地方経済天気図 雇用情勢は引続き厳しいもの の、在庫調整の進展や海外需要 の改善から生産活動の持ち直しが続き、景気は 下げ止まり 地域経済 北海道 設備投資が減少傾向にあるものの、個人消費、 公共工事に持ち直しの動きがみられるなど、底 入れの兆し。 東 北 設備投資が低調なものの、生産活動、観光が緩 やかな持ち直しの動きにあるなど、下げ止まり。 関 東 雇用情勢が厳しいものの、輸出が下げ止まりの 動き、生産活動が緩やかな持ち直しの動きにあ るなど、下げ止まりの動き。 甲信越 設備投資が低迷しているものの、公共工事が下 げ止まりの動き、生産活動が緩やかな持ち直し の動きにあるなど、底入れの兆し。 北 陸 設備投資が低迷しているものの、個人消費、生 産活動が緩やかながら持ち直しの動きにあるな ど、底入れ感。 東 海 個人消費が低調なものの、生産活動が緩やかな がら持ち直しの動きにあるなど、下げ止まりの 兆し。 下げ止まりの兆し。 沖 縄 観光、雇用情勢が低調に推移するなど、低迷。 東 北 下げ止まり 個人消費は、乗用車販売がエコカー減税や補 助金の効果などから普通・小型乗用車を中心に 前年を上回ったものの、大型小売店販売が天候 不順などから衣料品や身の回り品を中心に前年 を下回るなど、低調。住宅建築は、持家、貸家、 分譲住宅ともに減少するなど、低調。設備投資 は、製造業・非製造業ともに投資計画が前年度 を下回るなど、低調。公共工事は、経済対策の 効果がみられるなど、下げ止まりの動き。輸出 は、鉄鋼、電気機器、ゴム製品が減少するなど、 低調。観光は、ETC効果などから観光地の入 込客数が増加するなど、持ち直しの動き。 生産活動は、在庫調整の進展や海外需要の改 善などから、鉄鋼、輸送機械が増加するなど、 緩やかながら持ち直しの動き。雇用は、製造業 や卸・小売業などの新規求人数が減少し、有効 求人倍率が低水準で推移するなど、厳しい状況。 先行きは、不透明感が強い中、底を探る動き が続くとみられている。 青 森 県 生産面に底打ちの動きがみられ るものの、依然として厳しい状況 【個人消費】 経済対策の効果から一部上向きの 動き。8月の大型小売店販売は、エコポイント効 果から、薄型テレビや白物家電など一部が堅調 近 畿 に推移しているものの、衣料品、身の回り品が 引続き不振、飲食料品が引続き冴えない状況。 設備投資が低調なものの、輸出が下げ止まりの 8月の乗用車販売は、軽乗用車が前年割れとなっ 動き、生産活動が緩やかながら持ち直しの動き たものの、エコカー減税や補助金の効果などか にあるなど、下げ止まりの動き。 ら、普通乗用車が4か月連続で増加、小型乗用車 中 国 が増加に転じ、全体では前年比4.8%増と13か月 ぶりに増加。 設備投資が低調なものの、個人消費、生産活動が 低調。8月の住宅着工戸数は前年 緩やかな持ち直しの動きにあるなど、底入れ感。 【住宅建築】 比37.5%減と5か月連続で減少。持家が前年比 四 国 12.9%減と10か月連続で減少、貸家が49.6%減と 3か月連続で減少、分譲住宅が減少。 雇用情勢が厳しいものの、個人消費が概ね横這 低調。需要の先行き不透明感や収 いの動き、公共工事が下げ止まりの動きにある 【設備投資】 益の減少から、電気機械、素材などで投資抑制 など、下げ止まりの兆し。 の動きが拡がり、投資計画は前年度比減少。 九 州 【公共工事】 やや低調。8月の公共工事請負額は、 個人消費が低調なものの、公共工事が足許増加、 市町村が減少したものの、国、独立行政法人等、 生産活動が緩やかな持ち直しの動きにあるなど、 その他が増加、県が大幅に増加し、全体では前 22 七十七銀行 調査月報 2009年11月号 年比42.4%増と3か月連続で増加。 コが前月比上昇、輸送機械が3か月連続で上昇、 一進一退。7月の鉱工業生産指数 【生産活動】 窯業・土石製品が25.5%上昇し90.5、主力の電子 (季調済)は前月比17.8%上昇し94.0と2か月ぶり 部品・デバイスが5か月ぶりに低下、パルプ・ に増加。原指数は前年比14.1%低下し95.2と10か月 紙・紙加工品が14.0%低下し96.9。8月の大口電 連続で低下。鋳物は、在庫調整の進展などから 力使用量は前年比9.9%減少。 生産水準が幾分持ち直し。フェロニッケルは、 【観 光】 足許増加。8月の県内主要観光地の 東アジア向け需要の持ち直しから減産を幾分緩 入込客数は前年比20.6%増の31万3,000人。岩手・ 和。電気機械は、在庫調整の進展や中国向け需 宮城内陸地震の余波を受け全体的に低調となっ 要の回復などから減産幅をさらに縮小。パルプ・ た前年と比べ、団体ツアー客の増加やETC効 紙・紙加工品は、国内需要が弱含むなか減産を 果などから、回復傾向。 