるとともに、これらの幹線街路を中心とした公共交通や自転車・歩行空間の利
便性向上を検討するなど、徒歩や公共交通を中心とした誰もが便利に暮らせる地域づく
りを目指します。
【目標2】未利用地を有効に活用した都市のコンパクト化
本市のコンパクトな都市づくりを進めるために重要な役割を担う地区として、生活利
便性の向上とともに未利用地の利用を促進して、都市のコンパクト化を進めます。
-42-
第5章
地区別の公共施設一覧
図 5-2
滝川第一小学校地区
庁
舎
等
広
域
対
応
施
設
市役所
保 健
医 療
施 設
滝川市立病院
平成22年度
24,585.93㎡
文化施設
ス ポ ー ツ
施 設
総 合
福
祉 高齢者
施 福 祉
設
障害者
福 祉
滝川消防団第1・2・3分団詰所
平成22年度
328.28㎡
消 防 署
地
域
対
応
施
設
支
所
公民館等
朝日町地区福祉ホーム
昭和48年度
125.23㎡
中地区コミュニティセンター
昭和59年度
778.80㎡
本町地区コミュニティセンター
平成2年度
724.35㎡
大町地区コミュニティセンター
平成1年度
712.80㎡
中 学 校
小 学 校
児 童 館
そ
の
他
滝川第一小学校
昭和35年度
7,289.43㎡
中地区児童センター
昭和59年度
(778.80㎡)
大町放課後子ども教室
平成1年度
(712.80㎡)
保 育 所
一の坂保育所
平成11年度
855.00㎡
子育て 支援
一の坂子育て支援センター
平成11年度
(855.00㎡)
観光関連
そ の 他
表のみかた
=旧耐震基準(昭和 56 年度以前建設)
=複合施設
=新耐震基準(昭和 56 年度以後建設) マスの大きさ=施設面積の規模を相対的に示したもの
-43-
地域別計画
第5章
地域別計画
● マネジメント計画
(1)国道12号沿線の公共施設の集約
国道12号沿線には、
「滝川第一小学校」をはじめ、「中地区コミュニティセンター・
中地区児童センター」、
「本町地区コミュニティセンター」、「大町地区コミュニティセン
ター・大町放課後子ども教室」などが整備されています。徒歩や公共交通の活用により、
「滝川第一小学校」にコミュニティ関連機能を集約し、小学校と地域のコミュニティ機
能の相乗効果を高めます。
(2)小規模福祉サービス拠点の設置の誘導
この地区は、高齢化率が比較的高い地域ですが、社会福祉施設が少ないといった状況
にあります。そのため、余剰となる公共施設の有効活用として、高齢者向けの小規模健
康福祉サービス機能等を誘導します。
(3)子育て支援機能の選択と集中
「一の坂保育所」、「一の坂子育て支援センター」、「中地区児童センター」、「大町放課
後子ども教室」といった切れ間のない子育て支援機能が存在していますが、これらの機
能を集約し、より一層の事業の集中を図ります。
図 5-3
-44-
第5章
2.滝川第二小学校地区
● 地区を構成する町名
黄金町、幸町(一部)
、泉町(一部)
、南滝の川(一部)
、二の坂町、滝の川町、北滝の川、
屯田町、西滝川(一部)
● 現状と課題(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
地区の人口は、経年的にほぼ横ばいですが高齢化率が増加傾向となっており、今後も高
齢化が進むと予測されます。市街地周辺には、豊かな農村環境が存在しているにもかかわ
らず、市街地外縁部での開発や大規模な未利用地等も見られ、このまま放置すると農村景
観を阻害し、維持管理に要する費用が増えることが想定されます。また、地区内に生活利
便施設が少なく、点在しているため、地区住民の生活利便性は十分とはいえません。
地域資源として、サイクリングターミナルやスポーツセンターなどの運動施設があり、
これらの有効活用が求められます。地区の人口は経年的に減少するとともに、高齢化率が
増加傾向となっており、今後も高齢化が進むと予測されます。
図 5-4
人口の推移(滝川第二小学校区)
(人)
9,000
8,000
7,000
2,022
(23.8%)
2,417
(29.6%)
6,000
2,603
(33.5%)
5,000
2,211
(35.9%)
5,300
3,000
(62.4%)
4,621
(56.6%)
2,000
0
2,421
(35.8%)
4,000
1,000
2,513
(34.4%)
1,173
(13.8%)
平成22年
1,121
(13.7%)
4,102
(52.8%)
3,817
(52.3%)
1,064
(13.7%)
3,444
(50.9%)
974
(13.3%)
平成27年 平成32年 平成37年
年少人口
生産年齢人口
895
3,143
(51.0%)
808
2,068
(37.0%)
2,793
(50.0%)
726
(13.2%)
(13.1%)
(13.0%)
平成42年
老齢人口
平成47年
平成52年
※国勢調査を基に推計(ストックマネジメント推進課)
● 地域づくりの目標(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
【目標1】豊かな農村暮らし、ゆとりある暮らしを創出するまち
国道 12 号沿道を中心とした交通利便性を活かした土地利用を促進し、ゆとりある暮
らしを守る住宅市街地の形成を目指します。
【目標2】運動公園のスポーツ拠点機能を強化し、市民の健康づくり進めるまち
既存のスポーツ施設(サイクリングターミナル、滝の川運動公園など)の充実や活用
により、市民の健康づくりの拠点形成を目指します。
-45-
地域別計画
第5章
地域別計画
図 5-5
地区別の公共施設一覧
滝川第二小学校地区
庁
舎
等
広
域
対
応
施
設
市役所
保 健
医 療
施 設
文化施設
ス ポ ー ツ
施 設
青年体育センター
昭和45年度
2,913.81㎡
滝川スポーツセンター サイクリングターミナル
昭和54年度
昭和58年度
3,513.00㎡
1,262.33㎡
滝の川市民プール
平成14年度
1,155.10㎡
総 合
福
見晴デイサービスセンター
祉 高齢者
平成13年度
施 福 祉
412.55㎡
設
障害者
福 祉
消 防 署
支
地
域
対
応
施
設
滝川消防署北分遣所
昭和61年度
191.70㎡
所
公民館等
中 学 校
小 学 校
北滝の川地区福祉会館
昭和49年度
360.21㎡
三世代交流センター北地区分館
平成4年度
403.87㎡
江陵中学校
昭和53年度
7,744.97㎡
滝川第二小学校
昭和46年度
7,445.03㎡
北地区児童センター
昭和58年度
(710.00㎡)
児 童 館
保 育 所
北地区コミュニティセンター
