第1号 平成24年5月17日 発行 天王みどり学園 地域支援部 TEL:870-4611 FAX:870-4612 校長 進藤美由貴 今年は、寒さがなかなか去らず春の訪れが待たれました。やっと来た春は、しかし足早に去って、も う若葉が美しい季節が巡ってきています。かつては土手を歩いて土筆をみつけては春を感じたりしたも のでした。だからでしょうか、春にはこんな詩を思い出します。 いっぽんのつくしの/生命の単純さが/ぼくを生かす(中略) ぼくも/おなじ世界のつぶつぶのひとつだということは なんという不思議な驚きだろう/なんという不思議な喜びだろう// いっぽんのつくしの/なんと愛しく/なんと素朴な在り方であることか (つくし 岩村賢治) 10年目を歩む 本校は、平成15年4月1日新設、同年4月15日には開校式並びに入学式を行い、校旗制定、校歌 披露が行われ開校しました。今年度は10年目の日々を歩んでいます。 保護者の方々の熱い願いから誕生した学校として、県総合教育センターに隣接した特別支援学校とし て、みどり学園は、県総合教育センターとの連携づくりを大きな責務とし、保護者と共に、地域の方々 と共に在る学校づくりを目指してきました。これまでの本校の取り組みは、おかげさまで、保護者の 方々、地域の皆様、県総合教育センターの皆様からの御理解と御支援、御協力を得て、連携の輪が広が り、深まってきているとの実感があります。来年度は十周年の節目を迎えますが、今は10年の歩みを 次へと引き継ぐべく、方向を見定めるときであると捉えています。 支援の道筋 新年度は、学級担任等校内体制も改まり、児童生徒にとって、また教師にとっても出会いと始まりの 一歩一歩の日々であり、緊張の毎日であると言えます。指導に悩むことも多いときです。ややもすれば、 対応の困難さに見失いがちになる、支援の道筋をしっかりともつことが大切であるとの指摘を、切実な 思いで読んでいます。その場しのぎに陥らない、道筋を見通した支援を、知恵を寄せ合い、共に見つけ ていきたいものと願っています。 センス・オブ・ワンダー かのレイチェル・カーソンは、「感じるこころ」を育むことの大切さを次のように言っています。 「知る」ことは「感じる」ことの半分も重要ではないと固く信じています。 子どもたちが出会う事実のひとつひとつが、やがて知識や知恵を生み出す種子だとしたら、さまざま な情緒や豊かな感受性は、この種子を育む肥沃な土壌です。幼い子ども時代は、この土壌を耕すときで す。美しいものを美しいと感じる感覚、新しいものや未知なものに触れたときの感激、思いやり、憐れ み、賛嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたび呼びさまされると、次はその対象となるものにつ いて見つけだした知識は、しっかりと身につきます。(中略)事実をうのみにさせるよりも、子どもが 知りたがるような道を切り開いてやることのほうがどんなに大切であるかわかりません。 道端の土筆に、季節を映す空の色に「感じるこころ」「驚くこころ」を育むと共に、私たちこそが、 そのこころを分かち合い、子どものそのこころに、子どもの感じる力に驚く者であることが大切なのだ ろうと思います。 今年度も、地域支援部と共に、どうぞよろしくお願いします。 平成24年度の地域支援部員です。 子どもたちの支援をはじめ,皆さんのニーズにお応えしながら, 特別支援教育について一緒に考えていきたいと思っています。 小松 美幸 1 塚田 誠 島津 憲司 齊藤 至 校内では 「個別の教育支援計画」を活用した校内支援体制や関係機関との連携を強化します (1)個別の教育支援計画を基にした学年,学部の検討会を充実させます。 目標設定や指導内容,その評価と見直しについて,学年,学部ごとに定期的に検討会を設定 します。学部全体で一人ひとりの子どもを理解し,支援にあたることができるように進めてい きます。 (2)支援会議の充実と推進を図ります。 学部主事やコーディネーターが中心となり,必要に応じて柔軟な支援体制を検討します。 (3)居住地における交流と共同学習を推進させます。 リーフレットによる交流活動の紹介や実施とともに,交流活動の成果を坑内外に紹介し,成 果を共有していきます。 2 校外では,センター的機能の充実と推進を図ります。 (1) 「男鹿潟上南秋地区特別支援連携協議会」の活動の充実を図り,情報発信を活発にします。 男鹿,潟上,南秋地区の保健・医療,福祉,労働,教育の各機関が集まりネットワークを構 築し,各機関での取組の状況を伝え合ったり,共通の問題に関する検討会をしたりしていきま す。話し合われた内容を,広く情報発信していきます。 (2)教育活動支援の充実を図ります。 教育相談の活動の継続,特別支援教育に関する相談を随時承ります。 ○発達検査の実施 ○校内研修会 ○地域の研究会・研修会への協力 ○個別の指導計画・個別の教育支援計画立案支援 ○教材・教具の貸出 等 また,支援のあり方(支援の評価)についても,話し合いを大切にしながら,実践を積み重 ねていけるように進めていきたいと考えています。 お気軽に御連絡ください。 TEL:018-870-4611 FAX:018-870-4612 E―mail:[email protected] (教頭 佐藤 緑,地域支援部 小松美幸)
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