継続。食料品は、水産加工で、景気悪化などか 【雇用情勢】 低調。8月の有効求人倍率(季調済) ら需要環境が幾分弱含んでいるものの、内食化 は前月比0.01ポイント上昇し0.32倍と5か月ぶり や国産品見直しの動きやイカの水揚げ増から、 に改善したものの、依然として厳しい状況。有 生産水準が幾分上昇。リンゴ果汁の原料処理量 効求人数が前月比 4.1%増加、有効求職者数が は前年比増加。 2.5%増加。新規求人倍率は前月比0.07ポイント 好調。9月の大型連休の県内各観光 【観 光】 低下し 0.62倍。新規求人数は前年比 9.6%減と 地入込みは好天に恵まれ良好。東日本高速道路 30か月連続で減少。主な業種では、製造業、卸・ ㈱東北支社によると、9月の大型連休の県内高速 小売業、サービス業が引続き前年比減少。雇用 道路利用台数は、ETC効果などから、前年9月 保険受給者数は前年比56.6%上昇。7月の所定外 の休日(10日間)と比べ1日当たり86.6%増加。 労働時間(5人以上)は前年比11.2%減少。 低調。8月の有効求人倍率(季調済) 【雇用情勢】 は前月比0.02ポイント上昇し0.29倍となったもの 足許は下げ止まっているもの 秋 田 県 の、依然として低水準。 の、底這いの状況 低迷している 【個人消費】 一部に持ち直しの動き。7月の大 型小売店販売(店調前)は、飲食料品が底固い ものの、夏物が不振の衣料品や身の回り品の落 【個人消費】 ち込みが続き、全体では前年比0.7%減と4か月 低 調。8月 の 大 型 小 売 店 販 売(店 ぶりに減少。9月の乗用車販売は、エコカー減税 調前)は、百貨店販売が主力の衣料品や中元ギ などの効果が続き、普通乗用車が前年比41.6% フトの低調から前年比9.6%減と17か月連続で減 増と5か月連続で増加、小型乗用車が18.2%増と 少、スーパー販売が天候不順による飲食料品の 4か月連続で増加し、全体では前年比24.0%増と 伸び悩みから1.6%減少し、全体では前年比3.7% 4か月連続で増加。軽乗用車販売は前年比6.2% 減と7か月連続で減少。店調後は、百貨店販売 減と2か月ぶりに減少。 が前年比8.0%減少、スーパー販売が5.8%減少。 極めて低調。8月の住宅着工戸数は、 9月の乗用車販売は、環境対応車向けの優遇税制 【住宅建築】 分譲住宅が前年比15.0%増と5か月ぶりに増加し の効果から、普通乗用車が前年比42.7%増加、小 たものの、主力の持家が41.0%減と6か月連続で 型乗用車が27.5%増加し、全体では前年比32.9% 減少、貸家が63.6%減と3か月連続で減少し、全 増加。軽自動車販売は前年比17.3%減少。 【住宅建築】 体では前年比44.5%減と3か月連続で減少。 低調。8月の住宅着工戸数は、主力 大幅に減少。日銀短観(9月調査) の持家が前年比15.6%減少、貸家が67.4%減少、 【設備投資】 によると、2009年度の設備投資計画は、製造業 分譲住宅が81.1%減少し、全体では前年比43.0% が前年度比57.7%減少、非製造業が65.8%減少し、 減と7か月連続で減少。 【設備投資】 全産業では前年度比59.1%減少する見通し。日 減少基調。8月の建築着工床面積 (非居住用) は前年比14.0%減と7か月連続で減少。 本政策投資銀行の調査によると、2009年度の設 【公共工事】 増加基調。9月の公共工事請負額は、 備投資計画額は、製造業が前年度実績比47.4% 減少、非製造業が28.4%減少し、全産業では前 国が前倒し発注などから前年比120.5%増加した 年度実績比40.1%減少する見込み。 ものの、主力の県が12.2%減少、市町村が25.2% 低水準ながら増加傾向。9月の公共 減少し、全体では前年比1.3%減少。東日本建設 【公共工事】 工事請負額は、独立行政法人等、県を除く先が 業保証の保証額は前年比0.3%増加。 【生産活動】 増加し、全体では前年比22.0%増と8か月連続で 下げ止まりの動き。7月の鉱工業生 増加。 産指数(季調済)は前月比3.0%上昇し83.7と4か月 横這い。7月の鉱工業生産指数(季 連続で上昇。在庫調整の進展から下げ止まりの 【生産活動】 調済)は、金属製品や化学などが上昇したもの 動きがみられるものの、前年比は大幅に低下し の、非鉄金属や主力の電子部品・デバイスなど 依然低水準。業種別では、鉄鋼、食料品・タバ 岩 手 県 七十七銀行 調査月報 2009年11月号 23 が低下し、全体では前月比0.7%低下し5か月ぶ りに低下。原指数は前年比19.1%低下し12か月 連続で低下。 やや持ち直し。9月の県内主要観光 【観 光】 地や観光施設の入込みは、大型連休を含め休日 を中心にやや持ち直し。 底這い。