昭和58年度
710.00㎡
黄金町放課後子ども教室
平成4年度
(403.87㎡)
二の坂保育所
昭和53年度
702.20㎡
子育て 支援
そ
の
他
観光関連
そ の 他
表のみかた
=旧耐震基準(昭和 56 年度以前建設)
=複合施設
=新耐震基準(昭和 56 年度以後建設) マスの大きさ=施設面積の規模を相対的に示したもの
-46-
第5章
● マネジメント計画
(1)スポーツ関連施設の改修と多機能化
この地区には、スポーツ関連施設の集積があり、市民の健康づくりの拠点となってい
ます。しかしながら、
「青年体育センター」や「滝川スポーツセンター」などの老朽化が
進展しており、これらの施設の改修が必要となります。改修の際には、子どもから大人
までが利用しやすく、スポーツに親しみが持てるような機能を付加するなど施設の多機
能化を図ります。
(2)コミュニティ施設の集約
国道12号沿線には、
「滝川第二小学校」
、
「江陵中学校」、
「三世代交流センター北地区
分館」、「北滝の川地区福祉会館」が設置されており、また、滝川第二小学校から直線距
離で約 700mの位置に「北地区コミュニティセンター」が設置されています。国道12
号を中心とした交通の利便性を活かし、これらの施設の滝川第二小学校への集約を進め
るとともに、学校施設の有効活用に向けた施設改修等も実施します。
図 5-6
-47-
地域別計画
第5章
地域別計画
3.滝川第三小学校地区
● 地区を構成する町
中島町、空知町、花月町、新町、明神町、栄町、本町(一部)、大町(一部)
● 現状と課題(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
地区の人口は、微増傾向にあり、高齢化率は他の地区に比べ最も低位です。本市の中心
部にあり、JR 滝川駅やバスターミナル、国道 12 号、国道 38 号、国道 451 号により、
本市はもとより中空知圏域の交通拠点を形成しています。商業・飲食、官公庁、教育・文
化、業務サービスなど、利便性が高い地区ですが、中心部の商業機能の不活性や低未利用
地が見られます。また、地区の南部は、十分な生活利便施設が立地している状況とはいえ
ません。
図 5-7
人口の推移(滝川第三小学校区)
(人)
8,000
7,000
6,000
1,462
(21.4%)
5,000
1,679
(25.2%)
1,784
(27.7%)
1,809
(29.5%)
4,000
3,000
0
1,790
(33.3%)
4,330
(63.4%)
1,035
1,853
(37.2%)
4,032
(60.5%)
2,000
1,000
1,803
(31.3%)
956
(15.2%)
(14.3%)
平成22年
平成27年
3,765
(58.5%)
886
3,514
(57.4%)
799
3,247
706
(13.8%)
(13.1%)
(12.3%)
平成32年
平成37年
平成42年
年少人口
生産年齢人口
2,959
(56.4%)
(55.0%)
629
2,562
(51.4%)
572
(11.7%)
(11.5%)
平成47年
平成52年
老齢人口
※国勢調査を基に推計(ストックマネジメント推進課)
● 地域づくりの目標(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
【目標1】街なかや近隣住区の生活利便性が高く、歩いて暮らせるまち
既存の都市ストックを活用し、地区の人口を回復させるため、高齢世帯・子育て世帯
も含めて暮らしやすい街なか居住を推進し、生活利便施設間などのバリアフリー化によ
り誰もが歩いて楽しく暮らせるまちを目指します。
【目標2】文化・歴史・自然・スポーツが体験できる魅力あるまち
文化ゾーン・歴史資源活用ゾーン・河川空間の自然資源・スカイスポーツなどの独自
のスポーツなど様々な地域資源を活用し体験メニューが豊富で賑わうまちを目指します。
-48-
図 5-8
第5章
地区別の公共施設一覧
地域別計画
滝川第三小学校地区
庁
舎
等
広
域
対
応
施
設
滝川市役所
平成7年度
15,749.92㎡
市役所
保 健
医 療
施 設
休日夜間急病センター
昭和51年度
(222.23㎡)
総合福祉センター
昭和51年度
5,511.60㎡
文化施設
ス ポ ー ツ
施 設
陶芸センター
昭和52年度
191.22㎡
保健センター
昭和61年度
1,237.14㎡
高等看護学院
昭和57年度
1011.00㎡
旧森のかがく活動センター 文化センター
平成14年度
昭和47年度
548.10㎡
4,479.78㎡
郷土館
昭和51年度
954.21㎡
美術自然史館 まちづくりセンター
平成24年度
昭和61年度
4,998.84㎡
2,889.37㎡
たきかわホール
平成14年度
949.31㎡
音楽公民館
昭和56年度
1,024.50㎡
こども科学館
平成2年度
1,778.30㎡
新町書庫
昭和47年度
1,192.33㎡
こども科学館分館
昭和58年度
697.56㎡
総 合
福
祉 高齢者
施 福 祉
設
障害者
福 祉
身体障害者福祉センター・地域ふれあいセンター
昭和59年度
1,520.93㎡
消 防 署
地
域
対
応
施
設
支
所
公民館等
明苑中学校
昭和54年度
8,334.92㎡
中 学 校
小 学 校
滝川第三小学校
昭和43年度
5,854.55㎡
花月地区児童センター
平成17年度
581.20㎡
児 童 館
保 育 所
子育て 支援
そ
の
他
滝川中央保育所
昭和49年度
696.98㎡
こども発達支援センター
昭和52年度
492.13㎡
中央児童センター
昭和57年度
2,755.65㎡
花月保育所
平成17年度
1,169.20㎡
花月子育て支援センター
平成17年度
(1,169.20㎡)
航空動態博物館
平成4年度
1,200.00㎡
観光関連
そ の 他
表のみかた
=旧耐震基準(昭和 56 年度以前建設)
=複合施設
=新耐震基準(昭和 56 年度以後建設) マスの大きさ=施設面積の規模を相対的に示したもの
-49-
第5章
地域別計画
● マネジメント計画
(1)文化ゾーンの再編
文化ゾーンには多くの文化関連施設が立地しており、機能分担を行っている反面、そ
れぞれの施設では、利用度が低下しているものも見られます。
「文化センター」の耐震化
や大規模改修が必要となっており、これらの整備を行う際は、ゾーン全体の文化関連施
設の再編を視野に入れた改修を行うこととし、施設の総量を圧縮します。
(2)コミュニティ維持方針
この地区は、充実した都市交通機能を活かした中心市街地の施設である「まちづくり
