リハビリテーション科 学会発表ご報告

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SHIRANIWA CONTENTS
リハビリテーション科
学会発表ご報告
~ 平成 2 6 年 度 ~
リハビリテーション科では、よりよいリハビリテーションの提供を目的に学術的活動に努めております。
その一環として、日々の臨床現場での経験や疑問を再考し、科学的根拠を導き出す為、リハビリ関連療
法士、医師その他各部署と共に研究し、学会や研修会において発表を行っております。平成26年度の
発表について簡単ではありますがご紹介させて頂きます。
発
表
日:平成 26 年 5 月 30 日~6 月 1 日
学
会
名:第 49 回
日本理学療法学術大会
演題タイトル:経皮的電気刺激療法は腰部脊柱管狭窄症術後の下肢残存症状に効果がある
主
演
者:理学療法士
竹内
雄一
共 同 演 者:木村祐介、久野剛史、佐竹裕輝、北川明宏、大林舞、速見全功、奥田早紀、
清水智弘、星野雅俊
要:腰部脊柱管狭窄症の術後の下肢症状は、疼痛で約 2~10%、しびれで
概
30~35%が残存していると報告されています。これらの下肢残存症状
に対して、経皮的電気刺激療法を実施し効果を調査しました。その結
果、腰部脊柱管狭窄症術後の下肢残存症状(疼痛・しびれ)に対して経
皮的電気刺激療法は効果的でした。今後は治療機器の設定や、適応に
関して研究していくことで一治療手段となることに期待しています。
発
表
日:平成 26 年 6 月 29 日
学
会
名:第 24 回奈良県理学療法士学会
演題タイトル:変形性股関節症患者における骨盤側方傾斜となる影響
主
演
者:理学療法士
木村
祐介
共 同 演 者:竹内雄一、久野剛史、佐竹裕輝、北川明宏、大林舞、速見全功、熊田直也、奥田早紀、清
水智弘、岩切健太郎、小林章郎
概
要:変形性股関節症の患者において、骨盤が側方に傾いていることがあ
ります。骨盤が側方に傾いていると、人工股関節術後の回復が思わ
しくないといった報告もあるため、今回骨盤の側方への傾きを起こ
す要因について調べました。変形のある側の骨盤が高いと股関節の
接触面積が低下して関節面にせん断力(ずれる力)が働き、歩行時
に痛みを伴いやすいと考えられます。また、その傾きによって股関
節を開く方向への運動が硬くなるということが分かりました。
発
表
日:平成 26 年 6 月 29 日
学
会
名:第 24 回奈良県理学療法士学会
演題タイトル:経皮的電気刺激療法は腰部脊柱管狭窄症術後の下肢残存症状に効果はあるか?
~入院期間中における短期調査の検討~
主
演
者:理学療法士
竹内
雄一
共 同 演 者:木村祐介、久野剛史、佐竹裕輝、北川明宏、大林舞、速見全功、熊田直也、奥田早紀、清
水智弘、星野雅俊
概
要:経皮的電気刺激療法は、温熱や寒冷療法と同様に物理的手段として、患者様に苦痛がなく
簡便な治療方法です。今回、腰部脊柱管狭窄症術後の下肢に残存した症状(疼痛・しびれ)
に対して入院中に電気療法を実施した結果、短期間では効果があることが判明しました。
今後は治療機器の設定や、適応に関して研究していくことで一治療手段となることに期待
しています。
発
表
日:平成 26 年 10 月 31 日~11 月 1 日
学
会
名:第 41 回日本股関節学会学術集会
演題タイトル:人工股関節術前後における肥満指数と身体機能の変化
主
演
者:理学療法士
竹内
雄一
共 同 演 者:岩切健太郎、木村祐介、万代幸司、小林章郎
要:人工股関節置換術を施行される患者様の肥満指数である BMI(Body
