岩手中部浄水場系エリア

2
水道事業の概要(岩手中部浄水場系エリア)
(1) 給水状況
岩手中部浄水場からは北上市、花巻市及び紫波町にある計 12 箇所の配水池へ送水し
ています。
(2) 浄水施設の概要
浄水場名
岩手中部浄水場
所在地
北上市和賀町煤孫 3-320-6
敷地面積
46,613 ㎡
原水の種類
入畑ダム貯留水
送水能力
浄水処理方式
沈澱池
ろ過池
使 凝集剤
用 アルカリ剤
薬 消毒剤
品
3
35,500 ㎥/日
薬品沈澱・急速ろ過方式
横流式沈澱池(傾斜板付)
アンスラサイトと砂の複層ろ過(マンガン接触ろ過)
ポリ塩化アルミニウム
苛性ソーダ
次亜塩素酸ナトリウム
原水及び水道水の状況
原水の状況として、過去のデータなどから原水水質の汚染要因及び水質管理上注
目しなければならない項目は次の表のとおりです。
原水の汚染要因
水質管理上注目すべき項目
・降雨等による高濁水
・濁度
・有機物等
・消毒副生成物
・藻類の発生
・臭気物質
・温泉水
・ホウ素
・蒸発残留物
浄水場では、原水水質の汚染要因を踏まえて適正な浄水処理を行っています。
水道水は、これまでの検査結果によると、水質基準を十分に満足していることか
ら安全で良質な水です。
2
4
検査地点
(1) 配水池
配水池の検査地点は、岩手中部浄水場の出口及び浄水場から送水されている北上
市、花巻市及び紫波町にある 12 箇所とします。また、送水管本線ルート及び枝線
ルートの末端である片寄、鬼柳及び藤沢の配水池(以下「代表配水池」という。
)
を検査地点とし、確認のため定期的に検査を行います。
(2) 浄水場の入口及び出口
浄水処理が適正に行われていることを確認するために、浄水場の入口(原水)
と出口(浄水)も検査地点とします。
(3) 水源
安全で良質な水道水を供給するための浄水処理に、水源水質が影響を与えるた
め、入畑ダムの取水地点についても検査を行います。
和
賀
第
一
配
水
池
入
畑
ダ
ム
岩
手
中
部
浄
水
場
上
太
田
配
水
池
和
賀
第
三
配
水
池
和
賀
第
二
配
水
池
相
去
配
水
池
藤
沢
配
水
池
鬼
柳
配
水
池
3
観
音
山
配
水
池
江
釣
子
配
水
池
銭
根
配
水
池
大
興
寺
配
水
池
片
寄
配
水
池
5
水質検査項目及び検査頻度
(1)法令に基づく水質検査項目と検査頻度
ア
水質検査項目
法令に基づく水質検査表(1)の水質基準項目(51 項目)の水質検査を代表配水池
と浄水場出口で行います。
イ
検査頻度
1
法令に基づく水質検査表(1)の項目№1,2,38,46~51 については浄水場出口
で毎月1回検査を行います。
2
法令に基づく水質検査表(1)のうち、その濃度が基準値の 1/10 以下の場合に
は3年に1回、1/5 以下の場合には年に1回まで検査頻度を緩和できる項目に
ついても、水質の安全性を確認するために年2回行います。ただし、浄水場出
口で年4回、代表配水池では年2回行い、送水管内で濃度が上昇しない項目の
一部については、全配水池で年1回とします。
(2)独自に行う水質検査項目と検査頻度
ア
水質検査項目
1 水質検査表(2)の水質基準項目の検査を原水並びに水源で行います。
2
水質検査表(3)の水質管理目標設定項目(27 項目のうち当企業団では消毒剤
に二酸化塩素を使用していないため、それに関連する2項目を除く)は、水質
管理上留意すべきものとして行います。
3 水質検査表(4)のクリプトスポリジウム等の検査を行います。
イ
検査頻度
1
水質検査表(2)の水質基準項目は、原水並びに水源で年4回の検査を行いま
す。
2
水質検査表(3)の水質管理目標設定項目は、原水、浄水場出口で年2回行い、
代表配水池で年1回の検査を行います。
3
水質検査表(4)に基づきクリプトスポリジウム等は原水及び浄水場出口で年
2回、指標菌は原水で年4回及び放射性物質は浄水場出口で年4回行います。
4
水質検査地点一覧表
浄水検査地点
No.
水
源
水
系
検査地点
1
2
浄水場出口(浄水地)
入畑ダム
岩手中部浄水場
3
片寄配水池(本線ルート末端)
代表
4
鬼柳配水池(枝線ルート末端)
藤沢配水池(枝線ルート末端)
原水及び水源の検査地点
No.
水
5
源
検査地点
浄水場入口
入畑ダム
6
ダムの取水地点
代表以外の配水池検査地点
No.
