コミュニケーション力を育て、自己成長を促す構成的グループエンカウンターの実践 札幌市立山の手養護学校 土生 仁子 Ⅰ はじめに 本校中学部では、不登校をはじめとする心身症疾患の生徒が近年増加している。そうした生徒 達は、自己肯定感が低く、自分の気持ちをうまく表現できず、人とのコミュニケーションの取り 方が不得意である。また、中学部全体についても、慢性疾患の生徒から重複障害の生徒たちまで 多岐に渡るものがあり、一緒に生活する中で学部内での生徒同士のつながりをどう作っていくか も課題であった。 こうした実態をふまえて、生徒達に、自分や他者への温かい思いを育み、将来円滑な人間関係 を作っていけるスキルを身につけさせることを目的に、平成17年度から週一回の自立活動の中 で、学部全体で構成的グループエンカウンター(SGE)やソーシャルスキル(SST)を実施 してきた。そこから、生徒達は自己理解や他者理解を深め、集団の中で生き生きと活動する姿が 見られるようになり、昨年度からは小学部との合同エンカウンターも年に3回程度も実施するに 至った。 Ⅱ 実践の方法と実際 1、週一回の自立活動の時間20分間を使って、構成的グループエンカウンター(年間約20~ 24時間) 及び ソーシャルスキルトレーニング(年間約6~10時間)学部全体で取り 組んだ。 (添付資料 「2007年度自立活動エンカウンター年間計画表」参照) 2,ねらい ① 自己理解を深め、自己受容できる中で、自己表現をできる力を培い、自己成長を促す。 ② 他者理解を深め、他者受容できる中で、温かい人間関係を築く力を養う。 ③ ソーシャルスキルを身につけることで、コミュニケーション力を培い、自信をもって 他者と関わる力を養う。 (添付資料 「構成的グループエンカウンターとは」参照) 3,計画と実施上の留意点 ① 1学期は、心理的抵抗感をやわらげるために、多人数で楽しめるゲーム的な要素の強 いものから初めて、5~8人グループに分かれてのエクササイズの中で、心的抵抗の 少ない自己表現できるようなエクササイズを行うように配慮して進めた。 ② 2学期には、ソーシャルスキルトレーニングを6~10コマ程度入れて行い、3学期 には自己肯定感が高まるものや学年間の交流が深まるものを意識して取り入れた。 ③ 集団での能力差が激しいため、援助が必要な生徒には必ず、補助の先生を配置した。 ④ 先生方にも参加してもらい、それまでの人生経験や人間的魅力を生徒の前で引き出せ るように配慮した。 (人生の先輩としてのモデリングとしての役割) ⑤ グループは、必ず毎回違うメンバーで行うことを意識し、男女・学年・能力差などが 均等になるようなグループ作りを行い、また人間関係などにも配慮した。 ⑥ エクササイズは、通常は40~50分程度のものが既成のものとしてあるが、本学部 は20分という短い時間の中で行うため、既成のエクササイズを工夫して時間に見合 1 ったものになるよう形を変えて行った。 また、能力差が大きいため、なるべく全員が無理なく取り組めるものを配慮して行っ た。 ⑦ 各学期の行事との関わりを意識したエンカウンターを取り入れ、担当者がねらいや実 態に応じたエクササイズを工夫して作り実施した。 (新入生歓迎会、学校祭、3年生と のお別れ会、学期末の1年間のふりかえり など) ⑧ 実施する際には、ただのゲームで終わらないために、必ず最初に今日のエクササイズ のねらいを意識して取り組むことを指導し、全体での「シェアリング」やプリントに よる記入式の「ふりかえり」用紙を実施することを基本においた。 (*シェアリングとは、 「わかちあい」ともいい、今体験したこと中で感じたこと気づ いたことを自己表現し、また他者の気持ちを聞いたりする中で気づきを促すこと) ⑨ 心的疾患の生徒たちも多いため、傷つきやすい心的な面をできるだけ配慮し、スタン スとしては、楽しく気づきを促すエクササイズであるようを心がけた。 Ⅲ 成果 1,集団で活動する苦手意識をもつ生徒の多い中、学部全体の多くの生徒が、エンカウンタ ーを楽しみに待つようになった。 