センター」や「花月地区児童センター」、
「駅前ひろば
く・る・る」をはじめ、
「中央児
童センター」などが点在し、これらの施設を活用した地区コミュニティが形成されてき
ましたが、今後は、滝川市都市計画マスタープランに基づき、滝川第三小学校とその隣
接する花月地区児童センターへの機能の集約を図り、小学校と地域のコミュニティ機能
の相乗効果を高めることとします。
図 5-9
-50-
第5章
4.西小学校地区
● 地区を構成する町名
有明町、西町、扇町、幸町(一部)
、泉町、西滝川(一部)
● 現状と課題(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
江部乙地区、東滝川地区に続き、3 番目に高齢化が進んでいる地区で、平成 17 年時点
で、高齢化率が 25%となっています。今後は、人口減少に伴い、さらに高齢化が進むと予
測されます。
施設状況については地区内に生活利便施設が少なく、点在しているため、地区住民の生
活利便性は十分とはいえません。また、未利用地は国道 451 号沿いと地区の南部に多く
なっています。
地域資源として、水辺を活用した体験学習施設やスカイスポーツ施設などがあり、これ
らを活用した地域活性化が求められます。
図 5-10
人口の推移(西小学校区)
(人)
8,000
7,000
6,000
2,287
(30.6%)
2,430
(36.4%)
5,000
2,413
(41.1%)
4,000
2,203
(43.5%)
3,000
4,439
(59.4%)
2,000
3,680
(55.2%)
3,018
(51.4%)
1,000
751
0
1,994
(46.4%)
561
(10.0%
(8.4%)
平成22年
平成27年
436
(7.4%)
平成32年
年少人口
1,789
(49.9%)
2,508
(49.6%)
349
(6.9%)
2,033
(46.4%)
266
(6.2%)
平成37年
平成42年
生産年齢人口
老齢人口
1,594
(44.5%)
200
(5.6%)
平成47年
1,581
(53.7%)
1,211
(41.1%)
152
(5.2%)
平成52年
※国勢調査を基に推計(ストックマネジメント推進課)
-51-
地域別計画
第5章
地域別計画
地区別の公共施設一覧
図 5-11
西小学校区
庁
舎
等
広
域
対
応
施
設
市役所
保 健
医 療
施 設
文化施設
ス ポ ー ツ
施 設
総 合
B&G海洋センター
平成6年度
382.48㎡
三世代交流センター
昭和63年度
2,389.29㎡
福
西町デイサービスセンター
祉 高齢者
昭和63年度
施 福 祉
2,389.29㎡
設
障害者
福 祉
消 防 署
支
地
域
対
応
施
設
滝川消防団第5分団詰所
昭和51年度
148.62㎡
所
公民館等
泉町福祉会館
昭和56年度
776.43㎡
幸町地区コミュニティセンター
平成9年度
508.00㎡
西地区コミュニティセンター
昭和57年度
629.84㎡
扇町地区コミュニティセンター
平成5年度
404.59㎡
開西中学校
昭和36年度
7,694.60㎡
中 学 校
西小学校
昭和30年度
8,074.83㎡
小 学 校
扇町放課後子ども教室
平成5年度
404.59㎡
児 童 館
西地区児童センター
昭和57年度
629.84㎡
保 育 所
子育て 支援
そ
の
他
観光関連
開基100年記念塔
平成2年度
363.31㎡
滝川ふれ愛の里 食と健康の養生館
平成8年度
4,504.26㎡
滝川西高等学校
昭和52年度
13,348.62㎡
そ の 他
表のみかた
=旧耐震基準(昭和 56 年度以前建設)
=複合施設
=新耐震基準(昭和 56 年度以後建設) マスの大きさ=施設面積の規模を相対的に示したもの
-52-
第5章
● 地域づくりの目標(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
【目標1】ゆとりある暮らしを創出するまち
都市環状軸に生活利便施設の誘導を図り、その他の市街地をゆとり居住ゾーンとして土
地利用を見直すことで、利便性とゆとりある市街地の形成を図ります。
【目標2】環境学習、自然観察・体験、観光拠点づくりなど石狩川を活用し活力を創出するまち
水辺空間の環境学習、自然観察・体験、スカイスポーツなどの地域資源を活用すること
で多様な交流を促進し、活力あるまちづくりを目指します。
● マネジメント計画
(1)コミュニティ施設の集約
この地区には、
「泉町福祉会館」
、
「幸町地区コミュニティセンター」、
「扇町地区コミュニ
ティセンター」、
「西地区コミュニティセンター」の4つのコミュニティ施設が設置されて
いますが、それぞれの施設では稼働率が低下している施設も見られます。これらの施設の
西小学校等への集約を進めるとともに、学校施設の有効活用に向けた施設改修等も実施し
ます。
(2)日常生活の利便施設の設置誘導
この地区には、生活利便施設の立地が少ないため、余剰となる公共施設跡地の有効活用
として、日常生活の利便施設の設置を誘導します。
-53-
地域別計画
第5章
地域別計画
図 5-12
-54-
第5章
5.東小学校地区
● 地区を構成する町名
緑町、文京町、東町、南滝の川(一部)、朝日町(一部)、黄金町(一部)
● 現状と課題(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
地区の人口は、比較的新しい地区であるため、全市で最も生産年齢人口の割合が高く
なっています。また、未利用地については、市街地内に点在しており、一部に大規模な
未利用地もあります。
国道 12 号滝川バイパス・国道 38 号沿道地区は市民のみならず、中空知圏域の広域
商業機能の役割があり、国道 12 号滝川バイパス西側は國學院大學北海道短期大学部な
どの文教ゾーンと一般住宅地、国道 12 号滝川バイパス東側は店舗・流通施設・業務施
設、中空知流通関連団地は中空知の流通拠点としての役割を持っていることから、これ
らの交通利便性と生活利便性を活かした土地利用・居住環境の充実が求められます。
人口の推移(東小学校区)
(人)
図 5-13
10,000
9,000
8,000
7,000
2,207
(25.2%)
6,000
2,486
(29.3%)
2,628
(32.2%)
2,514
(32.5%)
5,000
4,000
5,529
3,000
(63.2%)
0
1,016
(33.2%)
2,321
(34.5%)
2,315
(37.3%)
5,021
(59.2%)
4,616
(56.6%)
2,000
