グリエツィ 2005年 春号 vol.29

2005年 春 号
橋誰毛 I n t e r c u i t u r a A . N O J I M A
編 集 責 任 Atsushi NOJIMA
連絡 先 Bahnhotttrasse 71
C H - 6 4 6 0 A l t d o r f ( スイス)
TeVFax+41(0)418702728
E―
mail:ap.nttima@blueWinoch
http:7/mypage,bluewin,ch/gruezi/
11歳から14歳の子供のジャズバ ン ド
Swing Kids日 本公演 2005年10月7日∼21日
ボーデン湖 に面 した町、ロマンスホルン。
その駅前にあるホテル ・レス トランB o d a n で
毎月1 回B r u n c h & L u n c h コンサー トが行われ
ています。登場するのは、10代前半の子供たちのジャズ ・ビッグバンド
Swing Kds。
ロマンスホルンを拠点にしてThurgau(Thurgovie)の
音楽学校
ペ
で トラン ットとトロンボーンを教える木元大 (きもと 。だい)さ んが指
導 して います。 1 0 代前半の子供 た ちが醸 し出す音 は、大人顔負 けの もので、
彼 らの コンサ ー トを聴 いた人 か らは、驚 き と絶賛の声が挙が って います。
このS w i n g t t d s が
今 年 の1 0 月7 日か ら2 1 日に 日本 ツア ー を実現 します。
Swing ttdsの
誕 生 か ら日本 ツア ー に至 る経緯 な どにつ いて、バ ン ドの生み
の親 、育ての親 の木元大 さん に話 を聞きま した。
ジ ャス ロトラ ンペ ッ ト奏 者 、木 元 大 さん
― スギター 、サ クソフォ ン、ト ランペ ッ ト、
トロンボ ー ンで編成 され 、 まだ まだ幼 い顔 の
実 は、木元大 さん は、 『グ リエ ツィ』第
9 号 ( 2 0 0 0 年春号) の 「
スイスの 日本 人」
で登場願 い ま した。 ロマ ンスホル ンで行 わ
れ た市民 ぐるみ の ミュー ジカル上演 で活躍
した ことを紹介 しま した。木元 さんは、地
元 の音楽学校 で トランペ ッ トと トロンボ ー
ンの個 人 レッス ンをや りなが ら、2 つのグ
ル ー プを指導 して います。 一 方 、個 人 プ ロ
を じめ青少
ジェク トとして、S w i n g K i d s は
s、
人
年 の ビ ッグ ・バ ン ドJ u m p i n g A p p l e 大
の ビ ッグ ・バ ン ドB l a c k J a c k e 指導
t の 、指
揮 を して います。2 0 0 0 年に行 われた市民 ぐ
るみの ミュー ジカル の時 の コー ラスが継続
し、そ の指揮 も続 けてや って います。文字
通 り、地元 に根 を張 り、 とけ込 んで活躍 し
て いる 日本 人です。木元 さんの こうした活
動が高 く評価 され 、 この4 月2 3 日には、地
元 の ロー タ リー クラブか ら文化功労賞が授
与 され る ことにな って います。
子供た ちが、大人顔負 け の演奏 を披露 して く
れ ます。木元 さんが、参加希望 の子供 たちに
出す注文 は、徹底 してや って ほ しい とい う こ
と。 一 つ の ことを集 中 してや って い くことが
とて も大切な点 を強調 して います。 こうして 、
や る気 の ある子供たちが参加 し、そ の 中で、
才能 のある子供 たちが グル ー プを引っ張 って
い くことにな ります。 同時 に木元 さんが強調
す る ことは、 「
難 しい ことを無理 してや るよ
り、易 しい ことを上 手 に表現す る」 とい う点
です。 こうして 子供 たちが 自信 を持 って い け
る と言 います。毎週 の個 人 レッス ンを基礎 に、
全体 の練習 を週2回 、セ クシ ョンの練習 を月1
回行 います。 ジャズバ ン ド編成後 、8ヶ 月で
は じめて コンサ ー トのステ ー ジに立 ち ま した。
昨年 9月 に行われた 東 スイス ア ンサ ンブル コ