2,初め、授業に入れなかったり、集団の中に入れなかったりした不登校の生徒や自閉傾向 をもつ生徒も回を重ねるごとに、エクササイズに参加できるようになり、全集団の前で も発言できるようなめざましい成長を見せた。また、生徒全体が集団の中で、自分につ いて話したり、自分の考えをはっきり発言できるようになってきた。 3,互いを尊重する学年を越えた親しい関係の交流も生まれ、学部全体としての集団意識の 高まりや、集団の受容力が高い集団に成長できた。 4,また、重複学級と普通学級の生徒間を初めとして、各生徒間での思いやりのある温かな 交流や人間関係が育ってきている。 5,本校は生徒会活動の他は先輩後輩を意識した活動の場がないため、先輩としての意識が 育ちにくいが、こうしたグループ活動の中で、自然に後輩をリードしていこうという意 識が生まれ、それが自己成長への促しとなっていった。 Ⅳ 今後の課題 1,20分という限られた時間の中で、エクササイズのねらいを十分に達成できるには大き な時間的制約がある。 2,肢体不自由や言語障がいの生徒が増える中、動きのあるエクササイズや言葉に大きく依 存するエクササイズなど、実施するエクササイズの制約が大きくなり困難性が高まって きている。 3,能力差も大きく開いてきているため、これも大きな制約となり、個々のニーズに応じた 能力を育てるエクササイズの実施という面では、対応しきれなくなってきている。 4,上記の意味でも、個々のニーズに応じたエンカウンターやソーシャルスキルの指導可能 な教員の育成をはかり、学部教師全員で取り組めることが必要になってきている。 2 1,構成的グループエンカウンターとは エンカウンターとは,ホンネを表現し合い,それを互いに認め合う体験のことです。この体験 が,自分や他者への気づきを深めさせ,人とともに生きる喜びや,わが道を力強く歩む勇気をも たらします。 構成的グループエンカウンターとは,リーダーの指示した課題(エクササイズ)をグループで 行い,そのときの気持ちを率直に語り合うこと「心と心のキャッチボール」を通して,徐々にエ ンカウンター体験を深めていくものです。 2,現 状 人間関係が希薄な現代人は,自然にエンカウンターする機会がもちにくくなっています。いま学 校では、教師がリーダーとなり,エクササイズを実施し集団でエンカウンターを体験して心を育 てようという気運が高まっています。いわば「本音を表現する人間関係の実験室づくり」です。 もともとは國分康孝先生が提唱され,初めは3泊4日の合宿形式で行われていました。現在は学 校に導入されているほか,企業研修会,看護介護訓練などで広く行われています。 3,内 容 ねらいをよく理解すれば,初心者の先生でも十分行うことができます。エクササイズは,自己 理解・他者理解・自己受容・感受性の促進・自己主張・信頼体験という6つのねらいを満たすよ うに用意されています。例えば, 「私はわたしが好きです,なぜならば」というエクササイズでは, 自分自身の好きなところとその理由を,グループのメンバーが順番に言うことで,自己受容を促 すのです。 4,学校教育現場での目的と効果 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ 自己防衛しない援助的人間関係づくり あるがままの自分や友達を受容する手だて 生きる力、問題を解決する力を培う。 心のふれあう人間関係づくり 感情を豊かに表現させて、毎日の生活の充実感を高める。 学校カウンセリングの推進材料となる。 5,学校で行う構成的グループエンカウンターの流れ ① 導入 ・本時のねらいと大まかな内容の説明 ② ウォーミングアップ ・リレーションづくり(あたたかくて受容的で自由な人 ③ インストラクション ④ エクササイズ 間関係づくり) ・中心となるエクササイズの説明とねらい、してはいけ ないことを示す。 ・デモンストレーション ・教師は、ルールが守られているかを確認しながら、グ ループを回って援助する。 ⑤ シェアリング(わかちあい) ・小グループでの話し合い(ふりかえり) ・小グループ同士や全体での意見や感想をわかち合う。 ⑥ 生徒の自己評価 ⑦ まとめ ・ふりかえり用紙に本時全体の自己評価を記入する。 ・教師からのフィールドバック 3 2007年度 月 日・曜日 4 26日(水) 月 2日(水) 5 16日(水) 23日(水) 月 6日(水) 6 月 20日(水) 11日(水) 7 18日(水) 自立活動構成的グループエンカウンター年間計画表 エクササイズ 「エンカウンターの説明」 「ET(アウチ)」「ジャ ンケンチャンピオン」 「ジャンケンチャンピ オンズリーグ」 「すごろくトーク」 「ジャンケン甲たた き」 本 時 の 目 標 ・エンカウンターの目的を知る。 ・みんなで楽しさを共有することができる。 形態 全員 ・みんなと一緒に楽しく活動できる。 円形 「レイ取りジャンケ ン」 「誕生日チェーン」 ・みんなと一緒に楽しく活動できる。 ・競争しながら色々な人とあいさつし仲良くなる。 ・お互いに知り合い、みんなで楽しさを共有することができ る。 ・1学期の反省をする。 ・みんなの前で自己開示ができるようになる。 ・自分と友だちとの共通点に気づき親近感を高める。 ・自分の考えを自由に表現したり、他者の多様な面に気づ く。 ・お互いについて理解する。 ・活動を通して思ったことを話し合える。 ・人それぞれ価値観が違うことを知る。 ・自分が思ったことをまとめて、人前で話せる。 ・色々な人と積極的に接触をもち仲良くなる。 ・自分が思ったことを人前で話せる。 ・活動を通して思ったことを話し合える。 ・みんなの自分に対するイメージを知る。 ・活動を通して思ったことを話し合える。 ・お互いについて理解する。 ・人間関係を作る上でのあいさつの大切さを理解し,良いあ いさつの仕方を身につけ、進んであいさつすることができ るようになる。 ・人が自分をどう感じているかを認識することができる。 ・人の良いところを見つけることができる。 ・人前で自分の思ったことを言え、話し合いに参加できる。 ・人の話を聴くことの大切さに気づく。 ・聴き方の3つの基本スキルを身につける。 ・活動を通して思ったことを話し合える。 ・お互いについて理解する ・質問することが人間関係で重要なことを知る。 ・適切な質問の仕方を身につける。 ・気持ちを合わせる体験により、他者への積極的で好意 的な感心を高める。 ・温かな言葉かけが人間関係を深めることを知る ・温かい言葉をかけられる体験を味わう。 ・相手の気持ちや立場を尊重しながら、他者にお願いをす る方法を身につける。 ・相手とのよりよい関係を作るために、適切に断る方法を 学ぶ。 ・自分の思っていることや考えていることを発表できる。 ・人の考えや良いところを知る。 ・短所だと思っていたことが、長所にもなりうることを知り、 自己肯定感を高める。 ・ゲームを通じて、卒業生と在校生のお別れの気持ちを交 流する。 ・1年間のエンカウンターをふりかえる。 3日(水) 10 10日(水) 17日(水) 「友だちビンゴ」 「アドジャンで話そう」 「似たもの同志集ま れ」 「たいせつなものラン キング」 「カラーでさがそう」 「あなたを○○にたと えたら」 「なんでも投票箱」 月 24日(水) 11 「ソーシャルスキル ①」 (あいさつ) 1日(木) 「いいとこさがし」 7日(水) 「ソーシャルスキル ②」 (聞き方) 「続なんでも投票箱」 14日(水) 月 28日(水) 5日(水) 12 12日(水) 月 19日(水) 23日(水) 1 月 30日(水) 6日(水) 2 月 20日(水) 5日(水) 3 月 19日(水) 考 ・自分の思っていることや考えていることを発表できる。 ・人の考えや良いところを知る。 4グループ ・楽しいスキンシップを通じて緊張をほぐし、自分を語りや すくする。 ・相手の気持ちや存在感を、体を通じて感じる。 「 ね え 、 ど っ ち が い ・自分の価値観を明確にし、人それぞれ価値観が違うこと 2人1組 い」 を知る。 ・自分が思ったことを相手に話せる。 「質問なーに?」 ・人前で自分の気持ちや考えを発表することができる。 