1,000
2,401
981
4,406
(56.9%)
915
4,110
(56.8%)
820
731
3,751
(55.8%)
650
(11.6%)
(11.6%)
(11.2%)
(10.6%)
(10.1%)
(9.7%)
平成22年
平成27年
平成32年
平成37年
平成42年
平成47年
年少人口
生産年齢人口
3,307
(53.3%)
584
(9.2%)
平成52年
老齢人口
※国勢調査を基に推計(ストックマネジメント推進課)
● 地域づくりの目標(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
【目標1】利便性の高いゆとりある暮らしのまち
交通利便性、生活利便性の高さを活かし、中高層住宅の誘導などを進め、にぎわいと多様
な交流のある暮らしの実現を目指します。
-55-
地域別計画
第5章
地域別計画
図 5-14
地区別の公共施設一覧
東小学校地区
庁
舎
等
広
域
対
応
施
設
市役所
保 健
医 療
施 設
文化施設
ス ポ ー ツ
施 設
郷土館分館 華月館
昭和56年度
153.26㎡
教育支援センター
平成24年度
1,832.93㎡
中高年齢労働者福祉センター
平成15年度
1,408.26㎡
サンライフ滝川
総 合
福
祉 高齢者
施 福 祉
設
中央老人福祉センター
昭和56年度
1,252.94㎡
障害者
福 祉
消 防 署
支
地
域
対
応
施
設
消防庁舎
昭和53年度
1,563.75㎡
消防職員待機宿舎
昭和51年度
362.67㎡
コミュニティ防災センター
昭和58年度
450.00㎡
消防訓練塔
昭和59年度
193.63㎡
所
公民館等
東地区コミュニティセンター
昭和62年度
712.80㎡
緑地区コミュニティセンター
昭和61年度
712.80㎡
中 学 校
小 学 校
東小学校
昭和53年度
6,033.62㎡
東地区児童センター
昭和62年度
(712.80㎡)
児 童 館
保 育 所
子育て 支援
そ
の
他
観光関連
そ の 他
滝川市民会館
昭和57年度
750.00㎡
表のみかた
=旧耐震基準(昭和 56 年度以前建設)
=複合施設
=新耐震基準(昭和 56 年度以後建設) マスの大きさ=施設面積の規模を相対的に示したもの
-56-
第5章
● マネジメント計画
(1)コミュニティ施設の集約
近接する「緑地区コミュニティセンター」、「東地区コミュニティセンター」について
は、東小学校への集約を図り、小学校と地域のコミュニティ機能の相乗効果を高めるこ
ととします。
図 5-15
-57-
地域別計画
第5章
地域別計画
6.江部乙地区
●
地区を構成する町名
江部乙町西、江部乙町東、江部乙町
● 現状と課題(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
地区の人口は減少が続き、高齢化が急速に進んでおり、本市内の地区で最も高い 4 割
を超える高齢化率となっています。生活利便施設は、JR江部乙駅前を中心に一定程度
立地していますが、その他のエリアは分散立地により、生活利便性は不十分です。また、
市街地周辺には、豊かな自然環境や田園景観が存在しているにもかかわらず、土地利用
の状況をみると、市街地外縁部において住宅が散在し、郊外型の開発が進んでいる状況
が見られます。
未利用地については、市街地内に点在し、一部に大規模な未利用地も見られます。人
口の減少が続くと、今後さらなる未利用地の増加も懸念されます。
図 5-16
人口の推移(江部乙小学校区)
(人)
4,500
4,000
3,500
1,947
3,000
(45.9%)
1,877
(50.5%)
2,500
2,000
1,500
1,000
1,601
(57.0%)
1,983
(46.7%)
1,410
(59.0%)
(43.1%)
1,274
(39.2%)
315
239
(7.4%)
(6.4%)
平成22年
平成27年
1,198
(59.8%)
1,600
500
0
1,789
(55.0%)
191
(5.9%)
平成32年
年少人口
1,016
(61.7%)
1,060
(37.7%)
148
(5.3%)
平成37年
生産人口
867
(36.3%)
114
(4.8%)
平成42年
718
(35.8%)
87
(4.3%)
平成47年
567
(34.4%)
65
(3.9%)
平成52年
老年人口
※国勢調査を基に推計(ストックマネジメント推進課)
-58-
第5章
● 地域づくりの目標(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
【目標1】田園・農村型のコンパクトタウン
JR 江部乙駅前周辺と国道 12 号沿道に生活利便施設等を集約するとともに、周辺の豊か
な自然環境や、農村景観と調和した魅力ある市街地形成を推進し、コンパクトで暮らしやす
い地域づくりを進めます。
【目標2】観光資源を活用した交流拠点の形成
丸加高原や道の駅たきかわ、農家レストランなどの観光資源を活用するとともに、観光資
源間の連携強化を図ることで、地域内外の多様な交流を促進し、活力あるまちづくりを推進
します。
【目標3】高齢者が安心して暮らせるまち
緑寿園やナイスケアすずかけなどの既存高齢者福祉施設を活かし、高齢者向け共同住宅や
小規模な福祉サービスを充実させ、高齢者が安心して住みやすい居住環境の形成を目指しま
す。また、JR江部乙駅前周辺や国道 12 号沿道に生活利便機能を集約することで、歩いて
生活ができる環境を目指します。
-59-
地域別計画
第5章
地域別計画
図 5-17
地区別の公共施設一覧
江部乙地区
庁
舎
等
広
域
対
応
施
設
市役所
保 健
医 療
施 設
郷土館分館 屯田兵屋
昭和56年度
57.83㎡
文化施設
ス ポ ー ツ
施 設
総 合
福
養護老人ホーム緑寿園
祉 高 齢 者 昭和50年度
特別養護老人ホーム緑寿園
施 福 祉
1,453.92㎡
昭和51年度
設
7,654.79㎡
障害者
福 祉
デイサービスセンターすずかけ
軽費老人ホーム緑寿園
ナイスケアすずかけ
平成10年度
昭和53年度
(5,783.60㎡)
1,542.11㎡
平成10年度
5,783.60㎡
重症心身障害児者通園事業所たんぽぽの家
昭和52年度
1,961.18㎡
江部乙地区分団詰所
滝川消防署江竜支署
平成18年度
平成18年度
189.50㎡
881.08㎡
滝川更生園 滝川新生園
昭和58年度 昭和62年度
394.00㎡
692.86㎡
消 防 署
地
域
対
応
施
設
支
江部乙支所
昭和52年度
(2,673.55㎡)