ンクール では、24歳 までがエ ン トリー で きる
とい う条件 の 中で、参加 19グル ー プの内、な
ん と3位 に入賞す る とい う快挙 を遂 げま した。
以来 、Swing Kidsの 注 目度 は、 日増 しに急
上昇 して います。5月5日21時 か ら、ド イ ツ語
圏スイステ レビ (SFl)の Fensterplatzに
出
演 が予定 されて います。
2 0 0 2 年9 月 子 供 だ けの ジ ャズ バ ン ド誕 生
木元 さんは、音楽学校で個 人 レッス ンを
受 けて いる生徒 の 中で、積極 的な子供た ち
に注 目し、2 0 0 2 年 に子 供 の ジャズ ・バ ン
ドを編成 しま した。バ ン ドは、ド ラム、 ベ
Swing Kids日
本 ツア ー2005年10月7日∼21日
木元 さんが、今 か ら2 年 近 く前 に、昔 一緒
に音楽 をや って いた金 沢 の知 人 に、
S w i n g K i d s につ いて 話 を した ところ、
冗談半分 に、是 非 日本 に呼びた い、 と
いいだ したのがS w i n g K i d s 日本 ツアー
のそ もそ もの出発点 で した。そ の後 、
木元 さんの改 郷、 岡山県倉敷 の 同級 生
たちが、折角 日本 に来 るな ら、是非倉
敷 に も来て ほ しい、 とい う話が 出て き
て金沢 と倉 敷 で コ ンサ ー トをや る話が
ま とま りま した。そ んな ことを京都 に
いる友 人 に話 した ら、それな ら、京都
は通 り道 にな るか ら、京都で もや らな
Brunch&Lunchコ ンサー トの合間に食事 をするSwing Kidsメンバー
S w l l l g K l練習風景。指揮するのが木元大さん
dsの
いか、 と話が広 が り、更 に在大 阪 ・神戸 スイ
ス総領事館 主催 のコ ンサ ー ト、神戸港 1 0 月祭
での コンサ ー トも入 り、2 週 間 の 日本滞在 中
に1 2 回のコ ンサ ー トが予定 されて います。そ
して、 各地 で地元 のバ ン ドや グル ー プ とのジ
ョイ ン ト ・コンサ ー トも予定 され、文字通 り
「
草 の根 の交流J へ と発展 して い くことにな
ります。
木元 さんは、Swing ttds日 本 ツアー のウ
ェブサ イ トで、 日本 ツアー の 目的 につ いて次
のよ うに紹介 して います。
「
今 回 のツアー の 目的は両国 の友情 を高め
る こと、若 い世代 に国際交流 の必 要性 を感 じ
させ る こと、音楽 の素晴 らしさ、偉大 さを世
にア ピー ルす る こと、ス イ ングジ ャズ の楽 し
さ、素晴 らしさを一般 の 人 に ももっ と知 って
も らうこと、そ して私 た ちが最 も期待す る こ
とは、た くさんの子供 たちが音楽 の楽 しさに
目覚 め実際 に楽 器 を演奏 した い とい う気 を起
こさせ る ことです。音楽 ほ どこの世界で素晴
らしい ものはあ りませ ん。真 の世界平和 へ の
道 に とって音楽 は どんな武器 よ り強 い もので
はな いで しょうか。 またSwing ttdsが益 々
成功 の道 をた ど り、今 回少 しで も余 ったお金
が あれ ばそれで他 国の貧 しくて楽器 が買えな
い子供 たち に楽器 を寄贈す るの も私 たちの大
きな願 いです。みな さん どうか応援 して下 さ
い。」
音楽 を通 じて国際交流 を
数年前 、木元 さん は、バル カ ン半島で大変
有名な アルバ ニ アの歌手 カス トリオ ト ・ツー
シャさん と知 り合 いま した。 ツー シ ャさん の
招きで2年 前 にアルバニ アに行 き、 コ ンサ ー
トで ソ ロを演奏 しま した。そ の時 、 シンフ ォ
ニー オー ケス トラの若 い人たちが来 て、 ジ ャ
ズバ ン ドを作 りた いが、指導 して ほ しい と頼
まれ ま した。木元 さんは、そ の時、スイスの
ジャズバ ン ドを連れて必ず アルバ ニ アに来 る
ことを約束 しま した。そ の資金集 め も兼ね 、
(次のベ ー ジに続 く)