6グループ 月 8 29日(水) 月 5日(水) 9 19日(水) 月 26日(水) 備 「ソーシャルスキル ③」 (質問する) 「アドジャン」 「ソーシャルスキル ④」 (言葉かけ) 「ソーシャルスキル ⑤」(頼み方) 「ソーシャルスキル ⑥」(断り方) すごろくトークパート 2 「短所が長所に変 身」 「3年生とお別れサイ ン会」 エンカウンターの反 省 「がんばったことラン ・1年間の自分の成長に気づき、自分について理解する。 キング」 ・自分の思っていることや考えを発表できる。 ・友達の考えを聞き、友達について理解する。 - 4 - 1つの輪 ※小・中学 部合同① 1つの輪 6グループ 6グループ 一つの輪 ※小・中学 部合同② 6グループ 3人1組 6グループ 1つの輪 ※中1・2の み 二人組 全体 6グループ 二人組 1つの輪 ※中1・2の み 二人組 6グループ ※小・中学 部合同③ 4人グルー プ 二人組 二人組 7グループ ※小・中学 部合同④ 6グループ 1つの輪 4グループ ※中1・2年 のみ エンカウンター指導略案 日時 場所 指導対象 指導者 平成19年11月1日(木)2校時 2階視聴覚室 中学部1・2・3学年 土生仁子、畠山雅生 (1)エクササイズ: 「いいとこさがし」 (2)本時の目標 ①他者が自分の良いところをどう感じているかを認識することで、自己理解を 深める。 ②他者の良いところを見つけることで、他者理解を深める。 ③人前で自分の思ったことを話すことができ、話し合いに参加できる。 (3 )本 時の 展 開 学 習 内 容 生 徒 の 活 動 指 導 上 の留 意 点 ○前時のソーシャルスキルの授業 ・前時の学んだことを思い出 ※6グループの体 の確認とエンカウンターの目的 し 、グループ の一人一人 と 、 型 につい て確認する 。 ア ウ チ を し な が ら 、「 こ ん に ・ ア ウ チ は 、 楽 し ○同じグループ同志でアウチをし ちは」 とあいさつ をする。 く以下の点に注 ながら あいさつを する。 意して行うよう に促す。 ・ 相手を見て ・ 聞こえる声 で ・ 適当な距離 で ○「いい とこ探し」 を行う。 ①目的 、やり方を 説明する。 <や り方> ・同 じグループの 人のいい所 を「いいとこ 用紙」に書 く。 ・主 役の順番を決 める。 ・主 役のいいとこ ろを周りの 人が順番に話 す。 話 し終わったら 用紙を主役 に渡す。 ・ど うしても話せ ない時はパ スしてよい。 ・主 役と話す人は 顔を見合う ようにする。 ※筆記用具 ・ モ デ ル を 見 て 、 や り 方 を 理 ※「 いい とこ用紙 」 解する 。 ※「いいとこさが し表」 ③ 実 際 に グ ル ー プ ご と に 「 い い ・「 い い と こ 用 紙 」 に グ ル ー プ ・ 良 い と こ ろ を 書 とこ 探し」をす る。 の人の良いところを記入す けない生徒には る 。「 い い と こ さ が し 表 」 を 教師がサポート 利用し てもよい。 する。 ・司会を 決める。 ※余裕のある生徒 ・順番に主役の良いところを は、その人に一 発 表 し 、「 い い と こ 用 紙 」 を 言メッセージを その人 に渡す。 書く。 ②最初に教師のモデルを見せ る。 ○ふりか えりをする 。 ・「 い い と こ さ が ①グループごとでふりかえりを ・グループ内で今日の感想を し表」は回収す する 。 話し合 う。 る。 ②全体で ふりかえりを する。 ・感想を 話し合う。 ・「 いいと こ用紙 」 ③ 今 日 の ふ り か え り と 感 想 を 、 ・今日の 感想を記入 する。 は各自持ち帰 振り 返り用紙に 記入する。 る。 (4 )本 時 の 評 価 ①他者が自分の良いところをどう感じているかを知り、自己理解を深められたか。 ②他者の良いところを見つけることで、他者理解を深められたか。 ③自分の思ったことを人前で話すことができたか。 ④話し合いに参加することができたか。 - 5 - 6 生徒達の1学期のエンカウンターの感想のまとめ ○心に残ったエンカウンター ①アウチ、バースディの輪 6 ⑥たいせつなものランキング 5 ② 似たもの同志集まれ 8 ⑦ねぇ、どっちがいい? 6 ③すごろくトーク 8 ⑧友達紹介 8 ④いいとこ探し 4 ※ジャンケンチャンピオン 3 ⑤私の探知能力 10 ○よかったこと、自分が変われたと思うこと(または成長した点)、うれしかったことなど。 ・私の探知能力がとくに楽しかった。できればまたやりたい。 ・きんちょうした。 ・すごろくトークがきっかけで、3年生と話した。 ・もうぜんぶがぜんぶ楽しかった。アウチ、バースディの輪がよかった。 ・全体的に発表したりするのがとてもはずかしかった。 ・交流が深まった。優しくなった。自分が変われたと思うことは笑顔が素敵になった。うれしかったこ とは、皆の笑顔が見れたこと。 ・ジャンケンは今日初めてしてみて交流が深まった。 ・人とふれあったこと。人と話をしたこと。うれしかったことは、合同でできたこと。 ・人前でしゃべったり色々な人と話せた事、発表などを恥ずかしがらずに言えたり、たくさん話せた事。 ・色んな人に話しかけたりできた事、たまにギャグを言えるように、色々な事を恥ずかしがらずにでき るようになったこと。話したことがない人と話したりした事。 ・違う学年の人との交流ができてよかったと思う。ふだんはちがう学年とふれあう事がないからよかっ たと思う。あと前より人に話せるようになった。 ・みんなのよさなどがわかった。みんなの前で発表したり、自分から進んで声を出せるようになった。 みんなとの会話がたくさんできたこと。 ・みんなといっぱい話ができて良かったと思う。もっと明るくなった。他の学年の人と話が出来て良か った。 ・自分から話をすることができるようになったこと。楽しくできたところ。 ・エンカウンターはとてもたのしかった。友達ともなかよしになれてよかった。 ・みんなと話をすることなどがうれしかった。 ○困ったこと、嫌な思いをしたことなど。 ・ 「ねぇ、どっちがいい?」が困った。 ・グループになった時、発表したりするのが全然進まなかったことかな。 ・あまり(というか全然)話したことがない人ばっかりだから何を話していいかわからなかった。 3年生だからみんなをまとめないといけないし、意見をいろいろ言わなきゃいけない。話したことな い人ばっかりなのにいろいろ話したりしなきゃいけない。 ・人と話すのが苦手。その人に対する好奇心よりもきょうふのほうが多くてこわい。 ・自分でどうしたらよいのかわからない。やっぱり最初は話したことがないとやりずらかった。 ・話した事のない人といっしょのグループになって気まずかった事。 ・グループで集まってきまずかった事。 ・話の動きがわからなかったときがあった。 ○一学期全体を通じての感想や要望 ・エンカウンターを毎週楽しみにしている。 ・いっぱいやって楽しかった。 ・とにかく本当に楽しみにしてたし、楽しかった。 ・また、いろいろやりたい。 ・はずかしかったけど、けっこう楽しかった。 ・グループごとに分かれるのではなく皆でできるようなエンカウンターがいい。バースディの輪など・ ・つかれた。話した事ない人ばっかりでキツい。でもけっこうなれた。もっと3年生どうしでやりたい。 ・まずはおもろかった。中学生1、2、3年生みんなでやりたい。 ・感想はすごく良かった。今までやったことがないことをした。こんどは皆でスポーツをしたい。たと えばバドミントン位しかできないけど。また、「似たもの同志集まれ」をやってみたい。 ・色々な人と話したり、やったりしてすごく楽しかった! ・すごく楽しかった!要望はなかなかグループを決める時にクジだから、1・2年生と一緒になれない から、もっと1・2年生とやりたい!! ・ふつうの学校ではできない事をこの学校で、できてよかったとおもう。 ・一学期のエンカウンターは合同でE、C、CDの人たちと会話をしたり、たくさん楽しいことがあっ た。みんなの前で発言できるようになってすごくうれしかった。 ・去年はこういう事がなかったので、Eグループの人と自立活動が出来て楽しかった。二学期もぜひや りたい。 ・とても楽しくできたのと、3年生との交流ができたのでよかった。 ・けっこういろいろなことしてたのしかった。 -7- 構成的グループエンカウンターを実施しての先生方へのアンケート集約結果 道病研レポート作成にあたって、この2年間構成的グループエンカウンターを実施して きて下記の4つの点について 、今年度1学期末に 中学部先生方 へアンケート実施しました 。 1,この2年間での取り組みの中で気づいたこと、感じたことなど ・このエンカウンターが社会性を養う重要な取り組みだとよくわかった。 ・積み重ねの大切さを感じています。例えば、I君は、エンカウンターは自分が楽し むこと中心で 、周りに気を配ることは難しいだろうと思っていたのですが 、少しずつ 、 仲間と年下の後輩のことを考えられるようになってきたと思います。また、不登校の 生徒達にはとても有効だと思います。 ・大きな集団の中で失敗した体験をもつ生徒が多くいるという実態があります。本校に 転入した時には、一様に、人前で話すことや自分を出すことに消極的であったり、お それを感じていたりするようです。エンカウンターやSSTの取り組みを重ねるうち に 、 自 分 を ま わ り か ら認 め て く れ る 体 験 (快 )、 同じ よ うに 周 りを 認 めよ う とす る 姿 が見られるようになっていると思います。そのバックボーンには、この取り組みによ る望ましい技術の習得と何より受容力のある集団ができていることがあると思いま す。 ・部活動や生徒会などで放課後も時間をとれる学校ではない中、エンカウンターやソー シャルスキルでの上級生(特に3年生)の下級生に対する関わり方を(先輩の姿)を 下級生が学んでいて3年生になった時、小グループのリーダーをして、また、学部全 体のリーダーとして活躍できている姿がすばらしいと思います。 ・( 4ヶ 月 間 で す が ) エ ク サ サイ ズ の 方 法 を 生徒 に 説明 す る際 に 、ど の よう に 実演 し て 見せるのか等について、とても勉強になりました。自分の授業での指導方法など参考 になりました。自分の授業での指導法などに参考になり、感謝しております。 2,生徒の変化や成果など ・コミュニケーション能力の向上がみられた。 ・人前で自分の意見を言えるようになった生徒が多い。 ・自分を見つめられるようになってきた 。また 、場の雰囲気を感じ取る用になってきた 。 ・人との関わり方について、少しずつ自信がついてきた。 ・集団で何かする共有する楽しさ、一体感を感じてくれた。 ・場の雰囲気を盛り上げるなど集団をリードしていこうとする生徒が増えてきた。 ・自分の良さを感じ取れるようになってきた。 ・自分を表に出していけるようになってきた。 ・Y君の変化に驚いています。1年前、エンカウンターで固まっていました。もともと 書くのが苦手で、今でも書く時は決して早い方ではありませんが、後半に指示したち 助言したりまでできるようになりました。 ・卒業生のG.Sさんや卒業生のS君のように、集団の中で自分を表現できなかった生 徒が快を重ねるごとに、少しづつ自分を出せるようになっていく変化は、この取り組 みの成果だと思います。 ・生徒がみんなの前で意見をはっきり言えるようになっていると思います。 3,今後の課題と思われること ・生徒の理解力、育ち?などの多様化に対応する内容。 ・Kさん(3年)のように、目立つことが好きな生徒にはエンカウンターになじみやす い生徒は、どのようなプラスがあるのか。まったく違う集団でできると、いいのかも しれません。 ・ソーシャルスキルは必要な生徒だらけだと思う。 ・少しずつ多くに先生方とエンカウンターを指導していけるような体制をしていくと、 さらによいと思う。 4,その他 ・エンカウンターは、本校において必要不可欠な内容だと思うので、準備で大変な面も あるだろうが、ずっと続けてほしい内容である。 ・中学部の教師が、皆指導できるようになっていくといいなぁと思います。 -8-
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