所
公民館等
江部乙南地区福祉会館
昭和50年度
127.24㎡
中 学 校
農村環境改善センター
江部乙北地区福祉会館
江部乙地区
昭和52年度
昭和50年度
コミュニティセンター
2,673.55㎡
127.24㎡
昭和60年度
1,132.85㎡ 江部乙中学校
平成13年度
5,543.01㎡
江部乙東陽地区福祉会館
平成22年度
115.93㎡
江部乙小学校
昭和49年度
5,645.91㎡
小 学 校
江部乙町児童館
昭和60年度
(1,132.85㎡)
児 童 館
江部乙保育所
平成9年度
478.00㎡
保 育 所
子育て 支援
そ
の
他
観光関連
丸加高原伝習館
平成2年度
1,396.09㎡
羊の館
平成2年度
1,262.75㎡
グリーンヒル丸加
平成3年度
138.02㎡
丸加高原オートキャンプ場
平成7年度
578.00㎡
総合交流ターミナルたきかわ
平成11年度
836.96㎡
そ の 他
表のみかた
=旧耐震基準(昭和 56 年度以前建設)
=複合施設
=新耐震基準(昭和 56 年度以後建設) マスの大きさ=施設面積の規模を相対的に示したもの
-60-
第5章
● マネジメント計画
(1)コミュニティ関連施設の集約
この地区には、中心部に「農村環境改善センター」と「江部乙地区コミュニティセンター」
が近接しており、さらには「江部乙南地区福祉会館」、「江部乙北地区福祉会館」、「江部乙東
陽地区福祉会館」といったコミュニティ関連施設が点在しています。この地区は、非常に広
大な面積を有する地区ですが、都市計画マスタープランの推進とともに、今後の都市のコン
パクト化の推進と歩調を合わせ、コミュニティ関連施設の江部乙小学校への集約化を図り、
小学校及び高齢者福祉施設、地域のコミュニティとの連携を強化します。
(2)日常生活利便施設の設置誘導
都市と農村の交流の活性化を図ることを目的として、余剰となる公共施設を交流拠点とし
ての転用をはじめ、小規模な福祉サービス等施設への転用を図るなど、日常生活利便施設の
設置誘導を行い、都市の利便性の向上と地域の活力を創出します。
図 5-18
-61-
地域別計画
第5章
地域別計画
7.東滝川地区
● 地区を構成する町名
東滝川町、東滝川
● 現状と課題(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
地区の人口は、減少が続き同世代の住民が一斉に居住を始めた地域となっていること
から、今後、高齢化が急激に進むことが予測されます。また、駅前やコスモス団地内に
空き地が見られ、人口の減少が続くと、空き地や空き家の増加も懸念されます。
施設の状況をみると、生活利便施設が十分整っている状況とはいえず、また、公園施
設の老朽化も見られます。
人口の推移(東栄小学校区)
(人)
図 5-19
1,200
1,000
386
(34.0%)
800
385
(40.2%)
369
600
(45.6%)
370
400
(58.0%
396
(7.9%)
平成22年
60
(6.3%)
平成27年
281
(41.3%
45
(5.6%) 29 (4.3%)
平成32年
年少人口
297
(65.9%)
(48.9%
90
334
(60.0%)
513
(53.5%
200
0
(54.4%)
658
平成37年
生産人口
203
(36.4%
20 (3.6%)
平成42年
260
(73.0%)
139(30.8%)
86(24.2%)
15 (3.3%) 10 (2.8%)
平成47年
平成52年
老年人口
※国勢調査を基に推計(ストックマネジメント推進課)
● 地域づくりの目標(滝川市都市計画マスタープランより抜粋)
【目標1】ゆとり居住型のコンパクトタウン
地区が有する豊かな自然環境、農村景観等を活かして、花・野菜技術センターと地域が
連携して花と野菜のガーデンタウンを促進するなど、魅力ある景観づくりなどを行い、ゆ
とりある暮らしを守る住宅地を形成します。また、JR 東滝川駅周辺から国道 38 号沿道
に生活利便施設等を集約し、未利用地を活用してコミュニティガーデン等を住民主体で整
備するなど、コンパクトで暮らしやすい地域づくりを地域の皆さんとともに目指します。
【目標2】交通利便性と農業・園芸技術を活かして地域の活力を創出するまち
国道 38 号沿道に、花・野菜技術センターと連携した農産加工場や物流、地域情報の拠
点を形成するなど、高速道路 IC や国道 38 号の交通利便性を活かした新たな産業の拠点
として地域の活力を創出します。
-62-
第5章
【目標3】高齢者も若い世代も豊かに暮らせるまち
高齢者向け共同住宅や小規模な福祉サービスを充実させるなど、高齢者が安心して住み続
けられる居住環境を形成します。また、地域のコミュニティが良好で、子どもがのびのびと
育つ豊かな環境を形成するなど、若い世代も豊かに暮らせる地域づくりを目指します。
さらに、交通利便性の向上により滝川市街地(コンパクトタウン)との結びつきを強化する
ことで、より住みやすい地域づくりを進めます。
-63-
地域別計画
第5章
地域別計画
地区別の公共施設一覧
図 5-20
東滝川地区
庁
舎
等
広
域
対
応
施
設
市役所
保 健
医 療
施 設
文化施設
ス ポ ー ツ
施 設
東滝川地区福祉体育館
昭和37年度
(3,083.10㎡)
東栄市民プール
昭和57年度
495.37㎡
総 合
福
祉 高齢者
施 福 祉
設
障害者
福 祉
滝川消防団第4分団詰所
昭和51年度
91.09㎡
消 防 署
地
域
対
応
施
設
支
所
東滝川地区転作研修センター
昭和56年度
738.00㎡
公民館等
中 学 校
小 学 校
児 童 館
旧東栄小学校
昭和37年度
3,083.10㎡
東滝川児童館
昭和56年度
(738.00㎡)
保 育 所
滝川中央保育所分園東栄保育所
平成2年度
316.44㎡
子育て 支援
そ
の
他
観光関連
そ の 他
表のみかた
=旧耐震基準(昭和 56 年度以前建設)
=複合施設
=新耐震基準(昭和 56 年度以後建設) マスの大きさ=施設面積の規模を相対的に示したもの
-64-
第5章
● マネジメント計画
(1)施設の機能強化
「東滝川地区転作研修センター(体育館)
・東滝川児童館」及び「滝川中央保育所分園
東栄保育所」が地域の中心部に設置されており、これらの施設を適切に維持し、多機能
化するなどの機能強化を図り、地域コミュニティの活性化及び生活利便施設の設置誘導
を行います。
図 5-21
-65-
地域別計画
資
料
-66-
編
資料編
1.滝川市公共施設マネジメント計画策定市民会議
(1)滝川市公共施設マネジメント計画策定市民会議設置要綱
