電気自動車を効果的に普及させるための バッテリーカートリッジ

■対象
日本政府:国土交通省・経済産業省・環境省
自動車メーカー各社
充電池メーカー各社
電気メーカー各社
電力会社各社
環境NGO、市民各位
電気自動車を効果的に普及させるための
バッテリーカートリッジシステムの提案
第1版
2009年1月3日
内海研究所
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2008© Utsumi Research Institute
本提案の重要なポイント
• 今のような状況ではせっかく電気自動車が世に
出ても各メーカーが独自の充電方式を推進する
ため消費者もエネルギー供給現場でも複数の方
式・規格が乱立し不便である。
• そのため、バッテリーカートリッジの規格からリサ
イクルシステムまでを国が規格化して管理するこ
とで自動車メーカー、充電池メーカー、電気メー
カー、電力会社、ガソリンスタンド、小売店などが
相互にからむこのような総合的観点での大規模
システムを適切にコントロールする必要がある。
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電気自動車が普及しない理由
• 電気自動車はガソリンエンジン車に比べて
燃費が9分の1にもなり環境面、消費者の
利便性にも貢献する。
• しかし、現状ではガソリンスタンドのような
全国に多数のエネルギー供給所がなく、そ
の展開も遅くこれが普及の妨げになると思
われる。
2008© Utsumi Research Institute
現状の電気自動車の充電システムの問題点
• 現状の電気自動車は各自動車メーカーが半固定的
に自動車内部に設置したバッテリーに対して外部か
ら交流100V(200V)の家庭用電源からの電流に
よる充電をケーブル経由で行うことで実現しようとし
ている。
• しかし、この方法では通常充電で7時間(家庭
AC100Vでは14時間)、急速充電でも30分を要する。
• 従来のガソリン/ディーゼル車は全国各地にある給
油所で燃料補充を数分以内に完了でき、このため補
充のための時間は電気自動車より大幅に少ない。こ
れが電気自動車の利便性や普及展開に大きな影響
を与えることが予測される。
2008© Utsumi Research Institute
電気自動車の充電システム提案
• そこで、発想を変え、「バッテリーを国土交
通省(あるいは経済産業省)が設定する標
準仕様とし、着脱簡単なカートリッジ化する」
• これを従来のガソリンスタンドで「交換」す
る方式をコンセント充電機構と平行して各
自動車メーカーが標準機能として搭載する。
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本システムのメリット
• 本システムが実現すれば、電気自動車のバッテ
リーカートリッジ交換は最寄のガソリンスタンドや
ショッピングセンタ−・小売店などでの1分以内の
交換となり、ガソリン/ディーゼル車より圧倒的
に高速な交換が行える。
• また、バッテリーカートリッジが規格化されている
ため、全国どこでもメーカー問わず同じ性能のバッ
テリーを交換することができ消費者も複雑な知識
を要せず利便性も高い。
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本システムの構図
電気自動車製造
販売
充電装置の供給
自動車メーカー
電気メーカー
バッテリーカート
リッジ供給・回収
バッテリーカートリッジ交換
消費者
バッテリーカート
リッジ交換
バッテリーメーカー
ガソリンスタンド
他交換所
充電電力供給
電力会社
購入・回収廃棄
家電・その他小売店
通常充電
作業
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関係者対応課題(バッテリーメーカー)
• バッテリーカートリッジの自動車メーカーとの共同
検討(電極部の耐久性、全天候対応の安全性、
装着ミスを減らす端子構造や形状)
• バッテリーカートリッジに充電量と、寿命が簡単
に判別できるメーター機能をつける。
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関係者対応課題(自動車メーカー)
• バッテリーカートリッジ規格のバッテリーメーカー
との共同開発(電極部の耐久性、全天候対応の
安全性、装着ミスを減らす端子構造や形状)
• JIS規格によるバッテリーカートリッジに対応する
車体の開発。
• バッテリーカートリッジ交換時に生じる電源断に
よる電装機器動作の連続性を保つためのサブバッ
テリーの搭載(あるいはバッテリーを並列動作で
きるようにして交換絶縁タイムゼロにする機構)
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関係者対応課題(官庁)
• バッテリーカートリッジの自動車メーカー、バッテ
リーメーカーとの共同研究(電極部の耐久性、全
天候対応の安全性、装着ミスを減らす端子構造
や形状)
• バッテリーカートリッジのJIS規格化(最終的には
日本発のISO規格化提唱)
• バッテリーリサイクルシステムの確立と運用の監
視
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メリット(消費者)
• 充電方式で起きる自動車を使用できなくなる時
間拘束がほぼなくなり、いつでも全国のスタンド・
ショッピングセンターなどで1分以内にバッテリー
カートリッジを交換して走行することができる。
• 予備のバッテリーカートリッジを自分で保有して
万が一の電池切れや長距離走行に備えることも
できる。(装着が安全な機構になった場合)
• バッテリーカートリッジは規格が決まっているの
で間違いなく購入や安全な交換ができる。
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メリット(自動車メーカー)
• バッテリーカートリッジの独自開発が必要
ないためコストダウンを図れる。
• カートリッジの装着数を増やすことで簡単
に走行距離(現状三菱iMiEVで160km/1充
電回)が大幅に伸び2倍、3倍となる。
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バッテリーカートリッジイメージ
自動車メーカー問わず同じカートリッ
ジが使える
自動車側のスロットを開閉
し作業者が着脱するだけで
いい機構にする。
JIS1234
GS-YUASA
24V
JIS1234
PANASONIC
24V
スタンドではフル充電のカートリッジの
ストックを常に用意しておく
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