電気ヒーターによる暖房機器を採用した場合の評価

電気ヒーターによる暖房機器を採用した場合の評価について
電気ヒーターとは、電気のエネルギーを抵抗体によりそのままジュール熱に変換する方式で、ガスや石油を用い
た暖房方式や、外気の熱エネルギーを利用できる電気ヒートポンプ式の暖房方式に比べて、一次エネルギーベ
ースで省エネルギー性能が著しく悪いことが知られています。「自立循環型住宅への設計ガイドライン」はエネル
ギー消費量を削減するのに効果的な手法を紹介したものであり、これらの電気ヒーターによる暖房方式につい
てはその評価方法が記載されていません。
そこで、以下の電気ヒーターを伴う暖房機器を採用した場合、自立循環型住宅評価書の申請にあたっては、省
エネルギー効果は下記の値としてください。
適用される機器
効果
電気蓄熱暖房機
電気ヒーター式暖房機
98%増加 (削減率-98%)
電気ヒーター式床暖房
暖房のエネルギー基準値に
1.98を乗じてください
温水暖房で熱源機が電気ヒーターを採
用している暖房システム
根拠
住宅事業建築主の判断の基準で試算されている一次エネルギー消費量をもとに増加率を計算した。Ⅳ地域で
は試算結果が電気ヒーター式暖房機しかなかったため、この機器を代表機器とみなして、その他の機器にも同
一の削減率を適用することとした。
1)LDK に電気ヒーター式床暖房、その他の居室に未設置の場合の一次エネルギー消費量
27.9 (LDK) + 2.3 (その他の居室) = 30.2 (GJ/年)
2)LDK にルームエアコンディショナー(高効率でない)、その他の居室に未設置の場合の一次エネルギー消費
量
12.9 (LDK) + 2.3 (その他の居室) = 15.2 (GJ/年)
3)増加率
30.2
÷ 15.2 = 1.98
・・・・
98%の増加
住宅事業建築主の判断の基準の値を引用するにあたり、地域はⅣb地域、断熱性能は等級4相当、熱交換換気なしとした。
引用
(社)日本サステナブル・ビルディング・コンソーシアム : 住宅事業建築主の判断の基準ガイドブック、一次エネルギー消費量算定
シート(Ⅳ地域) 暖房設備の一次エネルギー消費量