(設置)
第1条 滝川市における公共施設のあり方を定める「滝川市公共施設マネジメント計画」(以下「計
画」という。
)の策定に当たり、広く市民から意見を聴くため、滝川市公共施設マネジメント計画
策定市民会議(以下「市民会議」という。)を設置する。
(所掌事務)
第2条 市民会議の所掌事務は、次のとおりとする。
(1) 計画の策定に係る重要事項等に関し、専門的及び総合的な立場から意見を述べること。
(2) 前号に掲げるもののほか、計画の策定に関し必要な事項
(組織)
第3条 市民会議は、学識経験を有する者その他市長が適当と認める者並びに公募により選出された
者(以下「委員」という。
)により構成する。
(職務期間)
第4条 委員の職務期間は、計画が策定されたときまでとする。ただし、委員が欠けた場合における
補欠の委員の職務期間は、前委員の残りの職務期間とする。
(委員長及び副委員長)
第5条 市民会議に委員長及び副委員長を置く。
2 委員長及び副委員長は、委員の互選により定める。
3 委員長は、市民会議を代表し、会務を総理する。
4 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるとき又は委員長が欠けたときは、その職務を
代理する。
(会議)
第6条 市民会議は、必要に応じ委員長が招集する。
2 市民会議は、必要があると認めるときは、関係者の出席を求め、その意見又は説明を聴くことが
できる。
(専門部会)
第7条 専門的な事項を協議するため、市民会議に専門部会を置くことができる。
2 専門部会は、委員長が指名する委員をもって構成する。
3 専門部会に部会長及び副部会長を置く。
4 部会長及び副部会長は、委員の互選により定める。
5 部会長は、専門部会を招集し、会議の議長となり、専門部会の事務を掌理する。
6 副部会長は、部会長を補佐し、部会長に事故があるとき又は部会長が欠けたときは、その職務を
代理する。
(アドバイザー)
第8条 委員長は、必要があると認めるときは、市民会議にアドバイザーを置き、その意見を求める
ことができる。
(庶務)
第9条 市民会議の庶務は、総務部ストックマネジメント推進課において処理する。
(施行細目)
第10条 この要綱に定めるもののほか、市民会議の運営に関し必要な事項は、委員長が市民会議に
諮って定める。
附 則
この要綱は、平成25年5月1日から施行する。
-67-
資料編
(2)滝川市公共施設マネジメント計画策定市民会議委員
委員長
井田
規之
副委員長
柴田
直美
鎌田
句美子
齋藤
坂下
委 員
博朗
誠
高橋
昌也
中川
美幸
福田
理恵
前野
和子
舛井
雄一
山木
傑
米田
裕紀
アドバイザー
石井
吉春
北海道大学公共政策大学院教授
オブザーバー
門田
敦嗣
㈱日本政策投資銀行北海道支店
健
㈱日本政策投資銀行北海道支店
オブザーバー
遠藤
(3)会議経過
開
催 日
内
容
第1回
平成 25 年 5 月 8 日(水曜日) 市長挨拶/正副委員長選任/オリエンテーション
第2回
平成 25 年 5 月 22 日(水曜日) アドバイザー講義
第3回
平成 25 年 6 月 12 日(水曜日) オブザーバー講義
第4回
平成 25 年 6 月 26 日(水曜日) 会議の進め方/協議用資料説明
第5回
平成 25 年 7 月 3 日(水曜日)
グループ別討議(分野別議論
第 6 回-A
平成 25 年 7 月 19 日(金曜日) グループ別討議(分野別議論
第 6 回-B
平成 25 年 7 月 31 日(水曜日) グループ別討議(分野別議論
文化施設編)
文化・スポーツ施設編)
文化施設編)
第7回
平成 25 年 8 月 7 日(水曜日)
グループ別討議(分野別議論 文化・スポーツ施設編)/発表
第8回
平成 25 年 8 月 21 日(水曜日) アンケート調査実施報告/先進施設施設報告
第9回
平成 25 年 9 月 4 日(水曜日)
滝川市都市計画マスタープランの説明
第 10 回
平成 25 年 9 月 18 日(水曜日)
グループ別討議(地区別議論)/ 発表
第 11 回
平成 25 年 11 月 26 日(火曜日)
公共施設マネジメント計画(案)まとめ
第 12 回
平成 26 年2月 25 日(火曜日)
公共施設マネジメント計画について
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資料編
2.滝川市ストックマネジメント推進検討職員会議
(1)滝川市ストックマネジメント推進検討職員会議設置要綱
(設置)
第1条 滝川市における公共施設の効率的な活用を検討するため、滝川市ストックマネジメント
推進検討職員会議(以下「職員会議」という。)を設置する。
(所掌事務)
第2条 職員会議は、次に掲げる所掌事務をつかさどる。
(1) 公共施設の統廃合、再配置、官民連携、民営化等の計画の立案、進行管理及び評価
(2) 公共施設の運営及び維持管理に関する庁内調整
(3) 前2号に掲げるもののほか、委員長が必要があると認める事項
(組織)
第3条 職員会議は、委員長、副委員長及び委員をもって構成する。
2 委員長には副市長を、副委員長には総括理事をもって充てる。
3 委員には、市長が指名する職員をもって充てる。
(職務期間)
第4条 委員長、副委員長及び委員の職務期間は、第1条の目的が達成されたときまでとする。
(委員長及び副委員長)
第5条 委員長は、職員会議を代表し、会務を総括する。
2 副委員長は、委員長を補佐するものとし、委員長に事故があるとき又は委員長が欠けたとき
は、その職務を代理する。
(会議)
第6条 職員会議の会議は、委員長が招集する。
(関係者の出席等)
第7条 委員長は、必要があると認めるときは、職員会議に職員その他関係者の出席を求め、そ
の意見又は説明を聴くことができる。
(連絡調整会議)
第8条 公共施設の有効活用や長寿命化、統廃合の推進に係る個別事項を専門的に調査及び検討
するため、職員会議に連絡調整会議を置く。
2 連絡調整会議の構成は、委員長が別に定める。
(庶務)
第9条 職員会議の庶務は、総務部ストックマネジメント推進課において処理する。
(施行細目)
第10条 この要綱に定めるもののほか、職員会議の運営に関し必要な事項は、委員長が職員会議
に諮って定める。
附 則
この要綱は、平成24年6月29日から施行する。
附 則
この要綱は、平成25年7月10日から施行し、
(中略)平成25年4月1日から適用する。
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資料編
(2)滝川市ストックマネジメント推進検討職員会議委員
