第1学年1組 平成25年1月17日(木) 1 題 材 算数科学習指導案 第3時限 1の1教室 指導者 大きい数(14時間完了) (1)目 標 ① 100 までの数を 10 ずつまとめて数えるよさに気づき、身の回りから進んで 100 までの数字を見つけよ うとする。 ② 100 までの数を「10 がいくつと 1 がいくつ」 、100 を少しこえる数を「100 といくつ」という見方で とらえることができ、数構成にもとづく加減計算ができるようにする。 ③ 100 までの数や 100 を少しこえる数について、数字で書いたり数直線上で表したりするとともに、数の 大小比較ができるようにする。 ④ 十進法位取りを理解し、100 までの数や 100 を少しこえる数の表し方や意味がわかるようにする。 (2)構 想 子どもたちの身の回りには、100 までの数や 100 より大きい数字はたくさん使われている。名簿番号や お菓子の値段、グループの人数、デジタル時計の数字、本のページ数、家族の年齢、カレンダーの数字な ど、生活の中で子どもたちが目にすることも利用することも多い。学校生活では、教科書のページを開く ときやアサガオの種を数えるときなど大きい数を使うことはあるが、必ずしも数の系列や順序を正しく理 解して使っているわけではない。 子どもたちは、これまでの学習で「いくつといくつ」では、10 の合成・分解、10 の補数について学習 してきた。 「10 より大きいかず」では、10 といくつという数の見方で 20 までの数の合成・分解を学習し た。それぞれの単元の学習では、数図ブロックや計算カードを用いて繰り返し練習してきた。多くの子ど もたちは、10 のまとまりを意識して繰り上がりや繰り下がりのある計算を抵抗なくできるが、数名の子ど もたちは、数図ブロックを操作しないと 10 のまとまりを意識できずに指を使って計算してしまうことが ある。 本単元では、100 までの数や 100 を超える数の数概念を養うことをねらいとしている。数え棒などの具 体物を 10 ずつまとめて数えたり,数字を見て、その数だけの数え棒を「10 の束○つとばら○本」と並べ たりする算数的活動を重視したい。「具体物」と抽象的な「数」とを往復する算数的活動を通して、十進 法に基づく考えを養っていくことが大切である。 指導にあたっては、具体物を用いて操作させたり、具体物を使ったゲームを行ったりして、理解を深め て行きたい。100 までの数の数え方では、 「どんぐり取りゲーム」を行い、具体的に数える活動を通し、 「10 のまとまりがいくつと、あと1がいくつ」の数え方が便利であることを実感させたい。便利さを実感する ことから「十の位が○、一の位が○」と書き表すことの意味がよく分かり、どんな数も同じ約束で間違い なく書き表すことができ、その数を見たらその数の大きさも分かることのよさも実感できる。次に、100 という数について、10 のまとまりが 10 個で 100 であるということを理解した上で、100 までの数表を書 き、唱える。数表から分かる数の構成や数の系列の理解を深めるために「数当てゲーム」を行う。数表か ら決まりを見つけ、縦に見ることで見つけたきまり、横に見ることで…、斜めに見ることで…といった数 表をどのように見ればよいのかという視点を押さえて、子どもたちの考えを引き出していきたい。 1 (3)単元計画 学習課題 学習内容 時間 指 導 上 の 留 意 点 ・どんぐりを使った「どんぐり取りゲ 20をこえるかぞ えかたをかんがえ よう ・20~100 未満の数の数 え方と数詞 ーム」を行い20をこえる数を工夫 1 して数えさせる。 ・具体物を操作することから分かりや すい方法を見つけさせる。 ・10の束とばらに分けて整理すると 2けたのかずのか きかたをおぼえよ う よいことを想起させる。 ・十進法位取り記述法に基 づく2位数の表現 2 ・2位数の表し方と構成 ・位取り板の活用を教える。 ・数え棒10本の束が十の位、ばらが 一の位に対応させて正しく書くこと ができるようにする。 ・10×10に配列された木の葉を利 用し、10のまとまりを意識させる。 ・1から 100 までの数を10×10の ます目を使って落ちのないように書 かせ、100 の数表の数の系列の不思議 さ面白さを味わわせる。 ・100 という数 ・数表の決まりをもとにして「数当て ・100 までの数表と数当て 100までのかず ゲーム ゲーム」をし順序性や数の系列を意 5 識させ理解を深めさせる。 についてかんがえ ・100 までの大小 本時 ・「おはじきゲーム」をして、十の位・ よう ・100 までの数の系列 4/5 一の位に着目することで2位数の大 ・すごろくと数直線 小が分かることに気づかせる。 ・100 までの「カード並びゲーム」で楽 しく活動する中で、比較の方法を明 らかにさせていく。 ・ 「すごろく遊び」を楽しみながら、100 までの数について(数え方・読み方・ 書き方・順序系列・大小比較)の習 熟を図る。 ・模型のお金(1円・5円・10円・ 50円・100 円)を提示し硬貨の種類 かいものごっこを しよう ・100 までの数の構成にも 2 とづく計算 を確認する。 ・お金の模型を使って、 「買い物ごっこ」 をし、お金の操作を通して(何十) +(何)、(何十何)-(何)の計算 に慣れさせる。 100までのすう ・身の回りで使われている 1 2 ・まず、教室内で21~100 までの数字 じをみのまわりか 100 までの数字探し を見つけさせ、学校内の数字を見つ ら見つけよう けさせる活動に取り組ませる。 ・数え棒の数え方を調べる数学的活動 100より大きい かずをかぞえよう を通 して、 120 程度の数に ついて ・120 までの数の仕組みと 表し方 ・120 までの数の大小や数 2 の系列 「100 といくつ」をおさえる。 ・100 前後の数の大きさを比べるには、 まず百の位、次に十や一の位の数を 見比べればよいことに気づかせる。 100までのかず ・100 までの数の繰り上が のけいさんをマス り繰り下がりのないたし ターしよう 算・ひき算 1 ・計算方法がわかりにくい児童には、 数え棒の操作活動を取り入れる。 2 本時の学習指導(7/14時間) (1)目 標 100 までの数を書いたカードならべのゲームに友達と協力して意欲的に取り組むことができるようにす ① る。 ② 100 までの数の数え方、順序、系列、大小について理解することができるようにする。 (2)児童の実態 本学級は,男子18名・女子16名,合計34名で構成されている。2学期に行った「走れ六ツ南子」期 間の終わりに運動場を 100 周走るのを目指した「マラソンがんばりカード」では、走った分だけ数が増え、 100 に近づくのを楽しみながら順番に数えて励むことができた。また、生活科の「あきあそび」では、10 個入りの卵パックに 1 つずつどんぐりを入れるゲームを作り、グループで必要なパックの数とどんぐりの数 を話し合っている姿が見られた。低学年の子どもらしく、目に見えて成果が現れる「がんばりカード」の記 録をすることや簡単なゲームを通しての学習の中で算数的活動を生き生きと行う子どもたちが多い。しかし、 子どもたちは、100 までの数や 100 を少し超える数も日常生活の中で使ってはいるが、順に唱えることはで きても、数の順序・系列・大小についての理解や、10を単位とした数の見方については曖昧のままで楽し んでしまっている傾向がある。 本時では、100 までの数の系列や順序のついての理解のために、100 までの数を書いたカードを使った「カ ードならべゲーム」を行う。友達とかかわりあいながら楽しくゲームをして、100 までの数の順序を意識で きるようにしたいと願っている。 (3)準備 ①児童 なし ②教師 1から 100 までの数字を書いたカード、 「にこちゃんカード」、ストップウオッチ 3 *展開の訂正をさせていただきました。 (4)展開 段階 導入 5分 問題 2分 児童の活動 1 前時の学習を振り返る。 ・十の位の数の大きさで比べればいいよ ・十の数が同じときは、一の位の数の大き さを比べればいいよ 2 本時の学習課題を把握する。 教師の活動(◎:「かかわり合いの授業」の手立て) ・ 本時の6つの数を順序よく並べる活動につなげるため、 前時に学習した2つの2桁の数の大小を比べる活動を振 り返る。 ・本時の学習課題を提示する。 たくさんのかずのならべかたをかんがえよう ・学習課題を把握しやすいように、声に出して確認させる。 究明 3 数の大きい順に並ぶゲームを行い ・前に出ていない児童が、カードを見ることができるように 28 分 ながら、100 までの数の並び方を考え 前に出た子のカードの持ち方の説明をする。 る。 ・規則性のないカードを与える列と、数の系列の理解に繋げ るために規則性のあるカードを与える列を作る。 <カードならべゲーム」 ・数の大小についての理解をより深めるため、前3チームは ① 列ごとにカードを1人1枚ず 向かって左から大きい順、後3チームは小さい順に並び替 つ取る。 えるように指示をする。 ② 黒板の前に立ち、取ったカー ・楽しくできるようにするため、列ごとに並び変わる時間を ドを他の子に見せる。 計り、競うようにする。 ③ 「用意ドン」で数の大きい順 ◎友達にはっきりと声をかけている、 正確にできているか確 に並ぶ。 認している、 他の児童に見やすいようにカードを持ってい ④ 6列の中で、正しく、早く並 るなどの意欲を称賛する。 ぶことができたら勝ち。 ・ゲームの勝敗を確認し、真剣にできたことを褒める。 4 ゲームをして気がついたことを話 ◎意見を進んで言ったり,友達と比べて発言したり、理由を 付けて発表できたりした児童を称賛する。 し合う。 ・自分たちが並び替えたときのことや友達の並べ替える様子 ・バラバラのときれいに並んでる を見て気のついたことを話せるように、順に並んだカード を振りかえらせる。 のがあるよ ・子どもたちの意見を1から 100 までの数表で確認しなが ・10ずつ増えているのは、十の らまとめる。 位だけ見たらできたよ ・数の系列の理解を深めるため、並べたカードの抜けている ・2枚を比べるときと一緒で、十 カードを考えさせる。 の位を比べて一位を比べたよ ◎発表を活性化させるために,児童の発表に対して,問いか ・2こずつふえてるよ けを行うようにする。 ・5こずつふえてるよ ・黒板を振り返らせ、並んだカードを抜いた練習問題が解決 できるように、数の系列や順序についてまとめる。 練習 5 教科書 121 ページの⑦⑧の問題を ・5分経ったら答え合わせをすること、早くできたらプリン 7分 解く。 ト問題をやることを確認する。 ・正しく答えを導いているか確信するために机間指導をし、 助言をする。 ・○付けを丁寧にするように指示し、答え合わせをする。 整理 6 本時の学習を振り返り、授業の感想 ・「にこちゃんカード」を配布する。 3分 を「にこちゃんカード」に書く。 ・日付、名前、学習課題、振り返りの順に記入させ、戸惑っ ている児童には助言をする。 ◎聴く、話す、楽しむ、分かる、の観点について全体に問い、 本時の授業への取り組みを称賛する。 ・次の時間は 100 までの数の「すごろく」を行うことを予 告する。 (5)評 価 ① 100 までの数の順序を意識しながら、カード並べのゲームに取り組めたか。 (活動3より) ② カード並べゲームで数の順序を正しく並べたり、練習問題を解いたりして、100 までの数の順序につい て理解できたか。 (活動3・4・5より) 4
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