平成24年度 授 業 改 善 推 進 プ ラ ン(理科) 福生市立福生第五小学校 課題分析 3 学 年 授 業 改 善 策 ・単元「しぜんのかんさつをしよう」では個人個人でヒマワリやオクラなどの種の鉢植えを行っ たため,その発芽・成長に関心を持つことができた。しかし,学級園に植え替えたとき,天候 の影響で枯れるものがあるので工夫が必要である。 ・身近な自然について(植物・昆虫などの生きもの) 、興味・関心をもって関わる子が全体的には 多いが、なかにはほとんど関心のない子がいる。特に植物に対しては消極的である。 ・具体的なものを通して理解が深まるが、具体性に欠けると自分のものとしてなかなか身につか ない傾向が見られる。 ・単元「風やゴムのはたらきを調べよう」では,各自が実験用の車を作るので意欲的に取り組み, 進んで実験を行っていた。ただし,実験カーでの遊びに夢中になり,現象を科学的に捉えると いう課題から離れてしまう児童もいた。 ・日照りが続くことを想定し,こまめに水やりをする必要がある。また,肥料を工夫したり,雑 草取りを頻繁に行うなど,世話をこまめに行うようにする。 改 善 策 ・自分の周りの身近な事象について、実際に見たり、音や声を聞いたり、触ったりして体感する 機会をたくさん設けるようにする。具体性のある課題設定をする。 ・具体物での観察・実験の機会を逃さず,増やしていく。ビデオなどの動きの見られる資料も多 く利用していく。 ・ 「風やゴムのはたらき…」の実験カーのような教材自体が児童の興味・関心を引きやすい単元で は,毎時間の学習の目当てを特にはっきりと示し,ワークシートで確認しながら授業を進める ようにする。 ・7月までは水くれをよくやり,雑草抜きもよく行ったため学級園に植え替えたヒマワリ,ホウ センカ,オクラがよく育っていた。しかし,夏休み中の干ばつで9月にはほとんどの植物が枯 れてしまった。 検証 ・植物観察では具体的な植物名を指定して探させたり,スケッチさせたりしたので,名前やその すがたがよく分かったようである。 (ワークシートの工夫) ・昆虫のからだを画用紙で作るなど作業的な課題には意欲的に取り組む姿が見られた。 ・風とゴムの力の実験カー作りでは,毎時間の学習の目当てを特にはっきりと示し,ワークシー トで確認しながら授業を進めるようにしたので,考えようとする態度が見られ,学習内容の定 着に結びついた。個々の工作や実験は,興味・関心の少ない児童にも意欲を持たせることがで きた。 課題分析 4 学 年 授 業 改 善 策 ・単元「季節と生き物(春・夏) 」では個人個人で鉢にツルレイシとヘチマの種を植えたため,そ の発芽・成長に関心を持つことができた。発芽の観察後,学級花壇に植え替えたが,今年の気 候の特徴の猛暑と干ばつのため,生育が悪かった。夏休み以後はほとんどが枯れていた。 ・単元「電池のはたらき」では,教材のモーターカーを利用し、児童が個々の電気部品で実験で きたため,意欲的に取り組む姿が見られた。しかし,電池の直列つなぎ並列つなぎの特徴は理 解できるが,その配線の状態については理解ができていない児童がいた。 (テスト,学力テスト では「並列つなぎ」の筆記を「平列つなぎ」と書き,間違いとなるケースが多く見られた。4 学年のこの時期では「並」という漢字を習っていないため,教科書では「へい列」とひらがな 書きで表している。教師側で「並列」と書くことを紹介するが,日常は教科書に合わせて「へ い列」と表記している。そのため児童は時間の経過と共に「へいれつ」の漢字表記は「平列」 と勘違いするようになる。 ) ・単元,とじこめた空気や水では実験器具に関心をもち,熱心に実験する姿が見られた。空気の 存在を感覚的にとらえることができた。ただし,水と空気の両方を入れた容器をピストンで押 し縮める場合,水も一緒に縮むと誤解する解答が見られた。 ・星に対する興味・関心は高いが、学校での授業は日中なので実際の観測は難しい。星の学習に はビデオなどの視聴覚教材が役に立つ。こうした視聴覚教材があまり充実していない。 ・ツルレイシなど一部成長したものを大事にし,観察の対象とする。また,生育の良い年の影像 があるので,それを資料として利用する。 ・電池のはたらきを調べようの単元では,実験のみに偏らず,基本的な知識について,ワークシ 改 善 策 ートやミニテストで確認をしながら授業を進める。授業の展開では体験を重視しつつ,教材提 示やワークシートなど理解に結びつくような工夫をしていく必要がある。 「並列」の表記は漢字 で行うようにする。 ・水と空気の両方を入れた容器をピストンで押し縮める実験については時間をかけて詳しく行う。 ・プラネタリウムの見学を毎年行う。できる限り,具体的な操作を取り入れた授業を行う。視聴 覚教材があまり充実していないので,毎年の備品購入計画時に予算要望していく。 ・単元「季節と生き物(春・夏) 」では個人個人で鉢にツルレイシとヘチマの種を植えたため,そ の発芽・成長に関心をもたせることができた。学級花壇の植物については夏休み中の世話も必 要である。 ・単元「電池のはたらき」では,ワークシートの工夫によって乾電池の個数と電流の関係につい 検証 て理解度を高めることができた。ただし,乾電池の直列つなぎと並列つなぎのちがいについて は難解な面もあり,より分かり易い指導の仕方を追求したい。 ・月の動きや星の動きの学習では,光源ランプや絵,地球儀などをくり返し利用して,授業を進 めた。実際の天体観察は学校ではできないが,絵を使った模擬観察などを行った結果,月や星 座の運行についての基本事項が理解できた児童が多くなった。プラネタリウムの見学は毎年恒 例の郊外学習としたい。また,簡易式の天体映写機などを購入したりし,学習理解を深めさせ たい。 課題分析 5 学 年 授 業 改 善 策 ・インゲンやトウモロコシなど発芽条件の実験観察はよくできたが,成長条件については植物と 肥料の関係などを調べる時間的な余裕がなかった。こうした時間経過を必要とする実験観察は 学級担任との連携が重要であるが,メダカの観察なども同時期に進行するのでなかなか難しい ものがある。教科書では,多数の実験が紹介されているが,精選しないと無理である。 ・単元「たんじょうのふしぎ(メダカ) 」では,クロメダカの卵を購入し各グループで観察を行っ た。購入した受精卵を顕微鏡で見ることができ,生命の発生に驚きを感じている児童が多かっ た。そのため,孵化の観察から稚魚の成長まで,メダカを大切に育てようとする気概が児童に 感じられた。また,教師の顕微鏡のプレパラートをテレビ画面に映し出すことができたため, 卵の中のメダカの様子を詳しく説明できた。しかし各学級でメダカを飼うための装置が不足し ているため,学級での飼育は十分にはできていない。 ・単元「たんじょうのふしぎ(ヒト) 」では,メダカの誕生で基礎ができていたため,学習は進め やすかった。ただし,この単元では学習中に実際の場面を見ることは不可能なので,ヒトの誕 生を詳しく説明する映像がどうしても必要になる。本校にはそうした映像がないため,NHK や民放の資料を利用して行った。これには資料の編集に時間がかかるなどの問題がある。学校 の視聴覚教材として購入するべきである。 ・天気の変化は実際の雲の様子の観察とパソコンからの情報を主として授業を進めた。特に「台 風と天気の変化」では,テーマ別にグループで研究し発表する方法をとったので,進んで学習 しようとする態度が見られた。過去の台風の被害の様子を映像で見せることも関心を高めた。 しかし,グループ作業においては,何名かの児童が友だちに頼りきりになる傾向があった。 ・植物の成長条件については,実験の種類を精選して行う。