滝川市ストックマネジメント推進検討職員会議(平成 25 年 11月 1 日)
委員長
副市長
吉
井 裕
視
副委員長
総括理事
高
橋 賢
司
総務部長
山
﨑
猛
市民生活部長
樋
郡 真
澄
保健福祉部長
佐々木
哲
経済部長
千
田 史
朗
農政部長
若
山 重
樹
建設部長
大
平 正
一
市立病院事務部長
鈴
木 靖
夫
教育部長
舘
敏
弘
総務部企画課長
中
島 純
一
オブザーバー
副市長
鈴
木 光
一
事務局長
総務部次長
事務局
総務部ストックマネジメント推進課主幹
高
橋 一
美
総務部ストックマネジメント推進課主幹
田
中 嘉
樹
総務部ストックマネジメント推進課主査
高
橋 伸
明
総務部ストックマネジメント推進課主任技師
花
田 万
敬
総務部ストックマネジメント推進課主事
平
沼 由峰子
兼 ストックマネジメント推進課長
滝川市ストックマネジメント推進検討職員会議
五十嵐 千夏雄
連 絡 調 整 会 議 ( 平 成 25 年 11 月 1 日 )
総務部総務課副主幹
小田桐
総務部財政課主幹
橋
本 啓 二
総務部財政課副主幹
景
由 隆 寛
市民生活部くらし支援課副主幹
横
山 浩 丈
建設部技監 兼 建築住宅課長
高
瀬 慎二郎
建設部建築住宅課主幹
伊
藤 和 博
建設部建築住宅課副主幹
三
吉 修 司
建設部建築住宅課主任技師
秋
山 恭 範
建設部建築住宅課建築・防災対策専門員
小
林
教育部学校教育課副主幹
中
川 祐 介
教育部学校教育課新しい学校づくり推進室長
鳩
山
教育部社会教育課副主幹
吉
住 晴 美
総務部次長 兼 ストックマネジメント推進課長
五十嵐 千夏雄
総務部ストックマネジメント推進課主幹
高
橋 一 美
総務部ストックマネジメント推進課主幹
田
中 嘉 樹
総務部ストックマネジメント推進課主査
高
橋 伸 明
総務部ストックマネジメント推進課主任技師
花
田 万 敬
総務部ストックマネジメント推進課主事
平
沼 由峰子
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泉
惠
稔
資料編
(3)会議経過
開
催 日
内
容
平成24年4月16日
今後の進め方について
平成24年6月29日
ストックマネジメント学習会
平成24年9月10日(連絡調整会議)
滝川市公共施設マネジメント方針(案)について
平成24年10月3日
PFIアドバイザー派遣事業
平成24年10月9日
滝川市公共施設マネジメント方針(案)について
平成24年10月29日
滝川市公共施設マネジメント方針の決定
平成24年11月5日
滝川市公共施設マネジメント方針報告
平成25年5月7日
滝川市公共施設マネジメント計画策定市民会議について
平成25年5月14日(連絡調整会議)
滝川市公共施設マネジメント計画策定市民会議について
平成25年11月13日(連絡調整会議)
滝川市公共施設マネジメント計画(案)について
平成25年11月18日
滝川市公共施設マネジメント計画(案)について
平成26年2月17日
滝川市公共施設マネジメント計画(案)について
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資料編
3.滝川市公共施設利用者実態調査(平成25年7月3日)
(1)調査期間
平成25年4月15日~4月26日
(2)調査対象施設(28施設)
総合福祉センター
音楽公民館
文化センター
たきかわホール
駅前ひろば く・る・る
滝川スポーツセンター
青年体育センター
中地区コミュニティセンター
東地区コミュニティセンター
西地区コミュニティセンター
北地区コミュニティセンター
江部乙地区コミュニティセンター
本町地区コミュニティセンター
緑地区コミュニティセンター
大町地区コミュニティセンター
扇町地区コミュニティセンター
幸町地区コミュニティセンター
まちづくりセンター
花月地区児童センター
中央児童センター
三世代交流センター
三世代交流センター北地区分館
身体障害者福祉センター
地域ふれあいセンター
中央老人福祉センター
東滝川地区転作研修センター
サンライフ滝川
農村環境改善センター
教育支援センター
(3)調査方法
各施設にアンケート調査票を配布・設置
施設利用者がアンケート票回答後、施設管理者が回収
(4)有効回答数
2,345票
(5)結果分析
㈱日本政策投資銀行において分析・報告書作成
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資料編
(6)アンケート調査事項・アンケート票
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資料編
-74-
資料編
(7)アンケート結果 概要
(7)-1主要文化施設
-75-
資料編
-76-
資料編
-77-
資料編
-78-
資料編
■主要文化施設まとめ
1.利用者属性(図6-1 図6-2 図6-3 図6-4)
①利用者は、女性、60代以上が過半(音楽公民館は相対的に若い)
②市外居住者の利用も一定割合有り
2.利用形態(図6-5 図6-6 図6-7 図6-8)
①利用の大半(8~9割)がサークル利用
②過半は週1回利用だが、週2回以上の高頻度利用も一定割合有り
3.交通手段(図6-9 図6-10)
①ほぼ過半が自家用車利用、中心市街地(総合福祉センター、たきかわホール、駅前
ひろばく・る・る)において、1割程度が公共交通機関を利用
4.利用理由(図6-11)
①サークル・講座の開催場所であることが理由
②アクセス面(駐車場)を挙げる声も有り
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資料編
(7)-2主要スポーツ施設
-80-
資料編
-81-
資料編
-82-
資料編
-83-
資料編
-84-
資料編
■主要スポーツ施設まとめ
1.利用者属性(図6-12 図6-13 図6-14 図6-15)
①利用者の性別は、施設によりまちまち
②利用者の年代は青年体育センター、花月地区児童センターにおいて20代以下が過半(文
化施設に比べ、全般に利用者層が若い)
③市外居住者の利用割合は、青年体育センター、三世代交流センターを除いて低い
2.利用形態(図6-16 図6-17 図6-18 図6-19)
①花月地区児童センターの殆ど、サンライフの5割弱が個人利用
②他方、その他の施設では7割以上がサークル利用
③スポーツセンター利用の3/4は週2回利用、他施設は過半が週1回利用
3.交通手段(図6-20 図6-21)
①ほぼ過半数が自家用車を利用、公共交通機関の利用は1割を下回る
4.利用理由(図6-22)
