ストレスチェック義務化 成功の鍵は

い
よいよ今年の一二月から、従業員
に対するストレスチェックの義務
化が施行され、準備に頭を悩ませている
人事・総務担当者も多いのではないだろ
うか。
準備期間は
たっぷりあるからこそ
万全な準備を
は果たせるので、準備の時間はたっぷり
ある。どのような仕事にもいえることで
あるが、
万全の準備が物事の成功を導く。
単なるストレスチェックではなく
実効性のあるメンタルヘルス対策の
一コンテンツとして
してもらえるかどうか不安﹂
﹁本当の答
準備のポイントは、従業員への丁寧か
つ 誠 実 な 説 明 で あ る。
﹁全従業員に受検
労 働 の 防 止、こ れ ら の う ち、ど の 一 つ が
タル研修や相談窓口の設置等︶
、④ 過 重
策 定 す る、③ 従 業 員 向 け の 予 防 策︵ メ ン
体制づくりとは大まかに次の四つを実
施することである。①経営者が方針を示
えを書いてくれるかどうか疑問﹂という
欠けてもメンタルヘルス対策にならない。
受検を促す
誠実な説明が重要
声を聞くが、従業員が安心して受検でき
﹁ 木 を 見 て 森 を 見 ず ﹂に な ら な い た め に
す、②メンタル不調者の休復職ルールを
る体制を整え、それを明示するのが先決
も、ぜひ頭に入れておいていただきたい
ねぎし・せつこ 企業防衛の視点に立ったメンタルヘルス対策の専門家。
「企業
のメンタルヘルス対策は、まず社内ルールづくりから!」という信念の下に展
開されるコンサルティングには、
「目からうろこ」
「企業の安全度が200%向上」
との感想が寄せられ、数年前からは、類似リスクとしてハラスメント対策でも
定評を得ている。僅か5年で、上場企業30社を含む指導先は計80社を超える。
大手外食チェーン、IT業、介護福祉業、物流業・小売業など、さまざまな業種
業態に、
社内規程づくりから教育研修にわたり幅広く指導する。執筆・講演多数。
近著に『職場のメンタルヘルス5つのルール』
(同文館)がある。趣味は夫との
バイクツーリング&キャンプ。
五〇名以上の事業場に課せられた義務
とはいえ、これを機会に全社で取り組む
である。
ことである。
そして、予防策の中の一つとしてスト
レ ス チ ェ ッ ク が あ れ ば、従 業 員 は 安 心、
納得して受検してくれるはずである。そ
して自ら希望する人は、医師との面接も
実現するであろう。そういう準備や説明
が何もない中で、いきなりストレスチェ
ックを突き付けられた従業員はどう思う
か。
﹁医師との面接などとんでもない﹂と
いうことになりはしないか。そればかり
でなく、とても本当の回答など得られな
いであろう。
ストレスチェックの実施は二〇一六年
の秋ごろに照準を合わせ、それまでの間、
メンタルヘルス対策の体制づくりに注力
されるのが賢明と思われる。
会社法務A2Z 2015.8
3
株式会社プラネット代表取締役
根岸勢津子
企 業 も 多 い と 聞 く。た だ、二 〇 一 六 年 一
二月までの一年間に一回実施すれば義務
ストレスチェック義務化
成功の鍵は──