また,理科室内に実験のスペースを 確保して,天候なども考慮しながら計画的に行うようにする。 改 善 策 ・各学級用(5学年)の飼育装置は予算要望していく。 ・単元「たんじょうのふしぎ(ヒト) 」では,この単元では学習中に実際の場面を見ることは不可 能なので,ヒトの誕生を詳しく説明する資料映像が必要である。予算要望する。 ・ 「台風と天気の変化」では,季節がら台風が襲来し,テレビニュースで頻繁に報道されていたこ とが関心を高めた。映像などの資料提供は今後も続けるとよい。グループ作業では,児童の個 性も考えながら,適宜アドバイスをしていく。 ・インゲン豆の発芽,メダカの発生と孵化など実際に観察できる教材は児童の驚きや感動を呼び, 学習する上で効果的である。 ・単元「たんじょうのふしぎ(メダカ) 」では,受精卵からの購入が成功した。教師の顕微鏡のプ 検証 レパラートをテレビ画面に映し出すことも効果があった。 ・ヒトの誕生については,特に映像的な資料が必要である。 ・天気の変化についても映像資料が大変役立つが,児童がインターネットを通して自主的に調べ る,そして発表することによって,より学習効果が上がる。また,個別の助言によって児童の なすべきことが具体的にわかり,進んで調べることができた。 課題分析 6 学 年 授 業 改 善 策 ・物の燃え方では,たくさんの実験を行い関心を高めることができたが,次から次へと出てくる 薬品や気体の名前に対して整理がつかなくなる児童がいた。 ・からだのつくりとはたらきの単元では,模型や映像での説明学習を中心にパソコンでの調べ学 習も行った。意欲的に調べることができる児童がいる反面,関心の薄い児童もいた。 ・植物の成長と日光や水の単元では,計画的に育てたホウセンカが役に立った。今後も植物教材 の使用は事前に準備し計画的に行いたい。ホウセンカの茎の断面を顕微鏡で観察する場合,顕 微鏡の台数が不足しているため,2人の児童が1台の接眼レンズを覗き合って観察記録をとっ ている。1人1台の顕微鏡が欲しいところである。 ・単元,月と太陽では月の日周運動と月周運動の違いを重点に行った。太陽・地球・月の位置関 係について具体的操作を頻繁に行い理解を深めさせた。しかし,空間的な概念に対して理解の 遅い児童に対しては,さらに具体的に提示できる道具を工夫するとよい。 ・物の燃え方では,ひとつの実験ごとに学習したことを確認しているが,次の時間にもう一度確 認する必要がある。自主的に調べさせる時間も必要。 改 善 策 ・からだのつくりとはたらきの単元では,臓器の模型を操作するなどの学習や映像資料を有効に 活用することなどが必要である。知識確認用ワークシートを作る。 ・植物の成長と日光や水とのかかわりの単元では,観察する植物を毎年多めに栽培するようにす る。顕微鏡はぬ1人1台をあてがい操作できるようにしたい。 本校の使える顕微鏡の台数は 20台である。予算要望で台数を増やすようにする。 ・現在の教具に加えて,さらに具体的に提示できる道具を工夫する。 ・物の燃え方では,繰り返し二酸化炭素などの気体の性質について確認を行った結果,その特徴 をよく理解できる児童が増えた。 (くり返したり,印象づける効果) ・植物の成長と日光や水とのかかわりの単元では,植物を育てる段階から児童に作業をさせたた 検証 め関心を高めることができた。二人に1台の顕微鏡では観察がやりにくい。台数が増やせるよ う予算要求していく。 ・からだのつくりとはたらきの単元では,ビデオなどの映像資料が有効であった。また,調べた ことを書くという作業も学習の定着には大変有効である。 ・月の見え方など1人1人にボールをもたせ実験を行うなど,天体の学習でも児童自身が「実験 に参加している。 」という感覚をもつことが学習の把握に効果的である。
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