①サークル・講座の開催場所であることが理由として多い
②中央児童センターでは、近隣の施設との併用が最大の理由となっており、教育支援セン
ターでは、施設・設備の利便性快適性が最大の理由となっている
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資料編
(7)-3コミュニティセンター等
-86-
資料編
-87-
資料編
-88-
資料編
-89-
資料編
-90-
資料編
-91-
資料編
-92-
資料編
■コミュニティセンター等まとめ
1.利用者属性(図 6-23 図 6-24 図 6-25 図 6-26)
①西地区コミュニティセンターを除き、女性利用者の方が多い
②利用者の年代は60代以上が主体だが、施設により差異有り
③市外居住者の利用は、差異がみられるが相対的に少ない
2.利用形態(図 6-27 図 6-28 図 6-29 図 6-30)
①サークルと町内会での利用がほとんど(割合は施設により差異有り)
②週1回の利用が主体であるが施設により差異有り
3.交通手段(図 6-31 図 6-32)
①自家用車の利用が多いものの、徒歩の割合も相対的に高い
4.利用理由(図 6-33)
①サークル・講座の開催場所であることが理由として多い
②家・職場等との近接性といった理由も相対的に高い割合となっている
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資料編
4.用 語 解 説
公共施設マネジメント
公共施設を質・量・コストの面から最適な形で維持管理していくこと。
P3
投資的経費
道路、学校、公営住宅の建設等その支出の効果が資本形成に向けられ、施設等がスト
ックとして将来に残るものに支出される経費で、普通建設事業費及び災害復旧事業費か
らなっています。普通建設事業のうち、国の補助金・負担金を受けて行う事業が「一般公
共事業」、国からの補助金を受けることなく独自に事業を実施する事業が「一般単独事
業」です。
P4
経常収支比率
財政構造の弾力性を判断する指標であり、比率が低いほど弾力性が大きいことを示し
ます。すなわち、人件費・扶助費・公債費等の経常的経費に地方税・普通交付税等を中
心とする経常的一般財源がどの程度充当されているかを示す比率です。都市では、75%
~80%未満が「妥当」とされており、80%以上で「弾力性を失いつつある」とされて
います。
P7
ユニバーサル・デザイン(Universal Design、UD)
文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障がい・能力の如何を問わずに利用
することができる施設・製品・情報の設計(デザイン)。
P12
フルセット主義
文化、教育、福祉など公共サービス提供のための施設等を全て自らが整備し、保有して
いこうとする考え方。
P13
総合計画
地方自治体が策定する自治体のすべての計画の基本となる、行政運営の総合的な指針と
なる計画。
P13
都市計画マスタープラン
都市づくりの具体性ある将来ビジョンを確立し、個別具体の都市計画の指針として地
区別の将来のあるべき姿をより具体的に明示し、地域における都市づくりの課題とこれ
に対応した整備等の方針を明らかにする市町村の基本的方針。
P16
ライフサイクルコスト(Life cycle cost)
建物にかかる生涯コスト。建物の企画・設計費、建設費などの初期投資(イニシャルコ
スト)と、保全費、修繕・改善費、運用費などの運営管理費(ランニングコスト)及び
解体処分までの「建物の生涯に必要な総費用」のことを意味します。
-94-
資料編
P17
PPP(官民連携)
(Public–Private Partnership)
公民が連携して公共サービスの提供を行う枠組みを持った計画。PPPの中には、P
FI、指定管理者制度、市場化テスト、公設民営(DBO)方式、さらには包括的民間
委託、自治体業務のアウトソーシングも含まれます。
P19
ファシリティマネジメント
米国で生まれた経営管理方法で、少ないコストで最大の効果を出せるように土地や建
物を使用・維持する手法のことです。
これまでの施設管理は、所管ごとに縦割りで管理し不具合が生じてから直していまし
たが、これを一元管理し早期に計画的に補修し長寿命化したり、余剰スペースを貸出し、
新たに収入を確保するなど、より効率的で経済的な公共施設の維持管理運営をすること
です。
P23
ESCO事業(Energy Service Company 事業)
省エネルギーに関する包括的なサービスを提供し、顧客の利益と地球環境の保全に貢
献するビジネスで、省エネルギー効果の保証等により顧客の省エネルギー効果(メリッ
ト)の一部を事業者が報酬として受取るビジネス形態。
P32
PFI(Private Finance Initiative)
公共施設等の建設、維持管理、運営等を民間の資金、経営能力及び技術的能力を活用
して行う新しい手法です。 民間の資金、経営能力、技術的能力を活用することにより、
国や地方公共団体等が直接実施するよりも効率的かつ効果的に公共サービスを提供でき
る事業について、PFI手法で実施するもの。
P32
包括的民間委託
例えば、決められた人員の配置等、あらかじめ定められた仕様に基づき民間委託を行
っていたいわゆる「仕様発注方式」を改め、民間事業者に対して施設管理に一定の性能
(パフォーマンス)の確保を条件として課しつつ、運転方法等の詳細については民間に
任せるといった「性能発注方式」による民間委託を行うなど、民間に一定程度の裁量の
ある包括的な委託方式。
P37
PFI法
民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律。
(平成十一年七月三
十日法律第百十七号)
P38
ネーミングライツ
施設命名権。スポーツ、文化施設等の名称に企業名を付けることがビジネスとして確
立したもので、日本においては、2000年代前半から赤字の公共施設の管理運営費を埋
め合わせる手段のひとつとして導入され、その範囲はスポーツ施設や文化施設、交通機
関の停留所などに及んでいます。
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滝川市公共施設マネジメント計画
平成 26 年2月発行
滝川市ストックマネジメント推進課
滝川市大町 1 丁目 2 番 15 号
TEL:0125-28-8011
FAX:0125-23-5775
E-mail:[email protected]
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