第1章 計画の方針 (PDF 654.2KB)

第1部
総
則
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第1節
第1章 計画の方針
計画の目的及び前提
第1章 計画の方針
第1節
計画の目的及び前提
1
計画の目的
○ この計画は、災害対策基本法(昭和 36 年法律第 223 号)第 40 条の規定に基づき、
東京都防災会議が策定する計画である。その目的は、火山部会の提言や過去の火
山災害の経験を踏まえ、火山の観測・監視体制の維持や防災訓練の実施などの予
防対策、島外避難を含めた避難体制の整備、島外からの救援・救護対策など、外
海孤立離島という伊豆諸島・小笠原諸島の特質に即した応急対策を定め、都民の
生命及び財産を火山災害から守ることにある。また、第4部では、富士山降灰対
策の推進を目的とし、都、区市町村、防災機関等がとるべき方針を定める。
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計画の前提
○ 都の島しょ地域においては、過去にたびたび火山災害を経験している。昭和 58
年(1983 年)10 月には三宅島が噴火し、阿古集落の大部分が溶岩流により埋没し
た。昭和 61 年(1986 年)11 月には伊豆大島の外輪山外側での大規模な割れ目噴火
により、全島民約1万人が島外避難をした。
○ また、平成 12 年(2000 年)6月には三宅島で群発地震が発生した。その後、山
頂部で数度噴火し、全島民約3千8百人が島外避難する事態となった。大規模噴
火がおさまった平成 12 年(2000 年)9 月以降、二酸化硫黄の大量放出により島外
避難が長期化し、平成 17 年(2005 年)2月に島民の帰島が実現した。しかし、依
然二酸化硫黄の放出は続いており、島内には居住や立ち入りが制限されている地
域がある。
○ 都防災会議は、昭和 61 年(1986 年)の伊豆大島での噴火の後、火山部会を設置
し、伊豆諸島各島の火山に関する地質、噴火の特徴、活動状況等の調査研究を行
った。調査研究は昭和 62 年度から平成元年度までの3か年にわたり実施され、
各火山の特性及びその対応策等について提言をまとめ、報告した。
○ 伊豆諸島の火山にはそれぞれに特徴があり、その特徴に従った対策を各町村で
検討する必要があるが、万一、大規模な火山噴火が起きた場合には島しょ町村だ
けでは対応しきれず、都はもとより関係防災機関の緊密かつ迅速な対応が不可欠
である。
○ 平成 12 年(2000 年)10 月~12 月及び平成 13 年(2001 年)4~5月に低周波地震
が急増した富士山については、国の火山噴火予知連絡会は、地殻変動は見られな
いことから、ただちに噴火等活発な火山活動に結びつくものではないとの見解を
示している。しかしながら、仮に噴火した場合には、他の火山とは比較にならな
い広範かつ多大な被害や影響が生じるおそれがあり、都の地域においても、降灰
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第1章 計画の方針
第2節 計画の構成
の被害が予想されているため、富士山降灰対策について、対策を講じる必要があ
る。
○ また、平成 21 年2月に浅間山が噴火し、東京にも降灰があったが、こうした
他の火山の噴火に伴う対応についても本計画を準用する。
第2節
計画の構成
○
この計画は、都及び防災機関が行うべき火山対策を予防、応急・復旧の各段階に
応じて具体的に記載しており、その構成と主な内容は、次のとおりである。
○ 第1部から第3部までは、島しょ町村の区域を対象としており、第4部は、東京
都全域を対象としている。
構
成
第1部
総則
主
な
内
容
東京都の火山の概況と、都及び防災機関の役割等
第2部
災害予防計画
都及び防災機関が行う予防対策、都民及び事業者
が行うべき措置等
第3部
災害応急・復旧対策計画
火山災害発生後に 都及び防災機関がとるべき応
急・復旧対策、災害救助法の適用 等
第4部
富士山噴火降灰対策
第3節
富士山噴火に伴う降灰予防対策、応 急復旧対策
等
計画の習熟等
各防災機関は、平素から危機管理の一環として、火山防災対策を推進する必要が
ある。このため、火山災害等に関する施策・事業が本計画に合致しているかを点検
し、必要に応じて見直しを行うとともに、火山に関する調査・研究に努め、所属職
員に対する災害時の役割などを踏まえた実践的な教育・訓練の実施などを通して本
計画を習熟し、火山災害への対応能力を高める。
○ 男女双方の視点に配慮した防災を進めるため、防災に関する政策・方針決定過程
及び防災の現場における女性の参画を拡大し、男女共同参画の視点を取り入れた防
災体制を確立する必要がある。
○
第4節
○
計画の修正
この計画には、毎年検討を加え、必要があると認めるときに修正する。
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第1章 計画の方針
第4節 計画の修正
○
修正にあたっては、各防災機関は、関係のある事項について、計画修正案を東京
都防災会議に提出する。
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