導入事例 全社最適化を目指し新基幹システムを構築 既存システムとの連携に 「ACMS B2B」 を活用 JALグループの生活提案企業である株式会社JALUX(以 下、JALUX)では、IBM社の統合アプリケーション・サーバ 「System i5」とSAP社のERPパッケージ「R/3」による 新基幹システム「i-JALUX」の構築を推進中だ。個別に構築 されてきた業務システムを統合し、 情報の一元活用とビジネス 株式会社JALUX 企画部 システム企画チーム 部長 統括マネージャー 株式会社JALUX 企画部 システム企画チーム 課長補佐 丸紅情報システムズ株式会社 ERPソリューション本部 ERPプロジェクト第1部 担当課長 堀内 良一 氏 梅原 修 氏 菅井 真 氏 の全体最適化を図るのが狙いである。同社では数多くのサブ システムが稼働しているため、既存システムとのデータ連携 が課題となった。 そこで 「ACMS B2B」 を導入し、 シームレス なITインフラを実現している。 航空関連から一般消費者向けまで幅広い分野に事業を展開 部長 統括マネージャー 堀内 良一氏は、その背景を「当社は商社で ビジネスを支える基本理念として、 「幸せづくりのパートナー」を あるため、多くの部門で購買・受注・在庫・販売などの業務を行いま 掲げるJALUX。その事業領域は、実に幅広い分野に及んでいる。まず す。しかし従来はこうした共通業務を、各部門が個別のシステムで 一つ目はJALグループ企業ならではの航空関連事業。航空機本体や 処理していたのです」と説明する。 部品、燃料にはじまり、客室用品、機内販売品など、航空事業に関わ タイムリーなビジネス展開を実現するためには、様々な業務情報 るあらゆる商品を取り扱っている。 を全社レベルで分析・活用する必要がある。また最近では、決算や もう一つは、 一般消費者を対象とする生活提案事業だ。 こちらは生 情報開示の早期化も重要な課題だ。 しかし従来のシステム環境では、 活関連事業と顧客サービス事業の二種類に大別され、 前者では食品や もはやこうしたニーズに応えることが難しかったのだ。 「 各部門で ワイン、 宝飾雑貨・印刷物などの流通を、 後者では保険・不動産・空港店 入力された情報が、 即座に会計情報や在庫情報として蓄積され、 必要 舗事業などを手がけている。 よく航空機を利用する人にとっては、 全 に応じて一元的に活用できる。そんなシステム環境を目指したいと 国の空港に設置された店舗 「BLUE SKY (ブルースカイ) 」 がおなじみ 考えました」と堀内氏は続ける。 だろう。 国内25空港95店舗のネットワークを誇る 「BLUE SKY」 は、 最 近話題の 「空弁」 ブームの立役者ともなった。 IBM System i5とR/3を新たに導入、データ連携に「ACMS B2B」を活用 さらにJALUXでは、こうした既存事業に加えて新規事業も意欲的 「i-JALUX」 と名付けられた新基幹システムの構築プロジェクトは、 に展開。 海外のリゾート物件を一週間単位で購入できるタイムシェア 2002年秋よりスタート。ビジネス・プロセスやマスタ体系の見直し システム 「JALバケーション・オーナーシップ・システム」 や、 高齢者向 などに取り組んだのち、2005年初頭より実際の開発に着手した。 けの介護施設・福祉サービス事業なども展開している。 システムを支える基本プロダクトとしては、 JALでも導入されている SAP社のERPパッケージ「R/3」、それに「AS/400」 「iSeries」と進化 全社最適化を目指して基幹システムを再構築 を遂げてきたIBM社の統合アプリケーション・サーバ「System i5」 このように多彩なビジネスを展開するJALUXだが、事業を進め が採用された。 ていく上では様々な課題もあった。特に大きな問題となったのが、 JALUX 企画部 システム企画チーム 梅原 修 課長補佐は、サーバ・ 基幹システムの再構築である。JALUX 企画部 システム企画チーム プラットフォームにSystem i5を選んだ理由を「既存システムの 中にはAS/400で構築されたものも多かったため、移行がスムーズ 基幹システムとサブシステム間のシームレスなデータ連携を実現 に行えるだろうと考えたことが一つ。またコストパフォーマンスが 新たに構築された新基幹システムでは、i-JALUXサーバに旧基幹 高い点も決め手になりました」 と説明する。 システムと贈答システム、通信販売用システムを接続。