8月の有効求人倍率(季調 【雇用情勢】 済)は前月比同水準の0.28倍と、1966年6月(0.13倍) 以来43年2か月ぶりに全国最低。新規求人数は前 年比13.1%減と16か月連続で減少。 8月の家電品販売は、エコポイント効果から薄 型テレビや冷蔵庫が伸びたほか、携帯電話、洗 濯機などが堅調に推移したものの、パソコン、 デジタルカメラ、エアコンなどが不振で、全体 では前年をやや下回って推移。9月の新車登録 台数(軽含む)は減税や補助金効果から前年比 2.5%増と2か月連続で増加。中小型乗用車が前 年比15.9%増と2か月連続で増加、大型乗用車が 13.9%減と14か月連続で減少、軽乗用車が11.5% 減と10か月連続で減少。 減少基調。8月の住宅着工戸数は前 【住宅建築】 一部に持ち直しの動きがみら 年比16.2%増と10か月ぶりに増加。持家が前年 山 形 県 れるものの、依然低迷している 比1.5%増と2か月ぶりに増加、貸家が139.5%増 と2か月連続で増加、分譲住宅が56.5%減と2か月 依然低調。8月の大型小売店販売(店 連続で減少。 【個人消費】 調後)は、天候不順などから、前年比7.4%減少。 【設備投資】 減少基調。7月の建築着工(民間・ 9月の乗用車販売は、普通乗用車、小型乗用車と 非居住用)は、棟数が前年比33.8%減と2か月ぶ もに増加し、全体では前年比13.7%増と3か月連続 りに減少、床面積が60.5%減と3か月連続で減少、 で増加。軽自動車販売は前年比13.3%減と2か月連 工事費予定額が45.8%減と3か月連続で減少。 続で減少。 減少基調。8月の公共工事前払保証 【公共工事】 減 少 傾向。8月の住 宅 着 工 戸 数は 取扱は、件数が前年比12.6%増と6か月連続で増 【住宅建築】 前年比9.6%減と7か月連続で減少。主力の持家が 加、請負額が42.0%減と4か月ぶりに減少、保証 9か月ぶりに増加、貸家が7か月連続で減少、分譲 額が33.0%減と3か月ぶりに減少。 住宅が3か月連続で減少。 【生産活動】 持ち直しの動き。7月の鉱工業生産 横這い。8月の建築着工床面積(非 【設備投資】 指数(季調済)は前月比3.5%上昇し82.0と3か月 居住用)は、前年の大幅増の反動などから、前年 連続で上昇。原指数は前年比21.9%低下し87.0と 比11.2%減と3か月ぶりに減少。工事費予定額は前 12か月連続で低下。非鉄金属、情報通信機械、 年比8.8%減と3か月ぶりに減少。8月の普通・小型 繊維などが前月比上昇、一般機械、化学、パル 貨物車登録台数は前年比22.1%減少。 プ・紙・紙加工品などが低下。 増加傾向。8月の公共工事請負額は、 【観 光】 【公共工事】 減少。7月の県内3地区(福島、郡山、 独立行政法人等、県が減少したものの、国、市町 会津若松)の温泉旅館利用者数は前年比0.7%減 村が増加し、全体では前年比27.1%増加。年度累 の21万7,922人と22か月連続で減少。福島が前年 計の請負額と請負件数は引続き前年同期比増加。 比1.8%増と3か月ぶりに増加、郡山が2.1%増と 持ち直しの動きに一服感。7月の鉱 【生産活動】 4か月ぶりに増加、会津若松が6.2%減と2か月連 工業生産指数(季調済)は、一般機械、情報通信 続で減少。 機械、化学などが低下し、全体では前月比4.9%低 【雇用情勢】 悪化。8月の新規求人数(原数値) 下し5か月ぶりに低下。原数値は前年比24.1%低下 は前年比20.1%減と22か月連続で減少、新規求 し9か月連続で低下。 職申込件数(原数値)は16.4%増と12か月連続 やや上向き。東日本高速道路㈱東北 【観 光】 で増加。新規求人倍率(季調済、パート含む) 支社によると、お盆時期(8月6 ~ 16日)の県内高 は前月比0.04ポイント低下し0.66倍。有効求人倍 速道路などの利用状況は、ETC効果などから、 率(季調済、パート含む)は前月比0.01ポイント 前年比26.9%増加。 低下し0.33倍と1963年1月の統計開始以来過去最 引続き厳しい状況。8月の有効求人 【雇用情勢】 低を更新中。 倍率(パート含む常用・原数値)は、雇用創出事 業などから求人数が若干増加したものの、全体で ~全国地方銀行協会「地方経済天気図」 は前年比0.41ポイント低下し0.32倍と32か月連続で (平成21年10月)より抜粋~ 低下。 福 島 県 が続いている 生産活動に下げ止まりの動き がみられるものの、厳しい状況 弱い動き。7月の大型小売店販売 【個人消費】 (店調前)は前年比4.8%減と2か月連続で減少。 24 七十七銀行 調査月報 2009年11月号
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