外国為替の歴史

外国為替の
外国為替の歴史
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金本位制(
金本位制 ( 1890 年頃)
年頃 )
1816 年、イギリスが金銀複本位制を廃止し金本位体制となる。元々は東インド会社が貿易代
金決済用に金を使用していましたが、金を持ち運ぶ不便さを解消するため、イングランド銀行
によって銀行券が発行されたのが始まりとも言われています。保有する金を国内通貨発行量の
裏付けとし、金の裏付けのある通貨が国際的に流通したのが国際通貨制度の始まりとなります。
かつての覇権国家であるイギリスを始め、フランス、ドイツ、アメリカなどの世界の主要国が、
このような制度を採用しており、この通貨制度を国際金本位体制といいます。
金本位制の下では金貨が流通するとともに、政府が発行した紙幣に対し、いつでも一定量の金
と交換することを約束しました。また、この紙幣の価値を金で量かった価値を金平価といいま
す。このような制度を持ち、かつ金の輸出入が自由な国の間では、紙幣と金が国際通貨として
流通しました。その当時、金を媒介にして金本位制採用国の通貨の交換比率(為替連動)は実
質的に固定されていました(固定相場制)。
しかし、1929 年 10 月 24 日のニューヨーク市場での株式暴落(暗黒の木曜日)の影響は、
やがて欧州を始め世界各国に波及することになり、世界的な資本の回帰が繰り広げられると同
時に、各国とも金の流出が止まらない状況になりました。恐慌に対して金融緩和で対応するた
め、通貨の流通量を増加させる必要性が発生しますが、金本位制の下では、金の量で裏付けさ
れた紙幣を簡単に増刷することはできませんでした。金本位制採用国は、有効な金融政策を打
てない状態が続きましたが、1931 年 9 月 21 日、イギリスがポンドと金の兌換停止を宣言。こ
れに各国も追随し事実上、国際金本位体制が停止することになり、各国通貨は変動制へ移行す
ることとなりました。
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