水
源
水
系
検査地点
7
相去配水池
8
江釣子配水池
9
和賀第一配水池
10
和賀第二配水池
11
入畑ダム
岩手中部浄水場
和賀第三配水池
12
観音山配水池
13
上太田配水池
14
銭根配水池
15
大興寺配水池
5
水質検査表(1)
法令に基づく水質検査
過去3年間
の最大値
基準値
№
水質基準項目
(mg/L)
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
一般細菌
大腸菌
カドミウム及びその化合物
水銀及びその化合物
セレン及びその化合物
鉛及びその化合物
ヒ素及びその化合物
六価クロム化合物
亜硝酸態窒素
シアン化物イオン及び塩化シアン
硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素
フッ素及びその化合物
ホウ素及びその化合物
四塩化炭素
1,4-ジオキサン
シス-1,2-ジクロロエチレン及び
トランス-1,2-ジクロロエチレン
ジクロロメタン
テトラクロロエチレン
トリクロロエチレン
ベンゼン
塩素酸
クロロ酢酸
クロロホルム
ジクロロ酢酸
ジブロモクロロメタン
臭素酸
総トリハロメタン
トリクロロ酢酸
ブロモジクロロメタン
ブロモホルム
ホルムアルデヒド
亜鉛及びその化合物
アルミニウム及びその化合物
鉄及びその化合物
銅及びその化合物
ナトリウム及びその化合物
マンガン及びその化合物
塩化物イオン
カルシウム、マグネシウム等(硬度)
蒸発残留物
陰イオン界面活性剤
ジェオスミン
2-メチルイソボルネオール
非イオン界面活性剤
フェノール類
有機物(全有機炭素(TOC)の量)
pH値
味
臭気
色度
濁度
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
*1
100個/ml
不検出
0.003
0.0005
0.01
0.01
0.01
0.05
0.04
0.01
10
0.8
1.0
0.002
0.05
以下
以下
以下
以下
以下
以下
以下
以下
以下
以下
以下
以下
以下
以下
0.04 以下
0.02 以下
0.01 以下
0.01 以下
0.01 以下
0.6 以下
0.02 以下
0.06 以下
0.04 以下
0.1 以下
0.01 以下
0.1 以下
0.2 以下
0.03 以下
0.09 以下
0.08 以下
1.0 以下
0.2 以下
0.3 以下
1.0 以下
200 以下
0.05 以下
200 以下
300 以下
500 以下
0.2 以下
0.00001 以下
0.00001 以下
0.02 以下
0.005 以下
3 以下
5.8~8.6
異常でないこと
異常でないこと
5 度以下
2 度以下
過去3年間の
検査結果から
法令上設定さ
れる回数
1 個/ml
月1回
不検出
<0.001
年1回
<0.00005
1回/3年
<0.001
0.002
年1回
<0.001
<0.005 1回/3年
1回/3年
<0.001
年4回
0.43
1回/3年
0.19
年4回
0.83
<0.0002
<0.005
<0.004
1回/3年
<0.004
<0.002
<0.001
<0.003
年4回
<0.001
1回/3年
0.1
<0.002
0.007
0.004
0.02
年4回
<0.001
0.031
<0.02
0.01
0.01
<0.008
0.024
1回/3年
0.026
0.11
年4回
0.028
1回/3年
30.8
年1回
<0.005
年4回
57.8
月1回
102
年4回
410
<0.02
1回/3年
発生時期
0.000001
月1回
0.000003
<0.005
年4回
<0.0005 1回/3年
1.2
6.9~7.5
異常なし
月1回
異常なし
<1度
<0.1度
計画年間検査回数
配水池
浄水場
相 去
(代表配水池)
出口
江釣子
鬼 柳
藤 沢
片 寄
2
2
2
2
2
2
2
2
1
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
2
1
☆
☆
1
1
2
2
2
2
2
2
① 過去3年間の最大値の内、<◯◯◯と表示しているのは機器の定量限界◯◯◯未満です。
備考 ② ☆は藻類発生時期に月1回以上検査する。
③ *1は、送水管内で濃度が上昇しないことから、浄水場出口での検査で監視できる項目です。
6
和賀第1
和賀第2
和賀第3
観音山
上太田
銭 根
大興寺
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
1
☆
☆
1
1
1
1
1
1
1
1
12
12
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
12
4
4
4
☆
☆
4
4
12
12
12
12
12
12
水質検査表(2)
独自に行う水質検査
№
水質基準項目
1 一般細菌
2 大腸菌
3 カドミウム及びその化合物
4 水銀及びその化合物
5 セレン及びその化合物
6 鉛及びその化合物
7 ヒ素及びその化合物
8 六価クロム化合物
9 亜硝酸態窒素
10 シアン化物イオン及び塩化シアン
11 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素
12 フッ素及びその化合物
13 ホウ素及びその化合物
14 四塩化炭素
