西郷隆盛肖像画(油絵)

西郷隆盛肖像画(油絵)
著者名
出版年
矢野彩仙(盛経)
画
不明
ページ数
美術原画1枚
大きさ
油彩 61×51cm
【資料の紹介】
さいせん
当館には,矢野彩仙の肖像画(油絵)として,西郷隆盛のほかに東郷
平八郎,大山巌,大久保利通,森有礼などの肖像画が所蔵されています。
また,彩仙が著した『鹿児島県の橋梁』上・下も所蔵されています。
矢野氏は本名を盛経と云い,矢野彩仙はその画号である。明治 32 年
2月に鹿児島城下に生まれ,昭和 44 年8月 16 日に没した。享年 70 歳
であった。
矢野氏の祖先は藤原姓で,のち薩摩の島津家に仕えて3万石といわ
れる矢野出羽守の直系の後裔であった。盛経の母方の関家は備中国新
見城主の分家で,その子孫には島津斉彬の信望厚かった学者関勇助が
あり,西郷隆盛や大久保利通などその門人であった。
矢野盛経氏は若くして徳富蘇峰について国史と国文学を修め,歴史
学者として知られ,著者には「日羅上人伝」や「芦北郡史」などがあ
り,また九州における古い石橋の研究者としてその数千枚の原稿も残
っている。
油絵については,鹿児島の洋画家大牟礼南涛氏について学び,特に
肖像画が得意であった。明治百年を記念して明治天皇をはじめ,維新
前後から明治時代にかけての志士・功臣約百十点(八号∼十号画布)
の肖像を,その入院生活中に数年かかって描きあげた。
(参考)
○ 「肥後佐敷城史」
○ 「鹿児島県の橋梁
矢野 彩仙 著 青潮社 1982 年
上・下」 矢野 彩仙 著 1979 年