製品紹介資料 【PDF】

安心・安全な社会インフラ構築へ
新技術によるSPDとSPD分離器
総合雷防護企業
株式会社サンコーシヤ
事故や故障でSPDが短絡すると
焼損することがあります
• 例
何故SPDが燃えるのでしょうか?1
• 最も大きな理由として、
SPDが短絡故障した際に電源回路より切り離す最適な
SPDバックアップ遮断器が存在しなかったことによりま
す。
・SPDの主要構成要素であるMOVの故障モードは短絡故障で
す。それゆえにSPDバックアップ遮断器が必要となります。
・
IEC規格ではSPDを設置する際にはSPDバックアップ遮断器
とともに設置することになっていますが、一般的に頻繁なシステ
ム停止を避けるために、雷サージ電流の耐量でヒューズやブ
レーカを選定すると定格電流が大きなものとなってしまい、万一
SPDが短絡しても動作しない場合が想定されます。
既存技術によるSPDバックアップ遮断器の電流遮断特性
10000
Cly-gG 80A
MCCB 100A
currnet (A)
1000
MCCB 50A
100
10
1
0.001
0.01
0.1 time (s) 1
10
100
1000
このグラフから、例えば短絡電流が100Aの場合、定格電流50AのMCCBでは遮断ま
でに300秒程度必要となります。またそれ以外ものでは遮断できないことが確認でき
ます。SPDの内部分離器はIEC規格では遮断性能の要求が無いこと、寸法制約上の
問題などから、内部素子劣化時に金具間を物理的に開く方式のものがほとんどで
す。この方式では数十Aの電流は遮断可能ですがそれ以上の電流では金具間が
アーク放電を継続することになり、結果としてSPDが焼損することになります。
当社の実験では3桁以上の短絡電流をSPDに通電すると数秒でSPD
は燃えます。 つまり既存技術のサーキットブレーカやヒューズでは
SPD用バックアップ遮断器としては不十分となります。
このグレー領域でSPDが燃える前に単独で遮断できなけれ
ばSPDは燃えてしまいます。つまりSPDを設置する箇所の短
絡電流がこの範囲にあるとSPD故障時に燃える可能性が
高いといえます。
何故SPDが燃えるのでしょうか?2
• SPDの電流耐量を超える雷サージが侵入
この場合SPDの内部素子が瞬時短絡しますので適切なバックアップ遮断
器により短絡電流を遮断できなければ、SPDが燃えることになります。
MOVの面積(電流耐量)と制限電圧の関係 ERZV 471 1.2/50コンビ
ネーション発生器
1200
制
限
電
圧
V
1000
800
600
400
200
面積78.5mm2
面積153.86mm2
面積461.58mm2
面積615.44mm2
面積307.72mm2
0
0
0.5
1
1.5
2
2.5
発生器の充電電圧( 発生器の出力抵抗2Ω)
3
3.5
4
4.5
左グラフは電源用SPDに
広く使用されているMOV
の電流耐量と印加電流
による制限電圧値を示
しています。
このグラフの示す通り電
流耐量の大きなMOVほ
ど制限電圧を低くできま
す。
つまりある程度電流耐
量が大きなものを使用し
たほうが安全であるとい
えます。
SPDの電流遮断能力の向上
• 当社製品 電源用SPD MZSR形は開発時にある程
度の電流遮断能力を持たせるためにSPD内部の分
離器他に工夫をしてSPD単独で200A程度の電流が
遮断可能としています。
・SPDの内部分離器の位置
MOVの異常発熱熱を瞬時に内部分離器へ伝達する
ように設計されています。
・内部分離器
分離動作後の絶縁性能を向上させています。
以下のグラフはMZSRの電流遮断性能を確認す
るために実施した試験結果です。 黄色部が電流を示し、
水色部が電圧を示して
います。
この試験はSPD内部素
子の動作電圧が低い
ものに変更し、印加電
圧を高くしています。
印加電圧380V
短絡電流100Aに調整
電圧印加直後にはSPD
が動作し動作電圧が
確認できますが、200
ms程度で短絡破壊し
て短絡電流が流れて
います。その後、内部
分離器が動作して電
流を遮断していること
が確認できます。
先のスライドより短絡電流を増やし
200Aとした試験結果です。
黄色部が電流を示
し、
水色部が電圧を示し
ています。
印加電圧380V
短絡電流200Aに調
整
電圧印加直後には
SPDが動作し動作電
圧が確認できます
が、200ms程度で短
絡破壊して短絡電流
が流れています。そ
の後、内部分離器が
動作して電流を遮断
していることが確認
できます。
最適なSPD用バックアップ遮断器
・SPD用のバックアップ遮断器には、定格電流が小さく、
サージ電流耐量が大きいことが要求されます。
・当社製SPDは、SPD分離器専用ヒューズ*と組み合わ
せることで、故障したSPDを系統から速やかに分離する
ことが可能です。
・当社では故障の表示・接点出力が可能なSPD分離器
用ヒューズホルダーについても製品化(BF3シリーズ)
し、販売しています。
*:FDS-30A ((株)NTTファシリティーズ様 製品)
定格電流:30A、公称放電電流(InSFD):20kA)
以下の図はMZSR単独での遮断特性とSPD分離器用ヒューズ
(FDS-30A)の特性です。この組み合わせでは遮断できない電流
領域が存在しないことがご確認いただけます。
10000
currnet (A)
1000
100
FSD-30A
10
1
0.001
MZSR
0.01
0.1
1
time (s)
10
100
1000
以下の図は既存のSPD用バックアップ遮断器と前スライドを重
ねたものです。SPD分離器用ヒューズ(FDS-30A)が如何に優れ
ているかがが確認いただけます。
10000
Cly-gG 80A
MCCB 100A
currnet (A)
1000
MCCB 50A
100
FDS-30A
10
Our SPD
MZSR
1
0.001
0.01
0.1
time (s)
1
10
100
1000
安全・安心な社会の実現のため雷防護の観点から
今後もより良い製品を開発・提供してまいります。
ヒューズホルダーの主な性能
型
式
定格電圧
BF3-100-20kA-A
AC100V
BF3-200-20kA-A
AC200V
BF3-100/200-20kA-B
AC100V/200V兼用
定格電流
備
考
警報端子有
30A
警報端子無
適用電源回路
単相3線 AC100V(BF3-100)
三相3線 AC200V(BF3-200)
最大許容電圧
AC125V(BF3-100)
AC250V(BF3-200)
インパルス電流耐量(8/20μs)
20kA・17回(BF-20kAの場合)
定格遮断容量
AC250V ・ 10kA
使用温度
-30℃~70℃