15 1,4-ジオキサン
シス-1,2-ジクロロエチレン及び
16
トランス-1,2-ジクロロエチレン
17 ジクロロメタン
18 テトラクロロエチレン
19 トリクロロエチレン
20 ベンゼン
21 塩素酸
22 クロロ酢酸
23 クロロホルム
24 ジクロロ酢酸
25 ジブロモクロロメタン
26 臭素酸
27 総トリハロメタン
28 トリクロロ酢酸
29 ブロモジクロロメタン
30 ブロモホルム
31 ホルムアルデヒド
32 亜鉛及びその化合物
33 アルミニウム及びその化合物
34 鉄及びその化合物
35 銅及びその化合物
36 ナトリウム及びその化合物
37 マンガン及びその化合物
38 塩化物イオン
39 カルシウム、マグネシウム等(硬度)
40 蒸発残留物
41 陰イオン界面活性剤
42 ジェオスミン 43 2-メチルイソボルネオール
44 非イオン界面活性剤
45 フェノール類
46 有機物(全有機炭素(TOC)の量)
47 pH値
48 味
49 臭気
50 色度
51 濁度
基準値(浄水)
(mg/L)
100個/ml
不検出
0.003 以下
0.0005 以下
0.01 以下
0.01 以下
0.01 以下
0.05 以下
0.04 以下
0.01 以下
10 以下
0.8 以下
1.0 以下
0.002 以下
0.05 以下
計画年間検査回数
原水
水源
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
0.04 以下
4
4
0.02 以下
0.01 以下
0.01 以下
0.01 以下
0.6 以下
0.02 以下
0.06 以下
0.04 以下
0.1 以下
0.01 以下
0.1 以下
0.2 以下
0.03 以下
0.09 以下
0.08 以下
1.0 以下
0.2 以下
0.3 以下
1.0 以下
200 以下
0.05 以下
200 以下
300 以下
500 以下
0.2 以下
0.00001 以下
0.00001 以下
0.02 以下
0.005 以下
3 以下
5.8~8.6
異常でないこと
異常でないこと
5 度以下
2 度以下
4
4
4
4
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
☆
☆
4
4
4
4
-
4
4
4
4
4
4
4
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
4
-
4
4
4
7
設定理由
区分
細菌
水源及び原
水の水質確
認のため
無
機
物
及
び
重
金
属
一
般
有
機
物
浄水処理に
起因する消
毒副生成物
のため行わ
ない
消
毒
副
生
成
物
着色
味
着色
味
水源及び原
水の水質確
認のため
発泡
カビ臭
発泡
臭気
味
基礎的
性状
水質検査表(3)
独自に行う水質検査(水質管理目標設定項目)
計画年間検査回数
目標値
№
水質管理目標設定項目
1 アンチモン及びその化合物
2 ウラン及びその化合物
3 ニッケル及びその化合物
5 1.2-ジクロロエタン
6 - (トランス-1.2-ジクロロエチレン削除)
7 - (1.1.2-トリクロロエタン削除)
8 トルエン
9 フタル酸ジ(2-エチルヘキシル)
10 亜塩素酸 *3
11
- (塩素酸 削除)
12 二酸化塩素 *3
13 ジクロロアセトニトリル
14 抱水クロラール
15 農薬類 *1
16 残留塩素
17 カルシウム、マグネシウム等(硬度)
18 マンガン及びその化合物
19 遊離炭酸
20 1.1.1-トリクロロエタン
21 メチル-t-ブチルエーテル
22 有機物等(KMnO4消費量)
23 臭気強度(TON)
24 蒸発残留物
25 濁度
26 pH値
27 腐食性(ランゲリア指数)
28 従属栄養細菌
29 1,1-ジクロロエチレン
30 アルミニウム及びその化合物
代表配水池
(mg/L)
0.02 以下
0.002 以下 (暫定)
0.02 以下
0.004 以下
-
-
0.2 以下
0.1 以下
0.6 以下
-
0.6 以下
0.01 以下 (暫定)
0.02 以下 (暫定)
1 以下 *2
1 以下
10以上100 以下
0.01 以下
20 以下
0.3 以下
0.02 以下
3 以下
3TON 以下
30以上200 以下
1 以下
7.5 程度
-1~0
2000個/ml 以下 (暫定)
0.1 以下
0.1 以下
原水
浄水場
出口
鬼 柳
藤 沢
片 寄
2
2
2
2
-
-
2
2
-
-
-
-
-
1
-
-
-
2
2
2
2
2
-
-
-
2
2
2
-
2
2
2
2
-
-
2
2
-
-
-
2
2
1
-
-
-
2
2
2
2
2
-
-
-
2
2
2
-
2
2
2
2
-
-
2
2
-
-
-
2
2
-
-
-
-
2
2
2
2
2
-
-
-
2
2
2
-
備考 ① *1 散布時期に検査を行う。
② *2 各農薬の検出値と目標値の比の総和で単位ではありません。
③ *3 消毒剤として二酸化塩素を使用した場合の測定項目で、使用していないた
め測定しません。
は水質基準項目と同じ項目なので、ここでは省略します。
水質検査表(4)
クリプトスポリジウム等の検査(水質管理目標設定項目以外)
計画年間検査回数
検査項目
浄水場
原水
出口
クリプトスポリジウム及びジアルジア
2
2
指標菌(大腸菌及び嫌気性芽胞菌)
4
-
放射性物質
4
8