ACMS B2B システム構築上の課題となったのは、周辺システムとの連携をど を利用して、この間のデータ連携を行っている。ちなみに同社では うするかという点であった。 「一気に全てのシステムを移行できれば 他にも多くのサブシステムを運用しているが、新基幹システムとの ベストなのでしょうが、それも現実にはなかなか難しい。また外部 インターフェイスを新たに作り込むのでは工数が掛かりすぎるため、 データ・センタに設置されている通販システムなどともデータの 一度旧基幹システムにデータを集約した後に、ACMS B2B経由で やりとりが発生しますので、システム間連携をサポートしてくれる まとめて新基幹システムに転送している。 ツールが必要でした」 と梅原氏は語る。 2006年5月には、生活提案事業向けシステムを中心に先行稼働を ところがこのツール探しが意外に難航した。今回のシステム構築 開始。近日中に全面本稼働を開始する予定だ。新基幹システムの をサポートした丸紅情報システムズの菅井 真 担当課長は「サーバ メリットについて、堀内氏は「全社在庫の適正化や要員効率の向上、 OSであるi5/OSはEBCDIC、R/3はASCIIとコード体系が異なりま キャッシュフロー増大や売上・収益の向上など、数多くのメリット す。また、R/3は統合ファイル・システム上にUNIX形式でファイルを を見込んでいます」と語る。 作成します。ところがi5/OS対応のツールは、統合ファイル・システ またACMSに対しても、高い評価が寄せられている。 「データ連携 ムをサポートしないものがほとんど。唯一見つけた製品も、i5上に 部分を個別に作り込むとなると、その分工数やコストが増大してし AIX論理区画の導入が必要なものでした」と振り返る。そこで目を付 まいます。 しかしACMSを利用したことで、 こうした点をクリアする けたのが、 DALのB2Bサーバ「ACMS B2B (以下、 ACMS) 」 である。 ことができました。 また性能や信頼性の面でも、 十分満足のいく結果 「ACMSは統合ファイル・システムだけでなくi5/OSのファイル が得られています」と菅井氏は語る。 にもアクセスができ、既存iSeriesの伝送ツールTOOLBOX/400 システム統合に向けた取り組みはまだ道半ばであり、今後も様々 とのインターフェース・プロトコルである全銀TCP/IP手順もサポー な改善が加えられていく予定だ。梅原氏は「将来的な発展にも柔軟 トしていました。また、コード変換には『AnyTran』も用意されてい に対応できるよう、 シンプルなインフラを創り上げていきたい。 また てi5/OSでも問題なく稼働するなど今回の要件にピッタリでした お取引先様とのEDI環境なども、しっかりと整備していきたいと思 ので、動作検証の後JALUX様に採用を決めていただきました」 と菅井 います」と意気込みを語る。ACMSが活用される場面も、ますます広 氏は語る。 がっていくことになりそうだ。 企業概要 会 社 名 代 表 者 (ジャルックス) (英文名/ ) 代表取締役社長 岡崎 俊城 本 社 所 在 地 東京都品川区東品川2‐4‐11 JALビルディング 設 立 1962年(昭和37年)3月28日 度 毎年4月1日から翌年3月31日まで 金 25億5,855万円 数 1,656名(2006年3月末日現在,連結子会社1,022名を含む) 事 業 資 従 U 年 本 業 員 R L http://www.jalux.com/ 【ビジネス・パートナー】 〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町1丁目3番8号 TEL.03-5640-8544 FAX.03-5640-8541 E-Mail:[email protected] URL:http://www.dal.co.jp/ ※DAL、 ACMS、AnyTranは、 株式会社データ・アプリケーションの日本及び海外での登録商標です。 ※その他、 記載されている会社名及び製品名は、 各社の登録商標または商標です。 http://www.mjsystem.com/ 〒130-0012 東京都墨田区太平4-1-3 オリナスタワー8・9階 ERPソリューション本部 TEL.03-6658-1350 FAX.03-6658-1351
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