概
mass index)を用い、術前と術後 1 年の変化と身体機能を調査しま
した。その結果、術前に比べ手術 1 年後には 36%の患者様が太り、
64%が痩せていました。また、太ってしまった患者様は、痩せた患
者様に比べ術後の歩行能力の改善が不良という結果でした。ちなみ
に、BMI の標準値は 18.5 以上 25 未満で、計算式は体重 kg÷(身長
m×身長 m)です。
発
表
日:平成 26 年 10 月 31 日~11 月 1 日
学
会
名:第 41 回日本股関節学会学術集会
演題タイトル:人工股関節術後の持続的局所寒冷療法の効果
主
演
者:理学療法士
竹内
雄一
共 同 演 者:岩切健太郎、木村祐介、大田陽一、万代幸司、小林章郎、高岡邦夫
概
要:寒冷療法は、一般的に痛みや浮腫みなどの炎症症状を抑える目的で施行されます。今回は、
人工股関節置換術後の術部周囲に寒冷療法を施行しました。そ
の結果、術後の足の浮腫みが軽減され、術後の歩行能力獲得に
ある程度の効果が期待できる結果が得られました。当院関節外
科では手術後1~2週間は、氷枕などで冷やすようにして頂い
ております。
発
表
日:平成 26 年 11 月 15 日~11 月 16 日
学
会
名:第 22 回日本腰痛学会
演題タイトル:腰部脊柱管狭窄症術後の下肢残存症状に対する経皮的電気刺激療法の効果
主
演
者:理学療法士
竹内
第2報
雄一
共 同 演 者:星野雅俊、辻尾唯雄、木村祐介、久野剛史、大林舞、佐竹裕輝、北川明宏、熊田直也、速
見全功、清水智弘、奥田早紀、関昌彦
概
要:腰部脊柱管狭窄症術後の下肢残存症状(痛み・しびれ)がある患者様に対して、入院期間中に
のみ電気療法を実施しました。その結果、電気療法を実施した患者様は実施していない患
者様に比べ、術後 3 ヶ月後も下肢残存症状(痛み・しびれ)が少ないことが判明しました。今
後は治療機器の設定や、適応に関して研究していくことで一治療手段となることに期待し
ています。
発
表
日:平成 26 年 10 月 31 日~11 月 1 日
学
会
名:第 41 回日本股関節学会学術集会
演題タイトル:片側性変形性股関節症患者の歩行速度に影響を及ぼす因子について
主
演
者:理学療法士
木村
祐介
共 同 演 者:岩切健太郎、竹内雄一、万代幸司、小
概
章郎
要:変形性股関節症の患者様は、歩きが遅く、生活での活動量が低下してい
るといわれています。そこで、私たちは 10 メートルの歩行速度を計っ
て身体機能を手術前に評価し、それに影響する要因を調べました。歩行
速度には、歩行時の痛みと骨盤の傾きが影響していることがわかりまし
た。痛み・骨盤の傾きによって歩行時のグラツキ(上半身の左右へのゆ
れ)が歩行速度に影響することが考えられます。
発
表
日:平成 26 年 11 月 28 日
学
会
名:第 38 回日本高次脳機能障害学会学術総会
演題タイトル:左上肢に物品使用動作のみの観念運動失行および単純動作に困難さを示した脳梁梗塞の 1 例
主
演
者:言語聴覚士
岩崎久留実
共 同 演 者:塚本能三(大和大学)
概
要:脳損傷後の高次脳機能障害の一つに、運動麻痺や感覚障害では説明できない行為の障害が
あります。脳の損傷部位によって様々な行為・動作障害が出現しますが、中でも脳梁は左
右の脳を連結する役割を担っている部位で、損傷により特徴的な症状が出現することが報
告されています。今回、脳梁損傷後に特徴的な行為・動作障害が出現した症例に対するリ
ハビリテーションを経験したため、その発現メカニズムについて考察
を加えて報告しました。